JP2001339144A - プリント配線基板の薄膜形成方法及び装置 - Google Patents

プリント配線基板の薄膜形成方法及び装置

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JP2001339144A JP2000160002A JP2000160002A JP2001339144A JP 2001339144 A JP2001339144 A JP 2001339144A JP 2000160002 A JP2000160002 A JP 2000160002A JP 2000160002 A JP2000160002 A JP 2000160002A JP 2001339144 A JP2001339144 A JP 2001339144A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線基板の透孔にフォトレジスト材
料のような液状材料が実質的に入らない、又は入っても
裏面へにじみ出ずに、プリント配線基板の片面へ所望の
膜厚の薄膜を形成すること。 【解決手段】 透孔が形成されたプリント配線基板にフ
ォトレジスト材料などの液状材料を供給すると共に回転
処理を行って、前記液状材料が前記透孔を通して裏面へ
にじみ出ない所望の膜厚の薄膜を前記プリント配線基板
の片面に形成する方法において、前記液状材料を前記プ
リント配線基板上に供給しながら、一定回転数又は加速
回転数で第1の回転処理を行い、前記液状材料の供給停
止後には前記第1の回転処理に連続して前記第1の回転
処理の回転数と同等以上の回転数で第2の回転処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、スルーホールのよう
な多数の透孔が形成されたプリント配線基板にフォトレ
ジスト層のような薄膜を形成する方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】 プリント配線基板の全面に均一の厚みの
フォトレジスト膜を形成する従来方法として、特開平5
−67861号公報に開示された方法がある。これは、
基板をフォトレジスト槽に浸漬して両面全面にフォトレ
ジスト液を塗布し、引き上げ、乾燥させた後に180度
回し、しかる後に再び浸漬、引き上げ、乾燥のサイクル
を1回以上行う方法である。この方法は比較的均一な膜
厚のフォトレジスト膜を得ることができると前記公報に
記述されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしこの方法の第
1の欠点はスルーホール又はビアのような透孔がレジス
ト材料で埋められてしまう点である。また、第2の欠点
はプリント配線基板の両面にフォトレジスト膜が形成さ
れてしまうので、片方の面にだけにフォトレジスト膜を
形成しようとすると、プリント配線基板の片面をマスク
するマスキング工程が必要になることである。
【0004】 本発明はこのような従来の問題点を解決
し、プリント配線基板の透孔にフォトレジスト材料のよ
うな液状材料が実質的に入らない、又は入っても裏面へ
にじみ出ないプリント配線基板への薄膜形成方法を提供
することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明の請求項1は、
上記の課題を解決するため、透孔が形成されたプリント
配線基板にフォトレジスト材料などの液状材料を供給す
ると共に回転処理を行って、前記液状材料が前記透孔を
通して裏面へにじみ出ない所望の膜厚の薄膜を前記プリ
ント配線基板の片面に形成する方法において、前記液状
材料を前記プリント配線基板上に供給しながら、一定回
転数又は加速回転数で第1の回転処理を行い、前記液状
材料の供給停止後には前記第1の回転処理に連続して前
記第1の回転処理の回転数と同等以上の回転数で第2の
回転処理を行うことを特徴とするプリント配線基板の薄
膜形成方法を提案するものである。
【0006】 本発明の請求項2は、上記の課題を解決
するため、請求項1において、前記液状材料は10cp
s〜2,000cpsの範囲の粘度を有するフォトレジ
スト材料であり、前記一定回転数は100rpm〜2,
000rpmの範囲であることを特徴とするプリント配
線基板の薄膜形成方法を提案するものである。
【0007】 本発明の請求項3は、上記の課題を解決
するため、請求項1又は請求項2において、前記第1の
回転処理に要する時間は前記第2の回転処理に要する時
間よりも長いことを特徴とするプリント配線基板の薄膜
形成方法を提案するものである。
【0008】 本発明の請求項4は、上記の課題を解決
するため、請求項1において、前記液状材料は10cp
s〜2,000cpsの粘度を有するフォトレジスト材
料であり、前記加速回転数は時間と共にほぼ2,000
rpmまでの範囲内で増大することを特徴とするプリン
ト配線基板の薄膜形成方法を提案するものである。
【0009】 本発明の請求項5は、上記の課題を解決
するため、請求項1又は請求項4において、前記第1の
回転処理に要する時間は前記第2の回転処理に要する時
間よりも長いことを特徴とするプリント配線基板の薄膜
形成方法を提案するものである。
【0010】 本発明の請求項6は、上記の課題を解決
するため、透孔が形成されたプリント配線基板にフォト
レジスト材料などの液状材料を供給すると共に回転処理
を行って、前記液状材料が前記透孔を通して裏面へにじ
み出ない所望の膜厚の薄膜を形成する方法において、前
記液状材料の供給と回転処理が行われるとき、その液状
材料が供給されるプリント配線基板の面側とは反対側の
空気圧を大気圧よりも高くすることを特徴とするプリン
ト配線基板の薄膜形成方法を提案するものである。
【0011】 本発明の請求項7は、上記の課題を解決
するため、請求孔6において、前記回転処理の時間の経
過に伴って前記空気圧を段階的に又は連続的に大気圧に
近づけて行くことを特徴とするプリント配線基板の薄膜
形成方法を提案するものである。
【0012】 本発明の請求項8は、上記の課題を解決
するため、透孔が形成されたプリント配線基板を支承す
る受け台と、前記プリント配線基板にフォトレジスト材
料などの液状材料を供給する液体供給ノズルを備える液
体供給装置と、前記液状材料の供給された前記プリント
配線基板を前記受け台と一緒に所定の回転処理パターン
に従って回転させる回転駆動装置とを備えたプリント配
線基板の薄膜形成装置において、前記プリント配線基板
の下面の大部分は前記受け台の上面から1mm以上離れ
ていることを特徴とするプリント配線基板の薄膜形成装
置を提案するものである。
【0013】 本発明の請求項9は、上記の課題を解決
するため、透孔が形成されたプリント配線基板を支承す
る受け台と、前記プリント配線基板にフォトレジスト材
料などの液状材料を供給する液体供給ノズルを備える液
体供給装置と、前記液状材料の供給された前記プリント
配線基板を前記受け台と一緒に所定の回転処理パターン
に従って回転させる回転駆動装置とを備えたプリント配
線基板の薄膜形成装置において、前記受け台は前記プリ
ント配線基板を支承する受け部を有し、この受け部は前
記プリント配線基板の下面との間に気圧室となる空間を
形成する底面部とそれから延びる側壁部とを有し、前記
底面部には複数の小孔が設けられており、これら小孔を
通して前記気圧室に気流を供給し得る空気供給機構を備
え、前記回転処理中には前記プリント配線基板の下面側
に形成される前記気圧室の気圧を大気圧よりも高くした
プリント配線基板の薄膜形成装置を提案するものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態及び実施例】 本発明は、透孔を有
するプリント回路基板にフォトレジスト材料を回転(ス
ピン)させて一様なフォトレジスト膜を形成する際にフ
ォトレジスト材料が透孔に入らないように、あるいは入
ったとしても透孔を通して裏側に回らないようにするも
のである。図1及び図2により本発明の基本的な1実施
例について説明する。図示しない液体供給機構に接続さ
れている液体供給ノズル1はプリント回路基板2の中央
に液状のフォトレジスト材料3を供給する。プリント回
路基板2は受け台4に設けられた4個の基板支持部材4
a、4b、4c、4dにより支持される。受け台4の中
心部は回転軸部材5に固定され、回転軸部材5の回転と
一緒に回転する。ここで、種々の大きさのプリント回路
基板に対応できるよう基板支持部材4a〜4dは放射内
外方向に移動できる構造が好ましく、また基板支持部材
は4個に限ることはなく、3個又は5個などでも良い。
【0015】 液体供給ノズル1からプリント回路基板
2の中央への液状フォトレジスト材料3の供給は、後述
するようにプリント回路基板2が一定回転数以上の状態
で行われる。プリント回路基板2が停止の状態で液状フ
ォトレジスト材料3をプリント回路基板2上に供給した
場合には、液状フォトレジスト材料3には図2に示すよ
うに圧力Pが作用するので、液状フォトレジスト材料3
はスルーホール又はビアのような透孔H内に入ろうとす
る。ここで圧力Pは、液状フォトレジスト材料3の比重
をγ、フォトレジスト材料層の高さをhとするとき、P
=γhで表される。一方、液状フォトレジスト材料3と
プリント回路基板面との間には界面張力Tが作用し、液
状フォトレジスト材料3を透孔H内に入れようとする力
に逆らう力を働かせる。本来の目的から液状フォトレジ
スト材料3とプリント回路基板2間の濡れ性を高めてあ
り、前記作用する界面張力Tが低くなるように設定され
ているので、液状フォトレジスト材料3は容易に透孔H
内に入ってしまう。
【0016】 したがって、この発明ではプリント回路
基板2が一定回転速度以上の状態で液体供給ノズル1か
らプリント回路基板2の中央への液状フォトレジスト材
料3を供給する。この場合には、液状フォトレジスト材
料3が広がるときのプリント回路基板2の透孔Hの直上
の液状フォトレジスト材料3の移動速度をv、重力をg
とするとき、透孔H内に作用する圧力Pは、P=γh−
γv2 /2gとなり、プリント回路基板2の停止時より
も小さくなることは明らかである。移動速度vはプリン
ト回路基板2の回転速度に応じて大きくなるので、その
回転速度がある値以上の場合には圧力Pを液状フォトレ
ジスト材料3が透孔Hに深く入らない値にすることがで
きる。また、液状フォトレジスト材料3はプリント回路
基板2上に供給された後、回転力により瞬時に外方向に
広がるので液膜の厚みは小さくなり、つまりhが小さく
なるので、液状フォトレジスト材料3が広がるのに伴い
圧力Pは小さくなり、透孔H内に入り難くなる。したが
って、液状フォトレジスト材料3が透孔H内に入り易い
のは、液体供給ノズル1から液状フォトレジスト材料3
が供給されるプリント回路基板2の中央近傍であるの
で、液体供給ノズル1から液状フォトレジスト材料3を
供給するときには、プリント回路基板2が一定以上の回
転速度で回転していなければならない。
【0017】 また、図2に示すようにプリント回路基
板2と受け台4との間隔がある程度以上であれば、図示
のような気流が流れ易くなり、プリント回路基板2の下
面が負圧になるのを防ぐことができ、液状フォトレジス
ト材料3が透孔H内に吸い込まれるのを防止することが
できる。例えば、プリント回路基板2を受け台4上に載
置し、回転処理を行った場合には、プリント回路基板2
と受け台4との間には微小な間隙が存在するのでその間
隙は負圧状態になり、液状フォトレジスト材料3は透孔
H内に吸い込まれる。しかし、各種実験によるとプリン
ト回路基板2の下面と受け台4の上面との間の間隙がほ
ぼ1mm以上あれば、プリント回路基板2の下面が明く
影響を及ぼす程度の大きさの負圧になるのを防ぐことが
でき、液状フォトレジスト材料3が透孔H内に吸い込ま
れるのを防止することができることを確認した。
【0018】 次に、図3によりフォトレジスト材料な
どをプリント回路基板に回転により塗布する薄膜形成装
置の一実施例を説明する。図3において、図1及び図2
で用いた記号と同じ記号は相当する部材を示す。受け台
4は、回転軸部材5に固定されたベース部4Aと、プリ
ント回路基板2を受けてこれと気圧室を形成する受け部
4Bとからなる。ベース部4Aはプリント回路基板2の
形状に対応する4角の底面部4A1を備え、底面部4A
1の中央に穴4A2が形成されており、その穴の中心に
回転軸部材5の中心軸線が合致するように、回転軸部材
5に固定されている。ベース部4Aの4辺の最外側には
適当な高さの側壁4A3が設けられ、側壁4A3の上面
に受け部Bが固定される。受け部4Bは、多数の小孔h
を有する4角形板材又は多孔質材料からなる板材で構成
された通気性底部4B1と、通気性底部4B1の4辺の
最外側に設けられた適当な高さの側壁部4B2とを有す
る。側壁部4B2には、プリント回路基板2を受入れ保
持するための段差部4B3が形成されている。ベース部
4Aの底面部4A1と受け部4Bの通気性底部4B1下
面との間の間隙4Cは空気をほぼ均一に多数の小孔bを
通過させる空気通路を形成する。また、段差部4B3に
搭載されたプリント回路基板2と受け部4Bとは大気圧
よりも高い気圧状態を保持し得る気圧室4Dを形成す
る。回転軸部材5は中央に空気通路5Aを有し、その途
中に非接触で気密状態を保持できる一般的な構造のラビ
リンスシール部6を通して固定の空気供給パイプ7に結
合される。また、回転軸部材5はモータのような駆動装
置8に結合される。
【0019】 次に、プリント回路基板2にフォトレジ
スト膜を形成する幾つかの方法について説明する。先
ず、受け台4の段差部4B3にプリント回路基板2を搭
載し、図示しない液体供給ノズル装置を動作させて液体
供給ノズル1をプリント回路基板2の中央まで移動させ
る。このとき回転駆動装置8を動作させ、受け台4を一
定回転数又は加速回転数で回転させる。この第1の実施
例の方法では空気供給機構を駆動せず、気圧室4Dの気
圧を高めずに大気圧のまま、つまりプリント回路基板2
のの両面側が大気圧の状態でプリント回路基板2に液体
供給ノズル1からフォトレジスト材料3を供給する。こ
の実施例で用いるフォトレジスト材料3は10〜2,0
00cpsの範囲の粘度、好ましくは50〜1,600
cpsの範囲の粘度を有するものである。そして図4に
示すように、100〜2,000rpmの範囲内、好ま
しくは300〜1,700rpmの範囲内の一定回転数
R1になる時刻t1以降にフォトレジスト材料3を液体
供給ノズル1からプリント回路基板2上に供給し始め、
時刻t2で液状材料3の供給を停止すると共に、回転数
をR2まで上げる。このように先ず、フォトレジスト材
料3を供給しながら一定回転で処理する第1の回転処理
を時刻t1〜t2の期間T1で行う。この条件では、回
転によって実質的にプリント回路基板2の上面側に対し
て下面側が負圧状態になることはない。
【0020】 ここで、フォトレジスト材料3の粘度が
10cpsよりも低い場合には回転数を調整してもフォ
トレジスト材料3がプリント回路基板2の透孔(図示せ
ず)を裏面近傍までに入ってしまうので、好ましくな
い。また、フォトレジスト材料3の粘度が2,000c
psよりも大きい場合にはプリント回路基板2の透孔に
フォトレジスト材料3が入ることは無いが、回転数を調
整してもプリント回路基板2上に均一な膜を形成するこ
とが難しい。また、回転数R1が100rpm以下の場
合にはフォトレジスト材料3の粘度10〜2,000c
psの範囲内であってもその内の低い方の粘度のフォト
レジスト材料3はプリント回路基板2の透孔を裏面近傍
までに入ってしまうので好ましくなく、回転数R1が
2,000rpm以上の場合には透孔の部分で膜が形成
されないか、あるいは薄すぎることがあり、好ましくな
い。
【0021】 次に、一定の回転数R2で一定時間処理
した後、時刻t3で回転数をゼロまで降下させる。回転
数をR2まで上げ始めた時刻t2から回転数がほぼゼロ
に降下する時刻t3までの時間T2を第2の回転処理に
要した時間とする。この第2の回転処理の時間T2は第
1の回転処理の時間T1よりも短くなければならない。
この第2の回転処理は第1の回転処理で得られた薄膜を
更に均一化し、所望の膜厚にするためのものであるの
で、第2の回転処理の時間T2を第1の回転処理の時間
T1よりも長くすると、プリント回路基板2の透孔の部
分で膜が薄くなり過ぎたり、穴が明いてしまう場合があ
り、好ましくない。このような条件で回転処理を行うこ
とにより、プリント回路基板2のスルーホールなどの透
孔にフォトレジスト材料がほとんど入らずに、また入っ
たとしてもプリント回路基板2の裏面ににじみ出ること
の無い状態で、プリント回路基板2にほぼ均一な厚みの
フォトレジスト膜を形成することができる。
【0022】 次に第2の実施例を図5により説明す
る。この実施例でも前記実施例と同様に気圧室4Dの気
圧を高めずに大気圧のまま、つまりプリント回路基板2
の両面側が大気圧の状態ですべての回転処理を行う。ま
た、フォトレジスト材料3も前記実施例の場合と同様に
10〜2,000cpsの範囲の粘度、好ましくは50
〜1,600cpsの範囲の粘度を有する。この実施例
では回転数を線形的に上昇させる加速回転で、その回転
数が100rpmを越えた時刻t1の近傍でプリント回
路基板2に液体供給ノズル1からフォトレジスト材料3
を供給し、予め決めた回転数r1になった時刻t2でフ
ォトレジスト材料3の供給を止めると共に、その回転数
r1を時刻t3まで保持し、時刻t3で回転数r1より
も高い予め決めた回転数r2に上昇させ始める。そして
回転数r2で一定時間、プリント回路基板2を回転さ
せ、時刻t4でその回転数をほぼゼロまで低下させる。
液体供給ノズル1からフォトレジスト材料3を供給しな
がらプリント回路基板2を加速回転させる第1の回転処
理の時間T1は、前記実施例の理由と同じ理由から第2
の回転処理の時間T2よりも長い。
【0023】 この実施例でも、プリント回路基板2の
スルーホールなどの透孔にフォトレジスト材料がほとん
ど入らずに、また入ったとしてもプリント回路基板2の
裏面ににじみ出ることの無い状態で、プリント回路基板
2にほぼ均一な厚みのフォトレジスト膜を形成すること
ができる。なお、この第2の実施例において、急速に回
転数を100rpmまで上げて時刻t2までの時間を短
くしても良く、また時間と共に回転数を上げる加速回転
は時間に対して直線的に上昇させるだけでなく、時間に
対して曲線的になるような線形的な回転数の上昇でも勿
論よい。このことは回転駆動装置8に種々の回転パター
ンをメモリしておき、入力条件によって回転数が変わる
ようにしておくことにより容易に所望の回転が得られ
る。また、これら実施例において、第2の回転処理のパ
ターンは図示のもの以外に数段階で回転数を上昇させた
り、時間に対して線形的に回転数を上昇させるものであ
ってもほぼ同様な効果が得られることを確認している。
【0024】 以上の実施例では、プリント回路基板2
と受け部4Bとの間に形成される気圧室4Dを大気圧の
ままで回転処理を行ったので、液状材料として粘度が1
0〜2,000cpsの範囲内フォトレジスト材料3を
用いたが、粘度がこの範囲外の液状材料を透孔をもつプ
リント回路基板2に塗布してほぼ均一の膜厚の層を得た
い場合がある。このような場合、気圧室4Dの気圧を大
気圧よりも大きくし、大きさを調整すればよいことが分
かった。
【0025】 次に、図3を用いて本発明の他の1実施
例について説明する。この実施例では粘度が10cps
よりも小さな液状材料3を用いることができ、気圧室4
Dの気圧は主としてプリント回路基板2の透孔の径と液
状材料3の粘度に依存する形で調整される。先ず、受け
台4の受け部4Bの段差部4B3にプリント回路基板2
を搭載した後、空気供給パイプ7に接続された図示しな
い空気供給機構を動作させて空気を通気性底部4B1の
小孔hを通して気圧室4Dに送り込んで、気圧室4Dの
気圧を所定の値に調整する。しかる後に、プリント回路
基板2を所定の一定回転数で回転させた状態で液体供給
ノズル1からプリント回路基板2の中央に液状材料3を
供給し、その回転数で所定時間処理した後に回転数をゼ
ロにする。回転処理の方法は回転数を違えて前述の実施
例と同様な方法で行なっても良いが、この実施例では最
初から最後まで所定の一定回転数で回転処理を行った。
【0026】 空気流は、気圧室4Dの気圧は前述のよ
うにプリント回路基板2の透孔の径と液状材料3の粘度
に依存するので一概に範囲を定めることはできないが、
プリント回路基板2の透孔の径が大きく、液状材料3の
粘度が小さいほど気圧を高くする必要がある。その調整
の目安としては、プリント回路基板2の透孔のある径
で、液状材料3の粘度がある値のとき、回転処理の結
果、液状材料3がプリント回路基板2の透孔に入って裏
面に回り込む場合には、気圧を高める必要があり、また
透孔からの空気流で液状材料3による膜に穴が明いた
り、膜が持ち上がってしまう場合には気圧を低くする必
要がある。気圧室4Dの気圧がこの好ましく調整されて
いる場合には、プリント回路基板2の透孔部分でも液状
材料3による膜はほぼ平坦である。実際の装置では、回
転処理中にプリント回路基板2の透孔を液状材料3によ
る膜で覆った段階では透孔から空気は漏れないが、プリ
ント回路基板2を受け台4の段差部4B3に搭載してい
るだけであるので、プリント回路基板2と段差部4B3
との間から空気が漏れるので、所定の気圧を維持するよ
う回転処理中には空気を気圧室4Dに送る必要がある。
【0027】 例えば、直径が0.3mmの透孔の場合
の各種実験によると気圧室4Dの気圧は大気圧の2倍以
下の範囲内で前述のような気圧に調整される。また、回
転処理の時間の経過に伴ってプリント回路基板2の液状
材料3による膜の厚みは薄くなるので、これに伴い気圧
室4Dの気圧を連続的に、又は段階的に微調整、つまり
低くするのが好ましい。これは空気供給機構に気流の微
調整が可能なバルブ手段を設け、タイマとの組み合わせ
で制御することができる。
【0028】
【発明の効果】 以上述べたように本発明によれば、プ
リント配線基板の透孔にフォトレジスト材料のような液
状材料が実質的に入らない、又は入っても裏面へにじみ
出ずに、プリント配線基板の片面へ所望の膜厚の薄膜を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプリント配線基板に薄膜を形成
する方法の1実施例を説明するための図である。
【図2】 本発明に係るプリント配線基板の薄膜を形成
する方法の1実施例を説明するための図である。
【図3】 本発明に係るプリント配線基板の薄膜形成装
置の1実施例を説明する図である。
【図4】 本発明に係るプリント配線基板の薄膜形成方
法の1実施例を説明するための図である。
【図5】 本発明に係るプリント配線基板の薄膜形成方
法の他の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・液体供給ノズル 5・・・回転
軸部材 2・・・プリント回路基板 6・・・ラビ
リンスシール部 3・・・液状材料 7・・・空気
供給パイプ 4・・・受け台 8・・・回転
駆動装置 4A・・受け台4のベース部 4B・・・受け
台4の受け部 4A1・・ベース部の底面部 4B1・・通気
性底部 4A2・・底面部の穴 4B2・・受け
部の側壁部 4A3・・ベース部の側壁 4B3・・受け
部の段差部 4C・・・間隙(空気通路) 4D・・・気圧
室 4a〜4d・・基板支持部材 H・・・透孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透孔が形成されたプリント配線基板にフ
    ォトレジスト材料などの液状材料を供給すると共に回転
    処理を行って、前記液状材料が前記透孔を通して裏面へ
    にじみ出ない所望の膜厚の薄膜を前記プリント配線基板
    の片面に形成する方法において、 前記液状材料を前記プリント配線基板上に供給しなが
    ら、一定回転数又は加速回転数で第1の回転処理を行
    い、前記液状材料の供給停止後には前記第1の回転処理
    に連続して前記第1の回転処理の回転数と同等以上の回
    転数で第2の回転処理を行うことを特徴とするプリント
    配線基板の薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記液状材料は10cps〜2,000cpsの範囲の
    粘度を有するフォトレジスト材料であり、前記一定回転
    数は100rpm〜2,000rpmの範囲であること
    を特徴とするプリント配線基板の薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、 前記第1の回転処理に要する時間は前記第2の回転処理
    に要する時間よりも長いことを特徴とするプリント配線
    基板の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記液状材料は10cps〜2,000cpsの粘度を
    有するフォトレジスト材料であり、前記加速回転数は時
    間と共にほぼ2,000rpmまでの範囲内で増大する
    ことを特徴とするプリント配線基板の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項4において、 前記第1の回転処理に要する時間は前記第2の回転処理
    に要する時間よりも長いことを特徴とするプリント配線
    基板の薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 透孔が形成されたプリント配線基板にフ
    ォトレジスト材料などの液状材料を供給すると共に回転
    処理を行って、前記液状材料が前記透孔を通して裏面へ
    にじみ出ない所望の膜厚の薄膜を形成する方法におい
    て、 前記液状材料の供給と回転処理が行われるとき、その液
    状材料が供給されるプリント配線基板の面側とは反対側
    の空気圧を大気圧よりも高くすることを特徴とするプリ
    ント配線基板の薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記回転処理の時間の経過に伴って前記空気圧を段階的
    に又は連続的に大気圧に近づけて行くことを特徴とする
    プリント配線基板の薄膜形成方法。
  8. 【請求項8】 透孔が形成されたプリント配線基板を支
    承する受け台と、前記プリント配線基板にフォトレジス
    ト材料などの液状材料を供給する液体供給ノズルを備え
    る液体供給装置と、前記液状材料の供給された前記プリ
    ント配線基板を前記受け台と一緒に所定の回転処理パタ
    ーンに従って回転させる回転駆動装置とを備えたプリン
    ト配線基板の薄膜形成装置において、 前記プリント配線基板の下面の大部分は前記受け台の上
    面から1mm以上離れていることを特徴とするプリント
    配線基板の薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 透孔が形成されたプリント配線基板を支
    承する受け台と、前記プリント配線基板にフォトレジス
    ト材料などの液状材料を供給する液体供給ノズルを備え
    る液体供給装置と、前記液状材料の供給された前記プリ
    ント配線基板を前記受け台と一緒に所定の回転処理パタ
    ーンに従って回転させる回転駆動装置とを備えたプリン
    ト配線基板の薄膜形成装置において、 前記受け台は前記プリント配線基板を支承する受け部を
    有し、該受け部は前記プリント配線基板の下面との間に
    気圧室となる空間を形成する底面部とそれから延びる側
    壁部とを有し、前記底面部には複数の小孔が設けられて
    おり、これら小孔を通して前記気圧室に気流を供給し得
    る空気供給機構を備え、前記回転処理中には前記プリン
    ト配線基板の下面側に形成される前記気圧室の気圧を大
    気圧よりも高くすることを特徴とするプリント配線基板
    の薄膜形成装置。
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