JP2001330761A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
合効率を得るようにし、非球面レンズを使うとさらに高
い結合効率を実現できるようにした発光装置を与えるこ
と。 【解決手段】 スポットサイズ変換LDと集光レンズか
らなる発光装置。狭い広がりビーム角をもつスポットサ
イズ変換LDの光をレンズによって集光して光ファイバ
・光導波路に入射する。
Description
導体レ−ザを用いた光送信器に関する。特に低コスト
で、小型で、高性能な光送信器を実現するためのもので
ある。
す。これは金属ケースの中に収容された縦型の構造を持
つ光送信モジュールである。現在使用されている光送信
モジュールの主流をなしている。この光送信モジュール
1は金属製のパッケージを有する。金属円盤であるステ
ム2の中央上面にポール3が形成され側面にLD4が固
定される。ステム2の中央部にはPD5が受光面を上向
きにして取り付けられている。上壁を有する円筒形金属
のキャップ6がLD4、PD5の上部を覆っている。キ
ャップの上壁には穴7が開口している。
円筒形金属のレンズホルダ−8がステム2の上に固定さ
れる。円錐形のフェルールホルダ−10がレンズホルダ
−8の上に溶接される。光ファイバ11を把持するフェ
ルール12がフェルールホルダ−10の上部縦穴に差し
込まれている。LD4は端面からレ−ザ光を発生する。
これは発散角の広い光であるがレンズ9によって集光さ
れて光ファイバ11の端面に入射する。光ファイバ・フ
ェルールの端面は反射戻り光を避けるため、斜めに研磨
してある。このように三次元的な構成をもつものではL
D光が発散するのでレンズが不可欠である。レンズがな
いとレ−ザ光を光ファイバに高効率で入射させられな
い。
造のモジュールは現在も主流であり優勢である。金属パ
ッケージを用いるからLDチップは完全にハーメチック
シールされる。内部に水分や酸素が入らないので腐食酸
化のおそれがない。ために信頼性が高い。メタルのパッ
ケージは標準部品であるのでコストも低い。そのような
長所に恵まれたモジュールである。
さらなる低コスト化への要求は強い。本発明は、LDチ
ップを問題にする。従来から頻用されるLDは長手方向
に一様なストライプ構造を持つありふれたものである。
図2はその中のLDチップの構造を示す。特に活性層の
みを透視図として示している。ここでは最も単純なFP
−LD(ファブリペローレーザ)の構造を略図として描
いている。つまりチップ両端面で反射を繰り返すことに
よって光パワーを得るようにしたものである。鋸型凹凸
を有する導波路を設けて、その作用で一定波長の光を選
択して反射するようにしたLDもあるが活性層の形は同
様である。
幅は1.2μm、活性層厚みは0.2μm、活性層長さ
(キャビティ長)は300μm、チップ厚みは100μ
m、幅は300μmといったところである。この従来例
では、活性層幅は全長にわたって一定である。従って、
光ビームの放射角は30度から40度の程度である。つ
まりLD光はかなり広い角度で広がってしまう。
り、コア径は10μm、クラッド径は125μmである
(1.3μm帯の場合)。レ−ザの活性層の断面は光フ
ァイバコア断面よりも小さい。しかしレ−ザ光は30度
〜40度で大きく広がり、光ファイバのコアは狭いので
直接LDに光ファイバを接触させてもレ−ザ光の大部分
は光ファイバに入射しない。そこで、光ファイバにレ−
ザ光を結合する場合集光のためにレンズが不可欠であっ
た。
い放射角の光を最適の条件で光ファイバに結合するため
にレンズ9による集光光学系が用いられる。この例では
両面に凸面をもつ球面レンズが用いられている。LDと
光ファイバの結合性を高めるために非球面レンズを用い
ることもある。しかし、より安価にし、取扱いを容易に
するため、球レンズもしばしば用いられる。どのような
場合でも図1のような三次元的な構造をもつモジュール
には集光光学系が必要なのである。
もつ発光装置は、直径5.6mmのメタルパッケージを
使用している。レ−ザ(LD)は図2のような一様な厚
み幅の活性層をもつ通常のものである。図2においてチ
ップ13の中に活性層14を透視図によって示してい
る。活性層の幅をw、活性層の厚みをdとする。長手方
向の座標をzとする。図2の従来のLDは、幅w、厚み
dともに長手方向に同一である構造になっている。図1
のような光送信モジュールはレ−ザ光を光ファイバに導
くための集光光学系として球レンズ或いは非球面レンズ
を用いる。ローパワー品の場合は、球レンズをキャップ
に設けた集光光学系によってLD光を光ファイバに結合
している。
る。収差のためLDとの結合効率を最適値まで高めるこ
とができない。通常の30mA前後の電流では、レ−ザ
光出力が0.2mWから0.5mWの範囲のものを安定
して生産できる。だから球レンズ集光光学系は、ローパ
ワーで低コストが必須の低速、短距離通信の用途に限っ
て用いられる。
ワーを要する用途には非球面レンズ集光光学系を用い
る。非球面レンズは収差を低く抑えることができる。非
球面レンズの使用によって1mW〜2mWの高出力のレ
−ザ光出力を得る事ができる。しかし非球面レンズは高
価である。だから非球面レンズ集光光学系は幹線や局設
備など高価であってもよい所に主として用いられる。
面レンズ集光光学系は、ローパワーで低コストか、ハイ
パワーで高コストかという使い分けがなされている。
ズ集光光学系なみのハイパワーを実現でき、非球面レン
ズ集光光学系を用いればさらにハイパワーで小型化でき
るという高付加価値の発光装置を提供することが本発明
の目的である。
イバを直接に結合するためにLDを工夫して、スポット
サイズ変換LDというものが提案されている。レンズを
省くことができるから有用なLDである。
−LD;spot-size converted laser diode)について
説明する。これは活性層の幅や厚みを細くすることによ
って出射光のサイズを大きくしたものである。幅を狭く
するものと、厚みを薄くするものの2種類がある。
イズ変換レ−ザである。このLDチップにおいて活性層
の厚みdが先端で細くなっている。幅wは長手方向に一
定である。つまりLDの背面をz=0として前面をz=
Lとして、
角である。式(4)は出射端で有限の活性層厚みが存在
するという条件を示している。先端で活性層が薄くなり
光の閉じ込めが不完全になるから光の断面が広がる。だ
からスポットサイズ変換をしているのである。断面が大
きくなると反対に広がり角度は減少する。
イズ変換レ−ザである。活性層の厚みdは長手方向に同
一であるが幅wが先端で細くなる。
変化の傾斜角である。先端で活性層が細くなり光の閉じ
込めが不完全になるから光の断面が広がる。だからスポ
ットサイズ変換をする。断面が大きくなると広がり角度
は減少する。
トサイズ変換LDは新規ではないが当業者によく知られ
ているという訳でないから説明する必要がある。通常の
LDは広がりの大きい光を発するからレンズが不可欠で
あった。しかしレンズを用いるという事はレンズ分だけ
コストを引上げるし、レンズの実装コストも必要にな
る。さらにレンズを取り付けるパッケージ構造も必要で
ある。レンズを省略できれば、より安価のモジュールを
作製することができるはずである。
い。レンズなしでLD・光ファイバを結合するためには
LDの出射光の広がりを狭くすれば良いはずである。も
とよりLD活性層は幅1.2μm厚み0.2μmといっ
たものでシングルモードファイバコアの10μm径より
小さくて、直接に接触させるとそのまま光が入りそうに
も思えるがそうではない。スポットサイズが異なりすぎ
るので入射しにくいのである。それでLDのスポットサ
イズを大きく変化させて光ファイバのスポットサイズに
近付けると結合が改善される筈である。
不足して光の波動が導波路から滲み出す。導波路外をも
光パワーが通過するようになり光のスポットサイズが大
きくなる。そのような発想に基づいて活性層の先端を狭
くしてスポットサイズを大きくしている。だからそのよ
うなレ−ザをスポットサイズ変換LDという。スポット
サイズが大きくなるとビームの広がり角は逆に減少する
はずである。広がり角を狭くすればレンズの助けなしで
もLD光を光ファイバに導入できる筈である。
したものがスポットサイズ変換LDである。出射光の発
散角を減らすために図3、図4のように活性層先端を狭
くするのである。スポットサイズ変換LDに関しては様
々のものが提案されている。
路およびその作製方法」は、テーパ型の光導波路を提案
し、テーパ型光導波路とLDを組み合わせたものを提案
している。光導波路単独のものをも提案しているが、そ
の場合は通常のLDと組み合わせることによってスポッ
トサイズ変換できる。
−ザ装置及びその製造方法」は活性層幅を長手方向に狭
くしたLDを提案している。(8)式によって幅の変化
を表現できるがβが0.14度以下であるといってい
る。これによって広がり角の狭い出射光が発生するとい
う。
トサイズ変換レ−ザ(Spot-size converted lasers(SSC
-LD))」信学技報Technical Report of IEICE, OPE95-
140, LQE95-134(1996-2), P31は2インチInP基板に
スポットサイズ変換レ−ザを作製している。600μm
×300μmのLDで、活性層の幅を、1.5μmから
0.3μmへと漸減させている。レンズなしで光導波路
と直接結合させると、結合損失は1.2〜2.5dBで
あったという。
治、西川透、宇野智昭、松井康「低しきい値、高効率特
性テーパ活性ストライプ型1.3μm帯狭放射角レ−
ザ」信学技報Technical Report of IEICE EMD97-43, CP
M97-81,OPE97-59, LQE97-55(1997-08), P81は、活性層
幅が狭くなるようなスポットサイズ変換LDを提案して
いる。前面での幅は0.6μmであり、後面での幅は
1.6μm〜2.6μmの範囲で変化させている。さま
ざまの傾斜角のスポットサイズ変換LDを作製してい
る。そして光ファイバとLDの距離を変えて結合効率を
測定している。最大で−4.7dBの結合効率が得られ
るLD・光ファイバ距離の範囲は±3μmであるとい
う。
男、横山清行、鳥羽弘「ハイブリッド集積光モジュール
用光半導体技術」NTT R&D, Vol.46, No.5, 1997, P487-
490は、活性層の厚みを先端で薄くするようなスポット
サイズ変換LDを作製している。活性層のレ−ザ部での
厚みは0.3μmである。先端部での厚みを0.1μm
としている。幅は1.5μmで一定幅としている。これ
によると出射角の半値幅が6゜〜9゜のものが得られた
と述べている。広がり角はその2倍であるから12゜〜
18゜ということである。通常のLDが30゜〜40゜
の広がり角をもつから、その半分程度の狭い角度に閉じ
込められるということを意味している。
会社サイエンスフォーラム発行、1996年2月29日
第1版第1刷発行p165「デジタル通信用光デバイ
ス」は、スポットサイズ変換LDの解説記事を掲載して
いる。通常のストライプLDは出射光の広がり角は33
゜であるが、スポットサイズ変換LDは9゜であるとい
う結果を述べている。レンズなしでの光ファイバとの結
合損失は、通常のLDが10dB、スポットサイズ変換
LDが4dBであるという。
子」は発光素子ではなく、受動素子であるが、スポット
サイズ変換作用のある素子を提案している。光導波路の
コアの幅wを変化させて光の分布幅を調整し、スポット
サイズ変換を行っている。光ファイバと別の光ファイバ
の間で光を結合するにはレンズを使うのが普通である
が、これはスポットサイズ変換光導波路を用いる。コア
幅wを広くすると光の広がりは減少し、コア幅を狭くす
ると光の広がりはより大きくなる。それで中間では狭い
幅、両端では広い幅のコアをもつ光導波路によって光フ
ァイバを結合している。両端で光幅が減少するから光フ
ァイバと高効率結合が可能になるという。
ズドファイバと狭放射角LDとの結合特性」信学技報Te
chnical Report of IEICE, EMD97-44, CPM97-82,OPE97-
60, LQE97-56(1997-08), P87は、スポットサイズ変換L
Dの光を光ファイバに入れるために、先端を球状に加工
したファイバ型のレンズを用いること提案している。先
端に球が形成してあるので「先球ファイバ」と呼んでい
る。光ファイバを酸水素炎で融かし融液とし、表面張力
で自然に丸くなる現象を利用する。先球コアレスファイ
バレンズと、先球GIファイバレンズを用いている。
ァイバである。レンズとするのでコアのような屈折率の
異常があるとかえって邪魔になる。それでコアレスのフ
ァイバを使う。特殊なファイバである。対象となるシン
グルモードファイバは10μmのコアを125μmのク
ラッドで包摂した構造である。コアレスファイバは全体
が125μm径であるがクラッドと同じ材質よりなるも
のである。そのようなファイバ1mm程度のものを、シ
ングルモードファイバの先端に融着する。そして酸水素
炎でコアレスファイバをあぶり先端を丸くする。
iberの略であり、コアの屈折率が半径方向に少しずつ低
くなりクラッド屈折率に等しくなるというものである。
シングルモードファイバのように10μm径のコアとい
うのではレンズ作用がない。そこで、ここでは広いコア
をもつGIFを使う。
バの先端に融着接合するのは難しい。それに先端を融解
して丸くするが、その作業は偶然的であり半径はばらつ
く。規定の半径の球を作るのは難しい。また先端位置決
めのトレランスが非常に狭い。調芯作業に時間と手間が
かかる。非常に凝った構造であるが大量生産には向かな
い。コスト高になる。それにこれはあくまで、スポット
サイズ変換レ−ザと光ファイバとの直接結合しか念頭に
ない。直接接合をよくするために、光ファイバの先端
に、レンズ加工を施したものである。
つもの種類のものが提案されている。本発明ではいずれ
のタイプをも利用できる。効果はいずれも同じである。
光導波路と直接接合することを目的に製造されたもので
ある。これまでは、図5のように光導波路端面に直接接
合するか、或いは図6のように光ファイバ端面に直接に
接着していた。
ある。図5において、LD18は、平行の活性層14の
先に幅が狭くなるテーパ部16を有する横テーパ型SS
C−LDである。光導波路20は屈折率が高くなったコ
ア部21を有する。LD18の活性層14、16の先に
光導波路20のコア部21を結合する。LD18と光導
波路20は直接に結合する。間にレンズを挿入しない。
活性層14が発生した光はテーパ部16でスポット径が
大きくなり、端面からより狭い広がり角の光となって出
射する。それが光導波路20のコア部21に入り伝搬光
になる。
図である。図6において、LD19は、平行の活性層1
4の先に厚みが薄くなるテーパ部15を有する縦テーパ
型のSSC−LDである。光ファイバ22は中心に屈折
率が高くなったコア部23を有する。LD19の活性層
14、15の先に光ファイバ22のコア部23を結合す
る。LD19と光ファイバ22は直接に結合する。間に
レンズを挿入しない。活性層14が発生した光はテーパ
部15でスポット径が大きくなり、端面からより狭い広
がり角の光となって出射する。それが光ファイバ22の
コア部23に入り伝搬光になる。
このようなNA(Numerical Aperture)もしくは受光角
の狭い導波路や光ファイバに高い効率で結合させ、ハイ
パワーの出力を得るために開発されたレ−ザである。光
ファイバや導波路へ直接に接合するのでレンズが不要で
ある。光は殆ど自由空間に出ない。レ−ザから光ファイ
バ、光導波路へ直接に伝搬する。だから集光光学系は不
要である。スポットサイズ変換レ−ザには、レンズが介
在する余地はない、と強く信じられてきた。
うに、光源は普通のレ−ザ(広がり角30度〜40度)
であって、集光光学系(球レンズ、球面レンズ、非球面
レンズ)が不可欠であった。目的、用途によって最適の
集光レンズを選択していたのである。
球レンズ集光光学系と非球面レンズ集光光学系は、ロー
パワーで低コストか、ハイパワーで高コストかという使
い分けがなされていた。
も現状の非球面レンズ集光光学系なみのハイパワーを実
現でき、非球面レンズ集光光学系を用いればさらにハイ
パワーで小型化できるという高付加価値の発光装置を提
供することが本発明の目的である。
光導波路と直接結合(バットジョイント)する事を目的
として、ビームの広がり角を10度から20度以下に狭
くしたスポットサイズ変換レ−ザを光源とし、このレ−
ザ光をレンズを用いて光ファイバに結合させる。スポッ
トサイズ変換レ−ザとレンズの結合を採用したというこ
とが本発明の特徴である。
1のようなLD+レンズ結合系も周知である。本発明は
スポットサイズ変換LD+レンズの組み合わせを新たに
提案する。端的にいえば、LD+レンズに代えて、SS
C−LD+レンズを提案するものである。
を省くために開発されたものであるからレンズとともに
使用するということは考えられない。SSC−LDはい
ずれも光導波路・光ファイバと直接結合されていた。
誰もが思い付かなかった構成として、スポットサイズ変
換レ−ザを、積極的にレンズ系を有する光結合系に適用
することを思い付いた。
D)を光ファイバ、導波路に直接に接着しないで、光フ
ァイバ、光導波路を離隔して設け、間に集光レンズを介
し、集光レンズによって結合する。つまり本発明は、ス
ポットサイズ変換レ−ザ・集光レンズ・光ファイバ(光
導波路)という自由空間を経た結合系となる。
が元々狭いため、球レンズを用いた場合でも、ビームが
球レンズの収差の影響を受け難い。だから球レンズを集
光光学系に用いても、図1などの場合より高いパワーが
光ファイバに入る。重要なことであるからこの点につい
ては後に説明する。
半減するので、光学系の距離そのものを短くできる。装
置をより小型にすることが可能になる。
いると、LDチップは完全にハーメチックシールされる
ので信頼性が高い。メタルのパッケージは標準部品であ
るのでコストも低い。ここまでは図1の従来例でも同様
である。本発明はそれに加えてSSC−LDを使うから
ハイパワーが取り出せるので申し分ない発光装置を提供
することができる。
用いても良い。球レンズ、球面レンズ、非球面レンズの
いずれでも良い。これらのレンズについての定義を簡単
に述べる。球レンズ(BALL LENS)というのは完全な球
体をレンズとしたものである。収差は極めて大きい。球
面レンズ(SPHERICAL LENS)というのは両面が球面の一
部で構成されているレンズである。両面を簡単に曲率半
径によって表現することができる。これも収差がある。
非球面レンズ(ASPHERICAL LENS)というのは球面でな
い表面を持つレンズである。これは半径の累冪の形で形
状を表現する必要がある。1面を表現するのに8〜10
個のパラメータが必要である。非球面レンズは特定の収
差をなくすことができる。しかし加工が複雑で高価にな
る。
実現することができるが、最も効果的なのは低コストの
球レンズを用いた場合である。球レンズは球面収差が最
も著しいから集光点が広く分布するのである。球面収差
は後にも述べるが近軸光線(軸の近くを通る光線)と遠
軸光線(光軸から離れたところを通る光線)で集光点が
相違することをいう。しからばどの程度の球面収差があ
るのか?これを厳密に求めてみる。図12は球レンズで
の光線の屈折の有り様を示す説明図である。
から出た光線がレンズ上の点Cで屈折され、点Dでさら
に屈折され、光軸と点Bで交差するものとする。点Aの
像が点Bにできるというわけであるが収差のためにB点
だけに収束するのではない。
点Bが相違する。角度θが小さいものを近軸光線とい
い、θが大きいものをここでは遠軸光線と呼ぶ(そのよ
うな言葉はないが、ここでは便宜のためにそう呼ぶので
ある)。中心Oから第1屈折点Cへ引いた半径OCの延
長線上に点Gを取る。中心Oから第2屈折点Dへ引いた
半径ODの延長線上に点Hを取る。点Bでの光線と光軸
がなす角度をφとする。
する(OA=a)。像点Bとレンズ中心Oの距離OBを
bとする(OB=b)。球レンズの半径をrとする。三
角形CDOは二等辺三角形である。底角が等しい。
率をnとして、屈折点で
GCAと∠HDBが等しいということがわかるので、こ
れをΨとする。
角に等しいから、 ∠COA=∠GCA−∠CAO=Ψ−θ (13)
角に等しいから、 ∠DOB=∠HDB−∠DBO=Ψ−φ (14)
Bを引いたものだから、
ら、 ∠OCD=∠ODC=Ψ−(φ+θ)/2 (16) である。
て、 a/sinΨ=r/sinθ (17)
て、 b/sinΨ=r/sinφ (18)
同一の式に纏められる。
厳密式である。近似を含んでいない。Ψは点Cの入射
角、点Dの出射角である。
る。光線が光軸から離れるに従ってθ、Ψ、φが増えて
ゆく。遠軸光線の極限では、線ACがレンズ球面の接線
になる。これ以上になるとレンズに入らなくなる。AC
が接線だからOGはACと直交する。だから遠軸光線の
極限ではΨ=π/2(90度)である。θの遠軸極限は
当然にsin−1(r/a)である。つまり近軸から遠
軸へ、θが0からsin−1(r/a)に変化するうち
に、Ψは0からπ/2に変化する。
て、Ψを0に接近させると近軸光線の関係が得られる。 sin−1(r/a)+sin−1(r/b)=2{1−(1/n)}(2 4) であるが、r/a、r/bは1よりずっと小さいという
近似で、より簡明な式をうる。
て、Ψをπ/2に接近させると遠軸光線の関係が得られ
る。sinΨ=1、sin{(π/2)−Θ}=cos
Θであるから、
の2{1−(1/n)}が、遠軸光線極限では式(2
8)の2cos−1(1/n)に置き代わる。これの大
小関係は明らかである。nはレンズ屈折率であって、1
より大きい。だから
よりも、sin−1(r/a)+sin−1(r/b)
の値が大きいということである。r,aは同じであるか
ら、遠軸光線の場合、bが小さくなるという事である。
られないということがある。光源が無限遠にあると(a
無限大)、屈折光がレンズの外へ出られないという極限
の屈折率ncがある。それは、b=r、a=無限大とし
て式(28)から、
合、無限遠の光源からの光であると屈折光は外部へ出ら
れない。
−1(r/a)が大きくなるから、ncの場合でも屈折
光がレンズ外部に出ることができる。
がレンズに接近すると、屈折光が最早外部に出られない
ということがある。そのような臨界の光源距離acは、
b/r=1とおいて、式(28)から
ならない。
ズの接線になるまで広がったビームを扱うのは珍しいこ
とである。Ψが90゜の広がりをもたず、それ以下の範
囲にあるという場合について考える必要がある。つま
り、より小さいΨにおいて、bのΨ依存性を調べるとい
うことになる。
関して解析的に解くのは難しい。また解く必要もないの
である。式(21)をnで割り、両辺の逆sinをと
り、Ψを移項してΨ=sin−1(sinΨ)という変
形をして、両辺を2倍すると、
zの累冪展開の最初の2項は、 sin−1z=z+z3/6+… (34) である。z=sinΨとおくと、式(33)は
すると、
項に分けると、
0近似では
/a=1−(1/n)、r/b=1−(1/n)という
ようにして、(37)の2乗の項に代入する。
近似では (r/a)+(r/b)=2{1−(1/n)}{1+z2/2n} (40 )
式(40)のz2/2nが補正項を与える。a点に光源
をおいて球レンズで収束させた場合、近軸光線(Ψ=
0)の収束点をb0とし、任意のΨの光線の収束点をb
とする。
ある。たとえば、n=1.5、r=750μm、a=1
600μmとすると、
り角が広くてΨ=18゜(広がり角36゜の半分)とす
ると、z=sin18゜=0.309となるから、
軸光線と遠軸光線の収束点が330μmも異なる。球面
収差が大きいということがよく分かる。
狭くΨ=6゜(広がり角12゜の半分)とすると、z=
sin6゜=0.1045となるから、
いうものがなくて近軸ばかりだと収束点のばらつきは4
0μmにすぎず、従来のLDの約1/8程度である。球
面収差がほとんどないということがよく分かる。
を図7に示す。これは集光レンズとして球レンズを用い
た実施例である。シングルモード光ファイバ22の軸線
延長上に球レンズ24、SSC−LD18(あるいは1
9)が設けられる。
光ファイバの距離をL1、球レンズの半径をRとする。
LD18、19でのビーム広がり角をθ0、光ファイバ
22でのビーム広がり角をθ1とする。LD18、19
の出射面でのビームウエストをω0、光ファイバの端面
近くでのビームウエストをω1とする。ビームウエスト
というのはビームの最も細い部分をいう。ω0のビーム
ウエストがレンズによってω1になるのであるからレン
ズによる像倍率はω1/ω0によって与えられる。活性
層の断面が小さいLDからの光はウエストが小さいから
ω0は小さい。光ファイバはコアが10μm径であって
大きい。ビームウエストがコア径程度であれば光ファイ
バに多くのパワーが入る。それで像倍率を、光ファイバ
コアの断面積とLD活性層断面積の比の程度にすると良
好な結合が実現される。さらにまた、レンズ中心を通過
する光が物体と像の対応点を通ることから像倍率はレン
ズ中心・光ファイバ間距離とレンズ中心・LD間距離の
比に等しいはずである。
てLD端面の像が光ファイバ端面に生ずるという結像条
件が成り立って初めて言えることである。
1.5である。両面にAR(反射防止膜;antireflecti
on film)がコートしてある。
mの1.3μm用シングルモードファイバ(SMF;si
ngle-mode fiber)である。
600μm、レンズ中心からファイバ端面までの距離は
3400μmである。
がり角35度)LD(A)を用いた装置と、本発明で提
案するスポットサイズ変換レ−ザLD(B)とを用いた
装置の二通りのものを作製した。
発明(LD(B))の効果を確認するためである。
厚み0.2μm、キャビティ長300μm、 ビーム広
がり角35度
m、活性層幅(前端)0.5μm、活性層厚み0.2μ
m、キャビティ長300μm、ビーム広がり角12度
面も劈開面であるが反射率90%の多層膜コ−ティング
がなされている。LDに電流が注入されると電子正孔が
発生し、これらが再結合することによって光が発生す
る。前端面と後端面が共振器となって往復する光が増幅
される。前端面から光が外部へ放射される。後端面から
も僅かな光が出るが、それはモニタ用PDでパワーを監
視する必要があるからである。
−ザ(B)は、従来例のLD(A)と、チップサイズ、
外形、コ−ティング構造、キャビティ長、活性層厚みは
同じであるが、活性層幅が後ろで太く前で細い傾斜状
(テーパ状)となっている点で相違する。そのためにL
D(B)はビーム広がり角度が12度で、従来LD
(A)の約1/3にせばまっている。
構造で、光学系の長さを同一にし、LD(A)、LD
(B)を組み込んだLDモジュールA、Bを作製した。
た。LD自体の光出力は同じである。モジュールAでは
光ファイバ終端で0.5mWの光出力が得られた。モジ
ュールBでは光ファイバ終端で0.7mWの光出力が得
られた。これはLD・球レンズ・光ファイバ結合の違い
による光出力の違いである。本発明の方が約40%もパ
ワーが大きいということである。これは大きな違いであ
る。dBで表現すると、1.5dBもの光出力の向上を
もたらしたということである。
放射角(広がり角)が狭く、球レンズにおいて収差の少
ない近軸光線にエネルギーが集中するためである事を見
いだした。この点は重要である。球レンズは安価であっ
て方向性がないから取扱いに便利である。しかし球レン
ズは曲率が大きいので収差が極めて大きい。収差にはザ
イデルの5収差と色収差などがある。単色光を用いるか
ら色収差は問題でない。ザイデル5収差は、球面収差、
コマ収差、非点収差、像面彎曲、映像歪曲をさす。モジ
ュールのレンズは光をしぼって光ファイバ、導波路に入
れるだけの事であるから、あとの4つの収差は問題にな
らない。このうち球面収差だけが問題である。球面収差
というのは球面レンズには必ずともなうもので近軸光線
と遠軸光線の集光点が異なるという収差である。
にしろ両面が球面の一部を成している。光軸に近いとこ
ろでは面の傾きが小さいので屈折角も小さい。だから集
光点がレンズから遠いところになる。反対に、光軸から
遠いところでは面の傾きが大きいから屈折角も大きいた
めに集光点がレンズの近くになる。であるから集光点が
光軸上に広く分布して1点にならないのである。球面レ
ンズには必ずおこるのであるが薄肉レンズの場合はこの
収差は小さい。厚肉レンズになればなるほど球面収差が
大きくなる。球レンズというのはレンズ厚みが縦方向の
直径に等しい。つまり球レンズというのは球面レンズの
中でも厚肉レンズの極限だと考えて良い。だから球レン
ズでは球面収差が最も強く現れるのである。つまり、あ
らゆるレンズの中で球面収差が最も顕著なのが球レンズ
だということである。
あって屈折光線を絞りきれないのか?というと必ずしも
そうではない。遠軸光線と近軸光線の間で集光点が異な
るという収差なのだから、入射する全ての光線を遠軸に
してしまえば球面収差はなくなるのである。反対に入射
する全ての光線を近軸にしてしまえば球面収差は消滅す
る。言ってみれば簡単なことである。が、そのような手
段がなかったので光線の広がりを制御して球面収差を打
ち消すというような発想はなかった。これまで球面収差
が問題の場合は非球面レンズにするか、2枚以上の組レ
ンズを用いるかによって球面収差を打ち消すようにして
いた。しかしビームを遠軸だけ近軸だけにすることによ
って球面収差を発生させないというのも一つの方途であ
る。光線追跡法によるシミュレーションによってその効
果を確認した。
の広がり角の大きいLDからの光を球レンズで集光した
場合(モジュールA)の光線を1本1本追跡したもので
ある。球レンズの半径はR=750μm、LD・レンズ
中心間は1600μm、レンズ中心・光ファイバ間は3
400μmである。モジュールAでは広がり角が大き
く、光軸から大きくずれる(遠軸光線)割合が多い。遠
軸光線は速く収束し、その後発散に転ずる。近軸光線は
遅く収束する。近軸光線の収束点に光ファイバ端を合わ
せる。遠軸光線は発散しており光ファイバに入ることが
できない。それは損失になってしまう。だから結合効率
が低い。
の光を球レンズで集光した場合(モジュールB)を示
す。広がり角が狭いから、モジュールBでは光軸付近
(近軸光線)の割合が多い。図8(A)に比べてビーム
線が中央部に密集しているのがよく分かる。近軸光線ば
かりである。だから収束点はほぼ同一点となる。それだ
けでなく収束点からの発散角も小さい。だから光ファイ
バに入りやすいのである。モジュールBでは光線は球レ
ンズの球面収差の影響を受けない。そのために集光性が
優れているのである。集光性が良いために光ファイバへ
より多くのパワーが入り40%ものパワー増大をもたら
したのである。
度)]実施例1のLD(B)はビーム広がり角が12度
のスポットサイズ変換レ−ザを用いた。スポットサイズ
変換レ−ザにおいてはテーパの角度を変えることによっ
て、広がり角を自在に与えることができる。ここでは3
種類のスポットサイズ変換レ−ザを用いてLDモジュー
ルを作製して、結合効率を調べた。配置や寸法はは図
7、図8に示すものと同様である。
45度であるが、これを組み込んだLDモジュールでは
結合効率は10%〜14%であった。
率を得ることができる。光ファイバに入る光量が1.5
倍〜2倍になれば、伝送距離を増やすことができる。S
/N比が上がるから伝送信号量を増やすことも可能であ
る。優れた効果をあげることができる。
小化できること)]LDモジュールにスポットサイズ変
換レ−ザ(SSC−LD)を用いることにより、LDモ
ジュールが際だった特徴をもつようにできるということ
に本発明者は気付いた。同じ結合効率で良いなら、レン
ズ系を小さくして、発光装置そのものを小型化できると
いうことである。
換レ−ザはビーム径が狭いのでレンズの全体でなく一部
だけを使う。同じ曲率半径のレンズでも開口は狭くて良
い。開口が狭いとレンズホルダ−を小さくすることがで
きる。レンズホルダ−を小さくすれば発光装置の全体を
小さくすることができる。
を追加記入した図9で説明する。図9(A)は従来のL
D(A)30からの広がり角の大きいビームを集光する
機構を示す。レンズホルダ−31はかなり大きい開口部
をもち球レンズ32を把持している。LD(A)からの
ビームを全部レンズに入れるためレンズ面は広い。当然
にレンズホルダ−の開口部も大きい。LD(A)の場
合、実装の位置ズレも考慮すると、レンズの開口は最低
12mm必要である。
を用いた場合の球レンズ集光機構を示す。レンズホルダ
−34の中央開口部に円柱形の球レンズ35が挿入固定
される。LDのビーム広がりが狭いからレンズ自体を小
さくすることができる。レンズ開口は6mm程度で済
む。LD(A)に比べて、LD(B)は開口径を半減す
ることができる。
ンズは寸法が著しく異なる。前の実施例では球レンズ半
径は750μmで直径にすると1.5mmであった。こ
の実施例では球レンズの半径は15mm程度である。だ
から開口を12mmから6mmに減らすということに意
味がある。
ことはない。レンズ開口を狭くして小型のモジュールを
作製することができる。このレンズホルダ−寸法削減の
効果は、レンズが大きいほど顕著になる。
応用)]本発明はSSC−LDとレンズの組み合わせに
係るものであるから任意の形式の送信器に応用できる。
図10は本発明をピグテール型モジュールに適用した実
施例を示す。ピグテールというのは光ファイバとLDが
一つのパッケージに密封されており離脱できないような
ものをいう。光ファイバが豚のしっぽのように垂れ下が
っているからピグテールの名がある。ピグテールの先に
光コネクタがあって、そこで光ファイバの着脱ができる
ようになっている。
テム40の中央にサブマウント41、PD42が固定さ
れる。ステム40には隆起したポール43があり、側面
にサブマウント44、LD45が固定される。PD4
2、LD45を囲むように有天円筒形のキャップ46が
設けられる。キャップ46の上天井には球レンズ47が
ありLD45の光を集光している。
8が溶接される。スリーブ48の上には、フェルール4
9を把持するための鍔付き円筒形のフェルールホルダ−
50が溶接される。フェルールホルダ−50の外側には
柔軟な材料よりなるベンドリミッタ51が差し込まれて
いる。フェルール49に光ファイバ52の先端が挿入さ
れている。フェルール49は先端にプラグ53を有し、
光ファイバのクラッドはプラグ53とフェルール49に
よって保持される。
1が抑え、極度の曲げを防止する。外皮を剥離した部分
がフェルールに差し込んである。LD45の光が球レン
ズ47によって集光されて光ファイバ先端のコアに入射
する。光ファイバ先端は斜めに研磨してある。反射光が
LDに戻るのを防ぐためである。このようなピグテール
型モジュールの構造は公知である。
源に用いている。球レンズ47を集光レンズとしている
が、近軸光線の比率が高く光ファイバに入る光量が増え
る。ために結合効率が高い。30mAの駆動電流によっ
てSSC−LDを駆動した。光ファイバの出力パワーは
0.7mWで、安定していた。従来の広い広がり角のL
Dを使った場合は0.5mWであった。40%もパワー
が増強されている。
の応用)]図11は本発明をレセプタクル型モジュール
に適用した実施例を示す。レセプタクル型というのは、
LDに対して光ファイバを着脱できるようにした形式で
ある。
テム60の中央にサブマウント61、PD62が固定さ
れる。ステム60には隆起したポール63がある。ポー
ル63の側面にサブマウント64、LD65が固定され
る。PD62、LD65を囲むように有天円筒形のキャ
ップ66が設けられる。キャップ66の上天井には球レ
ンズ67がありLD65の光を集光している。
ーブ68が溶接される。スリーブ68の上には、鍔付き
円筒形の雌型コネクタ70が溶接される。雌型コネクタ
70は広い円盤状の鍔71を有する。鍔71には幾つか
の穴72が穿孔されている。雌型コネクタ70の中央の
ハブ73において前記のスリーブ68と溶接されてい
る。ハブ73の中心には縦に通し穴74が穿たれてい
る。通し穴74の内面にはスリーブ75がはめこまれ
る。雌型コネクタ70の上部筒部の外側に凹溝76があ
り、その外側の円筒部には雄螺子77が刻設される。L
D65の光はレンズ67によってスリーブ68の上頂部
辺りに集光される。
ール79を有する。フェルール79の外側同心にカラー
80が設けられる。カラー80は、雌型コネクタ70の
凹溝76に挿入される。カラー80の外側に位置決めピ
ン81がある。これは雌型コネクタ70のハブ73の穴
(図に現れない)に差し込まれ円周方向の位置を決め
る。その外側には円筒形ナット82が遊嵌される。ナッ
ト80のすぐ後ろはローッレット83になっており滑り
止めになっている。前記のフェルール79は雄型コネク
タ78のハウジング84の内部の通し穴に挿通固定して
ある。ハウジング84の後ろから柔軟部材のベンドリミ
ッタ85が突き出ている。光ファイバ86はベンドリミ
ッタ85、ハウジング84を貫き、先端のフェルール7
9にいたる。
するには、雄型コネクタ78のフェルール79を雌型コ
ネクタ70の通し穴74に差し込み、位置決めピン81
を所定の穴に入れ、ローレット83を廻して、ナット8
2と雄螺子77を締結する。締結した状態でフェルール
79はスリーブ75の内部にある。光ファイバ先端はス
リーブ68・雌型コネクタ70の境界に位置する。
った状態で、LD65の光はレンズ67によって、ファ
イバ端面に集光される。このようなレセプタクル型モジ
ュールの構造は公知である。
レ−ザ65を光源に用いている。球レンズ67を集光レ
ンズとしている。スポットサイズ変換レ−ザの使用のた
め、近軸光線の比率が高く光ファイバに入る光量が増え
る。ために結合効率が高い。30mAの駆動電流によっ
てSSC−LDを駆動した。光ファイバの出力パワーは
0.7mWで、安定していた。
0.5mWであった。40%もパワーが増強されている
ということである。
ーム広がり角を狭くして、光ファイバや、光導波路との
結合効率を、50%〜100%も高めることができる。
非常に優れた発明である。
流が低くて済み、消費電力が低くなって、省エネルギー
になる。また駆動電流が低くなるからレ−ザ寿命も長く
なるといった大きな利点がある。
バ、光導波路とLDの直接接合のために開発されたもの
である。だから、今まで誰もが光ファイバ、光導波路と
直接接合するものと思い込んでいた。ために、レンズ、
特に球レンズを用いた集光レンズに適用した場合に、こ
のような意外な効果があるということを誰もが思い付か
なかったのである。本発明者は全く観点を変え、スポッ
トサイズ変換レ−ザをレンズ系を介する間接接合に用い
てすばらしい効果を得た。
容した従来例にかかる光送信モジュールの縦断面図。
来のLDチップの概略透視図。
する縦テーパ型スポットサイズ変換LDチップの概略透
視図。
する横テーパ型スポットサイズ変換LDチップの概略透
視図。
と、スポットサイズ変換LDを直接結合したものの平面
図。
変換LDを直接結合したものの縦断面図。
ファイバと、スポットサイズ変換LDを球レンズによっ
て間接結合した結合系の正面図。
ーム軌跡を示す図。図8(A)は35度のビーム広がり
角をもつ従来例にかかるLDの光を、球レンズによって
光ファイバ端に集光した光学系において光線追跡法によ
って求めたビーム軌跡の図。図8(B)は12度のビー
ム広がり角をもつスポットサイズ変換LDの光を、球レ
ンズによって光ファイバ端に集光した光学系において光
線追跡法によって求めたビーム軌跡の図。
たもので、LD・レンズ・レンズホルダ−よりなる光学
系のビーム軌跡を示す図。図9(A)は35度のビーム
広がり角をもつ従来例にかかるLDの光を、レンズホル
ダ−に支持された球レンズによって光ファイバ端に集光
した光学系において光線追跡法によって求めたビーム軌
跡の図。ビームが広いのでレンズホルダ−が大きい。図
9(B)は12度のビーム広がり角をもつスポットサイ
ズ変換LDの光を、レンズホルダ−に支持された球レン
ズによって光ファイバ端に集光した光学系において光線
追跡法によって求めたビーム軌跡の図。ビームが狭いの
でレンズホルダ−が小さい。
示す縦断面図。
を示す縦断面図。
の図。
Claims (9)
- 【請求項1】 先細りの幅又は厚みをもつ活性層を有す
るスポットサイズ変換レ−ザと、光ファイバ・光導波路
を結合させるため、光ファイバ・光導波路と離隔したレ
ンズ集光光学系を用いた事を特徴とする発光装置。 - 【請求項2】 集光光学系が球レンズよりなる事を特徴
とする請求項1に記載の発光装置。 - 【請求項3】 集光光学系が非球面レンズよりなる事を
特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - 【請求項4】 外部とのインターフェイスがレセプタク
ルタイプである事を特徴とする請求項1〜3の何れかに
記載の発光装置。 - 【請求項5】 外部とのインターフェイスがピグテール
タイプであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
記載の発光装置。 - 【請求項6】 外部とのインターフェイスが光導波路で
ある事を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の発光
装置。 - 【請求項7】 スポットサイズ変換レ−ザが、縦テーパ
型若しくは横テーパ型、或いは縦・横両テーパ型である
ことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の発光装
置。 - 【請求項8】 スポットサイズ変換レ−ザが、InGa
AsP系の半導体材料よりなる事を特徴とする請求項1
〜7の何れかに記載の発光装置。 - 【請求項9】 金属製のパッケージにスポットサイズ変
換レ−ザを搭載し、球レンズ若しくは非球面レンズを有
するキャップをかぶせた事を特徴とする請求項1〜8の
何れかに記載の発光装置。
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