JP2001343415A - ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法 - Google Patents

ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法

Info

Publication number
JP2001343415A
JP2001343415A JP2000167703A JP2000167703A JP2001343415A JP 2001343415 A JP2001343415 A JP 2001343415A JP 2000167703 A JP2000167703 A JP 2000167703A JP 2000167703 A JP2000167703 A JP 2000167703A JP 2001343415 A JP2001343415 A JP 2001343415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
cable
current
line
zero
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000167703A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Okuyama
政次 奥山
Osamu Tanda
修 丹田
Shinobu Ikeuchi
忍 池内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Electric Power Co Inc
SWCC Corp
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
Showa Electric Wire and Cable Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Electric Power Co Inc, Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Tohoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2000167703A priority Critical patent/JP2001343415A/ja
Publication of JP2001343415A publication Critical patent/JP2001343415A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Locating Faults (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大がかりなシステムを要することなく、しかも
簡易な構成で金属遮蔽層に事故電流が流れたか否かを判
別すると共に、ケーブル事故区間を判別する。 【解決手段】ケーブル線路のX1点で地絡事故が発生す
ると、第1、第2の絶縁接続箱2R1,2R2のクロス
ボンド線3R1、3R2に取り付けたケーブル事故電流
判別装置H1、H2のラッチングリレーのみが動作し、
他のケーブル事故電流判別装置H3〜H10のラッチン
グリレーは動作しない。そして、作業員が、ケーブル線
路に沿って目視点検し、第1、第2の絶縁接続箱2R
1,2R2のクロスボンド線3R1、3R2に取り付け
たケーブル事故電流判別装置H1、H2のラッチングリ
レーのみが動作していることを確認した場合には、地絡
事故がケーブル線路のB区間内に生じていると判別する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ケーブル事故電
流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法
に係わり、特に、金属遮蔽層に事故電流が流れたか否か
を判別する手段を備えるケーブル事故電流判別装置及び
それを用いてケーブル線路の事故区間を判別するケーブ
ル事故区間判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、三相ケーブル線路で地絡事故が
生じた場合、事故点の位置を正確かつ迅速に標定して、
復旧に要する時間を可及的に短くする必要がある。
【0003】従来、このようなケーブル線路の事故点の
標定方法として、ケーブル線路の金属遮蔽層に流れる事
故電流を検出することによって事故区間を判別する方法
が知られている。
【0004】図8は、従来の三相ケーブル線路における
事故点標定システムの構成図を示している。同図におい
て、先ず、三相ケーブル線路1R、1S、1Tに設けら
れた絶縁接続箱2R、2S、2Tの各相間を接続するク
ロスボンド線3R、3S、3Tに、変流器4R、4S、
4Tをそれぞれ取り付ける。そして、これらの変流器4
R、4S、4Tにより、地絡事故時にケーブル線路1
R、1S、1Tの金属遮蔽層(不図示)に流れる電流を
検出し、次いで、検出された電流を零相化し、この零相
化された電流をE/O変換器5で光信号に変換し、得ら
れた光信号を光ファイバコードから成る伝送路6を介し
て遠隔の判別装置7へ伝送する。しかして、この判別装
置7において、各E/O変換器5からの光信号により事
故電流の大きさ及び位相を比較することにより、ケーブ
ル線路1R、1S、1Tの事故区間を判別する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の三相ケーブル線路における事故点標定システ
ムにおいては、零相電流を光信号に変換するためのE/
O変換器を必要とすることから、遠隔監視システムを前
提として成されており、この結果、事故点標定システム
が大がかりとなり、また、光信号を遠隔の判別装置へ伝
送するための伝送路が必要となり、それに伴い、伝送装
置を駆動するための電源設備も必要になるという難点が
あった。、本発明は、上述の難点を解決するためになさ
れたもので、従来のような大がかりなシステムを要する
ことなく、簡易な構成で金属遮蔽層に事故電流が流れた
か否かを判別し得るケーブル事故電流判別装置及びそれ
を用いたケーブル事故区間判別方法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明のケーブル事故電流判別装置は、三相ケ
ーブル線路に設けられた絶縁接続箱の各相間のクロスボ
ンド線又は終端部の各相の接地線に取り付けられる変流
器と、この変流器により検出された電流を零相化する零
相化手段と、この零相化手段からの零相電流の大きさに
基づいて動作するリレーとを備えている。
【0007】また、本発明のケーブル事故電流判別装置
は、三相ケーブル線路に設けられた絶縁接続箱の各相間
のクロスボンド線又は終端部の各相の接地線に取り付け
られる三相一括型変流器と、この三相一括型変流器によ
り検出された零相電流の大きさに基づいて動作するリレ
ーとを備えている。
【0008】更に、本発明のケーブル事故電流判別装置
は、リレーの動作に基づいて駆動する表示手段を備える
ことが好ましい。
【0009】これらの本発明のケーブル事故電流判別装
置によれば、零相電流の大きさに基づいてリレーが動作
することから、リレーの動作状況に基づいて、クロスボ
ンド線又は接地線に事故電流が流れたか否かを判別する
ことができる。
【0010】次に、本発明のケーブル事故区間判別方法
は、三相ケーブル線路に設けられた絶縁接続箱の各相間
のクロスボンド線及び終端部の各相の接地線に三相一括
型変流器を取付けて、前記クロスボンド線及び接地線に
流れる零相電流を検出し、この零相電流の大きさに基づ
いてリレーを動作させ、このリレーの動作状況に基づい
て、三相ケーブル線路の事故区間を判別することを特徴
としている。
【0011】このような本発明のケーブル事故区間判別
方法によれば、リレーの動作状況に基づいて、クロスボ
ンド線又は接地線に事故電流が流れたか否かを判別する
ことができることから、従来のような大がかりなシステ
ムを要することなく、簡易な構成で、三相ケーブル線路
の事故区間を判別することができる。
【0012】また、本発明のケーブル事故区間判別方法
は、トリプレックスケーブル線路の所定個所に、前記ケ
ーブル線路の金属遮蔽層を長さ方向に電気的に分離する
縁切部を設け、この縁切部の両側の金属遮蔽層間を電気
的に接続するバイパス線路を形成し、このバイパス線路
に三相一括型変流器を取り付ける一方、前記ケーブル線
路の終端部の各相の接地線に三相一括型変流器を取り付
けて、前記バイパス線路及び前記接地線に流れる零相電
流を検出し、この零相電流の大きさに基づいてリレーを
動作させ、このリレーの動作状況に基づいて前記トリプ
レックスケーブル線路の事故区間を判別することを特徴
としている。
【0013】このような本発明のケーブル事故区間判別
方法においても、リレーの動作状況に基づいて、クロス
ボンド線又は接地線に事故電流が流れたか否かを判別す
ることができることから、従来のような大がかりなシス
テムを要することなく、簡易な構成で、三相ケーブル線
路の事故区間を判別することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のケーブル事故電流
判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法の
好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明す
る。
【0015】先ず、本発明のケーブル事故電流判別装置
が取り付けられる三相ケーブル線路について説明する。
【0016】図1は、三相ケーブル線路の模式図を示し
ている。なお、同図において、図8と共通する部分には
同一の符号が付されている。
【0017】図1において、三相ケーブル線路1R、1
S、1Tの所定個所には、所定の間隔をおいて、三相ケ
ーブル線路1R、1S、1Tの金属遮蔽層(不図示)を
長手方向に電気的に連続して接続する普通接続箱8R、
8S、8Tと、三相ケーブル線路1R、1S、1Tの金
属遮蔽層を長手方向に電気的に絶縁して接続する絶縁接
続箱2R、2S、2Tとが設けられている。ここで、普
通接続箱8R、8S、8Tは、接地線9R、9S、9T
を介して接地されており、また、R相の絶縁接続箱2R
の上流側はS相の絶縁接続箱2Sの下流側に、S相の絶
縁接続箱2Sの上流側はT相の絶縁接続箱2Tの下流側
に、T相の絶縁接続箱2Tの上流側はR相の絶縁接続箱
2Rの下流側に、それぞれ、クロスボンド線3R、3
S、3Tを介して相互に接続されている。これにより、
三相ケーブル線路1R、1S、1Tは、その金属遮蔽層
がループ状に直列に接続されることになり、ひいては、
金属遮蔽層の電位のベクトル和が略零となり、いわゆる
シース回路損が低減されるように構成されている。
【0018】図2は、三相ケーブル線路に対する本発明
のケーブル事故電流判別装置の取付状況を示す説明図で
ある。なお、同図において、図1と共通する部分には同
一の符号が付されている。
【0019】図2において、ケーブル事故電流判別装置
は、変流器10と、表示器本体11及びこの表示器本体
11と変流器10間を接続するリード線12とを備えて
いる。
【0020】変流器10は、各クロスボンド線3R、3
S、3Tにそれぞれ取り付けられる各相検出型の遮蔽電
流検出用変流器10R、10S、10T及びこれらの遮
蔽電流検出用変流器10R、10S、10Tを保護する
保護体10aとを備えており、各遮蔽電流検出用変流器
10R、10S、10Tの各巻線には、必要により、5
Ω、1/2W程度の保護抵抗13R、13S、13Tが
それぞれ並列に接続されている。
【0021】表示器本体11は、透明なケース本体11
aと、このケース本体11a内に収納された零相化回路
14及びラッチングリレー15とを備えている。
【0022】零相化回路14は、並列に接続された3個
の巻線14R、14S、14Tを備えており、各巻線1
4R、14S、14Tの入力側は、それぞれリード線1
2を介して各遮蔽電流検出用変流器10R、10S、1
0Tに並列に接続されている。ここで、このような並列
に接続された3個の巻線14R、14S、14Tを備え
る零相化回路14は、本発明における零相化手段として
の機能を有する。
【0023】ラッチングリレー15は、リレー動作片1
5aを備えており、このリレー動作片15aは、地絡事
故時における零相化回路14からの零相電流の大きさ
(例えば、100A以上の地絡電流)に基づいて、動作
するように設定されている。なお、ラッチングリレー1
5には、リセット時にリセット用端子16を介して、図
示しないAC24V程度の電源が接続される構成となっ
ている。図中、符号17は、ケース本体11aに取着さ
れた防水コネクタを示している。リード線12は、4芯
の遮蔽付制御用架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケー
ブル等から成り、その一端は、保護体10aに取着され
た防水コネクタ18に、他端は、ケース本体11aに取
着された防水コネクタ19に接続されている。
【0024】このような構成のケーブル事故電流判別装
置においては、健全な運転状態、すなわち、三相ケーブ
ル線路1R、1S、1Tに地絡事故が発生していない状
態では、零相化手段としての零相化回路14にラッチン
グリレー15の動作レベル以上の零相電流が流れないこ
とから、ラッチングリレー15が動作しないことにな
る。
【0025】一方、三相ケーブル線路1R、1S、1T
のいずれかの相に地絡事故が生じると、三相ケーブル線
路1R、1S、1Tの各金属遮蔽層に流れる事故電流
が、各遮蔽電流検出用変流器10R、10S、10Tに
よってそれぞれ検出され、これらの各遮蔽電流検出用変
流器10R、10S、10Tによって検出された事故電
流が零相化回路14に流れることによって零相化され
る。しかして、地絡事故時においては、この零相化回路
14からの零相電流の大きさが健全時に比し、著しく大
きくなるため、これに基づいてラッチングリレー15が
動作し、これに伴い、リレー動作片15aが点線位置に
変移する。
【0026】ここで、三相ケーブル線路1R、1S、1
Tのいずれかの相に地絡事故が発生した場合において
は、図示しない保護継電器によって三相ケーブル線路1
R、1S、1Tが線路系統から切り離され、これに伴
い、作業員が必ず現場に出向くことになる。従って、作
業員が、三相ケーブル線路1R、1S、1Tに沿って、
各クロスボンド線3R、3S、3Tに取り付けたラッチ
ングリレー15の動作状況、すなわち、リレー動作片1
5aの変移状況を目視確認することにより、クロスボン
ド線3R、3S、3Tに事故電流が流れたか否かを判別
することができる。
【0027】次に、このようなケーブル事故電流判別装
置を用いて三相ケーブル線路の事故区間を判別する方法
について述べる。
【0028】図3は、地絡事故が生じたケーブル線路1
Rの構成図を示している。なお、同図において、図1及
び図2と共通する部分には同一の符号が付されている。
【0029】図3おいて、本発明におけるケーブル事故
電流判別装置H1〜H10は、ケーブル線路1Rの各絶
縁接続箱2R1〜2R8間を相互に接続する各クロスボ
ンド線3R1〜3R8及び電源側と負荷側の終端部2
1、23にそれぞれ設けた接地線22、24にそれぞれ
取り付けられている。ここで、電源側の終端部21から
第1の絶縁接続箱2R1までの区間をA区間、第1の絶
縁接続箱2R1から第3の絶縁接続箱2R3までの区間
をB区間、第3の絶縁接続箱2R3から第5の絶縁接続
箱2R5までの区間をC区間、第5の絶縁接続箱2R5
から第7の絶縁接続箱2R7までの区間をD区間、第7
の絶縁接続箱2R7から負荷側の終端部23までの区間
をE区間とする。なお、図中、符号8R1〜8R3は、
B区間、C区間及びD区間にそれぞれ1個設けられた普
通接続箱を示している。
【0030】今、ケーブル線路1RのX1点で地絡事故
が発生したと仮定すると、第1、第2の絶縁接続箱2R
1,2R2のクロスボンド線3R1,3R2に取り付け
たケーブル事故電流判別装置H1、H2のラッチングリ
レー(図2参照)のみが動作し、他のクロスボンド線3
R3〜3R8及び接地線22、24に取り付けたケーブ
ル事故電流判別装置H3〜H10のラッチングリレーは
動作しないことになる。従って、作業員が、ケーブル線
路1Rに沿って目視点検し、ケーブル事故電流判別装置
H1、H2のラッチングリレーのみが動作していること
を確認した場合には、地絡事故がケーブル線路1RのB
区間内に生じていると判別することができる。
【0031】次に、ケーブル線路1RのC区間内のX2
地点で地絡事故が生じた場合には、第3、第4の絶縁接
続箱2R3,2R4のクロスボンド線3R3、3R4に
取り付けたケーブル事故電流判別装置H3、H4のラッ
チングリレーのみが動作することから、上記と同様にし
て、ケーブル事故電流判別装置H3、H4のラッチング
リレーの動作状況の確認により、地絡事故がケーブル線
路1RのC区間内に生じていると判別できる。
【0032】同様にして、ケーブル線路1RのD区間内
のX3地点で地絡事故が生じた場合も、ケーブル線路1
Rの事故区間を判別することができる。
【0033】一方、ケーブル線路1RのA区間内のX4
地点で、すなわち、ケーブル線路IRの電源側の終端部
21付近で地絡事故が生じた場合には、ケーブル線路1
Rの終端部21の接地線22に取り付けられたケーブル
事故電流判別装置H9のラッチングリレーのみが動作す
ることになる。従って、この場合も、上記と同様にし
て、ケーブル線路1Rの事故区間を判別することができ
る。
【0034】ところで、ケーブル事故電流判別装置H1
〜H10の取付態様としては、例えば、ケーブル線路1
RのB区間に限定して考えると、第1の絶縁接続箱2R
1に係るクロスボンド線3R1にのみ取り付ける態様、
第2の絶縁接続箱2R2に係るクロスボンド線3R2に
のみ取り付ける態様及び第1、第2の絶縁接続箱2R
1,2R2に係るクロスボンド線3R1、3R2の両方
に取り付ける態様が考えられる。
【0035】しかしながら、地絡事故がケーブル線路1
RのB区間内に生じている場合においては、上記3態様
の何れの場合であっても、各ケーブル事故電流判別装置
H1、H2のラッチングリレーが動作することが確認さ
れている。
【0036】従って、ケーブル事故電流判別装置H1、
H2は、ケーブル線路1RのB区間内における全てのク
ロスボンド線3R1、3R2に取り付ける必要がなく、
B区間内にいては、一つのクロスボンド線にのみに取り
付けてもよいことになる。以上の点は、他の区間でも同
様である。
【0037】次に、クロスボンド線等に流れる事故電流
を零相化せずに、直接、零相電流を検出する方法につい
て説明する。
【0038】図4は、三相ケーブル線路に対する三相一
括型変流器の取付状況を示している。なお、同図におい
て、図1及び図2と共通する部分には同一の符号が付さ
れている。
【0039】図4において、ケーブル線路1R、1S、
1Tの各絶縁接続箱2R、2S、2T間を相互に接続す
るクロスボンド線3R、3S、3Tは、所定個所におい
て3本一括に纏められて、マンホールの壁面(不図示)
等に取り付けられた三相一括型変流器20に貫通されて
いる。ここで、三相一括型変流器20をクロスボンド線
3R、3S、3Tに取り付けるに際しては、予め、三相
一括型変流器20に貫通させておいた絶縁電線(不図
示)を、上記の各クロスボンド線3R、3S、3Tに割
りを入れる形で接続しても良い。
【0040】なお、この三相一括型変流器20の出力側
には、この三相一括型変流器20より検出された零相電
流の大きさに基づいて動作するラッチングリレー25が
リード線26を介して接続されている。
【0041】図4の実施例においては、三相一括型変流
器20によって零相電流が検出され、この零相電流の大
きさに基づいて、ラッチングリレー25が動作すること
から、前述の実施例と同様に、作業員は、ラッチングリ
レー25の動作状況に基づいて、クロスボンド線3R、
3S、3Tに事故電流が流れたか否かを判別することが
でき、ひいては、ケーブル線路の事故区間を判別するこ
とができる。
【0042】なお、図4に示す実施例においては、クロ
スボンド線に流れる電流を三相一括型変流器により検出
する場合について述べているが、ケーブル線路の終端部
(図3参照)に設けた接地線に流れる電流を三相一括型
変流器により検出しても良い。
【0043】次に、ケーブル事故電流判別装置の他の実
施例について説明する。
【0044】図5は、本発明のケーブル事故電流判別装
置の他の実施例を示す説明図である。なお、同図におい
て、図1〜図4と共通する部分には同一の符号が付され
ている。
【0045】図5において、ケーブル事故電流判別装置
は、クロスボンド線3R、3S、3Tを3本一括して貫
通させた三相一括型変流器20と、表示器本体27及び
この表示器本体27と三相一括型変流器20間を接続す
る2芯ビニル絶縁ビニルシースケーブル等から成るリー
ド線26とを備えている。
【0046】表示器本体27は、透明なケース本体27
aを備えており、このケース本体27a内には、ラッチ
ングリレー28が収納されている。ラッチングリレー2
8の入力側は、防水コネクタ29を介して三相一括型変
流器20の出力側に接続され、出力側は、ラッチングリ
レー28の動作に基づいて点灯するLED(発光ダイオ
ード)29及び乾電池30を介してリセット端子31に
接続されている。
【0047】図5の実施例においては、三相一括型変流
器20によって零相電流が検出され、この零相電流の大
きさに基づいて、ラッチングリレー28が動作し、これ
に伴いLED29が点灯することから、現場に出向いた
作業員は、遠方からでもラッチングリレー28の動作状
況を容易に確認することができる。よって、この実施例
においても、LED29の点灯状況に基づいて、クロス
ボンド線3R、3S、3Tに事故電流が流れたか否かを
判別することができ、ひいては、ケーブル線路の事故区
間を判別することができる。
【0048】なお、図5に示す実施例においては、クロ
スボンド線に流れる電流を三相一括型変流器により検出
する場合について述べているが、ケーブル線路の終端部
(図3参照)に設けた接地線に流れる電流を三相一括型
変流器により検出しても良い。また、上記LEDは、図
2に示す表示器本体に取り付けてもよい。
【0049】次に、トリプレックスケーブル線路におけ
るケーブル事故電流判別装置の取付方法について説明す
る。
【0050】先ず、単心ケーブルを3条より合わせたい
わゆるトリプレックスケーブル線路においては、前述の
絶縁接続箱を介して接続されておらず、普通接続箱のみ
を介して接続されている。従って、本発明のケーブル事
故電流判別装置は、そのままの構成では、トリプレック
スケーブル線路に取り付けることができないが、次のよ
うにして、トリプレックスケーブル線路の所定個所にケ
ーブル事故電流判別装置を取り付けることができる。
【0051】図6は、トリプレックスケーブル線路にお
ける縁切部の形成状況を示している。
【0052】同図において、先ず、トリプレックスケー
ブル線路の所定個所のゴム、プラスチックシース32及
び金属遮蔽層33を軸方向に所定長剥ぎ取って、ケーブ
ルの外部半導電層34を軸方向に所定長露出させ、これ
により、金属遮蔽層33を長さ方向に電気的に分離す
る。ここで、トリプレックスケーブル線路の所定個所と
は、一例として普通接続箱(不図示)が取り付けられる
付近をいう。そして、電気的に分離された金属遮蔽層3
3の外周にそれぞれ電極35a、35bを取り付け、こ
の電極35a、35b間に跨ってバイパス線36を取り
付ける。
【0053】図7は、このような構成のトリプレックス
ケーブル線路の縁切部のバイパス線に、前述の事故電流
判別装置を取り付けた状態を示している。
【0054】同図において、トリプレックスケーブル線
路を構成する3条の単心ケーブル37R、37S、37
Tの所定個所には、縁切部38R、38S、38Tが所
定の間隔をおいて形成されており、また、各単心ケーブ
ル37R、37S、37Tは、その両終端部39R、3
9S、39T、40R、40S、40Tにおいて、それ
ぞれ接地線41R、41S、41T、42R、42S、
42Tを介して接地されている。そして、各縁切部38
R、38S、38Tのバイパス線路43R、43S、4
3T及び各接地線43R、43S、43Tには、前述の
実施例と同様にして、トリプレックスケーブル線路44
a〜44fの三相一括型変流器がそれぞれ取り付けられ
ている。
【0055】この実施例においては、トリプレックスケ
ーブル線路に地絡事故が生じた場合、事故電流が各バイ
パス線路43R、43S、43T及び各接地線41R、
41S、41T、42R、42S、42Tに流れること
から、前述と同様にして、トリプレックスケーブル線路
に流れる零相電流を検出でき、これに伴い、零相電流の
大きさに基づいてラッチングリレーが動作することか
ら、このラッチングリレーの動作状況に基づいて、前述
の実施例と同様にして、トリプレックスケーブル線路の
事故区間を判別することができる。なお、トリプレック
スケーブル線路で地絡事故が発生した場合、当該地絡点
よりも上流側(電源側)に取り付けられている全てのケ
ーブル事故電流判別装置のリレーが動作することにな
る。例えば、単心ケーブル37TのX5の地点で地絡事
故が発生した場合、ケーブル事故電流判別装置44a、
44eのリレーが動作することになる。
【0056】なお、以上の各実施例においては、零相電
流の大きさに基づいて動作するリレーとして、ラッチン
グリレーを用いた場合について述べているが、本発明は
これに限定されず、例えば、コイルに電流が通電された
ときに動作し、コイルに電流が流れなくなったときに復
旧する、いわゆるノン・ラッチングリレーを用いても同
様の効果を発揮するが、この場合には、リレーが動作し
たことを示す自己保持回路が必要となる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のケーブル事故電流判別装置及びこれを用いた事故区間
判別方法によれば、リレーの動作状況に基づいて、クロ
スボンド線又は接地線に事故電流が流れたか否かを判別
することができることから、大がかりなシステムを要す
ることなく、簡易な構成で、三相ケーブル線路の事故区
間を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】三相ケーブル線路の模式図。
【図2】本発明のケーブル事故電流判別装置の取付状況
を示す説明図。
【図3】本発明における地絡事故が生じたケーブル線路
の構成図。
【図4】本発明のケーブル事故電流判別装置の他の取付
状況を示す説明図。
【図5】本発明のケーブル事故電流判別装置の他の実施
例を示す説明図。
【図6】本発明のトリプレックスケーブル線路の縁切部
の正面図。
【図7】本発明のトリプレックスケーブル線路における
事故電流判別装置の取付状況を示す説明図。
【図8】従来の三相ケーブル線路における事故点標定シ
ステムの構成図。
【符号の説明】
1R、1S、1T・・・・・・・・・三相ケーブル線路 2R、2S、2T・・・・・・・・・絶縁接続箱 3R、3S、3T・・・・・・・・・クロスボンド線 10・・・・・・・変流器 15、25、28・・・・・・・・・ラッチングリレー 21、23・・・・・・・・・終端部 22、24・・・・・・・・・接地線 20・・・・・・・三相一括型変流器 33・・・・・・・金属遮蔽層 37R、37S、37T・・・・・・・・・トリプレックスケー
ブル線路 38R、38S、38T・・・・・・・・・縁切部 41R、41S、41T・・・・・・・・・接地線 42R、42S、42T・・・・・・・・・接地線 44a〜44e・・・・・・・ケーブル事故電流判別装置
フロントページの続き (72)発明者 丹田 修 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 池内 忍 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AA04 AA25 AB33 AC15 2G033 AA02 AA03 AB02 AC02 AD18 AD21 AF05 AG13 5G058 BB02 BC11 BD11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相ケーブル線路に設けられた絶縁接続箱
    の各相間のクロスボンド線又は終端部の各相の接地線に
    取り付けられる変流器と、この変流器により検出された
    電流を零相化する零相化手段と、この零相化手段からの
    零相電流の大きさに基づいて動作するリレーとを備える
    ことを特徴とするケーブル事故電流判別装置。
  2. 【請求項2】三相ケーブル線路に設けられた絶縁接続箱
    の各相間のクロスボンド線又は終端部の各相の接地線に
    取り付けられる三相一括型変流器と、この三相一括型変
    流器により検出された零相電流の大きさに基づいて動作
    するリレーとを備えることを特徴とするケーブル事故電
    流判別装置。
  3. 【請求項3】前記リレーの動作に基づいて駆動する表示
    手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載のケーブル事故電流判別装置。
  4. 【請求項4】三相ケーブル線路に設けられた絶縁接続箱
    の各相間のクロスボンド線及び終端部の各相の接地線に
    三相一括型変流器を取り付けて、前記クロスボンド線及
    び前記接地線に流れる零相電流を検出し、この零相電流
    の大きさに基づいてリレーを動作させ、このリレーの動
    作状況に基づいて、前記三相ケーブル線路の事故区間を
    判別することを特徴とするケーブル事故区間判別方法。
  5. 【請求項5】トリプレックスケーブル線路の所定個所
    に、前記トリプレックスケーブル線路の金属遮蔽層を長
    さ方向に電気的に分離する縁切部を設け、この縁切部の
    両側の金属遮蔽層間を電気的に接続するバイパス線路を
    形成し、このバイパス線路に三相一括型変流器を取り付
    ける一方、前記ケーブル線路の終端部の各相の接地線に
    三相一括型変流器を取り付けて、前記バイパス線路及び
    前記接地線に流れる零相電流を検出し、この零相電流の
    大きさに基づいてリレーを動作させ、このリレーの動作
    状況に基づいて前記トリプレックスケーブル線路の事故
    区間を判別することを特徴とするケーブル事故区間判別
    方法。
JP2000167703A 2000-06-05 2000-06-05 ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法 Withdrawn JP2001343415A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000167703A JP2001343415A (ja) 2000-06-05 2000-06-05 ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000167703A JP2001343415A (ja) 2000-06-05 2000-06-05 ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001343415A true JP2001343415A (ja) 2001-12-14

Family

ID=18670825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000167703A Withdrawn JP2001343415A (ja) 2000-06-05 2000-06-05 ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001343415A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107026433A (zh) * 2017-06-16 2017-08-08 南京南瑞继保电气有限公司 一种新能源电站集电线路的快速保护系统和方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107026433A (zh) * 2017-06-16 2017-08-08 南京南瑞继保电气有限公司 一种新能源电站集电线路的快速保护系统和方法
CN107026433B (zh) * 2017-06-16 2020-02-07 南京南瑞继保电气有限公司 一种新能源电站集电线路的快速保护系统和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0762591B1 (en) Electrical system with arc protection
CA2303964A1 (en) Arc fault detection system for aircraft wiring
CN106443293A (zh) 一种直流接地故障在线检测及报警装置
US7003412B2 (en) Method and system for verifying voltage in an electrical system
JPH0379930B2 (ja)
JP2001343415A (ja) ケーブル事故電流判別装置及びそれを用いたケーブル事故区間判別方法
CN104466788A (zh) 配电架空线路的检测方法和装置
JPH0363711B2 (ja)
JP2001095149A (ja) 自家用変電設備における地絡区間判別方式及び地絡区間判別装置
JPH08101246A (ja) 地中送電線路の異常検知装置
JP3026055B2 (ja) 送電線事故様相特定方法及びその装置
JP2568097B2 (ja) 電力ケーブルの事故区間検出方法
JPH0442070A (ja) トリプレックス形電力ケーブル線路の事故区間検出方法
CN107290628A (zh) 一种基于小电流的接地选线装置
NO328676B1 (no) Vernekopling
CN109298290A (zh) 故障判断装置、方法及电缆系统
CN1124874A (zh) 程控高压开关综合保护装置
JPH073449B2 (ja) 地絡電流方向判定装置
JPH03137577A (ja) 送電線の事故方向標定装置
JPH0843473A (ja) 電力ケーブルの事故区間判定方法
JPS58106473A (ja) ケ−ブルの銅テ−プ断線発見方法
JPS6199874A (ja) 故障電流検出表示器
JPH0541420Y2 (ja)
JPH0298625A (ja) 検出システム
JPH10144423A (ja) 定格電流確認機能付き、電源コンセント及びテーブル ・タップ等の配線器具

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060424

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060629

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807