JP2001332161A - ラッチングリレー駆動回路 - Google Patents

ラッチングリレー駆動回路

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源オフ時などにおけるラッチングリレーの接
点出力の固定を確実にする。 【解決手段】ラッチングリレー2を駆動するセットパル
ス101とリセットパルス102とを出力するトライス
テート型の論理回路1と、駆動トランジスタ5側に接続
出力を固定するためのバイアス電流104を供給する充
電用のコンデンサ9と、回路電源の電圧を監視し監視電
圧が基準電圧以下に低下あるいは上昇した時に制御パル
ス103を出力する電圧回路3とを備え、回路電源をオ
フあるいはオンとした時に制御パルス103が出力され
論理回路1の出力インピーダンスをハイとし、バイアス
電流104が、駆動用トランジスタ5をオンとし接点出
力を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明のラッチングリレー駆
動回路は、特に電源オフ時などの時に接点出力状態を確
定するラッチングリレー駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のラッチングリレー駆動回
路は、論理回路の出力とリレー駆動用電源及びリレー動
作電流との整合を取るため、トランジスタを介してラッ
チングリレーのセットコイル及びリセットコイルに接続
し、短い時間セットコイル又はリセットコイルに通電す
ることによりリレー接点状態を設定していた。
【0003】このラッチングリレー駆動回路では、論理
回路用電源をOFFした場合又は故障した場合において
は一義的に状態が設定されない。これはラッチングリレ
ーであるため、通常のリレーのように状態保持電流を流
さなくても状態が保持されるためである。
【0004】このように電源が切れる以前の状態を保持
したままでいるため論理回路用電源がOFFの時にリレ
ー接点出力の状態を確定したい場合ラッチングリレーを
使用できないという欠点があった。
【0005】この欠点を解決するために例えば特開平0
1−187722号公報に記載された技術がある。
【0006】この従来技術は、論理回路信号の変化をリ
レー接点の開閉に交換するラッチングリレー駆動回路に
おいて、ラッチングリレー駆動用トランジスタのベース
にダイオードと充電用コンデンサを介してバイアス電源
を接続し、上記ダイオードを介しコンデンサに充電され
た電圧にてバイアスする構成としている。
【0007】図3はこの従来例を示す回路図である。
【0008】図において、RLはラッチングリレー、R
Cはダイオード、Cはコンデンサ、Rは抵抗、TR1〜
TR3はトランジスタ、11と12は入力端子、VCC
バイアス電源、VRLはリレー駆動電源である。
【0009】セットコイルL1は入力端子11からの論
理出力記号によって駆動される。一方、リセットコイル
L2は入力端子12からの論理出力信号によって駆動さ
れる。
【0010】また、上記ラッチングリレーRLのセット
コイルL1はダイオードRCを通してコンデンサCに受
電された電圧にバイアスされている。通常、入力端子1
1はトランジスタTR1を駆動しており、トランジスタ
TR1はON、トランジスタTR2は、OFFとなって
いる。
【0011】この回路においてバイアス電源VCCは通常
論理回路用電源と同じON/OFF動作をする。このた
め、論理回路電源をOFFした場合、コンデンサCに充
電された電荷によりトランジスタTR2がコンデンサC
が放電する間ONとなりセットコイルL1を駆動する。
これにより、論理回路OFF時のリレー接点出力が固定
されるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように従来例にお
いては、バイアス電源VCCのOFF時にコンデンサCの
充電電圧によりトランジスタTR2 をオンとしリレー接
点出力を固定しているが、この従来例には、次のような
問題点がある。即ち、バイアス電源VCCのOFF時の過
度期間において、入力端子11,12の論理出力信号の
状態が確定されておらず、論理信号に相当する疑似信号
が入力端子12側に瞬間的に発生することがあり、この
疑似信号によりトランジスタTR3 がオンし接点出力が
反対側に固定されてしまうという場合がある。また、バ
イアス電源VCCのON時においても、同様の原因で固定
された接点出力状態が変化してしまうという場合があ
る。何れも接点出力の固定が不安定となるので、接点以
降の回路において論理動作が不確定になるという問題が
ある。
【0013】更に本駆動回路および論理回路を動作させ
るバイアス電源VCCとリレーを動作させるリレー動作電
源VRLとを用いるが、このような2電源でなく1電源で
回路を動作させたい場合があり、この場合従来例は使用
できないという問題がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のラッチングリレ
ー駆動回路は、回路電源で動作しラッチングリレーを駆
動するためのセットパルスとリセットパルスとを交互に
2つの出力端子から出力すると同時に制御パルスを入力
した時は出力を中止し、出力インピーダンスをハイイン
ピーダンスの状態にするトライステート型の論理回路
と、前記セットパルスによりオン動作する第1の駆動用
トランジスタと、前記リセットパルスあるいはバイアス
電流によりオン動作する第2の駆動用トランジスタと、
前記第1の駆動用トランジスタがオンした時に電流が流
れるセットコイルと前記第2の駆動用トランジスタがオ
ンした時に電流が流れるリセットコイルとを有しリレー
電源で動作するラッチングリレーと、前記回路電源の電
圧を監視し電源オフ時に電圧が定格電圧から所定基準値
まで立ち下がった時および電源オン時に電圧がゼロ電圧
から前記所定基準値まで立ち上がった時に前記制御パル
スを出力する電圧監視回路と、前記回路電源からダイオ
ードを介し充電するコンデンサから前記バイアス電流を
供給する充電コンデンサ回路とを備えている。
【0015】また、前記第1の駆動用トランジスタは、
前記セットパルスあるいはバイアス電流でオン動作し、
前記第2の駆動用トランジスタは前記リセットパルスで
オン動作するようにしても良い。
【0016】また、前記リレー電源は前記充電コンデン
サ回路から給電するようにしても良い。
【0017】更に、前記バイアス電流の代わりに前記制
御パルスを用いて直接前記第2の駆動用トランジスタを
オン動作させるようにしても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態例を示す回路図、図2は本発明の第2の実施の形
態例を示す回路図である。
【0019】先ず図1において、本ラッチングリレー駆
動回路は、回路電源で動作しラッチングリレー2を駆動
するためのセットパルス101とリセットパルス102
とを交互に2つの出力端子から出力すると同時に制御パ
ルス103を入力した時は出力を中止し出力インピーダ
ンスをハイインピーダンスの状態にするトライステート
型の論理回路1と、セットパルス101によりオン動作
する駆動用トランジスタ4と、リセットパルス102あ
るいはバイアス電流104によりオン動作する駆動用ト
ランジスタ5と、駆動用トランジスタ4がオンした時に
電流が流れるセットコイル21と駆動用トランジスタ5
がオンした時に電流が流れるリセットコイル22とを有
するラッチングリレー2と、回路電源の電圧を監視し電
源オフ時に電圧が定格電圧から所定基準値まで低下した
時および電源オン時に電圧がゼロ電圧から前記所定基準
値まで上昇した時に制御パルス103を出力する電圧監
視回路3と、バイアス電流104およびラッチングリレ
ー2の電源を供給するための回路電源からダイオード8
を介し充電するコンデンサ9とから構成されている。
尚、抵抗器6は駆動用トランジスタ4のオフ動作を確実
にするためのプルダウン抵抗であり、抵抗器7は駆動用
トランジスタ5のバイアス時のオン動作を確実にするた
めのプルアップ抵抗である。
【0020】次に動作について説明する。通常の動作状
態においては、論理回路1からセットパルス101とリ
セットパルス102とが交互に出力されており、セット
パルス101が出力された時は駆動用トランジスタ4が
オンし、ラッチングリレー2のラッチコイル21にパル
ス電流が流れてラッチングリレー2の接点出力(図示せ
ず)を例えば閉の状態にする。この閉の状態はラッチパ
ルスが休止しても持続する。そして、次にリセットパル
ス102が出力されると駆動用トランジスタ5がオン
し、ラッチングリレー2のリセットコイル22にパルス
電流が流れて接点出力を閉から開の状態に切換える。
【0021】尚、駆動用トランジスタ5側回線には常時
バイアス電流104が流れているが、このバイアス電流
104はリセットパルス102が出力されていない時は
論理回路1側へ流れ込み駆動用トランジスタ5はオフの
状態を維持している。
【0022】以上の通常の動作状態から回路から回路電
源をオフした時を説明する。電圧監視回路3は、回路電
源の電圧を常時監視しているので、その内部に保持する
基準電圧以下に監視電圧が低下すると直ちに制御パルス
103を出力する。この制御パルス103論理回路1に
入力されるが、論理回路はトライステート出力型である
のでこの制御パルスの入力によりセットパルス101と
リセットパルス102の出力回路のインピーダンスをハ
イインピーダンス、即ちオープン状態とする。この時、
回路電源がオフされても充電電圧を維持するコンデンサ
9からのバイアス電流104は流れ続けているので、こ
れが駆動用トランジスタ5側に流れ込みこれをオンと
し、ラッチングリレー2のリセットコイル22に電流が
流れて接点出力を開の状態に固定する。
【0023】尚、回路電源はオフされても論理回路1が
トライステート出力の動作を行うまで、電圧監視回路3
および論理回路1の内部電源は必要な時定数を有してい
るので以上説明したラッチングリレー1の接点出力の固
定は確実に行われる。
【0024】次に回路電源をオンした時の動作を説明す
る。電圧監視回路3は回路電源が電圧ゼロから立ち上が
り基準電圧を越えると直ちに制御パルス103を出力す
る。回路電源のオフ時と同様に論理回路1はこの制御パ
ルス103を入力するとセットパルス,リセットパルス
の出力インピーダンスをハイインピーダンスとする。そ
して、コンデンサ9の充電電圧からのバイアス電流10
4が駆動用トランジスタ5に流れ込みこれをオンとし、
ラッチングリレー2のリセットコイル22に電流が流れ
て接点出力の状態を開に固定する。尚、回路電源のオフ
時にこの接点出力は固定されているが、装置の起動時に
接点出力状態を更に確認する意味がある。
【0025】次に図2を参照して第2の実施の形態例を
説明する。先ず図2において構成を説明する。回路電源
で動作しラッチングリレーを駆動するためのセットパル
ス101とリセットパルス102とを2つの出力端子か
ら交互に出力すると同時に制御パルス103を入力した
時は出力を中止し、出力インピーダンスをハイインピー
ダンスの状態にするトライステート型の論理回路1と、
セットパルス101によりオン動作する駆動用トランジ
スタ4と、リセットパルス102あるいは制御パルス1
04によりオン動作する駆動用トランジスタ5と、駆動
用トランジスタ4がオンした時に電流が流れるセットコ
イル21と駆動用トランジスタ5がオンした時に電流が
流れるリセットコイル22とを有しリレー電源で動作す
るラッチングリレー2と、回路電源の電圧を監視し電源
オフ時に電圧が定格電圧から所定基準値まで低下した時
および電源オン時に電圧がゼロ電圧から前記所定基準値
まで上昇した時に制御パルス103,105を出力する
電圧監視回路10とから構成されている。
【0026】次に動作について説明する。先に説明した
第1の実施の形態例と略同様であるので以下相違点のみ
を説明する。即ち、相違点は図1におけるラッチングリ
レー2の接点出力を固定するためのバイアス電流104
の代わりに、電圧監視回路10の出力する制御パルス1
05を用いた点である。またリレー電源は回路電源とは
別の電源としたが、これは図1のように充電回路を設け
て回路電源のみの1電源としても良い。
【0027】図2において、電圧監視回路10は回路電
源のオフ時あるいはオン時に制御パルス103,105
を出力する。制御パルス103は図1と同様に論理回路
1に入力され、この出力をハイインピーダンスとする。
また制御パルス105は電流パルスで抵抗器11を介し
駆動用トランジスタ5をオンとし、リセットコイル22
に電流を流してラッチングリレー2の接点出力を開の状
態に固定する。
【0028】本実施の形態例は第1の実施の形態例に比
べて2電源を用いる場合は充電コンデンサなどを用いな
いので回路が簡略化される特徴がある。
【0029】尚、図1、図2においては、ラッチングリ
レー2の接点出力を開側に固定する場合について説明し
たが、駆動トランジスタ4側にバイアス電流104ある
いは制御パルス105を流すようにすれば接点出力を閉
側に固定することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明のラッチング
リレー駆動回路は、ラッチングリレーを負荷とする論理
回路にトライステート型の論理回路を用い、回路電源の
オフ時などにおける接点出力の固定を、セットパルスお
よびリセットパルスを出力する論理回路の両出力のイン
ピーダンスをハイインピーダンスとしてから接点出力を
固定するためのバイアス電流あるいは制御パルスを駆動
用トランジスタに加えて行っているので、回路電源オフ
時などに発生し勝ちな疑似信号の影響を除去し確実な接
点出力の固定ができるという効果がある。また、リレー
電源を回路電源から給電しているので、電源が1電源で
済むという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例を示す回路図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施の形態例を示す回路図であ
る。
【図3】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 論理回路 2 ラッチングリレー 3,10 電圧監視回路 4,5 駆動用トランジスタ 6,7,11 抵抗器 8 ダイオード 9 コンデンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路電源で動作しラッチングリレーを駆
    動するためのセットパルスとリセットパルスとを2つの
    出力端子から交互に出力すると同時に制御パルスを入力
    した時は出力を中止し、各前記出力端子をハイインピー
    ダンスの状態にするトライステート型の論理回路と、前
    記セットパルスによりオン動作する第1の駆動用トラン
    ジスタと、前記リセットパルスあるいはバイアス電流に
    よりオン動作する第2の駆動用トランジスタと、前記第
    1の駆動用トランジスタがオンした時に電流が流れるセ
    ットコイルと前記第2の駆動用トランジスタがオンした
    時に電流が流れるリセットコイルとを有しリレー電源で
    動作するラッチングリレーと、前記回路電源の電圧を監
    視し電源オフ時に電圧が定格電圧から所定基準値まで立
    ち下がった時および電源オン時に電圧がゼロ電圧から前
    記所定基準値まで立ち上がった時に前記制御パルスを出
    力する電圧監視回路と、前記回路電源からダイオードを
    介し充電するコンデンサから前記バイアス電流を供給す
    る充電コンデンサ回路とを備えることを特徴とするラッ
    チングリレー駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の駆動用トランジスタは、前記
    セットパルスあるいはバイアス電流でオン動作し、前記
    第2の駆動用トランジスタは前記リセットパルスでオン
    動作するようにすることを特徴とする請求項1記載のラ
    ッチングリレー駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記リレー電源は前記充電コンデンサ回
    路から給電するようにすることを特徴とする請求項1あ
    るいは2記載のラッチングリレー駆動回路。
  4. 【請求項4】 回路電源で動作しラッチングリレーを駆
    動するためのセットパルスとリセットパルスとを交互に
    2つの出力端子から出力すると同時に第1の制御パルス
    を入力した時に出力を中止し出力インピーダンスをハイ
    インピーダンスの状態にするトライステート型の論理回
    路と、前記セットパルスによりオン動作する第1の駆動
    用トランジスタと前記リセットパルスあるいは第2の制
    御パルスにより動作する第2の駆動用トランジスタと、
    前記第1の駆動用トランジスタがオンした時に電流が流
    れるセットコイルと前記第2の駆動用トランジスタがオ
    ンした時に電流が流れるリセットコイルとを有しリレー
    電源で動作するラッチングリレーと、前記回路電源の電
    圧を監視し電源オフ時に電圧が定格電圧から所定基準値
    まで立ち下がった時および電源オン時に電圧がゼロ電圧
    から前記所定基準値まで立ち上がった時に前記第1の制
    御パルスおよび前記第2の制御パルスを出力する電圧監
    視回路とを備えることを特徴とするラッチングリレー駆
    動回路。
  5. 【請求項5】 前記第1の駆動用トランジスタは前記セ
    ットパルスあるいは第2の制御パルスでオン動作し、前
    記第2の駆動用トランジスタは前記リセットパルスでオ
    ン動作するようにすることを特徴とする請求項4記載の
    ラッチングリレー駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記リレー電源は前記回路電源からダイ
    オードを介し充電されるコンデンサから給電することを
    特徴とする請求項4あるいは5記載のラッチングリレー
    駆動回路。
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