JP2001335498A - 美白組成物及びそれを含む食品及び化粧品 - Google Patents

美白組成物及びそれを含む食品及び化粧品

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JP2001335498A
JP2001335498A JP2000155926A JP2000155926A JP2001335498A JP 2001335498 A JP2001335498 A JP 2001335498A JP 2000155926 A JP2000155926 A JP 2000155926A JP 2000155926 A JP2000155926 A JP 2000155926A JP 2001335498 A JP2001335498 A JP 2001335498A
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JP2000155926A
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Keijiro Uchino
敬二郎 内野
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Nippon Flour Mills Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く皮膚に対して優れた美白効果を
発揮することのできる美白組成物を提供することであ
る。 【解決手段】 白樺エキス及び還元物質を含有すること
を特徴とする美白組成物;白樺エキス、還元物質及びチ
ロシナーゼ抑制物質を含有することを特徴とする美白組
成物;上記美白組成物を含有する食品;上記美白組成物
を含有する化粧品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚に対して美白
効果を発揮する美白組成物に関する。本発明はさらに、
美白組成物を配合した食品、及び化粧品に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚の美白を考える場合、当然着色物質
であるメラニンがターゲットとなる。そのため、化粧品
領域でも食品領域でも、還元作用を有するビタミンCが
利用されてきたが、十分な効果が得られていないのが現
状である。一方、メラニンがチロシナーゼという褐変酵
素の働きにより生成するため、化粧品領域ではチロシナ
ーゼ抑制物質が種々開発されてきた。例えば麹酸及びそ
の関連物質、タンニン酸、甘草エキス、プラセンタエキ
スなどが提案されている。また、メラニンの蓄積抑制物
質として、アルブチンが知られている。しかしながら、
食品領域では可食性の問題があり、ビタミンCなど極一
部の物質が実用化されているに過ぎず、効果の面でも未
だ満足できるものではない。
【0003】最近になり、メイラード反応抑制物質とし
て白樺の抽出物が提案されている(特開平10−152
444号公報)。メイラード反応抑制物質は、化粧品と
して用いた場合に、皮膚の美白や皮膚の老化防止効果が
期待でき、経口で摂取した場合は、糖尿病合併症などに
有効であることが開示されている。ここで、このメイラ
ード反応を抑制する白樺抽出物が、経口で摂取したばあ
いの美白効果については必ずしも明確にはされていなか
った。このような状況下、優れた美白効果を発揮し、且
つ味や食感、コストの観点からも満足のいく美白物質、
あるいは美白組成物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
性が高く皮膚に対して優れた美白効果を発揮することの
できる美白組成物を提供することである。本発明の目的
はまた、当該美白組成物を含有する食品及び化粧品を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、白樺エキスと
還元物質を併用することによって、あるいは更にチロシ
ナーゼ抑制物質を併用することによって、それらの美白
効果が相乗的に発揮されることを見出し、本発明を完成
させるに至った。従って本発明は、白樺エキス及び還元
物質を含有することを特徴とする美白組成物に関する。
本発明はまた、白樺エキス、還元物質及びチロシナーゼ
抑制物質を含有することを特徴とする美白組成物に関す
る。本発明はさらに、上記の美白組成物を含有する食
品、及び上記の美白組成物を含有する化粧品に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の美白組成物において使用
する白樺エキスは、カバノキ科(Betulaceae)、カバノ
キ属(Betula)に属する植物である一般に白樺と呼ばれる
ものから抽出して得られるものである。有効成分は、ポ
リフェノール類と考えられている。白樺の具体例として
は、例えば、B. ermanii Chamisso var. communis Koid
z(ダケカンバ)、B. platyphylla Sukatchev var.japo
nica Hara(シラカンバ)、B. davurica Pall. (ヤエ
ガワカンバ)、B. schmidtii Regel(オノオレ)、B. g
lobispica Shirai(ジゾウカンバ)、B. costata Traut
r.(コスタータカンバ)、Betula alba L.、 Betula le
nta L.、 Betula pendula Roth. などが挙げられる。
【0007】このように、白樺と呼ばれる樹木は、色々
あり、B. platyphylla Sukatchev var. japonica Hara
は、日本名シラカンバであるが、白樺、シラカバ、カン
バ、カバ、カバノキ、といわれる。上記の白樺の中で
も、特にB. platyphylla Sukatchev var. japonica Har
a 、Betula alba L.、 Betula lenta L.及び Betula pe
ndula Roth.からなる群から選ばれる少なくとも1種が
好ましく用いられる。抽出に使用する白樺の部位として
は、葉、樹皮、根または木部が挙げられ、また、これら
の混合物でもよい。
【0008】白樺エキスは、白樺を、水、又は各種有機
溶媒、又は水と有機溶媒の混液を抽出液として用いて、
室温から沸騰下で抽出することで得られる。好ましくは
加熱抽出する。有機溶媒としては、親水性有機溶媒、例
えばアルコール類、更に詳しくはエタノール、メタノー
ル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールな
どが挙げられる。有効成分は、このような水及び各種有
機溶媒の単独又は組み合わせで抽出することができ、用
途により好ましい抽出溶媒を選択することができる。通
常、白樺の樹皮(例えば丸善製薬(株)より入手可能)を
エタノール抽出、熱水抽出、又は水とエタノールの混液
によって抽出する。水とエタノールの混液を使用する場
合は、その水分含量は5〜50v/v%、好ましくは10
〜30v/v%が適当である。あるいは、熱水抽出とエタ
ノール抽出を組み合わせて抽出することもできる。白樺
樹皮の熱水抽出物でも十分な美白効果を示すが、抽出効
率及びコストの面から、白樺樹皮を抽出原料として、9
0%エタノールを抽出液として得た白樺エキスを用いる
ことがより好ましい。このような白樺エキスは、極めて
毒性の低いものである。
【0009】具体的な操作としては、抽出材料の重量で
1〜10倍量、好ましくは2〜5倍量程度の抽出液に
て、60℃以上で30分から8時間程度加熱抽出し、適
当な固液分離手段により抽出液を得る。この操作を2〜
数回繰り返し抽出液を得る。白樺エキスとして、この抽
出液をそのままでも使用できるが、濃縮液としてもよい
し、適当な濃縮乾燥装置にて乾固物とすることもでき
る。少量生産であれば、エバポレーターなど減圧濃縮装
置にて濃縮乾固する。あるいは、濃縮した後、粉末化す
ることも可能である。粉末化の手段としては例えば凍結
乾燥による粉末化、あるいはデキストリンなどを加えス
プレードライヤーにて粉末にすることなどが挙げられ
る。また、乾固して得た残渣を水、エタノール、メタノ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ールなどの親水性有機溶媒の単独または2種以上の有機
溶媒で再溶解して用いることもできる。
【0010】白樺エキスはまた、特開平10−1524
44号公報に記載されている方法により製造することが
できる。以下、その方法を説明する。その方法では特
に、白樺から、水溶性で且つ親水性有機溶媒に可溶もし
くは含水親水性有機溶媒に可溶な成分が得られる。中で
も、親水性有機溶媒としてアルコール類を使用し、水溶
性で且つアルコール可溶性もしくは含水アルコール可溶
性の成分が得られる。白樺の葉、樹皮、根または木部、
又はこれらの混合物から、一旦、水で抽出し濃縮乾固
後、無水あるいは含水の親水性有機溶媒で再抽出し抽出
物を得る方法や、逆に、無水あるいは含水の親水性有機
溶媒で抽出し濃縮乾固後、水で再抽出し抽出物を得る方
法で得ることができる。操作方法としては、室温から沸
騰下で行うことができるが、抽出効率からは沸騰下で抽
出することが好ましい。このように水と親水性有機溶媒
を組み合わせて抽出することにより、精製することがで
きる。これらの抽出物はまた、水と親水性有機溶媒の両
者に溶解する成分だけからなるため、化粧品などの製品
を製造する場合に使い勝手がよくなる。
【0011】また、別の方法として、白樺の原料からま
ず水で抽出し、固液分離した後の水抽出液に、無水ある
いは含水の親水性有機溶媒を添加して再抽出し、固液分
離して得た抽出液を濃縮して利用することもできる。こ
の操作で、水と親水性有機溶媒の順序を逆にしてもよ
い。この方法でも、水及び親水性有機溶媒を室温から沸
騰下の温度範囲で使用することができる。使用する親水
性有機溶媒としては、アルコール類が挙げられ、さらに
詳しくはエタノール、メタノール、プロピレングリコー
ル、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。中でも
エタノールが好ましく使用される。含水の親水性有機溶
媒を使用する場合、その含水率はせいぜい50v/v %程
度までが適当であり、好ましくは30v/v %までであ
る。
【0012】さらに具体的な抽出方法の一例としては、
以下のとおりである。白樺の樹皮を適当な方法により粗
砕・粉砕し抽出しやすくする。この樹皮に1〜10倍量
程度の水を加え、室温〜沸騰下で10分から1週間程度
抽出する。好ましくは2〜5倍量程度の水にて、80℃
以上で30分から8時間程度加熱抽出し、適当な固液分
離手段により抽出液を得る。この操作を2〜数回繰り返
し抽出液を得る。この抽出液は、適当な濃縮乾燥装置に
て乾固物とすることができる。少量生産では、エバポレ
ーターなど減圧濃縮装置にて濃縮乾固、または濃縮した
のち凍結乾燥装置にて粉末化することにより抽出物を得
ることができる。収量は、白樺樹皮より約3%程度であ
る。
【0013】このようにして得た水可溶性の抽出物は、
次にエタノールなどの親水性有機溶媒で再抽出する。白
樺の上記水抽出物に1〜10倍量のエタノールを加え、
室温〜沸騰下で10分から1週間程度抽出する。好まし
くは2〜5倍量程度のエタノールにて、60℃以上で3
0分から8時間程度加熱抽出し、適当な固液分離手段に
より抽出液を得る。この操作を2〜数回繰り返し抽出液
を得る。この抽出液は、適当な濃縮乾燥装置にて乾固物
とすることができる。少量生産では、エバポレーターな
ど減圧濃縮装置にて濃縮乾固し抽出物を得ることができ
る。収量は、白樺樹皮より約1.8%程度で、残りはエタ
ノール不溶部となる。以上の操作で、水と親水性有機溶
媒(例えばエタノール)の抽出順序を逆にしてもよい。
ここで得られた、水及びエタノール可溶の抽出物は、更
に透析膜で分画することができる。例えば、抽出物を5
0%エタノールに溶解後、透析チューブに入れ、50%
エタノールにて透析する。透析外液を集め、濃縮乾固し
有効成分を得た。収量は、白樺樹皮より約1.4%であっ
た。透析チューブとしては、例えば Visking Company製
の Seamless Cellulose Tubingを使用することができ
る。この透析膜では厳密ではないが、ほぼ分子量10,000
以上のものが膜内液中に残ると考えられる。このよう
に、透析膜で分画した抽出物を白樺エキスとして使用し
てもよい。
【0014】白樺エキスとしてはまた、化粧品において
「シラカバエキス」と称される、Betula alba L.または
Betula lenta L. の葉、樹皮、木部およびこれらの混合
物を精製水、エタノール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコールまたはこれらの混液で抽出した
エキスがある(香粧品原料基準;1994)。また、化
粧品原料基準外成分規格では、ヨーロッパシラカバBetu
la pendula Roth.またはその他同属植物(Betulaceae)の
葉、樹皮又は木部から水、エタノール、プロピレングリ
コール、1,3−ブチレングリコールまたはこれらの混
液で抽出したエキスが収載されている。本発明では、従
来から知られている上記の白樺エキスを使用することも
できる。
【0015】本発明の美白組成物に使用する還元物質と
しては、例えばビタミンCやその塩、ビタミンC誘導
体、ビタミンC加工物、及びグルタチオンなどの公知物
質から選ばれる少なくとも1種を使用することができ
る。更にアセロラエキス、ローズヒップ、イチゴ、レモ
ンといったビタミンCを含有するものを使用してもよ
い。ビタミンCは、合成物及び天然物が市販されてい
て、各々単独で、あるいは両者を混合して用いることが
できる。また、ビタミンC加工品としては、例えば、ビ
タミンCの分解を防ぐために油脂等でコーティングした
ものなどがある。
【0016】本発明の美白組成物に使用するチロシナー
ゼ抑制物質としては、甘草エキス、プラセンタエキス、
麹酸、タンニン酸などの公知のチロシナーゼ抑制物質か
ら選ばれる少なくとも1種を用いることができる。甘草
エキスは、Glycyrrhiza uralensis,Glycyrrhiza glabr
aまたはその他同族植物の根及びストロンを水やアルコ
ールで抽出してエキス化したものである。市販品とし
て、甘草エキスや油溶性甘草エキス(例えば丸善製薬
製)があり、本発明では市販品を使用することができ
る。プラセンタエキスは人や各種動物の胎盤から得るこ
とができる。本発明では、通常入手できる牛胎盤エキス
末を使用することができる。美白組成物の有効成分に
は、種々組み合わせがあるが、中でもビタミンCと、甘
草エキス又はプラセンタエキスの組み合わせが特に好ま
しい。
【0017】本発明の美白組成物において、白樺エキス
と還元物質、さらにチロシナーゼ抑制物質の配合割合
は、配合することにより単独の効果より優れた美白効果
が得られるので特に限定しないが、例えば質量比で還元
物質100に対して、白樺エキス0.001〜100,
000、更に含まれる場合にはチロシナーゼ抑制物質
0.001〜100,000を配合することが適当であ
り、特に還元物質100に対して、白樺エキス0.01
〜10,000、更に含まれる場合にはチロシナーゼ抑
制物質0.01〜10,000を配合することが更に好
ましい。本発明の美白組成物には、上記有効成分の他
に、該有効成分の効果が損なわれない限り、適宜添加物
を含ませてもよい。
【0018】本発明の美白組成物は、食品や化粧品に配
合することができる。食品としては、錠菓、顆粒、粉末
食品をはじめとして、パン、麺、菓子など通常の食品形
態に用いることができる。美白組成物は食品の製造工程
において適宜配合することができる。食品における美白
組成物の含有量は、特に制限されるわけではないが、こ
の美白組成物を高含量に含有させることができる食品群
(例えば粉末、顆粒食品、錠菓など)では、賦形剤を0
〜30質量%程度配合した食品とすることができる。特
に錠菓では、味や風味を考慮すると、この美白組成物
を、0.1〜60質量%程度、好ましくは1〜30質量
%程度含有させる。また、通常の食品群(例えばパン、
麺類、ビスケット、ドリンクなど)では、食品の全質量
に対して一般に、0.1〜70質量%が適当であり、好
ましくは1〜30質量%である。
【0019】化粧品としては、乳液、クリーム、ローシ
ョン、パックなど通常の化粧品形態に用いることができ
る。これらの化粧品は常法により製造し、本発明の美白
組成物はその製造過程で適宜配合すればよい。化粧品に
おける美白組成物の含有量は、化粧品の全質量に対して
一般に0.001〜30質量%が適当であり、より好ま
しくは0.01〜10質量%である。
【0020】本発明の美白組成物はまた、上記の有効成
分に適当な助剤を添加して任意の形態に製剤化して、経
口または非経口投与が可能な美白組成物とすることがで
きる。製剤化に際して、通常使用される充填剤、増量
剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤
または賦形剤を用いることができる。また、医薬製剤と
しては各種形態が選択でき、例えばカプセル剤、錠剤、
顆粒剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、坐剤、注射剤、軟
膏剤などが挙げられる。賦形剤としては、例えば蔗糖、
乳糖、デンプン、結晶セルロース、マンニット、軽質無
水珪酸、アルミン酸マグネシウム、メタ珪酸アルミン酸
マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カル
ボキシルメチルセルロースカルシウム等の1種又は2種
以上を組み合わせて添加することができる。
【0021】滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、硬化油等を1種または2種以上添加
することができる。また、矯味剤及び矯臭剤としては、
食塩、サッカリン、糖、マンニット、オレンジ油、カン
ゾウエキス、クエン酸、ブドウ糖、メントール、ユーカ
リ油、リンゴ酸等の甘味剤、香料、着色剤、保存料等を
含有させても良い。懸濁剤、湿潤剤のような佐剤として
は、例えばココナッツ油、オリーブ油、ゴマ油、落花生
油、乳酸カルシウム、ベニバナ油、大豆リン脂質等を含
有させることができる。
【0022】界面活性剤としては、例えばアルコール、
エステル類、ポリエチレングルコール誘導体、ソルビタ
ンの脂肪酸エステル類、硫酸化脂肪アルコール類等の1
種又は2種以上を添加することができる。また、有効成
分に長時間の保存に耐える安定性及び耐酸性を付与して
薬効を完全に持続させるために、更に医薬的に許容し得
る被膜を施して製剤化すれば、優れた安定性を有する美
白組成物とすることができる。被膜形成物質としては、
例えばセルロース、糖類等の炭水化物誘導体として酢酸
フタル酸セルロース(CAP)、またアクリル酸系共重
合体、二塩基酸モノエステル類等のポリビニル誘導体と
してアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体、メタ
アクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体が挙げられ
る。また、上記被膜形成物質をコーティングするに際
し、通常使用されるコーティング剤、例えば可塑剤の
他、コーティング操作時の薬剤相互の付着防止のための
各種添加剤を添加することによって被膜形成剤の性質を
改良したり、コーティング操作をより容易にすることが
できる。
【0023】注射剤として調製する際には、液剤、乳剤
及び懸濁剤を適宜殺菌し、血液と等張にすることが好ま
しい。稀釈剤としては通常使用できるものが挙げられ、
例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール等
が使用できる。血液と等張にするために食塩、ブドウ糖
などを含有させても良く、また通常の溶解補助剤、緩衝
剤、無痛化剤等を添加しても良い。ペースト、クリーム
及びゲル等の形態に製剤化することもでき、脂肪、脂肪
油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、ロウ、樹脂、グ
リコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化
剤、懸濁剤などを添加剤として使用することができる。
【0024】美白組成物における有効成分の割合は、剤
形によって変更され得るが、通常0.01〜15.0重量%
が適当である。美白組成物の投与方法は特に限定される
ものではなく、患者の年齢、その他の条件、疾患の状
態、各種製剤形態に応じて適宜選択され得る。全身的に
又は局所的に、経口あるいは非経口投与される。例えば
カプセル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、懸濁
剤及び乳剤の形態で経口投与され、注射剤の形態で静脈
内、筋肉内、皮内、皮下または腹腔内投与され、また坐
剤として直腸内投与され、または軟膏剤として局所へ塗
布、その他の外用剤として噴霧することもできる。投与
量は、投与方法、患者の年齢、症状などによって変化し
得るが、一日当たり有効成分として0.5〜5,000mg
が適当である。
【0025】以下試験例、実施例により更に詳細に説明
する。
【参考例】白樺エキスの製造 白樺の樹皮(丸善製薬製)1kgを抽出しやすいように
細かく切断した後、90%エタノール水溶液10倍量で
1時間還流抽出し、濾過することにより抽出液を得た。
この操作を2回繰り返した。抽出液を減圧濃縮した後
(固形分20〜30g:樹皮より2〜3%程度)、デキ
ストリンを加えスプレードライヤーにて粉末とし、5k
gの白樺エキスの粉末を得た。
【0026】
【実施例1】顆粒・錠剤 下記の配合(単位:質量%)にて、顆粒または錠剤を製
造した。 ビタミンC 14.5% ビタミンCナトリウム 7.2% アセロラエキス(天然ビタミンC 20%含有) 2.0% 白樺エキス(上記参考例で製造した粉末、 エキス分:約0.4%) 10.0% 油溶性甘草エキス(丸善製薬製) 0.1% 香料 1.0% 甘味料 1.0% 滑沢剤 2.0% マルチトールで合計100%とした。 この配合にて混合した粉体をそのままで、または顆粒化
した後に打錠して錠菓を得た。顆粒化する場合は、更に
結着剤として、澱粉、アラビアガム、ツエインなどの粘
着物質を少量用いた。
【0027】
【試験例】実施例1にて示した組成から、ビタミンC類
(ビタミンC+ビタミンCナトリウム+アセロラエキ
ス)、白樺エキス及び油溶性甘草エキスの3種の中から
1種又は2種を除いて、除いた部分はマルチトールで補
い全量を100質量%とした各種組成物を作成した。こ
れらの組成物と実施例1の組成物の各粉末1〜6につい
て、1日2.4g、1ヶ月食する5名によるモニタテス
トを実施した。モニタ項目は、顔のシミ・そばかすの濃
淡と顔全体のイメージで、1〜5段階で3を変化なしと
し、少し改善された場合4、著しく改善された場合5、
また少し悪化した2、悪化した1として評価した。各粉
末について、5人の得点を合計して平均値を求めた。そ
の結果を下表に示す。
【0028】
【表1】
【0029】平均得点が3.6以上では、半数以上、
4.0以上では全ての被験者が改善されたと評価され
る。表の結果より、ビタミンC類、油溶性甘草エキス、
白樺エキスの各々単独の配合では平均得点がほぼ3.0
〜3.4で改善効果があまり期待できなかった。ビタミ
ンCと油溶性甘草エキスを組み合わせても(粉末3)、
効果の上昇が認められなかった。しかしながら、本発明
に従って、白樺エキスとビタミンCの2種を組み合わせ
た場合(粉末5)は、平均得点が3.6で半数以上の被
験者が、また更に油溶性甘草エキスの3種を組み合わせ
た場合(粉末6)は4.0〜4.2で、全ての被験者が
少なからず改善効果を認めるという結果が得られた。本
発明による組み合わせが発揮する効果は、各々単独の効
果からは類推することができない程度のものであった。
【0030】ここで、一般にビタミンCは、打錠性が悪
く、錠剤に成形する場合、粉体混合物を直接打錠するこ
とが困難で、顆粒打錠が行われている。しかしながら、
白樺エキスを配合すると直接打錠することが可能とな
り、打錠性の面でも改善効果された。
【0031】
【実施例2】化粧品(クリーム)の調製 下記配合(単位:質量%)により、ホワイトニングクリ
ームを常法に従って製造した。 イソステアリン酸イソプロピル 8.0 セタノール 8.0 ホホバ油 6.0 1,3ブチレングリコール 6.0 ステアリルアルコール 2.0 ポリオキシエチレンラウリルエーテル 1.5 ソルビトール 1.0 パラベン 0.3 美白組成物* 1.0 香料 適量 滅菌イオン交換水で 全量を100.0とす
る。* 組成は、参考例で得た白樺エキス:ビタミンC:プラ
センタエキス=45:100:0.5(質量比)
【0032】
【実施例3】化粧品(乳液)の調製 下記配合(単位:質量%)により、乳液を常法に従って
製造した。 グリセリンモノステアレート(自己乳化型) 10.0 精製ラノリン 6.0 流動パラフィン 5.0 ホホバ油 5.0 パラベン 0.3 美白組成物* 0.3 香料 適量 滅菌イオン交換水で 全量を100.0とする。* 組成は、参考例で得た白樺エキス:ビタミンC:プラセンタエキス= 45:100:0.5(質量比)
【0033】
【実施例4】化粧品(ローション)の調製 下記配合(単位:質量%)により、ホワイトニングロー
ションを常法に従って製造した。 ソルビトール 3.0 DL−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 2.0 カルボキシメチルセルロース 0.3 パラベン 0.1 美白組成物* 0.1 香料 適量 滅菌イオン交換水で 全量を100.0とする。* 組成は、参考例で得た白樺エキス:ビタミンC:油溶性甘草エキス= 100:100:1(質量比)
【0034】
【実施例5】化粧品(パック)の調製 下記配合(単位:質量%)により、パックを常法に従っ
て製造した。 グリセリルモノイソステアレート 22.0 スクワラン 20.0 ホホバ油 15.0 ジグリセリルモノオレエート 10.0 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 流動パラフィン 5.0 ソルビトール 2.0 ポリビニルピロリドン 0.5 パラベン 0.1 美白組成物* 0.1 香料 適量 滅菌イオン交換水で 全量を100.0とする。* 組成は、参考例で得た白樺エキス:ビタミンC:油溶性甘草エキス= 100:100:1(質量比)
【0035】
【実施例6】麺の製造 準強力粉に対して下記美白組成物1質量%、34質量%
の水及び1質量%のかんぷんを加えたものを12分間混
捏後、麺機にて数回圧延成形して、中華麺の生麺帯、生
麺線を得た。 美白組成物の組成(質量比) 参考例で得た白樺エキス 200 ビタミンC 100 油溶性甘草エキス 10
【0036】
【実施例7】パンの製造 小麦粉3kg、下記美白組成物3g、イ−スト60g、
イーストフード3g、砂糖15g、食塩60g、ショー
トニング150g、脱脂粉乳60g、水270gを用い
て、常法によりドウを作成し、成形、焼成してパンを製
造した。 美白組成物の組成(質量比) 参考例で得た白樺エキス 200 ビタミンC 100 プラセンタエキス 100
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、安全性が高く皮膚に対
する美白効果に優れた美白組成物が得られる。また、そ
のような美白組成物は食品や化粧品に簡便に配合するこ
とができ、安全に優れた美白効果を発揮し得る食品や化
粧品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23G 3/00 A23G 3/00 4C088 A23L 1/16 A23L 1/16 A 1/30 1/30 B Z 1/302 1/302 A61K 7/00 A61K 7/00 K M N U 7/48 7/48 A61P 17/16 A61P 17/16 43/00 111 43/00 111 Fターム(参考) 4B014 GB08 GG18 GK12 4B018 MD08 MD20 MD25 MD61 MD63 MD69 ME14 4B032 DB01 DK24 DK29 DK40 4B046 LA05 LB01 LG22 LG25 4C083 AA071 AA072 AA111 AA112 AA122 AC022 AC072 AC122 AC132 AC182 AC242 AC352 AC422 AC471 AC472 AC482 AC612 AC771 AC772 AC841 AC842 AD072 AD272 AD512 AD641 AD642 BB51 CC01 CC04 CC05 CC07 DD15 DD23 DD27 DD28 DD31 EE16 FF05 4C088 AB25 AC05 AC06 AC11 BA09 BA10 CA06 CA08 CA11 MA02 MA08 MA22 MA28 MA35 MA52 MA63 NA14 ZA89 ZC20 ZC75

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白樺エキス及び還元物質を含有すること
    を特徴とする美白組成物。
  2. 【請求項2】 白樺エキス、還元物質及びチロシナーゼ
    抑制物質を含有することを特徴とする美白組成物。
  3. 【請求項3】 還元物質がビタミンC、その塩、ビタミ
    ンC誘導体、ビタミンC加工物及びグルタチオンからな
    る群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2
    記載の美白組成物。
  4. 【請求項4】 チロシナーゼ抑制物質が甘草エキス、プ
    ラセンタエキス、麹酸及びタンニン酸から選ばれる少な
    くとも1種である請求項2又は3記載の美白組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の美白
    組成物を含有する食品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載の美白
    組成物を含有する化粧品。
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