JP2001330175A - ワイヤーハーネス固定用クリップ - Google Patents

ワイヤーハーネス固定用クリップ

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JP2001330175A
JP2001330175A JP2000149995A JP2000149995A JP2001330175A JP 2001330175 A JP2001330175 A JP 2001330175A JP 2000149995 A JP2000149995 A JP 2000149995A JP 2000149995 A JP2000149995 A JP 2000149995A JP 2001330175 A JP2001330175 A JP 2001330175A
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clip
wire harness
harness
curved arm
holding
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JP2000149995A
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English (en)
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Hidetoshi Sasagawa
秀敏 笹川
Satoshi Watabe
聡 渡部
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンドを通し穴に通す作業が不要になるワイ
ヤーハーネス固定用クリップを提供し、ワイヤーハーネ
スとクリップとの組付け作業性を向上させる。 【解決手段】 一端部分に、ハーネス外円周の略半分を
包囲する第一湾曲腕27を有するとともに、他端部分
に、第一弾性係止片31を有し、且つ中央部に、係合穴
33を有する第一クリップ本体23と、一端部分に、ハ
ーネス外円周の他の略半分を包囲する第二湾曲腕41を
有するとともに、他端部分に、第二弾性係止片43を有
し、且つ中央部に、係合穴33へ回動自在に係合する係
合突起45を有する第二クリップ本体25とを備え、係
合穴33に、係合突起45を係合して第一クリップ本体
23と第二クリップ本体25とを交差させ、第一湾曲腕
27及び第二湾曲腕41からなる開脚自在なハーネス保
持部を構成するとともに、第一弾性係止片31及び第二
弾性係止片43からなる開脚自在な係止脚部を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤーハーネス
を車両等に固定するワイヤーハーネス固定用クリップに
関する。
【0002】
【従来の技術】車両に配索されるワイヤーハーネスは、
周囲の部品と干渉したり、可動部品に噛み込まれたりし
ないように、所定箇所毎に車体に固定される。この固定
には、例えば図19に示すワイヤーハーネス固定用クリ
ップ1が使用される。ワイヤーハーネス固定用クリップ
1は、クリップ本体3と、クリップ本体3に基端を固定
したバンド5と、クリップ本体3の下部に垂設された係
止脚部7と、クリップ本体3の両側部から突出した弾性
当接片9とを有している。
【0003】ワイヤーハーネス11は、図20に示すよ
うに、クリップ本体3に挿通されたバンド5によって外
周が巻かれてクリップ本体3に固定される。クリップ本
体3のバンド挿通孔13には図示しない係止手段が設け
られ、バンド5はこの係止手段によって抜けが規制され
る。ワイヤーハーネス11は、クリップ本体3の係止脚
部7が図示しない車体穴に係止されることで、ワイヤー
ハーネス固定用クリップ1を介して車体へ固定される。
【0004】ワイヤーハーネス固定用クリップ1を用い
た車体へのワイヤーハーネス11の固定手順は、先ず、
ワイヤーハーネス11に巻き付けたバンド5をクリップ
本体3に通し、ワイヤーハーネス11をクリップ本体3
に固定する。次に、クリップ本体下部の係止脚部7を車
体穴に差し込む。係止脚部7が車体穴に差し込まれるこ
とにより、車体穴の周縁が弾性当接片9と係止脚部7と
によって挟持され、クリップ本体3が車体に固定され
る。これにより、車体へのワイヤーハーネス11の固定
が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のワイヤーハーネス固定用クリップは、ワイヤー
ハーネスをクリップ本体に固定する際、バンドをクリッ
プ本体の小さなバンド挿通孔に通す作業が必要となり、
ワイヤーハーネスとクリップとの組付け作業性を低下さ
せていた。また、バンドは、ワイヤーハーネスの外径に
合わせて巻着されると、余長部分が本体から突出されて
残るため、可動部品への噛み込み防止対策が必要になっ
た。この対策として、例えば余長部分を切断すれば、作
業工数が増えるとともに、切断部のエッジが後作業への
傷付きを発生させる虞れがあった。本発明は上記状況に
鑑みてなされたもので、バンドを通し穴に通す作業が不
要になるワイヤーハーネス固定用クリップを提供し、ワ
イヤーハーネスとクリップとの組付け作業性の向上を図
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載のワイヤーハーネス固定用
クリップは、一端部分に、ハーネス外円周の略半分を包
囲する第一湾曲腕を有し、他端部分に、先端が弾性変形
可能に膨出された第一弾性係止片を有し、且つ中央部
に、係合穴を有する第一クリップ本体と、一端部分に、
ハーネス外円周の他の略半分を包囲する第二湾曲腕を有
し、他端部分に、先端が弾性変形可能に膨出された第二
弾性係止片を有し、且つ中央部に、前記係合穴へ回動自
在に係合する係合突起を有する第二クリップ本体とを具
備し、前記係合穴に、前記係合突起を係合して前記第一
クリップ本体と前記第二クリップ本体とを交差させるこ
とで、前記第一湾曲腕及び前記第二湾曲腕からなる開脚
自在なハーネス保持部を構成するとともに、前記第一弾
性係止片及び前記第二弾性係止片からなる開脚自在な係
止脚部を構成したことを特徴とする。
【0007】このワイヤーハーネス固定用クリップで
は、係合穴へ係合突起が係合され、交差された第一クリ
ップ本体と第二クリップ本体とが、係合突起を中心に回
動されることで、ハーネス保持部と係止脚部とが同時に
開閉される。即ち、ハーネス保持部が開脚されると、ワ
イヤーハーネスが挿入可能となり、この時、同時に係止
脚部も開脚される。また、ハーネス保持部が閉じられる
と、ワイヤーハーネスが保持され、この時、同時に係止
脚部も閉じられる。係止脚部は、閉じられた状態で車体
穴への差し込みが可能となり、車体穴へ差し込まれた後
には開脚不能となる。従って、係止脚部が車体穴へ差し
込まれることにより、ハーネス保持部が開脚不能となっ
て、ハーネス保持部によるワイヤーハーネスの保持が完
了する。
【0008】請求項2記載のワイヤーハーネス固定用ク
リップは、前記第一湾曲腕及び前記第二湾曲腕のハーネ
ス包囲側の内壁に、基端が該内壁に連続するとともに先
端が自由端となって該内壁に間隙を隔てて配置され、且
つ前記ハーネス保持部の閉脚時には前記ハーネス外円周
に当接する弾性挟持片が設けられていることを特徴とす
る。
【0009】このワイヤーハーネス固定用クリップで
は、請求項1記載のワイヤーハーネス固定用クリップと
同様の基本的な作用に加えて、ハーネス保持部が閉じる
ことにより、弾性挟持片がワイヤーハーネスに当接して
撓む。そして、この復元力は、ワイヤーハーネスへの保
持力と、係止脚部の開脚力として作用する。従って、弾
性挟持片が撓むことにより、ワイヤーハーネス外径のバ
ラツキが吸収可能になるとともに、クリップのワイヤー
ハーネスに対する保持力、及び係止脚部の車体穴に対す
る保持力が高まることになる。
【0010】請求項3記載のワイヤーハーネス固定用ク
リップは、前記第一湾曲腕と、前記第二湾曲腕とのそれ
ぞれの内壁に、複数の前記弾性挟持片が設けられている
ことを特徴とする。
【0011】このワイヤーハーネス固定用クリップで
は、弾性挟持片が、第一湾曲腕と、第二湾曲腕とのそれ
ぞれの内壁に複数設けられることで、個々の弾性挟持片
の復元力が累積されて、大きな復元力が得られるように
なる。また、これにより、変位量も大きく設定可能にな
る。従って、外径の異なるワイヤーハーネスに対しても
対応可能になるとともに、ワイヤーハーネスに対する保
持力、及び係止脚部の車体穴に対する保持力もさらに高
まることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るワイヤーハー
ネス固定用クリップの好適な実施の形態を図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明に係るワイヤーハーネ
ス固定用クリップの第一の実施の形態を表す分解斜視
図、図2は図1に示したワイヤーハーネス固定用クリッ
プを平面視(a)、正面視(b)、一部切欠側面視
(c)で示した三面図、図3は図1に示したワイヤーハ
ーネス固定用クリップの開脚状態の正面図、図4は図1
に示したワイヤーハーネス固定用クリップのワイヤーハ
ーネス保持前の斜視図、図5は図1に示したワイヤーハ
ーネス固定用クリップのワイヤーハーネス保持後の斜視
図である。
【0013】この実施の形態によるワイヤーハーネス固
定用クリップ21は、第一クリップ本体23と、第二ク
リップ本体25とにより構成される。第一クリップ本体
23の一端部分には第一湾曲腕27が形成され、第一湾
曲腕27はハーネス外円周の略半分を包囲する半円形状
の曲壁で形成される。第一クリップ本体23の他端部分
には半割り形状の支柱29が垂設される。支柱29には
弾性変形可能に膨出された第一弾性係止片31が形成さ
れ、第一弾性係止片31は基端が支柱29の下端に連設
され、先端が一端部分に向けて折曲されている。
【0014】第一クリップ本体23の中央部には係合穴
33が穿設され、係合穴33は中心線が、第一湾曲腕2
7の中心線と同方向となる向きで形成されている。第一
弾性係止片31と係合穴33との間の第一クリップ本体
23には弾性当接板35が突設されている。図2(b)
に示すように、第一弾性係止片31の先端と弾性当接板
35との間には、車体穴の周縁が進入する間隙37が形
成されている。
【0015】一方、第二クリップ本体25の一端部分に
は第二湾曲腕41が形成され、第二湾曲腕41はハーネ
ス外円周の他の略半分を包囲する半円形状の曲壁で形成
される。第二クリップ本体25の他端部分には半割り形
状の支柱29が垂設される。支柱29には弾性変形可能
に膨出された第二弾性係止片43が形成され、第二弾性
係止片43は基端が支柱29の下端に連設され、先端が
一端部分に向けて折曲されている。
【0016】第二クリップ本体25の中央部には係合突
起45が突設され、係合突起45は中心線が、第二湾曲
腕41の中心線と同方向となる向きで形成されている。
係合突起45の先端には例えば一対の弾性係止爪47が
設けられ、弾性係止爪47は係合穴33に挿入された係
合突起45の、係合穴33からの抜けを規制するように
なっている。第二弾性係止片43と係合突起45との間
の第二クリップ本体25には弾性当接板35が突設され
ている。この第二弾性係止片43の先端と弾性当接板3
5との間にも、車体穴の周縁が進入する間隙37が形成
されている。
【0017】図2(c)に示すように、係合穴33には
段部49が形成され、弾性係止爪47はこの段部49に
係止して係合穴33からの抜けが規制される。なお、一
対の弾性係止爪47同士の間には空間48が形成され、
弾性係止爪47はこの空間48側に傾けられることで、
段部49との係止が解除されるようになっている。
【0018】第一クリップ本体23と、第二クリップ本
体25とは、係合穴33に、係合突起45を係合させる
ことで、係合突起45を中心に回動自在に、中央部で交
差して結合される。ワイヤーハーネス固定用クリップ2
1は、第一クリップ本体23と、第二クリップ本体25
とが、係合突起45を中心に相対回動されることで、一
端部分同士、及び他端部分同士が近接、及び離反するこ
とになる。即ち、一端部分同士の第一湾曲腕27及び第
二湾曲腕41は開脚自在なハーネス保持部51を構成す
るとともに、他端部同士の第一弾性係止片31及び第二
弾性係止片43は開脚自在な係止脚部53を構成してい
る。
【0019】次に、このように構成されるワイヤーハー
ネス固定用クリップ21を用いた車体へのワイヤーハー
ネスの固定手順を説明する。先ず、ワイヤーハーネス固
定用クリップ21は、係合突起45を係合穴33に挿入
して、第一クリップ本体23と第二クリップ本体25と
を結合させる。次に、図3に示すように、ハーネス保持
部51が開脚する方向に、第一クリップ本体23と第二
クリップ本体25とを回動させる。この時、同時に、係
止脚部53も開脚することとなる。
【0020】次に、図4に示すように、開脚したハーネ
ス保持部51に、ワイヤーハーネス55を置くと同時
に、ハーネス保持部51を図5に示すように閉じる。こ
の時、同時に、係止脚部53も閉じられることとなる。
ハーネス保持部51が閉じられることで、ワイヤーハー
ネス55は第一湾曲腕27及び第二湾曲腕41によって
挟持される。また、係止脚部53は、支柱29同士が一
体に合わせられて、車体穴57へ差し込み可能となる。
【0021】ハーネス保持部51にワイヤーハーネス5
5を保持したワイヤーハーネス固定用クリップ21は、
この状態で係止脚部53が車体穴57へ差し込まれる。
係止脚部53は、車体穴57へ差し込まれることで、第
一弾性係止片31及び第二弾性係止片43の先端と、弾
性当接板35との間隙に、車体穴57の周縁を挟持し
て、ワイヤーハーネス固定用クリップ21を車体穴57
に固定する。係止脚部53は、この状態で車体穴57に
よって開脚が規制され、同時に、ハーネス保持部51も
開脚が規制される。これにより、ワイヤーハーネス55
は、ワイヤーハーネス固定用クリップ21を介して車体
に固定されることになる。
【0022】このように、ワイヤーハーネス固定用クリ
ップ21では、係合穴33へ係合突起45が係合され、
交差された第一クリップ本体23と第二クリップ本体2
5とが、係合突起45を中心に回動されることで、ハー
ネス保持部51と係止脚部53とが同時に開閉される。
即ち、ハーネス保持部51が開脚されると、ワイヤーハ
ーネス55が挿入可能となり、この時、同時に係止脚部
53も開脚される。また、ハーネス保持部51が閉じら
れると、ワイヤーハーネス55が保持され、この時、同
時に係止脚部53も閉じられる。係止脚部53は、閉じ
られた状態で車体穴57への差し込みが可能となり、車
体穴57へ差し込まれた後には開脚不能となる。従っ
て、ワイヤーハーネス55を保持したワイヤーハーネス
固定用クリップ21の係止脚部53が車体穴57へ差し
込まれることにより、ハーネス保持部51が開脚不能と
なって、ワイヤーハーネス固定用クリップ21を介して
ワイヤーハーネス55が車体に固定されることになる。
【0023】このワイヤーハーネス固定用クリップ21
によれば、クリップへのワイヤーハーネス55の固定に
おいて、バンドを通し穴に通す作業が不要になり、ワイ
ヤーハーネス55とクリップとの組付け作業性を向上さ
せることができる。
【0024】次に、本発明に係るワイヤーハーネス固定
用クリップの第二の実施の形態を説明する。図6は本発
明に係るワイヤーハーネス固定用クリップの第二の実施
の形態を表す分解斜視図、図7は図6に示したワイヤー
ハーネス固定用クリップを平面視(a)、正面視
(b)、一部切欠側面視(c)で示した三面図、図8は
図6に示したワイヤーハーネス固定用クリップの開脚状
態の正面図、図9は図6に示したワイヤーハーネス固定
用クリップのワイヤーハーネス保持前の斜視図、図10
は図6に示したワイヤーハーネス固定用クリップのワイ
ヤーハーネス保持後の斜視図、図11は図6に示したワ
イヤーハーネス固定用クリップの作用を説明する正面図
である。なお、図1〜図5に示した部材と同一の部材に
は同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとす
る。
【0025】この実施の形態によるワイヤーハーネス固
定用クリップ61は、第一湾曲腕27及び第二湾曲腕4
1のハーネス包囲側の内壁63に、弾性挟持片65が設
けられている。弾性挟持片65は、基端が内壁63に連
続するとともに先端が自由端となって、内壁63に図7
(b)に示す間隙66を隔てて配置される。この弾性挟
持片65は、ハーネス保持部51の閉脚時にはワイヤー
ハーネス55の外円周に当接するようになっている。他
の構成は、上述のワイヤーハーネス固定用クリップ21
と同様となっている。
【0026】このように構成されるワイヤーハーネス固
定用クリップ61を用いた車体へのワイヤーハーネス5
5の固定手順は、第一クリップ本体23と第二クリップ
本体25とを結合させ、図8に示すように、ハーネス保
持部51が開脚する方向に、第一クリップ本体23と第
二クリップ本体25とを回動させる。
【0027】次に、図9に示すように、開脚したハーネ
ス保持部51に、ワイヤーハーネス55を置くと同時
に、ハーネス保持部51を図10に示すように閉じる。
ハーネス保持部51にワイヤーハーネス55を保持した
状態で、ワイヤーハーネス固定用クリップ61の係止脚
部53を車体穴57へ差し込む。これにより、ワイヤー
ハーネス55は、ワイヤーハーネス固定用クリップ61
を介して車体に固定されることになる。
【0028】この実施の形態によるワイヤーハーネス固
定用クリップ61によれば、第一湾曲腕27及び第二湾
曲腕41の内壁63に、先端が自由端となる弾性挟持片
65を設けたので、図11に示すように、ハーネス保持
部51を閉じることにより、弾性挟持片65がワイヤー
ハーネス55に当接して撓む一方、この復元力が、ワイ
ヤーハーネス55への保持力と、係止脚部53の開脚力
として作用する。この結果、ワイヤーハーネス外径のバ
ラツキが吸収できるとともに、クリップのワイヤーハー
ネス55に対する保持力、及び係止脚部53の車体穴5
7に対する保持力を高めることができる。
【0029】次に、本発明に係るワイヤーハーネス固定
用クリップの第三の実施の形態を説明する。図12は本
発明に係るワイヤーハーネス固定用クリップの第三の実
施の形態を表す分解斜視図、図13は図12に示したワ
イヤーハーネス固定用クリップを平面視(a)、正面視
(b)、一部切欠側面視(c)で示した三面図、図14
は図12に示したワイヤーハーネス固定用クリップの開
脚状態の正面図、図15は図12に示したワイヤーハー
ネス固定用クリップのワイヤーハーネス保持前の斜視
図、図16は図12に示したワイヤーハーネス固定用ク
リップのワイヤーハーネス保持後の斜視図、図17は図
12に示したワイヤーハーネス固定用クリップの小径ハ
ーネスを保持した時の作用を説明する正面図、図18は
図12に示したワイヤーハーネス固定用クリップの大径
ハーネスを保持した時の作用を説明する正面図である。
図1〜図11に示した部材と同一の部材には同一の符号
を付し、重複する説明は省略するものとする。
【0030】この実施の形態によるワイヤーハーネス固
定用クリップ71は、第一湾曲腕27と、第二湾曲腕4
1とのそれぞれの内壁63に、複数(例えば二つ)の弾
性挟持片65a、65bが設けられている。弾性挟持片
65aは、基端が内壁63の上端に連続するとともに先
端が自由端となって、内壁63の上下方向略中央部に垂
下する。弾性挟持片65bは、基端が内壁63の下端に
連続するとともに先端が自由端となって、内壁63の上
下方向略中央部まで起立する。弾性挟持片65a、65
bと内壁63との間には間隙73が形成され、この間隙
73はワイヤーハーネス固定用クリップ61の間隙66
より大きく設定されている。この弾性挟持片65a、6
5bも、ハーネス保持部51の閉脚時にはワイヤーハー
ネス55の外円周に当接するようになっている。他の構
成は、上述のワイヤーハーネス固定用クリップ21と同
様となっている。
【0031】このように構成されるワイヤーハーネス固
定用クリップ71を用いた車体へのワイヤーハーネス5
5の固定手順は、第一クリップ本体23と第二クリップ
本体25とを結合させ、図14に示すように、ハーネス
保持部51が開脚する方向に、第一クリップ本体23と
第二クリップ本体25とを回動させる。
【0032】次に、図15に示すように、開脚したハー
ネス保持部51に、ワイヤーハーネス55を置くと同時
に、ハーネス保持部51を図16に示すように閉じる。
ハーネス保持部51にワイヤーハーネス55を保持した
状態で、ワイヤーハーネス固定用クリップ71の係止脚
部53を車体穴57へ差し込む。これにより、ワイヤー
ハーネス55は、ワイヤーハーネス固定用クリップ71
を介して車体に固定されることになる。
【0033】この実施の形態によるワイヤーハーネス固
定用クリップ71によれば、第一湾曲腕27と、第二湾
曲腕41とのそれぞれの内壁63に、複数の弾性挟持片
65a、65bを設けたので、大きな変位量及び大きな
復元力が得易くなる。これにより、弾性挟持片65が一
つの場合に比べ、内壁63との間の間隙73も大きく設
定可能になる。従って、図17に示すように、比較的小
径のワイヤーハーネス55aに対しても各弾性挟持片6
5a、65bが撓んで所定の保持力が得られ、図18に
示すように、比較的大径のワイヤーハーネス55bに対
しても各弾性挟持片65a、65bが大きく撓んで保持
が可能になる。また、保持力確保のために必要とされる
復元力が個々の弾性挟持片65a、65bに分担される
ため、弾性挟持片のへたりも生じにくくなる。この結
果、外径の異なるワイヤーハーネス55に対しても対応
可能になるとともに、ワイヤーハーネス55に対する保
持力、及び係止脚部53の車体穴57に対する保持力も
さらに高めることができる。
【0034】なお、ワイヤーハーネス固定用クリップ7
1では、内壁63に、二つの弾性挟持片65a、65b
が設けられる場合を例に説明したが、弾性挟持片65
は、二つ以上としてもよく、弾性挟持片の数が増えれ
ば、ワイヤーハーネス55の保持力及び車体穴57への
固定力をさらに高めることができる。
【0035】上記の各実施の形態では、係止脚部53
は、基端が支柱29の下端に連設され、先端が一端部分
に向けて折曲された第一弾性係止片31及び第二弾性係
止片43からなり、係止脚部53を車体穴57に差し込
んで固定するようにしたが、このような構成に限らず、
係止脚部は車体穴に圧入してムリ嵌めし、固定されるも
のであってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る請求項1記載のワイヤーハーネス固定用クリップによ
れば、第一クリップ本体と第二クリップ本体とを交差さ
せることで、ハーネス保持部を開脚自在に構成したの
で、開脚したハーネス保持部に、ハーネスを置き、ハー
ネス保持部を閉じるとともに、係止脚部を車体穴に差し
込むことで、ワイヤーハーネスをハーネス保持部に保持
させることができる。この結果、クリップへのワイヤー
ハーネスの固定において、バンドを通し穴に通す作業が
不要になり、ワイヤーハーネスとクリップとの組付け作
業性を向上させることができる。また、バンド余長部分
の切断も必要ないので、これによっても組付け作業性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤーハーネス固定用クリップ
の第一の実施の形態を表す分解斜視図である。
【図2】図1に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
を平面視(a)、正面視(b)、一部切欠側面視(c)
で示した三面図である。
【図3】図1に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
の開脚状態の正面図である。
【図4】図1に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
のワイヤーハーネス保持前の斜視図である。
【図5】図1に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
のワイヤーハーネス保持後の斜視図である。
【図6】本発明に係るワイヤーハーネス固定用クリップ
の第二の実施の形態を表す分解斜視図である。
【図7】図6に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
を平面視(a)、正面視(b)、一部切欠側面視(c)
で示した三面図である。
【図8】図6に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
の開脚状態の正面図である。
【図9】図6に示したワイヤーハーネス固定用クリップ
のワイヤーハーネス保持前の斜視図である。
【図10】図6に示したワイヤーハーネス固定用クリッ
プのワイヤーハーネス保持後の斜視図である。
【図11】図6に示したワイヤーハーネス固定用クリッ
プの作用を説明する正面図である。
【図12】本発明に係るワイヤーハーネス固定用クリッ
プの第三の実施の形態を表す分解斜視図である。
【図13】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップを平面視(a)、正面視(b)、一部切欠側面視
(c)で示した三面図である。
【図14】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップの開脚状態の正面図である。
【図15】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップのワイヤーハーネス保持前の斜視図である。
【図16】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップのワイヤーハーネス保持後の斜視図である。
【図17】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップの小径ハーネスを保持した時の作用を説明する正面
図である。
【図18】図12に示したワイヤーハーネス固定用クリ
ップの大径ハーネスを保持した時の作用を説明する正面
図である。
【図19】従来のワイヤーハーネス固定用クリップの斜
視図である。
【図20】従来のワイヤーハーネス固定用クリップのワ
イヤーハーネス保持状態を表す斜視図である。
【符号の説明】
21、61、71 ワイヤーハーネス固定用クリップ 23 第一クリップ本体 25 第二クリップ本体 27 第一湾曲腕 31 第一弾性係止片 33 係合穴 41 第二湾曲腕 43 第二弾性係止片 45 係合突起 51 ハーネス保持部 53 係止脚部 63 ハーネス包囲側の内壁 65、65a、65b 弾性挟持片 66、73 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 3/08 F16L 3/08 D H02G 3/30 H02G 3/26 E 3/38 3/28 F Fターム(参考) 3H023 AA04 AB01 AD24 AD54 AE08 3J001 FA19 GC04 GC12 HA02 HA07 JB02 JB15 KA19 KB01 KB02 3J022 DA11 EA16 EB02 EB14 EC14 EC22 FA08 FB08 FB12 HA01 HB01 HB06 3J036 AA03 DA12 DB06 5G363 AA16 BA02 DA13 DA15 DC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部分に、ハーネス外円周の略半分を
    包囲する第一湾曲腕を有し、他端部分に、先端が弾性変
    形可能に膨出された第一弾性係止片を有し、且つ中央部
    に、係合穴を有する第一クリップ本体と、一端部分に、
    ハーネス外円周の他の略半分を包囲する第二湾曲腕を有
    し、他端部分に、先端が弾性変形可能に膨出された第二
    弾性係止片を有し、且つ中央部に、前記係合穴へ回動自
    在に係合する係合突起を有する第二クリップ本体とを具
    備し、 前記係合穴に、前記係合突起を係合して前記第一クリッ
    プ本体と前記第二クリップ本体とを交差させることで、
    前記第一湾曲腕及び前記第二湾曲腕からなる開脚自在な
    ハーネス保持部を構成するとともに、前記第一弾性係止
    片及び前記第二弾性係止片からなる開脚自在な係止脚部
    を構成したことを特徴とするワイヤーハーネス固定用ク
    リップ。
  2. 【請求項2】 前記第一湾曲腕及び前記第二湾曲腕のハ
    ーネス包囲側の内壁に、基端が該内壁に連続するととも
    に先端が自由端となって該内壁に間隙を隔てて配置さ
    れ、且つ前記ハーネス保持部の閉脚時には前記ハーネス
    外円周に当接する弾性挟持片が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載のワイヤーハーネス固定用クリッ
    プ。
  3. 【請求項3】 前記第一湾曲腕と、前記第二湾曲腕との
    それぞれの内壁に、複数の前記弾性挟持片が設けられて
    いることを特徴とする請求項2記載のワイヤーハーネス
    固定用クリップ。
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