JP2001335692A - シリコーンゴム組成物及び定着ロール - Google Patents

シリコーンゴム組成物及び定着ロール

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JP2001335692A
JP2001335692A JP2000158302A JP2000158302A JP2001335692A JP 2001335692 A JP2001335692 A JP 2001335692A JP 2000158302 A JP2000158302 A JP 2000158302A JP 2000158302 A JP2000158302 A JP 2000158302A JP 2001335692 A JP2001335692 A JP 2001335692A
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silicone rubber
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rubber composition
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JP2000158302A
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Makoto Sawada
誠 澤田
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Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、低圧縮永久ひずみ、低硬度等の特性
を有し、定着ロールとして利用した場合に長期間安定し
た定着性が得られるヒーターロールとなり得るシリコー
ンゴム組成物を提供する。 【解決手段】 (A) (A)-1 ;平均重合度が50〜10000
で、1分子中にビニル基を3個以上有するジメチルポリ
シロキサン10〜98重量部と、(A)-2;平均重合度が30〜5
00で、分子鎖末端または側鎖にケイ素原子に結合した水
素原子、水酸基またはアルコキシ基を有さず、且つ不飽
和炭化水素基が1分子中に1.5 個以下であるジメチルポ
リシロキサン90〜2重量部とからなるポリオルガノシロ
キサン混合物100重量部に、(B) 1分子中にケイ素原子
に結合した水素原子、水酸基またはアルコキシ基を合計
3個以上有し、不飽和炭化水素基を有さない、特定の有
機ケイ素化合物0.1〜20重量部及び(C) 有機過酸化物0.1
〜10重量部を配合してなるシリコーンゴム組成物、

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐熱性、低圧縮永久ひず
み、低硬度等の特性を有するシリコーンゴム組成物、並
びに斯かるシリコーンゴム組成物を用いた、長期間安定
した定着性が得られる定着ロールに関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】従来より、硬化して
シリコーンゴムとなるシリコーンゴム組成物はよく知ら
れており、その耐候性、耐熱性、耐寒性、電気絶縁性等
の優れた性質を利用して、電気・電子部品のポッティン
グ材、コーティング材、型取り用等の成形材料やロール
等に幅広く使用されている。
【0003】近年、これらの用途の使用されるシリコー
ンゴムには、更に高度な性質が要求されている。例え
ば、電子写真装置の定着部に使われている定着ロール
は、シリコーンゴムが被覆されているが、最近、低硬度
品が求められている。
【0004】しかしながら、有機過酸化物加硫タイプの
シリコーンゴムにおいては、低硬度化が難しく、ゴムの
架橋度を低下させることにより無理に低硬度化させたゴ
ムは、圧縮永久ひずみの悪化、反発弾性の低下や研磨性
の悪化が大きいという問題がある。また、上記定着ロー
ルは、一般にシリコーンゴムの内層の上にフッ素樹脂又
はフッ素ゴムの外層を設けることにより形成されている
が、150 〜230 ℃の高温下で長時間使用された場合、ポ
リマー主鎖が切断され、ゴム硬度が大きく変化するとい
う問題もあった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、耐熱性、低圧縮永久ひずみ、低硬度等の特性を有
し、定着ロールとして利用した場合に長期間安定した定
着性が得られるヒーターロールとなり得るシリコーンゴ
ム組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の構成】本発明者らは上記目的を達成するために
鋭意検討を重ねた結果、ベースポリマーとして特定2種
のジメチルポリシロキサンを用い、且つ特定の有機ケイ
素化合物を配合するのが有効であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、 (A) (A)-1 ;平均重合度が50〜10000 で、1分子中にビ
ニル基を3個以上有するジメチルポリシロキサン10〜98
重量部と、(A)-2 ;平均重合度が30〜500 で、分子鎖末
端または側鎖にケイ素原子に結合した水素原子、水酸基
またはアルコキシ基を有さず、且つ不飽和炭化水素基が
1分子中に1.5 個以下であるジメチルポリシロキサン90
〜2重量部とからなるポリオルガノシロキサン混合物10
0 重量部に (B) 下記一般式(1) で示され、1分子中にケイ素原子に
結合した水素原子、水酸基またはアルコキシ基を合計3
個以上有し、不飽和炭化水素基を有さない、有機ケイ素
化合物0.1 〜20重量部 R1 aSi(OR2)b(O(4-a-b)/2) (1) (式中、R1、R2は同種又は異種の非置換又は置換の1価
炭化水素基または水素原子である。a、bは、0≦a、
0≦b、0<a+b≦4を満たす数である。ケイ素の平
均重合度は1〜500 である。) (C) 有機過酸化物0.1 〜10重量部、更に必要により (D) 充填剤2〜700 重量部 (E) 下記一般式(2) で示され、1分子中にケイ素原子に
結合した水酸基またはアルコキシ基を1個以上有し、不
飽和炭化水素基を1個以上有している、有機ケイ素化合
物0.01〜10重量部 R3 cSi(OR4)d(O(4-c-d)/2) (2) (式中、R3、R4は同種又は異種の非置換又は置換の1価
炭化水素基または水素原子である。c、dは、0≦c、
0≦d、0<c+d≦4を満たす数である。ケイ素の平
均重合度は1〜50である。)を配合してなることを特徴
とするシリコーンゴム組成物、並びにかかるシリコーン
ゴム組成物をロール芯金上に均一に被覆し硬化させてな
る内層を設け、該内層の上にフッ素樹脂又はフッ素ゴム
をコーティングあるいはフッ素樹脂製チューブを被覆し
た外層を設けた定着ロールである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。(A) 成分は本組成物の主剤であり、(A)-1 のジメ
チルポリシロキサンと(A)-2 のジメチルポリシロキサン
とからなる。
【0009】(A)-1 のジメチルポリシロキサンは、本組
成物を硬化させるために、1分子中にビニル基を3個以
上有していることが必要であり、更には分子鎖末端のジ
メチルビニルシロキシ単位とメチルビニルシロキシ単位
の合計が全ケイ素原子に対して0.02〜2モル%の範囲で
あることが好ましい。上記比率が0.02モル%より少ない
と、ゴムの圧縮永久ひずみが低下したり、成形時に発泡
することがあり、2モル%より多いとゴムが脆くなり使
用不能と成る場合がある。
【0010】(A)-1 のジメチルポリシロキサンの平均重
合度は50〜10000 であることが好ましく、さらに500 以
上が好ましく、2000以上がより好ましい。
【0011】また、その分子構造としては、直鎖状、一
部分岐を有する直鎖状、分岐状が挙げられ、限定はされ
ないが、特に直鎖状が好ましい。
【0012】次に、(A)-2 成分は、平均重合度が30〜50
0 で、分子鎖末端または側鎖にケイ素原子に結合した水
素原子、水酸基またはアルコキシ基を有さず、且つ不飽
和炭化水素基が1分子中に1.5 個以下であるジメチルポ
リシロキサンであり、本発明の特徴的成分の一つであっ
て、(A)-1 成分とブレンドして用いることで、組成物を
硬化させた後に、低硬度でありながら圧縮永久ひずみ率
が小さく、高反発弾性であるという特性を発現させるも
のである。
【0013】かかる特性を得るためには、分子鎖末端ま
たは側鎖にケイ素原子に結合した水素原子、水酸基また
はアルコキシ基を有さないことが必要であり、それらの
基を含有する場合、圧縮永久ひずみや反発弾性が大幅に
悪化する場合がある。更に、ビニル基等の不飽和炭化水
素基は1分子中に1.5 個以下、好ましくは1個以下であ
ることが望ましい。1分子中に1.5 個を越える不飽和炭
化水素基を有すると、硬化後のゴム硬度が高くなってし
まう。
【0014】(A)-1 と(A)-2 のブレンド比率は、合計を
100 重量部とした場合に、(A)-1 成分10〜98重量部に対
し、(A)-2 成分90〜2重量部である。より好ましくは、
(A)-1 成分20〜95重量部に対し、(A)-2 成分80〜5重量
部である。(A)-1 成分が10重量部よりも少ないと、強度
や圧縮永久ひずみが大幅に悪化する。また、98重量部よ
り多いと、低硬度化の効果が得られない。
【0015】(A)-1 成分のみの使用でJIS K 6249で低硬
度のものを得るには、ゴムの架橋度を下げることにより
可能ではあるが、圧縮永久ひずみが悪くなったり伸びが
大きくなり研磨性が悪くなる。圧縮永久ひずみが悪くな
らないようにするにはゴムの架橋度を上げることにな
り、その結果、ゴム硬度が40以上になってしまう。本願
で得ようとする低硬度とはJIS K 6249で30以下であり、
また伸びは450 %以下である。伸びが450 %を越えると
研磨性が悪くなる。
【0016】次に、本発明の(B) 成分は、(A)-2 成分と
共に本組成物の特徴的な成分の一つで、組成物を硬化さ
せた後の耐熱性、特に高温密閉下での硬度低下防止に効
果的である。この有機ケイ素化合物は、前記一般式(1)
で示されるもので、その平均重合度は1〜500 、好まし
くは2〜150 、特に好ましくは3〜100 である。平均重
合度が500 より大きいと、組成物を硬化させた後の圧縮
永久ひずみが大幅に悪化する。
【0017】また、この有機ケイ素化合物は、目的の耐
熱性効果を得るために、1分子中にケイ素原子に結合し
た水素原子、水酸基またはアルコキシ基を合計3個以上
有することが必要である。好ましくは、アルコキシ基を
合計3個以上有するものであり、アルコキシ基がメトキ
シ基、プロピオキシ基の何れかの場合が特に好ましい。
また、この有機ケイ素化合物は、目的の耐熱性効果を得
るために、ビニル基等の不飽和炭化水素基を有さないこ
とが必要である。
【0018】次に、(C) 有機過酸化物は本組成物の硬化
剤として作用する。(C) 有機過酸化物としては、例えば
t−ブチルヒドロキシパーオキサイド、クメンヒドロパ
ーオキサイド、ジ−i−プロピルベンゼンヒドロパーオ
キサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,5
−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシ−3−
ヘキシン、ピネンヒドロパーオキサイド等のヒドロパー
オキサイド;i−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t
−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン、α,α’−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−ジ(i−ブチルパーオキ
シ)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル
−4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレー
ト、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(t−ブチル
パーオキシ)ブタン、1,1−ジ−(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン等のジアルキルパーオキサイド;
カプリリドパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ステアロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾ
イルパーオキサイド、o−クロロベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、オ
クタノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイ
ド;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ジ−t−ブチルジパーオキシフタレート、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、
t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキ
シ−i −プロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等
のパーオキシエステル;ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート等のパーオキシジカーボネート;ケトンパーオ
キサイド等が挙げられる。
【0019】これらの中でも、硬化して得られるシリコ
ーンゴムの圧縮永久歪み率が特に小さくなることから、
ジアルキルパーオキサイドが特に好ましく用いられる。
【0020】これらの有機過酸化物加硫剤は、1種また
は2種以上の混合物として用いられる。(C) 成分の硬化
剤である有機過酸化物の配合量は、特に限定されない
が、(A) 成分のポリオルガノシロキサン混合物100 重量
部に対し0.1 〜10重量部の範囲内、特に0.2 〜3重量部
の範囲内であることが好ましい。有機過酸化物の配合量
が0.1 重量部未満であると加硫が十分に行われず、10重
量部を超えて配合してもそれ以上の効果はなく不経済で
あるからである。
【0021】次に、(D) 成分の充填剤は、特に必須成分
ではないが、目的に応じて適宜配合される。特に、本発
明のシリコーンゴム組成物を、電子写真装置の定着部に
使われている定着ロールの被覆材として用いる場合に
は、熱伝導性が必要とされるため、結晶性シリカ、アル
ミナ、マグネシア、亜鉛華等の熱伝導性充填剤を大量に
配合する必要がある。この場合には、高い熱伝導性を得
るために、(A) 成分のポリオルガノシロキサン混合物10
0 重量部に対し、上記熱伝導性充填剤を50〜700重量部
程度配合することが有効である。50重量部より少ないと
熱伝導性の向上が見られず、700 重量部を超えると硬化
後の組成物が硬く脆いものとなってしまう。
【0022】また、強度が必要とされる場合には、煙霧
質シリカ、沈殿シリカ、珪藻土、溶融シリカ、結晶性シ
リカ等の補強性シリカの配合が有効である。この場合に
は、(A) 成分のポリオルガノシロキサン混合物100 重量
部に対し、上記シリカが2〜100 重量部程度配合され
る。2重量部より少ないと強度の向上が見られず、700
重量部を超えると硬化後の組成物が硬くなってしまう。
【0023】更に、これらの(D) 充填剤を配合する場合
には、(E) 成分として、前記一般式(2) で示される有機
ケイ素化合物を同時に用いることが好ましい。この化合
物は、組成物を硬化させた後の圧縮永久歪み特性に効果
を有する。
【0024】かかる効果発現のため、(E) 成分の有機ケ
イ素化合物は、1分子中にケイ素原子に結合した水酸基
またはアルコキシ基を1個以上有し、不飽和炭化水素基
を1個以上有していることが必要である。
【0025】(E) 成分の有機ケイ素化合物は、(A) 成分
のポリオルガノシロキサン混合物100 重量部に対し、0.
01〜10重量部配合される。0.01重量部より少ないと上記
効果が得られず、10重量部を超えると硬化後の組成物が
硬くなってしまう。
【0026】なお、本発明の組成物には必要に応じて、
任意成分として、ベンガラ、黒ベンガラ、黄色ベンガ
ラ、酸化セリウム、セリウムシラノレート、脂肪酸のセ
リウム塩、オクチル酸鉄、バリウムジルコネート等の耐
熱性向上剤;ベンゾトリアゾール、炭酸亜鉛、炭酸マン
ガン、白金化合物、酸化アンチモン等の難燃性付与剤;
フタル酸エステル、アジピン酸エステル、マレイン酸エ
ステル、フマル酸エステル、リン酸エステル等の可塑
剤;ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、脂肪酸エ
ステル、脂肪酸アミド等の加工助剤を配合することがで
きる。
【0027】本発明の組成物の製造方法としては、上記
の(A) 〜(E) 成分及びその他任意の成分を、ニーダーミ
キサー、バンバリーミキサー、二本ロール等の混合装置
により均一に配合、混練することにより調製できる。例
えば、上記の(A) 成分、(B)成分、(D) 成分及び(E) 成
分を、ニーダーミキサー又はバンバリーミキサーにより
均一に配合してシリコーンゴムベースを調製した後、二
本ロールにより、このシリコーンゴムベースに上記の
(C) 成分を均一に配合する方法が挙げられる。
【0028】また、本発明のシリコーンゴム組成物は、
加圧成形、押出し成形、射出成形、カレンダー成形等の
通常の方法によって成形加工し、硬化させて製品とする
ことができる。
【0029】本発明のシリコーンゴム組成物は、加熱に
より速やかに硬化してシリコーンゴムを形成する。加熱
温度は特に限定されず、(C) 成分の有機過酸化物が硬化
剤として充分に作用する温度であればよく、例えば100
〜250 ℃の範囲内であることが好ましい。このようにし
て得られる、シリコーンゴムは、例えばロール状、ベル
ト状、チューブ状等など何れの状態で用いてもよい。
【0030】本発明のシリコーンゴムは、低硬度で耐熱
性に優れるので、特にこのような性質が要求され静電複
写機、プリンター、ファックス等の電子写真装置の定着
ロール、定着ベルト、定着チューブ等として好適に用い
られる。
【0031】特に、シリコーンゴムの内層の上にフッ素
樹脂又はフッ素ゴムの外層を設ける定着ロールに好適に
用いられる。かかる定着ロールは、上記シリコーンゴム
組成物をロール芯金上に均一に被覆し硬化させてなる内
層とし、該内層の上にフッ素樹脂又はフッ素ゴムをコー
ティングあるいはフッ素樹脂製チューブを被覆して外層
としたものである。
【0032】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、耐熱
性、低圧縮永久ひずみ、低硬度等の特性を有し、斯かる
シリコーンゴム組成物を用いることにより、長期間安定
した定着性が得られる定着ロールを提供できる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。なお、実施例中、シリコーンゴムの組成物の硬
さ、引張強さ、伸び等の機械的特性、耐熱試験及び圧縮
永久ひずみ率は、JIS K 6249(未硬化および硬化シリコ
ーンゴムの試験方法)に規定される方法により評価し
た。耐熱試験は、250 ℃、72時間の条件での硬さの変化
を測定した。圧縮永久ひずみ率は、熱処理温度180 ℃、
圧縮時間22時間により測定した。 実施例1 ((A)-1-1 )平均重合度が7000である、分子鎖両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルビニルシロキサン共重合体生ゴム(ジメチルシロキサ
ン単位のモル数:メチルビニルシロキサン単位のモル数
=99.78 :0.22)60重量部、((A)-2-1 )平均重合度が
60である、分子鎖片末端がジメチルビニルシロキシ基封
鎖で、もう片方がトリメチルシロキシ基封鎖のジメチル
シロキサンオイル40重量部、(D-1) 平均粒子径が10μm
の焼成亜鉛華200 重量部及び(E-1) メタアクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン1重量部をニーダーミキサー
により均一に混合した後に、150 ℃に温度を上げ、更に
2時間混練りを行った。
【0034】これに、(B-1) 平均重合度10のメチルトリ
メトキシシランの部分加水分解物2重量部と(C) 2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン1.25重量部を配合してシリコーンゴム組成物を得
た。
【0035】このシリコーンゴム組成物を170 ℃の鉄板
に挟み込み、10分間加熱してシート状のシリコーンゴム
を作成した。その後、このシリコーンゴムを200 ℃の熱
風循環式オーブン中で4時間加熱した後、上記評価を行
った。 実施例2 実施例1において、(B-1) の代わりに(B-2) 平均重合度
5のテトラエトキシシランの部分加水分解物を用いた以
外は同様にしてシリコーンゴムを得て、評価した。 実施例3 実施例1において、(B-1) の代わりに(B-3) 平均重合度
20の末端がトリメチルシリル基で封鎖されたメチルハイ
ドロジェンシロキサンを用いた以外は同様にしてシリコ
ーンゴムを得て、評価した。 実施例4 実施例1において、(B-1) の代わりに(B-4) 平均重合度
100 のメチルトリクロロシランの加水分解物で、末端が
水酸基で封鎖されたシロキサンを用いた以外は同様にし
てシリコーンゴムを得て、評価した。 実施例5 実施例1において、((A)-1-1 )60重量部の代わりに、
((A)-1-2 )平均重合度が7000である、分子鎖両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルビニルシロキサン共重合体生ゴム(ジメチルシロキサ
ン単位のモル数:メチルビニルシロキサン単位のモル数
=99.92 :0.08)80重量部を用い、((A)-2-1 )40重量
部の代わりに、((A)-2-2 )平均重合度が100 である、
分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシ
ロキサンオイル20重量部を用いた以外は同様にしてシリ
コーンゴムを得て、評価した。 実施例6 実施例1において、(D-1) 200 重量部の代わりに(D-2)
平均粒子径が5μm である粉砕石英50重量部を用い、(E
-1) メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン1重
量部の代わりに(E-2) ビニルトリエトキシシラン0.5 重
量部を用いた以外は同様にしてシリコーンゴムを得て、
評価した。 実施例7 実施例1において、(D-1) 及び(E-1) を配合しない以外
は同様にしてシリコーンゴムを得て、評価した。 比較例1 実施例1において、((A)-2-1 )を用いず、((A)-1-1
)を100 重量部用いた以外は同様にしてシリコーンゴ
ムを得て、評価した。 比較例2 比較例1において、((A)-1-1 )の代わりに、((A)-1-
3 )平均重合度が7000である、分子鎖両末端ジメチルビ
ニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニル
シロキサン共重合体生ゴム(ジメチルシロキサン単位の
モル数:メチルビニルシロキサン単位のモル数=99.97
:0.03)用いた以外は同様にしてシリコーンゴムを得
て、評価した。 比較例3 実施例1において、(B-1) を配合しない以外は同様にし
てシリコーンゴムを得て、評価した。
【0036】これらの結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示す結果から明らかなように、(A)-
2 成分を配合しないと、比較例1のように硬さが高くな
ってしまう。また、比較例1の生ゴムのビニル基量を下
げて硬さを下げたもの(比較例2)は、伸びが大きくな
り、圧縮永久ひずみも大きくなってしまう。また、(B)
成分は配合しない比較例3は、耐熱試験による硬さの低
下が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04 4J038 C09D 183/04 C09D 183/04 183/05 183/05 183/06 183/06 183/07 183/07 F16C 13/00 F16C 13/00 A E B G03G 15/20 103 G03G 15/20 103 Fターム(参考) 2H033 AA03 BB05 BB06 BB08 BB29 3J103 AA02 AA14 AA51 BA41 FA12 FA14 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA04 HA43 HA53 4F006 AA42 AA55 AA56 AB19 CA08 4J002 CP03X CP033 CP053 CP14W DE078 DE108 DE148 DJ008 DJ018 EK017 EK027 EK037 EK047 EK057 EK067 EK087 EX036 FD018 FD020 FD060 FD130 FD147 GH00 GJ02 GM00 GM01 GQ00 4J035 BA02 CA14N CA141 EA01 LA04 LB03 LB20 4J038 DL031 DL032 DL042 DL052 DL101 DL102 HA166 HA186 HA436 HA446 JA66 KA08 NA11 NA12 NA14 PB06 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (A)-1 ;平均重合度が50〜10000 で、
    1分子中にビニル基を3個以上有するジメチルポリシロ
    キサン10〜98重量部と、(A)-2 ;平均重合度が30〜500
    で、分子鎖末端または側鎖にケイ素原子に結合した水素
    原子、水酸基またはアルコキシ基を有さず、且つ不飽和
    炭化水素基が1分子中に1.5 個以下であるジメチルポリ
    シロキサン90〜2重量部とからなるポリオルガノシロキ
    サン混合物100 重量部に (B) 下記一般式(1) で示され、1分子中にケイ素原子に
    結合した水素原子、水酸基またはアルコキシ基を合計3
    個以上有し、不飽和炭化水素基を有さない、有機ケイ素
    化合物0.1 〜20重量部 R1 aSi(OR2)b(O(4-a-b)/2) (1) (式中、R1、R2は同種又は異種の非置換又は置換の1価
    炭化水素基または水素原子である。a、bは、0≦a、
    0≦b、0<a+b≦4を満たす数である。ケイ素の平
    均重合度は1〜500 である。) (C) 有機過酸化物0.1 〜10重量部を配合してなることを
    特徴とするシリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】(A) 成分のポリオルガノシロキサン混合物
    100 重量部に、更に下記(D) 及び(E) 成分を配合してな
    る請求項1記載のシリコーンゴム組成物。 (D) 充填剤2〜700 重量部 (E) 下記一般式(2) で示され、1分子中にケイ素原子に
    結合した水酸基またはアルコキシ基を1個以上有し、不
    飽和炭化水素基を1個以上有している、有機ケイ素化合
    物0.01〜10重量部 R3 cSi(OR4)d(O(4-c-d)/2) (2) (式中、R3、R4は同種又は異種の非置換又は置換の1価
    炭化水素基または水素原子である。c、dは、0≦c、
    0≦d、0<c+d≦4を満たす数である。ケイ素の平
    均重合度は1〜50である。)
  3. 【請求項3】(B) 成分の有機ケイ素化合物が、1分子中
    にアルコキシ基を合計3個以上有するものである請求項
    1又は2記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れか1項記載のシリコー
    ンゴム組成物をロール芯金上に均一に被覆し硬化させて
    なる内層を設け、該内層の上にフッ素樹脂又はフッ素ゴ
    ムをコーティングあるいはフッ素樹脂製チューブを被覆
    した外層を設けた定着ロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006052254A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Shin Etsu Chem Co Ltd 定着ロール又は定着ベルト用熱硬化型液状シリコーンゴム組成物、並びに定着ロール及び定着ベルト
JP2010530924A (ja) * 2007-06-29 2010-09-16 サンゴバン・パフォーマンス・プラスティックス・コーポレーション シリコーン組成物、物品およびかかるシリコーン組成物を製造する方法
RU2594406C1 (ru) * 2015-06-10 2016-08-20 Общество с ограниченной ответственностью "Пента-91" Пропиточно-склеивающая кремнийорганическая композиция и обмоточный провод с ее использованием

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