JP2000024688A - 浮きイネを利用した水質浄化法 - Google Patents

浮きイネを利用した水質浄化法

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JP2000024688A
JP2000024688A JP10196021A JP19602198A JP2000024688A JP 2000024688 A JP2000024688 A JP 2000024688A JP 10196021 A JP10196021 A JP 10196021A JP 19602198 A JP19602198 A JP 19602198A JP 2000024688 A JP2000024688 A JP 2000024688A
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rice
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Mitsutake Yoshida
光毅 吉田
Noboru Endo
昇 遠藤
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Taisei Corp
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的に水質浄化ができ、かつ生育管理の容
易な水生植物の開発を課題とする。 【解決手段】 浮きイネによって、水中の窒素及び/又
はリンを除去することができ水質浄化に有効であること
を見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】浮きイネにより水質を浄化す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、湖沼や河川で水質浄化が行われて
いるが、重金属の除去や透明度の改善の他に、最も期待
されているのが富栄養化の防止であり、植物プランクト
ンの増殖を抑制するための窒素、リン成分の除去であ
る。その為には、プラスチック接触材などの利用も考え
られているが、生物や景観面を考慮すると水質浄化には
水生植物を用いるのが好ましいといえる。
【0003】水生植物による水質浄化としては、従来ホ
テイアオイ、イグサ、ガマ、ヨシ等の水生植物を利用し
た例があるが、イグサ、ガマ、ヨシはいずれも地面から
間接的に窒素とリンを吸収するため、窒素とリンの取込
量が少ないということと、地面に根を生やすので水深に
限界があるとともに、多年生であることから根の除去が
必要であるが、掘り起こしが困難という欠点を有してい
る。
【0004】一方、ホテイアオイは、浮遊性であるから
水面から直接的に窒素とリンを吸収することができる
が、水面からのみの吸収であるため、水中深い地点での
吸収は困難であり、また雑草であることから、生育管理
がし難いという欠点を有している。従って、効率的に水
質浄化ができ、かつ生育管理の容易な水生植物の発掘が
求められているところである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】効率的に水質浄化がで
き、かつ生育管理の容易な水生植物の開発を課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、鋭意努力をした結果、浮きイネが有効で
あることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、(1)浮きイネにより水中の窒素及び/又はリン
を除去することを特徴とする水質浄化方法、(2)浮き
イネの苗の根を平板に穿った穴に挿入し、平板を水面に
浮遊させ、浮きイネが生長するとともに平板を水中に没
入させることを特徴とする浮きイネによる水質浄化方法
に関する。
【0007】バングラデシュ、インド、カンボジア、ベ
トナム等の東南アジアあるいは西アフリカでは雨期に河
川が増水し、その流域が広範囲、長期間にわたって浸
水、水没するが、そこでは古くから浮きイネあるいは深
水イネと呼ばれる特殊なイネが栽培されている。浮きイ
ネは水位の上昇に同調して茎が伸長し、葉は決して全部
は水没することなく光合成を続行し、水面に葉を展開す
る。長く伸びた茎は、地面にある根と水面の上に繁って
いる葉の間を連結し、節間からは不定根を出し、増水し
た河川によって運ばれる水中の養分を吸収するのに役立
っている。
【0008】雨期が終わりに近くなり、減水し始める頃
の日長に同調して花芽が分化し出穂する。生殖生長に入
ると茎の伸長は制限されるので、まだ増水している間は
栄養生長を続ける必要があり、そのため浮きイネでは雨
期が終わる頃の自然日長に同調して花芽分化が生起され
るものが多い。雨期が終わり、水がなくなると長く伸び
た茎は、勿論直立していることはできず、地上に横たわ
ることになるが、そのとき穂とその下についた3枚の葉
を持つ3節間ほどが、節での重力刺激の感受により、背
地性により立ち上がる。そのとき、重力刺激を感受した
節からも発根して、地中に根を伸ばし養分の吸収や、立
ち上がった茎の安定化に役立つのである。
【0009】このように浮きイネは、日々の水位の上昇
のスピードに負けないで節間を伸長させるが、その最も
著しい例では、1日に25cmも伸長し最終的には5m
にも達する。この浮きイネの一生を図示すると図1のよ
うになる。浮きイネは、一年草であるので、根は枯死し
翌年また種子を蒔き、苗を育てることとなる。
【0010】また、水生植物のそれぞれの窒素、リンの
吸収状態を図示したものが図2である。図2からわかる
ように、ガマ、ヨシ、イグサは茎の長さが短いため、水
深1m以内が限度である。そして、ホテイアオイは水面
に浮遊しているので、水面に近い部分の窒素、リンは吸
収するが、水中深い所の窒素、リンは吸収し難い。一
方、浮きイネは水面はもとより、水中の窒素、リンも吸
収することができ、より水質浄化に効果的である。
【0011】なお、水生植物による窒素、リンの取込量
については、ホテイアオイが窒素1950〜5850kg
/ha/y、リン350〜1125kg/ha/y、イグサが窒素8
00kg/ha/y、リン110kg/ha/y、ガマが窒素600〜
2630kg/ha/y、リン75〜403kg/ha/y、ヨシが窒
素400kg/ha/y、リン45kg/ha/yであるという報告が
ある。(出典:港湾技報第30巻第1号、1991.
3)
【0012】
【発明の実施の形態】浮きイネを植える方法は、日本で
は雨期、乾期がないため水深の差があまりないので、図
3に示されているように、軽い平板に穿った穴に浮きイ
ネの苗の根を挿入し、当初は水面に浮遊させ、浮きイネ
の生長とともに、この平板をひもでつって徐々に水深2
〜3m迄沈めることにより、茎を伸長させ、節からの根
を増やさせる。なお、平板は水底に着床してもよいし、
しなくてもかまわない。この平板方式によれば、水深の
深さに応じて浮きイネの長さを調節することができ、効
率的に水中の窒素、リンを吸収することができる。
【0013】〔実施例〕水中に浮きイネ、ホテイアオ
イ、イグサ、ガマ、ヨシをそれぞれ生育させ、窒素及び
リンの取込量を測定したところ、表1のような結果を得
た。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果からみて、浮きイネは他の水生
植物より窒素、リンのいずれについても取込量が多いこ
とがわかる。すなわち、浮きイネを用いて水質浄化を図
ることが、最も効率的であることがわかった。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、生育のコントロールが
容易な浮きイネを利用して、河川、湖沼の水質を、環境
にやさしくかつ効率的に浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮きイネの一生を表す図である。
【図2】水生植物の窒素、リンの吸収状況を示す図であ
る。
【図3】浮きイネの植え付け方法を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮きイネにより水中の窒素及び/又はリ
    ンを除去することを特徴とする水質浄化方法。
  2. 【請求項2】 浮きイネの苗の根を平板に穿った穴に挿
    入し、平板を水面に浮遊させ、浮きイネが生長するとと
    もに平板を水中に没入させることを特徴とする浮きイネ
    による水質浄化方法。
JP10196021A 1998-07-10 1998-07-10 浮きイネを利用した水質浄化法 Withdrawn JP2000024688A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020040654A (ko) * 2001-12-05 2002-05-30 이경주 하수처리장 2차 처리수의 수질 개선을 위한 산화지와수생히야신스 처리지를 결합한 자연처리시스템
US7144323B2 (en) 2001-06-22 2006-12-05 Konami Computer Entertainment Osaka, Inc. Server for network game, network game progress control method and network game progress control program
US7357718B2 (en) 2001-07-05 2008-04-15 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. Server for network game, network game process control method, network game progress control program and recording medium storing network game progress control program
CN103073112A (zh) * 2013-02-01 2013-05-01 江苏省农业科学院 一种用于恢复污染水体原生态的水生植物系统

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KR20020040654A (ko) * 2001-12-05 2002-05-30 이경주 하수처리장 2차 처리수의 수질 개선을 위한 산화지와수생히야신스 처리지를 결합한 자연처리시스템
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