JP2001338487A - 磁気メモリ、磁気メモリの製造方法 - Google Patents

磁気メモリ、磁気メモリの製造方法

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JP2001338487A JP2000182154A JP2000182154A JP2001338487A JP 2001338487 A JP2001338487 A JP 2001338487A JP 2000182154 A JP2000182154 A JP 2000182154A JP 2000182154 A JP2000182154 A JP 2000182154A JP 2001338487 A JP2001338487 A JP 2001338487A
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memory
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Kazuyoshi Imae
一義 今江
Ryoji Namikata
量二 南方
Masashi Michijima
正司 道嶋
Hidekazu Hayashi
秀和 林
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    • G11C11/56Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反磁界の影響を低減することができると共
に、磁性層端部に磁極が発生しても、磁性層に記録され
た磁化状態が従来よりも安定に存在する磁気メモリおよ
びその製造方法を提供する。 【解決手段】 面内の一方向に磁化配向する強磁性層を
有し、該強磁性層の磁化の向きを情報として用いるMT
J素子10を略格子状に配し、MTJ素子10における
メモリ層1となる強磁性層の磁化容易軸の軸方向が、隣
合うMTJ素子10のメモリ層1となる強磁性層の磁化
容易軸の軸方向に対して90度異なるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜面内の一方向に
磁化配向する磁性層を有した磁気メモリ素子がマトリク
ス状に配されてなる磁気メモリおよびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気トンネル接合(MTJ)素子
は、従来の異方性磁気抵抗効果(AMR)素子や巨大磁
気抵抗効果(GMR)素子に比べて大きな出力が得られ
ることから、HDD用再生ヘッドや磁気メモリヘの応用
が考えられている。
【0003】特に、磁気メモリは、半導体メモリと同じ
く稼動部の無い固体メモリであるが、電源が断たれて
も情報を失わない、繰り返し回数が無限回、放射線
が入射しても記録内容が消失する危険性が無い等、半導
体メモリと比較して有利である。
【0004】MTJ素子は、例えば、図14に示すよう
に、反強磁性層101、強磁性層102、絶縁層10
3、強磁性層104をこの順に積層した構造を有してい
る。このような構造は、例えば、特開平9−10651
4号公報等に示されている。
【0005】上記反強磁性層101としては、例えば、
FeMn、NiMn、MnPt、MnIr等の合金が用
いられる。また、強磁性層102および強磁性層104
としては、Fe、Co、Niあるいはこれらの合金が用
いられる。絶縁層103としては、各種の酸化物や窒化
物が検討されているが、Al2 3 膜の場合に最も高い
磁気抵抗(MR)比が得られる。
【0006】その他にも、MTJ素子として、反強磁性
層101を除いた構成で、強磁性層102と強磁性層1
04との保磁力差を利用したMTJ素子の提案もなされ
ている。
【0007】次に、図14に示す構造を有するMTJ素
子100を磁気メモリに使用する場合の動作原理を、図
15(a)、図15(b)および図16を参照して以下
に説明する。
【0008】図15(a)に示すように強磁性層102
および強磁性層104の磁化方向は何れも強磁性層10
2および強磁性層104の表面と平行であり、該強磁性
層102および強磁性層104を蒸着により形成する際
に磁界Hを加えることで、磁界Hの方向を磁化容易軸と
する一軸性の磁気異方性が誘起され、各MTJ素子10
0の磁化容易軸、すなわち、各MTJ素子100の磁化
方向は、印加磁界Hの方向に揃っている。
【0009】これにより、強磁性層102および強磁性
層104の磁化は何れも強磁性層102および強磁性層
104の面内にあり、平行、もしくは、反平行となるよ
うに、実効的な一軸磁気異方性を有している。そして、
強磁性層102の磁化は、反強磁性層101との交換結
合により、実質的に一方向に固定されている。これによ
り、MTJ素子100は、上記強磁性層104の磁化の
方向で記憶(情報)が保持されるようになっている。
【0010】上記の構造を有するMTJ素子100を用
いた磁気メモリでは、メモリ層となる強磁性層104の
磁化が平行もしくは反平行であり、MTJ素子100の
抵抗が異なることを検出することにより、読出しを行
う。一方、書込みは、図15(b)に示すように、MT
J素子100の近傍に配置した電流線106(ワード線
・ビット線(電流供給線))に電流を流すことで発生す
る磁界Hを利用して強磁性層104の磁化の向きを変え
ることで実現される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記構造のMTJ素子
100では、強磁性層102および強磁性層104の磁
化方向が、強磁性層102および強磁性層104の面内
方向であるため、これら強磁性層102および強磁性層
104の磁化方向両端部、例えば図16に示すように、
強磁性層104の磁化方向である長手方向の両端部10
4a・104bには、磁極が発生する。
【0012】従って、図16に示すように、上記構造の
MTJ素子100を複数、マトリクス状に配してなる磁
気メモリにおいて、該磁気メモリの高密度化を図るに
は、MTJ素子100を微細化する必要があるが、MT
J素子100の微細化に伴い、上述した磁極による反磁
界の影響が大きくなる。
【0013】この場合、強磁性層102は反強磁性層1
01と交換結合していることから、上記反磁界の影響は
少ない。また、米国特許第5,841,692号に開示
されているように、強磁性層102を、反強磁性結合す
る二つの強磁性層で構成することにより、強磁性層10
2端部に発生する磁極を実質的にゼロにすることができ
る。
【0014】しかしながら、メモリ層となる強磁性層1
04についてはこのような手法を取ることができない。
このため、パターンが微細化するに連れて、強磁性層1
04の両端部104a・104bの磁極の影響により、
磁化が不安定となり、記憶の保持が困難となる。
【0015】また、従来のMTJ素子100の配置で
は、図16に示すように、メモリ層となる強磁性層10
4の磁化が、隣合うMTJ素子100からの漏洩磁界に
より不安定になる問題がある。
【0016】例えば、図16において、右下のメモリ層
(以下、説明の便宜上、メモリ層111aと記す)に着
目すると、該メモリ層111aが、矢印112にて示す
ように、図中、左向きに磁化している場合、漏洩する磁
界(以下、漏洩磁界113と記す)は破線矢印にて示す
ように生じる。
【0017】この時、上記メモリ層111aに対し、磁
化容易軸方向と直交する磁化困難軸方向(図15中、上
下方向)に隣合うMTJ素子100のメモリ層(以下、
説明の便宜上、メモリ層111bと記す;但し、図面の
簡略化のため、図15中、上記メモリ層111aに対
し、下方向に隣接するメモリ層は省略している)では、
磁化の方向が、矢印114にて示すように、上記メモリ
層111aの磁化の方向と同じ方向(この場合、左向
き)になったときには、該メモリ層111bに流入する
漏洩磁界113の向きは、メモリ層111aの磁化の方
向と逆向きとなり、メモリ層111aの漏洩磁界113
が、メモリ層111bの磁化を打ち消す方向に加わるた
め、磁化が不安定になる。
【0018】また、上記メモリ層111aに対し、磁化
容易軸方向(図15中、左右方向)に隣合うMTJ素子
100のメモリ層(以下、説明の便宜上、メモリ層11
1cと記す;但し、図面の簡略化のため、図15中、上
記メモリ層111aに対し、右方向に隣接するメモリ層
は省略している)では、磁化の方向が、矢印115にて
示すように、上記メモリ層111aの磁化の方向と逆方
向(この場合、右向き)になったときには、該メモリ層
111cに流入する漏洩磁界113の向きが該メモリ層
111cの磁化の方向と逆向きとなり、メモリ層111
aの漏洩磁界113が、メモリ層111cの磁化を打ち
消す方向に加わるため、磁化が不安定になる。
【0019】このように、複数のメモリ層(メモリ層1
11a・111b・111c…)がマトリクス構成され
た磁気メモリでは、各メモリ層が、隣合うメモリ層の磁
化の向きにより、隣合うメモリ層から漏洩する磁界の影
響を受け、磁化が不安定となっていた。
【0020】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、その目的は、反磁界の影響を低減することができ
ると共に、磁性層端部に磁極が発生しても、磁性層に記
録された磁化状態が従来よりも安定に存在する磁気メモ
リ、および上記磁気メモリを安定に製造できる磁気メモ
リの製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気メモリ
は、上記の課題を解決するために、面内の一方向に磁化
配向する磁性層を有し、該磁性層の磁化の向きを情報と
して用いる磁気メモリ素子が略格子状に配されてなる磁
気メモリにおいて、隣合う磁気メモリ素子の磁化容易軸
の軸方向が互いに異なることを特徴としている。
【0022】上記の構成によれば、上記磁気メモリ素子
において、面内の一方向に磁化配向している磁性層にお
ける磁化の向きが、隣合う磁気メモリ素子の磁性層にお
ける磁化の向きと異なるため、隣合う磁気メモリ素子の
磁性層から流入する漏洩磁界が、上記漏洩磁界が流入す
る側の磁気メモリ素子の磁性層の磁化を打ち消す方向に
大きく作用することを抑制することができる。このた
め、上記漏洩磁界による反磁界の影響を低減し、上記磁
性層に記録された磁化状態が従来よりも安定に存在する
磁気メモリを提供することができる。
【0023】この場合、隣合う磁気メモリ素子の磁化容
易軸の軸方向が互いに90度異なることで、隣合う磁気
メモリ素子の磁性層から流入する漏洩磁界が、上記漏洩
磁界が流入する側の磁気メモリ素子の磁性層の磁化を打
ち消す方向に作用せず、隣合う磁気メモリ素子の磁性層
から流入する漏洩磁界による反磁界の影響を無くし、上
記磁性層に記録された磁化状態が極めて安定に存在する
磁気メモリを提供することができる。
【0024】また、本発明に係る磁気メモリは、上記の
課題を解決するために、上記磁気メモリ素子の平面形状
が長方形状であり、その長手方向に磁化容易軸があるこ
とを特徴としている。
【0025】磁性体が長方形状の場合には、短手方向よ
りも長手方向に磁化して安定する傾向にある。このた
め、上記磁気メモリ素子の平面形状を長方形状にするこ
とで、複雑な構造を必要とすることなく、その長手方向
を磁化容易軸とすることができ、隣合う磁気メモリ素子
の磁化容易軸の軸方向を容易に異ならしめることができ
る。
【0026】また、上記の構成によれば、上記磁気メモ
リ素子の磁性層の磁極は、その長手方向端部(短辺部)
に生じるので、磁極の面積が減少すると共に、磁極間の
距離が長くなるので、反磁界の影響をより低減すること
ができる。さらに、磁気メモリ素子の微細化に伴って形
状効果も増加するので、より高い集積度の磁気メモリを
実現することができる。
【0027】さらに、本発明に係る磁気メモリは、上記
の課題を解決するために、各磁気メモリ素子の中心位置
が直線状に並ぶように配されていることを特徴としてい
る。
【0028】上記の構成によれば、各磁気メモリ素子の
中心位置が直線状に並ぶように配されていることで、各
磁気メモリ素子の磁性層における中心位置から離れた位
置においても、隣合う磁気メモリ素子の磁性層から流入
する漏洩磁界のうち、磁化を弱める成分と、磁化を強め
る成分とのバランスをとることができ、上記漏洩磁界に
よる反磁界の影響を低減することができる。
【0029】特に、隣合う磁気メモリ素子の磁化容易軸
の軸方向が互いに90度異なる場合、上記磁気メモリ素
子の平面形状が長方形状であっても、各磁気メモリ素子
の中心位置が直線状に並ぶように配置することで、各磁
気メモリ素子の磁性層における中心位置から離れた位
置、例えば長手方向端部(短辺部)においても、該磁性
層に、隣合う磁気メモリ素子の磁性層から流入する漏洩
磁界のうち、磁化を弱める成分と、磁化を強める成分と
の量が等しくなり、上記漏洩磁界(反磁界)の影響を無
くすことができる。
【0030】また、上記磁気メモリにおいては、上記磁
気メモリ素子が磁気トンネル接合素子であることが好ま
しい。
【0031】磁気トンネル接合素子は、異方性磁気抵抗
効果素子や巨大磁気抵抗効果素子に比べて大きな出力が
得られ、低磁場において大きな抵抗変化(感度)を示
す。従って、上記の構成によれば、異方性磁気抵抗効果
素子や巨大磁気抵抗効果素子を用いた場合と比較して、
低磁場で安定した記録を行うことができる磁気メモリを
提供することができる。
【0032】上記磁気メモリでは、さらに、基板上に斜
面部が形成され、磁気メモリ素子が、上記斜面部上に形
成され、かつ、上記斜面部の面方向と平行方向に磁化容
易軸を有していてもよい。
【0033】上記構成によれば、基板上に、溝部または
凸部を形成することにより、斜面部を形成することがで
き、かつ、磁気メモリ素子の基板上での占有形状(投影
面積形状)を、例えば正方形状に設定することができ
る。
【0034】このとき、上記構成では、磁気メモリ素子
を基板上において正方形状に設定しても、斜面部では、
長方形状となるので、上記磁気メモリ素子に対し、磁化
容易軸を容易に設定でき、また、磁気メモリ素子を基板
上において正方形状に設定できることにより、上記磁気
メモリ素子を基板上に最密に配置できて、磁気メモリ素
子の形成密度を向上できる。
【0035】本発明の磁気メモリの製造方法は、前記の
課題を解決するために、上記斜面部を有する磁気メモリ
の製造方法であって、磁気メモリ素子が配置される位置
に、隣り合う位置で異なる方向に傾斜する斜面部をそれ
ぞれ基板上に形成する工程と、上記各斜面部に磁性層を
それぞれ成膜する工程と、各斜面部上の各磁性層を磁気
メモリ素子の形状に加工する工程とを含むことを特徴と
している。
【0036】上記方法によれば、磁気メモリ素子を基板
上に最密に配置できて、磁気メモリ素子の形成密度を向
上した磁気メモリを安定に製造することができる。
【0037】本発明の磁気メモリの他の製造方法は、前
記の課題を解決するために、磁気メモリ素子の形状に窓
部を隣接方向に一個おきに設けた第1のマスクを形成す
る工程と、第1のマスク上に第1の磁性層を磁界中で成
膜する工程と、第1のマスクをリフトオフして第1の磁
性層を磁気メモリ素子形状に加工する工程と、第1のマ
スクの窓部と異なる位置に、磁気メモリ素子の形状に窓
部を隣接方向に一個おきに設けた第2のマスクを形成す
る工程と、第2のマスク上に第2の磁性層を磁界中で成
膜する工程と、第2のマスクをリフトオフして第2の磁
性層を磁気メモリ素子形状に加工する工程とを有し、第
1の磁性層と第2の磁性層とを互いに異なる方向の磁界
中でそれぞれ成膜することを特徴としている。
【0038】上記方法によれば、第1の磁性層と第2の
磁性層とを互いに異なる方向の磁界中でそれぞれ成膜す
ることにより、隣り合う各磁気メモリ素子の間での磁化
容易軸を互いに異なる設定することを安定化できるの
で、情報が記録された各磁気メモリ素子の磁化方向を安
定化できる。
【0039】上記磁気メモリでは、磁気メモリ素子に対
する各書き込み線が、磁気メモリ素子と重なる部分で互
いに異なる方向に配線されていてもよい。
【0040】上記構成によれば、磁気メモリ素子に対
し、情報を書き込む場合、上記磁気メモリ素子上にて交
差する各書き込み線の双方に、書き込みのための電流を
それぞれ通電することにより、上記各書き込み線からの
各磁界の合成磁界によって上記磁気メモリ素子に対し、
上記合成磁界を上記各磁界より大きく設定できるので、
情報を書き込むことができる。
【0041】また、上記構成では、磁気メモリ素子が略
格子状に配されているので、磁気メモリ素子に対する各
書き込み線を、略格子状に沿って、それぞれ直線状に設
定できるので、上記各書き込み線を設定を容易化でき
る。
【0042】上記磁気メモリにおいては、磁気メモリ素
子に対する各書き込み線が、磁気メモリ素子と重なる部
分において同一方向に配線されていてもよい。
【0043】上記構成によれば、各書き込み線による合
成磁界は、各書き込み線に通電される電流値の違いや、
各書き込み線の配置とは無関係に一方向に設定できるの
で、上記各書き込み線による情報の書き込みを安定化で
きる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図13に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。以下の実施の形態では、面内の一方向に磁化配向す
る磁性層を有し、磁化の向きを情報として用いる磁気メ
モリ素子として、磁気トンネル接合素子(以下、MTJ
素子と記す)を用いた磁気メモリを例に挙げて説明する
が、本発明は、磁性体の磁化方向の向きを情報として用
いる磁気メモリ分野(固体磁気メモリ)で広く応用でき
るものであり、以下の説明にのみ限定されるものではな
い。
【0045】本実施の形態に係る磁気メモリは、図1〜
3に示すように、同一の水平平面内に所定の間隔で平行
に配された導電線からなるワード線7…(第1の電流供
給線;図2および図3参照)と、他の水平平面内に所定
の間隔で平行に配された導電線からなるビット線8…
(第2の電流供給線;図2および図3参照)と、ワード
線7…とビット線8…との各交差点に配され、これによ
り、略格子状(マトリクス状)に配列された、複数のM
TJ素子10…とを備えている。尚、図面の簡略化のた
め、これらワード線7、およびビット線8、およびMT
J素子10は、実際より少なく記載されている。
【0046】上記ワード線7およびビット線8は、MT
J素子10の上下に形成された図示しない上部電極、下
部電極にそれぞれ接続され、行方向、列方向のMTJ素
子10…をそれぞれ制御するようになっている。
【0047】上記MTJ素子10は、非磁性層を介して
積層された2層以上の強磁性層(磁性層)を備え、該強
磁性体の磁化方向の差を情報として記録すると共に、上
記した磁化方向の差を電気抵抗値として読み出すように
なっている。
【0048】該MTJ素子10は、図4に示すように、
例えば、反強磁性層11、強磁性層12、絶縁層13、
強磁性層14がこの順に積層された構造を有している。
上記絶縁層13は、強磁性層12と強磁性層14との間
の交換結合を遮断する機能を有するものである。該MT
J素子10の基本構造(積層構造)は、従来のMTJ素
子、例えば前記図14に示したMTJ素子100と同じ
であるため、その詳細についてはここでは省略するもの
とする。
【0049】本実施の形態において、上記MTJ素子1
0の平面形状、即ち、メモリ層(以下、説明の便宜上、
メモリ層1と記す)となる強磁性層14の平面形状は矩
形(長方形状)であり、該メモリ層1は、図1において
例えば矢印2にて示すように、メモリ層1の長手方向を
磁化容易軸として、それぞれ、メモリ層1の面内の一方
向に磁化配向している。これは磁性体の形状効果と呼ば
れるものであり、磁性体が長方形状の場合には、短手方
向よりも長手方向に磁化して安定する効果を利用してい
る。このような形状効果は、磁性体の長辺と短辺との比
が大きくなるほど強くなる傾向にある。このため、メモ
リ層1は、できるだけ細長い形状にすることが望まし
い。
【0050】従来、MTJ素子における強磁性層には、
該強磁性層となる薄膜を蒸着する際に磁界を加えておく
ことで磁界の方向を磁化容易軸とするような一軸性の磁
気異方性が誘起されており、このため、磁気メモリを構
成するマトリクス状に配された各MTJ素子の磁化容易
軸は、印加した磁界方向に一様に揃っていた。
【0051】しかしながら、本実施の形態では、磁気メ
モリを構成する際に、互いに隣合うMTJ素子10・1
0を互いに90度回転させて配列し、MTJ素子10…
を、互いに隣合うMTJ素子10・10の長手方向側面
と短手方向側面とが互いに対向するようにマトリクス状
に配列することで、磁気メモリを構成するマトリクス状
に配された各MTJ素子10の磁化容易軸の軸方向が、
隣合うMTJ素子10のメモリ層1の磁化容易軸の軸方
向と90度異なるように設定している。
【0052】このため、従来の磁気メモリでは、漏洩磁
界が、隣合うMTJ素子のメモリ層の磁化を打ち消す方
向に加わる場合が生じたが、本実施の形態に係る磁気メ
モリでは、図1に示すように、例えば右下のメモリ層1
(以下、説明の便宜上、メモリ層1Aと記す)に着目す
ると、破線矢印4にて示す、メモリ層1Aの一方の端部
(短辺部1a)からの漏洩磁界の向きと、矢印2あるい
は矢印3にて示す、該メモリ層1Aと隣合うMTJ素子
10のメモリ層1(以下、説明の便宜上、ワード線7
(例えば図2参照)に沿って該メモリ層1Aと隣合うM
TJ素子10のメモリ層1をメモリ層1B、ビット線8
(例えば図2参照)に沿って該メモリ層1Aと隣合うM
TJ素子10のメモリ層1をメモリ層1Cと記す)の磁
化の方向とは向きが90度異なるため、上記漏洩磁界
は、上記メモリ層1Aと隣合うメモリ層1B・1Cの磁
化を打ち消す方向に作用しない。
【0053】また、より好ましい配置として、MTJ素
子10…のメモリ層1…の中心位置が直線状に並ぶよう
に配置すれば、メモリ層1、例えばメモリ層1Bの、中
心位置1bから離れた位置、例えば短辺部1cでは、矢
印3で示す該メモリ層1Bの磁化方向と、破線矢印5に
て示す、メモリ層1Aの短辺部1aからの漏洩磁界の向
きとのなす角度が90度より小さくなり、上記メモリ層
1Aの短辺部1aからの漏洩磁界(反磁界)の影響が出
てくるが、メモリ層1Bに流入する、矢印4・5・6で
示される漏洩磁界のうち、矢印5にて示す、磁化を弱め
る成分と、矢印6にて示す、磁化を強める成分との量が
等しくなり、上記漏洩磁界(反磁界)の影響を無くすこ
とができる。
【0054】また、上述した形状効果を利用して磁化容
易軸を形成すると、メモリ層1の磁極、例えばメモリ層
1Aの磁極は短辺部1a・1a’に生じるので、磁極の
面積が減少すると共に、磁極間の距離が長くなるので、
これによっても反磁界の影響を小さくすることができ
る。
【0055】次に、本実施の形態において、互いに隣合
うMTJ素子10・10のメモリ層1・1の磁化容易軸
の軸方向、即ち、磁化方向を、90度異なるように設定
する方法について、図2を参照して以下に説明する。
【0056】図2に示す方法では、MTJ素子10の強
磁性層12・14(図4参照)となる磁性体材料を成膜
する際に、外部から、矢印21にて示す磁界を印加し、
該磁性体材料からなる強磁性薄膜を、得られるMTJ素
子10の形状に対して45度傾けて磁化する。
【0057】続いて、このようにして作製した強磁性薄
膜をMTJ素子10に加工する際に、該強磁性薄膜を、
個々のMTJ素子10…が、その平面形状が矩形で、か
つ、互いに隣合うMTJ素子10・10が、ワード線7
およびビット線8に沿って、互いに90度回転するよう
に作製されたマスクを用いて加工する。
【0058】加工後、個々のMTJ素子10の磁化容易
軸は、MTJ素子10の形状に対して、45度傾いた状
態から、それぞれの長手方向へ最短距離で回転し、安定
状態となる。
【0059】図2に示す磁気メモリにおいては、個々の
MTJ素子10の磁化の方向、例えば個々のMTJ素子
10のメモリ層1における磁化の方向は、図2中、ワー
ド線7と平行な右向きの矢印22…およびビット線8と
平行な上向きの矢印23…にて示すように、MTJ素子
10の長手方向に沿って上向きと右向きとに分かれ、互
いに隣合うMTJ素子10・10で、互いに90度異な
る方向に磁化容易軸が設定されている。
【0060】次に、上記磁気メモリに情報を記録する方
法について、図3を参照して以下に説明する。上記構成
の磁気メモリに情報を記録する場合には、ワード線7お
よびビット線8に電流を流すことで発生する合成磁界を
利用する。該合成磁界は、MTJ素子10の形状に対し
て45度傾いた方向に生じるが、この方向が、MTJ素
子10の強磁性層12・14(図4参照)成膜時の磁界
の向きとは逆向きとなるように電流を設定すれば、上記
MTJ素子10の磁化の向きを反転することができる。
【0061】例えば、磁気メモリの形成に際し、図2に
示す方法を採用した場合には、図3中、矢印31にて示
すように、図2において矢印21にて示した磁界の向き
とは逆向きの磁界が生じるように電流を設定すれば、図
3中、矢印32にて示すように、上記MTJ素子10の
磁化の向きを層の平面内で反転させることができる。
【0062】情報の記録(書き込み)は、このように、
ワード線7およびビット線8の両方に電流を流すことに
より、その交点で結合された、電流の大きさ並びに方向
に応じた合成磁界により、メモリ層1(強磁性層14)
に励起された磁化を、磁化容易軸に沿って回転させるこ
とにより実現される。
【0063】本実施の形態に係る磁気メモリへの情報の
記録は、従来の磁気メモリと同様であり、個々のMTJ
素子10は、従来のMTJ素子同様、強磁性層12およ
び強磁性層14の磁化の方向が何れも強磁性層12およ
び強磁性層14の面内方向に沿ってあり、互いに、平
行、もしくは、反平行となるように、実効的な一軸磁気
異方性を有している。また、強磁性層12の磁化は、反
強磁性層11との交換結合により、実質的に一方向に固
定されている。これにより、MTJ素子10は、従来同
様、上記強磁性層14の磁化の方向で記憶(情報)が保
持されるようになっている。
【0064】従って、上記の構造を有するMTJ素子1
0を用いた磁気メモリでも、メモリ層となる強磁性層1
4の磁化の方向が、強磁性層12の磁化方向に対し平行
もしくは反平行であり、MTJ素子10の抵抗が、上記
の平行あるいは反平行とで互いに異なることを検出する
ことにより、上記記憶の読出しを行う。
【0065】つまり、上記MTJ素子10でも、非磁性
体である絶縁層13を介して積層された強磁性層14の
磁化を強磁性層12の磁化と平行または反平行とするこ
とにより、強磁性層12と強磁性層14との磁化方向の
差を情報として記憶すると共に、この磁化方向の差を電
気抵抗値(磁気抵抗)として読み出すようになってい
る。この抵抗値は、これら強磁性層12と強磁性層14
との磁化方向が同一方向であるときに最小となり、逆方
向であるときに最大となる。従って、このようにして測
定した抵抗値を所定の比較用の基準抵抗値と比較するこ
とによって、情報の読出しを行なうことができる。
【0066】以上のように、上記の実施の形態では、面
内の一方向に磁化配向する磁性層として強磁性層12・
14を有し、該強磁性層12・14の磁化の向きを情報
として用いるMTJ素子10がマトリクス状に配されて
なり、隣合うMTJ素子10の磁化容易軸の軸方向が互
いに90度異なる磁気メモリについて説明したが、本発
明は磁性体からなる磁性層の磁化の向きを情報として用
いる磁気メモリ分野で広く応用できるものであり、上記
説明にのみ限定されるものではない。
【0067】例えば、磁気メモリ素子として、上記MT
J素子10以外に、該MTJ素子10から反強磁性層を
除いた構成を有するMTJ素子を用いてもよいし、MT
J素子以外に、異方性磁気抵抗効果(AMR)素子や巨
大磁気抵抗効果(GMR)素子等、面内の一方向に磁化
配向する磁性層を有し、該磁性層の磁化の向きを情報と
して用いる従来公知の種々の磁気メモリ素子を用いるこ
とができる。
【0068】また、上記各メモリ層1をストライプ状
に、複数、分割することも可能であり、この場合、形状
異方性をより強調することができる。
【0069】さらに、本発明に係る磁気メモリにおい
て、隣合う磁気メモリ素子の磁性層(例えば強磁性層1
2・14)の磁化容易軸の軸方向を異ならせる手段とし
て、前記した形状効果を利用する方法以外に、斜め蒸着
により磁性層を形成(成膜)することにより磁性層に一
軸性の磁気異方性を付与し、これにより、隣合う磁気メ
モリ素子の磁性層の磁化容易軸の軸方向を異ならせるこ
とも可能である。つまり、この場合、隣合う磁気メモリ
素子同士で磁性層の蒸着方向を異ならしめればよい。ま
た、この場合、磁気メモリ素子の平面形状は矩形に限定
されず、例えば正方形状とすることができる。
【0070】つまり、上記の実施の形態では、上記磁気
メモリの製造方法として、(1) 磁性層形成時に、外部か
ら、磁界を、得られる磁気メモリ素子に対して、その面
内方向に所定の角度で印加する工程と、(2) 個々の磁気
メモリ素子を長方形状にすると共に隣合う磁気メモリ素
子が互いに90度回転するように作製されたマスクを用
いて、磁気メモリ素子を形成する工程とを含む方法以外
に、例えば、以下の工程、(1) 磁性層を斜め蒸着により
形成することで一軸異方性を有する磁性層を備えた磁気
メモリ素子を形成する工程と、(2) 上記工程により一軸
異方性が付与された磁性層の磁化容易軸の軸方向が、隣
合う磁気メモリ素子の磁性層の磁化容易軸の軸方向と異
なる方向を向くように上記磁気メモリ素子を配列する工
程とを含む方法によっても、上記磁気メモリを容易に製
造することができる。
【0071】また、上記の実施の形態では、構成が簡素
であり、かつ、高い効果を得ることができる磁気メモリ
の構成として、第1の電流供給線および第2の電流供給
線に沿って磁気メモリ素子がマトリクス状に配され、隣
合う磁気メモリ素子の磁化容易軸の軸方向が互いに90
度異なる構成について説明したが、磁気メモリ素子の配
置並びにその磁化容易軸の軸方向はこれに限定されるも
のではない。
【0072】個々の磁気メモリ素子は、交差する第1の
電流供給線と第2の電流供給線とに対して所定の角度に
向けて形成することができる。また、第1の電流供給線
と第2の電流供給線とは、任意の角度、例えば、45度
の角度で交差することもできる。隣合う磁気メモリ素子
の磁化容易軸の軸方向は、90度異なることが好ましい
が、必ずしも90度に限定されるものではない。
【0073】隣合う磁気メモリ素子の磁化容易軸の軸方
向を互いに異ならしめ、各磁気メモリ素子の磁性層にお
ける磁化方向を、隣合う磁気メモリ素子の磁性層におけ
る磁化方向と異ならしめることで、隣合う磁気メモリ素
子の磁性層から流入する漏洩磁界が、上記漏洩磁界が流
入する側の磁気メモリ素子の磁性層の磁化を打ち消す方
向に大きく作用することを抑制することができる。この
ため、上記漏洩磁界による反磁界の影響を低減し、上記
磁性層に記録された磁化状態が従来よりも安定に存在す
る磁気メモリを提供することができる。
【0074】この場合、隣合う磁気メモリ素子の磁化容
易軸の軸方向が互いに90度異なることで、隣合う磁気
メモリ素子の磁性層から流入する漏洩磁界が、上記漏洩
磁界が流入する側の磁気メモリ素子の磁性層の磁化を打
ち消す方向に作用せず、隣合う磁気メモリ素子の磁性層
から流入する漏洩磁界による反磁界の影響を無くし、上
記磁性層に記録された磁化状態が極めて安定に存在する
磁気メモリを提供することができる。
【0075】以上のように、本発明に係る磁気メモリ
は、磁気メモリ素子端部の磁極の影響を低減できること
から、漏洩磁化の影響を低減あるいは無くし、安定した
磁化状態を保持することができる。また、形状効果を利
用することで、複雑な構造を必要とすることなく、隣合
う磁気メモリ素子の磁性層の磁化容易軸の軸方向を異な
らせることができ、また磁気メモリ素子の微細化に伴っ
て形状効果も増加するので、より高い集積度の磁気メモ
リを実現することができる。
【0076】前述した、隣り合う各MTJ素子10の各
磁化容易軸が90度と異なる場合の具体例を以下に示
す。上記各磁化容易軸が交差する角度を、図5に示すよ
うに、例えば、45度に設定してもよい。上記角度は、
90度のときに効果が最大となるが、隣接するMTJ素
子10からの漏洩磁界15とMTJ素子10の磁化の方
向との間に角度差を設定することで、上記漏洩磁界15
が隣り合う各MTJ素子10への悪影響つまり隣り合う
各MTJ素子10に対する磁化方向の不安定化を、ある
程度、緩和することが可能である。
【0077】次に、上記のMTJ素子(磁気メモリ素
子)10の平面形状(投影面積形状)を、例えば正方形
状とした場合に、各磁気メモリに対し異方性を付与する
手法として、斜め蒸着とマスクを用いる手法についてそ
れぞれ説明する。
【0078】まず、斜め蒸着による異方性の付与につい
て説明すると、図6および図7に示すように、マトリク
ス状に配置された各MTJ素子10を形成する領域にお
いて、基板9の表面に対し、略V字状の溝24を、溝2
4の基板表面での開口の形状を正方形となるように各M
TJ素子10の位置に対応してそれぞれ形成する。
【0079】よって、上記溝24には、略長方形状の一
対の各斜面部24aが溝24の底部24bにて隣り合う
ように形成されることになる。その上、隣り合う上記各
溝24は、それらの斜面部24aの長手方向の交差する
角度に差、例えば上記角度差を90度となるように、そ
れぞれ設定されている。
【0080】このように加工した基板9に対し、前述と
同様に磁界を印加しながら、磁性体を蒸着すると、V字
状の溝24の各斜面部24aの長手方向と平行方向に異
方性を各斜面部24aの磁性体に対し付与することがで
きる。
【0081】なお、V字状の溝24は、1つのMTJ素
子10に対し複数設けてもよいし、図7(b)に示すよ
うに、上記の溝24に代えて、逆に凸状部25に設定し
てもよい。また、溝24の形状はV字状に代えて、片斜
面形状でもよい。
【0082】上記磁性体の成膜方法は、各斜面部24a
に向かって磁性体の蒸発原子30を飛来させるような手
法であればよく、蒸着法以外にスパッタリング法であっ
てもよい。本方法によれば、基板9に各斜面部24aを
形成する工程が必要となるが、1回の成膜で異なる異方
性を同時に得ることができる。
【0083】次に、マスクを用いた異方性の付与方法に
ついて図8および図9に基づいて説明すると、まず、上
記付与方法では、各MTJ素子10の配置形状に対応し
たマスクを用いて、上記磁気メモリの形状に窓開けした
レジストパターン44を基板9上に形成した〔図9
(a)参照〕後、磁界を矢印42の方向〔図8(a)参
照〕に印加しながら磁性体を上記レジストパターン44
上および窓開け部の基板9上に成膜して強磁性層40を
形成し〔図9(b)参照〕、続いて、上記レジストパタ
ーン44をリフトオフすることで、MTJ素子10領域
に対応する、窓開け部の基板9上に残った強磁性層40
を、前述の強磁性層14として形成する。
【0084】この工程を隣接するMTJ素子10領域に
分けて、互いに異なる位置に強磁性層40と、強磁性層
41とを形成するように2回繰り返し、そのとき、それ
ぞれの蒸着する際の磁界の印加方向を矢印42と、その
矢印42と直交する方向の矢印43というように互いに
変えて、異方性を有する、強磁性層40である強磁性層
14と、強磁性層41である強磁性層14とを交互に隣
り合うように略格子状に配置された各MTJ素子10と
して備えた磁気メモリを得る。
【0085】図8(a)と図8(b)にマスクを2回に
分けるときの素子の窓開け部分を示す。また、図8
(b)のB−B’矢視断面図でのプロセスを図9(a)
〜図9(f)に示す。
【0086】本方法によれば、磁化容易軸を異なる方向
に確実に付与できると共に、平坦な基板9上に各MTJ
素子10を形成できるので、上記各MTJ素子10から
情報を読みだしたり、上記各MTJ素子10に情報を書
き込んだりするための各配線が容易になる。
【0087】次に、本発明の磁気メモリに対する、他の
配線方法と、他の記録方法について説明すると、従来の
磁気メモリと同様に、本発明の磁気メモリにおいても、
導体に電流を流すことで生じる磁界を用いることによ
り、情報を記録できる。つまり、ビット線8またはワー
ド線7に電流を流し、強磁性層14(メモリ層1)の保
磁力を超える磁界を上記強磁性層14に対し発生して、
電流方向と直交する方向で、上記強磁性層14の磁化の
向きを変える。実際には、各MTJ素子10をマトリク
ス状に配置するため、各MTJ素子10上で直交するビ
ット線8とワード線7とにより発生する合成磁界を用い
て、電流方向と対して傾いた方向で磁化の向きを変え
る。
【0088】具体的には、図10(a)に示すように、
MTJ素子10を挟んでビット線8とワード線7とが上
下に離間した状態で交差している。そして、ビット線8
あるいはワード線7は、何れか一方がMTJ素子10と
直接に電気的に接続され、他方はトランジスタ(スイッ
チング素子、図示せず)を介してMTJ素子10と接続
されている。
【0089】ビット線8とワード線7とに電流をそれぞ
れ流すことで、図10(b)に示すように、メモリ層1
である強磁性層14には各電流によって発生する各磁界
8a・7aが合成され、合成磁界31が生じる。強磁性
層14は、合成磁界31の方向に磁化した後、電流を切
ると磁化容易軸方向に回転し戻る。磁化容易軸の何れの
方向に戻るかは回転に要するエネルギーが最小となるよ
う、合成磁界31の方向と、強磁性層14の磁化容易軸
との角度差が少ない方向に回転する。
【0090】したがって、合成磁界31と磁化容易軸と
の角度が90度の場合には、磁化方向は何れに回転する
か不安定であり、所望する方向に確実に向けることがで
きない。
【0091】その上、各電流線であるビット線8とワー
ド線7の直交位置での合成磁界31を用いると、次のよ
うな困難な面もある。
【0092】 磁化容易軸と合成磁界31の角度によ
りスイッチングに要する磁界強度は異なる。
【0093】 合成磁界31の方向は各電流値および
各電流線からの距離の双方により変化する。
【0094】 各MTJ素子10間で、磁化容易軸が
異なる場合、MTJ素子10間での理由により小さな
磁界で記録できるMTJ素子10と大きな磁界が必要と
なるMTJ素子10とが生じる。また、最悪の場合、何
れの磁化容易軸も合成磁界31に対し、90度の角度に
なることも考えられる(図11(a)および図11
(b)参照)。
【0095】 各MTJ素子10間で各磁化容易軸が
90度異なる場合、合成磁界31を、上記各磁化容易軸
のそれぞれに対して45度に設定できれば、のような
バラツキは生じないが、実際にはの理由により合成磁
界31の方向を正確に制御するのは困難である。
【0096】特に本発明のように、磁化容易軸の異なる
MTJ素子10で磁気メモリを構成する場合、情報を記
録することはできても、やに記載の理由によって記
録効率がよいとは言えない。
【0097】このため、本発明では、図12に示すよう
に、ビット線8とワード線7とをMTJ素子10上の部
分で互いに平行に配線し、各電流線であるビット線8お
よびワード線7と直交する方向で合成磁界31を得るよ
うに設定するのが望ましい。図12にビット線8とワー
ド線7とを素子部で平行にした例を示す。
【0098】図12(b)に示すように、ビット線8と
ワード線7とによる各磁界(Hb,Hw)の大きさが異
なっても、合成磁界31の方向は電流方向に対して直交
方向から変化しない。よって、上記構成では、前記の
やの問題を回避できる。
【0099】図13(a)および図13(b)に、隣り
合う各MTJ素子10間で磁化容易軸を90度異ならせ
た場合のビット線8とワード線7とを平行配線とした例
を示す。
【0100】MTJ素子10の磁化容易軸は、各配線方
向に対し直交方向となるように向けられており、合成磁
界31の方向と合わせている。また、用いた強磁性層1
4については、ビット線8およびワード線7の一方によ
る磁界では、磁化方向が変化せず、上記双方による合成
磁界31では磁化方向が変化するように保磁力を設定す
ればよい。
【0101】このように平行配線を用いることで、電流
線であるビット線8およびワード線7の方向と合成磁界
31の方向とが一義的に設定される(直交方向)ので、
磁化容易軸に対して合成磁界31の方向を、より確実に
一致させることができ、記録電流の低減化が図れると共
に、上記記録電流の精度に関する自由度(許容範囲)を
大きくできて、書き込みを安定化できる。
【0102】
【発明の効果】本発明に係る磁気メモリは、以上のよう
に、面内の一方向に磁化配向する磁性層を有し、該磁性
層の磁化の向きを情報として用いる磁気メモリ素子が略
格子状に配されてなる磁気メモリにおいて、隣合う磁気
メモリ素子の磁化容易軸の軸方向が互いに異なる構成で
ある。
【0103】それゆえ、隣合う磁気メモリ素子の磁性層
から流入する漏洩磁界が、上記漏洩磁界が流入する側の
磁気メモリ素子の磁性層の磁化を打ち消す方向に大きく
作用することを抑制することができるので、上記漏洩磁
界による反磁界の影響を低減し、上記磁性層に記録され
た磁化状態が従来よりも安定に存在する磁気メモリを提
供することができるという効果を奏する。
【0104】また、本発明にかかる磁気メモリは、以上
のように、上記磁気メモリ素子の平面形状が長方形状で
あり、その長手方向に磁化容易軸がある構成である。
【0105】それゆえ、複雑な構造を必要とすることな
く、その長手方向を磁化容易軸とすることができ、隣合
う磁気メモリ素子の磁化容易軸の軸方向を容易に異なら
しめることができる。また、上記の構成によれば、上記
磁気メモリ素子の磁性層の磁極は、その長手方向端部
(短辺部)に生じるので、磁極の面積が減少すると共
に、磁極間の距離が長くなるので、反磁界の影響をより
低減することができる。さらに、上記の構成によれば、
磁気メモリ素子の微細化に伴って形状効果も増加するの
で、より高い集積度の磁気メモリを実現することができ
るという効果を併せて奏する。
【0106】また、本発明にかかる磁気メモリは、以上
のように、各磁気メモリ素子の中心位置が直線状に並ぶ
ように配されている構成である。
【0107】そえゆえ、各磁気メモリ素子の磁性層にお
ける中心位置から離れた位置においても、隣合う磁気メ
モリ素子の磁性層から流入する漏洩磁界のうち、磁化を
弱める成分と、磁化を強める成分とのバランスをとるこ
とができ、上記漏洩磁界による反磁界の影響を低減する
ことができるという効果を奏する。
【0108】また、本発明にかかる磁気メモリは、以上
のように、上記磁気メモリ素子が磁気トンネル接合素子
である構成である。
【0109】それゆえ、磁気メモリ素子として異方性磁
気抵抗効果素子や巨大磁気抵抗効果素子を用いた場合と
比較して、低磁場で安定した記録を行うことができる磁
気メモリを提供することができるという効果を奏する。
【0110】本発明にかかる磁気メモリは、以上のよう
に、さらに、基板上に斜面部が形成され、磁気メモリ素
子が、上記斜面部上に形成され、かつ、上記斜面部の面
方向と平行方向に磁化容易軸を有している構成である。
【0111】上記構成によれば、基板上の斜面部に磁気
メモリ素子を形成することにより、磁気メモリ素子の基
板上での占有形状(投影面積形状)を、例えば正方形状
に設定することができるから、上記磁気メモリ素子を基
板上に最密に配置できて、磁気メモリ素子の形成密度を
向上できるという効果を奏する。
【0112】本発明の磁気メモリの製造方法は、以上の
ように、上記斜面部を有する磁気メモリの製造方法であ
って、磁気メモリ素子が配置される位置に、隣り合う位
置で異なる方向に傾斜する斜面部をそれぞれ基板上に形
成する工程と、上記各斜面部に磁性層をそれぞれ成膜す
る工程と、各斜面部上の各磁性層を磁気メモリ素子の形
状に加工する工程とを含む方法である。
【0113】上記方法によれば、磁気メモリ素子を基板
上に最密に配置できて、磁気メモリ素子の形成密度を向
上した磁気メモリを安定に製造することができるという
効果を奏する。
【0114】本発明の磁気メモリの他の製造方法は、以
上のように、互いに異なる位置に、磁気メモリ素子とな
る、第1の磁性層と、第2の磁性層とを、互いに異なる
方向の磁界中でそれぞれ成膜する方法である。
【0115】上記方法によれば、第1の磁性層と第2の
磁性層とを互いに異なる方向の磁界中でそれぞれ成膜す
ることにより、隣り合う各磁気メモリ素子の間での磁化
容易軸を互いに異なる設定することを安定化できるの
で、情報が記録された各磁気メモリ素子の磁化方向を安
定化できるという効果を奏する。
【0116】本発明にかかる磁気メモリは、以上のよう
に、さらに、磁気メモリ素子に対する各書き込み線が、
磁気メモリ素子と重なる部分で互いに異なる方向に配線
されている構成である。
【0117】上記構成によれば、磁気メモリ素子が略格
子状に配されているので、磁気メモリ素子に対する各書
き込み線を、略格子状に沿って、それぞれ直線状に設定
できるので、上記各書き込み線を設定を容易化できると
いう効果を奏する。
【0118】本発明にかかる磁気メモリは、以上のよう
に、さらに、磁気メモリ素子に対する各書き込み線が、
磁気メモリ素子と重なる部分において同一方向に配線さ
れている構成である。
【0119】上記構成によれば、各書き込み線による合
成磁界は、各書き込み線に通電される電流値の違いや、
各書き込み線の配置とは無関係に一方向に設定できるの
で、上記各書き込み線による情報の書き込みを安定化で
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る磁気メモリにおけ
る磁気メモリ素子の形状と配置とを模式的に示す説明図
である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る磁気メモリの初期
化方法を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る磁気メモリへの記
録方法を示す説明図である。
【図4】図1に示す磁気メモリ素子の構成例を示す図で
ある。
【図5】上記磁気メモリにおける、各磁気メモリ素子の
磁化容易軸の他の設定例を模式的に示す説明図である。
【図6】上記磁気メモリにおける、各磁気メモリ素子
の、さらに他の変形例を示す説明図である。
【図7】上記の変形例を示すための基板の模式断面図で
あって、(a)は溝を形成した場合、(b)は凸部を形
成した場合を示す。
【図8】上記磁気メモリにおける、各磁気メモリ素子
の、さらに他の変形例を、製造方法に基づいて示す説明
図であって、(a)は、互いに磁化容易軸が異なる各磁
気メモリ素子の一方を示し、(b)は、他方を示す。
【図9】上記変形例の製造方法を、各工程(a)〜
(f)にて示す各工程図である。
【図10】上記磁気メモリにおいて、ビット線とワード
線とを互いに直交するように配置したときの、上記ビッ
ト線とワード線とによる各磁界、およびそれらの合成磁
界の説明図であって、(a)は断面模式図であり、
(b)は平面模式図である。
【図11】上記磁気メモリにおいて、磁化容易軸と合成
磁界との角度の影響を示す説明図であって、(a)は上
記角度が小さい場合、(b)は上記角度が大きい場合を
示す。
【図12】上記磁気メモリにおいて、ビット線とワード
線とを互いに平行となるように配置したときの、上記ビ
ット線とワード線とによる各磁界、およびそれらの合成
磁界の説明図であって、(a)は断面模式図であり、
(b)は平面模式図である。
【図13】上記磁気メモリにおいて、ビット線とワード
線とを互いに平行となるように配置したときの、上記ビ
ット線とワード線の配線図であって、(a)は、ビット
線を示し、(b)はワード線を示す。
【図14】一般的なMTJ素子の構成例を示す図であ
る。
【図15】(a)・(b)は、図14に示すMTJ素子
の動作を示す説明図であり、(a)は該MTJ素子の初
期状態の磁化方向を示し、(b)は、該MTJ素子の磁
界印加時の磁化方向を示す。
【図16】従来の磁気メモリにおける磁気メモリ素子の
形状と配置とを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 メモリ層(磁性層) 1b 中心位置 7 ワード線 8 ビット線 10 MTJ素子(磁気メモリ素子) 12 強磁性層(磁性層) 14 強磁性層(磁性層)
フロントページの続き (72)発明者 道嶋 正司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 林 秀和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面内の一方向に磁化配向する磁性層を有
    し、該磁性層の磁化の向きを情報として用いる磁気メモ
    リ素子が略格子状に配されてなる磁気メモリにおいて、 隣合う磁気メモリ素子の磁化容易軸の軸方向が互いに異
    なることを特徴とする磁気メモリ。
  2. 【請求項2】上記磁気メモリ素子の平面形状が長方形状
    であり、その長手方向に磁化容易軸があることを特徴と
    する請求項1記載の磁気メモリ。
  3. 【請求項3】各磁気メモリ素子の中心位置が直線状に並
    ぶように配されていることを特徴とする請求項1または
    2記載の磁気メモリ。
  4. 【請求項4】上記磁気メモリ素子が磁気トンネル接合素
    子であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に
    記載の磁気メモリ。
  5. 【請求項5】基板上に斜面部が形成され、 磁気メモリ素子が、上記斜面部上に形成され、かつ、上
    記斜面部の面方向と平行方向に磁化容易軸を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気メモリ。
  6. 【請求項6】磁気メモリ素子が配置される位置に、隣り
    合う位置で異なる方向に傾斜する斜面部をそれぞれ基板
    上に形成する工程と、 上記各斜面部に磁性層をそれぞれ成膜する工程と、 各斜面部上の各磁性層を磁気メモリ素子の形状に加工す
    る工程とを含むことを特徴とする磁気メモリの製造方
    法。
  7. 【請求項7】磁気メモリ素子の形状に窓部を隣接方向に
    一個おきに設けた第1のマスクを形成する工程と、 第1のマスク上に第1の磁性層を磁界中で成膜する工程
    と、 第1のマスクをリフトオフして第1の磁性層を磁気メモ
    リ素子形状に加工する工程と、 第1のマスクの窓部と異なる位置に、磁気メモリ素子の
    形状に窓部を隣接方向に一個おきに設けた第2のマスク
    を形成する工程と、 第2のマスク上に第2の磁性層を磁界中で成膜する工程
    と、 第2のマスクをリフトオフして第2の磁性層を磁気メモ
    リ素子形状に加工する工程とを有し、 第1の磁性層と第2の磁性層とを互いに異なる方向の磁
    界中でそれぞれ成膜することを特徴とする磁気メモリの
    製造方法。
  8. 【請求項8】磁気メモリ素子に対する各書き込み線が、
    磁気メモリ素子と重なる部分で互いに異なる方向に配線
    されていることを特徴とする請求項1記載の磁気メモ
    リ。
  9. 【請求項9】磁気メモリ素子に対する各書き込み線が、
    磁気メモリ素子と重なる部分において同一方向に配線さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の磁気メモリ。
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