JP2001340829A - 含水廃棄物乾燥装置 - Google Patents
含水廃棄物乾燥装置Info
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- JP2001340829A JP2001340829A JP2000164236A JP2000164236A JP2001340829A JP 2001340829 A JP2001340829 A JP 2001340829A JP 2000164236 A JP2000164236 A JP 2000164236A JP 2000164236 A JP2000164236 A JP 2000164236A JP 2001340829 A JP2001340829 A JP 2001340829A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 処理槽内に入れられた含水廃棄物を加熱し、
発生する水蒸気を循環する低湿空気が吸収・冷却するこ
とで水分を除去し乾燥させることで、悪臭を外部に発散
させることなく処理する。 【解決手段】 本装置は、空気供給系1,含水廃棄物を
入れる処理槽2,高湿空気を冷却する冷却器3、冷却さ
れた低温空気管系6,処理槽2外面28aを加熱する温
水循環系5、冷却水を冷却する冷却塔61等で構成され
ている。 【効果】 循環する空気の相対湿度差を利用することで
含水廃棄物の水分を減らすことができるので、加熱温度
を80〜90℃と比較的高くない温度で乾燥処理するこ
とが可能なため、生ゴミなどは飼料として再生すること
ができる。又、空気を循環させる処理方式であることか
ら、従来の乾燥処理装置では問題となる悪臭の外部発散
がない。
発生する水蒸気を循環する低湿空気が吸収・冷却するこ
とで水分を除去し乾燥させることで、悪臭を外部に発散
させることなく処理する。 【解決手段】 本装置は、空気供給系1,含水廃棄物を
入れる処理槽2,高湿空気を冷却する冷却器3、冷却さ
れた低温空気管系6,処理槽2外面28aを加熱する温
水循環系5、冷却水を冷却する冷却塔61等で構成され
ている。 【効果】 循環する空気の相対湿度差を利用することで
含水廃棄物の水分を減らすことができるので、加熱温度
を80〜90℃と比較的高くない温度で乾燥処理するこ
とが可能なため、生ゴミなどは飼料として再生すること
ができる。又、空気を循環させる処理方式であることか
ら、従来の乾燥処理装置では問題となる悪臭の外部発散
がない。
Description
【0001】
【発明に属する技術の分野】水分を含んだ含水廃棄物の
水分量を低減させる含水廃棄物乾燥装置に関し、特に生
ゴミを適度に乾燥させて牛豚の飼料として再生させる技
術に好都合に利用される。
水分量を低減させる含水廃棄物乾燥装置に関し、特に生
ゴミを適度に乾燥させて牛豚の飼料として再生させる技
術に好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】生ゴミ等の含水廃棄物の乾燥は、従来外
部からの加熱によってその含有水分を蒸発させ、発生し
た水蒸気を真空ポンプやエゼクター等によって抽出する
真空乾燥方式と、例えば攪拌羽根等で予め生ゴミを加熱
しておいて送風機で外気を送り込んで発生した水蒸気を
外気と共に排出する大気圧常温外気乾燥方式とがある
が、いずれの方式も生ゴミから出た水蒸気を外部に放出
するため、外界に悪臭を発散させることになる。
部からの加熱によってその含有水分を蒸発させ、発生し
た水蒸気を真空ポンプやエゼクター等によって抽出する
真空乾燥方式と、例えば攪拌羽根等で予め生ゴミを加熱
しておいて送風機で外気を送り込んで発生した水蒸気を
外気と共に排出する大気圧常温外気乾燥方式とがある
が、いずれの方式も生ゴミから出た水蒸気を外部に放出
するため、外界に悪臭を発散させることになる。
【0003】又、大気圧常温外気乾燥方式では、常温外
気を使用するため含水廃棄物の加熱温度を少なくとも1
00℃程度以上に加熱する必要があるため、乾燥物を飼
料として利用する場合には、生ゴミが炭化したり、生ゴ
ミ中の栄養分が熱分解し、飼料として使用できないとい
う問題がある。
気を使用するため含水廃棄物の加熱温度を少なくとも1
00℃程度以上に加熱する必要があるため、乾燥物を飼
料として利用する場合には、生ゴミが炭化したり、生ゴ
ミ中の栄養分が熱分解し、飼料として使用できないとい
う問題がある。
【0004】なお、家庭の台所の厨芥を処理するために
使用される厨芥処理機としては、一般に、熱風を循環さ
せ、発生した水蒸気を空冷式熱交換器を備えた凝縮器で
復水・除去するようにした装置が公知である(例えば特
開平5−96268号公報参照)。しかしながら、この
ような通常の冷却管使用の凝縮器では、熱交換効率が悪
いと共に、微小水滴であるミスト除去効果が不十分で、
再加熱時の熱風の相対湿度低下が不十分になり、高い乾
燥効果が得られない。
使用される厨芥処理機としては、一般に、熱風を循環さ
せ、発生した水蒸気を空冷式熱交換器を備えた凝縮器で
復水・除去するようにした装置が公知である(例えば特
開平5−96268号公報参照)。しかしながら、この
ような通常の冷却管使用の凝縮器では、熱交換効率が悪
いと共に、微小水滴であるミスト除去効果が不十分で、
再加熱時の熱風の相対湿度低下が不十分になり、高い乾
燥効果が得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、真空のような構成が複雑で運転
操作の難しい方式を用いることなく、外界へ悪臭を発散
させず、含水廃棄物から発生した水分を効果的に除去で
きて高い乾燥効果が得られ、飼料への再生の可能な含水
廃棄物乾燥装置を提供することを課題とする。
ける上記問題を解決し、真空のような構成が複雑で運転
操作の難しい方式を用いることなく、外界へ悪臭を発散
させず、含水廃棄物から発生した水分を効果的に除去で
きて高い乾燥効果が得られ、飼料への再生の可能な含水
廃棄物乾燥装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、水分を含んだ含水廃棄
物の水分量を低減させる含水廃棄物乾燥装置において、
空気を加熱して乾燥用空気として供給する空気供給系
と、前記含水廃棄物が入れられると共に入れられた前記
含水廃棄物と接触するように前記乾燥用空気が導入され
湿度が高くなった高湿空気となって排出されるように形
成された処理槽と、排出された前記高湿空気が導入され
る冷却器であって前記高湿空気と直接接触するように冷
却水が供給され前記高湿空気が冷却されて温度の下がっ
た低温空気として排出されるように形成された冷却器
と、前記低温空気を前記空気として前記空気供給系に導
く管系と、を有することを特徴とする。
するために、請求項1の発明は、水分を含んだ含水廃棄
物の水分量を低減させる含水廃棄物乾燥装置において、
空気を加熱して乾燥用空気として供給する空気供給系
と、前記含水廃棄物が入れられると共に入れられた前記
含水廃棄物と接触するように前記乾燥用空気が導入され
湿度が高くなった高湿空気となって排出されるように形
成された処理槽と、排出された前記高湿空気が導入され
る冷却器であって前記高湿空気と直接接触するように冷
却水が供給され前記高湿空気が冷却されて温度の下がっ
た低温空気として排出されるように形成された冷却器
と、前記低温空気を前記空気として前記空気供給系に導
く管系と、を有することを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、上記に加えて、前記処
理槽の外面であって前記少なくとも前記含水廃棄物の入
れられている部分の外面に温水を接触させて前記外面を
加熱する温水加熱系を有することを特徴とする。
理槽の外面であって前記少なくとも前記含水廃棄物の入
れられている部分の外面に温水を接触させて前記外面を
加熱する温水加熱系を有することを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、上記に加えて、前記冷
却水を冷却する冷却塔を有することを特徴とする。
却水を冷却する冷却塔を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施形態】図1は、本発明を適用した含水廃棄
物乾燥装置の全体構成の一例を示す。含水廃棄物乾燥装
置は、例えば生ゴミのような水分を含んだ含水廃棄物
(以下では「生ゴミ」という)の水分量を例えば15%
程度までに低減させる装置であり、空気を例えば85℃
程度に加熱して乾燥用空気(以下では「熱風」という)
として供給する熱風発生装置11を含む空気供給系1、
生ゴミが入れられると共に入れられた生ゴミと接触する
ように熱風が導入され相対湿度100%に近い程度まで
湿度が高くなった高湿空気となって排出されるように形
成された処理槽2、排出された高湿空気が導入される冷
却器であって高湿空気と直接接触するように冷却水が供
給され高湿空気が冷却されて例えば50℃位まで温度の
下がった低温空気として排出されるように形成された冷
却器3、この低温空気を前記空気として空気供給系1の
熱風発生装置11に導く管系である低温管系4、等で構
成されている。
物乾燥装置の全体構成の一例を示す。含水廃棄物乾燥装
置は、例えば生ゴミのような水分を含んだ含水廃棄物
(以下では「生ゴミ」という)の水分量を例えば15%
程度までに低減させる装置であり、空気を例えば85℃
程度に加熱して乾燥用空気(以下では「熱風」という)
として供給する熱風発生装置11を含む空気供給系1、
生ゴミが入れられると共に入れられた生ゴミと接触する
ように熱風が導入され相対湿度100%に近い程度まで
湿度が高くなった高湿空気となって排出されるように形
成された処理槽2、排出された高湿空気が導入される冷
却器であって高湿空気と直接接触するように冷却水が供
給され高湿空気が冷却されて例えば50℃位まで温度の
下がった低温空気として排出されるように形成された冷
却器3、この低温空気を前記空気として空気供給系1の
熱風発生装置11に導く管系である低温管系4、等で構
成されている。
【0010】又、本例の装置は、温水加熱系5、冷却水
冷却系6、温水温度センサー7、熱風温度センサー8、
等を備えている。空気供給系1の熱風発生装置11は、
空気を循環させる送風機11a、その吐出側に装備され
たヒータ11b、等で構成されている。なお、送風機1
1aとヒータ11bとは別体であってもよいことは勿論
である。符号12は、高温管系である。
冷却系6、温水温度センサー7、熱風温度センサー8、
等を備えている。空気供給系1の熱風発生装置11は、
空気を循環させる送風機11a、その吐出側に装備され
たヒータ11b、等で構成されている。なお、送風機1
1aとヒータ11bとは別体であってもよいことは勿論
である。符号12は、高温管系である。
【0011】熱風発生装置11は、図4に示すC点にあ
る飽和湿り空気をA点まで加熱することで相対湿度を下
げた熱風をつくり出すと共に該空気を循環させるに必要
な水頭を有している。なお、前記の如く温度センサー8
を設け、熱風温度を自動的に設定温度にするようにヒー
タ11bの出力を制御することが望ましい。
る飽和湿り空気をA点まで加熱することで相対湿度を下
げた熱風をつくり出すと共に該空気を循環させるに必要
な水頭を有している。なお、前記の如く温度センサー8
を設け、熱風温度を自動的に設定温度にするようにヒー
タ11bの出力を制御することが望ましい。
【0012】図2は処理槽2の内部構造を示す。処理槽
2は、生ゴミの含有水分を加熱蒸発させ、熱風によって
該蒸気を吸収、排出することで乾燥させる装置であり、
熱風を流入させる吸気口21、高湿空気を排出する排気
口22、水分蒸発を促進させるために通常設けられる攪
拌羽根23、その駆動モータ24及びこれらを装備した
胴体28、生ゴミの投入口26、乾燥物の排出口27、
等で構成されている。
2は、生ゴミの含有水分を加熱蒸発させ、熱風によって
該蒸気を吸収、排出することで乾燥させる装置であり、
熱風を流入させる吸気口21、高湿空気を排出する排気
口22、水分蒸発を促進させるために通常設けられる攪
拌羽根23、その駆動モータ24及びこれらを装備した
胴体28、生ゴミの投入口26、乾燥物の排出口27、
等で構成されている。
【0013】又、前述の如く本例の装置では図1に示す
温水循環系5が設けられていて、処理槽2の外面である
胴体28の一定範囲の表面28aに温水を接触させ、こ
の部分を加熱するようにしている。そのため温水循環系
5は、循環ポンプ51、ヒータ52、処理槽2に二重ケ
ーシング状に設けられた支持構造体53、その一方側の
下部に設けられた温水入口54、本例では4回流になっ
ている流路55を形成すると共に処理槽2を支持するよ
うに多段に設けられた水路板56、温水出口57等で構
成されている。
温水循環系5が設けられていて、処理槽2の外面である
胴体28の一定範囲の表面28aに温水を接触させ、こ
の部分を加熱するようにしている。そのため温水循環系
5は、循環ポンプ51、ヒータ52、処理槽2に二重ケ
ーシング状に設けられた支持構造体53、その一方側の
下部に設けられた温水入口54、本例では4回流になっ
ている流路55を形成すると共に処理槽2を支持するよ
うに多段に設けられた水路板56、温水出口57等で構
成されている。
【0014】この温水で加熱される表面28aは、少な
くとも生ゴミの入れられている部分の外面となるが、本
例では攪拌羽根23によって胴体28に沿って生ゴミが
掻き上げられる位置までの外面にしている。支持構造体
53の外面は保温材53aで覆われている。なお、本例
では前述の如く温水温度センサ7を設けて、温水温度が
一定になるようにヒータ52の出力を制御している。
くとも生ゴミの入れられている部分の外面となるが、本
例では攪拌羽根23によって胴体28に沿って生ゴミが
掻き上げられる位置までの外面にしている。支持構造体
53の外面は保温材53aで覆われている。なお、本例
では前述の如く温水温度センサ7を設けて、温水温度が
一定になるようにヒータ52の出力を制御している。
【0015】図3は冷却器3の構造例を示す。冷却器3
は、熱風の排気入口31、入口室32、排気の方向転換
用の邪魔板33、冷却室34、その上方から下方に向け
て冷却水を噴射させるように設けられたノズル35、仕
切板36、断面の大きくなった水切り室37、仕切板3
8、出口室39、排気出口40、冷却水出口41、等に
よって構成されている。出口室39の上部には、必要に
応じてデミスタが設けられる。なお、本例の冷却器3は
4室構造になっているが、高さ方向に十分なスペースが
あるような場合には、単筒式の高さの高い冷却器にした
り、冷却水と接触した後の気体通路の断面積を拡大した
り、単段又は多段のデミスタを設ける等、熱風排気と冷
却水とが直接接触する冷却器であってミスト除去効果の
あるものであれぱ、種々の構造のものを採用することが
できる。
は、熱風の排気入口31、入口室32、排気の方向転換
用の邪魔板33、冷却室34、その上方から下方に向け
て冷却水を噴射させるように設けられたノズル35、仕
切板36、断面の大きくなった水切り室37、仕切板3
8、出口室39、排気出口40、冷却水出口41、等に
よって構成されている。出口室39の上部には、必要に
応じてデミスタが設けられる。なお、本例の冷却器3は
4室構造になっているが、高さ方向に十分なスペースが
あるような場合には、単筒式の高さの高い冷却器にした
り、冷却水と接触した後の気体通路の断面積を拡大した
り、単段又は多段のデミスタを設ける等、熱風排気と冷
却水とが直接接触する冷却器であってミスト除去効果の
あるものであれぱ、種々の構造のものを採用することが
できる。
【0016】冷却水冷却系6は、冷却塔61、前記冷却
水出口41から昇温して出た冷却水を冷却塔61に送る
冷却水排出ボンプ62、冷却塔61で再冷却された冷却
水を前記冷却器3のノズル35に圧送する冷却水供給ポ
ンプ63、等によって構成されている。詳細図示を省略
しているが、冷却塔61は通常の構造のもので、上部の
散水トレー61a、気水接触面積が拡大された中間の蒸
発部61b、水溜め部61c、蒸発部に風を送る図示し
ない送風機及び送風室、等によって構成されている。
水出口41から昇温して出た冷却水を冷却塔61に送る
冷却水排出ボンプ62、冷却塔61で再冷却された冷却
水を前記冷却器3のノズル35に圧送する冷却水供給ポ
ンプ63、等によって構成されている。詳細図示を省略
しているが、冷却塔61は通常の構造のもので、上部の
散水トレー61a、気水接触面積が拡大された中間の蒸
発部61b、水溜め部61c、蒸発部に風を送る図示し
ない送風機及び送風室、等によって構成されている。
【0017】以上のような含水廃棄物乾燥装置は次のよ
うに運転され、その作用効果を発揮する。処理槽2の投
入口26から生ゴミを投入し、熱風用ヒータ11b及び
温水用ヒ−タ52をオンにし、送風機11a、循環ポン
プ51、冷却水排出ボンプ62、冷却水供給ボンブ6
3、及び冷却塔61の冷却用送風機を運転すると共に、
攪拌機の駆動モータ24を運転して回転軸25を介して
攪拌羽根23を回転させて生ゴミを攪拌し、装置を稼働
状態にする。
うに運転され、その作用効果を発揮する。処理槽2の投
入口26から生ゴミを投入し、熱風用ヒータ11b及び
温水用ヒ−タ52をオンにし、送風機11a、循環ポン
プ51、冷却水排出ボンプ62、冷却水供給ボンブ6
3、及び冷却塔61の冷却用送風機を運転すると共に、
攪拌機の駆動モータ24を運転して回転軸25を介して
攪拌羽根23を回転させて生ゴミを攪拌し、装置を稼働
状態にする。
【0018】これにより、処理槽2には高温管系12及
び吸気口21を介して80〜90℃程度の熱風が流入
し、攪拌されている生ゴミの間を生ゴミと衝突・接触し
つつ通過する。一方、温水循環系5によって同様に80
〜90℃程度に加熱された温水は、温水入口54から流
路55内に導入され、下方から上方に水路板56上を本
例では4回流に流れて温水出口57に到達し、この間に
処理槽2の胴体の表面28a部分に接触して内部の生ゴ
ミに熱を与える。
び吸気口21を介して80〜90℃程度の熱風が流入
し、攪拌されている生ゴミの間を生ゴミと衝突・接触し
つつ通過する。一方、温水循環系5によって同様に80
〜90℃程度に加熱された温水は、温水入口54から流
路55内に導入され、下方から上方に水路板56上を本
例では4回流に流れて温水出口57に到達し、この間に
処理槽2の胴体の表面28a部分に接触して内部の生ゴ
ミに熱を与える。
【0019】その結果、生ゴミは胴体面から均一に85
℃程度に加熱されると共に、流入した熱風によっても同
じ温度に均一に加熱される。即ち、従来の攪拌羽根に取
り付けられたヒータ加熱式に比べて、水と空気という共
に均一加熱効果を持つ流体によって極めて良好に均一加
熱される。なお、温水加熱系を設けない装置では、生ゴ
ミは、昇温するまでに多少長い時間を要するが、熱風に
よって同様に均一加熱される。この場合には、熱風及び
生ゴミを介して加熱された胴体28からの放熱を防止す
るように、特に十分に断熱することが望ましい。又、攪
拌羽根23は通常装備されるが、これを省略した装置で
は、例えば、多段状に間隔を設けて配置したメッシュ状
の棚に生ゴミを載せ、その上下表面からこれを加熱する
ような構造にすることになる。
℃程度に加熱されると共に、流入した熱風によっても同
じ温度に均一に加熱される。即ち、従来の攪拌羽根に取
り付けられたヒータ加熱式に比べて、水と空気という共
に均一加熱効果を持つ流体によって極めて良好に均一加
熱される。なお、温水加熱系を設けない装置では、生ゴ
ミは、昇温するまでに多少長い時間を要するが、熱風に
よって同様に均一加熱される。この場合には、熱風及び
生ゴミを介して加熱された胴体28からの放熱を防止す
るように、特に十分に断熱することが望ましい。又、攪
拌羽根23は通常装備されるが、これを省略した装置で
は、例えば、多段状に間隔を設けて配置したメッシュ状
の棚に生ゴミを載せ、その上下表面からこれを加熱する
ような構造にすることになる。
【0020】このような85℃程度の温度に均一加熱さ
れた生ゴミは、部分的にも炭化したり栄養素が変質する
ことなく、水蒸気分の蒸発に伴って乾燥していく。この
とき、後述するように熱風の相対湿度が低くなっている
ので、高温及び低湿の最適条件によって生ゴミからの水
分蒸発を促進しつつ発生した水蒸気を効果的に随伴・除
去する。
れた生ゴミは、部分的にも炭化したり栄養素が変質する
ことなく、水蒸気分の蒸発に伴って乾燥していく。この
とき、後述するように熱風の相対湿度が低くなっている
ので、高温及び低湿の最適条件によって生ゴミからの水
分蒸発を促進しつつ発生した水蒸気を効果的に随伴・除
去する。
【0021】なお、生ゴミを直接加熱してその水分を蒸
発させ、常温・常湿度の外気で発生した水蒸気を搬出す
るようにした従来の装置では、外気が生ゴミを冷却する
というマイナス作用が生じると共に、生ゴミに接触する
空気が低湿度になっていないために生ゴミの水分蒸発を
促進させる作用を有しないので、乾燥効率が良くならな
い。その結果、生ゴミの直接加熱の温度を100℃以上
の高温にしなければならず、既述の如く従来の装置は生
ゴミを飼料等として再生させる技術には適していない。
本発明の装置ではこのような点が解決されている。
発させ、常温・常湿度の外気で発生した水蒸気を搬出す
るようにした従来の装置では、外気が生ゴミを冷却する
というマイナス作用が生じると共に、生ゴミに接触する
空気が低湿度になっていないために生ゴミの水分蒸発を
促進させる作用を有しないので、乾燥効率が良くならな
い。その結果、生ゴミの直接加熱の温度を100℃以上
の高温にしなければならず、既述の如く従来の装置は生
ゴミを飼料等として再生させる技術には適していない。
本発明の装置ではこのような点が解決されている。
【0022】生ゴミから水蒸気分を奪ってこれを随伴し
た熱風は、飽和空気に近い湿り状態になって処理槽2か
ら排出される。なお、生ゴミが乾燥して行くと、次第に
水蒸気分の蒸発速度が遅くなるが、発明者等の実験で
は、生ゴミが牛豚の飼料に適当な約15%の水分含有量
になるまでにはそれ程時間はかからなかった。そして、
生ゴミを、変質させることなく、一定の小水分含有率を
持つ栄養価の高い良質飼料に再生することができた。
た熱風は、飽和空気に近い湿り状態になって処理槽2か
ら排出される。なお、生ゴミが乾燥して行くと、次第に
水蒸気分の蒸発速度が遅くなるが、発明者等の実験で
は、生ゴミが牛豚の飼料に適当な約15%の水分含有量
になるまでにはそれ程時間はかからなかった。そして、
生ゴミを、変質させることなく、一定の小水分含有率を
持つ栄養価の高い良質飼料に再生することができた。
【0023】生ゴミからの水蒸気分を随伴しほぼ相対湿
度100%の高湿になって処理槽2から排出された熱風
の排気は、気液接触型の冷却器3に排気入口31から導
入され、邪魔板や仕切板で風向を変えるように案内され
つつそれぞれの室32、34、37、39を順次通過
し、目的とする温度に冷却されて排気出口40から排出
される。入口室32では、冷却室34で排気が下から上
への上昇流になるように変向される。
度100%の高湿になって処理槽2から排出された熱風
の排気は、気液接触型の冷却器3に排気入口31から導
入され、邪魔板や仕切板で風向を変えるように案内され
つつそれぞれの室32、34、37、39を順次通過
し、目的とする温度に冷却されて排気出口40から排出
される。入口室32では、冷却室34で排気が下から上
への上昇流になるように変向される。
【0024】冷却室34では、ノズル35から下方に噴
射された冷却水と上昇流の排気とが対向流となって衝突
・接触し、流れに乱れが生じ、気水間で極めて効率良く
熱交換が行われ、排気は例えば50℃程度の目的とする
温度に容易に冷却される。即ち、空気等の気体は、通常
の冷却管等を使用した熱交換器では熱交換率が極めて低
いため、熱交換器が大型化してコスト高となり、特に低
コスト化が要請される生ゴミ処理装置用として実用性に
欠けるが、このような主として単なる風路から成る極め
て簡単な構造の気液接触式冷却器の採用により、本乾燥
装置を実現できることになった。
射された冷却水と上昇流の排気とが対向流となって衝突
・接触し、流れに乱れが生じ、気水間で極めて効率良く
熱交換が行われ、排気は例えば50℃程度の目的とする
温度に容易に冷却される。即ち、空気等の気体は、通常
の冷却管等を使用した熱交換器では熱交換率が極めて低
いため、熱交換器が大型化してコスト高となり、特に低
コスト化が要請される生ゴミ処理装置用として実用性に
欠けるが、このような主として単なる風路から成る極め
て簡単な構造の気液接触式冷却器の採用により、本乾燥
装置を実現できることになった。
【0025】ところで、気液接触式冷却器では、通常の
用途に対しては、被冷却気体が濡れるという問題がある
が、本発明の装置では、熱風排気は元々100%に近い
湿度で流入され、これを冷却することにより、冷却方法
の如何を問わず気体は完全に露点に達するので、気液接
触式冷却器を採用することによる特別な不利益が生じな
いのみならず、通常の冷却管式の凝縮器のように一定配
置で限定された表面積のものでなく、多条小径で流線の
長い噴射水流で冷却するため、気液接触面積が格段に多
くなっているため、気液分離の難しい露点に達した霧状
の微細ミストであってもその捕捉率を良くすることがで
きる。
用途に対しては、被冷却気体が濡れるという問題がある
が、本発明の装置では、熱風排気は元々100%に近い
湿度で流入され、これを冷却することにより、冷却方法
の如何を問わず気体は完全に露点に達するので、気液接
触式冷却器を採用することによる特別な不利益が生じな
いのみならず、通常の冷却管式の凝縮器のように一定配
置で限定された表面積のものでなく、多条小径で流線の
長い噴射水流で冷却するため、気液接触面積が格段に多
くなっているため、気液分離の難しい露点に達した霧状
の微細ミストであってもその捕捉率を良くすることがで
きる。
【0026】水切り室37及び出口室39では、水切り
室37で流路の断面積を拡大して排気の流速及び排気中
の微小水滴に対する動圧を下げると共に、これらを下方
流とし、水滴の自由落下速度と出口室39での上方流れ
への変向との関係を利用し、効果的に気水分離を行って
いる。即ち、流速の二乗に比例し互いに相殺的に作用す
る動圧による流線方向のミスト搬送力及び遠心力による
流線に直角方向のミスト分離力の成分に対して、気体の
粘性によるミスト搬送力に対抗する重力によるミスト分
離力の比率を大きくし、ミスト分離効果を拡大してい
る。このような処理により、排気はほぼ水分のない飽和
空気になる。なお、排気室39の頂部にデミスタを設け
て、水分除去を一層完全に行うことが望ましい。
室37で流路の断面積を拡大して排気の流速及び排気中
の微小水滴に対する動圧を下げると共に、これらを下方
流とし、水滴の自由落下速度と出口室39での上方流れ
への変向との関係を利用し、効果的に気水分離を行って
いる。即ち、流速の二乗に比例し互いに相殺的に作用す
る動圧による流線方向のミスト搬送力及び遠心力による
流線に直角方向のミスト分離力の成分に対して、気体の
粘性によるミスト搬送力に対抗する重力によるミスト分
離力の比率を大きくし、ミスト分離効果を拡大してい
る。このような処理により、排気はほぼ水分のない飽和
空気になる。なお、排気室39の頂部にデミスタを設け
て、水分除去を一層完全に行うことが望ましい。
【0027】冷却器3で排気を冷却して昇温した冷却水
は、冷却水出口41から排出され、冷却水排出ポンプ6
2に吸入されて冷却塔61に送られる。ここでは、冷却
水は頂部の散水トレー61aから分散して流し落とさ
れ、蒸発部61bで送風機からの風によって一部蒸発し
つつその潜熱で冷却され、水溜め部61cに集められた
後、温度降下した冷却水として、冷却水供給ポンプ63
によって再び冷却器3のノズル35に送られる。
は、冷却水出口41から排出され、冷却水排出ポンプ6
2に吸入されて冷却塔61に送られる。ここでは、冷却
水は頂部の散水トレー61aから分散して流し落とさ
れ、蒸発部61bで送風機からの風によって一部蒸発し
つつその潜熱で冷却され、水溜め部61cに集められた
後、温度降下した冷却水として、冷却水供給ポンプ63
によって再び冷却器3のノズル35に送られる。
【0028】この場合、冷却水は85℃程度の熱風排気
を50℃程度まで冷却すればよいと共に、冷却方式が気
液直接接触式であるため、冷却水温度が40℃程度であ
っても、十分な冷却効果を有するので、夏場の気温の高
いときであっても、何ら問題なく冷却塔による冷却水の
冷却が可能になる。このような冷却方式によれば、冷却
水の消費量は蒸発分の5%程度という少量であるため、
本発明の装置が実現性の高いものとなる。なお、冷却水
として、地下水や不要となった工場排水等を利用できる
場合には、冷却塔冷却方式を採用しなくてもよい。
を50℃程度まで冷却すればよいと共に、冷却方式が気
液直接接触式であるため、冷却水温度が40℃程度であ
っても、十分な冷却効果を有するので、夏場の気温の高
いときであっても、何ら問題なく冷却塔による冷却水の
冷却が可能になる。このような冷却方式によれば、冷却
水の消費量は蒸発分の5%程度という少量であるため、
本発明の装置が実現性の高いものとなる。なお、冷却水
として、地下水や不要となった工場排水等を利用できる
場合には、冷却塔冷却方式を採用しなくてもよい。
【0029】50℃程度の飽和空気に冷却された熱風排
気は、送風機11aに吸引され、ヒータ11bで80〜
90℃程度に加熱されて熱風となり、高温管系12を介
して再び処理槽2に送られる。ここで、熱風と低温空気
との温度差が40〜50℃程度あるので、飽和空気に近
い低温空気は、十分相対湿度の下がった乾燥熱風にな
り、生ゴミを脱水乾燥させる能力を有することとなる。
この場合、ミストが十分除去され再蒸発する水蒸気分が
十分低減されているので、従来の装置に較べて熱風の乾
燥度が大幅に良くなっている。
気は、送風機11aに吸引され、ヒータ11bで80〜
90℃程度に加熱されて熱風となり、高温管系12を介
して再び処理槽2に送られる。ここで、熱風と低温空気
との温度差が40〜50℃程度あるので、飽和空気に近
い低温空気は、十分相対湿度の下がった乾燥熱風にな
り、生ゴミを脱水乾燥させる能力を有することとなる。
この場合、ミストが十分除去され再蒸発する水蒸気分が
十分低減されているので、従来の装置に較べて熱風の乾
燥度が大幅に良くなっている。
【0030】本発明では、以上のように乾燥用の空気を
循環させるので、生ゴミから発生した悪臭を外部に発散
させることがない。従って、本発明の装置は公害発生の
防止された環境保全に適した装置である。なお、本発明
の装置では循環空気を冷却するので、そのための熱損失
は生じるが、従来の装置でも、高温の処理槽内に多量の
外気を導入し、槽内で吸熱昇温した外気をそのまま外に
放出するので、熱エネルギー的にも従来の装置とほぼ同
等である。
循環させるので、生ゴミから発生した悪臭を外部に発散
させることがない。従って、本発明の装置は公害発生の
防止された環境保全に適した装置である。なお、本発明
の装置では循環空気を冷却するので、そのための熱損失
は生じるが、従来の装置でも、高温の処理槽内に多量の
外気を導入し、槽内で吸熱昇温した外気をそのまま外に
放出するので、熱エネルギー的にも従来の装置とほぼ同
等である。
【0031】即ち、本発明によれば、エネルギー消費量
を増大させることなく、生ゴミ処理というゴミ問題の一
部の解決、処理時の悪臭発生という新たな公害問題の解
消、及び資源のリサイクルという、これからの循環型社
会において極めて重要な全ての公益的要請に応じること
ができる。
を増大させることなく、生ゴミ処理というゴミ問題の一
部の解決、処理時の悪臭発生という新たな公害問題の解
消、及び資源のリサイクルという、これからの循環型社
会において極めて重要な全ての公益的要請に応じること
ができる。
【0032】図4は、本発明の装置の基本的作用を説明
するための図であり、湿り空気線図のうち本発明に関連
する一部分の状態変化として温度に対する絶対湿度及び
相対湿度だけを取り上げて簡明に示した図である。
するための図であり、湿り空気線図のうち本発明に関連
する一部分の状態変化として温度に対する絶対湿度及び
相対湿度だけを取り上げて簡明に示した図である。
【0033】図4では、循環空気の状態変化を簡略化し
て矢印で示している。即ち、循環空気は、A点の温度8
5℃、相対湿度約20%(温度50℃で相対湿度100
%のときと同じ絶対湿度)の状態で処理槽2に入り、そ
の中で温水によって同じ温度に加熱されている生ゴミか
ら蒸発した水蒸気分を吸収して同じ温度で相対湿度10
0%のB点の状態になり、冷却器3内で絶対湿度100
%という露点変化をしつつ温度50℃まで冷却されてC
点に至り、ヒータ11bで加熱されて絶対湿度一定の下
に相対湿度を約20%まで下げて再びA点の状態に戻る
変化を繰り返す。
て矢印で示している。即ち、循環空気は、A点の温度8
5℃、相対湿度約20%(温度50℃で相対湿度100
%のときと同じ絶対湿度)の状態で処理槽2に入り、そ
の中で温水によって同じ温度に加熱されている生ゴミか
ら蒸発した水蒸気分を吸収して同じ温度で相対湿度10
0%のB点の状態になり、冷却器3内で絶対湿度100
%という露点変化をしつつ温度50℃まで冷却されてC
点に至り、ヒータ11bで加熱されて絶対湿度一定の下
に相対湿度を約20%まで下げて再びA点の状態に戻る
変化を繰り返す。
【0034】そしてこの間に、処理槽2内での約20%
から100%への相対湿度変化により、乾燥空気1kg
当たりにつき、絶対湿度上昇分に相当する生ゴミから発
生した水蒸気分Wh=0.824−0.086=0.7
38kgを除去し、生ゴミを乾燥していくことになる。今
仮に送風機風量が200m3/hrであったとすれば、その
中の乾燥空気流量は約220kg/hr であり、水蒸気搬送
量は約160kg/hr となる。従って、本装置で相対湿度
差を利用することにより、3.5m3/min. 程度の十分小
形の送風機であっても、500kg程度の生ゴミから発生
する水蒸気の90%程度を約2時間半で随伴・除去でき
ることになる。
から100%への相対湿度変化により、乾燥空気1kg
当たりにつき、絶対湿度上昇分に相当する生ゴミから発
生した水蒸気分Wh=0.824−0.086=0.7
38kgを除去し、生ゴミを乾燥していくことになる。今
仮に送風機風量が200m3/hrであったとすれば、その
中の乾燥空気流量は約220kg/hr であり、水蒸気搬送
量は約160kg/hr となる。従って、本装置で相対湿度
差を利用することにより、3.5m3/min. 程度の十分小
形の送風機であっても、500kg程度の生ゴミから発生
する水蒸気の90%程度を約2時間半で随伴・除去でき
ることになる。
【0035】なお、実際には、生ゴミを通過する熱風が
100%の相対湿度になることはなく、又、生ゴミが乾
燥していくに伴って水蒸気の発生量が減少し、これを随
伴するときの熱風の相対湿度も次第に下がってくるの
で、上記のような時間で生ゴミの乾燥を完了できること
はないが、4〜5時間もあれば確実に乾燥を完了するこ
とができる。
100%の相対湿度になることはなく、又、生ゴミが乾
燥していくに伴って水蒸気の発生量が減少し、これを随
伴するときの熱風の相対湿度も次第に下がってくるの
で、上記のような時間で生ゴミの乾燥を完了できること
はないが、4〜5時間もあれば確実に乾燥を完了するこ
とができる。
【0036】図5は、上記において熱風排気の冷却した
後の温度、従って図4のC点からA点へ温度を変化させ
たときの生ゴミからの水蒸気の除去速度の変化状態を示
す。図示の如く、熱風排気をより低温まで冷却すれば、
それに対応してある程度生ゴミを早く乾燥させることが
できる。しかし、冷却温度を下げるとそれに対応して冷
却設備が大きくなる等の点から、排気冷却温度は実際の
装置に対応して最適なように選定される。
後の温度、従って図4のC点からA点へ温度を変化させ
たときの生ゴミからの水蒸気の除去速度の変化状態を示
す。図示の如く、熱風排気をより低温まで冷却すれば、
それに対応してある程度生ゴミを早く乾燥させることが
できる。しかし、冷却温度を下げるとそれに対応して冷
却設備が大きくなる等の点から、排気冷却温度は実際の
装置に対応して最適なように選定される。
【0037】発明者等は、以上のような基本構成を持っ
含水廃棄物乾燥装置の小型実験機を用いて実際に簡易な
乾燥試験を行い、以下のような結果を得た。 〔実施例〕 使用含水廃棄物 種 類 : 主として一般家庭から出た生ゴミ 投入量 : 約50kg 循環空気 流 量 : 約1m3 /min 熱風温度 : 約60℃ 加熱温水相当温度 : 約60℃ 熱風排気の冷却後の温度 : 15℃ 冷却水温度 冷却器人口 : 約7℃ 冷却器出口 : 排 水 乾燥生成した牛豚飼料 : 約7kg 生ゴミ投入後飼料生成までの1サイクル時間 : 約6時間 この実験では、冬場で水温が低過ぎたために熱風温度を
十分上げることができず、1サイクルの時間が長くなっ
ている。熱風温度を80〜90℃にすれば、この装置で
は2〜3時間で生ゴミを乾燥処理して飼料として再生す
ることができる。
含水廃棄物乾燥装置の小型実験機を用いて実際に簡易な
乾燥試験を行い、以下のような結果を得た。 〔実施例〕 使用含水廃棄物 種 類 : 主として一般家庭から出た生ゴミ 投入量 : 約50kg 循環空気 流 量 : 約1m3 /min 熱風温度 : 約60℃ 加熱温水相当温度 : 約60℃ 熱風排気の冷却後の温度 : 15℃ 冷却水温度 冷却器人口 : 約7℃ 冷却器出口 : 排 水 乾燥生成した牛豚飼料 : 約7kg 生ゴミ投入後飼料生成までの1サイクル時間 : 約6時間 この実験では、冬場で水温が低過ぎたために熱風温度を
十分上げることができず、1サイクルの時間が長くなっ
ている。熱風温度を80〜90℃にすれば、この装置で
は2〜3時間で生ゴミを乾燥処理して飼料として再生す
ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、含水廃棄物乾燥装置をそれぞれ所定の
構成を備えた空気供給系と処理槽と冷却器と管系とを有
する構成にするので、悪臭を発散させるような公害を発
生させることなく、大気圧式の運転し易い装置により、
含水廃棄物が生ゴミの場合にこれを牛豚等の飼料として
再生することも可能な装置にすることができる。
発明においては、含水廃棄物乾燥装置をそれぞれ所定の
構成を備えた空気供給系と処理槽と冷却器と管系とを有
する構成にするので、悪臭を発散させるような公害を発
生させることなく、大気圧式の運転し易い装置により、
含水廃棄物が生ゴミの場合にこれを牛豚等の飼料として
再生することも可能な装置にすることができる。
【0039】即ち、空気供給系では空気を加熱して乾燥
用空気として供給し、含水廃棄物が入れられる処理槽で
はこれと接触するように乾燥用空気が導入されるので、
加熱によって温度が上がると共にその相対湿度が下がっ
た乾燥用空気により、入れられた含水廃乗物を加熱して
その含有する水分を温度上昇させ、相対湿度差によって
含水廃棄物の周囲がその温度の飽和空気になるまで含水
廃棄物からの水分の蒸発を可能にし、蒸発した水分を随
伴して除去することができる。この現象は、乾燥用空気
を連続供給することにより、含水廃棄物の水分量が例え
ば10〜15%という十分小さい値になるまで連続して
実現される。その結果、含水廃棄物を目的とする水分量
まで乾燥させることができる。
用空気として供給し、含水廃棄物が入れられる処理槽で
はこれと接触するように乾燥用空気が導入されるので、
加熱によって温度が上がると共にその相対湿度が下がっ
た乾燥用空気により、入れられた含水廃乗物を加熱して
その含有する水分を温度上昇させ、相対湿度差によって
含水廃棄物の周囲がその温度の飽和空気になるまで含水
廃棄物からの水分の蒸発を可能にし、蒸発した水分を随
伴して除去することができる。この現象は、乾燥用空気
を連続供給することにより、含水廃棄物の水分量が例え
ば10〜15%という十分小さい値になるまで連続して
実現される。その結果、含水廃棄物を目的とする水分量
まで乾燥させることができる。
【0040】処理槽からは、乾燥用空気が上記のように
湿度の高くなった高湿空気となって排出されるが、この
高湿空気が冷却器に導入され、供給された冷却水と直接
接触し、冷却され温度の下がった低温空気として排出さ
れる。この場合、高湿空気と冷却水とを直接接触させる
ので、被冷却物が気体であっても、十分大きい熱交換率
を得ることができる。又、冷却管式のものに較べて微細
なミスト除去効果が良い。
湿度の高くなった高湿空気となって排出されるが、この
高湿空気が冷却器に導入され、供給された冷却水と直接
接触し、冷却され温度の下がった低温空気として排出さ
れる。この場合、高湿空気と冷却水とを直接接触させる
ので、被冷却物が気体であっても、十分大きい熱交換率
を得ることができる。又、冷却管式のものに較べて微細
なミスト除去効果が良い。
【0041】その結果、冷却器が気液接触空間の提供を
主とした箱や筒状等の極めて簡単な構造のものになり、
装置コストを低減させることができる。そして、設備全
体の低コスト化が要請される生ゴミ処理等に利用される
本発明の装置を実現可能なものにすることができる。
又、直接接触式冷却器を用いることにより、高湿空気と
冷却水との温度差が少なくても熱交換が可能になるの
で、冷却水の供給源の選択が容易になり、この点でも本
発明の装置の実現性を高めることができる。
主とした箱や筒状等の極めて簡単な構造のものになり、
装置コストを低減させることができる。そして、設備全
体の低コスト化が要請される生ゴミ処理等に利用される
本発明の装置を実現可能なものにすることができる。
又、直接接触式冷却器を用いることにより、高湿空気と
冷却水との温度差が少なくても熱交換が可能になるの
で、冷却水の供給源の選択が容易になり、この点でも本
発明の装置の実現性を高めることができる。
【0042】高湿空気が冷却されると、僅かに冷却され
ただけでも露点に到達し、以後の露点温度を下げていく
過程で、処理槽で吸収した含水廃棄物からの蒸発水蒸気
分を水として冷却水中に放出する。その結果、相対湿度
100%ではあるが、絶対湿度が十分低下した低温飽和
空気になり、再循環されるときに再び水蒸気を吸収可能
な空気になる。
ただけでも露点に到達し、以後の露点温度を下げていく
過程で、処理槽で吸収した含水廃棄物からの蒸発水蒸気
分を水として冷却水中に放出する。その結果、相対湿度
100%ではあるが、絶対湿度が十分低下した低温飽和
空気になり、再循環されるときに再び水蒸気を吸収可能
な空気になる。
【0043】そして、この低温空気は、管系によって再
び前記空気供給系に導かれ、加熱されて相対湿度の十分
低下した乾燥用空気として処理槽に導入される。この場
合、ミストが十分除去されているため、加熱空気の相対
湿度の十分な低下率を確保することができる。その結
果、含水廃棄物から発生した水蒸気分を搬送しこれを水
滴化によって廃棄した乾燥用空気が、外部に放出される
ことなく、連続して循環され乾燥用空気として使用され
ることになる。従って、含水廃棄物が生ゴミ等の悪臭発
生成分であっても、その悪臭を外部に発散されることが
ない、即ち、本発明の装置によれば、従来の装置で発生
していた悪臭発散という新たな公害の発生を完全に防止
することができる。
び前記空気供給系に導かれ、加熱されて相対湿度の十分
低下した乾燥用空気として処理槽に導入される。この場
合、ミストが十分除去されているため、加熱空気の相対
湿度の十分な低下率を確保することができる。その結
果、含水廃棄物から発生した水蒸気分を搬送しこれを水
滴化によって廃棄した乾燥用空気が、外部に放出される
ことなく、連続して循環され乾燥用空気として使用され
ることになる。従って、含水廃棄物が生ゴミ等の悪臭発
生成分であっても、その悪臭を外部に発散されることが
ない、即ち、本発明の装置によれば、従来の装置で発生
していた悪臭発散という新たな公害の発生を完全に防止
することができる。
【0044】又、本発明では以上のように乾燥用空気の
相対湿度差を利用し、含水廃棄物からの水蒸気の発生促
進とその搬送作用をさせているので、含水廃棄物を10
0℃以上の高温まで加熱することが乾燥のための必須条
件にならない。その結果、含水廃棄物が生ゴミの場合
に、乾燥用空気の加熱温度を80〜90℃までに止め
て、もとの成分を炭化させたり変質させることなく大幅
に乾燥・減容し、均質で栄養価の高い牛豚等の飼料とし
て再生させることができる。従って、本発明は、ゴミ削
減と資源のリサイクルという重要な公益的要請に貢献で
きるものである。
相対湿度差を利用し、含水廃棄物からの水蒸気の発生促
進とその搬送作用をさせているので、含水廃棄物を10
0℃以上の高温まで加熱することが乾燥のための必須条
件にならない。その結果、含水廃棄物が生ゴミの場合
に、乾燥用空気の加熱温度を80〜90℃までに止め
て、もとの成分を炭化させたり変質させることなく大幅
に乾燥・減容し、均質で栄養価の高い牛豚等の飼料とし
て再生させることができる。従って、本発明は、ゴミ削
減と資源のリサイクルという重要な公益的要請に貢献で
きるものである。
【0045】請求項2の発明においては、上記に加えて
温水加熱系を設け、処理槽の外面のうち少なくとも含水
廃棄物の入れられている部分の外面に温水を接触させて
この部分を加熱するので、含水廃棄物からの水分の蒸発
を一層促進することができる。
温水加熱系を設け、処理槽の外面のうち少なくとも含水
廃棄物の入れられている部分の外面に温水を接触させて
この部分を加熱するので、含水廃棄物からの水分の蒸発
を一層促進することができる。
【0046】その結果、含水廃棄物乾燥装置を処理能率
の良い装置にすることができる。そしてこの場合、温水
という液体加熱方式であるため、含水廃棄物が均一的に
加熱され、一層効率的に水分を蒸発させることができ
る。又、含水廃棄物を飼料に再生する場合には、一部分
の焦げつき等を防止し、飼料の品質を良くすると共に、
再生率を向上させることができる。
の良い装置にすることができる。そしてこの場合、温水
という液体加熱方式であるため、含水廃棄物が均一的に
加熱され、一層効率的に水分を蒸発させることができ
る。又、含水廃棄物を飼料に再生する場合には、一部分
の焦げつき等を防止し、飼料の品質を良くすると共に、
再生率を向上させることができる。
【0047】請求項3の発明においては、冷却水を冷却
する冷却塔を設けるので、地下水や河川水や工場排水等
を利用できない場合でも、少ないエネルギー消費で冷却
水を繰り返し連続利用し、冷却水の損失を最少にするこ
とができる。
する冷却塔を設けるので、地下水や河川水や工場排水等
を利用できない場合でも、少ないエネルギー消費で冷却
水を繰り返し連続利用し、冷却水の損失を最少にするこ
とができる。
【図1】本発明を適用した含水廃棄物乾燥装置の全体構
造の一例を示す説明図である。
造の一例を示す説明図である。
【図2】(a)及び(b)は上記装置の処理槽の概略構
造を示し、(a)は全体の断面図で(b)は温水加熱部
分の正面図である。
造を示し、(a)は全体の断面図で(b)は温水加熱部
分の正面図である。
【図3】上記装置の冷却器の内部構造を示す断面図であ
る。
る。
【図4】一部分の状態変数と熱風の状態変化とを示す湿
り空気線図である。
り空気線図である。
【図5】熱風排気の冷却後の温度と生ゴミからの水蒸気
の蒸発速度との関係を示す曲線図である。
の蒸発速度との関係を示す曲線図である。
1 空気供給系 2 処理槽 3 冷却器 4 低温管系(管系) 5 温水循環系(温水加熱系) 28a 表面(外面) 61 冷却塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 21/00 F26B 23/10 Z 21/04 B09B 3/00 303M 23/10 ZAB Fターム(参考) 3L113 AA07 AB03 AB05 AC01 AC15 AC21 AC25 AC58 AC67 BA16 BA17 BA18 BA24 BA27 DA13 DA26 4B061 AA01 AB08 DA10 DB01 DB11 DB22 4D004 AA03 BA04 CA15 CA42 CA48 CB04 CB28 CB31 CB36
Claims (3)
- 【請求項1】 水分を含んだ含水廃棄物の水分量を低減
させる含水廃棄物乾燥装置において、 空気を加熱して乾燥用空気として供給する空気供給系
と、前記含水廃棄物が入れられると共に入れられた前記
含水廃棄物と接触するように前記乾燥用空気が導入され
湿度が高くなった高湿空気となって排出されるように形
成された処理槽と、排出された前記高湿空気が導入され
る冷却器であって前記高湿空気と直接接触するように冷
却水が供給され前記高湿空気が冷却されて温度の下がっ
た低温空気として排出されるように形成された冷却器
と、前記低温空気を前記空気として前記空気供給系に導
く管系と、を有することを特徴とする含水廃棄物乾燥装
置。 - 【請求項2】 前記処理槽の外面であって前記少なくと
も前記含水廃棄物の入れられている部分の外面に温水を
接触させて前記外面を加熱する温水加熱系を有すること
を特徴とする請求項1に記載の含水廃棄物乾燥装置。 - 【請求項3】 前記冷却水を冷却する冷却塔を有するこ
とを特徴とする請求項1に記載の含水廃棄物乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164236A JP2001340829A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 含水廃棄物乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000164236A JP2001340829A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 含水廃棄物乾燥装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001340829A true JP2001340829A (ja) | 2001-12-11 |
Family
ID=18667882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000164236A Pending JP2001340829A (ja) | 2000-06-01 | 2000-06-01 | 含水廃棄物乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001340829A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100925265B1 (ko) | 2007-09-19 | 2009-11-05 | 배삼준 | 음식물 쓰레기 처리장치 |
JP2010529403A (ja) * | 2007-06-04 | 2010-08-26 | ルーダル ホールディング ビー.ヴィー. | 水含有物質を乾燥させるためのシステムおよび方法 |
CN103263233A (zh) * | 2013-05-29 | 2013-08-28 | 洛阳理工学院 | 一种智能毛巾干燥器及干燥方法 |
CN103431507A (zh) * | 2013-08-09 | 2013-12-11 | 河南工业大学 | 豆粕发酵用通气装置 |
CN104197689A (zh) * | 2014-08-26 | 2014-12-10 | 杭州森下电气有限公司 | 一种封闭式低温烘干系统及低温烘干和能量循环利用的方法 |
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