JP2001332441A - 単板コンデンサ - Google Patents

単板コンデンサ

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JP2001332441A
JP2001332441A JP2000151778A JP2000151778A JP2001332441A JP 2001332441 A JP2001332441 A JP 2001332441A JP 2000151778 A JP2000151778 A JP 2000151778A JP 2000151778 A JP2000151778 A JP 2000151778A JP 2001332441 A JP2001332441 A JP 2001332441A
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JP
Japan
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film
plate capacitor
dielectric substrate
films
nicr
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JP2000151778A
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English (en)
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Akihide Nakano
昭秀 中野
Takeshi Takase
毅 高瀬
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミックからなる誘電体基板の両主面に電極
が形成されてなる単板コンデンサにおいて、高温実装時
に容量変化やtanδ悪化などの不具合を起こすことが
ない単板コンデンサを提供する。 【解決手段】誘電体基板1の両主面2,3にそれぞれN
iまたはNiCrからなる第1の膜4,7と、Pdから
なる第2の膜5,8と、Auからなる第3の膜6,9と
を順に積層した電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ミリ波、準ミリ
波などの高周波領域で使用するに適した単板コンデンサ
に関するものであり、特にその電極構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光通信および移動体通信機器などで使用
されているマイクロ波集積回路などでは、容量成分を必
要とするときは絶縁基板上の伝送線路に、薄膜技術によ
り薄膜コンデンサを直接形成することがある。しかしな
がら、この薄膜コンデンサには、製造プロセスが複雑に
なるという欠点や、耐電圧や絶縁抵抗が低いという欠点
や、容量取得範囲が狭いという欠点などがあった。
【0003】これらの欠点を補うために、薄膜コンデン
サではなく、セラミックなどからなる誘電体基板の両主
面に、それぞれ金属からなる電極を設けた単板コンデン
サが一般的に広く使用されている。この単板コンデンサ
においては、たとえば、誘電体基板に近い側からTi,
Pd,Auの順、またはNiCr,Auの順で膜をスパ
ッタ、蒸着、メッキなどの方法により積層して電極を形
成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】単板コンデンサは主
に、AuSn(実装温度310℃),AuSi(実装温
度410℃)などの共晶ロウ材(以下Au系共晶ロウ材
という)を用いて他の電子部品や伝送線路と接合され
る。しかしながら、単板コンデンサに用いられる誘電体
基板が還元性のものである場合には、Au系共晶ロウ材
の実装時の温度により誘電体基板が還元されることがあ
った。例えば、Ti,Pd,Auの膜を順に積層した電
極構造を用いた場合には、Au系共晶ロウ材の実装時の
温度により、誘電体基板と接しているTiが誘電体基板
に含有されている酸素と結合し、誘電体を還元させてし
まうことがあった。そして、この誘電体基板の還元によ
り、コンデンサの電気的容量が変化し、またtanδも
悪化するため、使用条件が非常に制限されたり、あるい
は使用に耐えないといった問題があった。
【0005】一方、誘電体基板にNiCr,Auの膜を
順に積層した電極は、誘電体基板が還元される程度はT
i,Pd,Auの膜を順に積層した電極に比べ低く、上
記の高温実装工程での容量変化や、tanδの悪化は問
題となるレベルではなかった。しかしながら、NiC
r,Auの膜を順に積層した電極では、Au系共晶ロウ
材の実装時にかかる温度により、NiCr中のNiがA
uに拡散するため、ボンディング性が悪化してしまうと
いう問題があった。
【0006】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたものであり、高温実装工程においても上記のよう
な問題が発生しない単板コンデンサを提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本願発明の単板コンデンサは、セラミックからな
る誘電体基板の両主面に電極が形成されてなる単板コン
デンサにおいて、両主面に形成された電極の少なくとも
一方が、NiまたはNiCrからなる第1の膜と、Pd
またはPtからなる第2の膜と、Auからなる第3の膜
とが順に積層された電極構造からなるようにしたもので
ある。
【0008】NiおよびNiCrは、Tiとは異なり、
高温実装時にも誘電体基板に含まれる酸素と結合する性
質はないため、NiまたはNiCr,PdまたはPt,
Auの順で誘電体基板に電極膜を積層させた単板コンデ
ンサにおいては、誘電体基板が還元されることはない。
したがって、第1の膜にTiを用いた場合のように、実
装時にかかる高温負荷によって、容量が変化したり、t
anδの劣化したりするのを防止することができる。
【0009】また、Au系共晶ロウ材の融点よりもはる
かに高い温度で熱処理をしても、PdまたはPtからな
る第2の膜がバリア層となり、第1の膜であるNiまた
はNiCr中のNiがAuへ拡散するのを防止すること
ができるため、ロウ材実装工程による単板コンデンサの
ボンディング性の悪化も防止することができる。
【0010】また、本発明の単板コンデンサは、誘電体
基板と電極膜との密着性を向上させるための高温熱処理
を十分に行えるため、強固な電極膜密着性を有する単板
コンデンサを提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる単板コンデ
ンサの一実施例の縦断面図である。図1において1は誘
電体基板であり、誘電体基板1の材料はセラミックであ
る。誘電体基板1の厚さは、好ましくは0.6mm以下
である。
【0012】誘電体基板1の一方の主面2上には、Ni
Crからなる第1の膜4と、Pdからなる第2の膜5
と、Auからなる第3の膜6とが、順に積層された電極
が形成されている。また、誘電体基板1の他方の主面3
にも、一方の主面2と同様にNiCrからなる第1の膜
7、Pdからなる第2の膜8、Auからなる第3の膜9
が順に積層された電極が形成されている。
【0013】それぞれの電極の膜厚は、第1の膜4,7
が例えば10〜40nmであり、第2の膜5,8が例え
ば100〜200nmであり、第3の膜6,9が例えば
5μmである。
【0014】なお、本実施例では第1の膜にはNiCr
を用いているが、代わりにNiを用いてもよく、NiC
rと同様の効果を発揮する。また、本実施例では第2の
膜にはPdを用いているが、代わりにPtを用いてもよ
く、Pdと同様の効果を発揮する。また、図示しないが
誘電体基板の一方の主面を上記の電極構成とし、他方の
主面を上記とは異なる電極構成としてもよい。
【0015】以下に上述した本発明の一実施例にかかる
単板コンデンサの製造方法について説明する。まず、図
2(A)に示すように複数の誘電体基板1の元となる母
基板11を準備する。次に、この母基板11の両主面を
好ましくは表面粗さが1μm以下の鏡面状になるように
研磨加工する。続いて、母基板11の一方の主面にNi
Crからなる第1の膜14を蒸着する。引き続き第1の
膜14上にPdからなる第2の膜15を蒸着する。さら
に第2の膜の上に電気メッキまたは蒸着により、Auか
らなる第3の膜16を形成し、電極の膜を合計3層に積
層する。続いて、他方の主面にも上記の工程により、一
方の主面と同様に、NiCrからなる第1の膜17、P
dからなる第2の膜18、Auからなる第3の膜19を
順に積層した電極を形成する。
【0016】次に、図2(B)に示すように、両主面の
Auからなる第3の膜16,19上にフォトレジスト2
0を均一に塗布する。続いて、フォトレジスト20を乾
燥させたのち、所定の形状のレジストパターン21を介
して紫外線を照射して露光し、続いて、現像、焼付けを
行う。
【0017】次に、所定の形状となったフォトレジスト
20を用いて、第1の膜14,17、第2の膜15,1
8、第3の膜16,19の不要部分を選択的にエッチン
グし、そののちフォトレジスト20を除去して、図2
(C)に示すように、コンデンサウエハを作成する。
【0018】さらに、母基板11と第1の膜14,1
7、また電極膜どうしの密着性を高めるために、約40
0℃で約60分間の熱処理を行う。
【0019】最後に、図2(D)に示すように、所望の
大きさにダイシングを行い、図1に示す単板コンデンサ
が完成する。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1の膜
にNiCrを用いることにより、高温実装時においても
誘電体基板が還元してしまうことがなく、大きな容量変
化とtanδの悪化を防止することができる。
【0021】また、第2の膜にPdまたはPtを用いる
ことにより、高温実装時に第2の膜がバリア層となり、
NiまたはNiCr中のNiが第3の膜であるAuへ拡
散するのを防止することができるため、Au系共晶ロウ
材の実装工程における単板コンデンサのボンディング性
の悪化も防止することができる。
【0022】さらに本発明によれば、誘電体と電極膜と
の密着性を向上させるための高温熱処理を十分に行える
ため、従来と比較して強固な電極膜密着性を有する単板
コンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単板コンデンサの一実施例を示す断面
図。
【図2】(A)〜(D)本発明の単板コンデンサの一実
施例の製造方法を示す断面図。
【符号の説明】
1 誘電体基板 2 誘電体基板の一方の主面(図1の上面
側) 3 誘電体基板の他方の主面(図1の下面
側) 4,7 NiCr膜 5,8 Pd膜 6,9 Au膜 11 誘電体基板の母基板 14,17 NiCr膜 15,18 Pd膜 16,19 Au膜 20 フォトレジスト 21 レジストパターン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックからなる誘電体基板の両主面
    に電極が形成されてなる単板コンデンサにおいて、 両主面に形成された電極の少なくとも一方が、Niまた
    はNiCrからなる第1の膜と、PdまたはPtからな
    る第2の膜と、Auからなる第3の膜とが順に積層され
    た電極構造を有することを特徴とする単板コンデンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109693A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Toray Ind Inc キャパシタ
WO2009119282A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 住友大阪セメント株式会社 光導波路素子モジュール

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