JP2001336076A - ゴム被覆撚り線,それを用いたベルト,プライ,タイヤ,それらの製造装置及び製造方法 - Google Patents

ゴム被覆撚り線,それを用いたベルト,プライ,タイヤ,それらの製造装置及び製造方法

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JP2001336076A JP2000397763A JP2000397763A JP2001336076A JP 2001336076 A JP2001336076 A JP 2001336076A JP 2000397763 A JP2000397763 A JP 2000397763A JP 2000397763 A JP2000397763 A JP 2000397763A JP 2001336076 A JP2001336076 A JP 2001336076A
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wire
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    • D07B7/00Details of, or auxiliary devices incorporated in, rope- or cable-making machines; Auxiliary apparatus associated with such machines
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    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
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    • D07B7/16Auxiliary apparatus
    • D07B7/18Auxiliary apparatus for spreading or untwisting ropes or cables into constituent parts for treatment or splicing purposes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外力等に対して所定の応力を保有させること
ができるとともに、ゴム材との接着性を確保することが
でき、この結果、防錆性に優れるとともに振動の吸収性
の効果もあり、摩擦熱の発生を抑制することができるゴ
ム被覆撚り線、その撚り線を用いたベルト及びプライを
提供する。 【解決手段】 複数本の線条41aを撚り合わせてなる
撚り線41を撚り戻し具48に通過させることにより、
各線条41aの撚りを戻してそれらの間に所定の間隔S
を形成する。この状態で、各線条41aの外周にゴム薄
膜被覆を施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻して、
ゴム被覆撚り線59を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴム被覆撚り
線、そのゴム被覆撚り線を用いたベルト及びプライ、そ
のベルトやプライを用いたタイヤに関するものである。
また、この発明は、ゴム被覆撚り線の製造に使用する撚
り戻し具、及びその撚り戻し具を備えたゴム被覆撚り線
の製造装置に関するものである。さらに、この発明は、
ゴム被覆撚り線の製造方法、そのゴム被覆撚り線を用い
たベルト及びプライの製造方法、そのベルトやプライを
用いたタイヤの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、タイヤの補強材として使用され
ているスチールコードは、複数本のスチール製の線条を
撚り合わせてなる撚り線から構成されている。そして、
この撚り線を複数本引き揃えた状態で、その外周にゴム
を被覆することにより、ゴム被覆コードが形成され、こ
のゴム被覆コードがタイヤのカーカス部やベルト部に補
強材として使用されている。
【0003】このように、スチールコードがゴム被覆コ
ードとして使用される場合には、ゴム材が撚り線の各線
条の外周面に対して化学的に良好に接着していること、
及びゴム材が各線条間に隙間なく良好に進入しているこ
とが要求される。例えば、撚り線とゴム材との接着状態
及び撚り線内へのゴム材の進入状態が悪いと、そのゴム
被覆コードをタイヤに使用した場合には、自動車の走行
時に撚り線とゴム材とが剥離するセパレート現象を生じ
るおそれがある。また、撚り線の全長にわたって撚り線
内に隙間が生じる。このような隙間が生じると、ゴムの
切り傷等から侵入した水分がその隙間に入り込み、その
水分のために各線条の全長にわたって錆が発生する。こ
のような場合には、ゴム被覆コードの強度が著しく低下
したり、前記のセパレート現象が早まったりするという
不具合があった。
【0004】さらに、前記のように撚り線内へのゴム材
の進入状態が悪いと、結果として撚り線を用いたゴム被
覆コードの強度低下が生じる。この強度低下を補うため
には、強度低下の相当分を予め見込んで撚り線の使用量
を多くする必要があり、このことはタイヤの重量増大を
もたらすことになる。また、撚り線とゴム材との接着力
が弱いと、撚り線とゴム材との一体的な動きに時間差が
生じることになり、いわゆる遊びが生じて操縦安定性を
阻害し、消費エネルギーの損失を招くという不具合があ
った。
【0005】このような不具合を解消するために、例え
ば特公平7−18103号公報(第1の従来構成)、特
開平10−88488号公報(第2の従来構成)、及び
実公平311276号公報(第3の従来構成)に開示さ
れるようなスチールコードが、従来から提案されてい
る。
【0006】第1の従来構成においては、撚り線を構成
する複数本の線条のうちの少なくとも1本の線条に、屈
曲部と非屈曲部とが螺旋方向に沿って繰り返し形成され
ている。そして、この屈曲部及び非屈曲部によって、隣
接する線条間にゴムの進入可能な隙間が形成されるよう
になっている。
【0007】また、第2の従来構成においては、撚り線
を構成する複数本の線条のうちで中心に位置する1本の
芯線条が、長手方向に連続波形状を有する偏平状線から
なっている。そして、この芯線条の連続波形状により、
各線条間にゴムの進入可能な隙間が形成されるようにな
っている。
【0008】さらに、第3の従来構成においては、撚り
線を構成する複数本の線条の外周面に、長手方向へ延び
る条溝が形成されている。そして、各線条の条溝にゴム
材が進入することにより、各線条に対するゴム材の接着
性及び各線条間へのゴム材の進入性が高められるように
なっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来構成においては、次のような問題があった。すなわ
ち、第1及び第2の従来構成では、複数本の線条のうち
の少なくとも1本の線条に長手方向の変形部が設けられ
ており、その線条が他の線条と性状を異にしている。こ
のため、撚り線に外力が付加された場合、その外力を各
線条によって均一に担持できないことになる。言い換え
れば、撚り線に必要以上の外力担持能力を予め付与して
おく必要がある。また、ゴム押出機で撚り線にゴム被覆
を施す際には、撚り線に対して長手方向への十分な張力
が付与されるため、静圧下での特定線条の変形部の変位
量がゴム被覆時には保証されなくなるという問題もあっ
た。
【0010】また、第3の従来構成では、各線条の円形
断面の一部が欠けているため、撚り線の占有断面積当り
の引張強度が大幅に低下することは勿論のこと、線条の
捻回及び屈曲性が極端に劣悪になるという問題があっ
た。
【0011】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、外力等に対して所定の応力を保有させる
ことができるとともに、ゴム材との接着性を確保するこ
とができ、この結果、防錆性に優れるとともに振動の吸
収性の効果もあり、摩擦熱の発生を抑制することができ
るゴム被覆撚り線を提供することにある。
【0012】また、この発明のその他の目的は、前記の
ようなゴム被覆撚り線を用いたベルト及びプライ、並び
にそれらのベルト及びプライを用いて、操縦安定性に優
れるとともに、乗り心地を向上させることができる軽量
なタイヤを提供することにある。
【0013】また、この発明のその他の目的は、前記の
ようなゴム被覆撚り線の製造に適した撚り戻し具、及び
その撚り戻し具を備えたゴム被覆撚り線の製造装置を提
供することにある。
【0014】さらに、この発明のその上の目的は、前記
のようなゴム被覆撚り線の製造方法、そのゴム被覆撚り
線の製造から、ベルトやプライを連続して製造すること
ができるベルト及びプライの製造方法、並びにそのベル
ト及びプライを用いたタイヤの製造方法を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1においては、複数本の線条を撚り合わせ
てなる撚り線において、各線条の撚りを戻してそれらの
間に所定の間隔を形成し、この状態で各線条の外周にゴ
ム薄膜被覆を施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻し
たことを特徴とするものである。
【0016】請求項2においては、請求項1において、
前記各線条は金属材料からなることを特徴とするもので
ある。請求項3においては、請求項1において、前記各
線条は高分子材料からなることを特徴とするものであ
る。
【0017】請求項4においては、請求項2または請求
項3において、各線条にはプライマー処理が施されてい
ることを特徴としたものである。請求項5においては、
請求項1〜4のいずれかにおいて、前記撚り線を複数本
引き揃えた状態で全体にゴム被覆を施して、リボン状に
形成したことを特徴とするものである。
【0018】請求項6においては、請求項5に記載のリ
ボン状のゴム被覆撚り線を使用して製造したベルトを特
徴とする。請求項7においては、請求項5に記載のリボ
ン状のゴム被覆撚り線を使用して製造したプライを特徴
とする。
【0019】請求項8においては、請求項6に記載のベ
ルト及び請求項7に記載のプライの少なくとも一方を使
用したタイヤを特徴とする。請求項9においては、一軸
線の周りで回転可能な回転体に、前記撚り線の各線条を
分離して通過させるための複数の分離通過部を回転体の
軸線方向にほぼ沿って形成した撚り線の撚り戻し具を特
徴とする。
【0020】請求項10においては、同一の軸線の周り
で回転可能な複数の回転体に、前記撚り線の各線条を分
離して通過させるための複数の分離通過部を回転体の軸
線方向にほぼ沿って形成した複層撚り線の撚り戻し具を
特徴とする。
【0021】請求項11においては、請求項9におい
て、前記回転体に対して撚り線の撚り合わせ方向に回転
を付与するための回転手段を設けたことを特徴とする。
請求項12においては、請求項9〜請求項11のいずれ
かに記載の撚り線の撚り戻し具を備え、その撚り戻し具
に対する撚り線の下流側には、撚り戻し状態の各線条の
外周にゴム薄膜被覆を施すためのゴム供給手段を設けた
ゴム被覆撚り線の製造装置を特徴とする。
【0022】請求項13においては、複数本の線条を撚
り合わせてなる撚り線にゴム薄膜被覆するゴム被覆撚り
線の製造装置において、軟化されたゴムの収容部を備え
るゴム供給手段と、前記ゴム供給手段内を前記撚り線が
通過するように前記撚り線を案内する案内手段と、撚り
線がゴム通過手段内を通過することにより前記複数の線
条の各々の全周にゴム薄膜が被覆されるように、個々の
線条の撚りを戻すための撚り戻し手段とを設けたゴム被
覆撚り線の製造装置を特徴とする。
【0023】請求項14においては、請求項13におい
て、撚り戻した線条に撚りを与えるための撚り付与手段
を設けたことを特徴とする。請求項15においては、請
求項12〜14のいずれかにおいて、前記ゴム供給手段
の上流側には、撚り線に前処理を施すための前処理手段
を設けたことを特徴とする。
【0024】請求項16においては、請求項12〜15
のいずれかにおいて、前記ゴム供給手段の下流側には、
撚り線に後処理を施すための後処理手段を設けたことを
特徴とする。
【0025】請求項17においては、複数本の線条を撚
り合わせてなる撚り線の撚りを戻してそれらの間に所定
の間隔を形成し、この状態で各線条の外周にゴム薄膜被
覆を施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻すゴム被覆
撚り線の製造方法を特徴とする。
【0026】請求項18においては、請求項17におい
て、前記撚り線を複数本引き揃えた状態でゴム被覆を施
して、リボン状に形成することを特徴とする。請求項1
9においては、請求項18に記載の製造方法により製造
したリボン状のゴム被覆撚り線を使用してベルトを製造
するベルトの製造方法を特徴とする。
【0027】請求項20においては、請求項18に記載
の製造方法により製造したリボン状のゴム被覆撚り線を
使用してプライを製造するプライの製造方法を特徴とす
る。請求項21においては、請求項20において、線条
に対してゴム薄膜被覆前にプライマー処理を施すことを
特徴とした。
【0028】請求項22においては、請求項19に記載
の製造方法により製造したベルト、及び請求項20また
は21に記載の製造方法により製造したプライの少なく
とも一方を使用して、タイヤを製造することを特徴とす
る。
【0029】請求項23においては、請求項22におい
て、複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線の撚りを戻
してそれらの間に所定の間隔を形成し、この状態で各線
条の外周にゴム薄膜被覆を施すとともに、元の撚り合わ
せ状態に戻してゴム被覆撚り線とし、このゴム被覆撚り
線を用いて、タイヤを製造することを特徴とする。
【0030】従って、この発明によれば、撚り合わせ状
態が確実に維持されるため、外力等に対して所定の応力
を保有させることができるとともに、ゴム材との十分な
接着性を確保することができる。また、各線条の撚り戻
し状態でゴム薄膜被覆を施しているため、各線条間に隙
間が生じることなく、各線条に対して有効にゴム薄膜被
覆を施すことができる。従って、ゴムの切り傷等から侵
入した水分よって線条の全長にわたって錆が発生するよ
うな事態を未然に防止でき、防錆性を高めることができ
る。さらに、各線条がゴム層を介して接触しているた
め、振動の吸収性に優れているとともに、各線条が直接
的に摩擦接触して摩擦熱が発生するのを抑制することが
できる。
【0031】各線条にプライマー処理を施せば、線条と
ゴム薄膜との良好な接着を確保でき、撚り線、ひいては
タイヤの品質向上に寄与できる。前記撚り線を複数本引
き揃えた状態でゴム被覆を施して、リボン状に形成すれ
ば、複数本の撚り線よりなるリボン状のゴム被覆撚り線
を得ることができる。
【0032】また、一軸線の周りで回転可能な回転体
に、前記各線条を分離して通過させるための複数の分離
通過部を軸線方向にほぼ沿って形成すれば、簡単な構成
で、複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線の撚りを容
易に戻して、各線条間に所定の間隔を確実に形成するこ
とができる。
【0033】前記回転体に対して撚り線の撚り合わせ方
向に回転を付与するための回転手段を設けることによ
り、線条が撚り戻し後に自体の撚り応力にて元の撚り合
わせ状態に戻りにくい場合でも、回転体の回転により元
の撚り合わせ状態に確実に戻すことができる。
【0034】また、撚り戻し具の下流側に、撚り戻し状
態の各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すためのゴム薄膜
被覆手段を設けることにより、撚り戻し具により撚り線
の撚りを戻した状態で、その撚り線の外周にゴム薄膜被
覆を施すことができる。
【0035】結果として、この発明によれば、操縦安定
性に優れるとともに、乗り心地を向上させることができ
る軽量なタイヤを製造することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、この発
明の第1実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0037】この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置
においては、図1に示すように、撚り線41が図示しな
い移送機構により長手方向に所定速度にて移送されるよ
うになっている。この撚り線41は、図1及び図3
(a)に示すように、3本の鋼線等の金属材料よりなる
線条41aを周知の方法にて撚り合わせて形成されてい
る。各線条41aには、ゴムとの接着力を向上させるた
めのプライマー処理としての真鍮メッキ等のメッキ処理
が施されている。また、各線条41aは、その全長にわ
たり、断面円形をなす同一形状及び同一性状のものが使
用されている。
【0038】前記撚り線41の移送経路には前処理手段
としての予熱室42が配設され、この予熱室42におい
て撚り線41に対して前処理予熱が施されるようになっ
ている。なお、この撚り線41に対する前処理として
は、前記予熱のほかに洗浄あるいは接着促進剤の塗布等
が施される場合もある。
【0039】前記予熱室42の下流側にはゴム供給手段
としてのゴム液槽43が配設され、その内部には一対の
上部案内ローラ44,45及び1個の下部案内ローラ4
6が回転可能に支持されている。ゴム液槽43内には液
状ゴム47が貯留され、前記下部案内ローラ46がこの
液状ゴム47内に浸漬されている。
【0040】前記上部案内ローラ44の下方に位置する
ようにゴム液槽43内には、撚り戻し具48の1個の回
転体49がベアリング50を介して、撚り線41の移送
方向へ延びる軸線上で回転可能に配設されている。図2
に示すように、この回転体49は、円柱状の本体部49
aと、その本体部49aの一端に形成されたフランジ部
49bと、本体部49aの他端に形成された小径突出部
49cとから構成されている。
【0041】前記回転体49の本体部49a及びフラン
ジ部49bには、分離通過部としての3つの分離通過孔
51が回転体49の軸線方向に沿って延びるように所定
間隔おきに貫通形成されている。これらの分離通過孔5
1と連通するように、回転体49の小径突出部49cの
外周には、分離通過部としての3つの分離通過溝52が
回転体49の軸線方向に沿って延びるように所定間隔お
きに形成されている。
【0042】そして、図1及び図3(b)に示すよう
に、一方の上部案内ローラ44を通過した撚り線41の
各線条41aが撚り戻し具48の回転体49の各分離通
過孔51及び分離通過溝52を通して移送されることに
より、各線条41aの撚りが部分的に戻されて、それら
の間に所定の間隔Sが形成される。その後、回転体49
を通過した撚り線41が、下部案内ローラ46及び他方
の上部案内ローラ45を介して移送されるようになって
いる。
【0043】そして、図1及び図3(c)に示すよう
に、撚り線41の各線条41aが前記間隔Sの形成状態
で、ゴム液槽43内の液状ゴム47中を通過して移送さ
れることによって、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆
層53が被覆形成されるようになっている。また、前記
撚り線41の各線条41aが回転体49の各分離通過孔
51及び分離通過溝52に分離して挿通移送される際
に、回転体49が撚り線41の撚り応力に基づいて撚り
合わせ方向に回転されるため、撚り線41が下部案内ロ
ーラ46に至る前において、各線条41aは自体の撚り
応力により元の撚り合わせ状態に戻される。
【0044】前記ゴム液槽43に隣接して、撚り線41
の移送経路の下流側には後処理手段としての乾燥室54
が配設されている。そして、外周にゴム薄膜被覆層53
が被覆形成された撚り線41の線条41aがこの乾燥室
54内を通過することにより、線条41aの外周のゴム
薄膜被覆層53が乾燥されるようになっている。
【0045】前記乾燥室54の下流側にはゴム供給手段
としてのゴム押出機55が配設されている。このゴム押
出機55の入口部には撚り線ガイド56が設けられると
ともに、出口部には口金57が設けられている。そし
て、図1及び図3(d)に示すように、各線条41aが
自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻された状
態で、撚り線41がこのゴム押出機55内を通過して移
送されることによって、撚り線41の外周全体にゴム被
覆層58が形成されて、ゴム被覆撚り線59が製造され
るようになっている。
【0046】以上のように、このゴム被覆撚り線の製造
装置においては、撚り線41が撚り戻し具48の回転体
49、ゴム液槽43及びゴム押出機55を通過して長手
方向へ移送されることにより、各線条41aの外周にゴ
ム薄膜被覆層53が被覆形成されるとともに、撚り線4
1の外周全体にゴム被覆層58が形成されて、ゴム被覆
撚り線59を連続的に製造することができる。
【0047】従って、この実施形態によれば、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、複数本の金属材料製の線条41aを撚り合わせ
てなる撚り線41を、撚り戻し具48の回転体49を介
して長手方向へ移送することにより、各線条41aの撚
りを戻してそれらの間に所定の間隔Sを形成している。
この状態で、撚り線41をゴム液槽43内の液状ゴム4
7中に通過させて、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆
層53を被覆形成している。そして、各線条41aが自
体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻った後、撚
り線41をゴム押出機55に通過させて、撚り線41の
外周全体にゴム被覆層58を形成して、ゴム被覆撚り線
59を製造している。
【0048】このため、前述した各従来構成とは異な
り、各線条41aが均一に撚られているため、各線条4
1aは外力を均一に担持できる。このため、撚り線41
に必要以上の外力担持能力を与える必要がなく、外力等
に対して所定の応力を保有させることができ、タイヤ軽
量化に寄与できる。また、撚り線41の各線条41aと
ゴム材との十分な接着性を確保したゴム被覆撚り線59
を得ることができる。また、各線条41aの外周をゴム
薄膜被覆層53にて隙間なく被覆した状態で、撚り線4
1の外周全体をゴム被覆層58にて被覆しているため、
図12から明らかなように、撚り線41の各線条41a
間に隙間が生じることがない。このため、撚り線41の
内部に水分が侵入することはなく、防錆性を著しく高め
ることができる。さらに、各線条41aがゴム薄膜被覆
層53を介して接触しているため、振動の吸収性に優れ
ているとともに、各線条41aが直接的に摩擦接触して
摩擦熱が発生するのを抑制することができる。
【0049】(2) この実施形態のゴム被覆撚り線の
製造装置においては、撚り戻し具48が、撚り線41の
移送方向に沿って延びる軸線上で回転可能な回転体49
からなり、その回転体49には各線条41aを分離して
通過させるための複数の分離通過孔51及び分離通過溝
52が形成されている。このため、撚り戻し具48の簡
単な構成により、各線条41aの撚りを戻してそれらの
間に所定の間隔Sを容易に形成することができる。よっ
て、この間隔Sの形成状態で、各線条41aの外周にゴ
ム薄膜被覆層53を均一に被覆形成することができる。
【0050】(3) この実施形態のゴム被覆撚り線の
製造装置においては、ゴム液槽43の上流側に予熱室4
2が設けられ、撚り線41が液状ゴム47中を通過する
前に、撚り線41に対して前処理予熱が施されるように
なっている。このため、撚り線41の線条41aの外周
に液状ゴム47を確実に付着させて、ゴム薄膜被覆層5
3を均一かつ強固に被覆形成することができる。
【0051】(4) この実施形態のゴム被覆撚り線の
製造装置においては、ゴム液槽43の下流側に、線条4
1aの外周のゴム薄膜被覆層53を乾燥させるための乾
燥室54が設けられている。従って、ゴム薄膜被覆層5
3を完全に乾燥させて線条41aの外周に強固に接着さ
せることができるとともに、ゴム押出機55で形成され
るゴム被覆層58との混合を抑制することができる。よ
って、ゴム薄膜被覆層53の機能を有効に発揮させるこ
とができる。
【0052】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明
する。
【0053】さて、この第2実施形態においては、図4
に示すように、撚り線41が3本のポリエステルやナイ
ロン等の高分子材料よりなる線条41bを周知の方法に
て撚り合わせて形成されている。各線条41bには、ゴ
ムとの接着性を良好にするためのプライマー処理として
の接着剤被覆が施されている。また、ゴム液槽43内に
は前記第1実施形態と同一構造の撚り戻し具48の回転
体49が軸受メタル61を介して回転可能に支持され、
その上端部には被動ギヤ62が外嵌固定されている。ゴ
ム液槽43内には回転手段としての駆動モータ63が配
設され、そのモータ軸には被動ギヤ62に噛合する駆動
ギヤ64が取り付けられている。
【0054】そして、撚り線41が撚り戻し具48の回
転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52内に分離
して通過移送される際に、撚り線41の線条41bの間
に所定の間隔Sが形成され、この状態で撚り線41がゴ
ム液槽43内の液状ゴム47中を通過することにより、
各線条41bの外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成さ
れるようになっている。
【0055】また、撚り線41が撚り戻し具48の回転
体49の分離通過孔51及び分離通過溝52内に分離し
て通過移送される際に、駆動モータ63により駆動ギヤ
64及び被動ギヤ62を介して回転体49が撚り線41
の撚り合わせ方向へ積極的に回転される。これにより、
撚り線41の各線条41bが撚り合わせ方向に回転され
る。
【0056】よって、前記のように撚り線41の各線条
41bが高分子材料で形成されていて、それらの線条4
1bの撚り合わせ力が弱い場合でも、各線条41bが撚
り戻し具48の回転体49を通過した後に、回転体49
の回転によって元の撚り合わせ状態に確実に戻される。
【0057】なお、各線条41bに対する接着剤被覆
は、図4に示したゴム薄膜被覆の場合と同様にして行わ
れる。すなわち、撚り戻し具148により撚り線41の
撚りが戻された状態で、その撚り線41が接着剤槽14
3内を通過して各線条41bの外周面に接着剤が塗布さ
れた後、駆動モータ163により撚り合わされる。そし
て、撚り線41が乾燥室(図示しない)を通過され、接
着剤が乾燥される。このように、接着剤も各線条41b
の外周面全体に均一に塗布される。
【0058】従って、この第2実施形態によれば、前記
第1実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加
えて、以下のような効果を得ることができる。 (5) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、撚り戻し具48の回転体49に対して撚り線4
1の撚り合わせ方向に回転を付与するための駆動モータ
63が設けられている。このため、撚り線41の各線条
41bが高分子材料で形成されていて、それらの線条4
1bが撚り戻し後に自体の撚り応力にて元の撚り合わせ
状態に戻りにくい場合でも、回転体49の回転により元
の撚り合わせ状態に確実に戻すことができる。また、高
分子材料よりなる撚り線41に代えて、細く剛性の低い
金属線条よりなる撚り線に対して前記と同様に撚りを戻
してゴム薄膜被覆する場合、撚りが戻らないおそれがあ
る。このような場合、ゴム薄膜被覆後、前記と同様にし
て撚り合わせ方向に回転させればよい。
【0059】(第3実施形態)次に、この発明の第3実
施形態を図5及び図6に基づいて、前記各実施形態と異
なる部分を中心に説明する。
【0060】さて、この第3実施形態においては、図6
(a)に示すように、撚り線41が1本の線条を芯にし
て6本の金属材料または高分子材料よりなる線条41
a,41bを周知の方法にて撚り合わせて形成されてい
る。
【0061】また、図5及び図6(b)に示すように、
撚り戻し具48の回転体49の中心には、1つの分離通
過部としての中心分離通過孔51Aが全長に亘って貫通
形成されている。この中心分離通過孔51Aを囲むよう
に、回転体49の本体部49a及びフランジ部49bに
は、分離通過部としての6つの周縁分離通過孔51Bが
所定間隔おきに貫通形成されている。これらの周縁分離
通過孔51Bと連通するように、回転体49の小径突出
部49cの外周には、分離通過部としての6つの分離通
過溝52が所定間隔おきに形成されている。
【0062】従って、この第3実施形態においては、図
6(a)〜図6(d)に示すように、7本の線条41
a,41bを撚り合わせてなる撚り線41を長手方向に
移送させながら、各線条41a,41bの外周にゴム薄
膜被覆層53を被覆形成するとともに、撚り線41の外
周全体にゴム被覆層58を形成して、ゴム被覆撚り線5
9を製造することができる。よって、前記第1実施形態
及び第2実施形態における(1)〜(5)に記載の効果
とほぼ同様の効果を発揮することができる。
【0063】(第4実施形態)次に、この発明の第4実
施形態を図7〜図16に基づいて、前記各実施形態と異
なる部分を中心に説明する。
【0064】さて、この第4実施形態の製造装置は、図
7及び図8に示すようにリボン状のゴム被覆撚り線を製
造する前半の製造装置と、図13及び図14に示すよう
にゴム被覆撚り線の製造に連続してベルトを製造する後
半の製造装置とから構成されている。まず、ゴム被覆撚
り線の製造装置について説明すると、図7及び図8に示
すように、この製造装置には、ボビン架台、前処理手段
としての予熱室42、ゴム供給手段としてのゴム液槽4
3、後処理手段としての乾燥室54、ゴム供給手段とし
てのゴム押出機55、及び引張移送機構67が配設され
ている。
【0065】前記ボビン架台において、ブレーキ付きの
架台68上には8個のボビン69が回転可能に支持さ
れ、これらのボビン69には撚り線41がそれぞれ巻回
収容されている。また、これらの撚り線41は前記第1
実施形態と同様に、複数本の金属材料よりなる線条41
aを撚り合わせて形成されている。そして、図7、図8
及び12(a)に示すように、引張移送機構67の作動
により、8本の撚り線41がボビン69から繰り出され
て、横方向へ所定間隔おきでほぼ一線状に引き揃えられ
た状態で、長手方向へ所定速度にて移送されるようにな
っている。
【0066】図7〜図9に示すように、前記ゴム液槽4
3内には前記第1実施形態と同一構成の8組の案内ロー
ラ44〜46及び撚り戻し具48が、各撚り線41の移
送経路に対応して並設されている。そして、図9及び図
12(b)に示すように、これらの撚り線41の各線条
41aが撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51
及び分離通過溝52を通って移送されることにより、各
撚り線41の撚りが戻されて、それらの線条41a間に
所定の間隔Sが形成される。
【0067】また、この状態で各撚り線41がゴム液槽
43内の液状ゴム47中を通過して移送されることによ
り、図12(c)に示すように、各撚り線41の線条4
1aの外周にゴム薄膜被覆層53が同時に被覆形成され
る。さらに、各撚り線41の線条41aが各撚り戻し具
48を通過した後に、それらの撚り線41の線条41a
が自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻される
ようになっている。
【0068】図7、図8、図10及び図11に示すよう
に、前記予熱室42及び乾燥室54内には一対のローラ
70,71が回転可能に配設され、それらのローラ7
0,71の外周には多数の歯状の突片が所定間隔おきに
突設されている。そして、予熱室42において複数本の
撚り線41がローラ70,71間を周回して移送される
ことにより、ゴム薄膜被覆層53の被覆に先立って各撚
り線41に対し、前処理予熱が全長に亘って均一に施さ
れる。また、乾燥室54においてゴム薄膜被覆層53を
被覆形成してなる複数本の撚り線41がローラ70,7
1間を周回して移送されることにより、各撚り線41上
のゴム薄膜被覆層53がローラ70,71の外周面に付
着することなく、全長に亘って均一に乾燥されるように
なっている。
【0069】前記ゴム押出機55には、第1実施形態と
同様の口金57が設けられている。そして、各撚り線4
1が元の撚合わせ状態に戻された状態で、このゴム押出
機55の口金57内を通過して移送されることにより、
図7、図8及び図12(d)に示すように、撚り線41
の外周全体にゴム被覆層58が形成され、扁平なリボン
状ゴム被覆撚り線72が製造されるようになっている。
【0070】次に、前記リボン状ゴム被覆撚り線72か
らベルトを連続的に製造する後半の製造方法について説
明する。図13及び図14に示すように、この製造装置
には、リボン状ゴム被覆撚り線72から内径側ベルト7
3及び外径側ベルト74を製造するベルト製造機構75
と、それらのベルト73,74を重ね合わせて所定の形
状に成形するベルト成形機構76とから構成されてい
る。
【0071】前記ベルト製造機構75において、スタン
ド77には外径の異なった一対の巻回ドラム78,79
が上下に所定間隔をおいて配設され、それらの外周には
傾斜方向を逆にした螺旋状の刃溝78a,79aが形成
されている。また、これらの巻回ドラム78,79は、
図示しない反転機構により支点80を中心に反転され
て、それらの上下位置が転換されるようになっている。
【0072】すなわち、前記内径側ベルト73及び外径
側ベルト74は一般的にタイヤの内径側及び外径側に重
ね合わせた状態で配置され、内径側ベルト73の幅と外
径側ベルト74の幅とが相違する。従って、内径側ベル
ト73を成形するための一方の巻回ドラム78の外径
と、外径側ベルト74を成形するための他方の巻回ドラ
ム79の外径とが相違している。また、図15(a)及
び図16(a)に示すように、一方の巻回ドラム78に
は右上がりに傾斜した螺旋状の刃溝78aが形成され、
他方の巻回ドラム79には左上がりに傾斜した螺旋状の
刃溝79aが形成されている。
【0073】そして、いずれか一方の巻回ドラム78,
79が上方位置に配置された状態で、リボン状ゴム被覆
撚り線72がガイド機構81にガイドされて、その巻回
ドラム78,79の外周に密接状態で巻回され、図15
(b)及び図16(b)に示すように、所望長さの円筒
状巻付体82,83が形成される。その後、反転機構に
より巻回ドラム78,79の上下位置が反転されて、円
筒状巻付体82,83が形成された巻回ドラム78,7
9が下方位置に配置される。
【0074】この状態で、一方の巻回ドラム78上の円
筒状巻付体82の外周には、図示しないテープ巻付機構
により、エッジテープ84が刃溝78aに沿って巻付貼
着される。その後、裁断機構85の回転刃86により、
各巻回ドラム78,79上の円筒状巻付体82,83が
刃溝78a,79aに沿って裁断されて、図15(c)
及び図16(c)に示すように、内径側ベルト73及び
外径側ベルト74が製造される。これらのべルト73,
74は、図示しない剥離部材により、巻回ドラム78,
79の外周から剥離されて、孔開きトレー87上に転写
載置される。
【0075】図13及び図14に示すように、前記ベル
ト成形機構76には成形ドラム88及び巻着装置89が
設けられている。そして、まず、内径側ベルト73を載
置した孔開きトレー87が図示しないレールに沿って成
形ドラム88の下方位置に移動され、その孔開きトレー
87上の内径側ベルト73が巻着装置89の突き上げ動
作により成形ドラム88の外周に密接巻着される。次い
で、外径側ベルト74を載置した孔開きトレー87が成
形ドラム88の下方位置に移動され、その孔開きトレー
87上の外径側ベルト74が成形ドラム88の外周に密
接巻着される。これにより、内径側ベルト73及び外径
側ベルト74が成形ドラム88上で重ね合わされ、それ
らを成形ドラム88から剥離させることにより、タイヤ
クラウン部に用いられるベルトが製造される。
【0076】以上のようにして、リボン状ゴム被覆撚り
線72の製造からタイヤ1本相当のベルトを、タイヤサ
イズの変更のない限り連続して自動的に製造することが
できる。
【0077】従って、この第4実施形態によれば、前記
第1実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加
えて、以下のような効果を得ることができる。 (6) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、複数本の撚り線41を引き揃えた状態でゴム薄
膜被覆を施すことにより、リボン状ゴム被覆撚り線72
を形成するようになっている。このため、例えば1本の
撚り線41よりなるゴム被覆撚り線を成形した後、その
ゴム被覆撚り線を複数本引き揃えて、複数本の撚り線4
1よりなるリボン状ゴム被覆撚り線72を成形する必要
がなく、そのリボン状ゴム被覆撚り線72の製造を容易
に行うことができる。
【0078】(7) この実施形態のベルトの製造装置
においては、前記ゴム被覆撚り線の製造装置で製造され
たリボン状ゴム被覆撚り線72を使用して、ベルトを連
続的に製造するようになっている。このため、リボン状
ゴム被覆撚り線72の製造後に、それをストックしてお
く必要がなく、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造に連
続してベルトを能率的に製造することができる。
【0079】(第5実施形態)次に、この発明の第5実
施形態を、図17〜図24に基づいて、前記各実施形態
と異なる部分を中心に説明する。
【0080】さて、この第5実施形態においては、図1
7及び図18に示すようにリボン状のゴム被覆撚り線を
製造する前半の製造装置と、図21及び図22に示すよ
うにゴム被覆撚り線の製造に連続してボディプライを製
造する後半の製造装置とから構成されている。まず、ゴ
ム被覆撚り線の製造装置について説明すると、図17及
び図18に示すように、この製造装置には、ボビン架
台、ゴム供給手段としてのゴム液槽43、後処理手段と
しての乾燥室54、ゴム供給手段としてのゴム押出機5
5、及び引張移送機構67が配設されている。
【0081】前記ボビン架台には、前記第4実施形態と
ほぼ同一構造の8個のボビン69が設けられ、それらの
ボビン69には撚り線41がそれぞれ巻回収容されてい
る。なお、この第5実施形態の各撚り線41は前記第2
実施形態と同様に、複数本の高分子材料よりなる線条4
1bを撚り合わせて形成されている。そして、図17、
図18及び図20(a)に示すように、引張移送機構6
7の作動により、8本の撚り線41がボビン69から繰
り出されて、横方向へ所定間隔おきに引き揃えられた状
態で、長手方向へ所定速度にて移送されるようになって
いる。
【0082】図17〜図19に示すように、前記ゴム液
槽43内には前記第2実施形態と同一構成の8組の案内
ローラ44〜46、撚り戻し具48及び駆動モータ63
が、各撚り線41の移送経路に対応して並設されてい
る。そして、図19及び図20(b)に示すように、各
撚り戻し具48の回転体49が駆動モータ63により、
撚り線41の寄り合わせ方向に回転されながら、各撚り
線41の線条41bが撚り戻し具48の回転体49の分
離通過孔51及び分離通過溝52を通って移送されるこ
とにより、各撚り線41の撚りが戻されて、それらの線
条41b間に所定の間隔Sが形成される。
【0083】また、この状態で各撚り線41がゴム液槽
43内の液状ゴム47中を通過して移送されることによ
り、図20(c)に示すように、各撚り線41の線条4
1bの外周にゴム薄膜被覆層53が同時に被覆形成され
る。さらに、各撚り線41の線条41bが各撚り戻し具
48を通過した後に、それらの撚り線41の線条41b
が自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻される
ようになっている。
【0084】図17及び図18に示すように、前記乾燥
室54には前記第4実施形態と同一構成の一対のローラ
70,71が設けられている。そして、ゴム薄膜被覆層
53を被覆形成してなる複数本の撚り線41がこれらの
ローラ70,71間を周回して移送されることにより、
各撚り線41上のゴム薄膜被覆層53が全長に亘って均
一に乾燥されるようになっている。
【0085】さらに、前記ゴム押出機55には、第1実
施形態及び第4実施形態と同様の口金57が設けられて
いる。そして、各撚り線41が元の撚合わせ状態に戻さ
れた状態で、このゴム押出機55の口金57内を通過し
て移送されることにより、図17、図18及び図20
(d)に示すように、撚り線41の外周全体にゴム被覆
層58が形成され、扁平なリボン状ゴム被覆撚り線72
が製造されるようになっている。
【0086】次に、前記リボン状ゴム被覆撚り線72か
らボディプライを連続的に製造する後半の製造方法につ
いて説明する。図21及び図22に示すように、この製
造装置には、リボン状ゴム被覆撚り線72から円筒状巻
付体を製造するプライ製造機構91と、その筒状プライ
からボディプライを成形するプライ成形機構92とから
構成されている。
【0087】前記プライ製造機構91において、スタン
ド93には一対の巻回ドラム94,95が上下に所定間
隔をおいて配設されている。これらの巻回ドラム94,
95は図示しない反転機構により支点96を中心に反転
され、それらの上下位置が転換されるようになってい
る。そして、いずれか一方の巻回ドラム94,95が上
方位置に配置された状態で、リボン状ゴム被覆撚り線7
2がガイド機構97にガイドされて、その巻回ドラム9
4,95の外周に密接状態で巻回され、図22に示すよ
うに、所望長さの円筒状巻付体98が形成される。その
後、反転機構により巻回ドラム94,95の上下位置が
反転されて、円筒状巻付体98が形成された巻回ドラム
94,95が下方位置に配置される。
【0088】この状態で、図23(a)に示すように、
下方位置に配置された巻回ドラム94,95上の円筒状
巻付体98に裁断機構99が接近移動されて、その裁断
機構99により円筒状巻付体98が長手方向に切断され
る。すなわち、この裁断機構99には、抑えローラ10
0、カッター101及び剥離部材102が装備され、そ
れらの部材100〜102が円筒状巻付体98の長手方
向に沿って一体的に移動されるようになっている。そし
て、カッター101により円筒状巻付体98が裁断され
た後、剥離部材102により円筒状巻付体98の裁断端
縁が巻回ドラム94,95の外周から離脱される。
【0089】次いで、巻回ドラム94,95が回動され
て、円筒状巻付体98の裁断端縁が巻回ドラム94,9
5の外周から垂れ下げられる。この状態で、図23
(b)に示すように、剥離バー103が円筒状巻付体9
8の裁断端縁と巻回ドラム94,95の外周面との間に
挿入され、その剥離バー103と巻回ドラム94,95
の回転との協同作用により、円筒状巻付体98が巻回ド
ラム94,95の外周面から強制的に剥離される。そし
て、剥離された円筒状巻付体98は、巻回ドラム94,
95の直下に待機するトレー104上に転写載置され
る。
【0090】図21及び図22に示すように、前記プラ
イ成形機構92には、外周に長手方向へ延びる開口部1
05aを備えた成形ドラム105及び縫合装置106が
設けられている。そして、裁断状態の円筒状巻付体98
を載置したトレー104が図示しないレールに沿って成
形ドラム105の下方位置に移動され、成形ドラム10
5の回転とトレー104の相対移動とにより、トレー1
04上の円筒状巻付体98が成形ドラム105の外周に
密接巻着される。この場合、縫合装置106が成形ドラ
ム105と対応する位置に移動配置される。
【0091】その後、図24(a)に示すように、成形
ドラム105が所定角度回転されて、円筒状巻付体98
の巻始め端と巻終り端とが対接している成形ドラム10
5の開口部105aが真上位置に配置される。この状態
で、図24(b)及び(c)に示すように、縫合装置1
06が成形ドラム105の開口部105aに沿って移動
され、その縫合装置106により成形ドラム105の巻
始め端と巻終り端とが圧接縫合されて、ボディプライが
製造される。
【0092】従って、この第5実施形態によれば、前記
各実施形態における(1),(2)及び(4)〜(6)
に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることが
できる。
【0093】(8) この実施形態のプライの製造装置
においては、ゴム被覆撚り線の製造装置で製造されたリ
ボン状ゴム被覆撚り線72を使用して、ボディプライを
連続的に製造するようになっている。このため、リボン
状ゴム被覆撚り線72の製造後に、それをストックして
おく必要がなく、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造に
連続してボディプライを能率的に製造することができ
る。
【0094】(第6実施形態)次に、この発明の第6実
施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0095】さて、この第6実施形態においては、図2
5に示すように、前記第1実施形態におけるゴム液槽4
3及びゴム押出機55に代えて、ゴム供給手段としての
単一構成のゴム押出機108が設けられている。このゴ
ム押出機108の入口部には、前記第1実施形態と同一
構成の撚り戻し具48の1個の回転体49が軸受メタル
109を介して回転可能に配設されている。そして、撚
り線41の各線条41aがこの撚り戻し具48の回転体
49の分離通過孔51及び分離通過溝52を通して移送
されることにより、撚り線41の撚りが戻されて、各線
条41a間に所定の間隔Sが形成されるようになってい
る。
【0096】前記ゴム押出機108の出口部には口金1
10が配設されている。そして、撚り線41の各線条4
1aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻さ
れながら、この口金110内を通過して移送されること
によって、各線条41aの外周全体にゴム薄膜被覆層を
も兼用するゴム被覆層58が形成される。これにより、
1本の撚り線41よりなるゴム被覆撚り線59が製造さ
れる。
【0097】従って、この第6実施形態によれば、前記
各実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加え
て、以下のような効果を得ることができる。 (9) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、ゴム押出機108の入口部に撚り戻し具48が
設けられ、撚り戻し具48により撚り線41の撚りが戻
されながら、各線条41aの外周全体にゴム薄膜被覆層
をも兼用するゴム被覆層58が形成されるようになって
いる。このため、前記第1実施形態のように、ゴム供給
手段としてゴム液槽43及びゴム押出機55を装備する
必要がなく、製造装置の構成を簡略化することができる
とともに、ゴム被覆撚り線59を高能率で製造すること
ができる。
【0098】(第7実施形態)次に、この発明の第7実
施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0099】さて、この第7実施形態においては、図2
6に示すように、前記第4実施形態におけるゴム液槽4
3及びゴム押出機55に代えて、ゴム供給手段としての
単一構成のゴム押出機112が設けられている。このゴ
ム押出機112の入口部には、前記第1及び第4実施形
態と同一構成をなす撚り戻し具48の複数個の回転体4
9が軸受メタル113を介して回転可能に並設されてい
る。そして、複数本の撚り線41が引き揃えられた状態
で、それらの各線条41aが各回転体49の分離通過孔
51及び分離通過溝52を通して移送されることによ
り、各撚り線41の撚りが戻されて、各線条41a間に
所定の間隔Sが形成されるようになっている。
【0100】前記ゴム押出機112の出口部には口金1
14が配設されている。そして、各撚り線41の線条4
1aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻さ
れながら、この口金114内を通過して移送されること
によって、各撚り線41の外周全体にゴム薄膜被覆層を
も兼用するゴム被覆層58が形成される。これにより、
複数本の撚り線41よりなるリボン状ゴム被覆撚り線7
2が製造される。
【0101】従って、この第6実施形態によれば、前記
各実施形態における(1)〜(4),(6)及び(7)
に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることが
できる。
【0102】(10) この実施形態のゴム被覆撚り線
の製造装置においては、ゴム押出機112の入口部に撚
り戻し具48の複数個の回転体49が並設され、これら
の回転体49により複数本の撚り線41の撚りが戻され
ながら、それらの外周全体にゴム薄膜被覆層53が形成
されるようになっている。このため、前記各実施形態と
は異なり、ゴム供給手段としてゴム液槽43及びゴム押
出機55を装備する必要がなく、製造装置の構成を簡略
化することができるとともに、リボン状ゴム被覆撚り線
72を高能率で製造することができる。
【0103】(第8実施形態)次に、この発明の第8実
施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0104】さて、この第8実施形態においては、図2
7及び図28に示すように、ゴム供給手段としてのゴム
液槽43内に、撚り戻し具48を構成する第1撚り戻し
ローラ116、第2撚り戻しローラ117及び第3撚り
戻しローラ118が上方位置、下方位置及び中間位置に
位置をずらせるとともに、回転軸線に沿って一方向へ徐
々に位置をずらせた状態で配設されている。また、これ
らの撚り戻しローラ116〜118に連続するように、
ゴム液槽43内には第1撚り合わせローラ119及び第
2撚り合わせローラ120が下方位置及び上方位置に位
置をずらせるとともに、回転軸線に沿って他方向へ徐々
に位置をずらせた状態で配設されている。また、第2撚
り戻しローラ117、第3撚り戻しローラ118及び第
1撚り合わせローラ119がゴム液槽43内の液状ゴム
47中に浸漬されている。
【0105】そして、高分子材料の線条41aからなる
撚り線41が第1撚り戻しローラ116〜第3撚り戻し
ローラ118に周回されて回転軸線方向の一方向へ屈曲
傾斜されながら移送されることにより、撚り線41に撚
り戻し方向への捩じれが生じて、その撚り線41の撚り
が戻されるようになっている。この状態で、撚り線41
の外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成された後、撚り
線41が第1撚り合わせローラ119及び第2撚り合わ
せローラ120に周回されて回転軸線の他方向へ屈曲傾
斜されながら移送されることにより、撚り線41に撚り
合わせ方向への捩じれが生じて、その撚り線41が元の
撚り合わせ状態に戻されるようになっている。
【0106】従って、この第8実施形態によれば、前記
各実施形態における(1),(3)及び(4)に記載の
効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。 (11)この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、撚り線41が第1撚り戻しローラ116〜第3
撚り戻しローラ118にて一方向に屈曲傾斜されながら
移送されることにより、その撚り線41の撚りが戻され
るとともに、撚り線41が第1撚り合わせローラ119
及び第2撚り合わせローラ120にて他方向に屈曲傾斜
されながら移送されることにより、撚り線41が元の撚
り合わせ状態に戻されるようになっている。このため、
ローラ116〜120のみの構成であるから、構造が簡
単であるとともに、高分子材料の線条41aよりなる撚
り合わせ力の弱い撚り線41からゴム被覆撚り線59を
製造する場合に適用することができる。
【0107】(第9実施形態)次に、この発明の第9実
施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明す
る。
【0108】さて、この第9実施形態においては、図2
9及び図30に示すように、撚り戻し具48が、支持部
材122に軸受メタル123を介して回転可能に支持さ
れた円環状の第1回転体124と、その第1回転体12
4内に軸受メタル125を介して相対回転可能に支持さ
れた第2回転体126とから構成されている。第1回転
体124には9個の分離通過部としての分離通過孔12
7が所定角度間隔おきに形成されるとともに、第2回転
体126には3個の分離通過部としての分離通過孔12
8が所定角度間隔おきに形成されている。
【0109】そして、12本の金属材料または高分子材
料の線条41a,41bよりなる複層撚り線41の各線
条41a,41bが第1及び第2回転体124,126
の分離通過孔127,128を通して移送されることに
より、第1及び第2回転体124,126がそれぞれ回
転されて、撚り線41の撚りが戻されるようになってい
る。
【0110】従って、この第9実施形態によれば、前記
各実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加え
て、以下のような効果を得ることができる。 (12)この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置にお
いては、撚り戻し具48が、回転可能に支持された円環
状の第1回転体124と、その第1回転体124内に相
対回転可能に支持された第2回転体126とから構成さ
れている。そして、各回転体124,126には、撚り
線41の複数の線条41a,41bを分離して通過させ
るための複数個の分離通過孔127,128が形成され
ている。このため、複数本の線条41a,41bを複数
層に撚り合わせてなる撚り線41を使用してゴム被覆撚
り線59を製造する場合でも、その撚り線41の撚りを
確実に戻すことができる。 (タイヤに関する実施形態)次に、前記各実施形態の製
造装置によって製造されたゴム被覆撚り線59、または
リボン状ゴム被覆撚り線72をタイヤ用補強材として埋
設したタイヤについて説明する。
【0111】図31に示すように、空気入りラジアルタ
イヤ131では、そのクラウン部に内径側及び外径側の
2枚のベルト132,133が埋設配置されるととも
に、クラウン部から両サイド部にかけてボディプライ1
34が埋設配置されている。ボディプライ134の両端
部は、ビード部においてビードワイヤー135及びビー
ドフィラー136を挟み込むように折り返されている。
また、ボディプライ134の外側にはサイド補強プライ
137が付設されている。
【0112】前記ベルト132,133の外径側にはエ
ッジバンド138が埋設配置されるとともに、内径側の
両端部には制振ゴムを内蔵した断面偏平三角形状をなす
硬質ゴムリング139が配設され、これらの間でベルト
132,133が挟まれた状態で保持されている。ま
た、このエッジバンド138としては、図31に示すよ
うに、ベルト132,133の幅方向の両端部のみに配
置された構成のほかに、図32に示すように、ベルト1
32,133の全幅に亘って配置された構成もある。
【0113】前記のような構成のラジアルタイヤ131
において、ベルト132,133としては、例えば図3
3(a)に示すように、前記第1実施形態で製造された
3本の金属材料の線条41aよりなる撚り線41を備え
たゴム被覆撚り線59を8本並設して、ゴム押出機によ
ってゴム薄膜被覆を施してなるリボン状ゴム被覆撚り線
が使用される。また、必要に応じて、図33(b)に示
すように、前記第3実施形態で製造された7本の金属材
料の線条41aよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚
り線59を並設して、ゴム薄膜被覆を施したリボン状ゴ
ム被覆撚り線が使用される。さらに、このベルト13
2,133としては、前記第4実施形態において、リボ
ン状ゴム被覆撚り線72の製造から連続的に製造された
2プライベルトが使用されることもある。
【0114】前記エッジバンド138としては、図34
(a)に示すように、前記第2実施形態で製造された3
本の高分子材料の線条41bよりなる撚り線41を備え
たゴム被覆撚り線59が使用される。また、必要に応じ
て、前記第1実施形態で製造された3本の金属材料の線
条41aよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線5
9が使用される。これらの場合、ゴム被覆撚り線59に
対して、波形あるいはコイル状等の変形加工が長手方向
に沿って施されることが好ましい。さらに、このエッジ
バンド138としては、図34(b)に示すように、例
えばポリエステルとナイロンとを組合わせたハイブリッ
ド線条140を複数本並設して、ゴム薄膜被覆を施して
なるリボン状プライ141が使用されることもある。
【0115】前記ボディプライ134としては、例えば
図35(a)及び(c)に示すように、前記第2または
第3実施形態で製造された複数本の高分子材料の線条4
1bよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59を
8本並設して、ゴム押出機によってゴム薄膜被覆を施し
てなるリボン状ゴム被覆撚り線が使用される。また、こ
のボディプライ134としては、前記第5実施形態にお
いて、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造から連続的に
製造されたボディプライが使用されることもある。
【0116】これらの場合、前記ボディプライ134に
付設されるサイド補強プライ137としては、図35
(b)に示すように、前記第2実施形態で製造された高
分子材料の線条41bよりなる撚り線41を備えたゴム
被覆撚り線59が使用される。なお、このサイド補強プ
ライ137のゴム被覆撚り線59には、波形あるいはコ
イル状等の変形加工が長手方向に沿って施されることも
ある。また、このようにサイド補強プライ137に変形
加工を施したゴム被覆撚り線59を使用した場合には、
図36(a)〜(c)に示すように、ボディプライ13
4においても、変形加工を施したゴム被覆撚り線59を
使用するのが好ましい。
【0117】さらに、前記ボディプライ134として
は、図37(a)及び(c)に示すように、波形あるい
はコイル状等の変形加工を施したハイブリッド線条14
0を複数本並設して、ゴム薄膜被覆を施してなるリボン
状プライ141や、図38(a)及び(c)に示すよう
に、直線状のハイブリッド線条140を複数本並設し
て、ゴム薄膜被覆を施してなるリボン状プライ141が
使用されることもある。これらの場合、サイド補強プラ
イ137としては、図37(b)及び図38(b)に示
すように、変形加工を施したハイブリッド線条140ま
たは直線状のハイブリッド線条140が使用される。
【0118】以上のように、この実施形態の空気入りラ
ジアルタイヤ131では、前記各実施形態の製造装置に
より製造したゴム被覆撚り線59またはリボン状ゴム被
覆撚り線72を、ベルト132,133、ボディプライ
134、エッジバンド138等に用いている。このた
め、線条とゴムとの複合体が全体として均一かつ一体化
され、圧縮、引張、捩れ等の外力に対し、従来構成と比
較して遊びが少なくなって、タイヤの強度向上及び動作
応答性の向上を図ることができる。
【0119】また、この空気入りラジアルタイヤ131
では、エッジバンド138と断面偏平三角形状の硬質ゴ
ムリング139とでベルト132,133を挟持して、
そのベルト132,133の変形を抑制するとともに、
ビードワイヤー135等のビード部補強層を配置してい
る。このため、タイヤとリムとの一体化を向上させるこ
とができて、素早い応答性を確保することができる。こ
の結果、ベルト132,133を薄くですることがきる
とともに、タイヤのサイドウォール部を薄くすることが
できて、タイヤの軽量化を図ることができる。ちなみ
に、15インチおよび16インチのラジアルタイヤで実
験した結果、約15%〜20%の軽量化を図ることがで
きた。
【0120】さらに、ベルト132,133の変形を抑
制できることと、タイヤとリムとの一体化が向上したこ
とにより、操縦安定性の向上を図ることもできる。な
お、ボディプライ134、サイド補強プライ137、エ
ッジバンド等に、波形あるいはコイル状等の変形加工を
施したゴム被覆撚り線59を使用することによって、乗
心地の向上を図ることもできる。
【0121】(変更例)なお、この実施形態は、次のよ
うに変更して具体化することも可能である。 ・ 前記第1〜第7実施形態において、撚り戻し具48
の回転体49上の分離通過孔51及び分離通過溝52の
個数を変更して、線条41a,41bの本数の異なった
撚り線41に対応できるように構成してもよい。
【0122】・ 前記第8実施形態において、撚り戻し
具48を構成する撚り戻しローラ116〜118の配設
個数、及び撚り合わせローラ119,120の配設個数
を変更して、撚り合わせ力の異なった撚り線41に対応
できるように構成してもよい。
【0123】・ 前記第9実施形態において、撚り戻し
具48の各回転体124,126上の分離通過孔12
7,128の個数を変更して、線条41a,41bの本
数の異なった撚り線41に対応できるように構成しても
よい。
【0124】このように構成した場合でも、前記各実施
形態とほぼ同様の効果を得ることができる。 (他の技術的思想)請求項以外から把握される技術的思
想は以下の通りである。
【0125】(1) 単一の撚り線にゴム薄膜被覆を施
してゴム薄膜被覆線とし、そのゴム薄膜被覆線を複数並
設してリボン状に形成したことを特徴とする請求項2〜
4のいずれかに記載のゴム被覆撚り線。
【0126】(2) 線条として、その全長にわたり同
一断面形状で、同一性状のものを使用したことを特徴と
する請求項1〜請求項4,前記(1)項のいずれかに記
載のゴム被覆撚り線。
【0127】従って、撚り線の太さ及び全長がその全長
にわたって均一になり、高品質のタイヤを実現できる。
なお、この明細書において、撚り線の撚りを戻した後
に、元の撚り合わせ状態に戻すということは、自然に元
の撚り合わせ状態に戻るのを許容することと、強制的に
元の撚り合わせ状態に戻すこととを含むものとする。
【0128】
【発明の効果】以上実施形態で例示したように、この発
明においては、撚り線とゴム材との十分な接着性を長期
間にわたって確保することができる。このため、耐久
性、操縦性及び乗り心地を向上させたタイヤを実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を
示す断面図。
【図2】 図1の撚り線製造装置における撚り戻し具を
示す斜視図。
【図3】 (a)〜(d)は図1の撚り線製造装置にお
けるゴム被覆撚り線の製造過程を、図1の3a−3a線
〜3d−3d線において断面にして順に示す拡大断面
図。
【図4】 第2実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を
示す断面図。
【図5】 第3実施形態の撚り戻し具を示す斜視図。
【図6】 (a)〜(d)は図5の撚り戻し具を使用し
てゴム被覆撚り線を製造する過程を、図3(a)〜
(d)に対応させて順に示す断面図。
【図7】 第4実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボン
の製造装置を示す正面図。
【図8】 図7のリボン製造装置の平面図。
【図9】 図7のリボン製造装置におけるゴム薄膜被覆
室の一部を拡大して示す断面図。
【図10】 図7のリボン製造装置における予熱室及び
乾燥室を拡大して示す縦断面図。
【図11】 図10の予熱室及び乾燥室の横断面図。
【図12】 (a)〜(d)は図7のリボン製造装置に
おけるリボンの製造過程を、図7及び図9の12a−1
2a線〜12d−12d線において断面にして順に示す
拡大断面図。
【図13】 図7のリボン製造装置で製造されたリボン
から、ベルトを製造するベルト製造装置を示す正面図。
【図14】 図13のベルト製造装置の平面図。
【図15】 (a)〜(c)は図13のベルト製造装置
において内径側ベルトを製造する際に使用する巻回ドラ
ム、及びそのベルトの製造過程を順に示す平面図。
【図16】 (a)〜(c)は図13のベルト製造装置
において外径側ベルトを製造する際に使用する巻回ドラ
ム、及びそのベルトの製造過程を順に示す平面図。
【図17】 第5実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボ
ンの製造装置を示す正面図。
【図18】 図17のリボン製造装置の平面図。
【図19】 図17のリボン製造装置におけるゴム薄膜
被覆室の一部を拡大して示す断面図。
【図20】 (a)〜(d)は図17のリボン製造装置
におけるリボンの製造過程を、図17及び図19の20
a−20a線〜20d−20d線において断面にして順
に示す拡大断面図。
【図21】 図17のリボン製造装置で製造されたリボ
ンから、ボディプライを製造するプライ製造装置を示す
正面図。
【図22】 図21のプライ製造装置の平面図。
【図23】 (a),(b)はボディプライの製造過程
を示す平面図及び側面図。
【図24】 (a)〜(c)は同じくボディプライの製
造過程を示す側面図。
【図25】 第6実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置
を示す断面図。
【図26】 第7実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボ
ンの製造装置を示す断面図。
【図27】 第8実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置
を示す断面図。
【図28】 図27の撚り線製造装置の要部平面図。
【図29】 第9実施形態の撚り戻し具を示す側面図。
【図30】 図29の30−30線における断面図。
【図31】 各実施形態で製造されたゴム被覆撚り線ま
たはリボンを用いたタイヤの構造を示す断面図。
【図32】 図31と異なったタイヤの構造を示す断面
図。
【図33】 (a),(b)は図31または図32のタ
イヤにおけるベルトの使用例を示す斜視図。
【図34】 (a),(b)は図31または図32のタ
イヤにおけるエッジバンドの使用例を示す斜視図。
【図35】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部
分における構造を例示する拡大斜視図、及び同部のサイ
ド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視図。
【図36】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部
分における他の構造を例示する拡大斜視図、及び同部の
サイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視
図。
【図37】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部
分における別の構造を例示する拡大斜視図、及び同部の
サイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視
図。
【図38】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部
分におけるさらに別の構造を例示する拡大斜視図、及び
同部のサイド補強プライ及びボディプライの使用例を示
す斜視図。
【符号の説明】 41…撚り線、41a,41b…線条、42…前処理手
段としての予熱室、43…ゴム供給手段としてのゴム液
槽、47…液状ゴム、48…撚り戻し具、49…回転
体、51,51A,51B…分離通過部としての分離通
過孔、52…分離通過部としての分離通過溝、53…ゴ
ム薄膜層、54…後処理手段としての乾燥室、55…ゴ
ム供給手段としてのゴム押出機、58…ゴム被覆層、5
9…ゴム被覆撚り線、63…回転手段としての駆動モー
タ、72…リボン状ゴム被覆撚り線、73…内径側ベル
ト、74…外径側ベルト、75…ベルト製造機構、76
…ベルト成形機構、91…プライ製造機構、92…プラ
イ成形機構、108,112…ゴム供給手段としてのゴ
ム押出機、116〜118…撚り戻しローラ、119,
120…撚り合わせローラ、124…第1回転体、12
6…第2回転体、127,128…分離通過部としての
分離通過孔、131…ラジアルタイヤ、132,133
…ベルト、134…ボディプライ、137…サイド補強
プライ、138…エッジバンド、S…間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−80854(P2000−80854) (32)優先日 平成12年3月22日(2000.3.22) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線
    において、各線条の撚りを戻してそれらの間に所定の間
    隔を形成し、この状態で各線条の外周にゴム薄膜被覆を
    施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻したことを特徴
    とするゴム被覆撚り線。
  2. 【請求項2】 前記各線条は金属材料からなることを特
    徴とする請求項1に記載のゴム被覆撚り線。
  3. 【請求項3】 前記各線条は高分子材料からなることを
    特徴とする請求項1に記載のゴム被覆撚り線。
  4. 【請求項4】 各線条にはプライマー処理が施されてい
    ることを特徴とした請求項2または請求項3に記載のゴ
    ム被覆撚り線。
  5. 【請求項5】 前記撚り線を複数本引き揃えた状態で全
    体にゴム被覆を施して、リボン状に形成したことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム被覆撚り
    線。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のリボン状のゴム被覆撚
    り線を使用して製造したことを特徴とするベルト。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のリボン状のゴム被覆撚
    り線を使用して製造したことを特徴とするプライ。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のベルト及び請求項7に
    記載のプライの少なくとも一方を使用したことを特徴と
    するタイヤ。
  9. 【請求項9】 一軸線の周りで回転可能な回転体に、前
    撚り線の各線条を分離して通過させるための複数の分
    離通過部を回転体の軸線方向にほぼ沿って形成したこと
    を特徴とする撚り線の撚り戻し具。
  10. 【請求項10】 同一の軸線の周りで回転可能な複数
    の回転体に、前記撚り線の各線条を分離して通過させる
    ための複数の分離通過部を回転体の軸線方向にほぼ沿っ
    て形成したことを特徴とする複層撚り線の撚り戻し具。
  11. 【請求項11】 前記回転体に対して撚り線の撚り合わ
    せ方向に回転を付与するための回転手段を設けたことを
    特徴とする請求項9に記載の撚り線の撚り戻し具。
  12. 【請求項12】 請求項9〜請求項11のいずれかに記
    載の撚り線の撚り戻し具を備え、その撚り戻し具の下流
    側には、撚り戻し状態の各線条の外周にゴム薄膜被覆を
    施すためのゴム供給手段を設けたことを特徴とするゴム
    被覆撚り線の製造装置。
  13. 【請求項13】 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り
    線にゴム薄膜被覆するゴム被覆撚り線の製造装置におい
    て、 軟化されたゴムの収容部を備えるゴム供給手段と、 前記ゴム供給手段内を前記撚り線が通過するように前記
    撚り線を案内する案内手段と、 撚り線がゴム通過手段内を通過することにより前記複数
    の線条の各々の全周にゴム薄膜が被覆されるように、個
    々の線条の撚りを戻すための撚り戻し手段とを設けたこ
    とを特徴とするゴム被覆撚り線の製造装置。
  14. 【請求項14】 撚り戻した線条に撚りを与えるための
    撚り付与手段を設けたことを特徴とする請求項13に記
    載のゴム被覆撚り線の製造装置
  15. 【請求項15】 前記ゴム供給手段の上流側には、撚り
    線に前処理を施すための前処理手段を設けたことを特徴
    とする請求項12〜14のいずれかに記載のゴム被覆撚
    り線の製造装置。
  16. 【請求項16】 前記ゴム供給手段の下流側には、撚り
    線に後処理を施すための後処理手段を設けたことを特徴
    とする請求項12〜15のいずれかに記載のゴム被覆撚
    り線の製造装置。
  17. 【請求項17】 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り
    線の撚りを戻してそれらの間に所定の間隔を形成し、こ
    の状態で各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すとともに、
    元の撚り合わせ状態に戻すことを特徴とするゴム被覆撚
    り線の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記撚り線を複数本引き揃えた状態で
    ゴム被覆を施して、リボン状に形成することを特徴とす
    る請求項17に記載のゴム被覆撚り線の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の製造方法により製
    造したリボン状のゴム被覆撚り線を使用してベルトを製
    造することを特徴とするベルトの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の製造方法により製
    造したリボン状のゴム被覆撚り線を使用してプライを製
    造することを特徴とするプライの製造方法。
  21. 【請求項21】 線条に対してゴム薄膜被覆前にプライ
    マー処理を施すことを特徴とした請求項20に記載のプ
    ライの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項19に記載の製造方法により製
    造したベルト、及び請求項20または21に記載の製造
    方法により製造したプライの少なくとも一方を使用し
    て、タイヤを製造することを特徴とするタイヤの製造方
    法。
  23. 【請求項23】 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り
    線の撚りを戻してそれらの間に所定の間隔を形成し、こ
    の状態で各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すとともに、
    元の撚り合わせ状態に戻してゴム被覆撚り線とし、この
    ゴム被覆撚り線を用いて、タイヤを製造するタイヤの製
    造方法
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