JP2001339806A - 無段変速機付きハイブリッド車両 - Google Patents

無段変速機付きハイブリッド車両

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JP2001339806A
JP2001339806A JP2000158611A JP2000158611A JP2001339806A JP 2001339806 A JP2001339806 A JP 2001339806A JP 2000158611 A JP2000158611 A JP 2000158611A JP 2000158611 A JP2000158611 A JP 2000158611A JP 2001339806 A JP2001339806 A JP 2001339806A
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internal combustion
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JP2000158611A
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Koichiro Muta
浩一郎 牟田
Kazunari Handa
和功 半田
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Mitsubishi Motors Corp
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
    • B60K6/20Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00 the prime-movers consisting of electric motors and internal combustion engines, e.g. HEVs
    • B60K6/50Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
    • B60K6/54Transmission for changing ratio
    • B60K6/543Transmission for changing ratio the transmission being a continuously variable transmission

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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 無段変速機付きハイブリッド車両において、
その走行システムに対して最適な運転条件を設定するた
めの制御ロジックを確立する。 【解決手段】 アクセル開度(APS信号)と車輪回転
速度Nwを入力条件としてパワーユニットの目標軸出力
Ppを導き出すとともに、バッテリ充電率を目標値の状
態とするための充放電出力Pbにより目標軸出力Ppを
補正する。この補正した目標軸出力Ppaに基づいて目
標プライマリ回転速度Npをマップ検索し(マップ5
6)、無段変速機の作動に伴いエンジン回転速度Neが
変化するので、更にその回転速度Neから目標エンジン
出力Peをマップ検索する(マップ58)。この目標エ
ンジン出力Peに基づいてエンジンの出力制御を行い、
その目標軸出力Ppに対する過不足分(偏差Ep)を電
動機の出力制御に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関および電
動機をパワーユニットとして使用するハイブリッド車両
に係り、特に、その動力伝達系に無段変速機を有した無
段変速機付きハイブリッド車両に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のハイブリッド車両における走行
システムの構成は、そのパワーユニットに内燃機関およ
び電動機を含み、これらの出力軸はパラレル式に駆動系
に接続されている。また、駆動系には無段変速機が装備
されており、無段変速機はプライマリ軸に対する入力回
転をセカンダリ軸との間で無段階に変速して駆動系に伝
達することができる。電動機はバッテリから給電されて
出力を発揮する一方、発電機として働くときはその電力
をバッテリに充電することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たハイブリッド車両の走行システムにあっては、その入
力条件に対して制御するべき対象が多様であり、それ
故、より好適な条件でシステムを可制御とするための制
御ロジックの確立が難しい。例えば、運転者の要求する
出力に対して内燃機関の出力と電動機の出力との配分を
最適に規定したり、また、パワーユニットの出力回転速
度に対して最も効率的な変速比を規定するための具体的
な制御手法は未だ確立が困難とされている。
【0004】そこで、本発明は無段変速機付きハイブリ
ッド車両の走行システムにおける総合的な制御手法の確
立を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の無段変速機付き
ハイブリッド車両(請求項1)は、その走行システムを
以下の手法により制御するものとしている。すなわち、
ハイブリッド車両では通常、電動機は車両加速時等に内
燃機関の出力の不足分を補償し、一方、減速時に発電機
として働いて車両の運動エネルギを回生しているが、運
転者が将来的に加速または減速の何れを要求するかは予
測が不可能である。このため、本発明では加速および減
速要求の何れにも対応するため、バッテリの目標充電率
を設定しておき、その目標充電率を維持するための充電
制御を走行システムの制御手法に適用するものとした。
【0006】具体的には、車両の運転状態を表すアクセ
ル開度および車速の検出値を入力条件としてパワーユニ
ットの目標出力を導き出すとともに、更に検出したバッ
テリの充電率を所定の目標充電率とするのに必要な電力
に相当する電動機の充放電出力を導き出し、この充放電
出力にてパワーユニットの目標出力を補正する。そし
て、補正した目標出力に対応する内燃機関の目標回転速
度を求め、その目標回転速度に基づいて無段変速機の目
標プライマリ回転速度を導き出す。この目標プライマリ
回転速度に基づいて無段変速機の変速比を制御すると、
その変速比に従って内燃機関の回転速度が変化するの
で、その変化する回転速度に応じて更に内燃機関の目標
出力を導き出す。最終的なパワーユニットの出力制御で
は、内燃機関の出力はその目標出力に基づいて制御する
ものとし、一方、電動機の出力はパワーユニットの目標
出力と内燃機関の目標出力との間の偏差に基づいて制御
するものとする。
【0007】上述した制御手法によれば、補正された後
のパワーユニットの目標出力(補正目標出力)には、運
転者がパワーユニットに対して実際に要求する出力と、
走行システムがバッテリを充電または放電するために必
要とする充放電出力とを含む。走行システムはその構造
上、内燃機関の回転速度と変速機のプライマリ回転速度
とが相互に対応しているため、補正目標出力に対応する
内燃機関の目標回転速度に基づいて無段変速機の変速比
を制御すると、その変速操作に伴い内燃機関の回転速度
が変化する。この変化する回転速度に応じて内燃機関の
目標出力を導き出し、その目標出力に従って内燃機関を
制御すると、上述の補正目標出力に合致した出力が得ら
れることになる。このとき電動機の出力は、パワーユニ
ットの目標出力に対する内燃機関の目標出力の過不足分
として制御されるので、その出力はバッテリの充電また
は放電に必要な充放電出力に合致する。
【0008】例えば、バッテリの充電率を引き上げる必
要がある場合、その充電に必要となる出力がパワーユニ
ットの目標出力に加算して補正される。内燃機関は、そ
の補正目標出力に合致した出力を発揮するので、補正に
より加算された出力がパワーユニットの目標出力に対し
て余剰となる。この余剰出力は電動機による発電に消費
されてバッテリを充電するので、実際にハイブリッド車
両の駆動に発揮される出力は、運転者の要求する出力に
合致したものとなる。これとは逆に、バッテリの充電率
を引き下げる必要がある場合は、その放電により消費す
るべき出力がパワーユニットの目標出力から差し引いて
補正される。この場合、内燃機関の発揮する出力がパワ
ーユニットの目標出力に対して不足するので、その不足
分の出力が電動機により補償(モータアシスト)され
る。従って、この場合もハイブリッド車両の駆動に発揮
される出力は、運転者の要求する出力に合致している。
【0009】また、本発明のハイブリッド車両(請求項
2)では内燃機関に対し、その回転速度に対応して最良
の燃料消費率を与える出力を発揮させるものとしている
が、例えば加速走行等で電動機を作動させる必要がある
ときは、その作動を制限するとともに内燃機関を最良燃
費出力から外れた出力にて運転させるものとする。すな
わち、実際にバッテリと電動機との間で生じるエネルギ
損失を考慮すれば、加速走行の非定常時には電動機の出
力によりパワーユニットの目標出力を全部補償するより
も、最良燃費出力を外れたとしても内燃機関の出力によ
りパワーユニットの目標出力を補償した方が総合的な燃
費は向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態としては、例え
ば図1に示される走行システムの構成を備えた無段変速
機付きハイブリッド車両を挙げることができる。図1の
ハイブリッド車両はパワーユニットとしてエンジン1お
よび電動機2を搭載しており、電動機2には二次電池か
らなるバッテリ4が接続されている。このバッテリ4は
電動機2に給電して駆動力を発生させる一方、電動機2
が発電機として働くときはその発電した電力を充電する
ことができる。またハイブリッド車両は、その動力伝達
系に例えばベルト式の無段変速機(以下、CVTと称す
る。)6を装備しており、このCVT6はパワーユニッ
トから出力される回転を無段階に変速して車輪Wに伝達
する。ただし、無段変速機はベルト式に限られず、その
他の型式であってもよい。
【0011】また、このハイブリッド車両はパラレル式
のパワーユニットを採用しており、それ故、エンジン1
のクランク軸8と電動機4の出力軸10がともにCVT
6のプライマリ軸12に接続されて一体的に回転できる
構造を有している。なお、クランク軸8とプライマリ軸
12との間にはクラッチ14が介挿されており、このク
ラッチ14の切断によりエンジン1のアイドル運転が可
能である。
【0012】上述したCVT6は、プライマリプーリ1
6とセカンダリプーリ18との間に巻き掛けた無端状の
駆動ベルト20により動力を伝達し、これらプーリ1
6,18間の巻き掛け径比に応じてプライマリ軸12と
セカンダリ軸22との間にて変速比を無段階に設定する
ことができる。このCVT6の変速操作は、例えば油圧
式の変速制御回路24により行うことができる。具体的
には、各プーリ16,18は何れも駆動ベルトを挟持す
るためのコーン面を有した固定シーブおよび可動シーブ
からなり、それぞれ可動シーブは固定シーブに対して軸
方向に接離自在となっている。また、各可動シーブ内に
は油圧室が形成されており、個々の油圧室には油圧式変
速制御回路24を通じて作動油圧の給排路が接続されて
いる。この変速制御回路24は図示しない油圧源から作
動油圧の供給を受け、その圧力を調整して更に供給する
ことができる。例えば、変速制御回路24はプライマリ
プーリ16側の油圧室に対する作動油圧の給排を制御し
てその可動シーブを軸方向に変位させる一方、セカンダ
リプーリ18側の油圧室に必要なライン圧を供給する。
これにより、CVT6はプライマリプーリ16およびセ
カンダリプーリ18による駆動ベルト20の挟持力を適
正に保持したまま、これらプーリ16,18間にてベル
ト巻き掛け径比を無段階に変更することができる。
【0013】また、図1のハイブリッド車両は、その走
行システムを総合的に制御するための電子制御ユニット
(ECU)26を装備しており、エンジン1および電動
機2の出力やCVT6の変速操作は何れもECU26に
より制御することができる。具体的には、エンジン1は
電動スロットルバルブ28を備え、エアフローメータ3
0および燃料噴射弁32を用いて空燃比A/Fの電子制
御を可能とする装備を有している。ECU26は電動ス
ロットルバルブ28の開度を調節するとともに、エアフ
ローメータ30からのセンサ信号を受け取ってエンジン
1の吸入空気量を検出し、所定の空燃比A/Fを得るよ
うに燃料噴射弁32を駆動させる。
【0014】また、ECU26はバッテリ4と電動機2
との間で電力の送受方向を切り換える機能を有してお
り、上述のようにバッテリ4から電動機2に給電すると
きは電動機2の型式に合わせて供給電圧、電流、周波数
等を可変して電動機2の出力を制御する。逆に、バッテ
リ4を充電するときは電動機2を発電機として働かせ
る。
【0015】また、上述した変速制御回路24はソレノ
イドバルブを用いて駆動されるスプールバルブを有して
おり、そのスプールの位置を切り換えて個々の油圧室に
対する作動油圧の給排やライン圧の調整を行うことがで
きる。ECU26は、所定の変速制御プログラムに則っ
て変速制御回路24のソレノイドバルブを駆動させ、C
VT6の変速比を制御することができる。
【0016】またECU26には、走行システムの状態
を表す各種の情報が収集されるようになっており、走行
システムには各種のセンサ類が組み込まれている。例え
ばアクセルペダル34には、その踏み込み量に応じたセ
ンサ信号を出力するアクセルポジションセンサ(AP
S)36が取り付けられており、ECU26はAPS3
6からの信号によりアクセル開度を検出することができ
る(運転状態の検出)。また車輪Wには、そのアウトプ
ット回転速度Nwに同期したパルスを出力する車速セン
サ38が組み込まれており、ECU26はそのパルス信
号から車速Vを検出することができる(運転状態の検
出)。
【0017】更に、ECU26は走行システムの状態を
検出するために設けられたセンサ類から各種の情報を収
集することができる。例えば、エンジン1にはクランク
軸の回転に同期したパルスを出力する回転速度センサ4
0が設けられており、ECU26はそのクランク角パル
スからエンジン1の回転速度Neを求めることができる
(運転状態の検出)。また、バッテリ4には、その充電
残量に応じたセンサ信号を出力する充電センサ42が取
り付けられており、ECU26はそのセンサ信号からバ
ッテリ4の充電率を求めることができる。
【0018】以上は、本発明の無段変速機付きハイブリ
ッド車両に含まれる基本的な構成であるが、本実施形態
では更に、ECU26の制御機能に関してその他の構成
を具備している。
【0019】
【実施例】以下、ECU26による走行システムの制御
機能について、具体的な実施例を挙げて説明する。また
以下の説明により、本発明のハイブリッド車両に係るそ
の他の構成もまた明確となる。図2は、ECU26に組
み込まれている制御系(第1実施例)を具体的に示して
いる。この制御系は、検出した値を各種の制御用マップ
に入力し、そのマップから取り出した値を演算処理して
各種の制御信号に形成する機能を有している。
【0020】具体的には、ECU26は先ず、上述した
APS信号および車輪回転速度Nwを入力条件として制
御系に取り込み、これら2つの条件を目標軸出力マップ
50に入力する。なお、APS信号はアクセル開度に相
当し、また、回転速度Nwは車速Vに相当する。そし
て、ECU26はマップ50上で入力条件に対応する変
数を検索し、その値をパワーユニットの目標軸出力Pp
として導き出す(目標パワーユニット出力導出手段)。
この得られた目標軸出力Ppは、運転者が実際にパワー
ユニットに対して要求する軸出力に相当する。
【0021】その一方で、ECU26は制御系にバッテ
リ4の充電率SOCの情報を取り込むと、その値を充電
率補正マップ52に入力する。この充電率補正マップ5
2は、バッテリ4の充電率を所定の目標充電率とするた
めに必要な電力を求め、その電力に相当する電動機2の
出力Pb、つまり、充放電出力を導き出すためのもので
ある(充放電出力導出手段)。例えば、充電率SOCが
目標充電率を下回っている場合、バッテリ4に充電して
充電率SOCを回復する必要があるため、電動機2の出
力Pbは発電を要求するための充電出力(正の値)とな
る。逆に、実際の充電率SOCが目標充電率を上回って
いる場合、バッテリ4を放電させて充電率SOCを引き
下げる必要があるため、電動機2の出力Pbは電力を消
費するための放電出力(負の値)となる。
【0022】上述した目標充電率は、充電率補正マップ
52に予め設定しておくことができる。例えば、ハイブ
リッド車両の走行可能距離だけを考えれば、バッテリ4
を常に満充電に近い状態に維持しておけばよいが、この
先、運転者が加速をより多く要求するか、あるいは、減
速をより多く要求するかは、車両が走行している道路の
種類(高速道路、市街地路、山間路等)や、先行きの交
通状況により異なる。従って、将来的に加速および減速
の何れの要求をも均等に満たす必要があることを考え併
せれば、目標充電率は例えば50%の近傍にあることが
好ましい。ただし、特に本実施例において目標充電率に
限定を設けるものではなく、ハイブリッド車両の用途や
走行する道路の状況等に合わせて目標充電率の値は適宜
に変更することが可能である。
【0023】次に、ECU26は充電率補正マップ52
から検索した充放電出力Pbを目標軸出力Ppに加算し
て補正し(加算点54)、その結果を補正目標出力Pp
aとする。そして、ECU26は補正目標出力Ppaを
目標プライマリ回転速度マップ56に入力し、このマッ
プ56上で対応する値を検索する。検索された値はCV
T6のプライマリ軸12に与えるべき目標プライマリ回
転速度Npとして導き出される。
【0024】ここで、図1の走行システムの構造上、ク
ラッチ14を完全に係合させた状態でCVT6のプライ
マリ回転速度Npとエンジン回転速度Neとは相互に一
致する。従って、目標プライマリ回転速度Npの具体的
な値は、補正目標出力Ppに対応するエンジン1の目標
回転速度Neに基づいて導き出すことができる(目標プ
ライマリ回転速度導出手段)。なお、ハイブリッド車両
の具体的な態様が図1の構造と異なる場合、例えばクラ
ンク軸8とプライマリ軸12との間に減速機構が設置さ
れている場合は、その減速比を考慮して目標プライマリ
回転速度Npを導き出せばよい。
【0025】図3は、ECU26が目標プライマリ回転
速度マップ56として使用することができるチャートを
示している。このチャートには、エンジン1の運転試験
を通じて得られたデータに基づいて最良燃費ラインLが
規定されており、この最良燃費ラインLは、エンジン1
を最良の燃料消費率(最低燃費)で運転させるための回
転速度Neと正味平均有効圧との関係を示している。よ
り詳しくは、図3中にエンジン1の回転速度Neと正味
平均有効圧との関係から等出力曲線をプロットすると、
その等出力曲線は右下がりの曲線群で表されている。な
お、図3中の曲線群は回転速度Neおよび正味平均有効
圧がともに高い領域にある曲線ほど高出力であることを
表している。これら等出力曲線群に対して等燃料消費率
線(図示していない)を重ね合わせると、個々の等出力
曲線上で最良の燃料消費率を得ることができるポイント
が明らかとなる。そして、これらポイントを順次つなぎ
合わせると、図示の最良燃費ラインLを得ることができ
る。
【0026】このような図3をマップとして目標プライ
マリ回転速度Npを検索する場合、ECU26は補正目
標出力Ppを表示する等出力曲線と最良燃費ラインLと
の交点を求め、その交点に対応するエンジン回転速度N
eを目標プライマリ回転速度Npとして導き出すことに
なる。また、マップ検索により導き出された目標プライ
マリ回転速度Npは、走行システムにおいてCVT6の
変速比制御信号として使用される。すなわち、ECU2
6は車輪回転速度Nwに対し、プライマリ軸12に目標
プライマリ回転速度Npを与えるための変速比を算出
し、その変速比を確立するべく変速制御回路24の作動
を制御する(変速比制御手段)。これにより、プライマ
リ軸12の回転速度が目標プライマリ回転速度Npに合
致することになる。
【0027】このようなCVT6に対する変速比制御の
実行に伴い、エンジン1の回転速度Neもまた目標プラ
イマリ回転速度Npに合致するべく変化する(Ne→N
p)。ECU26は、このとき検出した回転速度Neを
目標エンジン出力マップ58に入力し、このマップ58
からエンジン1の出力制御に用いる目標エンジン出力P
eを検索する。このとき、上述した最良燃費ラインLの
チャート(図3)を目標エンジン出力マップ58として
も使用することができ、ECU26は、最良燃費ライン
L上で回転速度Neに対応する運転ポイントを含む等出
力曲線を検索し、その曲線が表示する出力の値を目標エ
ンジン出力Peとして導き出す(目標内燃機関出力導出
手段)。なお、図3には出力の代表値を表す等出力曲線
だけが示されているが、これら代表値以外の出力につい
ては適宜、図3中に等出力曲線を表示してもよいし、補
間法によって求めてもよい。
【0028】導出された目標エンジン出力Peは、EC
U26によるエンジン1の出力制御信号として使用され
る。このとき、エンジン1に目標エンジン出力Peに合
致した出力を発揮させるため、ECU26は図3の最良
燃費ラインL上で目標エンジン出力Pe(または回転速
度Ne)に対応した負荷(または正味平均有効圧)を与
える出力制御を行う。このような出力制御は例えば、上
述したエンジン1の空燃比制御を行うための装備(電動
スロットルバルブ28、エアフローメータ30、燃料噴
射弁32等)を用いて行うことができる。
【0029】一方、ECU26は最初に導き出したパワ
ーユニットの目標軸出力Ppから目標エンジン出力Pe
を差し引き(減算点60)、これらの間の出力偏差Ep
を求める。ここまでの説明から明らかなように、この偏
差Epは、エンジン1を最良燃費の条件で運転させたと
き、そのエンジン出力が目標軸出力Ppに対して生じる
過不足分に相当する。そこで、ECU26はこの過不足
分を電動機2の出力にて補償するべく、偏差Epに基づ
いて電動機2の出力を制御する(パワーユニット出力制
御手段)。
【0030】なお、実際の走行システムにあっては、電
動機2の出力の応答性に比較してエンジン1の出力の応
答性はある程度の遅れを伴うことから、本実施例の制御
系では過渡的にエンジン出力の補償を行っている。具体
的には、ECU28はエンジン回転速度Neや燃料消費
量(噴射パルス信号)等の情報に基づいて実際のエンジ
ン出力Perを求めると、この実エンジン出力Perを
目標エンジン出力Peから差し引き(減算点62)、そ
の残りを偏差Epに加算して(加算点64)電動機2の
目標出力Pmを求めている。そしてECU26は、最終
的に求めた目標出力Pmに基づいて電動機2の出力を制
御する。
【0031】以下、図2の制御系を用いた走行システム
の制御手法について具体例を挙げて説明する。例えば、
パワーユニットの目標軸出力Pp1が導き出されたと
き、バッテリ4の充電率SOCが目標充電率に対して不
足する場合、上述のように充電率補正マップ52から必
要な充電出力Pb1(正の値)が導き出される。このと
き、図3をマップ56として使用すると、その等出力曲
線でみて、例えば目標軸出力Pp 1に対し、それよりも
高出力となる補正目標出力Ppa1(=Pp1+Pb1
に基づいて目標プライマリ回転速度Np1が導き出され
る。
【0032】一方、エンジン1の出力制御では、CVT
6の作動により変化するエンジン回転速度Ne1に基づ
いて目標エンジン出力Pe1(=Ppa1)が導き出され
る。従って、目標エンジン出力Pe1は目標軸出力Pp1
に対して余剰出力を含むことになり、この余剰出力分は
偏差Ep1(=Pp1−Pe1)として電動機2の目標出
力Pm1に反映される。この場合、目標出力Pm1は負の
値となるので、ECU26は電動機2を発電機として働
かせる。なお、このとき発電される電力はマップ52に
より導き出された充電出力Pb1に合致しており、その
電力をバッテリ4に充電することで、充電率SOCを目
標充電率まで回復させることができる。
【0033】このように、バッテリ充電率SOCが不足
する場合、エンジン1を最良燃費の条件で運転しながら
余剰出力を発生させるとともに、その余剰出力を発電に
消費させる結果、パワーユニットの出力は運転者の要求
出力に合致したものとなる。逆に、バッテリ充電率SO
Cが目標充電率を上回る場合は、その充電率SOCを目
標充電率まで引き下げるための電力に相当する放電出力
Pb2(負の値)が導き出される。この場合、目標軸出
力Pp1よりも放電出力Pb2だけ低出力となる補正目標
出力Ppa2(=Pp1+Pb2)に基づいて目標プライ
マリ回転速度Np2が導き出され、また、そのエンジン
回転速度Ne2に対応して最良燃費となる目標エンジン
出力Pe2が導き出される。
【0034】従って、目標エンジン出力Pe2は目標軸
出力Pp1に対して不足することになり、その出力偏差
Ep2(=Pp1−Pe2)に基づく目標出力Pm2は正の
値となる。この場合、ECU26はエンジン1の出力に
加えて電動機2の出力により車両を力行させ、エンジン
1の出力不足分をアシストする。また、このとき電動機
2により消費される電力は、マップ52により導き出さ
れた放電出力Pb2に合致しており、充電率SOCが目
標充電率に低下するまでバッテリ4の電力が消費され
る。
【0035】このように、バッテリ充電率SOCが余剰
である場合、エンジン1を最良燃費の条件で運転すると
ともに、パワーユニットの要求出力に対する不足分を電
動機2により補償する結果、パワーユニットの出力は運
転者の要求出力に合致したものとなる。以上は、ECU
26の有する制御系の基本型(図2)に基づく第1実施
例であるが、本発明においては更に、その制御系を変形
した第2および第3の実施例が用意されている。
【0036】図2の基本型となる制御系では、例えばエ
ンジン1の出力特性やCVT6の変速可能範囲等の制約
により、図3の最良燃費ラインLに完全に合致した目標
プライマリ回転速度マップ56および目標エンジン出力
マップ58を設定できない領域が存在する。具体的に
は、CVT6の変速比を最高速(フルオーバドライブ)
とした状態でハイブリッド車両を定常走行させたとき、
各等出力曲線上でエンジン1を有効に運転することがで
きる回転速度域を図3中に規定すると、そのプライマリ
回転速度Npの下限は、図中に破線で示される右上がり
の曲線Dで表される。すなわち、エンジン1の性能に基
づく理論上の等出力曲線に対して、実際の車速域とCV
T6の構造的な変速可能範囲との関係から、この曲線D
よりも低回転速度側に変速比を高く設定することができ
ず、それ故、最良燃費ラインLが曲線Dよりも低回転速
度域にある部分は、実際のエンジン1の運転ポイントと
して成立しない。このため、実車に用いられる制御系で
は、目標プライマリ回転速度マップ56および目標エン
ジン出力マップ58の設定に際し、その最良燃費ライン
Lを部分的に曲線Dに沿って屈曲させる必要がある。こ
の場合、曲線D上ではエンジン1の運転ポイントが最良
燃費ラインLから外れたものとなる。そこで、以下の第
2実施例では、CVT6の変速可能範囲による制約を受
ける場合であっても、エンジン1の運転ポイントを最良
燃費ラインL上に移すための補正を行っている。
【0037】図4は、その第2実施例として使用される
制御系を示している。この制御系は主に、バッテリ充電
率SOCが目標充電率に対して不足する場合の出力制御
に好適した構成を有しており、特に、充電率補正マップ
66に加えてエンジン出力補正マップ68を有してい
る。このうち、充電率補正マップ66は、入力されたバ
ッテリ充電率SOCに基づいて必要な電動機2の充電出
力Pbを設定することができ、その主な機能は上述した
基本型の場合の充電率補正マップ52と同様である。
【0038】これに対し、エンジン出力補正マップ68
は、上述した目標エンジン出力Peに対する補正値とし
て、エンジン出力補正値Aeを設定することができる。
このエンジン出力補正マップ68により設定されたエン
ジン出力補正値Aeは、制御系において目標エンジン出
力Peに対して加算され(加算点70)、その補正目標
エンジン出力Peaがエンジン1の出力制御に用いられ
る。また、充電率補正マップ66により設定された充電
出力Pbは、上述したエンジン出力補正値Aeを差し引
かれ(減算点72)、その残りが目標軸出力Ppに対し
て加算される(加算点54)構成となっている。
【0039】以下、第2実施例の制御系を用いた走行シ
ステムの制御手法について具体例を挙げて説明する。な
お、第2実施例のエンジン出力補正マップ68としては
図3のチャートを使用することができるが、以下の説明
では第1実施例との混同を避けるため、別途用意した図
5を参照するものとする。例えば、ハイブリッド車両が
目標軸出力Pp2で定常走行しているとき、エンジン1
は図5でみて最良燃費ラインL上の運転ポイントα0
条件(回転速度Ne0,正味平均有効圧T0)にて出力制
御されている。この状態で、バッテリ4の充電率SOC
が目標充電率に対して不足していると認められる場合、
充電率補正マップ66から必要な充電出力Pb3(正の
値)が導き出される。
【0040】一方、図5をエンジン出力補正マップ68
として使用するとき、ECU26は目標軸出力Pp2
充電出力Pb3を加算した出力(Pp2+Pb3)を表示
する等出力曲線をマップ68から検索し、その等出力曲
線上でみて最良燃費となる運転ポイントα1を求める。
このとき、マップ68上で運転ポイントα1が曲線Dよ
りも低回転速度側にあると認められる場合、ECU26
は運転ポイントα1に対応するエンジン回転速度Ne3
おいて曲線D上の運転ポイントα2を含む等出力曲線を
検索し、その等出力曲線が表示する値を中間補正出力P
xとして設定する。そして、ECU26は目標軸出力P
2に充電出力Pb3を加算して得られる出力(Pp2
Pb3)から中間補正出力Pxを差し引いた値(=Pp2
+Pb3−Px)をエンジン出力補正値Ae1として設定
し、マップ68から出力させる。
【0041】このようにしてエンジン出力補正値Ae1
を設定すると、ECU26は充電出力Pb3からエンジ
ン出力補正値Ae1を差し引いた残り(=−Pp2+P
x)を目標軸出力Pp2に加算して補正し、補正目標出
力Ppa3を導き出す。なお、ここまでの説明から明ら
かなように、補正目標出力Ppa3の具体的な値は、マ
ップ68において設定した中間補正出力Pxに一致した
ものとなる(Ae1+Pp2=Px)。
【0042】この補正目標出力Ppa3は、基本型の場
合と同様に目標プライマリ回転速度マップ56に入力さ
れる。このとき、マップ56では最良燃費ラインLが曲
線D(太線で強調した部分)に沿って部分的に屈曲され
ているので、マップ検索の結果は曲線D上で補正目標出
力Ppa3の等出力曲線に対応するプライマリ回転速度
Np3となる。
【0043】また、ECU26が目標プライマリ回転速
度Np3に従ってCVT6の変速比を制御すると、その
作動に伴いエンジン回転速度Ne3が得られるので、第
2実施例においても同様に目標エンジン出力マップ58
の検索から目標エンジン出力が導き出される。このと
き、マップ58においても最良燃費ラインLが曲線Dに
沿って屈曲されているので、マップ検索の結果は曲線D
上でエンジン回転速度Ne3に対応する運転ポイントα2
を含む等出力曲線が表示する出力、つまり、目標エンジ
ン出力Pe3となる。これにより、目標エンジン出力P
3の値は、上述した中間補正出力Pxの値に合致した
ものとなる。
【0044】そして、ECU26は目標エンジン出力P
3にエンジン出力補正値Ae1を加算して補正し、補正
目標エンジン出力Pea1を導き出す。このとき補正値
Ae1は、上述のように目標軸出力Pp2に充電出力Pb
3を加算した値から中間補正出力Pxを差し引いた値
(=Pp2+Pb3−Px)であり、また、中間補正出力
Pxは目標エンジン出力Pe3に合致した値(Px=P
3)であることから、補正目標エンジン出力Pea1
値は最終的に、上記の目標軸出力Pp2に充電出力Pb3
を加算した値(=Pp2+Pb3)に合致したものとな
る。
【0045】このような補正目標エンジン出力Pea1
に基づいてエンジン1の出力制御を行う場合、ECU2
6は図5でみて運転ポイントα2の条件(回転速度N
3,正味平均有効圧T1)から負荷だけを増大させて、
運転ポイントα1の条件(回転速度Ne3,正味平均有効
圧T2)にて出力制御を行う。このようにしてエンジン
1の出力が補正目標エンジン出力Pea1に基づいて制
御されると、目標軸出力Pp2との間の出力偏差Ep
3(=Pp2−Pea1)に基づいて電動機2が発電機と
して働き、その出力偏差Ep3分が発電に消費される。
このとき、補正目標エンジン出力Pea1の値は目標軸
出力Pp2に充電出力Pb3を加算した値(=Pp2+P
3)となることから、電動機2により発電される電力
は充電出力Pb3に等しいものとなる。
【0046】以上のように第2実施例の制御系(図4)
を用いた場合、充電率SOCの不足分を補うための充電
出力Pbを、補正目標出力Ppaと補正目標エンジン出
力Peaとに分けて補正することができる。このため、
エンジン1の運転条件にCVT6の変速可能範囲の制約
を受ける状況にあっては、単に目標軸出力Pp2に対し
て充電出力Pb3を加算して補正しようとすると、その
運転ポイントα3が最良燃費ラインLから外れたものと
なるところ、この第2実施例では目標軸出力Pp 2に対
する補正と目標エンジン出力Pe3に対する補正とに分
けて補正を行うことにより、エンジン1の運転条件を最
良燃費ラインL上の運転ポイントα1に設定することが
できる。従って、常に最良燃費の運転条件でバッテリ充
電率SOCの補正が可能となる。
【0047】以上の第1および第2実施例は、バッテリ
充電率SOCの補正に関する有効な制御手法を提供する
ものである。ここで、ハイブリッド車両全体でみたパワ
ーユニットの効率化に着目すると、例えば電動機2の力
行時および発電時の効率が約75〜80%であり、更に
バッテリ4との間における充電および放電の効率が約9
0%であることから、電動機2の総合効率は例えば50
〜60%程度であると認められる。このため、本発明の
発明者らは、エンジン1の燃費と電動機2の総合効率と
を比較考量したとき、加速走行の非定常時には電動機2
の出力で補償するよりも、最良燃費ラインLを外れたと
してもエンジン1の出力のみで加速を行う方がトータル
でみて燃費が向上することを実験等を通じて既に確認し
ている。以下の第3実施例は、このような発明者らの技
術的知見に基づいて提供されたものであり、特にECU
26の制御機能に関して変更が加えられている。
【0048】図6は、その第3実施例として使用できる
制御系の例を示しており、この制御系は例えば図4の制
御系にいくつかの構成を付加して得ることができる。た
だし、図3の基本型を変形したものを第3実施例として
使用することも可能である。図6の制御系の特徴は主
に、エンジン1の出力制御に関するストイキ領域最大出
力マップ76を備えているところにある。すなわち、こ
のストイキ領域最大出力マップ76では、同じ回転速度
でエンジン1の負荷だけを増大したとき、空燃比のスト
イキ領域で発揮できる最大出力Psを求めることができ
る。
【0049】図7は、上述したストイキ領域最大出力マ
ップ76として使用できるチャートの例を示している。
この図7は、既に説明した最良燃費ラインLを表すチャ
ート上にストイキ領域最大出力ラインSを規定したもの
であり、この最大出力ラインS上では、最良燃費ライン
L上の運転ポイントに対してエンジン1の負荷を増大さ
せたとしても、ストイキ領域内で極端に燃費を悪化させ
ることがない運転条件を設定することができる。
【0050】また図6の制御系は、その信号線上に2種
類の比較スイッチ回路78,80を有しており、一方の
比較スイッチ回路78は入力の何れか大きい値を選択的
に通過させ、また、他方の比較スイッチ回路80は入力
の何れか小さい値を選択的に通過させる機能を有してい
る。以下、第3実施例の制御手順について具体例を挙げ
て説明する。なお、この第3実施例では、既に第2実施
例において説明したバッテリ充電率SOCの低下に基づ
く出力補正については省略する。従って、図6の制御系
において、充電率補正マップ66およびエンジン出力補
正マップ68は何れも補正値を出力しない(Ae=0,
Pb=0)ものとして扱っている。
【0051】例えば、ハイブリッド車両がパワーユニッ
トの目標軸出力Pp3にて定常走行しているとき、CV
T6にはマップ56の検索(Ppa=Pp3)により目
標プライマリ回転速度Np4が設定されている(図7参
照)。また、エンジン1の出力制御ではマップ58の検
索(Ne4=Np4)により目標エンジン出力Pe4が導
き出されており、それ故、目標エンジン出力Pe4には
最良燃費ラインL上の運転ポイントα4の条件(回転速
度Ne4,正味平均有効厚T3)が設定されている(目標
内燃機関出力導出手段)。
【0052】いま、運転者がアクセルペダル34を踏み
込んで加速を要求した場合、そのAPS信号の増大に伴
い、目標軸出力マップ50では加速要求にリニアに反応
して新たに目標軸出力Pp4が導き出される。このと
き、新たな目標軸出力Pp4に基づくマップ56の検索
では、最良燃費ラインL上の運転ポイントα5に対応し
て目標プライマリ回転速度Np5が導き出されるが、C
VT6が作動してエンジン回転速度が立ち上がるまで
(Ne4→Ne5)の間は、過渡的に目標軸出力Pp4
方が目標エンジン出力(Pe4→Pe5)を上回ることに
なる。
【0053】従って、図6の制御系では目標エンジン出
力Pe4に比較して目標軸出力Pp4が大であることか
ら、比較スイッチ回路78は目標軸出力Pp4の方を選
択的に通過させる。このとき、ECU26はストイキ領
域最大出力マップ76上で例えばエンジン回転速度Ne
4に対応する最大出力ラインS上の運転ポイントα6を検
索し、その運転ポイントα6を含む等出力曲線が表示す
る値をストイキ領域最大出力Ps1として出力する。
【0054】次に、例えば図7でみて目標軸出力Pp4
と最大出力Ps1とを比較したとき、未だ最大出力Ps1
の方が小さいことから、比較スイッチ回路80は最大出
力Ps1の方を選択的に通過させる。ECU26は比較
スイッチ回路80を通過した最大出力Ps1をエンジン
出力制御の目標値として使用し、運転ポイントα4(回
転速度Ne4,正味平均有効圧T3)の条件に対して負荷
だけを増大させる。これにより、エンジン1は図7中の
運転ポイントα6の条件(回転速度Ne4,正味平均有効
圧T4)にて出力制御される。また一方で、ECU26
は目標軸出力Pp4に対する最大出力Ps1の不足分を補
償するため、これらの間の出力偏差Ep4(=Pp4−P
1)に基づいて電動機2の出力を制御する(パワーユ
ニット制御手段)。
【0055】以上のように、第3実施例の制御系では、
例えば加速時に電動機2を作動させてモータアシストを
行うとき、目標軸出力Pp4に対する目標エンジン出力
Pe4の不足分を全部補償せずに、電動機2の作動(出
力)を制限するものとしている。より詳しくは、ECU
26はエンジン1を最良燃費ラインL上の運転条件から
外れたストイキ領域最大出力Ps1にて運転させること
により、目標軸出力Pp4に対する不足分をエンジン出
力(Ps1)にて一部補償し、その分だけ電動機2の出
力を制限するものである。これにより、エンジン1の燃
費を多少悪化させても、エンジン1と電動機2の総合効
率に基づく損失を抑えることができ、ハイブリッド車両
全体としての燃費を向上することができる。
【0056】なお、上述の第3実施例においてマップ7
6を検索した結果、ストイキ領域最大出力Psが目標軸
出力Pp以上の値となった場合、比較スイッチ回路80
を通過する信号は常に目標軸出力Ppと同じ値となる。
この場合、エンジン1の出力のみでパワーユニットの目
標軸出力Ppを発揮させることができるので(Ep=
0)、電動機2の作動は完全に制限される態様となる
(パワーユニット制御手段)。ただし、この場合でも第
1実施例で説明した実エンジン出力Perの補償のため
に電動機2を作動させることは可能である。
【0057】本発明のハイブリッド車両は、その走行シ
ステムの制御系に関して第2および第3実施例以外にも
変形が可能である。また、図2の基本型となる制御系の
構成は好ましい一例として示されたものであり、本発明
の技術的な構成を実現するため制御系に種々の変更を加
えて実施することも可能である。また、各種のマップに
用いられるチャート(図3,図5,図7)は、ハイブリ
ッド車両に搭載するべきCVT6やエンジン1の仕様、
性能曲線等に応じて適宜に書き換えることが可能であ
る。特に、上述した各実施例では、基本的に最良燃費ラ
インL上の運転ポイントから目標プライマリ回転速度N
pおよび目標エンジン出力Peを導き出しているが、エ
ンジン1の運転状態に応じて最良燃費ラインLを外れた
運転ポイントを選択するようにしてもよい。
【0058】その他、ハイブリッド車両の走行システム
は図1の構成に限られず、個々の要素を適宜に置き換え
可能であることはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】本発明の無段変速機付きハイブリッド車
両(請求項1)は、内燃機関の運転条件や電動機の出力
配分を最適化し、また、そのための適切な変速比の設定
を実現することで燃費を大きく向上することができる。
また、本発明のハイブリッド車両(請求項2)は、内燃
機関の燃費を悪化させることなく電動機のエネルギ損失
を抑制することで、その総合的な燃費を向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッド車両における走行システムの一実
施形態を表す概略図である。
【図2】走行システムを制御するための基本的な制御系
を表すブロック線図である。
【図3】エンジン回転速度と正味平均有効圧との関係か
ら、エンジンの等出力曲線について最良燃費ラインを規
定したチャートである。
【図4】図2の制御系を変形して得られるブロック線図
である。
【図5】図4の制御系を用いた第2実施例を説明するた
めのチャートである。
【図6】図4の制御系を変形して得られるブロック線図
である。
【図7】図6の制御系を用いた第3実施例を説明するた
めのチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 電動機 4 バッテリ 6 無段変速機 12 プライマリ軸 24 変速制御回路(変速比制御手段) 26 電子制御ユニット(パワーユニット制御手段) 36 アクセルポジションセンサ 38 車速センサ 40 回転速度センサ 42 充電センサ 50 目標軸出力マップ(目標パワーユニット出力導出
手段) 52 充電率補正マップ(充放電出力導出手段) 56 目標プライマリ回転速度マップ(目標プライマリ
回転速度導出手段) 58 目標エンジン出力マップ(目標内燃機関出力導出
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/06 F02D 29/00 H F02D 29/00 29/02 D 29/02 F16H 61/02 F16H 61/02 59:18 // F16H 59:18 59:24 59:24 59:42 59:42 59:70 59:70 59:74 59:74 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3D041 AA26 AA35 AB01 AC04 AC15 AD02 AD04 AD05 AD10 AD23 AD31 AE03 AE31 AE40 AF01 3G093 AA01 AA05 AA07 BA14 BA19 CB04 DA01 DA06 DA09 DB03 DB19 EA01 EB03 EB09 EC01 FA07 3J552 MA07 MA13 NA01 NB08 PA54 PA59 SA34 SB02 UA07 VA32W VA32Y VA74W VA74Y VB10Z VC01W VC02W VC03Z VD02Z 5H115 PA12 PG04 PI16 PU01 PU23 PU25 QE08 QE10 RB08 RE03 RE13 SE04 SE05 SE06 SE08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関および電動機を有するパワーユ
    ニットと、前記電動機に給電して動力を発生させる一
    方、前記電動機が発電機として働くことにより充電可能
    なバッテリと、前記パワーユニットから出力される回転
    をプライマリ軸とセカンダリ軸との間で無段階に変速し
    て伝達可能な無段変速機とを備えた無段変速機付きハイ
    ブリッド車両において、 車両の運転状態に基づき前記パワーユニットの目標出力
    を導き出す目標パワーユニット出力導出手段と、 前記電動機の働きにより、前記バッテリの充電率を所定
    の目標充電率とするのに必要な電力に相当する充放電出
    力を導き出す充放電出力導出手段と、 前記パワーユニットの目標出力を前記充放電出力にて補
    正した補正目標出力に対応する前記内燃機関の目標回転
    速度を求め、この目標回転速度に基づいて前記無段変速
    機の前記プライマリ軸に対する目標プライマリ回転速度
    を導き出す目標プライマリ回転速度導出手段と、 前記プライマリ軸の回転速度を前記目標プライマリ回転
    速度に合致させるべく前記無段変速機の変速比を制御す
    る変速比制御手段と、 前記変速比制御手段の作動により変化する前記内燃機関
    の回転速度に応じて前記内燃機関の目標出力を導き出す
    目標内燃機関出力導出手段と、 前記内燃機関の出力をその目標出力に基づいて制御する
    とともに、前記パワーユニットの目標出力と前記内燃機
    関の目標出力との間の偏差に基づいて前記電動機の出力
    を制御するパワーユニット制御手段とを具備したことを
    特徴とする無段変速機付きハイブリッド車両。
  2. 【請求項2】 前記目標内燃機関出力導出手段は、前記
    内燃機関の回転速度に対応して最良の燃料消費率を与え
    る最良燃費出力を前記目標出力として導き出し、 前記パワーユニット制御手段は前記電動機を作動させる
    とき、その作動を制限するとともに前記内燃機関を前記
    最良燃費出力から外れた出力にて運転させることを特徴
    とする請求項1に記載の無段変速機付きハイブリッド車
    両。
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