JP2001331969A - 相変化型光記録媒体 - Google Patents

相変化型光記録媒体

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JP2001331969A
JP2001331969A JP2000146098A JP2000146098A JP2001331969A JP 2001331969 A JP2001331969 A JP 2001331969A JP 2000146098 A JP2000146098 A JP 2000146098A JP 2000146098 A JP2000146098 A JP 2000146098A JP 2001331969 A JP2001331969 A JP 2001331969A
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Tatsuo Kenjo
竜雄 見上
Eiji Noda
英治 野田
Katsuyuki Yamada
勝幸 山田
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質でかつ高い生産性をもつ相変化型光デ
ィスクを提供する。 【解決手段】 基板上に少なくとも第1保護層、記録
層、第2保護層、反射放熱層、UV硬化樹脂の順に積層
した層構成を有する相変化型光記録媒体において第1保
護層の層厚が46〜69nm、記録層の層厚が12〜1
8nm、第2保護層の層厚が25〜30nm、反射放熱
層の層厚が80〜150nmであり、記録層積層時に窒
素を10sccm以下の流量で加えていることを特徴と
する相変化型光記録媒体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体、特に光
ビームを照射することにより記録層材料に相変化を生じ
させ、情報の記録・再生を行い、かつ、書き換えが可能
である相変化形情報記録媒体に関し、光メモリー関連機
器、特に書き換え可能なコンパクトディスク(CD−R
W)に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年CDの急速な普及にともない、CD
−Rが開発され、市場に広く普及してきた。また、書き
換え可能なCD−RWも市場に登場し、需要が高まりつ
つある。その需要に答えるためにはCD−RWの生産性
を現在よりも大幅に向上させる必要がある。
【0003】現在、市場に流通しているCD−RWについて
調べると大まかに2つの種類に分けることができる。す
なわち1つめは、第1保護層の層厚が80〜120n
m、第2保護層の層厚が30〜40nm。もう1つは、
第1保護層の層厚が40〜50nm、第2保護層の層厚
が20〜40nm。前者の特徴としては生産性には劣る
がオーバーライトにおいて信号の劣化が見られないこと
があげられる。後者の特徴としては生産性に優れている
が、オーバーライト時の信号の劣化が著しく、オーバー
ライト可能な回数が大幅に少なくなることがあげられ
る。
【0004】このようなことから、生産性向上の具体的方法
として第1保護層および第2保護層の層厚を小さくした
場合、記録媒体としての性能が特にオーバーライトにお
いて低下してしまうことが問題であり、第1保護層およ
び第2保護層の層厚を小さくしつつ、オーバーライト時
の記録信号の特性を維持することが大きな課題であると
いえる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術における問題をすべて解決し、高品質で、かつ高
い生産性をもつ相変化型光ディスクを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは光記録媒体
の改善に鋭意研究を重ねた結果、前記目的に合致する光
記録媒体を見出した。
【0007】すなわち本発明は、下記のとおりである。 (1)基板上に少なくとも第1保護層、記録層、第2保
護層、反射放熱層、UV硬化樹脂の順に積層した層構成
を有する相変化型光記録媒体において、第1保護層の層
厚が46〜69nm、記録層の層厚が12〜18nm、
第2保護層の層厚が25〜30nm、反射放熱層の層厚
が80〜150nmであり、記録層積層時に窒素を10
sccm以下の流量で加えていることを特徴とする相変
化型光記録媒体。
【0008】(2)記録線速度2.4〜2.8m/sにおけ
る記録レーザーパワーP02xおよび記録線速度4.8
〜5.6m/sにおける記録レーザーパワーP04x
が、P02x≧P04xであることを特徴とする(1)
に記載の相変化型光記録媒体。
【0009】(3)対物レンズのNA0.53の条件下で波
長780nm、パワー11mWのレーザー光を、線速を
変化させて照射したときに、図3に示すように線速4.
0〜5.0m/sの範囲において反射率の低下が始まる
ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の相変化型光
記録媒体。
【0010】(4)第1保護層および記録層の層厚が、それ
ぞれの層厚をx[nm]、y[nm]としたときに 0.0059x2 −0.582x+27.5<y<
0.27x−1 の関係で表せることを特徴とした(1)〜(3)のいず
れかに記載の相変化型光記録媒体。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の形態を図1に示す。基本的な構成は、案
内溝を有する基板1上に第1保護層2、記録層3、第2
保護層4、反射放熱層5、オーバーコート層6を有す
る。さらに、好ましくは、オーバーコート層上に印刷層
7、基板鏡面に、ハードコート層8を有する。
【0012】基板の材料は通常ガラス、セラミックス、ある
いは樹脂であり、樹脂基板が成型性、コストの点で好適
である。樹脂の例としてはポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹
脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などがあげられるが、成
型性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート
樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。また、基板の形状と
してはディスク状、カード状あるいは、シート状であっ
てもよい。
【0013】ただし、本発明の光記録媒体を書き換え可能な
コンパクトディスク(CD−RW)に応用する場合に
は、以下のような特定の条件が付与されることが望まし
い。その条件は、使用する基板に形成される案内溝(グ
ルーブ)の幅が0.25〜0.65μm好適には0.3
0〜0.55μm、その案内溝の深さが250〜650
Å、好適には300〜550Åとなっていることであ
る。基板の厚さは、特に制限されるものではないが、
1.2mm、0.6mmが好適である。
【0014】記録層としては、Ag、In、Sb、Teを含
む4元系の相変化形記録材料を主成分として含有する材
料が、記録(アモルファス化)感度・速度、消去(結晶
化)感度・速度、及び消去比が極めて良好なため適して
いる。しかしながら、AgInSbTeは、その組成比
によって最適な記録線速度が存在する。そのため、目的
とする記録線速度および線速度領域によって、AgIn
SbTeの組成比を調整する必要がある。
【0015】記録線速がどんなに遅くとも(0m/s)、T
e組成比は35at%以下となる。線速CD 1倍速、
2倍速、4倍速、8倍速に対応した光記録媒体を得るた
めには、Te組成比は、33、30、27、25at%
程度である必要がある。一方、AgInSbTeを記録
層とする相変化形記録媒体は、それらの組成によって、
保存信頼性に影響を与える。 Agが15at%を超え
ると、オーバーライトシェルフの劣化が顕著になる。つ
まり、製造後数年たって、記録したときに十分な信号が
記録できなくなってしまう。また、Agが10at%を
超えると高線速において信号特性の劣化が生じる。ま
た、Inは組成比が大きい方が高い線速による記録が可
能となるが、20at%を超えるとアーカイバルの劣化
が顕著になる。Sbは、その組成比が大きい方が、オー
バーライトの繰り返し特性に優れるが、65at%を超
えるとアーカイバル劣化をもたらす。また、アーカイバ
ル劣化の低減に、NおよびまたはOの添加が効果的であ
る。それによって、アモルファスマークが安定化され
る。それらのメカニズムの詳細は、必ずしも明確ではな
いが、膜中への適量の窒素混入により、膜密度の減少、
微小欠陥の増加等により、構造的には粗の方向に変化す
る。その結果、窒素無添加の状態に比べ、膜の秩序性が
緩和され、アモルファスから結晶への転移は抑制される
方向になる。したがって、アモルファスマークの安定性
が増し、保存寿命が向上する。NおよびOは、Teおよ
びまたはSbに結合していることがIRスペクトルから
明らかになっている。また、記録層の結晶部分は、Ag
SbTeおよび/またはIn SbTeと推定され
る化学種を含んでいることがX線回折分析から明らかに
なっている。これらの結晶は等方的な結晶構造をしてお
り、また記録部分のアモルファス相も等方性の高い構造
をしている。そのため、消去プロセスにおけるアモルフ
ァスから結晶への相変化に際して、結晶化が均一に起こ
り、そのため高い消去比を得ることができる。
【0016】好適なNおよびOの組成比は、5at%以下で
ある。5at%を超えると、記録層の窒化が進み過ぎて
しまい、結晶化が困難になる。その結果、初期化不足や
消去比の低減を生じてしまう。記録層へのN、Oの導入
はスパッタリング時のアルゴンガスに窒素ガスや酸素ガ
スを0〜10sccmで流入させることで得られる。ま
た、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを用いること
により記録層へのN、Oの導入を可能にする。混合ガス
は所望のモル比であらかじめ混合したガスを用いても、
チャンバー導入時に所望のモル比になるように流量をそ
れぞれ調整してもよい。
【0017】記録膜中のNおよびOの化学結合状態として
は、Ag、In、Sd、Teのいずれか一種以上と結合
していることが望ましいが、特に、Teに結合した状
態、具体的には、Te−N、Te−O、Sb−Te−
N、といった化学結合が存在した時に、O/Wの繰り返
し回数の向上に、より効果が大きい。そのような化学結
合状態の分析手段としては、FT−IRやXPS等の分
光分析法が有効である。例えば、FT−IRでは、Te
−Nによる吸収帯は500〜600cm-1付近にそのピ
ークをもち、Sb−Te−Nは、600〜650cm-1
付近にそのピークが出現する。
【0018】さらに、本発明の記録層材料には、さらなる性
能向上、信頼性向上等の目的に他の元素や不純物を添加
することができる。一例としては、特願平4−1488
号に記載されている元素(B、N、C、P、Si)や
O、S、Ge、Bi、Se、Al、Ti、V、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Sn、Pd、P
t、Au等が好ましい例として挙げられる。
【0019】本発明においては、記録層の組成は記録膜を誘
導プラズマ発光分析法により測定して得られる値を用い
たが、その他にもX線マイクロアナリシス、ラザフォー
ド後方散乱、オージェ電子分光、蛍光X線等の分光法が
考えられる。その場合は、発光分光法で得られる値との
比較検討をする必要がある。また、一般に発光分析法の
場合、測定値のおよそ±5%は分析誤差と考えられる。
2次イオン質量分析法などの質量分析も有効である。一
般的には、誘導プラズマ発光分析が、精度、再現性に優れ
る。
【0020】記録層中に含まれる物質の観測はX線回折また
は電子線回折が適している。すなわち結晶状態の判定と
して、電子線回折像でスポット状乃至およびまたはデバ
イリング状のパターンが観測される場合には結晶状態、
リング状のパターン乃至ハローパターンが観測される場
合には非結晶(アモルファス)状態とする。結晶子径は
X線回折ピークの半値幅からシェラーの式を用いて求め
ることができる。さらに、記録層中の化学結合状態、た
とえば酸化物、窒化物等の分析には、FT−IR、XP
S等の分析手法が有効である。
【0021】第1保護層および第2保護層の材料としては、
SiO、SiO2、ZnO、SnO2、Al23、TiO
2、In23、MgO、ZrO2などの金属酸化物、S
34、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物、
ZnS、In22、TaS4などの硫化物、SiC、T
aC、B4C、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダ
イヤモンド状カーボンあるいは、それらの混合物があげ
られる。これらの材料は、単体で保護層とすることもで
きるが、互いの混合物としてもよい。また、必要に応じ
て不純物を含んでもよい。必要に応じて、誘電体層を多
層化することもできる。ただし、第1保護層および第2
保護層の融点は記録層よりも高いことが必要である。こ
のような第1保護層および第2保護層は、各種気相成長
法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ
CVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子
ビーム蒸着法などによって形成できる。なかでも、スパ
ッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
【0022】第1保護層の層厚は、製膜にスパッタリング法
を用いた場合に、記録媒体の生産工程全体のタクトタイ
ムを向上させるためには69nm以下とすることが要求
される。また46nm以下とすると、オーバーライト特
性が劣化してしまうことから、第1保護層の層厚は46
nm〜69nmであることが望ましい。
【0023】第2保護層の層厚としては、製膜に第1保護層
同様スパッタリング法を用いた場合、25〜30nmと
するのがよい。これはスパッタリング装置のチャンバー
の構成を第1保護層2チャンバーに対し第2保護層1チ
ャンバーとした場合、タクトタイムをあわせるためには
第1保護層/第2保護層の層厚の比が、2.3〜1.7
である必要があり、また25nmより薄くなると感度の
低下を生じるためである。
【0024】記録層の層厚としては12〜18nmとするの
がよい。12nmより薄いと感度が大きく低下してしま
う。また、18nmより厚いとオーバーライト特性が著
しく劣化してしまう。また、記録層の層厚が14nm以
下であると未初期化状態における反射率が低くなり、初
期化しづらくなる。そのため初期化を容易にするために
は、記録層の層厚を14〜18nmとすることが望まし
い。記録感度、保存信頼性の向上、好適記録線速度の調
整を図るために、記録層のスパッタリング時に、窒素流
を流入させることが有効である。生産性を確保するため
には、窒素流量が0〜10sccmであることが望まし
い。10sccmを超えると、スパッタターゲット表面の
窒化が進行してしまい、スパッタリング速度が低下し、
生産性を低下させてしまう。窒素の流入は記録層ターゲ
ットの組成のバラツキが十分に少なければ、窒素を流入
させなくとも長期にわたって、安定した品質が維持でき
る。しかし、記録層ターゲットの組成のバラツキが大き
い場合には、窒素流入を調整することで、品質をコントロ
ールさせる事ができる。
【0025】また、図2に示すように第1保護層と記録層の
厚さの関係としては、それぞれの層厚をx[nm]、y
[nm]としたとき 0.0059x2 −0.582x+27.5<y<
0.27x−1 という関係であることが望ましい。0.0059x2
−0.582x+27.5>yとなると、プッシュプル
信号が小さくなってしまうため望ましくない。また、y
>0.27x−1となった場合には、オーバーライト時
の信号の劣化が大きくなってしまう。
【0026】反射放熱層としては、Al、Au、Ag、C
u、Taなどの金属材料、またはそれらの合金などを用
いることができる。また添加元素としては、Cr、T
i、Si、Cu、Ag、Pd、Taなどが使用される。
このような反射放熱層は、各種気相成長法、たとえば真
空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光C
VD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法な
どによって形成できる。反射放熱層の層厚としては、8
0〜150nmとするのがよい。80nmより薄いと、
低線速度記録のオーバーライト特性が不十分となり、マ
ルチスピード記録に対応できなくなる。一方、150nm
より厚いと、記録信号の反射率が15%よりも低くな
る。
【0027】反射放熱層の上には、その酸化防止としてオー
バーコート層を有することが望ましい。オーバーコート
層としては、スピンコートで作製した紫外線硬化樹脂が
一般的である。その厚さは、3〜15μmが適当であ
る。3μm以下では、オーバーコート層上に印刷層を設
ける場合、エラーの増大が認められることがある。一
方、15μm以上の厚さでは、内部応力が大きくなって
しまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
【0028】ハードコート層としては、スピンコートで作製
した紫外線硬化樹脂が一般的である。その厚さは、2〜
8μmが適当である。2μm以下では、十分な耐擦傷性
が得られない。8μm以上の厚さでは、内部応力が大き
くなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響して
しまう。その硬度は、布でこすっても大きな傷がつかな
い鉛筆硬度であるH以上とする必要がある。必要に応じ
て、導電性の材料を混入させ、帯電防止を図り、埃等の
付着を防止することも効果的である。用いられるハード
コート層の紫外線硬化樹脂としては、再現性よくかつ精
度よく塗布位置を制御するために、粘度が40cps以
上のものが望ましい。
【0029】消去パワー/書き込みパワー(Pe/Pw)
は、0.40〜0.50の範囲であることが望ましい。
0.40よりも小さいと、オーバーライト特性が劣化し
てしまう。0.50よりも大きいと好適な記録信号を得
ることができなくなる。
【0030】CD線速4xでの記録においては、対物レンズ
のNA0.53の条件下で波長780nm、パワー11
mWのレーザー光を、線速を変化させて照射したとき
に、図3に示すように反射率の低下が線速4.0〜5.
0m/sの範囲において始まることが望ましい。反射率
の低下が4.0m/sよりも小さい速度で起こる場合に
は、オーバーライト数回以内において、信号のジッタの
上昇が起きてしまう。また、反射率の低下が5.0m/
sよりも大きい速度で起きる場合には、十分な信号強度
が得られなくなる。
【0031】また、従来の記録媒体においては、記録線速が
大きくなるにつれ記録時のレーザーパワーも強くなる傾
向にある。すなわち記録線速度2.4〜2.8m/sに
おける記録レーザーパワーP02xおよび記録線速度
4.8〜5.6m/sにおける記録レーザーパワーP0
4xが、P02x≦P04xであったが、上記層構成に
おいてはP02x≧P04xであることが望ましい。P
02x≦P04xとすると、CD線速4xにおけるオー
バーライト時の信号特性の劣化が起こってしまう。一般
的には、P02x≧P04xとした場合、4X記録の信号
振幅が十分に得られないが、本発明の層構成では、P0
2x≧P04xでも4X記録の信号振幅が十分に得られ
る。
【0032】実施例 幅0.6μm、深さ30nmのグルーブを有する1.2
mm厚のポリカーボネート基板に、以下の実施例および
比較例に示す第1保護層、記録層、第2保護層、反射層
を枚葉型スパッタ装置によって、連続製膜し、次いで、
紫外線硬化樹脂のスピンコートによるハードコート、オ
ーバーコートを形成し、相変化形光ディスクを作製し
た。第1保護層および第2保護層は、ZnSSiO2
用いた。記録層はAgInSbTe合金を用いた。反射
層は、Al合金を用いた。ハードコートの最内周位置
は、20.5mmに制御した。ついで、大口径のLDを
有する初期化装置によって、ディスクの記録層の結晶化
処理を行った。初期化条件は、飽和反射率の95%以上
を確保できる条件で行った。その際、ディスク内周半径
21mmの位置に初期化装置のナンバーを示すドットを
初期化装置のパワー変調によって記録した。次いで、オ
ーバーコート層の上に、印刷層を形成した。
【0033】
【表1】 実施例1の層構成とすることによって生産性の大幅な向
上がはかれた。
【0034】
【表2】 実施例2に示すように、P02x/P04xを1.1と
することによって4xオーバーライト記録特性の大幅な
向上がはかれた。
【0035】
【表3】 実施例3に示すように、結晶化線速度を4.4m/sと
することによって4x初期記録特性の向上がはかれた。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の層構成とすることによ
り、第1保護層の層厚を減らした上に従来と同等の記録
信号特性が得られた。
【0037】請求項2記載のパワーとすることにより、記録
線速4xでのオーバーライト時の信号特性を向上するこ
とができた。
【0038】請求項3記載の結晶化速度とすることにより、
4x記録時の初期の信号特性の向上を図ることができ
た。
【0039】請求項4記載の関係式に当てはまる第1保護層
および記録層とすることにより、オーバーライト時の信
号特性が向上するとともにプッシュプルを好適な値とす
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な層構成を示す図である。
【図2】好適な第1保護層および記録層の厚さの関係を
示すグラフである。
【図3】好適な結晶化線速度のグラフである。
【符号の説明】
1 基盤 2 第1保護層 3 記録層 4 第2保護層 5 反射放熱層 6 オーバーコート層 7 印刷層 8 ハードコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 (72)発明者 山田 勝幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 4K029 BA41 BB02 BC10 BD00 CA06 EA01 EA04 EA05 5D029 JA01 JB18 JB35 LB07 MA14 MA27 5D121 AA01 EE17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも第1保護層、記録
    層、第2保護層、反射放熱層、UV硬化樹脂の順に積層
    した層構成を有する相変化型光記録媒体において第1保
    護層の層厚が46〜69nm、記録層の層厚が12〜1
    8nm、第2保護層の層厚が25〜30nm、反射放熱
    層の層厚が80〜150nmであり、記録層積層時に窒
    素を10sccm以下の流量で加えていることを特徴と
    する相変化型光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録線速度2.4〜2.8m/sにおけ
    る記録レーザーパワーP02xおよび記録線速度4.8
    〜5.6m/sにおける記録レーザーパワーP04x
    が、P02x≧P04xであることを特徴とする請求項
    1に記載の相変化型光記録媒体。
  3. 【請求項3】 対物レンズのNA0.53の条件下で波
    長780nm、パワー11mWのレーザー光を、線速を
    変化させて照射したときに、線速4.0〜5.0m/s
    の範囲において反射率の低下が始まることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の相変化型光記録媒体。
  4. 【請求項4】 第1保護層および記録層の層厚が、それ
    ぞれの層厚をx[nm]、y[nm]としたときに、
    0.0059x2 −0.582x+27.5<y<
    0.27x−1の関係で表せることを特徴とした請求項
    1〜3のいずれかに記載の相変化型光記録媒体。
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