JP3559852B2 - 非接触型超電導磁気歯車伝達システム - Google Patents

非接触型超電導磁気歯車伝達システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気中における使用はもとよりクリーンルーム内での搬送手段あるいは高真空装置内での隔壁を移動する際の伝達手段、さらには宇宙空間における動力伝達手段として使用することができる非接触型超電導磁気歯車伝達システムに関するもので、特に高温超電導バルク部材に強いピン止め効果があることに鑑み創作されたものである。すなわち、超電導バルク部材上に、前記バルク部材の有するピン止め効果を利用し、従来の永久磁石では達成できない非常に高い磁束密度を保有する任意形状の永久磁石を形成するとともに磁気歯車のピニオン(駆動側)と磁気歯車のギア(従動側)の役目とともに非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達手段に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するようにしたことを特徴とする非接触型超電導磁気歯車伝達システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られている歯車の伝達システムの技術としては、(1)機械的な接触を伴う歯車による噛み合わせ伝達方式の構造のもの、(2)磁気力を利用して動力伝達を行う磁気歯車方式の構造のものなどがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、(1)の機械的な接触を伴う歯車による噛み合わせ伝達方式では、大きな動力伝達は可能ではある。しかし振動、騒音、摩耗などが生じたり、潤滑材の汚染などの多くの問題があった。
また、(2)の磁気力を使用して動力伝達を行う磁気歯車方式では、通常の機械的歯車の欠点は解消できる。しかし、動力伝達が比較的に小さいこと、また伝達方向と異なる方向に強い磁気力が働くために、その方向を支持する軸受に余分な負荷がかかり、伝達効率を低下させる要因ともなっていた。
【0004】
そこで、本発明では、高い保磁力により大きな動力伝達ができるようにするとともに支持軸受の損失を極力軽減して伝達効率を向上させるようにした磁気歯車の伝達システムを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、超電導バルク部材上に、電磁石により磁気歯車の各永久磁石を形成する第1のピン止め磁石あるいは第2のピン止め磁石がインボリュート曲線に沿って配設されて、磁気歯車のピニオンとなる第1の超電導体と磁気歯車のギアとなる第2の超電導体が形成され、各超電導体は、その軸方向に一定の空隙を介して第1のピン止め磁石と第2のピン止め磁石が対向して並置され、それぞれの超電導体側には駆動側軸受と従動側軸受が構築されて非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するようにしたことを特徴とする非接触型超電導磁気歯車伝達システムである。
【0006】
このような構成にすることで、高い保磁力は大きな動力を伝達できることにつながり、また、超電導磁気歯車における超電導軸受はシステムのコンパクト化をもたらせる要因となり、さらに高い保磁力で生ずる伝達方向と異なる方向(軸方向)の磁気力による軸受損失も軽減することができ、高い効率を有する磁気歯車システムを創作することができるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は従来から知られている平らな形状の磁気平歯車による伝達システムの一つの例を示す。図1において、Nは正磁極で北に向く磁極を、Sは負磁極で南に向く磁極を示す。
【0008】
この従来例では、磁性体3aと3b上に、磁気歯車のピニオン1あるいは磁気歯車のギア2として機能するように第1の永久磁石1a、第2の永久磁石2aがインボリュート曲線に沿って配設されている。磁気歯車のピニオン1として機能する磁性体3aと磁気歯車のギア2として機能する磁性体3bでは、その軸方向に予め定めた空隙SPを介して前記第1の永久磁石1a、第2の永久磁石2aが対向して並置され、これらの構成によって前記空隙SPに形成される磁束が、両磁気歯車の伝達力となって、磁性体3aと3bが磁気歯車のピニオン1あるいは磁気歯車のギア2として機能するのである。
【0009】
本発明に係る非接触型超電導磁気歯車伝達システムの中で最も中心的機能を果たす超電導磁気歯車システムを図2に示す。磁気歯車のピニオン(としての機能をする第1の超電導体)10あるいは磁気歯車のギア(としての機能をする第2の超電導体)20は、超電導バルク体30上に、第1のピン止め磁石10aあるいは第2のピン止め磁石20aがインボリュート曲線に沿って配設され、かつ、その軸方向に予め定めた空隙SPを介して第1のピン止め磁石10aと第2のピン止め磁石20aが対向して並置される。第1のピン止め磁石10aと第2のピン止め磁石20aが対向して並置される構成でもって磁気歯車のピニオン10と磁気歯車のギア20の空隙SPにピン止め効果を利用した磁束が形成され、その結果として超電導磁気歯車システムの伝達力となるのである。
【0010】
そのピン止め位置に当たるところ(ピン止め効果部)は、吸引力も反発力もバランスした状態では軸方向に作用する力(磁力)はほとんどないが、しかし、前記バランスした位置から磁気歯車のピニオン10が回転すると軸方向にも力(磁力)が生じるようになる。
【0011】
図3(a)、(b)に、資材ギャップ2mmピン止め磁石に基づき、従来技術の磁気歯車と本発明にかかる超電導磁気歯車について、軸方向と横方向に働く磁気力(N:ニュートン)の変位する状況を、比較する形式で示した。
図3(a)は、資材ギャップ2mmピン止め磁石に基づく軸方向磁気力と変位との関係、図3(b)は、資材ギャップ2mmピン止め磁石に基づく横方向磁気力と変位との関係を示す。
【0012】
図3に示すように、従来技術では、大きな軸方向の磁気力が減少の方向に大きく推移していることが明らかであるが、これに対して本発明では、超電導にピン止め効果を利用して永久磁石を形成して、超電導で軸受が構成されているために横方向への磁気力が大きくても軸方向の磁気力及びその変位は小さく、また支持軸受への負担も非常に小さいという特徴がある。
【0013】
図4に、本発明の非接触型超電導磁気歯車伝達システムに係る超電導磁気歯車50について、特に超電導体にピン止め効果に基づき永久磁石を形成する方法を示した。
【0014】
図4(a)は、鉄心41と、その鉄心41を回巻する電磁コイル42とで構成される電磁石40において、前記鉄心41の両端に形成される正及び負の各磁極41a、41bを伝達方向以外に力の作用を及ぼさない度合(磁気歯の噛合い効率)に優れるインボリュート形状にし、前記正、負の各磁極41a、41b間に予め定めた間隔により、磁気歯車のピニオン10となる第1の超電導体上に、第1ピン止め磁石10aと、磁気歯車のギア20となる第2の超電導体上に、第2のピン止め磁石20aが配設されるようにしたものである。このように構成したものに、電磁コイル42に通電することにより第1の超電導体と第2の超電導体上に、インボリュート形状に第1のピン止め磁石10aあるいは第2のピン止め磁石20aを形成すると、ピン止め効果に基づきそれぞれの超電導体が磁気歯車のピニオン10あるいは磁気歯車のギア20となり、いわゆる超電導磁気歯車50となる(永久磁石を形成する)ことを示している。
【0015】
図4(b)は、磁気歯車のピニオン10と磁気歯車のギア20をそれぞれ別個に超電導磁気歯車を形成するものである。電磁石40は、超電導体を段階的に回転させることにより一つでまかなうこともできる。また、複数の電磁石40(鉄心41とその鉄心41を回巻する電磁コイル42とで構成される)を用いてピン止め効果に基づく超電導磁気歯車50を形成しても良い。
【0016】
上記においては、超電導磁気歯車の一例として平歯車について概略を説明したが、かさ歯車やウオーム歯車さらには食い違い軸歯車などに対しても採用することができる。
【0017】
図5は、本発明の非接触型超電導磁気歯車伝達システムを採用した超電導磁気歯車システムの概略構成の実施の形態を示すものである。なお、この図の超電導磁気歯車50では、図4(a)あるいは(b)に示すような方法で磁気歯車のピニオン10、あるいは磁気歯車のギア20が形成されている。
【0018】
図5に示すように、この実施の形態では、前記磁気歯車のピニオン(としての機能をする第1の超電導体)10(外周縁側に第1のピン止め磁石10aが設けられている構造)と磁気歯車のギア(としての機能をする第1の超電導体)20(外周縁側に第2のピン止め磁石20aが設けられている構造)が一定の空隙SPをおいて第1のピン止め磁石10aと第2のピン止め磁石20aが対向して構築され、それぞれの超電導体側には駆動側反発形超電導軸受(円筒形永久磁石あるいは電磁コイル)50a、従動側反発形超電導軸受(円筒形永久磁石あるいは電磁コイル)50bが構築されている。
【0019】
また、前記反発形超電導軸受50a、50bには、それぞれに相互指示を良好にするための支持軸受50aa、50baが複数個ずつ設けられている。この構成によれば、軸受損失がきわめて小さい反発形超電導軸受が軸方向の負荷変動を抑え、付加した支持軸受50aa、50baが半径方向の負荷変動を抑え、伝達効果を高めるものである。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、超電導バルク部材上に、電磁石により磁気歯車の各永久磁石を形成する第1のピン止め磁石あるいは第2のピン止め磁石がインボリュート曲線に沿って配設されて、磁気歯車のピニオンとなる第1の超電導体と磁気歯車のギアとなる第2の超電導体が形成され、各超電導体は、その軸方向に一定の空隙を介して第1のピン止め磁石と第2のピン止め磁石が対向して並置され、それぞれの超電導体側には駆動側軸受と従動側軸受が構築されて非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するようにしたので、振動、騒音、摩耗などの懸念がなく、従来の永久磁石を用いた伝達方法では達成することのできない非常に大きな動力伝達が期待できるとともに超電導軸受を同機構上に形成することによってコンパクトで、かつ、非接触にしかも支持軸受の損失を少なくすることができるため、高能率を有する非接触型超電導磁気歯車の伝達システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気平歯車の概略平面図と、概略側面図である。
【図2】本発明の超電導磁気平歯車の概略平面図と、概略側面図である。
【図3】(a)は資材ギャップ2mmピン止め磁石に基づく軸方向磁気力と変位との関係を示すグラフ、(b)は同上の横方向の磁気力と変位との関係を示すグラフである。
【図4】(a)は超電導バルク体へのピン止め磁石の第1形成装置の概略図、(b)は同上の第2形成装置の概略図である。
【図5】超電導磁気歯車伝達システムの概略図である。
【符号の説明】
磁気歯車のピニオン
1a 第1の永久磁石
磁気歯車のギア
2a 第2の永久磁石
3a、3b 磁性体
10 磁気歯車のピニオン
10a 第1のピン止め磁石
20 磁気歯車のギア
20a 第2のピン止め磁石
30 超電導バルク体
40 電磁石
41 鉄心
41a 正の磁極
41b 負の磁極
42 電磁コイル
50 超電導磁気歯車
50a 駆動側軸受
50b 従動側軸受

Claims (1)

  1. 超電導バルク部材上に、電磁石により磁気歯車の各永久磁石を形成する第1のピン止め磁石あるいは第2のピン止め磁石がインボリュート曲線に沿って配設されて、磁気歯車のピニオンとなる第1の超電導体と磁気歯車のギアとなる第2の超電導体が形成され、各超電導体は、その軸方向に一定の空隙を介して第1のピン止め磁石と第2のピン止め磁石が対向して並置され、それぞれの超電導体側には駆動側軸受と従動側軸受が構築されて非接触型超電導軸受を形成して、動力伝達に必要ない方向の磁気力を軽減し、伝達効率を向上するようにしたことを特徴とする非接触型超電導磁気歯車伝達システム。
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