JP2001337328A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JP2001337328A
JP2001337328A JP2000154314A JP2000154314A JP2001337328A JP 2001337328 A JP2001337328 A JP 2001337328A JP 2000154314 A JP2000154314 A JP 2000154314A JP 2000154314 A JP2000154314 A JP 2000154314A JP 2001337328 A JP2001337328 A JP 2001337328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶配向膜としたとき、液晶の配向性が良好
で、かつ、高い電圧保持特性、低残留DC、印刷性、保
存安定性に優れた液晶配向膜を形成することができる液
晶配向剤を提供すること。 【解決手段】 ポリアミック酸およびポリアミック酸を
脱水閉環して得られるイミド化重合体の少なくとも一種
と溶剤とを含有してなりそして該溶剤が1−メチル−2
−ピロリドンと表面張力が32dyn/cm以下の溶剤
とを含有する混合溶剤である、液晶配向剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶配向剤に関す
る。さらに詳しくは、垂直配向型液晶表示素子に好適
で、電圧保持特性、低残留DC、印刷性に優れた液晶配
向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示素子としては、透明導電
膜が設けられている基板表面にポリアミック酸、ポリイ
ミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用
基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘
電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサン
ドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板
から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるように
した、いわゆるTN型(Twisted Nemati
c)液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られてい
る。また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが
高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super
Twisted Nematic)型液晶表示素子や、
垂直配向型液晶表示素子が開発されている。このSTN
型液晶表示素子は、ネマチック型液晶に光学活性物質で
あるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、
液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続
的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利
用するものである。これらに対し、垂直配向型液晶表示
素子は例えば液晶分子の誘電異方性が負の液晶を垂直配
向させ、電圧の印加により液晶分子を倒して水平に動作
させるものである。
【0003】垂直配向させるためには高いプレチルト角
が必要であり、液晶配向剤中にプレチルト角を発現する
ための成分を多量に含ませる必要がある。プレチルト発
現成分には、通常、脂肪族、脂環族、フッ素系の官能基
が用いられることが多い。しかし、これによりプレチル
ト角発現成分同士の凝集や結晶化などが起こり、印刷性
を悪化させるという問題があった。また、上記TN型、
STN型液晶表示素子においても、配向性、低残留DC
電圧、電圧保持特性に優れるとともに、印刷性にも優れ
る液晶配向剤の開発が求められている。本発明は、上記
のような事情に基づいてなされたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、配向
性、低残留DC、電圧保持特性、印刷性、保存安定性が
良好な液晶配向剤を提供することにある。本発明のさら
に他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろ
う。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に、ポリアミック酸およ
びポリアミック酸を脱水閉環して得られるイミド化重合
体よりなる群から選ばれる少なくとも一種と溶剤とを含
有してなりそして該溶剤が1−メチル−2−ピロリドン
と、表面張力が32dyn/cm以下の溶剤とを含有す
る混合溶剤である、ことを特徴とする液晶配向剤によっ
て達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [ポリアミック酸]本発明で使用されるポリアミック酸
は、テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを、
開環重付加させて得られる。また、本発明で使用される
イミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環する
ことにより得られる。本発明で使用されるポリアミック
酸およびイミド化重合体は、脂環族骨格を有することが
好ましく、特に、テトラカルボン酸二無水物に脂環族骨
格を有するものを用いることが好ましい。
【0007】<テトラカルボン酸二無水物>上記ポリア
ミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物
としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物な
どの脂肪族テトラカルボン酸二無水物;1,2,3,4−
シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメ
チル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペン
タンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロ
ヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’
−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−
3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカ
ルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリ
カルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,
5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフラン
テトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−
ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−
3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3
−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5
−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジ
オン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エ
チル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラ
ニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチ
ル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−
5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)
−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,
3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テ
トラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフ
ト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水
物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、下記式(1)およ
び(2)で表される化合物などの脂環族テトラカルボン
酸二無水物;
【0008】
【化1】 (式中、R1およびR3は、芳香環を有する2価の有機基
を示し、R2およびR4は、水素原子またはアルキル基を
示し、複数存在するR2およびR4は、それぞれ同一でも
異なっていてもよい。)
【0009】ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフ
ェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフ
ェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフ
ェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフル
オロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス
(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、
p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水
物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二
無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジ
フェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル
酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレン
グリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロ
ピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテー
ト)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリ
メリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−
ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロト
リメリテート)、下記式(3)〜(6)で表される化合
物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げること
ができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わ
せて用いられる。
【0010】
【化2】
【0011】これらのうち、ブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸
二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカル
ボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジ
オキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、シス−3,7
−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニ
ル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ
無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テ
トラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフ
ト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,
4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ
[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、上記式(1)で表される化合物のうち
下記式(7)〜(9)で表される化合物および上記式
(2)で表される化合物のうち下記式(10)で表され
る化合物が、良好な液晶配向性を発現させることができ
る観点から好ましい。特に好ましいものとして、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3
−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒド
ロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラ
ニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、
シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−
1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−
トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:
3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサ
ヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジ
オキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン
−1,3−ジオン、ピロメリット酸二無水物および下記
式(7)で表される化合物を挙げることができる。
【0012】
【化3】
【0013】また、テトラカルボン酸二無水物のうち5
0mol%以上が脂環族であることが低残留DC、電圧
保持特性の点から好ましい。
【0014】[ジアミン化合物]上記ポリアミック酸の
合成に用いられるジアミン化合物としては、例えばp−
フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,1
−メタキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’
−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニ
リド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−
ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジア
ミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−
1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチル
インダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4
−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビ
ス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセ
ン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス
(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラク
ロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロ
ロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニ
ル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)
ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピ
リデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]
ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’
−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−
ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノ
キシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミ
ン;
【0015】1,3−プロパンジアミン、テトラメチレ
ンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジ
アミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプ
タメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン;1,4−ジ
アミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒ
ドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ
−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、ト
リシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジ
アミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミ
ン)などの脂環式ジアミン;2,3−ジアミノピリジ
ン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジ
ン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−
2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−
ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメ
チルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3
−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6
−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ
アミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4
−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ
−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5
−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6
−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−
エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6
−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラ
ジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノ
フェニル)フェニルアミンおよび下記式(11)〜(1
4)で表される化合物などの、分子内に2つの1級アミ
ノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジア
ミン;
【0016】
【化4】 (式中、R5は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含
む環構造を有する1価の有機基を示し、Xは2価の有機
基を示す。)
【0017】
【化5】 (式中、R6は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、
ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含
む環構造を有する2価の有機基を示し、Xは2価の有機
基を示し、複数存在するXは、同一でも異なっていても
よい。)
【0018】下記式(13)で表されるモノ置換フェニ
レンジアミン類;下記式(14)で表されるジアミノオ
ルガノシロキサン;
【0019】
【化6】 (式中、R7は、−O−、−COO−、−OCO−、−
NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる
2価の有機基を示し、R8は、ステロイド骨格、トリフ
ルオロメチル基およびフルオロ基から選ばれる基を有す
る1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示
す。)
【0020】
【化7】 (式中、R9は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複
数存在するR9は、それぞれ同一でも異なっていてもよ
く、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数であ
る。)
【0021】下記式(15)〜(19)で表される化合
物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物
は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0022】
【化8】 (式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数
である。)
【0023】これらのうち、p−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレ
ン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピ
リデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジ
イソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキ
サンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシ
ルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル、上記式(15)〜(19)で表される化合物、
2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、
2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジ
ン、上記式(11)で表される化合物のうち下記式(2
0)で表される化合物、上記式(12)で表される化合
物のうち下記式(21)で表される化合物および上記式
(13)で表される化合物のうち下記式(22)〜(2
7)で表される化合物が好ましい。
【0024】
【化9】
【0025】<ポリアミック酸の合成>ポリアミック酸
の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジア
ミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物のアミノ基1
当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基
が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好まし
くは0.3〜1.2当量となる割合である。本発明で用い
られるポリアミック酸は、脂環族骨格を有することが好
ましく、テトラカルボン酸二無水物および/またはジア
ミン化合物に脂環族骨格を有するものを用いることが好
ましい。中でも、脂環族骨格を有するテトラカルボン酸
二無水物を用いることが好ましい。
【0026】ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中
において、通常−20℃〜150℃、好ましくは0〜1
00℃の温度条件下で行われる。ここで、有機溶媒とし
ては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであ
れば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミ
ドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシ
レノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフ
ェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶
媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物
およびジアミン化合物の合計量(β)が、反応溶液の全
量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような
量であることが好ましい。
【0027】なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸
の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、
エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類など
を、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用す
ることができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピル
アルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4
−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチ
レングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシ
プロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュ
ウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、
エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコー
ルエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピル
エーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテ
ル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジク
ロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−
ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができ
る。
【0028】以上のようにして、ポリアミック酸を溶解
してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を
大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧
下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができ
る。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解さ
せ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行
うことにより、ポリアミック酸を精製することができ
る。
【0029】<イミド化重合体の合成>本発明の液晶配
向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸
を脱水閉環することにより合成することができる。ポリ
アミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱
する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶
媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を
添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。ま
た、本発明で使用されるイミド化重合体には、部分的に
脱水閉環された、イミド化率(重合体中のアミック酸繰
り返し単位とイミド環繰り返し単位の合計数に対するイ
ミド環繰り返し単位の割合を%で表したもの)が100
%未満のイミド化重合体が含まれていてもよい。上記
(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温
度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましく
は60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱
水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超
えると得られるイミド化重合体の分子量が低下すること
がある。
【0030】一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液
中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法におい
て、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン
酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いること
ができる。脱水剤の使用量は、所望するイミド化率によ
るが、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して
0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉
環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジ
ン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることが
できる。しかし、これらに限定されるものではない。脱
水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して
0.01〜10モルとするのが好ましい。イミド化率は
上記の脱水剤、脱水閉環剤の使用量が多いほど高くする
ことができる。イミド化率は保存安定性の観点から20
%以上が好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有
機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるも
のとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そし
て、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180
℃であり、より好ましくは10〜150℃である。ま
た、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミ
ック酸の精製方法におけると同様の操作を行うことによ
り、イミド化重合体を精製することができる。
【0031】<末端修飾型の重合体>ポリアミック酸お
よびイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型
のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用い
ることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配
向剤の塗布特性などを改善することができる。このよう
な末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際
に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネー
ト化合物などを反応系に添加することにより合成するこ
とができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水
マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシ
ルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸
無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−
ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることが
できる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニ
リン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−
ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルア
ミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デ
シルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミ
ン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、
n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n
−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−
エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モ
ノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソ
シアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げること
ができる。
【0032】<重合体の対数粘度>以上のようにして得
られるポリアミック酸および/またはイミド化重合体
は、その対数粘度(ηln)の値が好ましくは0.05〜
10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gで
ある。本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メ
チル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5
g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘
度の測定を行い、下記式(i)によって求められるもの
である。
【0033】
【数1】
【0034】<液晶配向剤>本発明の液晶配向剤は、上
記ポリアミック酸および/またはイミド化重合体が、通
常、有機溶媒中に溶解含有されて構成される。本発明の
液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜2
00℃であり、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、1−
メチル−2−ピロリドンと表面張力が32dyn/cm
以下の溶剤を含有する混合溶剤が用いられる。
【0035】表面張力が32dyn/cm以下の溶剤と
しては、例えば、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペ
ンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳
酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−
ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコー
ルメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテ
ル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチ
レングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリ
コール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテートなどを挙げることが
できる。
【0036】1−メチル−2−ピロリドンと表面張力が
32dyn/cm以下の溶剤の比率は、両溶剤の合計重
量を基準にして、1−メチル−2−ピロリドンが20〜
60重量%そして表面張力が32dyn/cm以下の溶
剤が80〜40重量%であることが好ましい。この比率
の範囲外であるとポリマーの析出が起こったり、レベリ
ングが不十分であったりするため十分な印刷性を得るこ
とができない場合がある。本発明の液晶配向剤における
固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択される
が、好ましくは1〜10重量%の範囲にある。すなわ
ち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶
配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量
%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって
良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が1
0重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって
良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向
剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
【0037】本発明の液晶配向剤には、目的の物性を損
なわない範囲内で、基板表面に対する接着性を向上させ
る観点から、官能性シラン含有化合物、エポキシ化合物
が含有されていてもよい。かかる官能性シラン含有化合
物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノ
エチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウ
レイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカル
ボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレン
トリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチ
レントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7
−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,
7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6
−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−
3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス
(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロ
ピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。か
かるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジル
エーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリ
セリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6
−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,
N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジア
ミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチ
ル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシ
ジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−(N
−アリルーNーグリシジル)アミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピ
ルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。
【0039】[重合体のイミド化率]重合体を室温で減
圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解さ
せ、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−
NMRを測定し、下記式(ii)で示される式により求
めた。 イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (ii) A1:NH基のプロトン由来のピーク面積(10pp
m) A2:その他のプロトン由来のピーク面積 α :重合体の前駆体(ポリアミック酸)における、N
H基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割
【0040】[印刷性]日写オングストローマを用いて
印刷し、ポストベーク後の基板を光学顕微鏡にて観察し
た。 印刷ムラなし ○ 印刷ムラあり ×
【0041】[液晶表示素子作成方法] 液晶表示素子の作製:厚さ1mmのガラス基板の一面
に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、液晶配
向剤をスピンナーを用いて塗布し、180℃のホットプ
レート上で10分間乾燥することにより乾燥膜厚600
オングストロームの塗膜を形成し、液晶配向膜とした。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作
製し、それぞれの基板の外縁部に、酸化アルミニウム球
を含有するエポキシ樹脂系接着剤をスクリーン印刷法に
より塗布した後、2枚の基板を間隙を介して対向配置
し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬化させ
た。基板の表面および外縁部の接着剤により区画された
セルギャップ内に、ネガ型ネマティック型液晶を注入充
填し、次いで、注入孔をアクリル系光硬化接着剤で封止
して垂直配向型液晶表示素子(以下、「液晶表示素子
」という)を作製した。
【0042】液晶表示素子の作製:厚さ1mmのガラ
ス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜
上に、液晶配向剤を、液晶配向膜塗布用印刷機を用いて
塗布し、180℃のホットプレート上で10分間乾燥す
ることにより、乾燥膜厚500オングストロームの被膜
を形成した。この被膜に対し、レーヨン製の布を巻き付
けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの
回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、
毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行い、基
板上の被膜に液晶配向能を付与した。当該基板は、イソ
プロピルアルコール中に1分間浸漬した後、100℃の
ホットプレート上で5分間乾燥した。上記のようにして
液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの
基板の外縁部に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球
を含有するエポキシ樹脂系接着剤をスクリーン印刷法に
より塗布した後、2枚の基板を液晶配向膜面が相対する
ように間隙を介して対向配置し、外縁部同士を当接させ
て圧着して接着剤を硬化させた。基板の表面および外縁
部の接着剤により区画されたセルギャップ内に、ネマテ
ィック型液晶(メルク社製、MLC−6221)を注入
充填し、注いで、注入口をアクリル系光硬化接着剤で封
止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、STN
型液晶表示素子(以下、「液晶表示素子」という)を
作製した。
【0043】[液晶表示素子の電圧保持率]液晶表示素
子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミ
リ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒
後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テク
ニカ製VHR−1を使用した。
【0044】[残留DC電圧]液晶表示素子に直流1.
0Vを重畳した30Hz、2.0Vの矩形波を70℃の
環境温度で1時間印加し、直流電圧を切った直後の液晶
セル内に残留した電圧をフリッカ−消去法により求め
た。
【0045】[信頼性]液晶表示素子を70℃の恒温槽
に入れ、駆動波形発生装置(Function/arb
itrary waveform generato
r,ヒューレットパッカード社製)にて24時間駆動さ
せた後、コントラストむらおよび表示欠損の無いものを
「良好」として評価した。
【0046】合成例1、2、6 1−メチル−2−ピロリドン450gに、表1に示す組
成で、固形分濃度が20重量%になるようジアミン、テ
トラカルボン酸二無水物の順で加え、60℃で4時間反
応させて、表1に示す対数粘度を有するポリアミック酸
(重合体1、2、6)を得た。
【0047】合成例3、4、5 合成例1で得られたポリアミック酸に、1−メチル−2
−ピロリドンを加えて固形分濃度を5重量%とした後、
表1に示す組成で触媒を加え、110℃で4時間脱水閉
環反応を行った。次に、この反応液を大量のジエチルエ
ーテルに注ぎ、沈殿を回収、乾燥して、表1に示す対数
粘度およびイミド化率を有するイミド化重合体(重合体
3、4、5)を得た。
【0048】合成例7〜14 合成例1において、表1に示すモノマー組成で、室温で
重合を行った以外は合成例1と同様にして、表1に示す
対数粘度を有するポリアミック酸(重合体7〜14)を
得た。
【0049】
【表1】
【0050】表1中、略称は以下の化合物を示す。 TCAAH:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酢酸二無水物 CB:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸
二無水物 DMCB:1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物 PMDA:ピロメリット酸二無水物 PDA:p−フェニレンジアミン DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン
【0051】実施例1〜11、比較例1 下記表2に示す組成で、合成例で得たポリアミック酸ま
たはイミド化重合体を溶剤に溶解し、固形分濃度6.0
重量%の溶液とした後、1μmのフィルターで濾過して
液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤の印刷性を
評価した。また、得られた液晶配向剤を用いて液晶表示
素子を作製し、電圧保持率および残留DC電圧を評価
した。これらの結果を表2に併せて示す。
【0052】
【表2】
【0053】実施例12〜14、比較例2 ポリアミック酸として、合成例12で得られた重合体
(12)80重量部を、表3に示す組成の溶剤に溶解
し、エポキシ化合物として、N,N,N’,N’−テト
ラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン2
0重量部を加え、さらに表3に示すイミド化重合体20
重量部を加えて、固形分濃度6.0重量%の溶液とした
後、1μmのフィルターで濾過して液晶配向剤を調製し
た。得られた液晶配向剤の印刷性を評価した。また、得
られた液晶配向剤を用いて液晶表示素子を作製し、電
圧保持率および残留DC電圧を評価した。これらの結果
を表3に併せて示す。
【0054】
【表3】
【0055】実施例15、16 下記表4に示す組成で、合成例で得たポリアミック酸ま
たはイミド化重合体を溶剤に溶解し、固形分濃度6.0
重量%の溶液とした後、1μmのフィルターで濾過して
液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤の印刷性を
評価した。また、得られた液晶配向剤を用いて液晶表示
素子を作製し、電圧保持率および信頼性を評価した。
これらの結果を表4に併せて示す。
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、液晶配向膜としたと
き、液晶の配向性が良好で、かつ、高い電圧保持特性、
低残留DC、印刷性、保存安定性に優れた液晶配向膜を
形成することができる液晶配向剤を提供することができ
る。本発明の液晶配向剤は、垂直配向型、TN型、ST
N型などの液晶表示素子に好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミック酸およびポリアミック酸を
    脱水閉環して得られるイミド化重合体よりなる群から選
    ばれる少なくとも一種と溶剤とを含有してなりそして該
    溶剤が1−メチル−2−ピロリドンと表面張力が32d
    yn/cm以下の溶剤とを含有する混合溶剤である、こ
    とを特徴とする液晶配向剤。
  2. 【請求項2】 混合溶剤が、両溶剤の合計重量を基準に
    して、1−メチル−2−ピロリドン20〜60重量%お
    よび表面張力が32dyn/cm以下の溶剤80〜40
    重量%からなる請求項1記載の液晶配向剤。
  3. 【請求項3】 ポリアミック酸およびポリアミック酸を
    脱水閉環して得られるイミド化重合体の少なくとも一種
    が脂環族骨格を有する請求項1記載の液晶配向剤。
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