JP2001332546A - 酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法および酸化装置 - Google Patents
酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法および酸化装置Info
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- JP2001332546A JP2001332546A JP2000152823A JP2000152823A JP2001332546A JP 2001332546 A JP2001332546 A JP 2001332546A JP 2000152823 A JP2000152823 A JP 2000152823A JP 2000152823 A JP2000152823 A JP 2000152823A JP 2001332546 A JP2001332546 A JP 2001332546A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】酸化対象物質などに大きな熱的ダメージを与え
るようなことなく、品質の優れた酸化膜の製造を可能と
する。 【解決手段】酸化対象物質が配置または導入される反応
容器4内に酸化種を供給して酸化を行わせる、酸化方法
であって、酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励
起部2においてプラズマ励起することにより、酸素ラジ
カルを発生させる工程を有しており、かつこの酸素ラジ
カルを上記酸化種として用いる。
るようなことなく、品質の優れた酸化膜の製造を可能と
する。 【解決手段】酸化対象物質が配置または導入される反応
容器4内に酸化種を供給して酸化を行わせる、酸化方法
であって、酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励
起部2においてプラズマ励起することにより、酸素ラジ
カルを発生させる工程を有しており、かつこの酸素ラジ
カルを上記酸化種として用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、半導体プロセス
の要素技術の一つである酸化処理を好適に行うことがで
きる酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法、および酸化
装置に関する。
の要素技術の一つである酸化処理を好適に行うことがで
きる酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法、および酸化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、半導体集積回路技術の基
礎をなすプレーナプロセスにおいては、酸化は欠くこと
のできない技術であり、シリコンを酸化させることによ
ってシリコン酸化膜(SiO2 膜)が製造されている。
シリコン酸化膜は、シリコン表面の不活性化や保護を図
る役割を果たすのに加え、MOS形容量素子の絶縁膜と
して、能動素子間および電極配線間の絶縁膜として、あ
るいは不純物拡散のためのマスクなどして利用される。
礎をなすプレーナプロセスにおいては、酸化は欠くこと
のできない技術であり、シリコンを酸化させることによ
ってシリコン酸化膜(SiO2 膜)が製造されている。
シリコン酸化膜は、シリコン表面の不活性化や保護を図
る役割を果たすのに加え、MOS形容量素子の絶縁膜と
して、能動素子間および電極配線間の絶縁膜として、あ
るいは不純物拡散のためのマスクなどして利用される。
【0003】従来において、このようなシリコン酸化膜
の製造方法としては、熱酸化法がある。この熱酸化法
は、ヒータ加熱された反応容器内にシリコン基板をお
き、酸素(O2 )、水蒸気、もしくはそれらの混合ガス
を上記反応容器内に導入させることにより、上記シリコ
ンの表面を酸化させる方法である。
の製造方法としては、熱酸化法がある。この熱酸化法
は、ヒータ加熱された反応容器内にシリコン基板をお
き、酸素(O2 )、水蒸気、もしくはそれらの混合ガス
を上記反応容器内に導入させることにより、上記シリコ
ンの表面を酸化させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の熱酸化法において、シリコン酸化膜のプロセス速度
を実用的なある程度の速度に速めるためには、上記反応
容器内をたとえば800〜1000°Cの高温に加熱す
る必要があった。このため、従来においては、集積回路
の各部が熱的ダメージを受けたり、あるいは半導体内の
各種のドーパントが不必要に拡散されるなどの現象を生
じ、最終的に得られる半導体デバイスの品質が悪くなる
虞れがあった。
来の熱酸化法において、シリコン酸化膜のプロセス速度
を実用的なある程度の速度に速めるためには、上記反応
容器内をたとえば800〜1000°Cの高温に加熱す
る必要があった。このため、従来においては、集積回路
の各部が熱的ダメージを受けたり、あるいは半導体内の
各種のドーパントが不必要に拡散されるなどの現象を生
じ、最終的に得られる半導体デバイスの品質が悪くなる
虞れがあった。
【0005】また、近年においては、集積回路の微細化
により、たとえば数nm程度の膜厚のシリコン酸化膜が
形成されるようになっている。このような極薄のシリコ
ン酸化膜を形成する場合には、シリコン酸化膜を緻密に
する必要がある。さらには、シリコンとシリコン酸化膜
との境界面の粗さも小さくする必要もある。ところが、
従来の熱酸化法においては、そのような要望に充分に応
えることが難しいものとなっていた。
により、たとえば数nm程度の膜厚のシリコン酸化膜が
形成されるようになっている。このような極薄のシリコ
ン酸化膜を形成する場合には、シリコン酸化膜を緻密に
する必要がある。さらには、シリコンとシリコン酸化膜
との境界面の粗さも小さくする必要もある。ところが、
従来の熱酸化法においては、そのような要望に充分に応
えることが難しいものとなっていた。
【0006】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、酸化対象物質などに大きな熱的
ダメージを与えるようなことなく、品質の優れた酸化膜
の製造を可能とすることをその課題としている。
出されたものであって、酸化対象物質などに大きな熱的
ダメージを与えるようなことなく、品質の優れた酸化膜
の製造を可能とすることをその課題としている。
【0007】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
は、次の技術的手段を講じている。
【0008】本願発明の第1の側面によれば、酸化方法
が提供される。この酸化方法は、酸化対象物質が配置ま
たは導入される一定領域に酸化種を供給して酸化を行わ
せる、酸化方法であって、酸素とクリプトンとの混合ガ
スをプラズマ励起することにより、酸素ラジカルを発生
させる工程を有しており、かつこの酸素ラジカルを上記
酸化種として用いることを特徴としている。
が提供される。この酸化方法は、酸化対象物質が配置ま
たは導入される一定領域に酸化種を供給して酸化を行わ
せる、酸化方法であって、酸素とクリプトンとの混合ガ
スをプラズマ励起することにより、酸素ラジカルを発生
させる工程を有しており、かつこの酸素ラジカルを上記
酸化種として用いることを特徴としている。
【0009】このような構成を有する酸化方法によれ
ば、酸化種が酸素ラジカルであり、酸素分子や酸素イオ
ンよりも活性であるために、従来よりもプロセス温度を
低温にしつつ、所望の酸化反応を生じさせることができ
る。したがって、酸化対象物質などに大きな熱的ダメー
ジを与えないようにすることができる。また、酸化膜を
形成する場合には、その酸化膜を従来よりも緻密にでき
るとともに、酸化対象物質と酸化膜との境界面の粗さを
小さくすることも可能となり、薄い厚みの酸化膜を製造
するのに好適となる。
ば、酸化種が酸素ラジカルであり、酸素分子や酸素イオ
ンよりも活性であるために、従来よりもプロセス温度を
低温にしつつ、所望の酸化反応を生じさせることができ
る。したがって、酸化対象物質などに大きな熱的ダメー
ジを与えないようにすることができる。また、酸化膜を
形成する場合には、その酸化膜を従来よりも緻密にでき
るとともに、酸化対象物質と酸化膜との境界面の粗さを
小さくすることも可能となり、薄い厚みの酸化膜を製造
するのに好適となる。
【0010】さらに重要な効果として、本願発明におい
ては、酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励起す
ることにより酸素ラジカルを発生させる手段を採用して
いるために、酸素ラジカルを効率良く発生させることが
できる。すなわち、クリプトンラジカルの生成エネルギ
は、酸素ラジカルの生成エネルギよりも大きく、かつ酸
素分子のイオン化エネルギよりも小さいために、プラズ
マ中においてクリプトンラジカルが酸素分子と衝突する
と、酸素ラジカルを効率良く生成することができるので
ある。アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの他の希ガスを
用いた場合には、これらの希ガスのラジカルの生成エネ
ルギが、酸素分子のイオン化エネルギよりも大きいため
に、酸素ラジカルよりも活性度合いが低い酸素イオンを
発生させてしまい、本願発明と同等な効果は得られない
のである。このように、本願発明においては、クリプト
ンを添加気体として用いることにより、酸素ラジカルを
効率良く発生させることができるために、酸化を促進
し、その反応速度を速めるのにより好適となる。
ては、酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励起す
ることにより酸素ラジカルを発生させる手段を採用して
いるために、酸素ラジカルを効率良く発生させることが
できる。すなわち、クリプトンラジカルの生成エネルギ
は、酸素ラジカルの生成エネルギよりも大きく、かつ酸
素分子のイオン化エネルギよりも小さいために、プラズ
マ中においてクリプトンラジカルが酸素分子と衝突する
と、酸素ラジカルを効率良く生成することができるので
ある。アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの他の希ガスを
用いた場合には、これらの希ガスのラジカルの生成エネ
ルギが、酸素分子のイオン化エネルギよりも大きいため
に、酸素ラジカルよりも活性度合いが低い酸素イオンを
発生させてしまい、本願発明と同等な効果は得られない
のである。このように、本願発明においては、クリプト
ンを添加気体として用いることにより、酸素ラジカルを
効率良く発生させることができるために、酸化を促進
し、その反応速度を速めるのにより好適となる。
【0011】本願発明の第2の側面によれば、シリコン
酸化膜の製造方法が提供される。このシリコン酸化膜の
製造方法は、シリコン表面に酸化種を供給することによ
り、上記シリコン表面を酸化させる、シリコン酸化膜の
製造方法であって、酸素とクリプトンとの混合ガスをプ
ラズマ励起することにより、酸素ラジカルを発生させる
工程を有しており、かつこの酸素ラジカルを上記酸化種
として用いることを特徴としている。
酸化膜の製造方法が提供される。このシリコン酸化膜の
製造方法は、シリコン表面に酸化種を供給することによ
り、上記シリコン表面を酸化させる、シリコン酸化膜の
製造方法であって、酸素とクリプトンとの混合ガスをプ
ラズマ励起することにより、酸素ラジカルを発生させる
工程を有しており、かつこの酸素ラジカルを上記酸化種
として用いることを特徴としている。
【0012】このような構成のシリコン酸化膜の製造方
法によれば、本願発明の第1の側面によって提供される
酸化方法と同様な原理により、シリコンとの境界面の粗
さが小さく、かつ品質の高いシリコン酸化膜を、従来よ
りも低いプロセス温度で効率良く製造することが可能と
なる。
法によれば、本願発明の第1の側面によって提供される
酸化方法と同様な原理により、シリコンとの境界面の粗
さが小さく、かつ品質の高いシリコン酸化膜を、従来よ
りも低いプロセス温度で効率良く製造することが可能と
なる。
【0013】本願発明の第3の側面によれば酸化装置が
提供される。この酸化装置は、酸化対象物質の収容また
は導入が可能な反応容器と、この反応容器内に酸化種を
供給するための酸化種供給手段とを有する、酸化装置で
あって、上記酸化種供給手段は、酸素とこれとは異種の
気体との混合ガスを内部に導入可能であり、かつその混
合ガスをプラズマ励起可能なプラズマ励起部を有してい
ることを特徴としている。
提供される。この酸化装置は、酸化対象物質の収容また
は導入が可能な反応容器と、この反応容器内に酸化種を
供給するための酸化種供給手段とを有する、酸化装置で
あって、上記酸化種供給手段は、酸素とこれとは異種の
気体との混合ガスを内部に導入可能であり、かつその混
合ガスをプラズマ励起可能なプラズマ励起部を有してい
ることを特徴としている。
【0014】このような構成を有する酸化装置において
は、上記プラズマ励起部内に酸素とクリプトンとの混合
ガスを導入して、この混合ガスをプラズマ励起すること
により、酸素ラジカルを効率良く発生させることができ
る。そして、この酸素ラジカルを上記反応容器内に供給
することにより、所定の酸化反応を生じさせることがで
きる。したがって、本願発明の第3の側面によって提供
される酸化装置によれば、本願発明の第1および第2の
側面によって提供される酸化方法およびシリコン酸化膜
の製造方法を適切に実施することができる。
は、上記プラズマ励起部内に酸素とクリプトンとの混合
ガスを導入して、この混合ガスをプラズマ励起すること
により、酸素ラジカルを効率良く発生させることができ
る。そして、この酸素ラジカルを上記反応容器内に供給
することにより、所定の酸化反応を生じさせることがで
きる。したがって、本願発明の第3の側面によって提供
される酸化装置によれば、本願発明の第1および第2の
側面によって提供される酸化方法およびシリコン酸化膜
の製造方法を適切に実施することができる。
【0015】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記プラズマ励起部から上記反応容器内に酸素ラジ
カルを導くための配管部材を具備しており、かつこの配
管部材の内面は、酸素ラジカルの状態維持作用を発揮す
る成分を有する材料により形成されている。
は、上記プラズマ励起部から上記反応容器内に酸素ラジ
カルを導くための配管部材を具備しており、かつこの配
管部材の内面は、酸素ラジカルの状態維持作用を発揮す
る成分を有する材料により形成されている。
【0016】このような構成によれば、上記プラズマ励
起部において発生された酸素ラジカルの寿命を長くする
ことができ、上記反応容器内の酸化対象物質に対して酸
素ラジカルを適切に供給することが可能となる。すなわ
ち、酸素ラジカルは化学的活性に富むために、一般的に
は寿命が短く、たとえば上記反応容器内への供給過程に
おいて酸素ラジカルどうしが最結合するような現象を生
じる虞れがあるが、上記構成によれば、そのようなこと
を防止または抑制することができる。
起部において発生された酸素ラジカルの寿命を長くする
ことができ、上記反応容器内の酸化対象物質に対して酸
素ラジカルを適切に供給することが可能となる。すなわ
ち、酸素ラジカルは化学的活性に富むために、一般的に
は寿命が短く、たとえば上記反応容器内への供給過程に
おいて酸素ラジカルどうしが最結合するような現象を生
じる虞れがあるが、上記構成によれば、そのようなこと
を防止または抑制することができる。
【0017】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記配管部材の内面は、ニッケル、タングステ
ン、およびタンタルのいずれかを少なくとも含む材料に
より形成されている。
ては、上記配管部材の内面は、ニッケル、タングステ
ン、およびタンタルのいずれかを少なくとも含む材料に
より形成されている。
【0018】このような構成によれば、ニッケル、タン
グステン、またはタンタルが、酸素ラジカルの寿命を延
ばす作用を発揮する。ニッケル、タングステン、および
タンタルは、酸素分子から酸素ラジカルを生成する触媒
としての機能をも発揮するものであり、上記反応容器内
の酸化対象物質に対して酸素ラジカルを多量に供給させ
るのにより好ましいものとなる。
グステン、またはタンタルが、酸素ラジカルの寿命を延
ばす作用を発揮する。ニッケル、タングステン、および
タンタルは、酸素分子から酸素ラジカルを生成する触媒
としての機能をも発揮するものであり、上記反応容器内
の酸化対象物質に対して酸素ラジカルを多量に供給させ
るのにより好ましいものとなる。
【0019】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記配管部材を加熱するための加熱手段をさらに
具備している。
ては、上記配管部材を加熱するための加熱手段をさらに
具備している。
【0020】このような構成によれば、上記配管部材の
内面の温度を高めることができるために、上記ニッケ
ル、タングステン、またはタンタルなどの所定の成分が
酸素ラジカルの寿命を長くする効果や、酸素ラジカルを
生成させる効果をより高めることが可能となる。
内面の温度を高めることができるために、上記ニッケ
ル、タングステン、またはタンタルなどの所定の成分が
酸素ラジカルの寿命を長くする効果や、酸素ラジカルを
生成させる効果をより高めることが可能となる。
【0021】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記反応容器内に配置され、かつ酸素ラジカルの
状態維持作用を発揮する成分を有する材料により外表面
が形成されている多孔性部材をさらに具備しており、上
記反応容器内に導入された酸素ラジカルは、上記多孔性
部材の各孔を通過してから上記酸化対象物質が配置また
は導入される箇所に供給されるように構成されている。
ては、上記反応容器内に配置され、かつ酸素ラジカルの
状態維持作用を発揮する成分を有する材料により外表面
が形成されている多孔性部材をさらに具備しており、上
記反応容器内に導入された酸素ラジカルは、上記多孔性
部材の各孔を通過してから上記酸化対象物質が配置また
は導入される箇所に供給されるように構成されている。
【0022】このような構成によれば、上記多孔性部材
によっても、酸素ラジカルの寿命を長くするといった効
果が得られることとなる。また、上記多孔性部材には、
上記反応容器内に供給された酸素ラジカルを上記反応容
器内の各所に拡散させる役割をもたせることもできる。
したがって、上記反応容器内において、所定の酸化反応
を各所均等に行わせるのにも好適となる。
によっても、酸素ラジカルの寿命を長くするといった効
果が得られることとなる。また、上記多孔性部材には、
上記反応容器内に供給された酸素ラジカルを上記反応容
器内の各所に拡散させる役割をもたせることもできる。
したがって、上記反応容器内において、所定の酸化反応
を各所均等に行わせるのにも好適となる。
【0023】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0025】図1は、本願発明に係る酸化装置の一例を
模式的に示す説明図である。図2は、図1に示す酸化装
置の配管部材の一部断面図である。
模式的に示す説明図である。図2は、図1に示す酸化装
置の配管部材の一部断面図である。
【0026】図1によく表れているように、本実施形態
の酸化装置Aは、酸素供給源1A、クリプトン供給源1
B、プラズマ励起部2、配管部材3、反応容器4、およ
びヒータ5A,5Bを具備して構成されている。
の酸化装置Aは、酸素供給源1A、クリプトン供給源1
B、プラズマ励起部2、配管部材3、反応容器4、およ
びヒータ5A,5Bを具備して構成されている。
【0027】プラズマ励起部2は、酸素供給源1Aおよ
びクリプトン供給源1Bから供給されてくる酸素
(O2 )とクリプトン(Kr)との混合ガスが導入され
るチャンバ20を有している。このチャンバ20には、
図示されていないマイクロ波発振器で発生されたマイク
ロ波が導波管21を介して導くことができるように構成
されており、チャンバ20内に導入された混合ガスのプ
ラズマ励起が可能とされている。
びクリプトン供給源1Bから供給されてくる酸素
(O2 )とクリプトン(Kr)との混合ガスが導入され
るチャンバ20を有している。このチャンバ20には、
図示されていないマイクロ波発振器で発生されたマイク
ロ波が導波管21を介して導くことができるように構成
されており、チャンバ20内に導入された混合ガスのプ
ラズマ励起が可能とされている。
【0028】配管部材3は、プラズマ励起部2と反応容
器4とを接続するためのものであり、後述するように、
プラズマ励起によって発生した酸素ラジカル(O* )は
この配管部材3内を通過して反応容器4内に導入される
ようになっている。配管部材3は、たとえばステンレス
製とされている。ただし、図2に示すように、この配管
部材3の内面の全域または略全域は、NiF2 のコーテ
ィング層30とされている。このコーティング層30
は、たとえば配管部材3の内面をニッケルめっきした後
に、フッ素ガスを配管部材3内に導入することにより形
成することができる。ヒータ5Aは、配管部材3の全長
域または略全長域をこの配管部材3の外部から加熱でき
るように設けられている。このヒータ5Aによる配管部
材3の内面に対する加熱温度は、反応容器4内の温度よ
りもやや低い温度であり、たとえば450°C程度であ
る。
器4とを接続するためのものであり、後述するように、
プラズマ励起によって発生した酸素ラジカル(O* )は
この配管部材3内を通過して反応容器4内に導入される
ようになっている。配管部材3は、たとえばステンレス
製とされている。ただし、図2に示すように、この配管
部材3の内面の全域または略全域は、NiF2 のコーテ
ィング層30とされている。このコーティング層30
は、たとえば配管部材3の内面をニッケルめっきした後
に、フッ素ガスを配管部材3内に導入することにより形
成することができる。ヒータ5Aは、配管部材3の全長
域または略全長域をこの配管部材3の外部から加熱でき
るように設けられている。このヒータ5Aによる配管部
材3の内面に対する加熱温度は、反応容器4内の温度よ
りもやや低い温度であり、たとえば450°C程度であ
る。
【0029】反応容器4は、いわゆる縦型炉として構成
されたものであり、この反応容器4内には多数枚のウェ
ハ6を鉛直方向に適当な間隔を隔てて整列させた状態で
収容可能である。各ウェハ6の配置箇所の上方には、多
数の孔40aを有する多孔性部材40が設けられてお
り、この多孔性部材40の上方に酸化種導入用の開口部
41が設けられている。多孔性部材40は、たとえばス
テンレス製のメッシュ部材の外表面(各孔40aの内周
面も含む)に、NiF2 のコーティング処理を施して構
成されている。NiF2 のコーティング処理は、既述し
た配管部材3のコーティング層30の形成手法と同様な
手法で行うことが可能である。反応容器4には、真空ポ
ンプPが配管接続されており、反応容器4内を減圧でき
るように構成されている。ヒータ5Bは、反応容器4内
を加熱できるように設けられている。この酸化装置A
は、反応容器4がプラズマ励起部2から離れ、かつプラ
ズマ励起部2よりも下方に位置するいわゆるダウンスト
リーム型の装置構成とされている。
されたものであり、この反応容器4内には多数枚のウェ
ハ6を鉛直方向に適当な間隔を隔てて整列させた状態で
収容可能である。各ウェハ6の配置箇所の上方には、多
数の孔40aを有する多孔性部材40が設けられてお
り、この多孔性部材40の上方に酸化種導入用の開口部
41が設けられている。多孔性部材40は、たとえばス
テンレス製のメッシュ部材の外表面(各孔40aの内周
面も含む)に、NiF2 のコーティング処理を施して構
成されている。NiF2 のコーティング処理は、既述し
た配管部材3のコーティング層30の形成手法と同様な
手法で行うことが可能である。反応容器4には、真空ポ
ンプPが配管接続されており、反応容器4内を減圧でき
るように構成されている。ヒータ5Bは、反応容器4内
を加熱できるように設けられている。この酸化装置A
は、反応容器4がプラズマ励起部2から離れ、かつプラ
ズマ励起部2よりも下方に位置するいわゆるダウンスト
リーム型の装置構成とされている。
【0030】次に、上記構成の酸化装置Aを用いた本願
発明に係る酸化方法の一例について説明する。
発明に係る酸化方法の一例について説明する。
【0031】まず、酸素供給源1Aおよびクリプトン供
給源1Bから供給される酸素とクリプトンとの混合ガス
をプラズマ励起部2のチャンバ20内に導入させてか
ら、たとえば2.45GHzのマイクロ波を利用してそ
の混合ガスをプラズマ励起する。酸素とクリプトンとの
混合体積比は、たとえば5:95程度である。ただし、
これらの混合比の具体的な数値はこれに限定されるもの
ではない。
給源1Bから供給される酸素とクリプトンとの混合ガス
をプラズマ励起部2のチャンバ20内に導入させてか
ら、たとえば2.45GHzのマイクロ波を利用してそ
の混合ガスをプラズマ励起する。酸素とクリプトンとの
混合体積比は、たとえば5:95程度である。ただし、
これらの混合比の具体的な数値はこれに限定されるもの
ではない。
【0032】上記混合ガスをプラズマ励起することによ
り、酸素ラジカルを発生させることができる。原料ガス
として、酸素にクリプトンを混合させた混合ガスを用い
ているために、プラズマ中においてクリプトンラジカル
を酸素分子に衝突させることにより、酸素ラジカルを効
率良く生成することができる。クリプトンに代えて、た
とえばAr,He,あるいはNeなどの他の希ガスを用
いた場合には、これら希ガスのラジカルの生成エネルギ
が酸素分子のイオン化エネルギよりも大きいために、こ
れらのイオンと酸素分子とが衝突すると酸素イオンが生
成されてしまう。これに対し、クリプトンのラジカルの
生成エネルギは、上記の希ガスとは異なり、酸素ラジカ
ルの生成エネルギよりも大きく、かつ酸素分子のイオン
化エネルギよりも小さい。このため、クリプトンラジカ
ルと酸素分子とを衝突させると、酸素ラジカルを発生さ
せることができる。このようなことから、本実施形態に
おいては、高濃度の酸素ラジカルを得ることができるの
である。
り、酸素ラジカルを発生させることができる。原料ガス
として、酸素にクリプトンを混合させた混合ガスを用い
ているために、プラズマ中においてクリプトンラジカル
を酸素分子に衝突させることにより、酸素ラジカルを効
率良く生成することができる。クリプトンに代えて、た
とえばAr,He,あるいはNeなどの他の希ガスを用
いた場合には、これら希ガスのラジカルの生成エネルギ
が酸素分子のイオン化エネルギよりも大きいために、こ
れらのイオンと酸素分子とが衝突すると酸素イオンが生
成されてしまう。これに対し、クリプトンのラジカルの
生成エネルギは、上記の希ガスとは異なり、酸素ラジカ
ルの生成エネルギよりも大きく、かつ酸素分子のイオン
化エネルギよりも小さい。このため、クリプトンラジカ
ルと酸素分子とを衝突させると、酸素ラジカルを発生さ
せることができる。このようなことから、本実施形態に
おいては、高濃度の酸素ラジカルを得ることができるの
である。
【0033】プラズマ励起部2において生成された酸素
ラジカルは、その後配管部材3内を通過させて反応容器
4内に導く。一方、配管部材3の内面のコーティング層
30に含まれているNiは、酸素分子から酸素ラジカル
を生成する触媒としての特性、および化学的活性に富む
酸素ラジカルの状態維持を図る特性をもつ。したがっ
て、配管部材3内を酸素ラジカルが通過するときに、た
とえば酸素ラジカルどうしが再結合するようなことを抑
制することができ、酸素ラジカルの寿命を長くしてこの
酸素ラジカルをラジカル状態のまま反応容器4内に導く
ことができる。また、たとえば再結合した酸素分子がN
iに接触することによって、酸素ラジカルとして再度生
成されることも期待できる。配管部材3はヒータ5Aに
より加熱されており、Niの温度が高められているため
に、上記したような作用を一層促進すること可能であ
る。配管部材3を構成するステンレス(Fe−Ni−C
r合金)にもNiが含有されているが、配管部材3にN
iF2 のコーティング層30を設ければ、ステンレスよ
りもNiの量を多くすることができ、上記した作用が的
確に得られることとなる。
ラジカルは、その後配管部材3内を通過させて反応容器
4内に導く。一方、配管部材3の内面のコーティング層
30に含まれているNiは、酸素分子から酸素ラジカル
を生成する触媒としての特性、および化学的活性に富む
酸素ラジカルの状態維持を図る特性をもつ。したがっ
て、配管部材3内を酸素ラジカルが通過するときに、た
とえば酸素ラジカルどうしが再結合するようなことを抑
制することができ、酸素ラジカルの寿命を長くしてこの
酸素ラジカルをラジカル状態のまま反応容器4内に導く
ことができる。また、たとえば再結合した酸素分子がN
iに接触することによって、酸素ラジカルとして再度生
成されることも期待できる。配管部材3はヒータ5Aに
より加熱されており、Niの温度が高められているため
に、上記したような作用を一層促進すること可能であ
る。配管部材3を構成するステンレス(Fe−Ni−C
r合金)にもNiが含有されているが、配管部材3にN
iF2 のコーティング層30を設ければ、ステンレスよ
りもNiの量を多くすることができ、上記した作用が的
確に得られることとなる。
【0034】反応容器4内に導入された酸素ラジカル
は、その後多孔性部材40の各孔40aを通過してから
各ウェハ6の配置箇所に導かれる。多孔性部材40の外
表面の全体も、Niを含む材質とされているために、こ
の多孔性部材40のNiによっても酸素ラジカルの寿命
が延ばされ、さらには酸素ラジカルが再生成される効果
が期待できる。ウェハ6には、酸化対象となるシリコン
層が形成されている。したがって、このシリコン層の表
面に酸素ラジカルが供給されると、その表面は酸化さ
れ、シリコン酸化膜が形成される。酸素ラジカルは、た
とえば酸素イオンよりも化学的活性に富むものであるた
め、酸化種として酸素イオンや酸素分子を用いてシリコ
ン酸化膜を形成する場合と比較すると、密度が高い良質
のシリコン酸化膜を形成することができる。また、シリ
コンとシリコン酸化膜との境界面の粗さも小さくするこ
とができ、極薄のシリコン酸化膜を形成するのにも適す
ることとなる。
は、その後多孔性部材40の各孔40aを通過してから
各ウェハ6の配置箇所に導かれる。多孔性部材40の外
表面の全体も、Niを含む材質とされているために、こ
の多孔性部材40のNiによっても酸素ラジカルの寿命
が延ばされ、さらには酸素ラジカルが再生成される効果
が期待できる。ウェハ6には、酸化対象となるシリコン
層が形成されている。したがって、このシリコン層の表
面に酸素ラジカルが供給されると、その表面は酸化さ
れ、シリコン酸化膜が形成される。酸素ラジカルは、た
とえば酸素イオンよりも化学的活性に富むものであるた
め、酸化種として酸素イオンや酸素分子を用いてシリコ
ン酸化膜を形成する場合と比較すると、密度が高い良質
のシリコン酸化膜を形成することができる。また、シリ
コンとシリコン酸化膜との境界面の粗さも小さくするこ
とができ、極薄のシリコン酸化膜を形成するのにも適す
ることとなる。
【0035】さらに、反応容器4内におけるプロセス温
度を下げることも可能となり、たとえば従来において8
00〜1000°Cのプロセス温度とされていたときと
同一の酸化反応速度を、600〜800°Cのプロセス
温度で得ることが可能となる。したがって、各ウェハ6
から製造される半導体デバイスが大きな熱的ダメージを
もたないものにすることも可能となる。酸化装置Aは、
既述したとおり、いわゆるダウンストリーム型とされ、
反応容器4をプラズマ励起部2から遠ざけているため
に、プラズマ中の荷電粒子が反応容器4内に多量に進行
しないようにすることも可能である。したがって、シリ
コン酸化膜を荷電粒子との衝突によるダメージが少ない
ものにすることもできる。
度を下げることも可能となり、たとえば従来において8
00〜1000°Cのプロセス温度とされていたときと
同一の酸化反応速度を、600〜800°Cのプロセス
温度で得ることが可能となる。したがって、各ウェハ6
から製造される半導体デバイスが大きな熱的ダメージを
もたないものにすることも可能となる。酸化装置Aは、
既述したとおり、いわゆるダウンストリーム型とされ、
反応容器4をプラズマ励起部2から遠ざけているため
に、プラズマ中の荷電粒子が反応容器4内に多量に進行
しないようにすることも可能である。したがって、シリ
コン酸化膜を荷電粒子との衝突によるダメージが少ない
ものにすることもできる。
【0036】図3は、本願発明に係る酸化装置の他の例
を模式的に示す説明図である。ただし、図3において
は、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実
施形態と同一の符号を付している。
を模式的に示す説明図である。ただし、図3において
は、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実
施形態と同一の符号を付している。
【0037】図3に示す酸化装置Aaにおいては、反応
容器4Aが、1枚のウェハ6のみを収容可能なものとし
て構成されており、ウェハ6の上方には、シャワープレ
ートとしての多孔性部材40Aが設けられている。この
多孔性部材40Aの外表面の全体には、NiF2 のコー
ティング処理が施されており、上記した多孔性部材40
を用いた場合と同様な作用が得られるように構成されて
いる。反応容器4A内を加熱するヒータ5Cとしては、
ランプ型のものが用いられている。この酸化装置Aa
は、プラズマ励起部2から配管部材3A内を通過した酸
素ラジカルが、多孔性部材40Aの各孔40aを通過し
てから反応容器4内に拡散され、ウェハ6の表面に供給
されるように構成されている。この酸化装置Aaは、多
数枚のウェハ6を一括して処理可能な図1に示した酸化
装置Aとは異なり、ウェハ6を1枚ずつ処理するのに適
する。
容器4Aが、1枚のウェハ6のみを収容可能なものとし
て構成されており、ウェハ6の上方には、シャワープレ
ートとしての多孔性部材40Aが設けられている。この
多孔性部材40Aの外表面の全体には、NiF2 のコー
ティング処理が施されており、上記した多孔性部材40
を用いた場合と同様な作用が得られるように構成されて
いる。反応容器4A内を加熱するヒータ5Cとしては、
ランプ型のものが用いられている。この酸化装置Aa
は、プラズマ励起部2から配管部材3A内を通過した酸
素ラジカルが、多孔性部材40Aの各孔40aを通過し
てから反応容器4内に拡散され、ウェハ6の表面に供給
されるように構成されている。この酸化装置Aaは、多
数枚のウェハ6を一括して処理可能な図1に示した酸化
装置Aとは異なり、ウェハ6を1枚ずつ処理するのに適
する。
【0038】本願発明は、上述の実施形態に限定される
ものではなく、酸化装置の各部の具体的な構成は、種々
に設計変更自在である。また、本願発明に係る酸化方法
およびシリコン酸化膜の製造方法の具体的な構成も、種
々に変更自在である。
ものではなく、酸化装置の各部の具体的な構成は、種々
に設計変更自在である。また、本願発明に係る酸化方法
およびシリコン酸化膜の製造方法の具体的な構成も、種
々に変更自在である。
【0039】上述の実施形態においては、配管部材3,
3Aの内面や、多孔性部材40,40Aの外表面にNi
F2 のコーティング処理を施しているが、本願発明にお
いては、これとは異なる手段を用いて、上述の実施形態
と同様な効果を得ることが可能である。たとえば、配管
部材3や多孔性部材40をNiの含有量が多いステンレ
ス製としたり、あるいはNi製としてもかまわない。ま
た、プラズマ励起部で生成された酸素ラジカルの寿命を
延ばしたり、酸素ラジカルの生成を助ける作用は、Ni
のみならず、タングステン(W)やタンタル(Ta)に
もみられる作用である。したがって、配管部材の内面や
多孔性部材の外表面をタングステンもしくはタンタルを
含む材料によってコーティングしたり、あるいは配管部
材や多孔性部材をタングステン製もくしはタンタル製と
する手段も、上記と同様な効果を得るのに有効である。
3Aの内面や、多孔性部材40,40Aの外表面にNi
F2 のコーティング処理を施しているが、本願発明にお
いては、これとは異なる手段を用いて、上述の実施形態
と同様な効果を得ることが可能である。たとえば、配管
部材3や多孔性部材40をNiの含有量が多いステンレ
ス製としたり、あるいはNi製としてもかまわない。ま
た、プラズマ励起部で生成された酸素ラジカルの寿命を
延ばしたり、酸素ラジカルの生成を助ける作用は、Ni
のみならず、タングステン(W)やタンタル(Ta)に
もみられる作用である。したがって、配管部材の内面や
多孔性部材の外表面をタングステンもしくはタンタルを
含む材料によってコーティングしたり、あるいは配管部
材や多孔性部材をタングステン製もくしはタンタル製と
する手段も、上記と同様な効果を得るのに有効である。
【0040】本願発明に係る酸化方法は、シリコンの表
面に酸素ラジカルを供給してシリコン酸化膜を形成する
用途のみならず、これ以外の態様で実施することも可能
である。すなわち、本願発明に係る酸化方法において
は、シリコン以外の物質を酸化対象物質とすることがで
きる。本願発明でいう酸化対象物質は、たとえば気体で
あってもかまわず、反応容器内に導入される所定の気体
に対して酸素ラジカルを供給することにより、その気体
を酸化させる用途に本願発明を用いることも可能であ
る。すなわち、本願発明に係る酸化方法は、酸化膜を形
成する用途に好適であるものの,それ以外の酸化用途に
も用いることが可能である。
面に酸素ラジカルを供給してシリコン酸化膜を形成する
用途のみならず、これ以外の態様で実施することも可能
である。すなわち、本願発明に係る酸化方法において
は、シリコン以外の物質を酸化対象物質とすることがで
きる。本願発明でいう酸化対象物質は、たとえば気体で
あってもかまわず、反応容器内に導入される所定の気体
に対して酸素ラジカルを供給することにより、その気体
を酸化させる用途に本願発明を用いることも可能であ
る。すなわち、本願発明に係る酸化方法は、酸化膜を形
成する用途に好適であるものの,それ以外の酸化用途に
も用いることが可能である。
【図1】本願発明に係る酸化装置の一例を模式的に示す
説明図である。
説明図である。
【図2】図1に示す酸化装置の配管部材の一部断面図で
ある。
ある。
【図3】本願発明に係る酸化装置の他の例を模式的に示
す説明図である。
す説明図である。
A,Aa 酸化装置 1A 酸素供給源 1B クリプトン供給源 2 プラズマ励起部 3,3A 配管部材 4,4A 反応容器 5A,5B,5C ヒータ 40,40A 多孔性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G072 AA25 BB09 GG01 GG03 GG04 HH01 JJ03 LL03 MM01 RR03 RR11 RR25 UU01 5F045 AA08 AA20 AB32 AC11 AD10 AD11 AD12 AF03 BB07 BB17 DP19 EC08 EE14 EF05 EH18 EK06 5F058 BA20 BC02 BC04 BC20 BF29 BF55 BF73 BG01 BG02 BJ01
Claims (7)
- 【請求項1】 酸化対象物質が配置または導入される一
定領域に酸化種を供給して酸化を行わせる、酸化方法で
あって、 酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励起すること
により、酸素ラジカルを発生させる工程を有しており、
かつこの酸素ラジカルを上記酸化種として用いることを
特徴とする、酸化方法。 - 【請求項2】 シリコン表面に酸化種を供給することに
より、上記シリコン表面を酸化させる、シリコン酸化膜
の製造方法であって、 酸素とクリプトンとの混合ガスをプラズマ励起すること
により、酸素ラジカルを発生させる工程を有しており、
かつこの酸素ラジカルを上記酸化種として用いることを
特徴とする、シリコン酸化膜の製造方法。 - 【請求項3】 酸化対象物質の収容または導入が可能な
反応容器と、この反応容器内に酸化種を供給するための
酸化種供給手段とを有する、酸化装置であって、 上記酸化種供給手段は、酸素とこれとは異種の気体との
混合ガスを内部に導入可能であり、かつその混合ガスを
プラズマ励起可能なプラズマ励起部を有していることを
特徴とする、酸化装置。 - 【請求項4】 上記プラズマ励起部から上記反応容器内
に酸素ラジカルを導くための配管部材を具備しており、
かつこの配管部材の内面は、酸素ラジカルの状態維持作
用を発揮する成分を有する材料により形成されている、
請求項3に記載の酸化装置。 - 【請求項5】 上記配管部材の内面は、ニッケル、タン
グステン、およびタンタルのいずれかを少なくとも含む
材料により形成されている、請求項4に記載の酸化装
置。 - 【請求項6】 上記配管部材を加熱するための加熱手段
をさらに具備している、請求項4または5に記載の酸化
装置。 - 【請求項7】 上記反応容器内に配置され、かつ酸素ラ
ジカルの状態維持作用を発揮する成分を有する材料によ
り外表面が形成されている多孔性部材をさらに具備して
おり、上記反応容器内に導入された酸素ラジカルは、上
記多孔性部材の各孔を通過してから上記酸化対象物質が
配置または導入される箇所に供給されるように構成され
ている、請求項4ないし6のいずれかに記載の酸化装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152823A JP2001332546A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法および酸化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152823A JP2001332546A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法および酸化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001332546A true JP2001332546A (ja) | 2001-11-30 |
Family
ID=18658191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000152823A Pending JP2001332546A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 酸化方法、シリコン酸化膜の製造方法および酸化装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001332546A (ja) |
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-
2000
- 2000-05-24 JP JP2000152823A patent/JP2001332546A/ja active Pending
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