JP3192992U - 水中植物栽培システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水中植物の植栽を、水上作業だけで容易に行え、また、水中植物を所望の場所で根付かせることができ、また、植栽コストを低減できる植物栽培システムを提供する。
【解決手段】水中植物栽培システム1aは、一面に開口を有する生分解性樹脂製の栽培箱2aと、栽培箱2a内に設けられた土壌5と、当該土壌5中に植え付けられた水中植物6、またはその種子とを備える。さらに、引掛け部8や、結合用フック7a及び結合用受けフック7bからなる連結機構を加えることで、設置作業等を効率化することができる。
【選択図】図6

Description

本考案は、水草や海草等の水中植物を栽培するための栽培システムに関するものであり、特に、池、沼、河川、あるいは溝等の水質浄化等を目的とするものである。
水草は水質浄化機能を有しており、汚染された池、沼、河川、あるいは溝等の水辺の浄化に広く用いられている。
浄化機能以外にも、水中生物のえさ場や産卵場にもなり、水中生物を増加させることにも役立つ。
また、様々な水草で水辺を飾ることで、景観を改善することもできる。
さらに、河川等の水流があるところでは、泥等の懸濁物が沈降せず、水が黒く濁って見える。しかし、水草があると水の流れが緩やかになり、懸濁物が水底に沈むことで、水の透明性を向上させることもできる。
このように多くの特長を持つ水草であるが、それを人工的に植栽することは容易では無い。なぜなら、水草が水底に根を張って定着するまでにはかなりの期間を要するため、それまでに流され、所望の場所に植栽することが困難なためである。また、水底の土壌中に植え付けることも大変な作業であり、広い面積に植栽することは、やはり困難であった。
この問題を解決するために、環境に優しく効率の良い水底敷設用種子付植生マットが提案されている。具体的には、ヤシマットに直径100mm程度の穴を配列して水底に光が当たるようにし、海底に居住する生物に逃げ場所を与える。そして、水草、海草、藻等の種子をヤシマットと同じサイズの穴を開けて重ね合わせた和紙の間に挟み込んでヤシマットの上に張り、その上から麻製ネットを張り、アンカーで水底に固定する(例えば、特許文献1)。
実用新案登録第3129793号
しかしながら、特許文献1に開示された植生マットにおいては、マットを水底に施設後、さらに麻製のネットをその上に設け、それをアンカーで固定するという水中作業が必要であった。
また、水草がうまく植生しない場合には、これらを水底から回収して、違う種類の水草に変更することが必要であるが、水底から回収するという、施設作業以上の困難な作業が必要であった。
本考案は上記の課題を解決するためになされたものであり、水中植物を水中作業無しで容易に水底に植栽可能であり、回収も不要で、且つ安価な水中植物栽培システムを提供するものである。
本考案の請求項1に係る水中植物栽培システムは、一面に開口を有する生分解性樹脂製の栽培箱と、上記栽培箱内に設けられた土壌と、当該土壌中に植え付けられた水中植物、またはその種子とを備えたことを特徴とする。
本考案の請求項2に係る水中植物栽培システムは、上記栽培箱が、上記開口周囲に引掛け部を備えたことを特徴とする。
本考案の請求項3に係る水中植物栽培システムは、上記栽培箱が、当該栽培箱同士を縦横に結合させる連結構造を備えたことを特徴とする。
本考案の請求項4に係る水中植物栽培システムは、上記栽培箱の底面の厚さが、側面の厚さよりも薄いことを特徴とする。
本考案に係る水中植物栽培システムは上記のように構成されているので、水中植物を栽培箱ごと、水面から水中に沈下させればよく、設置に際しての水中作業が不要であり、極めて容易に設置できる。
また、栽培箱は生分解性樹脂で構成されているため、軽量であり、設置場所までの運搬も容易である。また、成形により量産可能であり、低コストで作製できる。
以上により、設置までに要するコストを大きく低減できる。
さらに、栽培箱は生分解性樹脂で構成されているため、水中で自然分解し、回収が不要である。
特に、水底の土壌に設置する栽培箱の底面は土壌中の微生物によって早期に分解されるため、栽培箱の側面が残っている間に、水中植物が、水底の土壌に根を張ることができる。したがって、水中植物が水流により流されることなく、設置した場所において水中植物を根付かせることができる。特に、栽培箱の底面の厚さを側面より薄くすることで、底面だけがさらに早期に分解されるようにすることも可能であり、水中植物が、水底の土壌にいち早く根を張ることができる。
なお、植物の種類によって根を張るまでの期間が異なるので、生分解性樹脂の種類や厚み、あるいは表面処理を変えることで、栽培箱の側面が分解されるまでの期間を植物に最適な期間に調整することも可能である。
水中植物が生育した土壌ごと設置するので、土壌の急激な変化により枯れる心配が無い。設置後は、水底の土壌が徐々に混じり込むため、土壌の質の変化は緩やかであり、植物に対するストレスが小さい。
なお、水中植物は土を好むものの他に、砂や砂利を好むものもあり、植物の種類ごとに、栽培箱の土壌を最適なものにすることができる。
そして、水底の土壌や水深に応じて、最適な水中植物を細かく場所を区切って設置することができる。これにより、設置場所全体に最適な植物分布を得ることができる。あるいは、水草等の分布を工夫して、景観を向上させることもできる。
さらに、生分解性樹脂は様々な大きさの箱を容易に作製できるため、栽培する植物の大きさや高さ、設置場所に合わせたサイズの箱を得ることができる。
サイズだけでは無く、様々な形状も成形法によって得ることができる。例えば、上述した引掛け部や結合機構等を一体で作製できるため、機能的な栽培箱を得ることができる。
また、栽培箱に引掛け部を設けたことで、水深が深い場所でも設置が容易になり、また、沈下させた後に、設置場所の微調整も水上から容易に行える。
さらに、栽培箱同士を結合させる連結構造を設けたので、川の上流等の水流が強い場所においては、結合機構を用いて、複数の栽培箱を結合させることで、栽培箱の移動を抑制できる。
本考案に係る水中植物栽培システムの斜視図である。 本考案に係る水中植物栽培システムを構成する栽培箱の斜視図である。 本考案に係る水中植物栽培システムを構成する他の栽培箱の斜視図である。 本考案に係る水中植物栽培システムを水底に並べて設置した図である。 さらに、流れ防止用の流木を設けた図である。 本考案の実施の形態2に係る水中植物栽培システムの斜視図である。
実施の形態1.
本考案に係る水中植物栽培システムの構成およびその使用方法等に関して、以下において、図面を用いて説明する。なお、以下の説明は本考案に関する良好な一例を開示するものであり、本考案が当該実施の形態に限定されるものではない。
本考案に係る植物栽培システム1は、図1に示すように、栽培箱2と土壌5、および水中植物6等から構成される。
栽培箱2は、図2に示すように、上方に開口3が開けられ、さらに持ち手4が設けられた段ボール製の箱である。段ボールの側面は、必要に応じて防水加工を施しても良い。例えば、油紙を貼りつける等の簡単な防水加工で良い。
開口3の周囲には、4つの持ち手4が設けられている。持ち手4は縄や紐で形成される。本実施の形態では、シュロ縄を用いた。シュロ縄は天然ヤシ繊維でできており、水中において自然分解される。シュロ縄に限らず、有機物で構成された縄や紐を用いることが望ましい。
縄の巻き方は特に限定するものでは無いが、本実施の形態においては、図2に示すように、栽培箱2全体に巻きつけることで、外れにくく、且つ、栽培箱2の強度を上げることにも寄与するようにした。なお、図2においては、縄の巻き方が分かるように、栽培箱2が透けて見えるように描いているが、実際の栽培箱2は段ボール製であり、透明な材料ではない。
持ち手4に関しては、栽培箱2の開口3の4つの角部に設けたが、図3に示すように、対向する2辺の中央部に持ち手40を設けても良い。大切なことは、鉤等を用いて、持ち手4あるいは40に引っ掛け、栽培箱2あるいは20を吊下げることができることである。
開口3から土壌5を入れて、ほぼ栽培箱2が土壌5で満たされるようにする。すなわち、栽培箱2の高さと土壌の高さを同程度にする。
そして、水中植物6等の種子を土壌5にまく。あるいは、ある程度成長した水中植物6を土壌5に植え付けても良い。
水中植物6は、その種類によって、土を好むものの他に、砂や砂利を好むものもあるため、土壌5は、水中植物6の性質に応じた最適な土壌を選択する。
次に、このようの構成された水中植物栽培システムの使用方法に関して説明する。
水中植物栽培システムは、池、沼、河川、あるいは溝等の水底に沈めて使用する。沈める場所や、使用目的に応じて、水中植物6の種類を選択する。
水中植物は、水底に根を張り全体が水中で生育するクロモのような枕水植物、水底に根を張り葉だけが水面に出るコウホネのような浮遊植物、あるいは、浅瀬の水底に根を張りほぼ全体が水上に出るヨシのような抽水植物等がある。
したがって、浅瀬には抽水植物を、水深がある場所には、枕水植物や浮遊植物を設置するといったように、設置場所ごとに水中植物6の種類を選択する。
あるいは、水質の浄化を主目的とする場合には、水質効果の高い水中植物を選択し、景観の向上を目的とする場合には、きれいな花を咲かせる水中植物を選択してもよい。
そして、選択した水中植物6の種類に応じて、最適な土壌5を選択する。
水中植物栽培システム1を設置する際には、すなわち水底に沈下させる際には、水中植物6は土壌5にしっかりと根を張る程度に成長していることが望ましい。水流により、水中植物6が流されないためである。
ただし、水中植物6の種類によっては、土壌5中に深く種子を埋めても、発芽して成長可能なものもあり、そのような水中植物6であれば、発芽前であっても、水中植物栽培システム1を水底に設置することができる。
水中植物栽培システム1を水底に設置する際には、開口3を上にして、水面から沈下させればよい。
水深が深い場合には、持ち手4に鉤を引っ掛けて、吊るしながら、徐々に沈下させることで、所望の場所に正確に設置することができる。また、設置場所を微調整することもできる。所望の場所に設置した後、持ち手4から鉤を外して、設置が完了する。このように設置を行うことで、水深が深い場所であっても、水上作業だけで、設置を行うことができる。
水中植物栽培システム1を広い範囲に設置する場合には、図4に示すように、複数個並べて設置してやれば良い。複数個並べることで、水流により流されたり、移動したりする心配も無くなる。
また、川の上流といった水の流れが非常に速い場所に設置する際には、図5に示すように、流木等を川下側に設置することで、水中植物栽培システム1が流されることを容易に防止できる。
水底に設置された水中植物栽培システム1の栽培箱2は、段ボールで形成されているため、徐々に自然分解される。特に、栽培箱2の底部は水底の土壌に接しているため、土壌中の微生物により、栽培箱2の側部よりも早く分解され朽ちてゆく。
栽培箱2の底部の一部が朽ちることで、土壌5に水底の土壌が徐々に混じり込むが、ゆっくりと、穏やかに土壌の質が変化するため、水中植物6へのストレスは小さく、水中植物6は、新しい土壌に対応していくことができる。
そして、水中植物6は、水底の土壌にしっかりと根を張る。
栽培箱2の側部の自然分解は、底部よりもゆっくりと進むため、水中植物6が水底の土壌にしっかりと根付くまで、水中植物6が水流により流されることを防止できる。
さらに期間を経ることで、持ち手4を含む栽培箱2全体が自然分解されるので、栽培箱2を回収する必要は無く、水底の土壌にしっかりと根付いた水中植物6だけが残る。
以下において、本考案に係る水中植物栽培システムの特長についてまとめる。
第1に、水中植物を栽培箱ごと、水面から水中に沈下させればよく、設置に際しての水中作業が不要であり、極めて容易に設置できる。
また、栽培箱は段ボールで構成されているため、軽量であり、設置場所までの運搬も容易である。また、低コストで作製できる。
以上より、設置までに要するコストを大きく低減できる。
第2に、栽培箱は段ボールで構成されているため、水中で自然分解し、回収が不要である。
特に、水底の土壌に設置する栽培箱の底面は土壌中の微生物によって早期に分解されるため、栽培箱の側面が残っている間に、水中植物が、水底の土壌に根を張ることができる。したがって、水中植物が水流により流されることなく、設置した場所において水中植物を根付かせることができる。
なお、植物の種類によって根を張るまでの期間が異なるので、段ボールの種類や厚み、あるいは表面処理を変えることで、栽培箱の側面が分解されるまでの期間を植物に最適な期間に調整することも可能である。
第3に、水中植物が生育した土壌を変えずに設置できるので、土壌の急激な変化により枯れる心配が無い。設置後は、栽培箱の底面より水底の土壌が徐々に混じり込むため、土壌の質の変化は緩やかであり、植物に対するストレスが小さく、植物は土壌の変化に対応しやすい。
なお、水中植物は土を好むものの他に、砂や砂利を好むものもあり、植物の種類ごとに、栽培箱の土壌を最適なものにすることができる。
第4に、水底の土壌や水深に応じて、最適な水中植物を細かく場所を区切って設置することができる。これにより、設置場所全体に最適な植物分布を得ることができる。あるいは、水草等の分布を工夫して、景観を向上させることもできる。また、水流を緩やかにして水の透明性を高めることもできる。
第5に、段ボールは様々な大きさの箱を容易に作製できるため、栽培する植物の大きさや高さ、設置場所に合わせたサイズの箱を得ることができる。
また、コンクリートで作られた人工池や溝等においては、コンクリートからアルカリ性の物質が発生する。段ボールは、一般に再生紙で作られるため、再生工程でわずかな酸が混入している。この酸が中和作用を施すことで、人工池や溝等を中性付近に維持することができる。
第6に、栽培箱に持ち手を設けたことで、水深が深い場所でも設置が容易になり、また、沈下させた後に、設置場所の微調整も水上から容易に行える。
また、持ち手が有機物からなる縄で構成されるため、持ち手も水中で自然分解し、回収が不要である。また、水を汚すこともない。
第7に、栽培箱の側面にのみ耐水加工を施し、底面に施さないことで、水底の土壌へ早期に根を張り始めることが可能であり、他方、栽培箱側面は長く残存するので、植物が十分に根を張るまで、水流の影響から植物を守り、より確実に設置場所で根付かせることができる。
第8に、栽培箱の高さと土壌の高さを略同一とすることで、水流の影響を緩和し、水圧により栽培箱が設置場所から移動することを抑制できる。
なお、川の上流等の水流が強い場所においては、流木等を流れ防止に用いることで、栽培箱の移動を抑制できる。
実施の形態2.
本実施の形態に係る水中植物栽培システムは、栽培箱として、段ボール製では無く、ポリ乳酸樹脂等の生分解性樹脂を用いている。生分解性樹脂は、微生物によって分解されるため、水中において、一定期間を経て分解される性質を有している。
この水中植物栽培システムに関して、図6を用いて説明する。
植物栽培システム1aは、図6に示すように、栽培箱2aと土壌5、および水中植物6等から構成される。
栽培箱2aは、生分解性樹脂で構成され、上部に開口が開いた箱である。
この栽培箱2aの上部開口の各角付近には、引掛け部8が設けられている。この引掛け部8に、鉤等を引っ掛け、栽培箱2aを吊下げることができる。
引掛け部8に関しては、栽培箱2aの上部開口の4つの角部に設けたが、上部開口周囲のその他の場所に設けても良い。大切なことは、鉤等を用いて、引掛け部8に引っ掛け、栽培箱2aを吊下げることができることである。
また、栽培箱2aの上部開口の一辺には結合用フック7aが、対向する辺には結合用受けフック7bが、各2個設けられている。結合用フック7aと結合用受けフック7bを用いて、複数の栽培箱2aを連結させることができる。
なお、それぞれのフック7aと7bを各2個設けたが、特にフックの数はいくつでも良い。
また、フックに限ることは無く、栽培箱2a同士を連結できる連結機構であれば、どのような構造であっても良い。例えば、一方を円柱の棒に、他方をその棒が挿入できる穴としてもよい。すなわち、一方を他方に嵌めこめる構造であれば良い。
図6においては、連結構造を紙面の上下に対向する2辺のみに設けたが、紙面の左右に対向する2辺にも設けても良い。このようにすることで、栽培箱2aを縦横に連結することができる。
引掛け部8や結合用フック7aおよび結合用受けフック7bが設けられた栽培箱2aは、射出成型等により一体で形成される。生分解性樹脂を用いることで、複雑な形状であっても低コストでの量産が可能となる。
この栽培箱2aの使用方法は、実施の形態1で述べた栽培箱2の使用方法と同様であるので、説明を省略する。
次に、栽培箱2aの特長について述べる。
以下において、本考案に係る水中植物栽培システムの特長についてまとめる。
第1に、水中植物を栽培箱ごと、水面から水中に沈下させればよく、設置に際しての水中作業が不要であり、極めて容易に設置できる。
また、栽培箱は生分解性樹脂で構成されているため、軽量であり、設置場所までの運搬も容易である。また、成形により量産可能であり、低コストで作製できる。
以上により、設置までに要するコストを大きく低減できる。
第2に、栽培箱は生分解性樹脂で構成されているため、水中で自然分解し、回収が不要である。
特に、水底の土壌に設置する栽培箱の底面は土壌中の微生物によって早期に分解されるため、栽培箱の側面が残っている間に、水中植物が、水底の土壌に根を張ることができる。したがって、水中植物が水流により流されることなく、設置した場所において水中植物を根付かせることができる。特に、栽培箱の底面の厚さを側面より薄くすることで、底面だけがさらに早期に分解されるようにすることも可能であり、水中植物が、水底の土壌にいち早く根を張ることができる。
なお、植物の種類によって根を張るまでの期間が異なるので、生分解性樹脂の種類や厚み、あるいは表面処理を変えることで、栽培箱の側面が分解されるまでの期間を植物に最適な期間に調整することも可能である。
第3に、水中植物が生育した土壌を変えずに設置できるので、土壌の急激な変化により枯れる心配が無い。設置後は、栽培箱の底面より水底の土壌が徐々に混じり込むため、土壌の質の変化は緩やかであり、植物に対するストレスが小さく、植物は土壌の変化に対応しやすい。
なお、水中植物は土を好むものの他に、砂や砂利を好むものもあり、植物の種類ごとに、栽培箱の土壌を最適なものにすることができる。
第4に、水底の土壌や水深に応じて、最適な水中植物を細かく場所を区切って設置することができる。これにより、設置場所全体に最適な植物分布を得ることができる。あるいは、水草等の分布を工夫して、景観を向上させることもできる。また、水流を緩やかにして水の透明性を高めることもできる。
第5に、生分解性樹脂は様々な大きさの箱を容易に作製できるため、栽培する植物の大きさや高さ、設置場所に合わせたサイズの箱を得ることができる。
サイズだけでは無く、様々な形状も成形法によって得ることができる。例えば、上述した引掛け部8や結合機構等を一体で作製できるため、段ボールの栽培箱に比べて、機能的な栽培箱を得ることができる。
第6に、栽培箱に引掛け部8を設けたことで、水深が深い場所でも設置が容易になり、また、沈下させた後に、設置場所の微調整も水上から容易に行える。
また、引掛け部8が一体成型で得られるため、段ボールの栽培箱のように、縄等で持ち手を作る必要が無い。
第7に、栽培箱の高さと土壌の高さを略同一とすることで、水流の影響を緩和し、水圧により栽培箱が設置場所から移動することを抑制できる。
なお、川の上流等の水流が強い場所においては、連結機構を用いて、複数の栽培箱を結合させることで、栽培箱の移動を抑制できる。
第8に、栽培箱は生分解性樹脂で構成されているため、栽培箱に水を満たして、水中植物を生育させることができる。
水中植物栽培システムを水中に設置する際には、すなわち水底に沈下させる際には、水中植物6は土壌5にしっかりと根を張る程度に成長していることが望ましい。水流により、水中植物6が流されないためである。したがって、水中植物栽培システムを水中に設置する前の段階においては、水中植物を栽培箱内で育成することが望ましい。水中植物の種類によっては、水中でないと生育できないものも多く、そういった植物を育てる際には、栽培箱に水を満たすことが必要になる。
実施の形態1で述べた段ボールの栽培箱の場合、水中でないと生育できない植物を用いる際には、他の場所で育てた水中植物を水中に設置する前に、段ボールの栽培箱に植え替えてやる必要があった。一方、生分解性樹脂の栽培箱の場合には、水中でないと生育できない植物であっても、例えば、種子から栽培箱内で育成することができる。
1、1a 水中植物栽培システム
2、2a 栽培箱
3 開口
4 持ち手
5 土壌
6 水中植物
7a 結合用フック
7b 結合用受けフック
8 引掛け部

Claims (4)

  1. 一面に開口を有する生分解性樹脂製の栽培箱と、
    上記栽培箱内に設けられた土壌と、
    当該土壌中に植え付けられた水中植物、またはその種子と、
    を備えた
    ことを特徴とする水中植物栽培システム。
  2. 上記栽培箱は、上記開口周囲に引掛け部を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の水中植物栽培システム。
  3. 上記栽培箱は、当該栽培箱同士を結合させる連結構造を備えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水中植物栽培システム。
  4. 上記栽培箱の底面の厚さは、側面の厚さよりも薄い
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水中植物栽培システム。
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