JP2001339935A - 非接触型超電導磁気歯車伝達システム - Google Patents

非接触型超電導磁気歯車伝達システム

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JP2001339935A
JP2001339935A JP2000153981A JP2000153981A JP2001339935A JP 2001339935 A JP2001339935 A JP 2001339935A JP 2000153981 A JP2000153981 A JP 2000153981A JP 2000153981 A JP2000153981 A JP 2000153981A JP 2001339935 A JP2001339935 A JP 2001339935A
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眞 岡野
Katsuo Tsurumoto
勝夫 鶴本
Shinichi Sogo
晋一 十合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い保磁力により大きな動力伝達ができる
ようにするとともに支持軸受の損失を極力軽減して伝達
効率を向上させるようにした。 【解決手段】 超電導バルク部材30上に、前記バル
ク部材30の有するピン止め効果を利用して、任意形状
の永久磁石を形成するとともに磁気歯車のピニオンとギ
アの役目をする非接触型超電導軸受を形成して、動力伝
達に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上す
るようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中における使
用はもとよりクリーンルーム内での搬送手段あるいは高
真空装置内での隔壁を移動する際の伝達手段、さらには
宇宙空間における動力伝達手段として使用することがで
きる非接触型超電導磁気歯車伝達システムに関するもの
で、特に高温超電導バルク部材に強いピン止め効果があ
ることに鑑み創作されたものである。すなわち、超電導
バルク部材上に、前記バルク部材の有するピン止め効果
を利用し、任意形状の永久磁石を形成するとともに磁気
歯車のピニオン(駆動側)とギア(従動側)の役目をす
る非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達手段に必要
ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するように
したことを特徴とする非接触型超電導磁気歯車伝達シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている歯車の伝達システ
ムの技術としては、(1)機械的な接触を伴う歯車によ
る噛み合わせ伝達方式の構造のもの、(2)磁気力を利
用して動力伝達を行う磁気歯車方式の構造のものなどが
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の機械
的な接触を伴う歯車による噛み合わせ伝達方式では、大
きな動力伝達は可能ではある。しかし振動、騒音、摩耗
などが生じたり、潤滑材の汚染などの多くの問題があっ
た。また、(2)の磁気力を使用して動力伝達を行う磁
気歯車方式では、通常の機械的歯車の欠点は解消でき
る。しかし、動力伝達が比較的に小さいこと、また伝達
方向と異なる方向に強い磁気力が働くために、その方向
を支持する軸受に余分な負荷がかかり、伝達効率を低下
させる要因ともなっていた。
【0004】そこで、本発明では、高い保磁力により大
きな動力伝達ができるようにするとともに支持軸受の損
失を極力軽減して伝達効率を向上させるようにした磁気
歯車の伝達システムを提供することを目的としている。
【0005】上記目的を達成するため、本発明は、超電
導バルク部材上に、前記バルク部材の有するピン止め効
果を利用して、任意形状の永久磁石を形成するとともに
磁気歯車のピニオンとギアの役目をする非接触型超電導
軸受(以下、超電導磁気歯車という)を形成して、動力
伝達に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上
するようにしたことを特徴とするものである。
【0006】このような構成にすることで、高い保磁力
は大きな動力を伝達できることにつながり、また、超電
導磁気歯車における超電導軸受はシステムのコンパクト
化をもたらせる要因となり、さらに高い保磁力で生ずる
伝達方向と異なる方向(軸方向)の磁気力による軸受損
失も軽減することができ、高い効率を有する磁気歯車シ
ステムを創作することができるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は従来から知られている平ら
な形状の磁気平歯車による伝達システムの一つの例を示
す。図1において、Nは正磁極で北に向く磁極を、Sは
負磁極で南に向く磁極を示す。
【0008】この従来例では、磁性体3aと3b上に、
ピニオン1あるいはギア2として機能する第1の永久磁
石1a、第2の永久磁石2aがインボリュート曲線に沿
って配設され、かつ、その軸方向に予め定めた空隙SP
を介して前記第1の永久磁石1a、第2の永久磁石2a
が対向して並置され、これらの構成によって前記空隙S
Pに形成される磁束が磁気歯車となって、伝達力となる
のである。
【0009】本発明に係る非接触型超電導磁気歯車伝達
システムの中で最も中心的機能を果たす超電導磁気歯車
は、図2に示すように、超電導バルク体30上に、ピニ
オン10あるいはギア20としての機能をする第1の超
電導体10a、第2の超電導体20aがインボリュート
曲線に沿って配設され、かつ、その軸方向に予め定めた
空隙SPを介して前記第1の超電導体(第1のピン止め
磁石)10a、第2の超電導体(第2のピン止め磁石)
20aが対向して並置され、これらの構成でもって前記
空隙SPにピン止め効果を利用した磁束が形成され、そ
の結果として伝達力となるのである。
【0010】ここで、ピン止め効果として機能するピニ
オン10およびギア20は、必ずしも超電導バルク体3
0で構成する必要はなく、何れか一方を、前述の従来使
用していた第1の永久磁石1a、あるいは第2の永久磁
石2aとした構造としてもよい。
【0011】そのピン止め位置に当たるところ(ピン止
め効果部)は、吸引力も反発力もバランスした状態では
軸方向に作用する力(磁力)はほとんどないが、しか
し、前記バランスした位置からピニオン10が回転する
と軸方向にも力(磁力)が生じるようになる。
【0012】図3(a)、(b)に、資材ギャップ2m
mピン止め磁石に基づき、従来技術の磁気歯車と本発明
にかかる超電導磁気歯車について、軸方向と横方向に働
く磁気力(N:ニュートン)の変位する状況を、比較す
る形式で示した。図3(a)は、資材ギャップ2mmピ
ン止め磁石に基づく軸方向磁気力と変位との関係、図3
(b)は、資材ギャップ2mmピン止め磁石に基づく横
方向磁気力と変位との関係を示す。
【0013】図3に示すように、従来技術では、大きな
軸方向の磁気力が減少の方向に大きく推移していること
が明らかであるが、これに対して本発明では、超電導に
ピン止め効果を利用して磁石を形成して、超電導で軸受
が構成されているために横方向への磁気力が大きくても
軸方向の磁気力及びその変位は小さく、また支持軸受へ
の負担も非常に小さいという特徴がある。
【0014】図4に、本発明の非接触型超電導磁気歯車
伝達システムに係る超電導磁気歯車50について、特に
超電導体にピン止め効果に基づき磁石を形成する方法を
示した。
【0015】図4(a)は、鉄心41と、その鉄心41
を回巻する電磁コイル42とで構成される電磁石40に
おいて、前記鉄心41の両端に形成される正及び負の各
磁極41a、41bをインボリュート形状にし、前記
正、負の各磁極41a、41b間に予め定めた間隔によ
り、ピニオン10となる超電導体10aと、ギア20と
なる超電導体20aを配設したものである。このように
構成したものに、電磁コイル42に通電することにより
磁石を形成すると、ピン止め効果に基づきそれぞれの超
電導体10a、20aがピニオンあるいはギアとなり、
いわゆる超電導軸受50となる(磁石を形成する)こと
を示している。
【0016】図4(b)は、ギア10とピニオン20を
それぞれ別個に超電導軸受を形成するものである。電磁
石40は、超電導体を段階的に回転させることにより一
つでまかなうこともできる。また、複数の電磁石40
(鉄心41とその鉄心41を回巻する電磁コイル42と
で構成される)を用いてピン止め効果に基づく超電導軸
受50を形成しても良い。
【0017】上記においては、超電導磁気歯車の一例と
して平歯車について概略を説明したが、かさ歯車やウオ
ーム歯車さらには食い違い軸歯車などに対しても採用す
ることができる。
【0018】図5は、本発明の非接触型超電導磁気歯車
伝達システムを採用した超電導磁気歯車システムの概略
構成の実施の形態を示すものである。
【0019】図5に示すように、この実施の形態では、
前記ピニオン20(外側に超電導体20aあるいは永久
磁石20bが設けられている構造)とギア10(外側に
超電導体10aあるいは永久磁石10bが設けられてい
る構造)が一定の空隙SPをおいて対向して構築され、
それぞれの超電導体側には駆動側反発形超電導軸受(円
筒形永久磁石あるいは電磁コイル)50a、従動側反発
形超電導軸受(円筒形永久磁石あるいは電磁コイル)5
0bが構築されている。
【0020】また、前記反発形超電導軸受50a、50
bには、それぞれに相互指示を良好にするための支持軸
受50aa、50baが複数個ずつ設けられている。こ
の構成によれば、軸受損失がきわめて小さい反発形超電
導軸受が軸方向の負荷変動を抑え、付加した支持軸受5
0aa、50baが半径方向の負荷変動を抑え、伝達効
果を高めるものである。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、超電
導バルク部材上に、前記バルク部材の有するピン止め効
果を利用して、任意形状の永久磁石を形成するととも
に、磁気歯車のピニオンとギアの役目をする非接触型超
電導軸受を形成し、動力伝達に必要ない方向の磁気力を
軽減して伝達効率を向上するようにしたので、振動、騒
音、摩耗などの懸念がなく、大きな動力伝達が期待でき
るとともに超電導軸受を同機構上に形成することによっ
てコンパクトで、かつ、非接触にしかも支持軸受の損失
を少なくすることができるため、高能率を有する非接触
型超電導磁気歯車の伝達システムを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気平歯車の概略平面図と、概略側面図
である。
【図2】本発明の超電導磁気平歯車の概略平面図と、概
略側面図である。
【図3】(a)は資材ギャップ2mmピン止め磁石に基
づく軸方向磁気力と変位との関係を示すグラフ、(b)
は同上の横方向の磁気力と変位との関係を示すグラフで
ある。
【図4】(a)は超電導バルク体へのピン止め磁石の第
1形成装置の概略図、(b)は同上の第2形成装置の概
略図である。
【図5】超電導磁気歯車伝達システムの概略図である。
【符号の説明】
1 ピニオン 1a 第1の永久磁石 2 ギア 2a 第2の永久磁石 3a、3b 磁性体 10 ピニオン 10a 第1の超電導体(第1のピン止め磁石) 20 ギア 20a 第2の超電導体(第2のピン止め磁石) 30 超電導バルク体 40 電磁石 41 鉄心 41a 正の磁極 41b 負の磁極 42 電磁コイル 50 超電導軸受け 50a 駆動側反発形超電導軸受 50b 従動側反発形超電導軸受

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超電導バルク部材上に、前記バルク部材
    の有するピン止め効果を利用して、任意形状の永久磁石
    を形成するとともに磁気歯車のピニオンとギアの役目を
    する非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達に必要な
    い方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するようにし
    たことを特徴とする非接触型超電導磁気歯車伝達システ
    ム。
JP2000153981A 2000-05-25 2000-05-25 非接触型超電導磁気歯車伝達システム Expired - Lifetime JP3559852B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8598759B2 (en) 2010-01-19 2013-12-03 Rolls-Royce Plc Magnetic gear arrangement

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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