JP2001342231A - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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JP2001342231A JP2001084874A JP2001084874A JP2001342231A JP 2001342231 A JP2001342231 A JP 2001342231A JP 2001084874 A JP2001084874 A JP 2001084874A JP 2001084874 A JP2001084874 A JP 2001084874A JP 2001342231 A JP2001342231 A JP 2001342231A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低粘度で作業性に優れ、低熱膨張率で靭性、耐
熱性、耐薬品性にも優れた硬化物を与えるラジカル重合
性樹脂組成物およびその硬化物の提供。 【解決手段】ラジカル重合性樹脂(a)、熱可塑性樹脂
(b)およびラジカル重合性モノマー(c)を含んでな
り、(a)、(b)および(c)の合計100重量部
中、(a)が10〜75重量部、(b)が2〜30重量
部および(c)が20〜60の重量部であり、(a)、
(b)および(c)の合計100重量部に水酸化アルミ
ニウム100重量部を配合して硬化させた場合の硬化物
の40〜100℃の温度範囲での平均線膨張率が48x
10−6/℃以下である熱硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低熱膨張性と高靱
性、耐熱性、耐薬品性等の特性を有する硬化物となる熱
硬化性樹脂組成物及びそれから得られる硬化物に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】不飽和ポリエステル、ビニルエステル等の
ラジカル重合性樹脂硬化物は、機械的、化学的、電気的
特性等において、バランスのとれた性能を有しており、
従来から住宅、船舶、自動車、電気・電子材料等の広い
分野で使用されている。これらのラジカル重合性樹脂単
独では、硬化物が硬くて脆いという欠点があることか
ら、その改善法として、液状ゴムを添加することにより
硬化物の靱性を高めるという方法が提案されている。近
年、ラジカル重合性樹脂の用途において、加熱条件下で
の精密加工性が要求される分野が広がり、硬化物により
高い靱性と低熱膨張率性が要求されるようになってき
た。しかし、上記液状ゴムを使用する方法では、熱膨張
率性を低く抑えることは困難である。そこで、この低熱
膨張化に対して、ラジカル重合性樹脂にポリマー微粒子
を添加する方法が検討されている。しかしながら、この
方法で十分な低熱膨張性を得るためには、ポリマー微粒
子を多量に添加する必要があるが、ポリマー微粒子を多
量に添加すると、樹脂およびその組成物の粘度が上昇
し、従来法での生産が困難になるという別の問題が起こ
ってくる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のものでは両立が困難であった低熱膨張性と高靱性を兼
ね備え、さらに耐熱性、耐水性、耐薬品性等の特性を有
する硬化物となるラジカル硬化性樹脂組成物及びそれか
ら得られる硬化物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、従来から用いられてい
るラジカル重合性樹脂に対して熱可塑性樹脂の特定量を
配合した樹脂組成物と同重量の水酸化アルミニウムを加
えた混合物を熱硬化して得られる硬化物の、40〜10
0℃の温度範囲における平均線膨張率が48x10−6
/℃以下であるものが、該樹脂組成物単独、さらには適
当量の無機充填材を配合した組成物を熱硬化させた場
合、熱可塑性樹脂を配合しなかった組成物から得られる
硬化物に比して格段に高められた靱性および低熱膨張性
を発揮することを知見した。また該樹脂組成物にポリマ
ー微粒子を添加することによりさらに靱性や低熱膨張性
が改善されることも突き止めた。これらの知見を基に検
討を重ねた結果本発明を完成した。すなわち、本発明
は、(1)ラジカル重合性樹脂(a)、熱可塑性樹脂
(b)およびラジカル重合性モノマー(c)を含んでな
り、(a)、(b)および(c)の合計100重量部
中、(a)が10〜75重量部、(b)が2〜30重量
部および(c)が20〜60重量部であり、(a)、
(b)および(c)の合計100重量部に水酸化アルミ
ニウム100重量部を配合して硬化させた場合の硬化物
の40〜100℃の温度範囲での平均線膨張率が48x
10−6/℃以下である熱硬化性樹脂組成物、(2)さ
らに、(a)、(b)、および(c)の合計100重量
部に対して無機充填材(d)を20〜400重量部含む
(1)記載の熱硬化性樹脂組成物、(3)(b)が60
℃以下のガラス転移温度を有するものである(1)また
は(2)記載の熱硬化性樹脂組成物、(4)(b)が6
0℃以下のガラス転移温度を有する飽和ポリエステル樹
脂であって、その数平均分子量が2,000〜100,
000である(1)または(2)記載の熱硬化性樹脂組
成物、(5)さらに、その粒子径が0.1〜5.0μm
であるポリマー微粒子(e)を(a)、(b)および
(c)の合計100重量部に対し0.1〜15重量部含
んでなる(1)〜(4)のいずれかに記載の熱硬化性樹
脂組成物、(6)(e)が多層構造を有するものである
(5)記載の熱硬化性樹脂組成物、(7)(a)がビニ
ルエステル樹脂または不飽和ポリエステル樹脂である
(1)〜(5)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成
物、(8)(a)、(b)および(c)からなる樹脂組
成物から得られる硬化物のガラス移転温度が120℃以
上である(1)〜(7)のいずれかに記載の熱硬化性樹
脂組成物、および(9)(1)〜(8)のいずれかに記
載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物、であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で使用するラジカル重合性
樹脂(a)は、エチレン性不飽和結合を有する樹脂であ
ればよく、エポキシ樹脂にエチレン性不飽和一塩基酸を
付加させて製造されるビニルエステル樹脂、α,β-オレ
フィン系不飽和ジカルボン酸を含むジカルボン酸および
その無水物とジオールの脱水縮合反応によって製造され
る不飽和ポリエステル樹脂等の樹脂であることが好まし
い。本発明で使用するビニルエステル樹脂の原料となる
エポキシ樹脂としては、特開平9−110948号に開
示されている様な、ビスフェノールA型、ビスフェノー
ルF型に代表されるビスフェノール型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック〔例、YDPN638、東都化成
(株)製、エポキシ当量200〕、クレゾールノボラッ
ク〔例、YDCN702P、東都化成(株)製、エポキ
シ当量200〕に代表されるノボラック型エポキシ樹
脂、脂肪族型エポキシ樹脂、含窒素エポキシ樹脂(例、
トリグリシジルイソシアヌレート)、共重合型エポキシ
樹脂等が使用できる。エチレン性不飽和一塩基酸として
は、(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸の
他、多塩基酸無水物と1分子中に少なくとも1個の(メ
タ)アクリル性二重結合とアルコール性OH基を同時に
有する化合物との反応物が挙げられる。(メタ)アクリ
ル性二重結合とアルコール性OH基を同時に有する化合
物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリル酸と多価アルコールの反応物
等が挙げられる。これらの中では(メタ)アクリル酸が
好ましい。
【0006】上記エポキシ樹脂とエチレン性不飽和一塩
基酸との反応は公知の方法で行うことが出来る。例え
ば、ハイドロキノンなどの重合禁止剤の存在下、ベンジ
ルジメチルアミン等の3級アミン類やトリフェニルホス
フィン等のリン化合物を触媒として、80〜150℃で
1〜20時間反応させることにより、目的とするビニル
エステル樹脂を得ることが出来る。ビニルエステル化反
応におけるエポキシ基とカルボキシル基の反応は1:1
の反応であるが、場合によってはエポキシ基過剰、ある
いはカルボキシル基過剰の条件で合成することも可能で
ある。本発明で使用する不飽和ポリエステル樹脂は、
α,β―オレフィン系不飽和ジカルボン酸とグリコール
との縮合で合成することが出来る。該不飽和ポリエステ
ル樹脂の合成には、これら2成分の他に飽和ジカルボン
酸や、芳香族ジカルボン酸、あるいはジカルボン酸と反
応するジシクロペンタジエンなども併用することができ
る。α,β―オレフィン系不飽和ジカルボン酸の例とし
ては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、およびこれらジカルボン酸の無水物が挙げら
れる。これら、α,β―オレフィン系不飽和ジカルボン
酸と併用しうるジカルボン酸の例としては、例えばアジ
ピン酸、セバチン酸、コハク酸、グルコン酸、o-,m
−,p−フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸などが挙げられる。
【0007】グリコールとしては例えば、アルカンジオ
ール、オキサアルカンジオール、ビスフェノールAにエ
チレンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレン
オキシドを付加したジオールなどが用いられる。これに
加えて1価あるいは3価のアルコールを用いることも可
能である。アルカンジオールの例としては、例えばエチ
レングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA
などが挙げられる。オキサアルカンジオールとしては、
例えばジオキシエチレングリコール、トリエチレングリ
コールなどが挙げられる。これらグリコールと併用され
る1価あるいは3価のアルコールとしては、例えばオク
チルアルコール、ベンジルアルコール、トリメチロール
プロパンなどが挙げられる。不飽和ポリエステル樹脂の
合成は一般に加熱下で実施され、副生する水を除去しな
がら反応を進める。一般に不飽和ポリエステル樹脂は、
使用する原料を選択して架橋密度および反応性を低くす
ることにより、および使用原料として、飽和酸では例え
ばアジピン酸、セバチン酸など、グリコールでは例えば
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなど長
鎖の分子構造を有する化合物を使用することにより、そ
のTgを低くすることが出来る。また逆に、架橋密度や
反応性を高くすること、および使用原料として、グリコ
ールでは水素化ビスフェノールAなどの剛直な構造を持
つ化合物を使用することによりTgを高くすることが出
来る。
【0008】ラジカル重合性樹脂(a)の使用量は、前
記(a)、(b)および(c)の合計100重量部のう
ち、10〜75重量部、好ましくは20〜70重量部で
ある。本発明で用いる熱可塑性樹脂(b)としては、従
来、不飽和ポリエステル樹脂の低収縮化剤として慣用さ
れている熱可塑性樹脂を挙げることができる。このよう
な熱可塑性樹脂の例としては、ポリブタジエンあるはそ
の水素添加体、ポリイソプレンあるいはその水素添加
体、芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体あるは
その水素添加体、ポリスチレン、スチレン/酢酸ビニル
ブロック共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタク
リレートなどがあり、更には飽和ポリエステル(分子量
2,000〜100,000)、ポリエーテル等を挙げ
ることができる。なかでも芳香族ビニル/共役ジエンブ
ロック共重合体および飽和ポリエステルが好ましく、飽
和ポリエステルが特に好ましい。熱可塑性樹脂(b)と
して使用される飽和ポリエステル樹脂は、特に制約はな
いが、Tgが60℃以下のものであることが望ましく、
50℃以下のものであることがさらに望ましい。Tgが
60℃より高い場合には、硬化物を十分に低熱膨張化す
ることが出来ないことがある。
【0009】飽和ポリエステル樹脂としては、SMC等
の一液低収縮剤として使用されている様な、例えば、テ
レフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸等のジカルボン酸、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール等のジオールから合成され
るものが使用できる。飽和ポリエステル樹脂の分子量
は、あまりに分子量が低いと耐熱性を低下させ、あまり
に分子量が高いと高粘度の原因となるため、数平均分子
量で2,000〜100,000、好ましくは3,00
0〜30,000程度のものが好ましい。また、芳香族
ビニル/共役ジエンブロック共重合体も熱可塑性樹脂
(b)の好適な例として挙げられる。芳香族ビニル/共
役ジエンブロック共重合体は、それ自体公知のブロック
共重合体であり、例えばスチレン、クロルスチレン、ビ
ニルトルエン等の芳香族ビニル単量体と、例えばブタジ
エン、イソプレン等の共役ジエン単量体とを慣用の重合
法によりブロック共重合させることによって合成される
ものがあげられる。このようなブロック共重合体の例と
しては、例えばスチレン/イソプレンブロック共重合体
等を挙げることができる。かかるブロック共重合体は、
芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体とのモル比がほ
ぼ50:50〜5:95のもので、平均分子量がほぼ3
0,000〜200,000のものが好ましい。熱可塑
性樹脂(b)の(a)、(b)および(c)からなる樹
脂組成物100重量部中の使用量は、2〜30重量部、
好ましくは2〜20重量部である。
【0010】この飽和ポリエステル樹脂としては、例え
ば、TTK-101(武田薬品工業(株)製)、バイロ
ン300、630,550(東洋紡績(株)製)が挙げ
られる。ラジカル重合性モノマー(c)としては、アク
リル酸、メタクリル酸等の不飽和脂肪酸、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロ
キシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル等の不飽和カルボ
ン酸エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アク
リロニトリル等の窒素系単量体、スチレン、ビニルトル
エン、ジビニルベンゼン、p−t−ブチルスチレン等の
芳香族ビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の
多官能(メタ)アクリレート類を挙げることができ、こ
れらは単独にあるいは混合して使用することもできる。
これらのなかでもスチレンが特に好ましく使用される。
ラジカル重合性モノマー(c)の使用量は、通常
(a)、(b)および(c)の合計100重量部のうち
20〜60重量部好ましくは、25〜55重量部であ
る。このようにして得られる(a)、(b)および
(c)を混合してなる樹脂組成物の25℃における粘度
は、3,000mPa・s以下が好ましく、2,000
mPa・s以下がさらに好ましい。
【0011】本発明の熱硬化性樹脂組成物に使用される
無機充填材(d)としては、水酸化アルミニウム、ガラ
ス粉末、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、ガ
ラスバルーン等が挙げられる。これらは通常、(a)、
(b)および(c)からなる熱硬化性樹脂組成物100
重量部に対して20〜400重量部、好ましくは50〜
300重量部使用される。また、(a)、(b)、
(c)および(d)を混合してなる樹脂組成物の25℃
における粘度は、30,000mPa・s以下が好まし
く、25,000mPa・s以下がさらに好ましい。本
発明の熱硬化性樹脂組成物に、ポリマー微粒子(e)を
配合することにより、硬化物の靱性、低熱膨張性等をさ
らに改善することができる。ポリマー微粒子(e)は、
単層のものも使用できるが、多層構造であることが好ま
しい。この様な多層構造のポリマー微粒子は、例えば、
特開平8−48704に示されるように、先の段階の重
合体の存在下、後の段階の単量体が順次、シード重合す
るような連続した多段乳化重合法によって得ることが出
来る。すなわち、まず、乳化重合によってシードラテッ
クスを調製し、次いで、第1層を形成する単量体を添加
し、シード重合を行うことにより第1層を合成する。さ
らに、第2層を形成する単量体を添加し、シード重合を
行うことにより、第2層を合成し、これらの操作を逐次
繰り返し行った後、最外層を合成することにより、所望
の多層構造ポリマーを得ることが出来る。
【0012】本発明に用いられるポリマー微粒子(e)
のポリマー層のシード重合において用いられる反応性不
飽和単量体としては、分子中に少なくとも1つの反応性
不飽和結合を有している単量体であればよく、例えば、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン
類やエチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソノ
ニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
等のアルキルアクリレート類、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート
のようなアルキルメタクリレート類を挙げることができ
る。また、これらと共重合可能な単量体、例えばスチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、等の芳香族
ビニル、芳香族ビニリデン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のシアン化ビニル、シアン化ビニリデ
ン、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等の
アルキルメタクリレート、ベンジルアクリレート、フェ
ノキシエチルアクリレート等の芳香族(メタ)アクリレ
ートを共重合させることも出来る。
【0013】ポリマー微粒子におけるポリマー層の重合
では、共重合性単量体として、上記のような単量体のほ
かに所定量の架橋性単量体およびグラフト性単量体が使
用出来る。架橋性単量体の使用量は、ポリマーを形成す
る単量体に対し、0.1〜10重量%、好ましくは0.
2〜5重量%であり、グラフト性単量体の使用量は、ポ
リマー層を形成する単量体に対し、0.1〜10重量
%、好ましくは0.2〜5重量%である。使用される架
橋性単量体は、分子中に少なくとも2つ以上の同種の重
合性基を有するものであり、例えば、ジビニルベンゼン
等の芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチ
レングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジ
メタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘ
キサンジオールジメタクリレート、オリゴエチレングリ
コールジアクリレート、オリゴエチレングリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート等のアルカンポリ
オールポリアクリレートまたはアルカンポリオールポリ
メタクリレート等を挙げることができる。これらのう
ち、特に、ブチレングリコールジアクリレート、ヘキサ
ンジオールジアクリレートが好ましく用いられる。
【0014】使用されるグラフト性単量体は、分子中に
少なくとも2つ以上の反応性の異なる重合性基を有する
ものであり、例えば、アリルアクリレート、アリルメタ
クリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレー
ト、ジアリルイタコネート等の不飽和カルボン酸アリル
エステル等を挙げることが出来る。これらの内、特に、
アリルメタクリレートが好ましく用いられる。本発明で
使用されるポリマー微粒子(e)は、最外層をカルボキ
シル基や水酸基を有する単量体で変性することで、樹脂
組成物の靱性をさらに向上させることが出来る。カルボ
キシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。また
水酸基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。これらの中でカルボキシル基
を有する単量体のうちでは、メタクリル酸が、水酸基を
有する単量体のうちでは、2−ヒドロキシエチルメタク
リレートが好ましく用いられる。これら官能基を有する
単量体の使用量は、最外層を形成する単量体に対して、
10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。これ
らの官能基を有する単量体の使用量がこれらの値より多
い場合には、樹脂への分散性が低下し、樹脂組成物の粘
度が上昇したり、硬化物の外観および物性を損なうこと
がある。本発明において用いられるポリマー微粒子
(e)においては、その内層の少なくとも1層がTg2
0℃以下のポリマー層であり、その比率が多層構造ポリ
マー全体に対して50〜95重量%、好ましくは70〜
90重量%の範囲である。このTgが20℃以下のポリ
マー層の比率がこれらの値より少ない場合は、樹脂組成
物の靱性や低熱膨張性が不十分であり、これらの値より
多い場合には、樹脂への分散性が低下し、樹脂組成物の
粘度が上昇したり、硬化物の外観および物性が損なわれ
ることがある。
【0015】また、本発明に使用されるポリマー微粒子
(e)は、Tg40℃以上の最外層を有することが好ま
しい。この最外層がない場合には、樹脂への分散が困難
で、また低粘度化を阻害する原因となりやすい。この様
にして重合されたポリマー微粒子(e)の粒子径は通常
0.1〜5.0μm、好ましくは0.2〜2.0μmで
ある。粒子径がこれよりも小さい場合、樹脂組成物の粘
度が上昇し、生産性を損なったり、十分な低熱膨張性が
得られないことがある。逆に、これより大きな場合に
は、十分な靱性が得られないことがある。本発明におけ
る粒子径とは多層構造ポリマー製造時のラテックス状態
における多層構造ポリマー1粒子あたりの重量平均粒子
径を表しており、動的光散乱測定装置(例えば、LPA
−3000/LPA−3100、大塚電子(株)製)を
用い、動的光散乱法により測定することが出来る。本発
明に使用されるポリマー微粒子(e)は上記のような方
法により重合されたポリマーラテックスを一旦凍結後、
融解し、重合体粒子を分離した後、遠心脱水、乾燥を行
い、得られた粉体を樹脂(a)、(b)および(c)の
混合物に分散して使用するか、ラテックスのまま(a)
の原料に入れて水を留去後、(a)を合成するという方
法により樹脂組成物中に混入することが出来る。本発明
のポリマー微粒子(e)の使用量は、(a)、(b)お
よび(c)の合計100重量部に対して0.1〜15重
量部、好ましくは0.5〜10重量部である。本発明の
(a)、(b)および(c)からなる熱硬化性樹脂組成
物は、その合計重量に対して同重量部の水酸化アルミニ
ウムを配合した混合物から得られる硬化物の40〜10
0℃の温度範囲での平均線膨張率が48.0x10−6
/℃以下好ましくは43.0x10−6/℃となるもの
である。このような特性を有する(a)、(b)および
(c)を含んでなる樹脂の硬化物およびその樹脂に無機
充填材(d)を配合した組成物から得られる硬化物は、
高い靱性と低熱膨張性を有し、それらの特性が要求され
る電気用材料として好適である。この他に本発明の熱硬
化性樹脂組成物には、従来から用いられている硬化剤、
硬化促進剤,顔料、染料、重合禁止剤、繊維強化材、内
部離型剤、増粘剤などの配合剤を使用することができ
る。
【0016】硬化剤としては、メチルエチルケトンパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベン
ゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられ
る。硬化剤の使用量は(a)、(b)および(c)から
なる熱硬化性樹脂組成物100重量部に対して、0.1
〜3重量部が好ましい。なお、(a)、(b)および
(c)より得られる硬化物のTgは、120℃以上であ
ることが好ましく、135℃以上であることが更に好ま
しい。また、硬化物の破壊靭性値は加工性の点で0.6
MN・m3/2以上が好ましく、更に好ましくは0.8
MN・m3/2以上である。
【0017】
【実施例】以下、合成例、実施例、比較例および試験例
により本発明をさらに具体的に説明する。なお、%は断
りのない限り重量基準である。 合成例1(ラジカル重合性樹脂の合成) 攪拌機、温度計を備えた1リットルの4径フラスコ中
で、ハイドロキノン0.3g、ベンジルジメチルアミン
0.3gの存在下、エポキシ樹脂(YD−128、東都
化成(株)製、エポキシ当量187)374gに、メタ
クリル酸172gを添加し、120℃において6時間反
応させ、酸価が2.0mgKOH/gのビニルエステル
樹脂を得た。その後、スチレンモノマー294gを添加
してビニルエステル樹脂(A−1)とした(NV(不揮
発分)=65%)。
【0018】合成例2(ラジカル重合性樹脂の合成) 攪拌機、温度計を備えた2Lの4径フラスコ中で、ハイ
ドロキノン0.3g、ベンジルジメチルアミン0.3g
の存在下、エポキシ樹脂(YD−128、東都化成
(株)製、エポキシ当量187)393gにビスフェノ
ールA228gを添加し、160℃において4時間反応
させ、エポキシ当量564のエポキシ樹脂とした。続い
て、反応物を120℃に冷却し、メタクリル酸189g
を添加して、120℃で6時間反応させて、酸価が5.
4mgKOH/gのビニルエステル樹脂を得た。その
後、スチレンモノマー810gを添加してビニルエステ
ル樹脂(A−2)とした(NV=50%)。
【0019】合成例3(ラジカル重合性樹脂の合成) 攪拌機、温度計、窒素ガス封入管および頭頂部に温度計
を付した部分還流機を備えた2リットルの5径フラスコ
中に無水マレイン酸392g、プロピレングリコール2
39g、ジプロピレングリコール141gおよびハイド
ロキノン0.07gを仕込み、容器内を窒素置換し、2
00℃で7時間脱水縮合反応して、酸価20.4mgK
OH/gの不飽和ポリエステル樹脂を得た。その後、ス
チレンモノマー649gを添加して不飽和ポリエステル
樹脂(A−3)とした(NV=48%)。
【0020】合成例4(ラジカル重合性樹脂の合成) 攪拌機、温度計を備えた2リットルの4径フラスコ中
で、ハイドロキノン0.3g、ベンジルジメチルアミン
0.3gの存在下、エポキシ樹脂(YDB−400、東
都化成(株)製、エポキシ当量400)800gに、メ
タクリル酸172gを添加し、120℃において6時間
反応させ、酸価が1.2mgKOH/gのビニルエステ
ル樹脂を得た。その後、スチレンモノマー457gを添
加してビニルエステル樹脂(A−4)とした(NV=6
8%)。
【0021】合成例5(飽和ポリエステル樹脂の合成) 攪拌機、温度計、窒素ガス封入管および頭頂部に温度計
を付した部分還流機を備えた1リットルの5径フラスコ
にアジピン酸438g、プロピレングリコール96g、
エチレングリコール117gを仕込み、容器内を窒素置
換し、200℃で8時間脱水縮合反応して、酸価が4.
6mgKOH/gの飽和ポリエステル樹脂(B−1)を
得た。この樹脂のTgは42℃であった。
【0022】合成例6(飽和ポリエステル樹脂の合成) 攪拌機、温度計、窒素ガス封入管および頭頂部に温度計
を付した部分還流機を備えた1リットルの5径フラスコ
にテレフタル酸233g、アゼライン酸113g、エチ
レングリコール65g、ネオペンチルグリコール106
gを仕込み、容器内を窒素置換し、240℃で10時間
脱水縮合反応して、酸価が1.4mgKOH/gの飽和
ポリエステル樹脂(B−2)を得た。この樹脂のTgは
7℃であった。
【0023】合成例7(多層構造ポリマー微粒子の合
成) 還流冷却器付き2リットル重合容器内に脱イオン水50
6g、1%ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液
2.4g、1%炭酸水素ナトリウム水溶液16.4gを
仕込み、窒素気流下で攪拌しながら70℃に昇温した。
昇温後、エチルアクリレート8gを添加し、10分間攪
拌後、2%過硫酸ナトリウム水溶液4.1gを添加し、
さらに1時間攪拌を行うことによりシードラテックスを
得た。引き続き、70℃において2%過硫酸ナトリウム
水溶液51gを添加した後、ブチルアクリレート663
g、1,4−ブチレングリコールジアクリレート2.4
g、アリルメタクリレート6.7g、1%ジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウム水溶液408g、1%炭酸水素
ナトリウム水溶液68gからなる第1層を形成する単量
体乳化液を240分かけて連続フィードを行った。フィ
ード終了後、更に70℃にて60分攪拌を行い、熟成反
応を行った。次に、70℃に保ったまま、2%過硫酸ナ
トリウム水溶液7.2gを添加した後、メチルメタクリ
レート101g、エチルアクリレート12g、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート0.6g、1,4−ブチレ
ングリコールジアクリレート6g、1%ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム水溶液60g、1%炭酸水素ナト
リウム水溶液12gからなる最外層を形成する単量体乳
化液を90分かけて連続フィードを行った。フィード終
了後、80℃に昇温し、さらに60分攪拌を行い、熟成
反応を行った。熟成反応終了後、300メッシュのステ
ンレス製金網にてろ過し、重量平均粒子径0.5μmで
ある多層構造ポリマーのラテックスを得た。このラテッ
クスを、−30℃で一旦凍結させ、融解後、遠心脱水機
で脱水洗浄を行い、更に40℃で一昼夜送風乾燥して多
層構造ポリマー微粒子(B−3)を得た。
【0024】実施例1 〔表1〕に示す重量比のラジカル重合性モノマーを含む
熱硬化性樹脂(A−1)、(A−2)および(A−4)
を混合し80℃に加温して、飽和ポリエステル樹脂(B
−2)、ポリマー微粒子(B−3)およびスチレンモノ
マーを添加し、80℃で3時間かけて分散させ、熱硬化
性樹脂組成物とした。得られた熱硬化性樹脂組成物10
0重量部に重合開始剤として80%クメンハイドロパー
オキサイド(パークミルH−80、日本油脂(株)製)
1重量部を加え、100℃で30分、175℃で30分
加熱して樹脂組成物の硬化物を得た。また、熱硬化性樹
脂組成物100重量部に水酸化アルミニウム(CL−3
10住友化学(株)製)100重量部を加え混合してコ
ンパウンドとし、このコンパウンド200重量部に対
し、80%クメンハイドロパーオキサイド(パークミル
H−80 日本油脂(株)製)1.0重量部を添加し
て、100℃で30分、175℃で30分加熱硬化させ
てコンパウンドの硬化物を得た。
【0025】実施例2〜7 〔表1〕に示す重量比の各樹脂成分を用いて、実施例1
と同様の操作により熱硬化性樹脂組成物を調製た。得ら
れた樹脂組成物100重量部に水酸化アルミニウム(C
L−310 住友化学(株)製)100重量部を加えて
混合しコンパウンドとした。これらの熱硬化性樹脂組成
物およびコンパウンドを用いて、実施例1と同様にして
それぞれの硬化物を得た。
【0026】比較例1および2 〔表1〕に示す重量比の各樹脂成分を用いて、実施例1
と同様の操作により各硬化物を得た。
【0027】試験例1 上記実施例および比較例で得られた樹脂組成物、コンパ
ウンドおよびそれらの硬化物について以下の物性を測定
し、その結果を〔表1〕に示した。 (1)樹脂組成物およびコンパウンドの粘度 JIS K 6901に準拠し、樹脂組成物の粘度はロ
ーター#2で、コンパウンド粘度はローター#4で測定
した。 (2)樹脂組成物の硬化物のTg 樹脂組成物の硬化物の動的粘弾性を測定し、tanδがピ
ーク値をとる温度をTgとした。 (3)樹脂組成物の硬化物の破壊靱性値 ASTM D 5045準拠 (4)コンパウンドの硬化物の線膨張率 JIS K 7179準拠 表記載値は40〜100℃の平均線膨張率である。
【0028】
【表1】
【0029】〔表1〕に示すように、実施例1〜7のコ
ンパウンドの粘度はいずれも30,000以下の低粘度
であり、またコンパウンドの硬化物の平均線膨張率(1
/℃)も48以下と低く、樹脂組成物の硬化物の
破壊靭性値(MN・m3/2)も0.8以上と良好な値
を示した。これに対し飽和ポリエステル樹脂及びポリマ
ー微粒子を使用しなかった比較例1のコンパウンドは低
粘度であるもののその硬化物の平均線膨張率は50.2
と高く、樹脂組成物の硬化物の破壊靭性値も0.45と
低かった。また、高い靭性と低熱膨張性を付与するため
にポリマー微粒子を多量に使用した比較例2はコンパウ
ンドの粘度が288,700mPa・sと著しく高くな
り作業性に劣るものであった。このことから本発明の組
成物がコンパウンドの粘度、硬化物の線膨張率、破壊靭
性ともに優れていることが明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は低粘度で
あるので作業性に優れており、しかも高靱性と低熱膨張
性を兼ね備えた硬化物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 孝司 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 Fターム(参考) 4J011 PA07 PA13 PA15 PA54 PA65 PA68 PA69 PA88 PA90 PB07 PB22 PC02 PC08 4J026 AA17 AA38 AA45 AA68 AA69 AB07 AB10 AB19 AC10 AC11 AC16 BA05 BA06 BA07 BA25 BA27 BA28 BA32 BA50 BB03 DB05 DB15 DB24 GA07 GA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合性樹脂(a)、熱可塑性樹脂
    (b)およびラジカル重合性モノマー(c)を含んでな
    り、(a)、(b)および(c)の合計100重量部
    中、(a)が10〜75重量部、(b)が2〜30重量
    部および(c)が20〜60重量部であり、(a)、
    (b)および(c)の合計100重量部に水酸化アルミ
    ニウム100重量部を配合して硬化させた場合の硬化物
    の40〜100℃の温度範囲での平均線膨張率が48x
    10−6/℃以下である熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】さらに、(a)、(b)および(c)の合
    計100重量部に対して無機充填材(d)を20〜40
    0重量部含む請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(b)が60℃以下のガラス転移温度を有
    するものである請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】(b)が60℃以下のガラス転移温度を有
    する飽和ポリエステル樹脂であって、その数平均分子量
    が2,000〜100,000である請求項1または2
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】さらに、その粒子径が0.1〜5.0μm
    であるポリマー微粒子(e)を(a)、(b)および
    (c)の合計100重量部に対し0.1〜15重量部含
    んでなる請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】(e)が多層構造を有するものである請求
    項5記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(a)がビニルエステル樹脂または不飽和
    ポリエステル樹脂である請求項1〜5いずれかに記載の
    熱硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(a)、(b)および(c)からなる樹脂
    組成物から得られる硬化物のガラス移転温度が120℃
    以上である請求項1〜7のいずれかに記載の熱硬化性樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の熱硬化性
    樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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