JP2001335482A - マクロライド化合物を含有する医薬組成物 - Google Patents

マクロライド化合物を含有する医薬組成物

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JP2001335482A
JP2001335482A JP2000161422A JP2000161422A JP2001335482A JP 2001335482 A JP2001335482 A JP 2001335482A JP 2000161422 A JP2000161422 A JP 2000161422A JP 2000161422 A JP2000161422 A JP 2000161422A JP 2001335482 A JP2001335482 A JP 2001335482A
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JP2000161422A
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Nobuki Serizawa
伸記 芹澤
Sachiko Kanga
幸子 菅賀
Mutsuo Nakajima
睦男 中島
Tomoko Nishizaki
知子 西崎
Masaaki Kitsuka
正明 木塚
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた免疫抑制活性を有する化合物を有効成
分として含有する新規免疫抑制剤組成物を提供する。 【解決手段】 下記式(I): 【化1】 で表される化合物またはその塩を有効成分として含有す
る免疫抑制剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、免疫抑制剤とし
て有用な新規物質を有効成分として含有する医薬組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】 臓器移植の際の拒絶反応の抑制や、自
己免疫疾患の治療などに使用される免疫抑制剤FK50
6は、T細胞活性化の初期段階に作用し、インターロイ
キン2の遺伝子の転写・発現を阻害することによって、
強力な免疫抑制効果を発揮する。FK506、サイクロ
スポリンAなどの免疫抑制剤は、T細胞内で結合蛋白質
(FK506結合蛋白質(FKBP)、サイクロフィリ
ン等)と複合体を形成し、この複合体がプロテインフォ
スファターゼの一種であるカルシニューリン(カルシウ
ム−カルモジュリン依存性プロテインフォスファター
ゼ、プロテインフォスファターゼ2Bとも呼ばれる。以
下「CN」という)と結合することによりその活性を阻
害する(Kunz, J. and Hall, M. N. (1993) Trend. Bio
chem. Sci. 18, 334-338)。
【0003】上記のような免疫抑制剤の試験方法として
は、混合リンパ球培養反応を利用する方法(Adler, W.
H. (1970) J. Immunol. 105, 984)が一般的であるが、
この方法は、例えば微生物の二次代謝産物の一次スクリ
ーニング等、一度に多くの検体の試験を行う場合には多
大な労力を必要とする。したがって、より簡便で多検体
処理に適した試験方法が求められていた。
【0004】ところで、酵母にも、CNと同じ酵素、お
よび免疫抑制剤に対する特異的結合蛋白質(yFKBP
-12)が存在することが知られている(Foor, F., et
al.,(1992) Nature 360, 682-684 および Liu, J. et a
l., (1991) Cell 66, 807-815)。CNは、酵母の通常
の増殖には必須ではないが、細胞内イオンの恒常性維持
に関与し、ある種のイオンが関係するストレス条件下の
増殖には必要である。例えば、塩化ナトリウムを多く含
む培地中で酵母を培養すると、細胞内ナトリウムイオン
濃度が上昇し、カリウムイオン濃度が低下することによ
り増殖が停止するが、これに抗してイオン濃度を正常化
し、酵母が増殖を再開するのにCNが必要となる(Naka
mura, T., et al., EMBO J., 12, 4063-4071, 1993)。
この系に免疫抑制剤FK506を共存させると、FK5
06結合蛋白質依存的に酵母の増殖再開が阻害される
(宮川ら、(1994) 蛋白質・核酸・酵素、39、420)。す
なわち、哺乳動物T細胞の活性化のプロセスと、酵母が
増殖を再開するプロセスとは、CNを介するという点で
類似する。しかしながら、両プロセスはシグナル伝達開
始のための最初の刺激が異なることから、哺乳動物用の
免疫抑制剤の探索において哺乳動物リンパ球の代りに酵
母を使用できるか否かは不明であった。
【0005】一方、本発明の化合物に構造乃至活性が類
似する化合物としては、特開平9−29980号公報記
載の下記式(II)で表される化合物:
【0006】
【化2】
【0007】および、特開平9−100290号公報記
載の下記式(III)で表される化合物:
【0008】
【化3】
【0009】が知られているが、いずれも本発明の化合
物とは構造が異なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、優
れた免疫抑制活性および抗真菌活性を有する新規化合
物、ならびにその製造方法を提供することにある。さら
に本発明は、免疫抑制活性を有する化合物の新規評価方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明は、(1) 下
記のi)またはii)に示される特徴を有する化合物を
有効成分として含有する免疫抑制剤組成物: i)下記式(I):
【0012】
【化4】
【0013】で表される化合物またはその塩; ii) 下記の物理化学的性状を有する化合物またはそ
の塩: 1)性質:黄色粉末; 2)溶解性:ジメチルスルホキシド、メタノール、エタ
ノールに可溶、水に不溶; 3)分子式:C7511426S; 4)分子量:1462; 5)FABマススペクトル:m/z amu ポジティブモード(マトリックス: m-NBA);1485
(M+Na)+ ネガティブモード(マトリックス: m-NBA);1462
(M)-; 6)高分解能FABマススペクトル: m/z amu ポジティブモード(マトリックス: m-NBA) 測定値;1485.7211 (M+Na)+7511426S+Naとしての計算値;1485.7
217; 7)紫外線吸収スペクトル(エタノール):λmaxnm
(ε) 214(19328)、275(12281)、333(4825)、358(5088); 8)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm-1 3419、2921、2852、1718、1665、1595、1379、1256、11
69、1064; 9)1H−核磁気共鳴スペクトル:δppm(積分、多
重度、結合定数) 重ジメチルスルホキシド溶液中、テトラメチルシラン
(以下「TMS」という)を内部基準として、293K
で測定した核磁気共鳴スペクトル(600MHz)は次
の通りである:8.02(1H, d, 8.03), 7.89(1H, s), 7.75
(1H, d, 8.03), 6.82(1H, m),6.72(1H, s), 6.64(1H,
s), 5.89(1H, d, 15.39), 5.56(1H, m),5.39(1H, dd, 1
5.29, 6.54), 5.38(1H, m), 5.30(1H, s), 5.27(1H,
m),5.01(1H, m), 4.82(1H, br d), 4.74(1H, m), 4.74
(1H, m),4.67(1H, d, 3.95), 4.62(1H, br d), 4.53(1
H, m), 4.53(1H, m),4.50(1H, m), 4.36(1H, d, 4.28),
4.33(1H, m), 4.27(1H, d, 5.62),4.19(1H, d, 5.88),
4.16(1H, m), 4.15(1H, m), 4.12(1H, d, 3.34),3.97
(1H, m), 3.86(1H, m), 3.85(1H, m), 3.79(1H, m), 3.
70(1H, m),3.68(1H, m), 3.62(1H, m), 3.61(1H, m),
3.53(1H, m), 3.47(1H, m),3.29(1H, m), 3.23(1H, m),
3.16(1H, m), 2.67(1H, m), 2.67(1H, m),2.60(1H,
m), 2.44(3H, s), 2.37(1H, m), 2.26(1H, m), 2.00(2
H, m),1.99(3H, s), 1.98(1H, m), 1.86(3H, s), 1.85
(1H, m), 1.84(1H, m),1.82(2H, m), 1.80(1H, m), 1.7
7(1H, m), 1.63(1H, m), 1.62(1H, m),1.61(2H, m), 1.
61(2H, m), 1.58(1H, m), 1.58(1H, m), 1.55(2H, m),
1.55(1H, m), 1.52(1H, m), 1.48(1H, m), 1.45(1H,
m), 1.43(1H, m),1.34(1H, m), 1.27(1H, m), 1.25(2H,
m), 1.12(1H, m), 1.12(1H, m),1.12(3H, d, 5.58),
1.11(1H, m), 1.02(3H, d, 6.15), 1.01(3H, m),0.97(3
H, m), 0.97(3H, m), 0.80(3H, m), 0.77(3H, m), 0.76
(3H, m),0.70(3H, d, 6.00); 10)13C−核磁気共鳴スペクトル:δppm(多重
度) 重ジメチルスルホキシド溶液中(TMS内部基準)、2
93Kで測定した核磁気共鳴スペクトル(125MH
z)は次の通りである:181.15(s), 180.70(s), 173.64
(s), 170.14(s), 165.44(s), 155.58(s),146.76(d), 14
3.41(s), 143.01(s), 133.56(d), 133.56(d), 129.94
(d),129.16(s), 126.98(d), 126.84(d), 126.72(s), 12
6.05(d), 125.72(d),122.75(d), 102.84(d), 98.26(s),
94.51(d), 78.91(d), 77.01(d), 75.57(d),75.17(d),
75.17(d), 72.97(d), 72.29(d), 72.22(d), 71.42(d),
69.37(d),69.07(d), 69.07(d), 67.19(d), 66.87(d), 6
5.58(d), 64.29(d), 64.07(d),63.22(d) ,62.89(d), 6
2.89(d), 56.88(d), 46.06(t), 44.65(t), 43.55(d),4
2.76(t), 40.61(t), 40.31(t), 40.31(t), 39.63(t), 3
9.63(t), 38.53(d),37.93(d), 37.92(d), 36.70(d), 3
4.49(d), 31.86(t), 30.00(t), 29.17(t),27.15(t), 2
4.46(t), 24.33(t), 21.03(q), 17.93(q), 16.84(q), 1
4.96(q),14.52(q), 14.33(q), 14.28(q), 13.02(q), 1
2.70(q), 9.46(q), 9.14(q),4.87(q); 11)高速液体クロマトグラフィー: 分離カラム: シンメトリーODS(φ4.6×150
mm、ウォーターズ社製); 移動相: 65%アセトニトリル−水; 流速: 1.0ml/分; 検出波長: 210nm; 温度: 25℃; 保持時間: 6.4分、 に関する。
【0014】本発明者らは、微生物の二次代謝産物の一
次スクリーニング等の目的により適した免疫抑制剤の評
価方法について鋭意研究した結果、リンパ球の代りに酵
母を使用した新規な方法を開発した。そして、その方法
を用いて、微生物二次代謝産物中に、免疫抑制活性およ
び抗真菌活性を有する化合物が生産されていることを見
出した。さらに本発明者らは、この化合物を単離、精製
し、その構造および理化学的性質を決定し、この化合物
が免疫抑制剤として有効であることを確かめて本発明を
完成させた。
【0015】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される、前記式(I)で表される化合物A−77
951は、いくつかの不斉炭素原子およびいくつかの二
重結合を有する。それゆえ、種々の光学および幾何異性
体が存在する。本発明においては、これらの異性体がす
べて単一の式で示されているが、本発明の免疫抑制剤組
成物に有効成分として含有される化合物はラセミ化合物
を含むこれらの異性体およびこれらの異性体の混合物も
全て含むものである。立体特異的合成法が使用される場
合、または光学活性化合物が原料化合物として使用され
る場合、個々の異性体は直接的に製造してもよいし、一
方、異性体の混合物が製造されれば、個々の異性体は常
法により得てもよい。
【0016】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される化合物A−77951は、当業者に周知の
方法を用いて塩にすることができる。本発明の免疫抑制
剤組成物に有効成分として含有される化合物はそのよう
なA−77951の塩も包含する。A−77951の塩
としては、医学的に使用され、薬理学的に許容されるも
のであれば特に限定はない。なお、A−77951の塩
が医薬以外の用途に用いられる場合、例えば中間体とし
て使用される場合には何ら限定はない。そのような塩と
しては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム
塩のようなアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウ
ム塩のようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、鉄
塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属
塩;アンモニウム塩のような無機塩;t−オクチルアミ
ン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミ
ン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレン
ジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、
ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキ
シルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン
塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノール
アミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラ
ジン塩、テトラメチルアンモニア塩、トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン
塩;および、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オ
ルニチン塩、アスパラギン塩のようなアミノ酸塩を挙げ
ることができる。より好適には、薬理学的に許容される
塩として好ましく使用されるもの、すなわち、ナトリウ
ム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩およびマ
グネシウム塩等を挙げることができる。
【0017】また、本発明の免疫抑制剤組成物に有効成
分として含有される化合物またはその塩は、溶剤和物と
なることがある。例えば、大気中に放置したり、また
は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が
付いたり、水和物となる場合があるが、そのような溶剤
和物も本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分として含有
される化合物に包含される。
【0018】さらに本発明の免疫抑制剤組成物に有効成
分として含有される化合物は、生体内において代謝され
てA−77951に変換される化合物、いわゆるプロド
ラッグも全て含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】 本発明の免疫抑制剤評価方法
は、酵母を塩濃度の高い培地中で培養し、その際に培地
中に添加した被検試料が酵母の生育を阻害するか否かを
調べることにより実施することができる。ただし、被検
試料が培地中の塩濃度に関係なく酵母の生育を阻害する
場合は、その試料はCNとは無関係に抗真菌活性を示す
ものとして陰性と判定される。
【0020】ここで用いられる酵母としては、市販のパ
ン酵母も好適に用いられるが、Saccharomyces cerevisi
ae SANK 50182株がより好適である。なお、S
accharomyces cerevisiae SANK 50182株は平
成6(1994)年1月11日付で工業技術院生命工学
工業技術研究所に国際寄託され、受託番号FERMBP
−4530が付されている。
【0021】酵母の培養に用いられる培地としては、汎
用のものをいずれも用いることができるが、1×YPD
培地(1% イーストエキストラクト、2% バクトペ
プトン、2% グルコース)が好適である。また、酵母
培養時の温度条件は20乃至37℃が好ましく、28℃
が最も好適である。
【0022】上記培地に添加される塩としては、塩化ナ
トリウム、塩化カリウムまたは塩化リチウムを用いるこ
とができる。これら塩の上記培地中における濃度範囲は
0.1乃至1.5Mが好ましい。より好適には、塩化ナ
トリウムおよび塩化カリウムについては1.0M、塩化
リチウムについては0.1Mの濃度でそれぞれ用いられ
る。場合によっては、これら塩を複数種類組合わせても
よい。また被検試料としては、種々の微生物二次代謝産
物や低分子化合物ライブラリー等、免疫抑制活性を有す
る物質を見出そうとする試料もしくはその混合物等を、
適宜希釈するなどして使用する。
【0023】上記のような条件の下で、例えばまず一定
量の種酵母と被検試料と塩とを新鮮な培地中に同時添加
し、8乃至24時間程度培養する。その後、酵母の生育
度を595nmの吸光度等により定量し、被検試料の有
無により酵母の生育が阻害されるか否かを判定する。
【0024】上記方法によれば、上記(1)記載の本発
明の免疫抑制剤組成物に有効成分として含有される化合
物はもとより、既知の免疫抑制剤であるFK506やサ
イクロスポリンAも陽性と判定される。またこのように
して陽性と判定された試料について、免疫抑制剤として
の活性を確認する目的で、従来の免疫抑制剤の評価方法
として最も一般的な混合リンパ球培養反応試験を行う
と、本発明の方法による判定結果と混合リンパ球培養反
応試験による判定結果とが合致していることが確かめら
れる。すなわち、本発明の方法は、免疫抑制剤の新規評
価方法として有用である。その後、被検試料の単離精製
過程において生じる各画分について上記方法を実施し、
陽性と判定された画分についてさらなる精製を行う操作
を繰り返すことにより、微生物二次代謝産物等からの免
疫抑制活性を有する物質のスクリーニングが可能であ
る。
【0025】次に、本発明の免疫抑制剤組成物に有効成
分として含有される化合物は、ストレプトミセス属に属
する該化合物の生産菌を培養し、次いで該培養物から該
化合物を分離・精製することにより得ることができる。
【0026】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される化合物の製造において用いられるストレプ
トミセス(Streptomyces)属に属する菌株としては、例
えば茨城県岩井市で採集したカヤツリグサ科スゲ属(Ca
rex sp.)の植物生葉から分離されたストレプトミセス
・エスピー(Streptomyces sp.)SANK 66797
株を挙げることができる。SANK 66797株の菌
学的特徴は、以下の通りである。
【0027】1.形態学的特徴 SANK 66797株は、ISP〔インターナショナ
ル・ストレプトミセス・プロジェクト(International
Streptomyces Project)〕規定の寒天培地上28℃、1
4日間培養後、顕微鏡下観察では、SANK 6679
7株の基生菌糸は良好に伸長、分岐し、薄黄味茶乃至鈍
黄味橙色を示すが、ノカルディア(Nocardia)属菌株様
の菌糸断裂やジグザグ伸長は観察されない。気菌糸は単
純分岐である。気菌糸の先端に10乃至50個またはそ
れ以上の胞子連鎖を形成し、胞子連鎖の形態は螺旋状を
示す。走査型電子顕微鏡による観察では、胞子の表面構
造はとげ(Spiny)状を示す。胞子は楕円形で、その大
きさは0.6〜0.9×0.9〜1.3μmである。ま
た、気菌糸の車軸分岐、菌核や胞子嚢などの特殊器官は
観察されない。
【0028】2.各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日培養後のSANK 66
797株の性状は表1に示した通りである。色調の表示
はマンセル方式による日本色彩研究所版「標準色票」の
カラーチップ・ナンバーをあらわす。
【0029】
【表1】 培地の種類 項目*1 SANK 66797株の性状 シュークロース・ G あまり良くない、平坦、薄黄味茶(2.5Y 8/3)*2 硝酸塩寒天 AM あまり良くない、ビロード状、茶味白(5YR 6/1) R 茶味灰(2.5Y 6/2) SP 産生せず グルコース・ G 良好、平坦、薄黄味茶(2.5Y 8/6) アスパラギン寒天 AM 原痕跡的に着生、白 R 薄黄味茶(2.5Y 8/6) SP 産生せず グリセリン・ G 良好、平坦、薄黄味茶(2.5Y 8/4) アスパラギン寒天 AM 豊富に形成、ビロード状、茶味灰(2.5Y 6/1) (ISP5) R 茶味灰ないし黄味茶(2.5Y 6/2〜10YR 7/6) SP 産生せず 澱粉・無機塩寒天 G 非常に良好、平坦、鈍黄味橙(10YR 7/8) (ISP4) AM 豊富に形成、ビロード状、 明るい茶味灰(10YR 6/1) R 茶味灰ないし黄味茶(10YR 6/2〜10YR 7/6) SP 産生せず チロシン寒天 G 非常に良好、平坦、黄味茶(10YR 7/6) (ISP7) AM 良好、ビロード状、湿潤、 明るい茶味灰(7.5YR 7/1) R 茶味灰ないし黄味茶(2.5Y 6/1〜10YR 7/6) SP 産生せず 栄養寒天 G 非常に良好、平坦、薄黄味茶(2.5Y 8/4) (Difco) AM 良好、ビロード状、茶味白(5YR 6/1) R 薄黄味茶(10YR 6/4) SP 産生せず イーストエキス・ G 非常に良好、平坦、薄黄味茶(10YR 6/4) 麦芽エキス寒天 AM 豊富に形成、ビロード状、茶味灰(5YR 5/1) (ISP2) R 明るい茶(7.5YR 6/6) SP 黄味茶(10YR 6/6) オートミール寒天 G あまり良くない、平坦、薄黄味橙(10YR 8/3) (ISP3) AM 良好、ビロード状、茶味灰(7.5YR 5/1) R 灰味茶(7.5YR 6/3) SP 薄茶(7.5YR 7/3) 水寒天 G 良くない、平坦、薄茶(2.5Y 8/2) AM 僅かに形成、明るい茶味灰(7.5YR 7/1) R 薄茶(2.5Y 8/2) SP 産生せず ポテトエキス・ G 良くない、平坦、薄黄味茶(2.5Y 8/3) 人参エキス寒天 AM 良好に形成、ビロード状、灰味茶(7.5YR 6/2) R 茶味灰(10YR 6/2) SP 産生せず *1 G:生育、AM:気菌糸、R:裏面、SP:可溶性色素 *2 性状の欄の( )内はマンセル方式による色調表示を表す。
【0030】3.生理学的性質 28℃で培養後、2ないし21日間に観察したSANK
66797株の生理学的性質は表2に示す通りであ
る。
【0031】
【表2】 *培地1:トリプトン・イーストエキス・ブロス(IS
P1) 2:ペプトン・イーストエキス・鉄寒天(ISP6) 3:チロシン寒天(ISP7) 4:イーストエキス・麦芽エキス寒天(ISP2)。
【0032】また、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地
(ISP9)を使用して、28℃、14日間培養後に観
察したSANK 66797株の炭素源の資化性は、表
3に示すとおりである。
【0033】
【表3】 +:利用する、 ±:弱く利用する、−:利用しない。
【0034】4.菌体成分について SANK 66797株の細胞壁は長谷川らの方法〔T.
Hasegawa et al., J.Gen. Appl. Microbiol., 29巻、
319〜322頁、(1983年)〕に従い検討した結果、LL−ジ
アミノピメリン酸が検出されたことから細胞壁タイプI
であることが確認された。また、SANK 66797
株の全細胞中の糖成分を上述の長谷川らの方法に従い検
討した結果、特徴的なパターンは認められなかった。
【0035】ISP〔インターナショナル・ストレプト
ミセス・プロジェクト(International Streptomyces P
roject)〕基準、ワックスマン著、ジ・アクチノミセテ
ス(S. A. Waksman、The Actinomycetes)第2巻、ブキ
ャナンとギボンズ編、バージーズ・マニュアル(R. E.
Buchanan and N. E. Gibbons、 Bergey's Manual ofDet
erminative Bacteriology)第8版(1974年)、バージ
ーズ・マニュアル(Bergey's Manual of Systematic Ba
cteriology) 第4巻 (1989年)、およびストレプトミ
セス(Streptomyces)属放線菌に関する最近の文献によ
って同定を行い、本菌株が放線菌の中でもストレプトミ
セス(Streptomyces)属に属すると判断した。そこで、
本菌株をストレプトミセス・エスピー(Streptomyces s
p.)SANK 66797株と命名した。なお、本菌株
は平成10(1998)年1月21日に工業技術院生命
工学工業技術研究所に国際寄託され、寄託番号FERM
BP−6235が付された。
【0036】以上、SANK 66797株について説
明したが、放線菌の諸性質は一定したものではなく、自
然的、人工的に容易に変異を起こし得ることは周知の通
りである。本発明で使用し得る菌株は、そのような全て
の変異株を包含する。すなわち本発明は、ストレプトミ
セス属に属し、A−77951を生産する全ての菌株を
包含するものである。
【0037】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される化合物の生産菌の培養においては、通常の
放線菌用の培養法が一般に用いられる。
【0038】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される化合物を得るため、その生産菌の培養は、
従来真菌類や放線菌類の菌株の培養に利用されている培
地中で行われる。そのような培地としては、微生物が同
化できる炭素源、窒素源、無機イオンおよび有機栄養源
等より選択されたものを適宜含有する培地であれば、合
成または天然培地のいずれでも使用可能である。
【0039】具体的には、まず炭素源としてはグルコー
ス、フルクトース、マルトース、シュクロース、マンニ
トール、グリセロール、デキストリン、オート麦、ライ
麦、トウモロコシ澱粉、ジャガイモ、トウモロコシ粉、
大豆粉、綿実油、水飴、糖蜜、大豆油、クエン酸、酒石
酸等を単一で、あるいは併用して使用することができ
る。培地中の該炭素源の含量は、一般には培地量の1〜
10重量%で変量するが、この範囲に限定されない。
【0040】また、窒素源としては、一般に蛋白質また
はその加水分解物を含有する物質を用いることができ
る。好適な窒素源としては、例えば大豆粉、フスマ、落
花生粉、綿実粉、カゼイン加水分解物、ファーマミン、
魚粉、コーンスチープリカー、ペプトン、肉エキス、生
イースト、乾燥イースト、イーストエキス、マルトエキ
ス、ジャガイモ、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、
硫酸アンモニウム等を使用し得る。これら窒素源は、単
一または併用して培地量の0.2〜10重量%の範囲で
用いられることが好ましい。
【0041】さらに栄養無機塩としては、ナトリウム、
アンモニウム、カルシウム、フォスフェート、サルフェ
ート、クロライド、カーボネート等のイオンを得ること
のできる通常の塩類を使用し得る。また、カリウム、カ
ルシウム、コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の
微量の金属も使用され得る。
【0042】なお、液体培養に際しては、消泡剤として
シリコン油、植物油、界面活性剤等を使用することがで
きる。
【0043】SANK 66797株を培養して、本発
明の免疫抑制剤組成物に有効成分として含有される化合
物を生産するための培地のpHは、好適には5.0〜
8.0である。
【0044】SANK 66797株は14℃から35
℃の範囲で生育し、特に21℃から30℃の範囲で良好
に生育する。さらに本発明の化合物の生産には22℃か
ら28℃で培養することが好ましく、より好適には26
℃から28℃で培養することが好ましい。本発明の免疫
抑制剤組成物に有効成分として含有される化合物は、好
気的に培養することにより得られるが、通常用いられる
好気的培養法、例えば固体培養法、振盪培養法、通気撹
拌培養法等が用いられる。
【0045】小規模な培養においては、28℃で数日間
振盪培養を行うことが好ましい。培養は、三角フラスコ
中で一段階または複数段階の種の発育工程により開始す
る。種フラスコは定温インキュベーター中で数日間、ま
たは充分に成長するまで振盪する。成長した種は、その
一部または全部を次段階の種培地または生産培地に接種
するのに使用される。接種した生産培地を含むフラスコ
を一定温度で数日間振盪し、培養終了後、フラスコの含
有物を遠心分離またはろ過により分別する。大量培養の
場合には、撹拌機、通気装置を付けた適当なタンクで培
養するのが好ましい。この方法によれば栄養培地をタン
クの中で作製することができる。栄養培地を121℃ま
で加熱して滅菌し、冷却後、この滅菌培地に予め成長さ
せてあった種を接種する。培養は28℃で通気撹拌して
行う。この方法は多量の化合物を得るのに適している。
【0046】培養の経過に伴って生産される本発明の免
疫抑制剤組成物に有効成分として含有される化合物の量
の経時変化を知るには、例えば培養液に等量のアセトン
加え攪拌後、ろ過して得たアセトン抽出液を、上記酵母
の生育阻害試験に付して測定する。本発明の化合物の生
産量は通常48時間から140時間の培養で最高値に達
する。
【0047】培養終了後、珪藻土をろ過助剤とするろ過
操作または遠心分離によって菌体とろ液を分別する。本
発明の免疫抑制剤組成物に有効成分として含有される化
合物はその菌体または沈殿層中に存在し、その物理化学
的性状を利用して抽出精製することにより得ることがで
きる。
【0048】例えば、菌体をアセトン抽出し、アセトン
を留去した本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分として
含有される化合物を含む溶液を、水と混和しない有機溶
剤、たとえば、n−ブタノール、酢酸エチル、メチレン
クロライド等の単独またはそれらの組み合わせた有機溶
剤を用いて抽出することにより、本発明の免疫抑制剤組
成物に有効成分として含有される化合物を得ることがで
きる。
【0049】また、活性炭または吸着用樹脂であるアン
バーライトXAD−2、同XAD−4(ローム・アンド
・ハース社製)等や、ダイヤイオンHP−10、同HP
−20、同HP−50、同CHP20P(三菱化学
(株)社製)等を使用し、本発明の免疫抑制剤組成物に
有効成分として含有される化合物を含む液を上記吸着剤
の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、また
は該化合物を吸着させた後、メタノール水、アセトン水
等の水と有機溶剤との混合溶剤を用いて溶出させること
により、該化合物を回収することもできる。
【0050】このようにして得られた本発明の免疫抑制
剤組成物に有効成分として含有される化合物は、さらに
シリカゲル、フロリジルのような担体を用いた吸着カラ
ムクロマトグラフィー、アビセル(旭化成工業(株)社
製)、セファデックス LH−20(ファルマシア社
製)等を用いた分配カラムクロマトグラフィーおよび順
相、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー等
で精製することができる。
【0051】以上の分離、精製の手段を単独または適宜
組み合わせ、場合によっては反復して用いることによ
り、本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分として含有さ
れる化合物A−77951を分離精製することができ
る。なお、本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分として
含有される化合物の精製過程における所在は、前記した
酵母の高塩濃度下での生育阻害活性を調べる方法の他、
次に挙げる各々の方法によって検出することができる。
【0052】混合リンパ球培養反応: ヒトまたはマウ
ス等の末梢血からリンパ球画分を分離し、マイトマイシ
ンC刺激またはX線照射した群を刺激細胞、未処理群を
反応細胞とし、両者を混合培養(刺激細胞1に対して反
応細胞1乃至2の割合)すると、反応細胞が幼若化を起
こし増殖を開始する。この培養系に被検試料を添加した
ときの、反応細胞の増殖阻害活性を調べる。反応細胞の
増殖は、3H−チミジンの取り込み等、既知の細胞増殖
定量法を用いて調べることができる。
【0053】高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
を用いる方法: 被検試料について以下の条件でHPL
Cを実施する: 分離カラム: シンメトリーODS(φ4.6×150
mm、ウォーターズ社製); 移動相: 65%アセトニトリル−水; 流速: 1.0ml/分; 検出波長: 210nm; 温度: 25℃。
【0054】上記条件において、本発明の免疫抑制剤組
成物に有効成分として含有される化合物は保持時間6.
4分の単一ピークとして検出される。
【0055】以上のごとくして得られる本発明の免疫抑
制剤組成物に有効成分として含有される化合物は、文献
未掲載の新規化合物であるが、その免疫抑制活性は前記
混合リンパ球培養反応等、既知の免疫抑制活性測定方法
を用いて調べることができる。また、該化合物は、高塩
濃度条件下で酵母の生育を阻害することから、例えば塩
化ナトリウムとの併用により抗真菌剤として使用するこ
ともできる。
【0056】本発明の免疫抑制剤組成物に有効成分とし
て含有される化合物またはその薬理学的に許容される塩
は種々の形態で投与される。その投与形態としては、例
えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等に
よる経口投与、または注射剤(静脈内、筋肉内、皮
下)、点滴剤、点眼剤、坐剤等による非経口投与を挙げ
ることができる。これらの各種製剤は、常法に従って主
薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶
解補助剤、懸濁剤、コーティング剤等の医薬の製剤技術
分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤
化することができる。
【0057】錠剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
乳糖、白糖、塩化ナトリウム、グルコース、尿素、澱
粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ
酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロ
ップ、グルコース液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキ
シメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リ
ン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤;乾燥
澱粉、アルギン酸ナトリウム、寒天末、ラミナラン末、
炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等の崩壊剤;
白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊
抑制剤;第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリ
ウム等の吸収促進剤;グリセリン、澱粉等の保湿剤;澱
粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸
等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポ
リエチレングリコール等の潤沢剤等が例示できる。さら
に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖
衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティン
グ錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0058】丸剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
グルコース、乳糖、カカオバター、澱粉、硬化植物油、
カオリン、タルク等の賦形剤;アラビアゴム末、トラガ
ント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤;ラミナラン
寒天等の崩壊剤等が例示できる。
【0059】坐剤の形態に成形するに際しては、担体と
してこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば
ポリエチレングリコール、カカオバター、高級アルコー
ル、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グ
リセリド等を挙げることができる。
【0060】注射剤として調製される場合には、液剤お
よび懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ま
しく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形する
に際しては、希釈剤としてこの分野で慣用されているも
のを全て使用でき、例えば水、エタノール、プロピレン
グリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポ
リオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができ
る。なお、この場合、等張性の溶液を調製するのに十分
な量の食塩、グルコース、あるいはグリセリンを医薬製
剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩
衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。
【0061】さらに必要に応じて着色剤、保存剤、香
料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有せしめてもよ
い。
【0062】上記医薬製剤中に含まれる有効成分化合物
の量は、特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通
常全組成物中1乃至70重量%、好ましくは1乃至30
重量%含まれる量とするのが適当である。
【0063】上記医薬製剤の投与方法は特に限定はな
く、各種製剤形態、患者の年齢、体重、性別その他の条
件、疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸
剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場
合には経口投与される。また注射剤の場合には単独であ
るいはグルコース、アミノ酸等の通常の補液と混合して
静脈内投与され、さらには必要に応じて単独で筋肉内、
皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には
直腸内投与される。
【0064】その使用量は症状、年齢、体重、投与方法
および剤形等によって異なるが、通常は成人に対して1
日あたり、上限として200mg(好ましくは100m
g)、下限として0.1mg(好ましくは1mg)を症
状に応じて一回または数回に分けて投与することができ
る。
【0065】
【実施例】 以下に実施例および試験例をあげて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0066】実施例1. 酵母の生育を利用したスクリ
ーニング系によるA−77951生産菌の選択 Saccharomyces cerevisiae SANK 50182(F
ERM BP−4530)株を、1×YPD培地(1%
イーストエキストラクト、2% バクトペプトン、2
% グルコース) 10mlを入れた100ml容三角
フラスコ中に一白金耳接種し、28℃、210rpmで
一晩培養したものを種酵母として用いた。96穴プレー
ト(MS−8096F:住友ベークライト(株)社製)
の各ウエルに2×YPD培地150μl、5M 塩化ナ
トリウム 60μl、被検試料5μl、種酵母5μlを
入れ、各ウエル内液量を滅菌水で300μlとなるよう
に調整した。また同時に、5M 塩化ナトリウムを添加
しない以外は全く同じ条件のプレートを用意した。これ
らを28℃で16時間静置培養した後、各ウェル内を懸
濁させ、マイクロプレートリーダー(モデル450:バ
イオラッド社製)で595nmの吸光度を測定した。被
検試料無添加群における吸光度を基準として、被検試料
における吸光度の減少率を酵母生育阻害率とした。塩化
ナトリウム添加群でのみ酵母生育阻害活性を示し、かつ
その生育阻害率が50%以上のウエルを陽性と評価し
た。
【0067】上記方法を用いて、種々の微生物二次代謝
産物のスクリーニングを実施した結果、茨城県岩井市で
採集したカヤツリグサ科スゲ属の植物生葉から分離され
たストレプトミセス・エスピー(Streptomyces sp.)S
ANK 66797株の菌体抽出物が陽性と評価され
た。
【0068】また、既知の免疫抑制剤であるFK506
およびシクロスポリンAについて同様の試験を実施した
結果、いずれも陽性と判定された。
【0069】実施例2. A−77951の生産 (A)培養 下記の組成の培地500mlを2リットル容三角フラス
コ4本に入れ、121℃で30分間加熱滅菌した。28
℃に冷却した後に、ストレプトミセス エスピー(Stre
ptomyces sp.)SANK66797株(FERM BP
−6235)のスラントをホモジナイズして接種し、2
8℃、210rpm 回転振盪培養機で、168時間培
養し種培養液とした。
【0070】 培地組成: グルコース 5.0% 大豆粉(ソーヤフラワー:日清製粉(株)社製) 1.0% 肉エキス(エルリッヒ肉エキス:極東製薬(株)社製) 0.4% ポリペプトン(日本製薬(株)社製) 0.4% イーストエキストラクト(ディフコ社製) 0.1% 炭酸カルシウム 0.5% 塩化ナトリウム 0.25% 消泡剤(CB−422 10%アセトン溶液: 日本油脂(株)社製) 0.01% 滅菌前pH7.2。
【0071】さらに、上記組成の培地15リットルを3
0リットル容量のジャーファーメンテーター4基に仕込
み、121℃で30分間加熱滅菌した。これを28℃に
冷却した後、種培養液を450mlずつ接種して、毎分
15リットルの空気を通気し、溶存酸素量5.0ppm
を保持させるように回転数を100〜230rpmの範
囲内で調整し、28℃で72時間攪拌培養した。
【0072】(B)単離 上記(A)で得られた培養液55リットルに、ろ過助剤
としてセライト545(ジョンズ マンビル プロダク
ト コーポレーション社製)2.4kgを加えてろ過
し、菌体のケーキ9.2kgを得た。このケーキに40
リットルの80%アセトン−水を加えて1時間攪拌抽出
後、ろ過を行ってアセトン抽出液を得た。このアセトン
抽出液40リットルを減圧下濃縮して濃縮液12リット
ルを得た。この濃縮液のpHを7.0に調整して10リ
ットルの酢酸エチルで3回抽出をし、有機層を回収し
た。酢酸エチル抽出3回分の有機層をまとめ、飽和食塩
水で洗浄してから、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾紙
でろ過後、減圧下濃縮乾固してA−77951を含む抽
出物26.8gを得た。
【0073】次いでこの抽出物26.8gを、酢酸エチ
ル500mlで溶解した後にコスモシールC18−OP
N(ナカライテスク(株)社製)40gにコーティング
し、あらかじめ50%アセトニトリル−水で平衡化した
コスモシールC18−OPN1リットルを充填したカラ
ムに重層した。50%アセトニトリル−水2.5リット
ルで洗浄し、50%アセトニトリル−水1.9リット
ル、60%アセトニトリル−水1.6リットルで溶出し
た。それぞれ溶出画分をpH7に調整して酢酸エチル抽
出して有機層を集め、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで脱水して濾紙でろ過後、減圧下濃縮乾固して
油状物4.14g(50%アセトニトリル溶出画分)お
よび0.96g(60%アセトニトリル溶出画分)を得
た。
【0074】得られた油状物4.14g、0.96gを
それぞれ高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用
いて分取し、A−77951を精製した。あらかじめH
PLCカラム(YMC−Pack S−1050−20
−SR ODS(15/30)φ100×500mm:
ワイエムシイ社製)を70%アセトニトリル−水で平衡
化し、メタノール15mlで油状物0.96gを溶解し
試料溶液として全量を注入後、70%アセトニトリル−
水を移動相として流速240ml/分で展開した。検出
波長210nmでモニタ−して、保持時間48分から5
0分の溶出液480mlを集めた。残りの油状物4.1
4gについても同様にHPLC分取を行い、保持時間4
8分から52分の溶出液960mlを集めた。これらの
溶出液を減圧下濃縮乾固して、黄色粉末48.2mgを
得た。
【0075】さらに、あらかじめ70%アセトニトリル
−水で平衡化したHPLCカラム(センシューパック・
ペガシルODS、φ20×250mm、センシュー科学
(株)製)に、前記粉末全量をメタノール0.8mlで
溶解した試料溶液の半量を注入後、70%アセトニトリ
ル−水を移動相として流速6.0ml/分で展開した。
検出波長210nmでモニタ−して、保持時間34分か
ら35分の溶出液6mlを集めた。残りの試料溶液につ
いても同様の操作を行って、溶出液を回収した。これら
の溶出液を減圧下濃縮乾固して、A−77951の黄色
粉末9.4mgを得た。
【0076】この黄色粉末の一部を取り高速液体クロマ
トグラフィ−(HPLC)で分析したところ下記の結果
を得た。
【0077】分離カラム: シンメトリーODS(φ
4.6×150mm:ウォーターズ社製); 移動相: 65%アセトニトリル−水; 流速: 1.0ml/分; 検出波長: 210nm; 温度: 25℃; 保持時間: 6.4分。
【0078】試験例 酵母の生育阻害試験で活性があった試料の免疫抑制活性
を、混合リンパ球培養(以下「MLC」という)反応を
用いて確認した。
【0079】リンパ球の調製: ヒト末梢血40mlを
採取し、ハンクス平衡塩溶液(Hanks' Balanced Salt S
olution:以下「HBSS」という。ギブコ・ビーアー
ルエル社製)で2倍希釈後、フィコール−パック プラ
ス(ファルマシア社製)に積層して、1700rpm
30分、20℃で遠心した。中間層を回収し、HBSS
で洗浄後、4℃で1000rpmで10分間遠心して、
沈殿を10% ウシ胎仔血清(以下「FBS」という)
を含むRPMI1640培地(ギブコ・ビーアールエル
社製)で再懸濁させた。これをヒト末梢血リンパ球の浮
遊細胞とした。細胞をカウント後、10% FBSを含
むRPMI1640培地で2×106細胞/mlに調製
し、MLC反応の「反応細胞」として用いた。
【0080】刺激細胞の調製: 上記ヒト末梢血リンパ
球の浮遊細胞を、5% FBSを含むRPMI1640
培地で1×105細胞/mlに調整し、細胞培養フラス
コに入れて5%炭酸ガス、37℃で1時間培養した。上
清を回収後、5% FBSを含むRPMI1640培地
で1×106細胞/mlに調整し、マイトマイシンC
(協和醗酵(株)社製)を50μg/mlとなるように
添加して37℃で60分間保温した。RPMI1640
培地で細胞を3回洗浄後、10% FBSを含むRPM
I1640培地で2×106細胞/mlに調整したもの
をMLC反応の「刺激細胞」として用いた。
【0081】MLC反応: 上記のように調製した反応
細胞液50μl、刺激細胞液50μlおよび被検試料液
100μlを96穴プレートに入れ、5%炭酸ガス、3
7℃の条件下で7日間培養した。被検試料は、0.5%
ジメチルスルホキシドおよび10% FBSを含むR
PMI1640培地で200μg/mlに調製し、これ
をストックサンプルとして10倍ずつ段階希釈して用い
た。
【0082】7日間の細胞培養終了後に、3H−チミジ
ンを18.5Kbq/ウェルで添加し、さらにで18時間
培養後、セルハーベスターを用いて各ウェルの細胞を回
収し、細胞内に取り込まれた放射活性を液体シンチレー
ションカウンターで測定した。被検試料未添加群の細胞
に取り込まれた放射活性を基準にして、被検試料添加群
の細胞に取り込まれた放射活性の抑制率を計算した。そ
の結果を表4に示す。
【0083】
【表4】 A−77951 3H−チミジン 抑制率 添加濃度 取り込み量 (%) (μg/ml) (cpm) 反応細胞のみ 0 486 − 刺激細胞のみ 0 32 − 反応細胞+刺激細胞 0 57080 0 0.00001 18455 67.7 0.0001 14161 75.2 0.001 25653 55.1 0.01 13988 75.5 0.1 24686 56.8 1 7605 86.7 A−77951は、低濃度で免疫抑制活性を示した。
【0084】細胞毒性: ヒト由来細胞株U937(A
TCC No.CRL−1593)を10%FBSを含
むRPMI1640培地で1×104細胞/mlに調整
し、96穴プレートに100μl/ウェルずつ入れ、同
時に上記MLC反応に使用したのと同じ被検試料を10
0μl添加した。このものを5%炭酸ガス、37℃の条
件下で4日間培養した後、各ウェルの上清を除去し、P
BSで5mg/mlに希釈したMTT試薬(3−(4,
5−ジメチル−2−チアゾイル)−2,5−ジフェニル
−2H−テトラゾリウムブロミド:和光純薬工業(株)
社製)を10μl/ウェル添加した。さらに37℃で4
時間培養後、上清を除去し、ジメチルスルホキシドを1
50μl/ウェル添加して撹袢後、マイクロプレートリ
ーダーで550nmにおける吸光度を測定した。被検試
料未添加群の吸光度を基準として、被検試料添加群の吸
光度の抑制率を計算することにより細胞毒性を評価し
た。その結果を表5に示す。
【0085】
【表5】 A−77951添加濃度 OD550nm 抑制率 (μg/ml) (%) 0 1.48 0 0.00001 1.37 7.4 0.0001 1.37 7.4 0.001 1.50 1.4 0.01 1.33 10.1 0.1 1.67 -12.8 A−77951は、0.1μg/ml以下の濃度では、
U937の増殖にほとんど影響を与えなかった。
【0086】製剤例 カプセル剤 実施例2で得られた化合物 100mg 乳糖 100mg トウモロコシ澱粉 148.8mgステアリン酸マグネシウム 1.2mg 全量 350mg 上記処方の粉末を混合し、60メッシュのふるいに通し
た後、この粉末をゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤
とする。
【0087】
【発明の効果】 以上のごとく、本発明により、優れた
免疫抑制活性を有する新規化合物を有効成分として含有
する、新規免疫抑制剤組成物が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 睦男 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 西崎 知子 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 木塚 正明 茨城県つくば市御幸が丘33 三共株式会社 内 Fターム(参考) 4C071 AA03 BB02 CC13 EE02 FF17 GG03 JJ06 LL01 4C086 AA01 AA02 CA03 MA01 MA04 NA14 ZB08 ZB35

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のi)またはii)に示される特徴
    を有する化合物を有効成分として含有する免疫抑制剤組
    成物: i)下記式(I): 【化1】 で表される化合物またはその塩; ii) 下記の物理化学的性状を有する化合物またはそ
    の塩: 1)性質:黄色粉末; 2)溶解性:ジメチルスルホキシド、メタノール、エタ
    ノールに可溶、水に不溶; 3)分子式:C7511426S; 4)分子量:1462; 5)FABマススペクトル:m/z amu ポジティブモード(マトリックス: m-NBA);1485
    (M+Na)+ ネガティブモード(マトリックス: m-NBA);1462
    (M)-; 6)高分解能FABマススペクトル: m/z amu ポジティブモード(マトリックス: m-NBA) 測定値;1485.7211 (M+Na)+7511426S+Naとしての計算値;1485.7
    217; 7)紫外線吸収スペクトル(エタノール):λmaxnm
    (ε) 214(19328)、275(12281)、333(4825)、358(5088); 8)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm-1 3419、2921、2852、1718、1665、1595、1379、1256、11
    69、1064; 9)1H−核磁気共鳴スペクトル:δppm(積分、多
    重度、結合定数) 重ジメチルスルホキシド溶液中、テトラメチルシラン
    (以下「TMS」という)を内部基準として、293K
    で測定した核磁気共鳴スペクトル(600MHz)は次
    の通りである:8.02(1H, d, 8.03), 7.89(1H, s), 7.75
    (1H, d, 8.03), 6.82(1H, m),6.72(1H, s), 6.64(1H,
    s), 5.89(1H, d, 15.39), 5.56(1H, m),5.39(1H, dd, 1
    5.29, 6.54), 5.38(1H, m), 5.30(1H, s), 5.27(1H,
    m),5.01(1H, m), 4.82(1H, br d), 4.74(1H, m), 4.74
    (1H, m),4.67(1H, d, 3.95), 4.62(1H, br d), 4.53(1
    H, m), 4.53(1H, m),4.50(1H, m), 4.36(1H, d, 4.28),
    4.33(1H, m), 4.27(1H, d, 5.62),4.19(1H, d, 5.88),
    4.16(1H, m), 4.15(1H, m), 4.12(1H, d, 3.34),3.97
    (1H, m), 3.86(1H, m), 3.85(1H, m), 3.79(1H, m), 3.
    70(1H, m),3.68(1H, m), 3.62(1H, m), 3.61(1H, m),
    3.53(1H, m), 3.47(1H, m),3.29(1H, m), 3.23(1H, m),
    3.16(1H, m), 2.67(1H, m), 2.67(1H, m),2.60(1H,
    m), 2.44(3H, s), 2.37(1H, m), 2.26(1H, m), 2.00(2
    H, m),1.99(3H, s), 1.98(1H, m), 1.86(3H, s), 1.85
    (1H, m), 1.84(1H, m),1.82(2H, m), 1.80(1H, m), 1.7
    7(1H, m), 1.63(1H, m), 1.62(1H, m),1.61(2H, m), 1.
    61(2H, m), 1.58(1H, m), 1.58(1H, m), 1.55(2H, m),
    1.55(1H, m), 1.52(1H, m), 1.48(1H, m), 1.45(1H,
    m), 1.43(1H, m),1.34(1H, m), 1.27(1H, m), 1.25(2H,
    m), 1.12(1H, m), 1.12(1H, m),1.12(3H, d, 5.58),
    1.11(1H, m), 1.02(3H, d, 6.15), 1.01(3H, m),0.97(3
    H, m), 0.97(3H, m), 0.80(3H, m), 0.77(3H, m), 0.76
    (3H, m),0.70(3H, d, 6.00); 10)13C−核磁気共鳴スペクトル:δppm(多重
    度) 重ジメチルスルホキシド溶液中(TMS内部基準)、2
    93Kで測定した核磁気共鳴スペクトル(125MH
    z)は次の通りである:181.15(s), 180.70(s), 173.64
    (s), 170.14(s), 165.44(s), 155.58(s),146.76(d), 14
    3.41(s), 143.01(s), 133.56(d), 133.56(d), 129.94
    (d),129.16(s), 126.98(d), 126.84(d), 126.72(s), 12
    6.05(d), 125.72(d),122.75(d), 102.84(d), 98.26(s),
    94.51(d), 78.91(d), 77.01(d), 75.57(d),75.17(d),
    75.17(d), 72.97(d), 72.29(d), 72.22(d), 71.42(d),
    69.37(d),69.07(d), 69.07(d), 67.19(d), 66.87(d), 6
    5.58(d), 64.29(d), 64.07(d),63.22(d) ,62.89(d), 6
    2.89(d), 56.88(d), 46.06(t), 44.65(t), 43.55(d),4
    2.76(t), 40.61(t), 40.31(t), 40.31(t), 39.63(t), 3
    9.63(t), 38.53(d),37.93(d), 37.92(d), 36.70(d), 3
    4.49(d), 31.86(t), 30.00(t), 29.17(t),27.15(t), 2
    4.46(t), 24.33(t), 21.03(q), 17.93(q), 16.84(q), 1
    4.96(q),14.52(q), 14.33(q), 14.28(q), 13.02(q), 1
    2.70(q), 9.46(q), 9.14(q),4.87(q); 11)高速液体クロマトグラフィー: 分離カラム: シンメトリーODS(φ4.6×150
    mm、ウォーターズ社製); 移動相: 65%アセトニトリル−水; 流速: 1.0ml/分; 検出波長: 210nm; 温度: 25℃; 保持時間: 6.4分。
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