JP2001333654A - 緑化用植物構造体及びそれを用いた浮島用構造体 - Google Patents
緑化用植物構造体及びそれを用いた浮島用構造体Info
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Abstract
かり固着することができるが、使用済み後は光劣化分解
や自然分解を起こさせて植物と支持体を容易に分解で
き、植物支持体のリサイクル又は処分が容易である植物
構造体や浮島用構造体を提供する。 【解決手段】空隙率が90%以上、見掛け密度が20〜
100kg/m3で厚さが30〜100mmである熱可塑性
樹脂製立体網状構造体を植物支持体とし、該植物支持体
の表層付近に細根性植物を植生するとともに、緑化用水
生植物を共生させた緑化用植物構造体及びそれをを用い
た浮島用構造体。
Description
の緑化や淡水の浄化などを可能にする植物構造体及びそ
れを用いた浮島用構造体に関するものであり、更に詳し
くは、植物による(グリーン)カバーが施されて耐候
(光)性が改善された植物支持体、植物構造体及びそれ
らを用いた浮島用構造体に関するものである。
は、椰子などの天然繊維をネット等に詰めた支持体或は
熱可塑性樹脂の繊維集合体に水生植物の苗を植え込み、
ある程度成長したものをコンクリート護岸に敷設し護岸
の緑化及び浄化に用いられてきた。
化及び淡水の浄化に用いられてきた。しかしながら、天
然繊維を用いた構造体の場合には、河川に敷設した後
に、繊維の自然分解が速いため植物の根を支えきれなく
なり、植物は倒れるか流されてしまうことが多い。
は、リサイクルの観点において、土、植物及び樹脂支持
体との分離が困難になり、粉砕機による樹脂フレークを
製造することできないとういう問題があった。 また、
通常の熱可塑性樹脂の場合、植物の植え込み性が悪かっ
た。
等の護岸の水生植物による緑化や湖岸、池等の浮島によ
る緑化及び淡水の浄化において、使用中には、光による
劣化分解及び自然分解が抑制されて水生植物をしっかり
固着することができるが、使用済み後は光劣化分解や自
然分解を起こさせて植物と支持体を容易に分解でき、支
持体のリサイクル又は処分が容易である植物構造体や浮
島用構造体を提供せんとするものである。
決するために次のような手段を採用したものである。即
ち、本発明は、空隙率が90%以上、見掛け密度が20
〜100kg/m3で厚さが30〜100mmである熱可塑
性樹脂製立体網状構造体を植物支持体とし、該植物支持
体の表層付近に細根性植物を植生するとともに、緑化用
水生植物を共生させたことを特徴とする緑化用植物構造
体であり、更には、該緑化用植物構造体を用いた浮島用
構造体である。
立体網状構造体とは、曲がりくねったランダムループを
有する熱可塑性樹脂製の連続線条体からなり、該連続線
条体のランダムループ同士の接触部の大部分が融着又は
接着しているものであり、例えば、特開平7−6806
1号公報などに記載された方法によって製造できるもの
である。
る立体網状構造体の空隙率は、90%以上である。空隙
率が90%未満になると植物の支持体内での根の広がり
が悪くなり、支持体に対する根の固着力が弱くなる。空
隙率が90%以上になると支持体内での根の広がり良く
なり支持体に対する根の固着力が強くなる。より好まし
くは空隙率が95%以上である。なお、空隙率とは、以
下の式によって求められるものである。 空隙率(%)=(1−Pf/Ps)×100 Pf:見掛け密度 Ps:材料の比重 見掛け密度 = 重量/体積
見掛け密度が20kg/m3未満になると植物支持体と根と
のからみ面積が減少し水生植物をほとんど固着すること
ができない。見掛け密度が100kg/m3を超えると根の
広がりが減少して水生植物の固着力が弱くなる。より好
ましくは見掛け密度30〜80kg/m3である。
ある。厚さが30mm未満になると植物の支持体への固
着が弱くなる。厚さが100mmを超えると、細根性の
植物では根が縦方向で支持体の底面まで到達できなくな
り、根の広がりが阻害されて成長が衰える。より好まし
くは支持体の厚さが40〜80mmである。
ものであるが、好ましい熱可塑性樹脂としては、熱可塑
性エラストマーである。熱可塑性樹脂としてはポリエス
テル系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリカーボ
ネート系のエンジニアリングプラスチック、ビニル系の
軟質プラスチックなどであり、熱可塑性エラストマーと
しては、ポリアルキレンテレフタレートをハードセグメ
ントとし、ポリアルキレングリコールやポリラクトン、
脂肪族ポリエステルなどをソフトセグメントとするポリ
エステルブロック共重合体が好ましい。非エラストマー
系の熱可塑性樹脂の場合、使用後リサイクルしようとす
ると植物と熱可塑性支持体の粉砕植物との分離が困難に
なり、再生樹脂フレークの製造が難しくなることがあ
る。
物支持体のカバー材(以下グリーンカバーと呼ぶ)とし
ての役割を果たすことができる植物であり、具体的には
トチカガミ、ヒシ、コウボネ、ヒツジグサ類等の細根性
植物である。細根性植物以外の植物をカバーとして使用
すると本来植生する水生植物と共生できずに植物の成長
を阻害してしまう。細根性植物はトチカガミ、ヒシ、コ
ウボネ、ヒツジグサがより好ましい。
魚の生息空間になり、特にヤゴにとっては餌である動物
プランクトンが多く生息し、より好ましい生息空間にな
っている。植物支持体に植生する緑化用水生植物として
は、深根性植物が好ましく、例えば、ヨシ、ガマ、セキ
ショウ、スゲ、クレソン、ショウブ、キショウブ、ミソ
ハギ等が用いられる。
え込んだ植物構造体は、浮力枠体に取り付けて浮島構造
体として使用する事ができる。
発明は、何らこれらに限定されるものではない。なお、
本発明における特性値に関する測定法及び測定条件は、
次のとおりである。 (IV値 極限粘度)30℃のフェノール/テトラクロ
ロエタン(6/4重量比)中にてオストワルド粘度計に
より、種々の希薄溶液の比粘度を測定し、その粘度の濃
度に対するプロットの最小2乗近似で得られる直線の原
点への外挿点より極限粘度を求めた。
m、融点212℃のポリエステルエラストマー樹脂製の
植物支持体に根が10mm前後に成長したトチカガミの
苗を表面付近に、根が20mm前後に成長したヨシの苗を
厚さ30mm程度まで差し込んだ。2週間程度グリーンハ
ウスで養生後、表面付近はトチカガミでカバーされてい
た。さらに約2ヶ月間ハウスで養生を行った。それらの
植物構造体を浮力枠(図2)に取り付けて浮島として池
に浮かべた。1年経過後、植物は順調に成長した。植物
支持体の日光による劣化を調べるために、支持体樹脂の
IV(極限粘度)を測定したところ、IVの変化は特に
認められず、劣化は観測されなかった。使用後は、植物
と支持体とを容易に手作業で分離でき、粉砕機を用いて
樹脂フレークが製造できた。
m、融点150℃のポリプロピレンエラストマー樹脂製
の支持体に、根が10mm前後に成長したトチカガミの
苗を表面付近に、根が40mm前後に成長したミソハギの
苗を厚さ30mm程度まで差し込んだ。2週間グリーンハ
ウスで養生後は、表面付近がトチカガミでカバーされて
いた。さらに約2ヶ月間グリーンハウスで養生を行っ
た。それらの植物構造体を河川のコンクリート護岸に敷
設したところ、1年経過後に、順調に水生植物は成長し
た。使用後に、植物と支持体とを容易に手作業で分離で
き、粉砕機を用いて樹脂フレークが製造できた。
、融点250℃のポリエステル樹脂製の支持体に、根
が30mm前後に成長したミソハギの苗を底面まで差し込
んだ。約3ヶ月ハウスで養生を行った。しかしながら、
植物との固着力が弱く、ミソハギは、倒れてしまった。
使用後に、植物と支持体の手作業での分離が困難であり
樹脂フレーク化するのを断念した。
、融点212℃のポリエステルエラストマー樹脂製の
支持体に、ミソハギの苗を底面まで差し込んだ。約3ヶ
月間ハウスで養生を行った後に、それらの植物構造体を
河川のコンクリート護岸に敷設したところ、1年経過以
前に、ミソハギは倒れて流されてしまった。支持体樹脂
のIVを測定した結果、ブランク値と比較して著しくI
Vが低下していた。使用後に植物と樹脂支持体とを手作
業で分離できたが、エラストマー樹脂が外観上でも著し
く光劣化していたので樹脂フレークを作成するのを断念
した。
0mm、融点250℃のポリエステルフェルトの表面付
近にヒシの苗をおき、ショウブを植え込もうとしたが目
が詰まっているため刺さらなかった。
り、護岸、河川を水生植物によって安価で簡単に緑化で
き、湖沼においては、浮島の緑化部分として使用でき、
湖沼の緑化と浄化に役立てることが出来る。また本発明
の植物構造体は、土を使用していないため、使用後は、
植物と支持体との分離が容易であり、樹脂フレークを製
造しリサイクルをすることができる。
である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】空隙率が90%以上、見掛け密度が20〜
100kg/m3で厚さが30〜100mmである熱可塑性
樹脂製立体網状構造体を植物支持体とし、該植物支持体
の表層付近に細根性植物を植生するとともに、緑化用水
生植物を共生させたことを特徴とする緑化用植物構造
体。 - 【請求項2】請求項1記載の緑化用植物構造体を用いた
浮島用構造体。
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CN103798120A (zh) * | 2014-02-18 | 2014-05-21 | 青岛农业大学 | 一种适用于花生根系与荚果分区培养的试验装置与方法 |
CN113892430A (zh) * | 2021-11-15 | 2022-01-07 | 湖北格林凯尔农业科技有限公司 | 一种红尾松的组织培养与快速繁殖方法 |
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- 2000-05-30 JP JP2000160335A patent/JP3449476B2/ja not_active Expired - Fee Related
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