JP2001342860A - 燃料供給機構及びそれを備えたエンジン及び燃料供給方法 - Google Patents

燃料供給機構及びそれを備えたエンジン及び燃料供給方法

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JP2001342860A JP2001044985A JP2001044985A JP2001342860A JP 2001342860 A JP2001342860 A JP 2001342860A JP 2001044985 A JP2001044985 A JP 2001044985A JP 2001044985 A JP2001044985 A JP 2001044985A JP 2001342860 A JP2001342860 A JP 2001342860A
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air
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oxygen
intake
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Hideki Okamoto
秀樹 岡本
Masashi Nishigaki
雅司 西垣
Koji Moriya
浩二 守家
Shoji Asada
昭治 浅田
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、バーナ装置50等に設けられる燃
料供給機構において、安定して燃料と空気の混合状態を
不均一にすることができる燃料Gの空気Aへの供給技術
を提供することを目的とする。 【解決手段】 燃焼部1に供給される空気Aが流通する
空気流路2に燃料を供給する供給孔11aを備え、空気
流路2に混合気を形成する燃料供給機構であって、空気
流路2に形成される混合気に、燃料Gの濃淡分布を発生
させるように、供給孔11aから空気流路2に燃料Gを
供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、バーナ装
置若しくはエンジン等の燃料と空気の混合気を燃焼させ
る燃焼部を備えた燃焼機器において用いられる技術で、
詳しくは、焼部に供給される酸素含有ガスが流通する空
気流路に燃料を供給する供給孔を備え、前記空気流路に
混合気を形成する燃料供給技術と、それを利用したエン
ジンに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような燃料供給機構が設けられる
機器として、例えばエンジンがある。従来、エンジンに
おいて、燃焼室におけるNOxの生成量を低減する方法
として、燃焼室に吸気する混合気の空気過剰率(空気
比)を増加させ、燃焼室における燃料の燃焼温度を低下
させる方法がある。また、NOxの生成量を低減する別
の方法としては、排ガスの一部を吸気系に再循環させる
方法、所謂EGRがあり、EGRは、不活性な排ガスの
熱容量を利用して燃焼室における燃焼温度を低下させる
ことによって、NOxの生成を低下させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、SIエンジン
等において、混合気の空気過剰率を極端に増加すると、
エンジンの燃焼室における点火性能が低下するばかりで
なく、点火した火炎の伝搬も不安定となり、失火又は部
分燃焼が発生して、エンジン性能が著しく低下する。ま
た、EGRによる低NOx化は、再循環させた排ガスの
容量分だけ、容積効率の低下をもたらし、且つ混合気の
空気過剰率を増加させたときと同様に点火性能を低下さ
せる。
【0004】希薄混合気を燃焼させて低NOx化を図る
と共に、点火性能を向上させることができるSIエンジ
ンの一例として、層状吸気方式を採用したものがある。
層状吸気方式は、点火しやすい空気比(例えば1強程
度)の混合気を点火プラグのまわりに形成し、その外側
に希薄混合気を形成する。そして、まず空気比が低い混
合気に点火して、その火炎により希薄混合気を燃焼さ
せ、全体として空気比が高い混合気を燃焼させる方式で
ある。しかし、このような層状吸気方式において、エン
ジン出力を増加させる場合は、燃焼室の外側に形成する
希薄混合気の空気比を低下させる必要があるので、NO
x生成の抑制効果が低減し、特に高出力においても低N
Ox化が実現できる技術が要求されている。
【0005】一方、希薄混合気を燃焼させて低NOx化
を図ることができるエンジンの一例として、例えば予混
合圧縮自着火エンジンがある。この予混合圧縮自着火エ
ンジンは、自然着火を積極的に利用するものであり、こ
れは、元々、燃料噴射ディーゼルのパティキュレートを
防止する目的で考え出されたものであるが、上死点付近
の圧縮空気中に燃料を噴射するのではなく、主には、S
Iエンジンの様に、吸気路において予め形成された混合
気を吸気口を介して燃焼室に吸気すると共に、燃焼室に
おいて混合気を圧縮して自着火燃焼させ、クランク軸の
回転を続ける。このような予混合圧縮自着火エンジン
は、混合気の空気過剰率を増加させて低NOx化を図れ
ると共に、ガスエンジンとして構成しても、圧縮比を増
大させ、高い効率を得ることが可能となる。
【0006】しかし、予混合圧縮自着火エンジンにおい
て、高出力を得る為に、混合気の空気比を下げて理論空
気比に近づけると、燃焼速度が早くなり、着火後に急激
な圧力伝播が発生し、ノッキング発生の原因となるの
で、好ましい運転状態を維持することは困難であり、出
力等を大幅に変化させることは困難であった。
【0007】また、全体的に希薄な混合気を燃焼させて
低NOx化を図りながら、燃焼室における燃焼状態を安
定したものとする機器として、濃淡燃焼バーナがある。
これは、空気比が低い混合気を燃焼させる濃バーナと、
濃バーナとは別の空気比が高い混合気を燃焼させる淡バ
ーナとを交互に並設し、濃バーナにおける安定な火炎に
よって淡バーナの不安定な火炎を安定化(保炎)するこ
とにより、低NOxと保炎性を両立するものであり、不
均一濃淡場を形成するためには、空気比が異なる複数の
バーナを夫々設けている。しかし、このような濃淡燃焼
バーナの構成を、例えばエンジンに利用しようとする
と、エンジンの吸気路を空気比が異なる複数の流路に分
割するなどの複雑な構成となる。
【0008】このようにエンジンの燃焼室に供給する混
合気において容易に利用可能な技術で、特に高出力運転
時において安定した運転状態を保ちながら低NOx化を
図ることができる技術はまだ確立されていなかった。
【0009】よって、本発明は、上記の事情に鑑みて、
エンジンの燃料供給機構として利用可能で、高出力時に
おいても、燃焼部における燃焼状態を安定したものに維
持しながら、燃焼部におけるNOxの生成量を抑制する
ことができる燃料供給技術を確立することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】〔構成1〕本発明に係る
燃料供給機構は、請求項1に記載したごとく、燃焼部に
供給される酸素含有ガスが流通する空気流路に燃料を供
給する供給孔を備え、前記空気流路に混合気を形成する
燃料供給機構であって、前記空気流路に形成される前記
混合気に、前記燃料の濃淡分布を発生させるように、前
記供給孔から前記空気流路に前記燃料を供給することを
特徴とする。
【0011】〔作用効果〕本発明の燃料供給機構におい
ては、エンジンの吸気路等である空気流路に形成される
混合気に、燃料の濃淡分布を発生させるように、供給孔
から空気流路に燃料を供給するので、空気流路に形成さ
れる混合気は、夫々が微小である空気比が低い濃部と空
気比が高い淡部とが、全体に渡って多数分布された状態
となるので、その混合気が燃焼部にて燃焼することで、
全体的に空気比を均一にしての濃淡分布が発生していな
い混合気よりも、淡部における燃焼速度低下により燃焼
が緩慢になり、局所的な温度上昇を抑制できるので、N
Oxの生成を抑制することができる。このような燃料供
給機構を、前述のエンジンに利用することで、高出力運
転を行っても、燃焼を緩慢なものに維持してノッキング
の発生を抑制しながら、低NOx化を実現することがで
きる。
【0012】また、本発明の燃料供給機構を備えた予混
合圧縮自着火エンジンは、燃焼部としての燃焼室に、燃
料の濃淡分布が発生した混合気を吸気することができ、
燃料が希薄である淡部における燃焼速度の急激な低下に
より、全体的な燃焼速度が低下し、高出力時におけるノ
ッキングを回避することができると共に、全体的に希薄
な混合気を自着火燃焼させて低NOx化を図ることがで
きる。即ち、予混合圧縮自着火エンジンは、燃料供給機
構によって吸気路に形成された濃淡分布を有する混合気
が燃焼室に吸気されるので、自着火時点の混合気を、燃
料の酸素含有ガスに対する混合が抑制された混合抑制状
態、所謂、燃料の濃淡分布が発生した燃料と酸素含有ガ
スの混合状態を不均一な状態とすることができる。そし
て、自着火時の燃焼室の混合気は、空気比が低い部分
(濃部)と高い部分(淡部)が存在し、圧縮行程におい
て、その混合気は、まず最初に濃部において着火し、そ
の火炎が、隣接している淡部に伝播するというように燃
焼するので、その自着火直後の燃焼速度を、均一な混合
状態のときに比べて低下させることができ、結果、ノッ
キングを抑制することができる。従って、混合気の空気
比を比較的低くして高出力運転を行っても、燃焼部にお
ける燃焼状態を安定なものに維持しながら、全体的に希
薄な混合気を燃焼させて低NOx化を図ることができる
燃料供給機構を実現できる。
【0013】〔構成2〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項2に記載したごとく、上記構成1の燃料供給機構
の構成に加えて、前記供給孔の前記燃料の供給方向が、
前記空気流路の前記酸素含有ガスの流れ方向に沿った方
向とされ、前記空気流路の酸素含有ガスの流速を検出す
る空気流速検出手段と、前記混合気に前記濃淡分布を発
生させるべく、前記空気流速検出手段の検出結果に基づ
いて、前記供給孔からの前記燃料の供給速度を設定する
供給速度設定手段を備えたことを特徴とする。
【0014】〔作用効果〕本発明の燃料供給機構におい
ては、本構成のごとく、空気若しくは希薄混合気である
酸素含有ガスがほぼ層流状態で流れる空気流路におい
て、燃料を供給する供給孔の開口を酸素含有ガスの流れ
方向の下流側に方向付けるとともに、供給速度設定手段
によって、燃料の供給速度を空気流速検出手段により検
出された酸素含有ガスの流速とほぼ同じものとして、供
給孔から燃料を酸素含有ガスの流れに沿って供給するこ
とで、空気流路に、濃淡分布を有し、前記濃淡分布にお
ける前記燃料と前記酸素含有ガスとの混合状態が不均一
な混合抑制状態の混合気を安定して形成することができ
る。即ち、供給された燃料は、酸素含有ガスの層流状態
を乱すこと無く、酸素含有ガスの流れに沿って糸状に供
給されることになり、燃料と酸素含有ガスとが混合され
難くなる。よって、燃焼部に供給される混合気はほとん
ど混合が進んでいない混合抑制状態となり、さらに、混
合抑制状態は時間的にほぼ安定したものとなる。このよ
うな燃料供給機構を、前述のエンジンとしての予混合圧
縮自着火エンジン等において利用することで、特に高出
力運転を行っても、ノッキングを発生を抑制して運転状
態を安定なものに維持しながら、全体的に希薄な混合気
を燃焼させて低NOx化を図ることができる。
【0015】また、このような燃料供給機構は、前述の
濃淡燃焼バーナに利用することもでき、濃バーナと淡バ
ーナを別に設ける必要が無く、一つの空気流路とその下
流側に燃焼面とを設けることで、供給孔に対して下流側
においては空気比が低い混合気が供給され、その周囲に
は空気比が高い混合気が供給されることになるので、燃
焼部において所謂濃淡燃焼を行うことができ、低NOx
且つ保炎性の高いバーナを構成することができる。
【0016】〔構成3〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項3に記載したごとく、上記構成2の燃料供給機構
の構成に加えて、前記供給孔から前記空気流路へ前記燃
料を間欠的に供給すると共に、前記間欠的な供給におい
て単位時間あたりの供給回数である供給周波数、若しく
は1周期あたりの供給時間割合であるデューティー比を
調整する間欠供給手段を備えたことを特徴とする。
【0017】〔作用効果〕このような燃料供給機構を備
えた燃焼機器においては、燃焼部における混合気の燃焼
状態は、その混合気の空気比の他に前記濃淡分布におけ
る前記燃料と前記酸素含有ガスとの混合状態によって変
化し、例えば混合気の全体的な燃焼速度は、その状態に
よって変化する。また、燃焼部における燃焼状態として
混合気の空気比等を検出しながら、前記混合状態を調整
して、燃焼部における燃焼状態を制御することが考えら
れる。例えば予混合圧縮自着火エンジンにおいて、混合
気の空気比を低く設定し高負荷運転を行う場合は、前記
濃淡分布における前記燃料と前記酸素含有ガスとの混合
状態が不均一となる状態に調整して、燃焼室においてノ
ッキングを回避して燃料を燃焼させ、逆に、空気比を高
く設定し低負荷運転を行う場合は、混合状態が均一とな
る状態に設定して、燃焼室において低NOx燃焼を実現
するように構成することができる。また、給湯器用のバ
ーナ装置であれば、異常音(共鳴音)の鳴り始めを検出
した場合には、混合状態が不均一となる状態に調整して
異常音の発生を回避する。
【0018】そこで、本構成のごとく、開閉弁等によっ
て間欠的に供給される燃料の供給状態の前記周波数若し
くは前記デューティー比を調整する手段として構成する
ことで、燃焼部に供給される混合気の混合状態を調整す
ることができる。即ち、周波数を低い側から高い側に変
化させることで、混合状態が不均一側から均一側に変化
するように、前記濃淡分布における前記燃料と前記酸素
含有ガスとの混合状態を変化させることができ、またデ
ューティー比を小さい側から大きい側に変化させること
で、燃料の供給量を増加させると共に、1周期あたりに
おいて燃料が供給されない時間が減少し、この場合も燃
料の供給は連続的な状態に近づくため、混合状態を不均
一側から均一側に変化させることができる。従って、簡
単な構成で燃料の供給状態を調整して、燃焼部に供給さ
れる混合気の混合状態を簡単に調整することができる燃
料供給機構を実現することができる。また、燃料を間欠
的に供給させるための開閉弁としてソレノイドバルブを
使用することで、デジタル制御による高速な制御が可能
となり、D−A変換器の必要もなくコスト的にも有利で
ある。
【0019】また、このように構成した燃料供給機構を
備えた予混合圧縮自着火エンジンにおいては、間欠的に
供給される燃料の、周波数若しくはデューティー比を調
整することで、燃料の供給量を調整して燃焼室に供給さ
れる混合気の空気比を調整すると共に、混合気の濃淡分
布における混合状態を調整することができる。即ち、空
気比を低下させて高出力運転を行う場合は、デューティ
ー比を増加させて混合気の空気比を低下させると共に、
周波数を減少させて、燃焼室に吸気される混合気の混合
状態を不均一にすることで、ノッキングの発生を抑制し
ながら好ましい運転状態を維持でき、逆に、空気比を増
加させて低出力運転を行う場合は、デューティー比を減
少させて混合気の空気比を増加させると共に、周波数を
増加させて、混合状態を均一にすることで、超希薄燃焼
で燃料を燃焼させて高効率且つ低NOxの運転を行うこ
とができる。
【0020】〔構成4〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項4に記載したごとく、上記構成2又は3の燃料供
給機構の構成に加えて、前記空気流路の前記供給孔に対
する下流側に設けられ、前記酸素含有ガスの流れに乱流
を発生させる障害部材を備え、前記空気流路における前
記障害部材の設置状態を調整して前記乱流の発生状態を
調整し、前記濃淡分布における前記燃料と前記酸素含有
ガスとの混合状態を調整する混合状態調整手段を備えた
ことを特徴とする。
【0021】〔作用効果〕また、空気流路に形成される
混合気の濃淡分布における混合状態を調整するために、
本構成のごとく、供給孔に対する下流側に設けられた障
害部材の設置状態を調整して、障害部材によって酸素含
有ガスの流れに発生する乱流の発生状態を調整するよう
に構成することができる。即ち、供給孔から酸素含有ガ
スの流れに沿って糸状に供給した燃料を、障害部材に衝
突させて前記乱流によって混合すると共に、その乱流の
発生状態を調整することで、燃料と酸素含有ガスとの混
合状態を調整することができる。例えば障害部材を酸素
含有ガスの流れ方向に沿って動作可能に構成し、混合状
態調整手段によって障害部材を供給孔に対して離間若し
くは接近させ、燃焼部に供給される混合気の混合状態を
調整する。即ち、供給孔に対して障害部材を離間させる
側に動作させると、障害部材が燃焼部に近づき、燃料が
障害部材において発生する乱流によって混合される混合
時間が少なくなるので、燃焼部に供給される混合気の混
合状態を不均一側に調整することができる。また、障害
部材を空気流路の酸素含有ガスの流れの直角方向に動作
可能に構成し、混合状態調整手段によって障害部材の配
置状態を調整して、酸素含有ガスに発生される乱流の場
所を酸素含有ガスの流れの直角方向において変更するこ
とで、例えば供給孔に対する下流側から酸素含有ガスの
流れの直角方向に離間させるように障害部材を動作させ
ると、障害部材によって混合されずに、燃焼部に供給さ
れる混合気が増加するので、燃焼部に供給される混合気
の混合状態を不均一側に調整することができる。従っ
て、簡単な構成で燃焼部に供給される混合気の混合状態
を調整することができる燃料供給機構を実現することが
できる。
【0022】また、このように構成した燃料供給機構を
備えた予混合圧縮自着火エンジンにおいても、例えば複
数の供給孔を備えて、燃料を供給する供給孔の数を調整
することで空気比を調整すると共に、その設定される空
気比に基づいて、空気流路における障害部材の設置状態
を調整して乱流の発生状態を調整し、燃焼部に供給され
る混合気の濃淡分布における混合状態を調整することが
できる。
【0023】また、従来の予混合圧縮自着火エンジンの
ように、濃淡分布がなく混合状態が均一な混合気を燃焼
させる場合は空気比は3から5の範囲内でしか設定でき
なかったのに対し、これまで説明してきた燃料供給機構
を有する予混合圧縮自着火エンジンのように、例えば混
合気の空気比1.7〜3程度の範囲の高負荷運転時には
濃淡分布を有する混合気の混合状態を不均一とし、混合
気の空気比3〜5程度の範囲の低負荷荷運転時には混合
気の混合状態を均一とするように、混合気の濃淡分布に
おける混合状態を調整して燃焼室における燃焼状態を調
整することで、空気比1.7〜5程度の広い範囲での運
転が可能となる。
【0024】さらに、このような予混合圧縮自着火エン
ジンにおいて、エンジンの動作条件として、エンジンの
出力、排ガス温度、燃焼室の筒内圧力等を検出し、その
動作条件に基づいて、混合気の混合状態を調整すること
もできる。即ち、検出された動作状態が、ノッキング等
が発生しやすい状態である動作状態である場合、燃焼室
に吸気される混合気の混合状態を不均一なものに調整し
て、その混合気を燃焼室に吸気することで、自着火時点
の燃焼室において空気比が低い部分(濃部)と高い部分
(淡部)とを存在させることができる。よって、燃焼室
において圧縮された混合気は、最初に濃部において着火
し、その火炎が、隣接している淡部に伝播することとな
るが、その自着火直後の燃焼速度は、均一な混合状態の
ときに比べて低下しており、結果、ノッキングを抑制す
ることができる。また、検出された動作状態が、ノッキ
ング等が発生し難い状態である動作状態である場合、燃
焼室に吸気される混合気の混合状態を均一なものに調整
して、自着火燃焼時に燃料と酸素含有ガスの接触を強
め、全体的に空気過剰状態で燃焼させることができるの
で、高効率且つ低NOx化を図ることができる。
【0025】〔構成5〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項5に記載したごとく、上記構成1の燃料供給機構
の構成に加えて、前記燃焼部が前記エンジンの燃焼室で
あると共に、前記空気流路が前記燃焼室に吸気口を介し
て酸素含有ガスを供給する吸気路であり、前記吸気路の
前記酸素含有ガスの流れが停止している時期において、
前記吸気路に形成される前記混合気に、前記燃料の濃淡
分布を発生させるように、前記供給孔から前記吸気路に
前記燃料を供給することを特徴とする。
【0026】〔作用効果〕本発明の燃料供給機構は、エ
ンジンとしての予混合圧縮自着火エンジン等の吸気路に
燃料を供給して、混合気を形成するものである。このよ
うなエンジンは、吸気行程において吸気路の混合気が燃
焼室に吸気され、その他の行程においては吸気路におけ
る酸素含有ガスの流れは停止している。そして、このよ
うなエンジンに本発明の燃料供給機構を適用する場合
に、本構成のごとく、吸気行程以外の吸気路の酸素含有
ガスの流れが停止している時期に、吸気路に形成される
混合気に濃淡分布が発生するように燃料を供給すること
で、吸気路における濃淡分布を有する混合気の混合状態
を、燃料と空気との混合が抑制された混合抑制状態に維
持することができ、このように濃淡分布を維持された混
合気を、後の吸気行程において燃焼室に吸気することが
できる。燃焼室における燃焼を緩慢にして、局所的な温
度上昇を抑制することができ、燃焼室におけるNOxの
生成を抑制することができる。従って、高出力運転を行
っても安定した運転状態を維持しながら、低NOx化を
図ることができるエンジン用の燃料供給機構を実現する
ことができる。
【0027】〔構成6〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項6に記載したごとく、上記構成5の燃料供給機構
の構成に加えて、前記吸気路における前記供給孔が設け
られた前記吸気口までの混合気形成部の容積が、1サイ
クルにおいて前記燃焼室に吸気される吸気量に対して、
80%から120%の範囲内に設定されていることを特
徴とする。
【0028】〔作用効果〕本構成のごとく、吸気路にお
いて、本発明の燃料供給機構の吸気孔の最上流側端部か
ら吸気口までに渡って形成される混合気形成部の容積
を、1サイクル中の吸気行程において燃焼室に吸気され
る吸気量に対して、上記の範囲内に設定することで、吸
気行程以外の吸気路の酸素含有ガスの流れが停止してい
る時期において混合気形成部に形成された濃淡分布を有
する混合気を、次の吸気行程で燃焼室に吸気することが
でき、燃焼室に吸気される混合気の濃淡分布における混
合状態を、混合抑制状態に維持することができる。よっ
て、燃焼室に吸気される混合気を、好ましい状態で緩慢
燃焼する程度の混合状態の濃淡分布を有するものに維持
することができ、一層高出力時の安定運転及び低NOx
化を向上することができる。
【0029】〔構成7〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項7に記載したごとく、上記構成5又は6の燃料供
給機構の構成に加えて、前記供給孔の複数が、前記吸気
路において前記酸素含有ガスの流れ方向に沿って分散配
置され、前記混合気に前記濃淡分布を発生させるべく、
夫々の前記供給孔の前記燃料の供給方向が、互いに平
行、且つ、前記吸気路の前記酸素含有ガスの流れ方向と
交差する方向とされていることを特徴とする。
【0030】〔作用効果〕上記のようなエンジン用の燃
料供給機構は、本構成のごとく、吸気路の混合気形成部
等に酸素含有ガスの流れ方向に沿って分散配置された複
数の供給孔により構成することができ、さらに、夫々の
供給孔における燃料の供給方向が、互いに平行且つ酸素
含有ガスの流れ方向に交差する方向(例えば酸素含有ガ
スの流れ方向に直角の方向)とすることで、酸素含有ガ
スの流れが停止している吸気路に夫々の供給孔から供給
された燃料は、吸気路において互いに交じり合うことが
殆どなく、吸気路を横断する方向に進むことになり、吸
気路の酸素含有ガスの流れ方向において燃料が多く供給
された縞状の濃部が形成され、隣接する濃部の間は、燃
料の濃度が小さい縞状の淡部となる。よって、吸気路に
濃淡分布を有する混合気を容易に形成することができ、
このように形成された混合気は、上記の縞状の濃淡分布
を維持しながら燃焼室に吸気されることになる。
【0031】〔構成8〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項8に記載したごとく、上記構成5から7の何れか
の燃料供給機構の構成に加えて、前記供給孔から前記吸
気路への前記燃料の供給を、吸気行程において遮断する
遮断手段を備えたことを特徴とする。
【0032】〔作用効果〕エンジン用に構成された本発
明の燃料供給機構は、吸気行程以外の吸気路の酸素含有
ガスの流れが停止している時期に、吸気路に形成される
混合気に濃淡分布を発生させ、特に吸気行程においては
供給孔から吸気路への燃料供給を停止する必要はない
が、本構成の如く、上記遮断手段を設けて、吸気行程に
おける供給孔からの燃料供給を停止するほうが、酸素含
有ガスの流れが停止する直後の吸気路には燃料が供給さ
れておらず、酸素含有ガスの流れが停止されて始めて燃
料が供給されるので、混合抑制状態を一層高めた濃淡分
布を吸気路の混合気に形成することができ、一層高出力
時の安定運転及び低NOx化を向上することができる。
【0033】〔構成9〕本発明に係る燃料供給機構は、
請求項9に記載したごとく、上記構成1から8の何れか
の燃料供給機構の構成に加えて、前記燃料が、気体燃料
であることができる。
【0034】〔作用効果〕本発明の燃料供給機構は、特
に酸素含有ガスとの混合が促進されやすい気体燃料を用
いても、エンジンの吸気路等の空気流路に形成される混
合気に濃淡分布を発生させ、燃焼室における局所的な温
度上昇を抑制して、NOxの生成を抑制することができ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】〔バーナ装置〕本発明に係る燃料
供給機構10の第1の実施の形態として、バーナ装置5
0について図面に基づいて説明する。図1に示すバーナ
装置50は、ファン(図示せず)等によって燃焼部1に
供給される空気A(酸素含有ガスの一例)が流通し、1
0mm×80mmの長方形の流路断面を有する空気流路
2と、燃焼部1に表裏間において連通する複数の連通孔
を有する燃焼面部材1aとを備えている。
【0036】本発明に係る燃料供給機構10は、空気流
路2の燃焼部1から100mm上流側の位置に、開口径
がφ2.5mmである噴孔11a(供給孔の一例)を有
するノズル11が空気流路2の長方形断面の長手方向に
6mmピッチで8本配設されている。全ての噴孔11a
は燃料供給装置13から送られる燃料Gを空気流路2の
空気Aの流れ方向に方向付けて供給するために、空気流
路2の下流側方向に開口している。
【0037】また、空気流路2を流通する空気Aの流速
を検出する風速計12(空気流速検出手段の一例)が空
気流路2に設けられ、風速計12によって検出された空
気Aの流速値の信号が制御装置15に出力される。そこ
で、制御装置15は、風速計12の検出結果に基づい
て、燃料供給装置13を供給速度設定手段として働かせ
て、噴孔11aに供給する燃料Gの量を調整して、噴孔
11aから供給される燃料Gの供給速度を空気Aの流速
とほぼ同じ値に設定して、燃料Gを噴孔11aから空気
流路2に供給する。
【0038】空気Aの流速とほぼ同じ供給速度で供給さ
れた燃料Gは、空気Aの層流状態を乱すこと無く、空気
Aの流れに沿って糸状に供給されることになり、燃料G
と空気Aとが混合され難くなる。よって、燃焼部1に供
給される混合気はほとんど混合が進んでいない混合抑制
状態となっており、さらに、燃料Gと空気Aの混合抑制
状態は安定したものとなっている。
【0039】結果、空気流路2に形成され燃焼部1に供
給される混合気は、空気比が低い濃部と空気比が高い淡
部とが、空気流路2に断面の長手方向に順に交互に形成
された濃淡分布を発生させた混合気となるため、燃焼部
1におけるこの混合気の燃焼は、濃部において安定した
火炎を形成し、その火炎によって淡部の保炎を安定して
行うことができる濃淡燃焼となり、低NOx燃焼を実現
できる。
【0040】〔別実施の形態〕上記の第1の実施の形態
として説明した燃料供給機構10の別の実施の形態につ
いて以下に説明する。 〈1〉 上記の第1の実施の形態で説明した燃料供給機
構10において、燃焼部1に供給される混合気の濃淡分
布における混合状態を調整する混合状態調整手段を備え
ることができ、その構成について、以下に説明する。図
2に示すバーナ装置50及び燃料供給機構10の基本構
成は、上記の第1の実施の形態と同様であり、風速計1
2の検出結果に基づいて、噴孔11aに供給する燃料G
の量を調整して、噴孔11aから供給される燃料Gの供
給速度を空気Aの流速とほぼ同じ値に設定することで、
濃淡分布が発生し混合抑制状態の混合気を燃焼部1に供
給し、燃焼部1において濃淡燃焼を行うものである。
【0041】さらに、空気流路2において、高さ方向を
空気Aの流れの直角方向とし、外径がφ3mmの柱状体
14(障害部材の一例)が夫々の噴孔11aに対する下
流側に設けられており、噴孔11aから燃料Gが糸状に
供給された空気Aの流れに乱流を発生させることができ
る。また、この柱状体14は、駆動装置14aによっ
て、空気流路2において空気Aの流れ方向にそって摺動
可能となっており、柱状体14の位置は、噴孔11aに
近い位置である位置aと、位置aよりも噴孔11aから
離れた位置である位置bとにの間の任意の位置に設置す
ることができる。このように、空気流路2における柱状
体14の位置を切り換えることで、柱状体14によって
空気流路2に発生する乱流の発生状態を調整することが
でき、混合状態調整手段として、燃焼部1に供給される
濃淡分布が発生し混合抑制状態の混合気の混合状態を調
整することができる。即ち、柱状体14が位置aにある
場合は、位置bにある場合と比べて、乱流が発生してか
ら燃焼部1までの距離が長いので、燃料Gと空気Aとが
混合される時間が長く、その下流側の燃焼部1に供給さ
れる混合気の混合状態は均一となる。
【0042】例えば、図2に示すように、すべての柱状
体14が位置aにある状態と、図3(イ)のように柱状
体14が位置aと位置bとに交互にある状態と、図3
(ロ)のようにすべての柱状体14が位置bにある状態
とに切り換えて、燃焼部1に供給される混合気の混合状
態を観察すると、図3(イ)及び(ロ)の混合状態は、
図2の混合状態と比べて、不均一な状態となっているこ
とが観察できた。また、図3(ロ)の状態は、図3
(イ)に比べて、スケールが大きい濃淡場(濃淡のピッ
チが大きい濃淡場)が形成されていることが判った。こ
のような混合状態の調整を行うことにより、ブンゼンバ
ーナ燃焼時における燃焼騒音やNOxの生成量を最小限
に抑える制御が可能となる。
【0043】また、制御装置15は、例えば燃焼部1に
おける燃焼状態として、燃焼部1に供給する混合気の空
気比等を検出しながら、この柱状体14の配設状態を調
整して燃焼部1に供給される混合気の混合状態を調整す
る。即ち、燃焼部1に供給する混合気の空気比を高く設
定して低負荷燃焼を行う場合は、図3(ロ)のように、
柱状体14の位置をすべて位置bとし燃焼部1において
不均一な混合状態の混合気を燃焼させて濃淡燃焼を行
い、逆に、燃焼部1に供給する混合気の空気比を低く設
定して高負荷燃焼を行う場合は、図2若しくは図3
(イ)のように、柱状体14の一部若しくは全部を位置
aとして、燃焼部1において均一な混合状態の混合気を
燃焼させる。
【0044】〈2〉 また、混合状態調整手段として以
下のように構成することもできる。即ち、図4(イ)及
び(ロ)に示すように、空気流路2に備えた柱状体1
4’を、駆動装置14a’空気流路2の空気Aの流れの
直角方向に動作可能に構成し、混合状態調整手段とし
て、制御装置15により柱状体14’の位置を、噴孔1
1aの軸線上の下流側の位置aと、位置aから空気Aの
流れの直角方向に離間した位置bとに切り換えて、空気
Aに発生される乱流の場所を空気Aの流れの直角方向に
おいて変更して、その乱流によって混合される燃料Gの
量を調整する。即ち、燃焼部1に混合状態が均一な混合
気を供給する場合は、図4(イ)のように、柱状体1
4’を位置aにして、柱状体14によって供給された燃
料Gのほとんどが柱状体14’おいて発生する乱流によ
って混合されるようにし、逆に、燃焼部1に不均一な混
合状態の混合気を供給する場合は、図4(ロ)のよう
に、柱状体14’を位置bにして、柱状体14’におい
て発生する乱流によって混合されずに燃焼部1に供給さ
れる混合気を増加させる。
【0045】〈3〉 また、混合状態調整手段として以
下のように構成することもできる。即ち、図5に示すよ
うに、空気流路2に備えた柱状体14”を、シリンダ機
構部14a”によって噴孔11aの配設方向に突出自在
に構成し、混合状態調整手段として、制御装置15によ
りシリンダ機構部14a”を働かせて柱状体14”の突
出量を変化させ、複数の噴孔11aから供給される夫々
の燃料Gのうち、柱状体14”により発生する乱流によ
って混合される燃料Gの量を変化させ、燃焼部1に供給
される混合気の混合状態を調整することができる。即
ち、燃焼部1に混合状態が均一な混合気を供給する場合
は、柱状体14”の突出量を増加させ、柱状体14”に
よって供給された燃料Gのほとんどが柱状体14”にお
いて発生する乱流によって混合されるようにし、逆に、
燃焼部1に不均一な混合状態の混合気を供給する場合
は、柱状体14”の突出量を減少させ、柱状体14”に
おいて発生する乱流によって混合されずに燃焼部1に供
給される混合気を増加させる。
【0046】〈4〉 また、混合状態調整手段として、
噴孔11aの下流側にプロペラ形状のミキサ部を設け、
そのミキサの回転数を調整することで、混合気の混合状
態を調整するように構成することもできる。
【0047】〈5〉 上記の第1の実施の形態で説明し
た燃料供給機構10において、燃料Gの供給状態を調整
して、混合気の混合状態等を調整することができ、その
構成について、以下に説明する。図6(イ)に示すよう
に、燃料供給機構10は、燃料Gを空気流路2に供給す
るに、間欠供給手段として、燃料Gを間欠的に供給する
ように構成されている。さらに、燃料供給機構10は、
燃料Gを間欠的に供給すると共に、単位時間あたりの供
給回数である供給周波数H、若しくは1周期あたりの供
給時間割合であるデューティー比Dを調整可能に構成さ
れている。
【0048】尚、図6(ロ)に示す時間軸上における噴
孔11aにおける燃料Gの供給速度の変化状態のよう
に、燃料Gを空気流路2の空気Aの流速aと同じ供給速
度で供給させる時間をTa、燃料Gを供給させない時間
をT0とした場合、その周波数Hは1/(Ta+T
0)、デューティー比DはTa/(Ta+T0)と表わ
すことができ、その夫々の値を調整することができる。
よって、例えば周波数を増加させた場合においては、燃
料Gが供給されない時間T0が短くなって、燃料Gの供
給は連続的な状態に近づくため、燃焼部1に供給される
混合気の濃淡分布における混合状態は不均一側から均一
側に変化させることができる。
【0049】また、この場合、燃料供給装置13は、空
気Aの風速を変化させること無く、燃焼部1に供給され
る混合気の空気比を変化させることができる。即ち、間
欠的な燃料Gの供給において、噴孔11aから燃料Gを
供給しているときの供給速度を空気Aの流速と同じもの
に維持したまま、デューティー比Dを増加させること
で、1周期あたりに供給する燃料Gの量を増加させるこ
とができるので、燃焼部1に供給される燃料Gの量を増
加させ、結果空気比を低下させることができる。
【0050】〈6〉 上記の実施の形態において空気A
の流速を検出する風速計12の代わりに、空気流路2に
空気Aを送風するファンの回転数検出によって、空気流
路2を流通する空気Aの流速を検出しても構わない。ま
た、空気Aに対する燃料Gの相対流速に基づく噴流のレ
イノルズ数を100未満に設定することが望ましく、空
気流路2に好ましい状態で混合抑制状態の混合気を形成
することができる。さらに、噴孔11aを複数設けた構
成を示したが、別に、空気流路2に1つの噴孔を設け、
その噴孔11aに対して下流側に空気比が低い濃部を形
成し、その周囲に空気比が高い淡部を形成しても構わな
い。
【0051】〔予混合圧縮自着火エンジン〕次に、本発
明に係る燃料供給機構10の第2の実施の形態として、
予混合圧縮自着火エンジン100について図面に基づい
て説明する。予混合圧縮自着火エンジン100は、図7
に示すように、シリンダ6と、シリンダ6内に収容され
てシリンダ6と共に燃焼室21を形成するピストン3と
を備え、そのピストン3が、連接棒4を介してクランク
軸18に連動連結されている。前記シリンダ6には、吸
気弁5を備えた吸気路22と、排気弁7を備えた排気路
8とが連通され、吸気弁5と排気弁7を開閉動作させな
がら、燃焼室21において吸気、圧縮、燃焼・膨張、排
気の諸工程を実行して、ピストン3の往復運動をクラン
ク軸18の回転運動に変えて出力するように構成されて
いる。また、本発明の予混合圧縮自着火エンジンには、
吸気路22に流通する空気A(酸素含有ガスの一例)に
燃料Gを供給し混合気を形成する燃料供給機構10が設
けられており、その特徴構成について以下に説明する。
【0052】燃料供給機構10は、上記の第1の実施の
形態において説明したバーナ装置50に設けられたもの
と同様に、吸気路22において燃焼供給装置13から送
られてきた燃料Gを吸気路22の空気Aの流れ方向に方
向付けて供給する噴孔11aを有するノズル11が、吸
気路22の空気Aの流れの直角方向において複数2本配
設されている。
【0053】さらに、連結棒4に接続されたクランク軸
18の回転角度を検出するクランク角センサ16が設け
られ、その出力信号が制御装置15に送られる。制御装
置15は、クランク角センサ16の出力信号からクラン
ク軸18の回転数を算出し、1サイクルにおける燃焼室
に吸気される空気Aの量は一定であることから、吸気路
22における空気Aの流量を算出し、その流量と吸気路
22の断面積とによって空気Aの流速を算出する。この
ようにクランク角センサ16によって吸気路22を流れ
る空気Aの流速を検出する手段を空気流速検出手段と呼
ぶ。
【0054】さらに、制御装置15は、空気流速検出手
段の検出結果に基づいて、噴孔11aからの燃料Gの供
給速度を設定するに、燃料供給装置13を働かせて、吸
気路22の空気Aの層流状態の流れに沿って燃料Gを空
気Aの流速とほぼ同じ供給速度で供給し、燃料Gと空気
Aとの混合が抑制された混合抑制状態の混合気を形成す
る。即ち、吸気路22に供給された燃料Gは、空気Aの
層流状態を乱すこと無く、空気Aの流れに沿って糸状に
供給されることになり、燃料Gと空気Aとが混合され難
くなる。よって、吸気路22に形成され燃焼室21に吸
気される混合気には、噴孔11aに対して下流側に空気
比の低い濃部と、それ以外に空気比の高い淡部とからな
る濃淡分布が発生し、ほとんど混合が進んでいない混合
抑制状態となる。このように、燃料Gの供給速度を空気
Aの流速検出を伴って設定する手段を供給速度設定手段
と呼ぶ。
【0055】噴孔11aは、燃焼室21の近傍、つま
り、濃淡分布における混合抑制状態が充分に維持された
ままで混合気が燃焼室21に吸気される位置に設けられ
ていることが望ましく、混合抑制状態を維持したままで
混合気を燃焼室21に吸気させるためには、前記噴孔1
1aの設置位置は、吸気路22の形状や径、更には、空
気Aの流速などによっても異なるが、通常、燃焼室21
に対する吸気路22への開口部に設けられた吸気弁5を
基準として上流に、開口部の径の5倍迄の範囲内の位
置、又は、噴孔11aの設置位置から吸気弁22までの
吸気路22の容積が、吸気行程において燃焼室21に吸
気される吸気量に対して、80%から120%の範囲内
(好適には同等)である位置が望ましい。但し、吸気路
22の噴孔11aの下流側の流路条件を最適化すること
で、吸気弁5から開口部の径の10〜15倍程度上流側
に噴孔11aを設けても効果を得ることは可能である。
【0056】吸気行程において濃淡分布が発生し混合抑
制状態の混合気が燃焼室21に吸気された後、吸気弁5
と排気弁7とが閉状態の圧縮行程において、ピストン3
の上昇に伴って燃焼室21の混合気が圧縮され、ピスト
ン3が上死点に至る近傍において、予混合圧縮自着火エ
ンジンの圧縮自着火が起きる。このようにして燃料Gと
空気Aとの混合状態が不均一な混合抑制状態の混合気を
圧縮自着火させることにより、最初に濃部において着火
して、その火炎が隣接している淡部に伝播する際に燃焼
速度を低下させ、全体的な燃焼速度を低下させること
で、ノッキングを抑制しながら高出力運転が可能とな
り、全体的に希薄な混合気を燃焼させることができるの
で、NOxの発生を抑制することができる。そして、燃
焼・膨張行程において、混合気の燃焼によって発生する
高圧ガスによりピストン3が下降され、その後の排気行
程において、排気弁7が開状態とされ、ピストン3の上
昇に伴って、燃焼室21の排ガスが排気路8からエンジ
ン100外へと排出される。
【0057】以上のような構成のエンジン100を使用
して、その作用効果を確認するための運転を行った結
果、空気比が1.7から3.0の範囲内においても、ノ
ッキングが発生せず、好ましい状態で運転することがで
き、かつ、空気比をさげて高出力を得ることのできるこ
とが確認された。なお、そのときの運転条件は、下記の
通りである。 ボア径 110mmφ ストローク 106mm 圧縮比 17 燃料 都市ガス13A
【0058】次に、このような燃料供給機構10におい
て、噴孔11aから供給される燃料Gの状態を調整する
ことで、燃焼室21における混合気の燃焼状態を調整す
る構造について、以下に説明する。燃料供給装置13
は、燃料Gを吸気路22に供給するに、上記の第1の実
施の形態と同様に、間欠供給手段として、燃料Gを間欠
的に供給すると共に、単位時間あたりの供給回数である
供給周波数H、若しくは1周期あたりの供給時間割合で
あるデューティー比Dを調整可能に構成されている。
【0059】またエンジン100には、燃焼室21の筒
内圧力を検出する圧力センサ17が設けられ、圧力セン
サ17の出力信号は制御装置15に送られる。制御装置
15は、圧力センサ17をクランク角センサ16によっ
て検出されるクランク角に基づいて働かせ、燃焼室21
における自着火のタイミングを検出することができ、さ
らに、燃焼室21において発生するノッキングを検出す
ることができる。
【0060】そこで、制御装置15は、ノッキングが検
出された場合は、燃料Gを間欠的に供給する周波数Hを
小さく設定して、燃焼室21に供給される混合気の濃淡
分布における混合状態を不均一側に調整し、混合気の燃
焼速度を低下させノッキングを回避することができるの
である。また、上記のようなノッキング検出は、直接ノ
ッキングセンサ等によって検出することもでき、さら
に、エンジンの出力を検出し、ノッキングが発生しやす
い出力条件を検出することもできる。
【0061】さらに、制御装置15は、先に説明したよ
うに、クランク角センサ16の出力信号からクランク軸
18の回転数を算出し、吸気路22における空気Aの流
量を算出する。その算出された空気Aの流量と、設定条
件として設定される空気比から燃料Gの供給量を決定
し、前述のデューティー比を設定する。即ち、間欠的な
燃料Gの供給において、噴孔11aから燃料Gを供給し
ているときの供給速度は空気Aの流速aに維持したま
ま、デューティー比Dを増加させることで、燃焼室21
に供給される燃料Gの量を増加させることができ、結果
空気比を低下させることができる。
【0062】さらに、予混合圧縮自着火エンジン100
において、空気比を低下した場合ノッキングが発生しや
すい状態となる。そこで、制御装置15は、エンジン1
00の高出力運転を行う場合は、デューティー比Dを増
加させて混合気の空気比を低下させると共に、燃料Gを
間欠的に供給する周波数Hを減少させ、燃焼室21に供
給される混合気の混合状態を不均一側に調整し、燃焼室
21における圧縮自着火直後の燃焼速度を低下させて、
ノッキングを抑制しながら高出力運転が可能となる。ま
た、逆に、低出力運転を行う場合は、デューティー比D
を低下させて混合気の空気比を増加させると共に、燃料
Gを間欠的に供給する周波数Hを増加させ、燃焼室21
に供給される混合気の混合状態を均一側に調整し、燃焼
室21において超希薄燃焼を行い、高効率且つ低NOx
の運転を行うことができる。
【0063】〔ガスエンジン〕次に、本発明の第3の実
施の形態として、都市ガス13Aである気体燃料を燃料
Gとして利用したエンジン200について図面に基づい
て説明する。図8に示すエンジン200は、上記実施の
形態の予混合圧縮自着火エンジン100と同様の構成に
ついては説明を省略するが、吸気路22に流通する空気
Aに燃料Gを供給し混合気を形成する燃料供給機構30
が設けられており、吸気行程において吸気路22に形成
された混合気を燃焼室21に吸気し、圧縮行程を経て、
燃焼室21に設けられた点火プラグ45を働かせて混合
気を点火し、燃焼・膨張、及び排気の諸行程を実行し
て、ピストン3の往復運動をクランク軸18の回転運動
に変えて出力するように構成されている、所謂火花点火
式エンジン(SIエンジン)である。
【0064】燃料供給機構30は、これまで説明してき
た燃料供給機構と同様に、吸気路22に燃料Gを供給す
る供給孔32を備え、吸気路22に混合気を形成するも
のであって、さらに、吸気路22に形成される混合気
に、燃料Gの濃淡分布を発生させるように、供給孔32
から吸気路22に燃料Gを供給するものである。
【0065】詳しくは、燃料供給機構30には、燃料流
路40から内部に燃料Gが供給される筒状のケーシング
部材31が、吸気路22を外囲した状態で設けられてい
る。さらに、ケーシング部材31の内部には、筒状のケ
ーシング部材31の周方向に渡って形成された燃料Gが
最初に供給される室部を形成する整流部材34が設けら
れ、整流部材34内の室部に供給された燃料Gは、整流
部材34の外側に設けられた複数の開口から、整流部材
34の外側に流出し、その燃料Gはケーシング部材31
の両端部と整流部材34の両端部との間を通って、供給
孔32に到達する。また、ケーシング部材31内には、
供給孔32が設けられた吸気路22の壁部と整流部材3
4との間に、筒状のパンチング板35が設けられてお
り、パンチング板35により供給孔32に供給される燃
料Gの流れ方向及び圧力等を整えることができる。
【0066】燃料供給機構30の供給孔32は、吸気路
22における空気Aの流れ方向に沿って等間隔で6個所
に配設されており、さらに、その6個所の供給孔32を
1列として、吸気路22の軸心を中心とした周方向に等
間隔で18列配設されており、夫々の供給孔32の孔径
は2mmに設定されている。夫々の供給孔32から吸気
路22への燃料Gの供給方向が、互いに平行、且つ、吸
気路22の空気Aの流れ方向と直交する方向とされてい
る。よって、吸気路22の空気Aの流れ方向で隣接する
供給孔32における、燃料Gの供給方向は、互いに交わ
ることがない。
【0067】このように構成された燃料供給機構30の
夫々の供給孔32から吸気路22に供給された夫々の燃
料Gは、吸気路22の空気Aの流れが停止している時
期、即ち吸気行程以外の時期において、互いに交じり合
うことが殆どなく、吸気路22を横断する方向に進むこ
とになる。よって、このような燃料供給機構30によ
り、吸気行程以外の時期に吸気路22に形成された混合
気に、吸気路22の空気Aの流れ方向において燃料Gが
多く供給された縞状の濃部と、隣接する濃部の間に形成
される縞状の淡部とからなる濃淡分布を発生させること
ができる。
【0068】このように吸気路22に形成された濃淡分
布を有する混合気は、その濃淡分布を維持した混合抑制
状態のままで、次の吸気行程において燃焼室21に吸気
される。即ち、吸気路22において、燃料供給機構30
の吸気路22における最上流端部から吸気弁5までの混
合気形成部49の容積が、一回の吸気行程において燃焼
室21に吸気される吸気量に対して、ほぼ同等、即ち8
0%から120%の範囲内に設定されており、このよう
に吸気路22に形成された濃淡分布を有する混合気は、
その濃淡分布を維持した混合抑制状態のままで、次の吸
気行程において燃焼室21に吸気されることになる。
尚、吸気路22の流路条件等を最適化することで、吸気
路22に形成された混合気の混合抑制状態を、燃焼室2
1まで維持することができるのであれば、上記混合気形
成部49の容積の上記吸気量に対する割合を、上記数値
範囲外としても構わない。
【0069】従って、燃焼室21に吸気された混合気
は、混合が殆ど進んでいない濃淡分布を有する状態とな
っており、この混合気を圧縮して点火プラグ45により
点火しても、最初に濃部において着火して、その火炎が
隣接している淡部に伝播する際に燃焼速度を低下させ、
全体的な燃焼速度を低下させることで、全体的な空気比
を高くしてNOxの発生を抑制することができ、エンジ
ン200は、このような安定した濃淡分布を有する混合
気を燃焼させることで、常に安定した運転状態を保つこ
とができる。
【0070】また、エンジン200の燃料供給機構30
において、燃料流路40には、燃料Gの供給を遮断可能
な遮断弁41(遮断手段の一例)と、ケーシング部材3
1側に供給する燃料Gの圧力調整を行う調圧弁42が設
けられている。遮断弁41は、制御装置15により制御
されており、詳しくは、供給孔32から吸気路22への
燃料Gの供給を、吸気行程開始時点から、次の吸気行程
開始時点に対して所定の燃料供給期間分前の時点まで遮
断するように制御される。尚、前記所定の燃料供給期間
は、1サイクルにおける吸気路22に供給する燃料Gの
量によって決定されている。さらに、調圧弁42は、夫
々の供給孔32から吸気路22に供給される燃料Gの流
速が、前記濃淡分布を発生するのに好ましい流速となる
ように、燃料Gの圧力を設定するように、制御装置15
により調整される。
【0071】また、このような燃料供給機構30を備え
たガスエンジン200において、排ガス中のNOx濃度
を測定したところ、192ppm(O2=0%換算)で
あったのに対して、従来のガスエンジンとしての、ベン
チュリミキサで燃料と空気とを混合し、濃淡分布を有し
ない均一な混合気を燃焼させるガスエンジンでは、48
3ppm(O2=0%換算)であった。よって、混合気
に濃淡分布を発生させる本発明の燃料供給機構30によ
って、60%程度のNOx生成量低下効果を確認でき
た。尚、両エンジンにおいて混合気の全体的な空気比
を、共に1.4程度とした。
【0072】これまで説明してきた実施の形態におい
て、一般的な例として、空気流路を流通する酸素含有ガ
スとして空気を利用したものを説明したが、空気以外の
酸素含有ガスとしては、例えば酸素成分含有量が空気に
対して高い酸素富化ガス等を利用することが可能であ
る。さらに、燃焼部へ供給される混合気の濃淡分布の混
合抑制状態を緩和して、且つ燃焼部の燃焼負荷を増加さ
せるために全体的に混合気の当量比を高くしたい場合
や、濃淡分布における淡部が過度の希薄状態となると燃
焼不良を起こし得るような場合には、本発明に係る燃料
供給機構により燃料が供給される前の空気流路を流通す
る酸素含有ガスを、予め上流側にて混合された燃料と空
気との混合気とし、その混合気に燃料を供給して濃淡分
布を発生させるように構成しても構わない。
【0073】またこれまで、4サイクルのエンジンを例
に説明したが、2サイクルのエンジンに適用することも
でき、2サイクルエンジンに適用する場合は、噴孔を掃
気ポートに設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料供給機構の第1の実施の形態とし
てのバーナ装置を示す概略構成図
【図2】本発明の燃料供給機構の混合状態調整手段の構
成を示す概略構成図
【図3】図2に示す燃料供給機構の混合状態とは別の混
合状態を示す状態図
【図4】本発明の燃料供給機構の混合状態調整手段の構
成を示す概略部分構成図
【図5】本発明の燃料供給機構の混合状態調整手段の構
成を示す概略部分構成図
【図6】本発明の燃料供給機構の供給状態調整手段の構
成を示す概略構成図
【図7】本発明の燃料供給機構の第2の実施の形態とし
ての予混合圧縮自着火エンジンを示す概略構成図
【図8】本発明の燃料供給機構の第3の実施の形態とし
てのガスエンジンを示す概略構成図
【符号の説明】
1 燃焼部 2 空気流路 10 燃料供給機構 11 ノズル 11a 噴孔 12 風速計(空気流速検出手段) 13 燃料供給装置(供給速度設定手段) 14 柱状体(障害部材) 21 燃焼室(燃焼部) 22 吸気路(空気流路) 15 制御装置 30 燃料供給機構 32 供給孔 41 遮断弁(遮断手段) 49 混合気形成部 50 バーナ装置 100 予混合圧縮自着火エンジン 200 エンジン A 空気(酸素含有ガス) G 燃料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/38 F02D 41/38 B 3K065 F02M 21/02 301 F02M 21/02 301C 21/04 21/04 D F 35/10 101 35/10 101F 69/00 69/04 P 69/04 F23C 11/00 ZAB F23C 11/00 ZAB 330 330 F23D 14/02 E F23D 14/02 14/64 Z 14/64 14/70 Z 14/70 F23L 13/06 F23L 13/06 F02M 69/00 320F 350Q (72)発明者 守家 浩二 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 浅田 昭治 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA05 AA06 AB01 AB05 AC02 AC07 AD12 AG01 AG02 AG05 3G092 AA09 AA17 BB11 BB19 DE01S EA28 EC08 FA17 HA00Z 3G301 HA00 HA16 HA22 JA22 JA25 LB01 LC01 MA11 MA19 MA26 MA27 ND03 ND41 PA00Z PB03Z PB05Z PC01Z PD11Z PE03Z 3K017 AA06 AB07 AC02 AD03 AD07 CA06 CB08 CC04 CE02 CE07 DD04 DD06 3K023 PB15 PF02 3K065 TA01 TA19 TC04 TC07 TD02 TD05 TE01 TH04 TJ03 TN03 TN07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼部に供給される酸素含有ガスが流通
    する空気流路に燃料を供給する供給孔を備え、前記空気
    流路に混合気を形成する燃料供給機構であって、 前記空気流路に形成される前記混合気に、前記燃料の濃
    淡分布を発生させるように、前記供給孔から前記空気流
    路に前記燃料を供給することを特徴とする燃料供給機
    構。
  2. 【請求項2】 前記供給孔の前記燃料の供給方向が、前
    記空気流路の前記酸素含有ガスの流れ方向に沿った方向
    とされ、 前記空気流路の酸素含有ガスの流速を検出する空気流速
    検出手段と、 前記混合気に前記濃淡分布を発生させるべく、前記空気
    流速検出手段の検出結果に基づいて、前記供給孔からの
    前記燃料の供給速度を設定する供給速度設定手段を備え
    た請求項1に記載の燃料供給機構。
  3. 【請求項3】 前記供給孔から前記空気流路へ前記燃料
    を間欠的に供給すると共に、前記間欠的な供給において
    単位時間あたりの供給回数である供給周波数、若しくは
    1周期あたりの供給時間割合であるデューティー比を調
    整する間欠供給手段を備えた請求項2に記載の燃料供給
    機構。
  4. 【請求項4】 前記空気流路の前記供給孔に対する下流
    側に設けられ、前記酸素含有ガスの流れに乱流を発生さ
    せる障害部材を備え、 前記空気流路における前記障害部材の設置状態を調整し
    て前記乱流の発生状態を調整し、前記濃淡分布における
    前記燃料と前記酸素含有ガスとの混合状態を調整する混
    合状態調整手段を備えた請求項2又は3に記載の燃料供
    給機構。
  5. 【請求項5】 前記燃焼部が前記エンジンの燃焼室であ
    ると共に、前記空気流路が前記燃焼室に吸気口を介して
    酸素含有ガスを供給する吸気路であり、 前記吸気路の前記酸素含有ガスの流れが停止している時
    期において、前記吸気路に形成される前記混合気に、前
    記燃料の濃淡分布を発生させるように、前記供給孔から
    前記吸気路に前記燃料を供給することを特徴とする請求
    項1に記載の燃料供給機構。
  6. 【請求項6】 前記吸気路における前記供給孔が設けら
    れた前記吸気口までの混合気形成部の容積が、1サイク
    ルにおいて前記燃焼室に吸気される吸気量に対して、8
    0%から120%の範囲内に設定されている請求項5に
    記載の燃焼供給機構。
  7. 【請求項7】 前記供給孔の複数が、前記吸気路におい
    て前記酸素含有ガスの流れ方向に沿って分散配置され、 前記混合気に前記濃淡分布を発生させるべく、夫々の前
    記供給孔の前記燃料の供給方向が、互いに平行、且つ、
    前記吸気路の前記酸素含有ガスの流れ方向と交差する方
    向とされている請求項5又は6に記載の燃料供給機構。
  8. 【請求項8】 前記供給孔から前記吸気路への前記燃料
    の供給を、吸気行程において遮断する遮断手段を備えた
    請求項5から7の何れか1項に記載の燃料供給機構。
  9. 【請求項9】 前記燃料が、気体燃料である請求項1か
    ら8の何れか1項に記載の燃料供給機構。
  10. 【請求項10】 吸気路に形成された混合気を、吸気口
    を介して燃焼室に吸気すると共に、前記燃焼室において
    前記混合気を着火させて、クランク軸の回転を維持する
    エンジンであって、 請求項1から9の何れか1項に記載の燃焼供給機構を、
    前記吸気路を前記空気流路とし、前記燃焼室を前記燃焼
    部として備えたエンジン。
  11. 【請求項11】 前記燃焼室において前記混合気を圧縮
    自着火させる予混合圧縮自着火エンジンとして構成され
    ている請求項10に記載のエンジン。
  12. 【請求項12】 燃焼部に供給される酸素含有ガスが流
    通する空気流路に燃料を供給して、前記空気流路に混合
    気を形成する燃料供給方法であって、 前記空気流路に設けられた供給孔から、前記空気流路の
    前記酸素含有ガスの流れ方向に方向付けて燃料を供給す
    ると共に、前記燃料の供給速度を前記酸素含有ガスの流
    速と同等に設定して、前記空気流路に形成される前記混
    合気に、前記燃料の濃淡分布を発生させることを特徴と
    する燃料供給方法。
  13. 【請求項13】 エンジンの燃焼室に供給される酸素含
    有ガスが流通する吸気路に燃料を供給して、前記吸気路
    に混合気を形成する燃料供給方法であって、 前記吸気路に設けられ、前記酸素含有ガスの流れ方向に
    沿って分散配置された複数の供給孔から、互いに平行、
    且つ、前記吸気路の前記酸素含有ガスの流れ方向と交差
    する方向に方向付けて前記燃料を供給して、前記吸気路
    の前記酸素含有ガスの流れが停止している時期におい
    て、前記吸気路に形成される前記混合気に、前記燃料の
    濃淡分布を発生させることを特徴とする燃料供給方法。
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