JP2001342564A - 金属薄膜の作製方法及びその作製装置 - Google Patents

金属薄膜の作製方法及びその作製装置

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JP2001342564A JP2000320136A JP2000320136A JP2001342564A JP 2001342564 A JP2001342564 A JP 2001342564A JP 2000320136 A JP2000320136 A JP 2000320136A JP 2000320136 A JP2000320136 A JP 2000320136A JP 2001342564 A JP2001342564 A JP 2001342564A
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年彦 西森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜速度が速く、安価な原料を用いることが
でき、薄膜に不純物が残留しない貴金属薄膜の作製方法
及びその作製装置を提供する。 【解決手段】 塩素を含有する原料ガス55をCu製の穴
開き板12を有する導入容器11内に供給するステップ
と、原料ガス55をプラズマ化するステップと、原料ガ
スプラズマで穴開き板12をエッチングさせることによ
って、穴開き板12に含まれるCu成分と原料ガス55中
の塩素との前駆体13を生成するステップと、水素ガス
をプラズマ化するステップと、前駆体13を導入容器1
1から排出したのち回転磁場中を通し、基板15に向け
て加速させて走行させるステップと、前駆体13を水素
ガスプラズマ中に通すことによって、前駆体13から塩
素を除去してから基板15に当てることによって、基板
15上にCu薄膜62を生成するステップとを含んでなる
金属薄膜の作製方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ気相成長
法による貴金属薄膜の作製方法及びその作製装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、気相成長法により貴金属薄膜を作
製する場合、例えば、銅・ヘキサフロロアセチルアセト
ナト・トリメチルビニルシラン(以下、Cu(hfac)(tmvs)
という。)などの液体の有機金属錯体を原料として用
い、熱的な反応を利用して成膜している。
【0003】図10は従来の貴金属薄膜気相成長装置1
00を示す概略図である。この装置100を用いて基板
115の上に貴金属の薄膜141を生成する方法を説明
する。まず、原料容器121内に液体原料122として
Cu(hfac)(tmvs)を封入し、Heガスを輸送用ガスとしてバ
ブリングを行なう。このバブリングによって蒸気化した
原料と還元反応用H2を流量制御器103,106によっ
てそれぞれ流量を制御し、気化器120を有する導入容
器111内で完全に気化した後に、反応容器101の内
部に穴開き板112を通して前駆体113として導入す
る。基板115は、ヒーター116に載置された状態で
穴開き板112の直下に配設されている。このとき、原
料122及び還元反応用H2の流量と成長温度を制御する
ことにより、成長速度と膜質の改善を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術においては、以下の3つの問題点があっ
た。第1に、基板115を加熱することによって起こ
る、基板表面上での熱的反応を利用した成膜方法のた
め、成膜速度の向上を図ることが困難であった。第2
に、原料となる有機金属錯体、例えばCu(hfac)(tmvs)の
コストが高かった。第3に、Cu(hfac)(tmvs)のうち、Cu
に付随しているヘキサフロロアセチルアセトナト(hfa
c)及びトリメチルビニルシラン(tmvs)が薄膜141
であるCu薄膜中に不純物として残留するため、膜質の向
上を図ることが困難であった。
【0005】本発明は、上記課題を解決し、成膜速度が
速く、安価な原料を用いることができ、薄膜に不純物が
残留しない貴金属薄膜の作製方法及びその作製装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る金属薄膜の
作製方法は、上記目的を達成するため、ハロゲン元素を
含有する原料ガスを金属製の穴開き板を有する導入容器
内に供給するステップと、該原料ガスをプラズマ化して
原料ガスプラズマを生成するステップと、該原料ガスプ
ラズマで穴開き板をエッチングすることによって、該穴
開き板に含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素
との前駆体を生成するステップと、還元性ガスをプラズ
マ化して還元性ガスプラズマを発生させるステップと、
上記前駆体を導入容器から排出したのち回転磁場中を通
すことによって、前駆体を基板に向けて加速させて走行
させるステップと、上記前駆体を還元性ガスプラズマ中
に通すことによって、前駆体からハロゲン元素を除去
し、金属イオン又は中性金属にして基板に当てることに
より、基板上に金属薄膜を生成するステップとを含んで
なる方法である。
【0007】上記金属イオンは、金属原子が電子を放出
してイオン化されているものであり、中性金属とは、イ
オン化されていない状態の金属原子をいう。上記穴開き
板としては、Cuや、Ag,Au,Ptなどの貴金属から成るもの
が好ましく、例えばCu製の穴開き板を用いた場合は、上
記前駆体としてCuxClyが生成されるため、Cuイオンが基
板に当たって基板上にCu薄膜が形成される。この方法に
よれば、原料ガスプラズマと還元性ガスプラズマという
2つのプラズマを用いるため、反応効率が大幅に向上し
て、成膜速度が大きくなる。また、原料ガスには塩素を
含有したガスを、還元性ガスには水素を含有したガスを
用いているため、コストが大幅に減少する。さらに、還
元反応を独立に高めることができるため、薄膜中に塩素
等の不純物の残留が少なくなり、高品質な薄膜を生成す
ることができる。
【0008】本発明に係る金属薄膜の作製方法の別の態
様は、上記目的を達成するため、ハロゲン元素を含有す
る原料ガスを金属製の穴開き板を有する導入容器内に供
給するステップと、該原料ガスをプラズマ化して原料ガ
スプラズマを生成するステップと、該原料ガスプラズマ
で穴開き板をエッチングすることによって、該穴開き板
に含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との前
駆体を生成するステップと、還元性ガスをプラズマ化し
て還元性ガスプラズマを発生させるステップと、上記前
駆体を還元性ガスプラズマ中に通すことによって、前駆
体からハロゲン元素を除去し、金属イオン又は中性金属
にして基板に当てることにより、基板上に金属薄膜を生
成するステップとを含んでなる方法である。
【0009】上記穴開き板としては、Cuや、Ag,Au,Ptな
どの貴金属から成るものが好ましく、例えばCu製の穴開
き板を用いた場合は、上記前駆体としてCuxClyが生成さ
れるため、Cuイオンが基板に当たって基板上にCu薄膜が
形成される。また上記還元性ガスプラズマを発生させる
方法としては、高周波電力を電極に印加することによっ
て行なう方法がある。例えば、基板に対向して配設され
た電極の全面にプラズマを発生させることによって、上
記基板に拡散している前駆体を還元することができる。
この方法によれば、原料ガスプラズマと還元性ガスプラ
ズマという2つのプラズマを用いるため、反応効率が大
幅に向上して成膜速度が大きくなる。また、原料ガスに
はハロゲン元素を含有したガスを、還元性ガスには水素
を含有したガスを用いているため、コストが大幅に減少
する。さらに、還元反応を独立に高めることができるた
め、薄膜中に塩素等の不純物の残留が少なくなり、高品
質な薄膜を生成することができる。
【0010】また、本発明に係る金属薄膜の作製方法の
別の態様は、ハロゲン元素を含有する原料ガスを金属製
の穴開き板を有する導入容器内に供給するステップと、
該原料ガスをプラズマ化して原料ガスプラズマを生成す
るステップと、該原料ガスプラズマで穴開き板をエッチ
ングすることによって、該穴開き板に含まれる金属成分
と原料ガス中のハロゲン元素との前駆体を生成するステ
ップと、穴開き板と基板との間に、還元性ガスを高温に
加熱して原子状還元ガスを発生させるステップと、上記
前駆体を導入容器から排出したのち原子状還元ガス中に
通すことによって、前駆体からハロゲン元素を除去して
金属イオン又は中性金属にしてから基板に当てることに
より、基板上に金属薄膜を生成するステップとを含んで
なる方法である。
【0011】この方法によれば、反応効率が大幅に向上
して、成膜速度が大きくなる。また、原料ガスにはハロ
ゲン元素を含有したガスを、還元性ガスには水素を含有
したガスを用いているため、コストが大幅に減少する。
さらに、還元反応を独立に高めることができるため、薄
膜中に塩素等の不純物の残留が少なくなり、高品質な薄
膜を生成することができる。
【0012】さらに、本発明に係る金属薄膜の作製方法
の別の態様は、ハロゲン元素を含有する原料ガスを高温
の金属製フィラメントに接触させ、該フィラメントを原
料ガスでエッチングさせることによって、該フィラメン
トに含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との
前駆体を生成させるステップと、還元性ガスを高温に加
熱して原子状還元性ガスにするステップと、この原子状
還元ガス中に上記前駆体を通すことによって、前駆体か
らハロゲン元素を除去して金属イオン又は中性金属にし
てから基板に当てることによって、基板上に金属薄膜を
生成するステップとを含んでなる方法である。
【0013】上記方法によれば、反応効率が大幅に向上
して、成膜速度が大きくなる。また、原料ガスにはハロ
ゲン元素を含有したガスを、還元性ガスには水素を含有
したガスを用いているため、コストが大幅に減少する。
さらに、還元反応を独立に高めることができるため、薄
膜中に塩素等の不純物の残留が少なくなり、高品質な薄
膜を生成することができる。
【0014】さらに、本発明に係る金属薄膜の作製方法
の別の態様は、ハロゲン元素を含有する原料ガスを高温
の金属製フィラメントに接触させ、該フィラメントを原
料ガスでエッチングさせることによって、該フィラメン
トに含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との
前駆体を生成するステップと、還元性ガスをプラズマ化
して還元性ガスプラズマを発生させる方法として高周波
電力を利用するステップと、上記前駆体を還元性ガスプ
ラズマ中に通すことによって、前駆体からハロゲン元素
を除去し、金属イオン又は中性金属にして基板に当てる
ことにより、基板上に金属薄膜を生成するステップとを
含んでなる方法である。
【0015】上記方法によれば、反応効率が大幅に向上
して、成膜速度が大きくなる。また、原料ガスにはハロ
ゲン元素を含有したガスを、還元性ガスには水素を含有
したガスを用いているため、コストが大幅に減少する。
さらに、還元反応を独立に高めることができるため、薄
膜中に塩素等の不純物の残留が少なくなり、高品質な薄
膜を生成することができる。
【0016】そして、本発明に係る金属薄膜の作製方法
では、上記原料ガスとして、ハロゲンガス、ハロゲン化
水素ガス、又はこれらの混合ガスを用いている。例え
ば、フッソガス、塩素ガス、臭素ガス、ヨウ素ガスや、
これらのハロゲンが水素に化合したハロゲン化水素ガス
などを用いることができる。また、これらのガスのう
ち、塩化水素ガスのほうが塩素ガスよりも反応効率が大
きいので、還元性ガスの量が少なくてすみ、コスト低減
が図れる。
【0017】さらに、上述した原料ガスの供給から前駆
体の生成までのステップを、液体の有機金属錯体をHe等
の輸送用ガスによってバブリングし蒸気化させるステッ
プと、この蒸気化した有機金属錯体を気化器等により気
化させた後に反応容器に導入するステップとを含んでな
る方法に置き換えることも可能である。この方法によれ
ば、還元性ガスプラズマが原料ガスに含まれるハロゲン
化合物や炭素化合物等の不純物を分解するため、金属薄
膜中への不純物の残留が少なくなる。
【0018】また、本発明に係る金属薄膜の作製装置
は、噴射穴が穿設された金属製の穴開き板を有すると共
に、その内部に原料ガスを供給する導入容器と、該導入
容器の内部に収容された原料ガスをプラズマ化して原料
ガスプラズマを生成する第1プラズマ発生装置と、上記
導入容器及び基板を収容した反応容器と、上記穴開き板
及び基板の間に回転磁場を発生させる回転磁場発生装置
と、反応容器内に供給する還元性ガスをプラズマ化する
第2プラズマ発生装置とを備えている。上記回転磁場発
生装置としては、例えば反応容器の側部に回転磁場コイ
ルを配設し、該回転磁場コイルに高い電流を流す装置を
用いることができる。
【0019】また、本発明に係る金属薄膜の作製装置の
別の態様は、噴射穴が穿設された金属製の穴開き板を有
すると共に、その内部に原料ガスを供給する導入容器
と、該導入容器の内部に収容された原料ガスをプラズマ
化して原料ガスプラズマを生成する第1プラズマ発生装
置と、上記導入容器及び基板を収容した反応容器と、反
応容器内に供給する還元性ガスをプラズマ化するための
高周波電力を印加するメッシュ形状、梯子形状、櫛形形
状の電極とを備えている。このように電極面に孔や隙間
を設けることによって、基板に向かう前駆体の行路を妨
げることなく、前駆体フラックスに均等に還元反応を起
こさせることができる。
【0020】さらに、本発明に係る金属薄膜の作製装置
の別の態様は、噴射穴が穿設された金属製の穴開き板を
有すると共に、その内部に原料ガスを供給する導入容器
と、該導入容器の内部に収容された原料ガスをプラズマ
化して原料ガスプラズマを生成するプラズマ発生装置
と、上記導入容器及び基板を収容した反応容器と、反応
容器内に供給する還元性ガスを加熱する還元性ガス加熱
装置とを備えている。上記還元性ガス加熱装置として
は、例えば、高い電流を流して高温に加熱したタングス
テン製フィラメントを好適に用いることができ、このフ
ィラメント中に還元性ガスを流すと、原子状還元ガスが
生成される。
【0021】更に、本発明に係る金属薄膜の作製装置の
別の態様は、原料ガスを高温の金属製フィラメントに接
触させて前駆体にしてから反応容器内に供給する前駆体
供給装置と、基板を収容した反応容器と、反応容器内に
供給する還元性ガスを加熱する還元性ガス加熱装置とを
備えている。
【0022】更に、本発明に係る金属薄膜の作製装置の
別の態様は、液体の有機金属錯体を輸送用ガスのバブリ
ングによって蒸気化させ前駆体にしてから反応容器内に
供給する前駆体供給装置と、基板を収容した反応容器
と、基板上部の空間に回転磁場を発生させる回転磁場発
生装置と、反応容器内に供給する還元性ガスをプラズマ
化する第2プラズマ発生装置とを備えている。
【0023】更に、本発明に係る金属薄膜の作製装置の
別の態様は、液体の有機金属錯体を輸送用ガスのバブリ
ングによって蒸気化させ前駆体にしてから反応容器内に
供給する前駆体供給装置と、基板を収容した反応容器
と、反応容器内に供給する還元性ガスをプラズマ化する
ために高周波電力を印加するメッシュ形状、梯子形状、
櫛型形状の電極とを備えている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を用いて詳細に説明する。
【0025】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施
の形態に係る貴金属薄膜作製に用いるプラズマ励起気相
成長装置を示す概略図である。このプラズマ励起気相成
長装置51は、箱形に形成された反応容器1と、該反応
容器1の上下に配設された第1及び第2プラズマ発生装
置52,53と、反応容器1の側部に配設された回転磁
場コイル4,4とを備えている。
【0026】また、上記反応容器1の上部には、原料ガ
ス55を収容する導入容器11が配設されている。この
導入容器11の側部には流量制御器3及びノズル2が接
続され、底部には複数の穴12aが穿設されたCu製の
穴開き板12が配設されている。さらに、反応容器1の
側部に配設された回転磁場コイル4,4によって反応容
器1内部の下方には回転磁場が形成されており、この回
転磁場によってCuなどの金属は基板15側に向いた力が
加わり、加速されて走行する。上記反応容器1の底部に
は、穴開き板12から間隔を隔ててヒーター16が配設
されており、該ヒーター16の上部には基板15が載置
されている。そして、反応容器1の下端部で回転磁場コ
イル4の下部には、還元ガス60である水素ガスを反応
容器1の内部に送給する還元ガス流量制御器6及び還元
ガス導入ノズル5が配設されている。また、第1プラズ
マ発生装置52は、反応容器1の上面58に配設された
絶縁板9、該絶縁板9に設けられた第1プラズマ用アン
テナ8及び第1プラズマ用電源7によって構成されてお
り、第2プラズマ発生装置53も第1プラズマ発生装置
52と同一構造を有する。そして、反応容器1の底面5
6には排気口57が穿設されている。
【0027】上記構成を有するプラズマ励起気相成長装
置51による作用を以下に説明する。まず、原料ガス5
5であるCl2ガスを流量制御器3において流量制御した
のち、ノズル2を介して導入容器11内に導入する。次
いで、第1プラズマ用電源7で第1プラズマ用アンテナ
8を介して原料ガスであるCl2ガスをプラズマ化する
と、原料ガスプラズマ10であるCl2プラズマが導入容
器11の内部に発生する。ここで、穴開き板12はその
材質にCuを含んでいるため、このCl2プラズマによってC
u製の穴開き板12のエッチング反応が積極的に起こる
結果、前駆体(Cu xCly)13が生成される。この前駆体
(CuxCly)13は穴開き板12から複数の穴12aを通
して下方に噴射される。こののち、回転磁場コイル4,
4で形成された回転磁場によって、前駆体13がヒータ
ー16上に設置した基板15に向けて加速して送られ
る。前駆体13が基板15に到達する直前に、第2プラ
ズマ用電源19で第2プラズマ用アンテナ18を介して
発生させた還元ガスプラズマ14であるH2プラズマ中を
通過すると、上記前駆体13が原子状水素による還元反
応を起こして基板15上にCu薄膜62が生成される。こ
のCu薄膜62が成膜される範囲は回転磁場の均一さに依
存する
【0028】なお、上記原料ガス55としてHClガスを
用いても良く、この場合は、原料ガスプラズマ10はHC
lプラズマが生成されるが、Cu製の穴開き板12のエッ
チング反応によって生成される前駆体13は、CuxCly
ある。従って、原料ガス55は、塩素を含有するガスで
あれば良く、HCl ガスとCl2 ガスとの混合ガスを用いる
ことができる。また、安定した薄膜が生成できる範囲は
回転磁場の均一さに依存している。
【0029】[第2の実施の形態]図2は、第2の実施
の形態に係る貴金属薄膜を作製するためのプラズマ励起
気相成長装置65の概略図である。この装置65には、
上記第1の実施の形態におけるプラズマ励起気相成長装
置51と構造が同じ部位があるため、その同一部位につ
いては、同一符号を付して説明を省略する。第2の実施
の形態におけるプラズマ励起気相成長装置65は、箱形
に形成された反応容器1と、該反応容器1の上部に配設
された第1プラズマ発生装置52と、水素ガス等の還元
ガス55を加熱して原子状ガスにする還元ガス加熱装置
66とを備えている。このプラズマ励起気相成長装置6
5と上記第1の実施の形態におけるプラズマ励起気相成
長装置51とは、還元ガス加熱装置66を設けた点にお
いて異なっている。この還元ガス加熱装置66は、還元
ガス流量制御器6に還元ガス導入ノズル5を設け、該還
元ガス導入ノズル5の内部にタングステンフィラメント
を設け、その端部を直流電源24に接続している。
【0030】上記構成を有するプラズマ励起気相成長装
置65による作用を以下に説明する。まず、原料ガス5
5であるCl2ガスを流量制御器3により流量制御してノ
ズル2を通して導入容器11内に導入すると、該Cl2
スはプラズマ用電源7でプラズマ用アンテナ8を介して
原料ガスプラズマ10であるCl2プラズマとなる。このC
l2プラズマによってCu製の穴開き板12のエッチング反
応が積極的に起こる結果、導入容器11内部において前
駆体(CuxCly)13が生成される。この前駆体(CuxC
ly)13は穴開き板12から複数の穴12aを通して下
方に噴射される。ここで、前駆体13が基板15に到達
する直前に、還元ガス60であるH2ガスを還元反応流量
制御器6により流量制御し、直流電源24でタングステ
ンフィラメント23を1800℃に加熱し、原子状還元
ガス25である原子状水素を発生させ、還元ガス導入ノ
ズル5より反応容器1内に照射する。これにより、前駆
体13に原子状水素による還元反応を起こさせて基板1
5上にCu薄膜62を生成する。
【0031】なお、上記原料ガス55としてHClガスを
用いても良く、この場合は、原料ガスプラズマ10とし
てはHClプラズマが生成されるが、Cu製の穴開き板12
のエッチング反応によって生成される前駆体13は、Cu
xClyである。従って、原料ガス55は、塩素を含有する
ガスであれば良く、HCl ガスとCl2 ガスとの混合ガスを
用いることもできる。また、原子状還元ガス25である
原子状水素を比較的柔軟な配置が可能な還元ガス導入ノ
ズル5のみで供給できるため、50mm×50mm程度までの面
積の安定した成膜に対応できる。
【0032】[第3の実施の形態]図3は、第3の実施
の形態に係る貴金属薄膜を作製するためのプラズマ励起
気相成長装置70の概略図である。この装置70は、上
記第1及び第2の実施の形態におけるプラズマ励起気相
成長装置51,65と構造が同じ部位があるため、その
同一部位については、同一符号を付して説明を省略す
る。第3の実施の形態におけるプラズマ励起気相成長装
置70は、箱形に形成された反応容器1と、該反応容器
1の上部に配設された原料ガス加熱装置71と、反応容
器1の下部に配設された還元ガス加熱装置66とを備え
ている。このプラズマ励起気相成長装置70と上記第2
の実施の形態におけるプラズマ励起気相成長装置65と
は、原料ガス加熱装置71を設けた点において異なって
いる。この原料ガス加熱装置71は、流量制御器3にノ
ズル2を設け、該ノズル2の内部に複数回巻いた状態の
銅フィラメント26を設け、該銅フィラメント26の端
部を直流電源27に接続している。
【0033】上記構成を有するプラズマ励起気相成長装
置70による作用を以下に説明する。まず、原料ガス5
5であるCl2ガスを流量制御器3により流量制御して原
料ガス導入ノズル2に送り込む。この原料ガス導入ノズ
ル2の内部には、直流電源27から電流を流して300
〜600℃に加熱された銅フィラメント26が設けられ
ており、該銅フィラメント26に上記Cl2ガスを効率良
く接触させることによって、前駆体13を発生させる。
この前駆体13を原料ガス導入ノズル2を介して反応容
器1内に導入すると、該前駆体13は下方に移動する。
【0034】ここで、還元ガス60であるH2ガスを還元
ガス流量制御器6により流量制御し、還元ガス導入ノズ
ル5に送る。この還元ガス導入ノズル5の内部にはタン
グステンフィラメント23が設けられており、該タング
ステンフィラメント23に直流電源24から電流を流し
て約1800℃に加熱することによって、還元ガス60
から原子状還元ガス25である原子状水素を発生させ
る。前駆体13が基板15に到達する直前に、該原子状
水素を還元ガス導入ノズル5から反応容器1内に照射
し、上記前駆体13に原子状水素による還元反応を起こ
させることによって、基板15上にCu薄膜62を生成す
る。
【0035】なお、上記原料ガス55として塩素を含有
するガスであれば良く、例えばHClガスやHCl ガスとCl
2 ガスとの混合ガスであっても良い。上記方法により、
前駆体13及び原子状水素を、比較的柔軟な配置が可能
なガスノズル5のみで供給できるため、100mm×100mm程
度までの面積の安定した成膜に対応できる。
【0036】[第4の実施の形態]図4は、第4の実施
の形態に係る貴金属薄膜を作製するためのプラズマ励起
気相成長装置85の概略図である。この装置85は、上
記第1の実施の形態におけるプラズマ励起気相成長装置
51と構造が同じ部位があるため、その同一部位につい
ては、同一符号を付して説明を省略する。上記プラズマ
励起気相成長装置85は、第1の実施の形態に係るプラ
ズマ励起気相成長装置51において、還元プラズマを発
生させるために高周波電力を利用したものである。具体
的には、図1のプラズマ励起気相成長装置51から、回
転磁場コイル4、絶縁板17、第2プラズマ用アンテナ
18、第2プラズマ用電源19を除く一方、高周波電源
に接続された電極を追加して配設したものであり、前駆
体13の発生、還元ガス60である水素ガスの供給、基
板15を配設する各部分の構成に変更はない。
【0037】上記プラズマ励起気相成長装置85は、反
応容器1の内部において、穴開き板12とヒーター16
との間に還元プラズマ発生用電極71を配設すると共
に、反応容器1の外部において、高周波電源76、整合
器75、電流導入端子73を配設している。これらの高
周波電源76、整合器75及び電流導入端子73とは、
互いに同軸ケーブル74によって接続されており、電流
導入端子73と還元プラズマ発生用電極71とは給電線
72によって接続されている。ここで、上記還元プラズ
マ発生用電極71としては、基板15へ向かう前駆体1
3のフラックスの行路を妨げないように、多数の孔を有
する平板状の電極を用いる。例えば、図5に示すような
円形のメッシュ状電極77である。該メッシュ状電極7
7は、内周側に金属ワイヤーを網状にした金属メッシュ
77aを配設し、該金属メッシュ77aの外周をメッシ
ュ押さえ治具77bで周囲が解れないように固定したも
のである。このメッシュ押さえ治具77bは、例えば金
属メッシュ77aと同じ材質の円環であり、該金属メッ
シュ77aを上下からサンドイッチ状に挟み込んで固定
する。
【0038】また、上記還元プラズマ発生用電極71
は、基板15へ向かう前駆体13のフラックスを妨げな
い形状であればメッシュ状電極77に限定されず、種々
のものを用いることができる。例えば、図6に示す梯子
状電極79、図7に示す櫛形電極80、図8に示すパン
チングボード状電極81などを好適に用いることができ
る。上記梯子状電極79は、両側に縦状ワイヤー79a
を配設し、該縦状ワイヤー79a,79aの間に、横状
ワイヤー79bを複数配設したものである。上記櫛形電
極80は、1本の縦状ワイヤー80aに横状ワイヤー8
0bを複数配設したもの2つ作製し、それらの複数の横
状ワイヤー80bが互い違いになるように配置させたも
のである。そして、上記パンチングボード状電極81
は、円形の金属製ボード82に小さい穴83を複数穿設
したものである。なお、上述した電極においては、メッ
シュ状電極77における金属メッシュ77aを構成する
ワイヤーの径や数、メッシュ間のピッチ、梯子状電極7
9における梯子段の径、数及び間隔、櫛形電極80にお
ける縦状及び横状ワイヤー80a,80bの径や数、間
隔及び櫛形を組み合せる数、パンチングボード状電極8
1を構成するボード82の孔の径、数及び孔の配置、そ
して、電極の開口率に特別な制限はないので、どのよう
な還元作用を起こさせたいかによって形状を適宜に選択
すればよい。また、これら電極の材料は導電性材料を用
いるが、反応容器内は塩素雰囲気であるため、腐食防止
のためにステンレス等を用いることが望ましい。
【0039】上記構成を有するプラズマ励起気相成長装
置85による作用を以下に説明する。まず、前駆体13
が穴開き板12の穴12aから噴射されるまでの過程
は、第1の実施の形態と同様である。ここで、還元プラ
ズマ発生用電極71に高周波電源76から整合器75、
電流導入端子73を介して高周波電力を印加すると、上
記還元プラズマ発生用電極71の全面に還元ガスプラズ
マ14である水素プラズマが発生する。該水素プラズマ
中を前駆体13が通過すると、該前駆体13が原子状水
素によって還元反応を起こし、基板15上にCu薄膜62
が形成される。
【0040】[第5の実施の形態]図9は、第5の実施
の形態に係る貴金属薄膜を作製するためのプラズマ励起
気相成長装置90の概略図である。この装置90は、上
記第4の実施の形態におけるプラズマ励起気相成長装置
85(図4を参照)と、従来の原料ガス供給方法(図1
0を参照)とを組み合わせた形態のものであり、構造が
同一の部位については、同一符号を付して説明を省略す
る。上記プラズマ励起気相成長装置90においては、原
料容器121を流量制御器103を介して気化器120
に接続しており、上記原料容器121に収容する液体原
料122の蒸気を発生させるためにバブリング用の配管
も設けている。また、図4に示すような高周波電力を利
用して前駆体13を還元ガスプラズマ14によって還元
反応を起こす装置を配設している。
【0041】上記構成を有するプラズマ励起気相成長装
置90による作用を以下に説明する。まず、原料容器1
21内に液体原料122として例えば銅・ヘキサフロロ
アセチルアセトナト・トリメチルビニルシランCu(hfac)
(tmvs)を封入し、Heを輸送用ガスとしてバブリングを行
なう。液体原料122はこれに限らず液体の有機金属錯
体で構わない。このバブリングによって蒸気化した原料
の流量を流量制御器103によって制御し、気化器12
0内に導入する。該気化器120内において上記の原料
を完全に気化した後に、反応容器1の内部に穴開き板1
12を通して前駆体113として導入する。ここで、第
4の実施の形態の場合と同様に、高周波電力によって還
元ガスプラズマ14である水素プラズマが発生するた
め、該水素プラズマ中を上記前駆体113が通過する
と、前駆体113に還元反応を起こさせることによっ
て、基板15上にCu薄膜62を形成する。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る金属薄膜の作製方法及び作
製装置によれば、不純物の析出がない高品質の金属薄膜
を安価なコストでかつ高速で生成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に用いるプラズマ励起気相成
長装置を示す概略図である。
【図2】第2の実施の形態に用いるプラズマ励起気相成
長装置を示す概略図である。
【図3】第3の実施の形態に用いるプラズマ励起気相成
長装置を示す概略図である。
【図4】第4の実施の形態に用いるプラズマ励起気相成
長装置を示す概略図である。
【図5】第4の実施の形態に用いるメッシュ状電極を示
す平面図である。
【図6】第4の実施の形態に用いる梯子状電極を示す平
面図である。
【図7】第4の実施の形態に用いる櫛形電極を示す平面
図である。
【図8】第4の実施の形態に用いるパンチングボード状
電極を示す平面図である。
【図9】第5の実施の形態に用いるプラズマ励起気相成
長装置を示す概略図である。
【図10】従来の貴金属薄膜気相成長装置を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 原料ガス導入ノズル 3 原料ガス流量制御器 4 回転磁場コイル 5 還元性ガス導入ノズル 6 還元ガス流量制御器 7 第1プラズマ用電源 8 第1プラズマ用アンテナ 9,17 絶縁板 10 原料ガスプラズマ 11 導入容器 12,112 穴開き板 13,113 前駆体 14 還元ガスプラズマ 15 基板 16 ヒーター 18 第2プラズマ用アンテナ 19 第2プラズマ用電源 23 タングステンフィラメント 24,27 直流電源 25 原子状還元ガス 26 銅フィラメント 51,65,70,85,90 プラズマ励起気相成長
装置 52 第1プラズマ発生装置 53 第2プラズマ発生装置 56 底面 57 排気口 58 上面 60 還元ガス 66 還元ガス加熱装置 71 還元プラズマ発生用電極 72 給電線 73 電流導入端子 74 同軸ケーブル 75 整合器 76 高周波電源 77 メッシュ状電極 78 メッシュ押さえ治具 79 梯子状電極 80 櫛形電極 81 パンチングボード状電極 82 ボード 83 穴 103 流量制御器 120 気化器 121 原料容器 122 液体原料
フロントページの続き (72)発明者 西森 年彦 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 坂本 仁志 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Fターム(参考) 4K030 AA03 AA11 AA17 BA01 EA04 EA05 FA04 KA17 KA34 KA46

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン元素を含有する原料ガスを金属
    製の穴開き板を有する導入容器内に供給するステップ
    と、該原料ガスをプラズマ化して原料ガスプラズマを生
    成するステップと、該原料ガスプラズマで穴開き板をエ
    ッチングすることによって、該穴開き板に含まれる金属
    成分と原料ガス中のハロゲン元素との前駆体を生成する
    ステップと、還元性ガスをプラズマ化して還元性ガスプ
    ラズマを発生させるステップと、上記前駆体を導入容器
    から排出したのち回転磁場中を通すことによって、前駆
    体を基板に向けて加速させて走行させるステップと、上
    記前駆体を還元性ガスプラズマ中に通すことによって、
    前駆体からハロゲン元素を除去し、金属イオン又は中性
    金属にして基板に当てることにより、基板上に金属薄膜
    を生成するステップとを含んでなる金属薄膜の作製方
    法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン元素を含有する原料ガスを金属
    製の穴開き板を有する導入容器内に供給するステップ
    と、該原料ガスをプラズマ化して原料ガスプラズマを生
    成するステップと、該原料ガスプラズマで上記穴開き板
    をエッチングすることによって、該穴開き板に含まれる
    金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との前駆体を生成
    するステップと、前駆体が挿通可能な開口を有する電極
    に高周波電流を通すことにより、還元性ガスをプラズマ
    化して還元性ガスプラズマを発生させるステップと、該
    還元性ガスプラズマ中に前駆体を通すことによって、該
    前駆体からハロゲン元素を除去し、金属イオン又は中性
    金属にして基板に当て、該基板上に金属薄膜を生成する
    ステップとを含んでなる金属薄膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン元素を含有する原料ガスを金属
    製の穴開き板を有する導入容器内に供給するステップ
    と、該原料ガスをプラズマ化して原料ガスプラズマを生
    成するステップと、該原料ガスプラズマで穴開き板をエ
    ッチングすることによって、該穴開き板に含まれる金属
    成分と原料ガス中のハロゲン元素との前駆体を生成する
    ステップと、穴開き板と基板との間に、還元性ガスを高
    温に加熱して原子状還元ガスを発生させるステップと、
    上記前駆体を導入容器から排出したのち原子状還元ガス
    中に通すことによって、前駆体からハロゲン元素を除去
    し、金属イオン又は中性金属にして基板に当てることに
    より、基板上に金属薄膜を生成するステップとを含んで
    なる金属薄膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン元素を含有する原料ガスを高温
    の金属製フィラメントに接触させ、該フィラメントを原
    料ガスでエッチングさせることによって、該フィラメン
    トに含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との
    前駆体を生成するステップと、還元性ガスを高温に加熱
    して原子状還元ガスにするステップと、この原子状還元
    ガス中に上記前駆体を通すことによって、前駆体からハ
    ロゲン元素を除去し、金属イオン又は中性金属にして基
    板に当てることにより、基板上に金属薄膜を生成するス
    テップとを含んでなる金属薄膜の作製方法。
  5. 【請求項5】 ハロゲン元素を含有する原料ガスを高温
    の金属製フィラメントに接触させ、該フィラメントを原
    料ガスでエッチングさせることによって、該フィラメン
    トに含まれる金属成分と原料ガス中のハロゲン元素との
    前駆体を生成するステップと、前駆体が挿通可能な開口
    を有する電極に高周波電流を通すことにより、還元ガス
    をプラスマ化して還元性ガスプラズマを発生させるステ
    ップと、該還元性ガスプラズマ中に前駆体を通すことに
    よって、該前駆体からハロゲン元素を除去し、金属イオ
    ン又は中性金属にして基板に当て、該基板上に金属薄膜
    を生成するステップとを含んでなる金属薄膜の作製方
    法。
  6. 【請求項6】 上記穴開き板又はフィラメントを銅元素
    を含み、上記前駆体がCuxClyであることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の金属薄膜の作製方法。
  7. 【請求項7】 上記原料ガスを導入容器内に供給するス
    テップと、原料ガスプラズマを生成するステップと、前
    駆体を生成するステップとが、 液体の有機金属錯体を輸送用ガスによってバブリングし
    たのち、気化させるステップと、この気化した有機金属
    錯体で穴開き板をエッチングすることによって、該穴開
    き板に含まれる金属成分と有機金属錯体中のハロゲン元
    素との前駆体を生成するステップとであることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の金属薄膜の作製方
    法。
  8. 【請求項8】 噴射穴が穿設された金属製の穴開き板を
    有すると共に、その内部に原料ガスを供給する導入容器
    と、該導入容器の内部に収容された原料ガスをプラズマ
    化して原料ガスプラズマを生成する第1プラズマ発生装
    置と、上記導入容器及び基板を収容した反応容器と、上
    記穴開き板及び基板の間に回転磁場を発生させる回転磁
    場発生装置と、反応容器内に供給する還元性ガスをプラ
    ズマ化する第2プラズマ発生装置とを備えたことを特徴
    とする金属薄膜の作製装置。
  9. 【請求項9】 噴射穴が穿設された金属製の穴開き板を
    有すると共に、その内部に原料ガスを供給する導入容器
    と、該導入容器の内部に収容された原料ガスをプラズマ
    化して原料ガスプラズマを生成する第1プラズマ発生装
    置と、上記導入容器及び基板を収容した反応容器と、反
    応容器内に供給する還元性ガスをプラズマ化するために
    高周波電力を印加する電極とを備えたことを特徴とする
    金属薄膜の作製装置。
  10. 【請求項10】 噴射穴が穿設された金属製の穴開き板
    を有すると共に、その内部に原料ガスを供給する導入容
    器と、該導入容器の内部に収容された原料ガスをプラズ
    マ化して原料ガスプラズマを生成するプラズマ発生装置
    と、上記導入容器及び基板を収容した反応容器と、反応
    容器内に供給する還元性ガスを加熱する還元性ガス加熱
    装置とを備えたことを特徴とする金属薄膜の作製装置。
  11. 【請求項11】 原料ガスを高温の金属製フィラメント
    に接触させて前駆体にしてから反応容器内に供給する前
    駆体供給装置と、基板を収容した反応容器と、反応容器
    内に供給する還元性ガスを加熱する還元性ガス加熱装置
    とを備えたことを特徴とする金属薄膜の作製装置。
  12. 【請求項12】 液体の有機金属錯体を輸送用ガスのバ
    ブリングののち気化させ、この気化した有機金属錯体か
    ら前駆体を生成して反応容器内に供給する前駆体供給装
    置と、基板を収容した反応容器と、基板上部の空間に回
    転磁場を発生させる回転磁場発生装置と、反応容器内に
    供給する還元性ガスをプラズマ化する第2プラズマ発生
    装置とを備えたことを特徴とする金属薄膜の作製装置。
  13. 【請求項13】 液体の有機金属錯体を輸送用ガスのバ
    ブリングののち気化させ、この気化した有機金属錯体か
    ら前駆体を生成して反応容器内に供給する前駆体供給装
    置と、基板を収容した反応容器と、反応容器内に供給す
    る還元性ガスをプラズマ化するために高周波電力を印加
    する電極とを備えたことを特徴とする金属薄膜の作製装
    置。
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