JP2001342429A - 熱硬化性粉体塗料組成物 - Google Patents

熱硬化性粉体塗料組成物

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JP2001342429A
JP2001342429A JP2000161479A JP2000161479A JP2001342429A JP 2001342429 A JP2001342429 A JP 2001342429A JP 2000161479 A JP2000161479 A JP 2000161479A JP 2000161479 A JP2000161479 A JP 2000161479A JP 2001342429 A JP2001342429 A JP 2001342429A
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JP
Japan
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powder coating
acid
weight
coating composition
polyester resin
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JP2000161479A
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English (en)
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Takahito Kishida
貴仁 岸田
Tasaburo Ueno
太三郎 上野
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的物性と、上塗りとの密着性と、基材との
耐水2次密着性が優れた、比較的低コストで、耐候性の
良好なイソフタル酸系ポリエステル樹脂を用いた粉体塗
料を提供すること。 【解決手段】イソフタル酸を全酸成分の70モル%以上
用い、かつ酸価が1〜15、水酸基価が10〜100、
軟化点が80〜150℃であるポリエステル樹脂と、水
酸基と反応する硬化剤と、多層構造有機微粒子とを含有
する熱硬化性粉体塗料組成物であって、前記多層構造有
機微粒子を前記ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、0.5〜10重量部含有し、前記多層構造有機微粒
子の内層の少なくとも一層が20℃以下のガラス転移温
度(Tg)を有する架橋したポリマー層であり、その最
外層が40℃以上のTg、1〜150の水酸基価のポリ
マー層であり、その粒子径が重量平均粒子径0.1〜5
μmであることを特徴とする熱硬化性粉体塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、上塗りとの密着
性と基材との耐水密着性に優れ、長期耐候性を有するポ
リエステル系粉体塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活の多彩化に伴い屋外用途にお
ける物品の意匠化が進んできた。例えば、自動販売機等
は、白色または、イメージカラー等のベース色の上に、
商品名、商品イメージ等の図案を印刷、塗装や貼付し、
意匠性や広告性を打ち出している。また、ガードレー
ル、フェンス等は、白等を基調に部分的に動植物の図案
を描画したり、端部に赤や黄色等の注意を喚起する色の
フィルムの貼付や塗装を行うことが増加し、意匠性が増
してきている。
【0003】このような物品の意匠化のために、塗料に
よる塗装が一般的に行われている。その塗料に対して
は、屋外で上記物品が用いられることから、耐候性が要
求されるとともに環境への配慮より、アクリル粉体塗料
が提案されている。ところが、このアクリル粉体塗料
は、機械的物性や塗装作業上の点では十分なものではな
かった。
【0004】そこで、上記問題点を解決すべく、機械的
物性や耐候性を改良したポリエステル樹脂を用いた粉体
塗料が提案されている。このポリエステル系粉体塗料
は、酸成分としてイソフタル酸を用いたものである。そ
して、通常、隠蔽性を増すために、顔料濃度を高くする
のであるが、その顔料濃度が高くなると、急激に機械的
物性が低下する傾向にある。特に、白系のような高濃度
の顔料が必要な場合に顕著に低下する傾向にある。そこ
で、機械的物性を改良する目的で、特開平11−100
548においては、ポリエチレン粒子を粉体塗料に添加
する方法が開示されている。しかし、ポリエチレン粒子
を用いると、確かに機械的物性は向上できるものの、加
熱硬化時に一部のポリエチレンが塗膜表面に移行し、上
塗りである意匠性膜との密着性を低下させる傾向にあ
る。
【0005】また、ポリエステル樹脂は、比較的、水と
の親和性が高いため、水と接触すると膨潤する傾向にあ
る。このため、上述の如く、顔料濃度が高くなり、機械
的物性が低下した場合、上記物品である基材との密着性
即ち、塗膜中に透過してきた水分の存在下での密着性
(以下、この密着性を耐水2次密着性という)が不良と
なり、特に雨水にさらされる屋外用途にあっては、基材
との塗膜剥離につながる可能性があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的物性
と、上塗りとの密着性と、基材との耐水2次密着性が優
れた、比較的低コストで、耐候性の良好なイソフタル酸
系ポリエステル樹脂を用いた粉体塗料を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱硬化性粉体塗
料組成物は、イソフタル酸を全酸成分の70モル%以上
用い、かつ酸価が1〜15、水酸基価が10〜100、
軟化点が80〜150℃であるポリエステル樹脂と、水
酸基と反応する硬化剤と、多層構造有機微粒子とを含有
する熱硬化性粉体塗料組成物であって、前記多層構造有
機微粒子を前記ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、0.5〜10重量部含有し、前記多層構造有機微粒
子の内層の少なくとも一層が20℃以下のガラス転移温
度(Tg)を有する架橋したポリマー層であり、その最
外層が40℃以上のTg、1〜150の水酸基価のポリ
マー層であり、その粒子径が重量平均粒子径0.1〜5
μmであることを特徴とする熱硬化性粉体塗料組成物で
ある。
【0008】また、上記水酸基と反応する硬化剤が、ブ
ロックイソシアネート化合物であることが好ましい。
【0009】更に、前記ポリエステル樹脂100重量部
に対して、エポキシ当量100〜1500のエポキシ樹
脂を0.1〜10重量部含有することが好ましい。ま
た、上記エポキシ樹脂が、1分子中に平均2.2個以上
のエポキシ基を有することが好ましい。
【0010】一方、上記ポリエステル樹脂の水酸基価
が、40〜100であって、前記水酸基と反応する硬化
剤の官能基の当量数と前記ポリエステル樹脂の水酸基の
当量数との当量数比が、0.5〜0.95であることが
好ましい。一方、本発明は、上記熱硬化性粉体塗料組成
物から形成された塗膜の上に、意匠性膜を有する意匠性
物品に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の粉体塗料組成物は、特定
の酸成分、酸価、水酸基価、軟化点を有するポリエステ
ル樹脂と硬化剤と特定の構造を有する多層構造有機微粒
子とを含有する熱硬化性粉体塗料組成物である。
【0012】ポリエステル樹脂 本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に含有されるポリエス
テル樹脂は、酸成分として、イソフタル酸を構成成分と
する。イソフタル酸が全酸成分中の70モル%以上、好
ましくは、80モル%以上、更に好ましくは、90モル
%以上もしくは100モル%すなわち酸成分としてすべ
てイソフタル酸を用いたものであってもよい。全酸成分
中に占めるイソフタル酸の割合が、70モル%未満であ
ると耐候性が低下する恐れがある。
【0013】また、上記ポリエステル樹脂は、樹脂固形
分酸価が1〜15(mgKOH/g固形分;以下同
様)、好ましくは、1〜10の範囲であることが望まし
い。上記酸価が15より大きい場合は得られる塗膜の耐
水性が低下する恐れがあり、1未満である場合は、得ら
れる樹脂の着色度合いが大きくなる恐れがある。
【0014】また、樹脂固形分水酸基価が10〜100
(mgKOH/g固形分;以下同様)、好ましくは、2
0〜80の範囲であることが望ましい。上記水酸基価
が、10未満である場合は、得られた塗膜の機械的物性
や耐溶剤性が低下する恐れがあり、100より大きい場
合は、硬化剤量が多く必要になり、経済的に不利になる
だけでなく、得られる塗膜の耐水性や機械的物性が低下
する恐れがある。
【0015】上記ポリエステル樹脂は、軟化点が80〜
150℃、好ましくは、90〜130℃の範囲であるこ
とが望ましい。上記軟化点が80℃より低い場合は、耐
ブロッキング性が低下する恐れがあり、150℃より高
い場合は、得られる塗膜の平滑性が低下する恐れがあ
る。
【0016】一方、上記ポリエステル樹脂は、数平均分
子量が1000〜20000、好ましくは、2000〜
10000、さらに好ましくは、2000〜6000の
範囲であることが望ましい。上記数平均分子量が、10
00より小さい場合には、得られる塗膜の性能および物
性が低下する恐れがあり、一方、20000より大きい
場合は、得られる塗膜の平滑性、外観が低下する恐れが
ある。
【0017】なお、本発明における樹脂固形分の酸価は
JIS K 0070、水酸基価は、ASTM D−1
6381また、軟化点はJIS K 2207にそれぞ
れ準拠した方法により決定することができる。また、本
発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ(GPC)等の当業者によってよく知ら
れた方法により決定することができる。
【0018】上記ポリエステル樹脂は、2種以上の複合
物であってもよい。その場合、上記の物性値および特数
値は、複合物全体としての値を意味する。
【0019】このようなポリエステル樹脂は、全酸成分
のうちイソフタル酸の割合が70モル%以上占める多価
カルボン酸を主成分とした酸成分と、多価アルコールを
主成分としたアルコール成分とを原料として通常の方法
により縮重合することにより得ることができる。それぞ
れの成分および縮重合の条件を選択することにより、上
記の物性値および特数値を有するポリエステル樹脂を得
ることができる。
【0020】上記イソフタル酸と共に用いることのでき
る他の酸成分としては、特に限定されず、例えば、テレ
フタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸類およびこれらの無水物またはジメチル
エステルや、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バチン酸、ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸類および
これらの無水物またはジメチルエステルなどが挙げられ
る。また、ジカルボン酸成分と共に、ポリエステル樹脂
をゲル化させない範囲で、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸等の三価以上のカルボン酸成分を併用することがで
きる。上記酸成分は2種以上であってもよい。なかでも
テレフタル酸が好ましく用いられる。
【0021】上記アルコール成分としては、特に限定さ
れず、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,5−ヘキサンジオール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、ビスフェ
ノールSアルキレンオキシド付加物、1,2−プロパン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジ
オール、2,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタン
ジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,2−ドデカンジオール、1,2−オクタデカンジオ
ール等のジオール、また、ポリエステル樹脂をゲル化さ
せない範囲で、トリメチロールプロパン、グリセリン、
ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコール類
等を挙げることができる。上記アルコール成分は2種以
上であってもよい。なかでも、エチレングリコールおよ
び/または、ネオペンチルグリコールが好ましく用いる
ことができる。
【0022】また、必要に応じて、γ−ブチロラクト
ン、ε−カプロラクトン等のラクトン類ならびにこれら
に対応するヒドロキシカルボン酸類、p−オキシエトキ
シ安息香酸等の芳香族オキシモノカルボン酸類等を用い
ることができる。
【0023】水酸基と反応する硬化剤 本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に含有される水酸基と
反応する硬化剤は、特に限定されず、例えば、アミノプ
ラスト、ブロックイソシアネート化合物などが挙げら
れ、これらの硬化剤を2種類以上併用してもよい。
【0024】アミノプラストの例としては、メラミン、
尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、スピログ
アナミン等のアミノ基含有化合物成分と、ホルムアルデ
ヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のア
ルデヒド系化合物成分とを、公知の方法により反応させ
て得られる縮合物、または、これらの各縮合物をアルコ
ール類でエーテル化して得られるものなどが挙げられ
る。
【0025】また、ブロックイソシアネート化合物の例
として、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシア
ネート類や、水添キシリレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート等の環状脂肪族ジイソシアネート
類、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類
等の有機ジイソシアネート化合物、または、これらの有
機ジイソシアネート化合物の縮合物のイソシアネート基
に、公知のブロック化剤、例えば、ラクタム化合物、オ
キシム化合物を用いてブロック化して得られる化合物、
または、上記のブロック化剤を用いないで、イソシアネ
ート基同士による分子内ウレトジオン結合によりイソシ
アネート基をブロックした化合物などが挙げられる。な
かでも、イソホロンジイソシアネートまたは、イソホロ
ンジイソシアネート縮合物等のイソホロンジイソシアネ
ート系のポリイソシアネートをε−カプロラクタムでブ
ロック化した化合物を用いることが好ましい。
【0026】多層構造有機微粒子 本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に含有される多層構造
有機微粒子は、2層以上の構造を有する粒子であって、
その内層の少なくとも一層が20℃以下のガラス転移温
度(Tg)を有する架橋したポリマー層であり、その最
外層が40℃以上のTgと水酸基を有するポリマー層で
ある。このような多層構造有機微粒子は、前段階、後段
階といった複数の段階からなる乳化重合、即ち多段乳化
重合方法によって得ることができる。具体的には、先の
段階の重合体の存在下、後の段階の単量体が順次、シー
ド重合するような連続した多段乳化重合によって得るこ
とができる。この多段乳化重合は、前段と後段との前後
2段に分けられるものであっても、2段以上に分けられ
るものであってもよい。ここで、前後2段に分けられる
場合、前段階が内層用となり、後段階が外層用となる。
2段以上の多段乳化重合を行う際、最終段目に重合系に
加えられる単量体成分が重合して形成されるポリマー部
分が多層構造有機微粒子の表層に位置することから、本
発明では、このポリマー部分を最外層という。
【0027】上記多層構造有機微粒子は、内層の少なく
とも一層のTgが20℃以下、好ましくは5℃以下のポ
リマー層からなる。20℃を越えると得られる塗膜の機
械的物性の改良効果や、基材との耐水2次密着の改良効
果が低下する恐れがある。また、内層が複数層の場合、
その内少なくとも一つの層のTgが、20℃以下であれ
ばよく、すべての層のTgが20℃以下であってもよ
い。このように、Tgが20℃以下のポリマー層は、シ
ードラテックスあるいは前段階のポリマー粒子の存在
下、該ポリマーを形成する単量体をシード重合させるこ
とにより形成される。
【0028】Tgが20℃以下のポリマー層を形成する
ことのできる単量体は、例えば、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等の共役ジエン類やエチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレー
ト類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等
のビニルエステル類を挙げることができる。これらのう
ち、ブタジエンやブチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレートが好ましく用いられる。また、Tgが
20℃を超えない範囲であれば、これらと共重合可能な
単量体、例えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル類、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル等のシアン化ビニル類、メチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート等のアルキルメタクリレ
ート類、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート等の芳香族(メタ)
アクリレート等を共重合させることもできる。なかで
も、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレー
トが好ましい。
【0029】本発明のTgが20℃以下のポリマー層の
重合では、単量体として、上記のような単量体の他に、
架橋性単量体を用いることが望ましい。この架橋性単量
体の使用量としては、そのポリマー層を構成する全単量
体重量に対し、0.3〜50重量%、好ましくは0.3
5〜40重量%用いることが望ましい。0.3重量%未
満であると、塗膜の外観や、粉体塗料の粉砕性、耐ブロ
ッキング性が低下する恐れがあり、50重量%を越える
と耐衝撃性など機械的物性の改良効果が得られにくくな
る恐れがある。
【0030】上記架橋性単量体は、分子内に少なくとも
2個のラジカル重合可能な不飽和基を有するモノマーま
たは、それぞれ相互に反応しうる官能基とラジカル重合
可能な不飽和基とを有するモノマーを意味する。
【0031】上記の分子内に少なくとも2個のラジカル
重合可能な不飽和基を有するモノマーとしては、多価ア
ルコールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル、多塩
基酸の重合性不飽和アルコールエステルおよび2個以上
のビニル基で置換された芳香族化合物などが挙げられ
る。それらの例としては、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンオールジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロール
ジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキ
シメチルエタンジ(メタ)アクリレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリル
トリメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフ
タレート、アリル(メタ)アクリレートおよびジビニル
ベンゼン等がある。
【0032】それぞれ相互に反応しうる官能基とラジカ
ル重合可能な不飽和基とを有するモノマーとは、相互に
反応しうる官能基をそれぞれ担持する2種のラジカル重
合可能な不飽和基を有するモノマーの組み合わせを意味
し、その具体的な例としては、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有エ
チレン性不飽和モノマーと、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有エチレン性不
飽和モノマーとがある。相互に反応しうる官能基の組み
合わせとしては、この他にもアミノ基とカルボン酸基、
エポキシ基とカルボン酸基またはその無水物等があり、
上記相互に反応しうる官能基とはこれら組み合わせを広
く包含するものである。
【0033】これらのうち、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ヘ
キサンジオールジアクリレート、アリルメタクリレート
が好ましく用いられる。
【0034】上記多層構造有機微粒子は、最外層にTg
が40℃以上、好ましくは、60℃以上のポリマー層を
有する。最外層のTgが40℃未満であると粉体塗料の
耐ブロッキング性が低下する恐れがある。
【0035】上述のように前段階までのラテックスを調
製した後、その存在下、Tg40℃以上のポリマー層を
形成する単量体をシード重合させることにより、Tgが
40℃以上のポリマー層からなる最外層を形成させるこ
とができる。Tg40℃以上の最外層のシード重合にお
いて用いられる単量体としてはTg40℃以上のポリマ
ーを形成することのできる単量体であれば良く、例え
ば、メチルメタクリレートやエチルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレートのようなアルキルメタクリ
レート類、スチレン等の芳香族ビニル類を用いることが
できる。これらのうち、メチルメタクリレート、スチレ
ンが好ましい。また、Tgが40℃以上となるものであ
れば、これらと共重合可能な単量体、例えば、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート類、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸などの
カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー類、、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなど
のエポキシ基含エチレン性不飽和モノマー類を共重合さ
せることができる。また、Tgが20℃以下のポリマー
層を形成する際に挙げた架橋性単量体を共重合してもよ
い。
【0036】上記多層構造有機微粒子において、その最
外層を形成するポリマー層には、水酸基を有することが
必須となる。その水酸基価は、1〜150、好ましく
は、2〜100の範囲が望ましい。水酸基価が、1未満
であるとポリエステル樹脂中での分散性が悪くなり、得
られた塗膜にブツが発生したり、機械的物性の低下、光
沢の低下、耐水2次密着の低下が生じる恐れがあり、1
50を越えると塗膜の耐水2次密着が低下する恐れがあ
る。上記最外層の水酸基は、水酸基を有する単量体を上
記Tg40℃以上のポリマー層を形成することのできる
単量体と共重合することにより得ることができる。この
ような水酸基を有する単量体の例として、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。これらのうち、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートが好ましく用いられる。また、
他の官能基を変性してもよい。例えば、最外層にグリシ
ジル基を導入したのち、モノカルボン酸化合物を反応さ
せてもよいし、最外層に酸基を導入した後、モノエポキ
シ化合物を反応させてもよい。
【0037】上記多層構造有機微粒子の最外層を形成す
るポリマー層は、水酸基の他に、カルボン酸基、スルホ
ン酸基、エポキシ基、チオール基等の他の官能基を含有
していてもよい。
【0038】上記多層構造有機微粒子におけるTgが2
0℃以下のポリマー層の比率は多層構造有機微粒子全体
に対して30〜98重量%、好ましくは45〜95重量
%、より好ましくは60〜90重量%の範囲である。上
記Tgが20℃以下のポリマー層の比率が30重量%未
満であると、得られる塗膜の機械的物性の改良効果や、
基材との耐水2次密着が低下する恐れがり、98重量%
を越えると、粉体塗料の耐ブロッキング性が低下する恐
れがある。
【0039】上記多層構造有機微粒子は、2段以上の多
段乳化重合を行うことによって製造することができる。
最終段目では、最外層用単量体成分を重合するが、それ
以前は、内層部用単量体成分を何段階に分けて重合して
もよい。内層部および最外層部用単量体成分を重合反応
系に添加する方法としては特に限定されず、前段、後段
の重合共に、一括添加、モノマー滴下、プレエマルショ
ン滴下法等の方法を用いることができる。
【0040】上記多段乳化重合には、ラジカル重合開始
剤として公知のものが使用されるが、特に限定されな
い。具体的には、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート等の過硫酸塩・過酸
化物類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロ
ライド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン
酸)等の水溶性アゾ系化合物を挙げることができる。使
用量は、単量体成分の0.1〜1重量%程度が好まし
い。また、重合速度を促進させるためや低温で重合する
時には、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビ
ン酸塩、ロンガリット等の還元剤を組み合わせてもよ
い。
【0041】また、使用する乳化剤も特に限定されず、
ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩、高級アルコール
硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニ
ルエーテルスルホン酸アンモニウム等のアルキルアリル
ポリエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレングリコールエーテル硫酸塩、スルホン酸基また
は硫酸エステル基を有するモノマーのような反応性乳化
剤等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシノニルフェニルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルフェニル、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリ
マー、反応性ノニオン界面活性剤等のノニオン性界面活
性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等のカ
チオン性界面活性剤;(変性)ポリビニルアルコール等
の公知の乳化剤を添加して行えばよい。
【0042】上記乳化剤は、単独でまたは2種以上組み
合わせて使用することができ、単量体成分に対して0.
01〜10重量%程度使用するとよい。さらに、必要に
応じて、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト酢
酸、メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトエタノー
ル等の連鎖移動剤を用いることができる。重合温度とし
ては、0〜100℃、好ましくは50〜80℃、重合時
間は1〜15時間である。乳化重合の際、親水性溶媒や
添加剤を加えてもよい。
【0043】この様にして重合された多層構造有機微粒
子の重量平均粒子径は通常0.1〜5μm、好ましくは
0.2〜3μmである。粒子径が0.1μm未満である
と塗料の溶融時の粘度が上昇し、良好な塗膜外観が得ら
れなくなる恐れがあり、5μmを越えると機械的物性の
改良効果や耐水2次密着の改良効果が得られなくなる恐
れがある。本発明に於ける粒子径とは多層構造有機微粒
子製造時のラテックス状態における重量平均粒子径を表
しており、例えば、大塚電子(株)製動的光散乱測定装
置(LPA−3000/LPA−3100)を用い、動
的光散乱法により測定することができる。
【0044】本発明の多層構造有機微粒子は、上記のよ
うな重合方法により得られた多層ポリマーラテックスを
スプレー・ドライヤーによる噴霧乾燥により微粉状の粉
体として取り出すことができる。また、一旦凍結後、融
解し、重合体粒子を分離した後、遠心脱水、乾燥を行
い、粒状フレーク状又は粉体として取り出すこともでき
る。
【0045】塗料組成物 本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、主成分として、上
記ポリエステル樹脂、上記水酸基と反応する硬化剤、上
記多層構造有機微粒子を含み、上記ポリエステル樹脂1
00重量部に対して、上記多層構造有機微粒子を0.5
〜10重量部、好ましくは、1〜7重量部含有する。
【0046】上記多層構造有機微粒子が0.5重量部未
満であると得られる塗膜の機械的物性の改良効果や、基
材との耐水2次密着の改良効果が低下する恐れがあり、
10重量部を越えると塗膜の硬度低下や、外観が低下す
る恐れがある。上記多層構造有機微粒子により、基材と
の耐水2次密着の改良される理由は必ずしも明らかでな
いが、水と接触し膨潤を始めた塗膜に発生する内部応力
が、上記多層構造有機微粒子により、緩和されるためと
推定できる。
【0047】上記水酸基と反応する硬化剤の官能基の当
量数と上記ポリエステル樹脂の水酸基の当量数との当量
数比は、0.5〜1.5、好ましくは、0.6〜1.3
の範囲であることが望ましい。上記当量数比が0.5未
満であると、得られる塗膜の機械的物性の低下や耐水性
が低下する恐れがあり、1.5を越えると硬化剤量が多
くなり、経済的に不利になるだけでなく、得られる塗膜
の機械的物性が低下する恐れがある。
【0048】一方、上記ポリエステル樹脂の水酸基価を
40〜100と、通常の粉体塗料で採用されている水酸
基価よりも高くして、硬化性を特に向上させようとした
場合、上記当量数比は0.5〜0.95、好ましくは、
0.6〜0.9の範囲が望ましい。この範囲内であると
上塗り密着性が更に向上し、耐候性、機械的物性の良好
な意匠性膜を得ることができる。上記当量数比が0.5
未満であると得られる塗膜の機械的物性の低下や耐水性
が低下する恐れがある。0.95を越えると硬化速度が
速くなり塗膜外観が若干低下する恐れがある。
【0049】一方、本発明の熱硬化性粉体塗料組成物
は、上記多層構造有機微粒子を含有することで、基材と
の耐水2次密着を改良することができるが、特に耐水2
次密着を更に向上する目的で、更に、エポキシ樹脂を含
有してもよい。
【0050】上記エポキシ樹脂として、例えば、1分子
内に平均1.1個以上のエポキシ基を有するものが用い
られる。具体的には、ノボラック型フェノール樹脂とエ
ピクロルヒドリンとの反応生成物、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(A型、B型、F型等)、水素添加ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂と
ビスフェノール型エポキシ樹脂(A型、B型、F型等)
とエピクロルヒドリンとの反応生成物、ノボラック型フ
ェノール樹脂とビスフェノール型エポキシ樹脂(A型、
B型、F型等)との反応生成物、クレゾールノボラック
等のクレゾール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生
成物、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールおよ
びグリセロール等のアルコール化合物とエピクロルヒド
リンとの反応により得られるグリシジルエーテル類、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸およびトリメリット酸等の
カルボン酸化合物とエピクロルヒドリンとの反応により
得られるグリシジルエステル類、p−オキシ安息香酸や
β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸とエピ
クロルヒドリンとの反応生成物、3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロ
ヘキサン)カルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物
類、トリグリシジルイソシアヌレートおよびその誘導体
等が挙げられる。上記エポキシ樹脂は、2種以上であっ
てもよい。
【0051】上記エポキシ樹脂のエポキシ当量として
は、100〜1500、好ましくは100〜1000の
範囲が望ましい。上記エポキシ当量が、100より小さ
い場合は塗料の貯蔵安定性が低下する恐れがあり、15
00を越えると基材との密着性改善効果が低下する恐れ
がある。なお、本発明におけるエポキシ当量はJISK
7236により決定することができる。上記エポキシ
樹脂の軟化点は、特に限定されないが、好ましくは20
〜150℃、さらに好ましくは、40〜130℃の範囲
のものを用いることができる。上記軟化点が20℃未満
であると塗料の耐ブロッキング性が低下する恐れがあ
り、150℃を越えると得られる塗膜の平滑性が低下す
る恐れがある。
【0052】このような、エポキシ樹脂の市販品の例と
しては、エポトートYD−128、エポトートYD−0
14、ST−5080、ST−5100、ST4100
D(いずれも、東都化成社製)、EHPA−3150
(ダイセル化学工業社製)、アラルダイトCY179
(日本チバガイギー社製)、デナコールEX−711
(ナガセ化成工業社製)、エポトートYDPN−63
9、エポトートYDCN701、エポトートYDCN7
01(いずれも、東都化成社製)、エピクロンN−68
0、エピクロンN−695、エピクロンHP−403
2、エピクロンHP−7200H(いずれも、大日本イ
ンキ化学工業社製)、アラルダイト PT 810、アラ
ルダイト PT 910(日本チバガイギー社製)、TE
PIC(日産化学工業社製)などが挙げられる。
【0053】このうち、1分子内に平均2.2個以上の
エポキシ基を有するものを用いると特に基材との耐水2
次密着を改良することができる。このような、エポキシ
樹脂の例として、ノボラック型フェノール樹脂とエピク
ロルヒドリンとの反応生成物、クレゾールノボラック等
のクレゾール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成
物、トリグリシジルイソシアヌレートおよびその誘導体
等が挙げられる。
【0054】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、前記
ポリエステル樹脂100重量部に対して、上記エポキシ
樹脂を0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜7重
量部、更に好ましくは、0.5〜5重量部含有してもよ
い。前記エポキシ樹脂が0.1重量部未満であると得ら
れた塗膜の基材との密着性改善効果が低下する恐れがあ
り、10重量部を越えると得られた塗膜の耐候性が低下
する恐れがある。
【0055】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、必要
に応じて表面調整剤、硬化触媒、可塑剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、ワキ防止剤、帯電制御剤等の各種添加
剤を含んでいても良い。
【0056】特に上記表面調整剤としては、塗装ライン
への適用性の点から、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアル
キルエステル類を原料として得られた、数平均分子量が
300〜50000、好ましくは、1000〜3000
0で、ガラス転移温度が20℃未満、好ましくは、0℃
以下のアクリル重合体からなるものが良い。分子量が上
記範囲外であると、十分に表面調整性を付与することが
できなく、ヘコミ等の外観不良防止が不十分となる。ま
た、ガラス転移温度が20℃以上であると、十分に表面
調整性を付与することができない恐れがある。
【0057】上記表面調整剤は、粉体塗料組成物中に
0.01〜5重量%、好ましくは、0.05〜3重量
%、さらに好ましくは、0.1〜2重量%の範囲のもの
が好適である。0.01重量%より少ないと十分に表面
調整性を付与することができず外観不良の確率が高くな
り、5重量%を超えると、塗料のブロッキング性が低下
する恐れがある。
【0058】このような、表面調整剤の市販品は、例え
ば、アクロナール4F(BASF社製)、ポリフローS
(共栄社化学社製)、レジフローLV(ESTRON
CHEMICAL社製)などが挙げられ、シリカ担体ア
クリル重合体、例えば、モダフローIII(モンサント
社製)、レジフローP67(ESTRON CHEMI
CAL社製)などが好適に用いられる。また、表面調整
剤であるアクリル重合体とエポキシ樹脂の混合物をエポ
キシ樹脂の使用量が上記範囲内になるようにして、使用
してもよい。
【0059】その他の表面調整剤として、ポリエチレン
グリコールもしくはポリプロレングリコールとフッ素化
脂肪酸とのエステル、例えば約2500より大きい分子
量を有するポレチレングリコールとペルフルオロオクタ
ン酸とのエステルのようなフッ素化ポリマーや、分子量
が1000より大きい高分子のシロキサン類、例えば、
ポリジメチルシロキサンもしくはポリ(メチルフェニ
ル)シロキサンも使用することができる。
【0060】上記硬化触媒としては、上記水酸基と反応
する硬化剤としてアミノプラストを用いる場合には、パ
ラトルエンスルホン酸、燐酸、または燐酸のアルキルエ
ステル、ジノニルナフタレンジカルボン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸またはそれらの有機アミンブロック化
物などが挙げられる。また、上記水酸基と反応する硬化
剤としてブロックイソシアネート化合物を用いる場合に
は、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテー
ト、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物類、ト
リエチルアミンまたはジメチルアミノエタノールなどが
挙げられる。これら、硬化触媒は、上記ポリエステル樹
脂100重量部に対して、0.01〜2重量部用いるこ
とができる。
【0061】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、顔料
を添加しないで透明な塗膜を得ることもでき、あるい
は、顔料を添加することもできる。上記顔料としては、
特に限定されず、具体的には、二酸化チタン、ベンガ
ラ、黄色酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系顔料、
アゾ系顔料などの着色顔料、各色のメタリック顔料、各
色のパール顔料、金属粉末およびそれに表面処理を施し
たもの、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、沈降性硫酸
バリウム等の体質顔料などを挙げることができる。ま
た、光沢を低下させるために、タルク、シリカ、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、長石、ワラストナイト等の無
機系艶消し剤や、有機微粒子からなる有機系の艶消し剤
を含むこともできる。上記艶消し剤の体積平均粒径は、
3〜30μmであることが好ましい。
【0062】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物の製造
は、粉体塗料分野において周知の製造方法を用いて行う
ことができる。例えば、上記ポリエステル樹脂、上記水
酸基と反応する硬化剤および、上記多層構造有機微粒子
を必須として、その他上記エポキシ樹脂、上記顔料およ
び上記各種添加剤等の原料を準備した後、スーパーミキ
サー、ヘンシエルミキサー等を使用して原料を予備的に
混合し、コニーダー、エクストルーダー等の混練機を用
いて原料を溶融混練する。この時の加熱温度は勿論焼付
硬化温度より低くなければならないが、少なくとも原料
の一部が溶融し全体を混練することができる温度でなけ
ればならない。一般に80〜120℃の範囲内で溶融混
練される。次に溶融物は冷却ロールや冷却コンベヤー等
で冷却して固化され、粗粉砕および微粉砕の工程を経て
所望の粒径に粉砕される。
【0063】このようにして得られる本発明の熱硬化性
粉体塗料組成物の体積平均粒子径は5〜50μmである
ことが好ましく、巨大粒子や微小粒子を除去して粒度分
布を調整するために篩分けによる分級を行ったが好まし
い。薄膜塗装や立体構造物の塗装に用いる場合には体積
平均粒子径が5〜40μmであることが好ましい。特に
薄膜で平滑な塗膜を得ようとする場合には、5〜30μ
mが好ましい。なお、上記体積平均粒子径は、粒度分析
計(例えば、日機装社製 マイクロトラックHRA X
−100)により測定することができる。
【0064】さらに、上記製造方法によって得られた粉
体塗料の表面に流動性付与剤や、帯電調整剤を外添して
もよい。上記流動性付与剤は、粉体塗料自体に流動性を
与えるだけでなく、耐ブロッキング性も向上させること
ができる。上記流動性付与剤としては、疎水性シリカ、
親水性シリカや酸化アルミニウム、酸化チタン等が適用
できる。このような、流動性付与剤の市販品として、例
えば、AEROSIL130、AEROSIL 20
0、AEROSIL 300、AEROSILR−97
2、AEROSIL R−812、AEROSIL R
−812S、二酸化チタンT−805、二酸化チタンP
−25、Alminium OxideC(日本アエロ
ジル社製)、カープレックスFPS−1(塩野義製薬社
製)等を例示することができる。上記流動性付与剤の添
加量は、付与される効果と塗膜の平滑性の観点から、粉
体塗料100重量部に対して、0.05〜2重量部、好
ましくは、0.1〜1重量部が好適である。0.05重
量部未満であると効果が小さくなり、2重量部を越える
と塗膜の平滑性が低下や艶引けが発生する恐れがある。
【0065】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、基材
である被塗装物に対して塗布された後、加熱することに
より塗膜を得ることができる。上記被塗装物としては、
特に限定されず、具体的には、鉄板、鋼板、アルミニウ
ム板等およびそれらを表面処理したもの等を挙げること
ができる。被塗装物の塗膜形成は、本発明の熱硬化性粉
体塗料組成物からなる1層であっても良好な保護機能を
有するが、複層を形成してもよい。この場合、上記熱硬
化性粉体塗料組成物を、上記被塗装物に直接下塗り塗料
すなわちプライマーとして塗布し、下塗り塗膜を形成
し、その上に中塗り塗料、上塗り塗料を塗装してもよ
い。また、上記被塗装物が、すでに下塗り等が施されて
いて、その下塗り塗膜の上に、上記熱硬化性粉体塗料組
成物を、中塗り塗料または上塗り塗料として塗布しても
よい。上記下塗りを形成する下塗り塗料としては、電着
塗料やプライマーなどの公知のものを用いることができ
る。
【0066】上記塗布する方法としては、特に限定され
ず、スプレー塗装法、静電粉体塗装法、電界流動法、流
動浸漬法等の当業者によってよく知られた方法を用いる
ことができるが、塗着効率の点から、静電粉体塗装法が
好適に用いられる。
【0067】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物を塗布す
る際の塗装膜厚は、特に限定されないが、20〜100
μmに設定することができる。
【0068】加熱する条件は、硬化に関与する官能基お
よび硬化触媒の量により異なるが、例えば、加熱温度
は、100〜250℃、好ましくは150〜230℃で
あり、加熱時間は、上記加熱温度に応じて適宜設定する
ことができる。
【0069】一方、本発明は、上記熱硬化性粉体塗料組
成物からなる塗膜の上に、所用の文字、模様、凹凸、色
彩等からなるデザインを印刷、塗布、貼付等によって形
成した意匠性膜を有することができる。文字、模様、凹
凸、色彩等からなるデザインは、例えば、インク、塗料
等を凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、孔版印刷、スクリ
ーン印刷等により、上記熱硬化性粉体塗料組成物からな
る塗膜の上に部分的に印刷し、風乾、熱硬化、光硬化等
の公知の技術を用いて乾燥することで得ることができ
る。また、上記熱硬化性粉体塗料組成物からなる塗膜の
上にマスキング部材を用いて非塗装面を被覆し、また
は、被覆せずに、部分的に溶剤型塗料や水性塗料等を塗
布、乾燥することで得ることができる。上記塗布方法
は、公知の方法、例えば、スプレー塗装、刷毛塗り等を
用いることができる。また、上記熱硬化性粉体塗料組成
物からなる塗膜の上に、フィルムや転写シートからなる
マーキング膜を熱転写や圧接してもよい。上記の方法に
より形成された文字、模様、凹凸、色彩等からなるデザ
インは、さらに、保護の目的で、クリア膜を形成しても
よい。
【0070】上記熱硬化性粉体塗料組成物からなる塗膜
の上塗り密着性が良好であるので、上記の意匠性膜を有
する物品が、長期間意匠性を有することが可能となる。
上記物品の具体的な例としては、門扉、フェンス等の建
材類、ガードレール、ポール等の道路資材類、窓枠、ス
レート等の建築内外装資材類、自動車車体または、自動
車用部品類、自動販売機等の機器類、広告板、標識など
の屋外使用される物品や、鋼製家具等の金属製品類、冷
蔵庫、洗濯機等の家庭用機器類、などの屋内使用される
物品等が挙げられる。
【0071】
【実施例】以下の製造例および実施例において、「部」
および「%」は特記しない限り重量基準による。
【0072】製造例1 ポリエステル樹脂A1の調製 攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を
備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール1352重
量部(13.0モル)、トリメチロールプロパン146
重量部(1.09モル)、エチレングリコール470重
量部(7.58モル)、イソフタル酸3320重量部
(20.0モル)およびジ−n−ブチル錫オキサイドの
2部からなる混合物を窒素気流中で加温し、240℃に
まで徐々に昇温し、生成する水を留去しながら、エステ
ル化反応を行うことによって、酸価が4、水酸基価が3
3で、軟化点が119℃で、数平均分子量が4100の
目的とするポリエステル樹脂A1を得た。
【0073】製造例2 ポリエステル樹脂A2の調製 攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を
備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール1768重
量部(17.0モル)、トリメチロールプロパン351
重量部(2.62モル)、エチレングリコール135重
量部(2.18モル)、イソフタル酸3320重量部
(20.0モル)およびジ−n−ブチル錫オキサイドの
2部からなる混合物を窒素気流中で加温し、240℃に
まで徐々に昇温し、生成する水を留去しながら、エステ
ル化反応を行うことによって、酸価が7、水酸基価が4
7で、軟化点が120℃で、数平均分子量が2600の
目的とするポリエステル樹脂A2を得た。
【0074】製造例3 多層構造有機微粒子B1の調製 攪拌機、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入口を
備えた反応容器に、イオン交換水506部、ネオコール
P(第一工業製薬社製 界面活性剤)の1%水溶液2.
5部、1%炭酸水素ナトリウム水溶液16.4部を仕込
み、窒素気流下で攪拌しながら70℃に昇温した。昇温
後、エチルアクリレート8部を添加し、10分間攪拌
後、2%過硫酸ナトリウム水溶液4.1部を添加し、更
に1時間攪拌を行うことによりシードラテックスを得
た。引き続き、70℃において、2%過硫酸ナトリウム
水溶液51部を添加した後、nブチルアクリレート63
1部、1,4ブチレングリコールジアクリレート13.
4部、アリルメタクリレート26.9部、1%ネオコー
ルP水溶液408部、1%炭酸水素ナトリウム水溶液6
8部からなる内層を形成する単量体乳化液を240分か
けて滴下した。滴下終了後、更に70℃にて60分間攪
拌を行い、熟成反応を行った。次に、70℃に保ったま
ま、2%過硫酸ナトリウム水溶液を7.2部添加した
後、メチルメタクリレート99部、エチルアクリレート
12部、1,4ブチレングリコールジアクリレート1.
2部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8.0部、
1%ネオコールP水溶液48部、1%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液12部からなる最外層を形成する単量体乳化液
を150分かけて滴下した。滴下終了後、80℃に昇温
し、更に60分間攪拌を行い、熟成反応を行った。熟成
反応終了後、30℃まで冷却し、300メッシュのステ
ンレス金網にて濾過し、重量平均粒子径0.48μmで
ある多層構造有機微粒子B1のラテックスを得た。この
ラテックスを−30℃で一旦凍結させ、融解後、遠心脱
水機で脱水洗浄を行い、更に60℃で一昼夜送風乾燥し
た後、解砕して多層構造有機微粒子B1を得た。最外層
の水酸基価は、単量体配合から計算すると29であり、
Tgも単量体配合から計算すると、内層が−45℃、最
外層が89℃であった。
【0075】製造例4 多層構造有機微粒子B2の調製 製造例3の最外層を形成する単量体乳化液をメチルメタ
クリレート107部、エチルアクリレート12部、1,
4ブチレングリコールジアクリレート1.2部、1%ネ
オコールP水溶液48部、1%炭酸水素ナトリウム水溶
液12部に変更した以外は製造例3と同様に行い、多層
構造有機微粒子B2を得た。この多層構造有機微粒子B
2は、重量平均粒子径0.53μmであった。最外層の
水酸基価は、単量体配合から計算すると、0であり、T
gも単量体配合から計算すると、内層が−45℃、最外
層が92℃であった。
【0076】実施例1 ポリエステル樹脂A1(酸価4、水酸基価33、軟化点
119℃)100重量部と、ベスタゴンB1530(デ
グサ・ヒュルス社製 イソホロンジイソシアネート・ア
ダクト体にε−カプロラクタムをブロックしたブロック
イソシアネート化合物 イソシアネート当量280)を
17.5重量部と、多層構造有機微粒子(B1)3重
量部と、アクロナール4F(BASF社製、アクリル重
合体、Tgが−55℃、溶解性パラメータSPが9.
3、数平均分子量が16500の表面調整剤)0.5重
量部と、ベンゾイン1重量部と、ネオスタンU−100
(錫系触媒)0.5部、タイペークCR−90(石原産
業社製、ルチル型二酸化チタン顔料)65重量部を原料
として、混合機スーパーミキサー(日本スピンドル社
製)を用いて約3分間混合し、さらに溶融混練機コニー
ダー(ブス社製)を用いて約110℃で溶融混練した。
【0077】その後、得られた溶融混練物を室温まで冷
却した後、粉砕機アトマイザー(不二パウダル社製)を
用いて粉砕し、得られた粉体を気流分級機DS−2型
(日本ニューマチック工業社製)を用いて分級し、微小
粒子と粗大粒子を除去することによって、粉体塗料組成
物を得た。その体積平均粒子径は35μmであった。な
お、水酸基と反応する硬化剤の官能基の当量数とポリエ
ステル樹脂の水酸基の当量数との当量数比は、1.06
であった。
【0078】このようにして製造した粉体塗料を0.8
mmのリン酸亜鉛処理した鋼板に膜厚約60μmになる
ようにコロナ帯電型塗装ガンにより静電吹付塗装し、1
80℃×15分の条件で焼付け、以下の方法により塗膜
性能の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0079】<外観の評価>塗膜の60゜光沢反射率
を、JIS K 5400 7.6に準拠して測定し
た。また、目視評価は、異常のないものを良好、異常の
あるものを不良とした。
【0080】<耐衝撃性の評価>JIS K5400
8.3.2に準拠したデュポン式で、下記の条件にて塗
膜のワレ・はがれが生じた重りの高さを調べた。 おもり :500g 撃ち型と受け台のサイズ :1/2インチ
【0081】<耐沸水性の評価> 密着性からの評価 沸騰水道水に2時間浸漬した後に、JIS K5400
8.5.2に準拠した1mm間隔のゴバン目テープ剥
離法による残存数を調べた。
【0082】<耐候性の評価> 光沢保持率からの評価 JIS K5400 9.8.1に準拠し、1000時
間試験前後の塗膜の60゜光沢反射率を測定し、光沢保
持率を算出した。
【0083】<上塗り密着性の評価>得られた塗膜上に
上塗り塗料(スーパーラック100 日本ペイント社製
熱硬化型アクリル樹脂系塗料)を乾燥後約30μmに
なるように塗布し、160℃×15分間乾燥した。その
後、1mm間隔のゴバン目テープ剥離法による残存数を
調べた。
【0084】実施例2〜6および比較例1〜4 表1に示す配合変更した以外は、実施例1と同様にし
て、熱硬化性粉体塗料を作成し評価した。その結果を表
2に示す。但し、実施例6のみは、焼付温度を190℃
に変更した。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】実施例の結果からわかるように、上塗り密
着性と耐候性を低下させずに、従来以上の機械的物性と
基材との耐水2次密着性値が得られた。
【0088】
【発明の効果】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、特
定の酸価、水酸基価、軟化点、酸成分を有するポリエス
テル樹脂と、水酸基と反応する硬化剤と、特定の構造と
水酸基価を有する多層構造有機微粒子とを特定の割合で
配合して得られたものであるため、上塗り密着性と耐候
性を低下させることなく、機械的物性と基材との耐水密
着性値を従来よりも大幅に向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 163/00 C09D 163/00 175/04 175/04 Fターム(参考) 4J034 DA01 DB04 DC02 DF01 DF21 DK10 DP04 HC03 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC71 HD04 HD12 HD15 RA07 4J036 AA01 FB01 FB10 FB11 JA01 4J038 CA022 CC022 CF022 CG142 CG162 CH032 DA112 DB002 DD061 DG302 GA03 GA06 KA03 MA03 MA13 NA03 NA04 NA11 PA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソフタル酸を全酸成分の70モル%以上
    用い、かつ酸価が1〜15、水酸基価が10〜100、
    軟化点が80〜150℃であるポリエステル樹脂と、水
    酸基と反応する硬化剤と、多層構造有機微粒子とを含有
    する熱硬化性粉体塗料組成物であって、前記多層構造有
    機微粒子を前記ポリエステル樹脂100重量部に対し
    て、0.5〜10重量部含有し、前記多層構造有機微粒
    子の内層の少なくとも一層が20℃以下のガラス転移温
    度(Tg)を有する架橋したポリマー層であり、その最
    外層が40℃以上のTg、1〜150の水酸基価のポリ
    マー層であり、その粒子径が重量平均粒子径0.1〜5
    μmであることを特徴とする熱硬化性粉体塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記水酸基と反応する硬化剤が、ブロック
    イソシアネート化合物である請求項1記載の熱硬化性粉
    体塗料組成物。
  3. 【請求項3】更に、前記ポリエステル樹脂100重量部
    に対して、エポキシ当量100〜1500のエポキシ樹
    脂を0.1〜10重量部含有する請求項1又は2記載の
    熱硬化性粉体塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記エポキシ樹脂が、1分子中に平均2.
    2個以上のエポキシ基を有する請求項3記載の熱硬化性
    粉体塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記ポリエステル樹脂の水酸基価が40〜
    100であって、前記水酸基と反応する硬化剤の官能基
    の当量数と前記ポリエステル樹脂の水酸基の当量数との
    当量数比が、0.5〜0.95である請求項1〜4のい
    ずれか一つに記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか一つに記載の熱硬
    化性粉体塗料組成物から形成された塗膜の上に、意匠性
    膜を有する意匠性物品。
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