JP2001329839A - 建設機械のエンジン冷却装置 - Google Patents

建設機械のエンジン冷却装置

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JP2001329839A
JP2001329839A JP2000148444A JP2000148444A JP2001329839A JP 2001329839 A JP2001329839 A JP 2001329839A JP 2000148444 A JP2000148444 A JP 2000148444A JP 2000148444 A JP2000148444 A JP 2000148444A JP 2001329839 A JP2001329839 A JP 2001329839A
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清一郎 竹下
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真吾 横山
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却ファンにおける冷却風主流と逆流との干渉
を防止して騒音を低減でき、かつ、ファンベルトの交換
・メンテナンス作業を容易に行う。 【解決手段】エンジン8が内設されたエンジン室4内に
設けられ、エンジン8の冷却水を冷却するラジエータ9
cを含む熱交換器9と、エンジン8の駆動力で回転さ
れ、熱交換器9を冷却する冷却風Pを誘起する冷却ファ
ン11とを有する建設機械のエンジン冷却装置におい
て、エンジン8側に着脱可能に支持され、冷却ファン1
1を内包するシュラウド後部10bと、その上流側に位
置し、熱交換器9側に支持され熱交換器9を冷却した冷
却風Pをシュラウド後部10bに導入するシュラウド前
部10aと、シュラウド後部10bとシュラウド前部1
0aとの相対変位を許容しつつそれらの間のシールを行
う密封部材43と、冷却ファン11の吹き出し側に位置
し、シュラウド後部10bで支持される流体案内板27
とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械のエンジ
ン室に設けられるエンジン冷却装置に係わり、特に、ラ
ジエータ等の熱交換器を冷却する冷却ファンを備えた建
設機械のエンジン冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械、例えば油圧ショベルは、ブー
ム、アーム、バケット等のフロント装置(作業フロン
ト)や上部旋回体を、油圧シリンダや油圧モータ等の油
圧アクチュエータによって動作させる。これら油圧アク
チュエータは、エンジンによって駆動される油圧ポンプ
からの吐出圧油によって作動される。上部旋回体は、カ
バーで覆われており、エンジンや油圧ポンプは、カバー
内に設けたエンジン室に配置されている。
【0003】通常、この種の建設機械では、エンジンの
冷却を行うために、エンジン室内に設けた冷却ファンを
駆動して、カバーの一方側に設けた吸気孔から外気を導
入し冷却風を誘起する。このとき冷却ファンとしては、
エンジンのクランク軸からの駆動力で回転されるいわゆ
る軸流ファン(プロペラファン)が用いられることが多
い。冷却風は、エンジン室内に導入された後、ラジエー
タ等の各種熱交換器を通過して冷却し、熱交換器の下流
側に設けられたシュラウドで絞られて冷却ファンに導入
される。冷却ファンから吹き出された冷却風は、さらに
エンジン及び油圧ポンプ等を冷却した後、カバーの他方
側に設けた排気孔から外部に排出される。
【0004】ところで、前述した油圧ポンプ、エンジ
ン、及び冷却ファン等は動作時に騒音を発生し、この音
が吸気孔及び排気孔から周囲に流出する。近年、作業環
境の変化や周辺環境の保全の要求に基づき、建設機械か
ら周囲への騒音低減が強く要求されており、この騒音の
低減を目的として従来より種々の方策がなされている。
そのような公知例として、例えば、特開平11−944
19号公報記載のエンジン冷却装置がある。
【0005】このエンジン冷却装置は、建設機械のエン
ジンが内設されたエンジン室内に設けられ、エンジンの
冷却水を冷却するラジエータを含む少なくとも1つの熱
交換器と、熱交換器を冷却する冷却風を誘起する冷却フ
ァンと、熱交換器に固定され冷却風を冷却ファンに導入
するシュラウド(導風板)とを有する建設機械のエンジ
ン冷却装置において、冷却ファンの吹き出し側に略円盤
状の流体案内板を設けている。このような構造により、
冷却ファンによって誘起される遠心方向への冷却風の主
流とこの主流から剥離して冷却ファンの中心側へ向かう
逆流との干渉を防止し、乱れの発生を防止し、冷却ファ
ンから発生する騒音を低減できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公知技術において
は、以下のような課題が存在する。すなわち、通常、こ
の種の建設機械のエンジン冷却装置では、冷却ファンの
回転軸はエンジン内に配置したラジエータ水循環用の水
ポンプの回転軸と共通に設けられるのが一般的である。
そして、そのファン回転軸のうち冷却ファンとエンジン
との間の部分にプーリを固定するとともに、そのプーリ
と、エンジンのクランク軸に固定したプーリとの間にフ
ァンベルトを掛け渡し、エンジンのクランク軸からの駆
動力を、クランク軸のプーリ、ファンベルト、ファン回
転軸のプーリを介しファン回転軸に伝達することによ
り、冷却ファンを回転させ冷却風を誘起するようになっ
ている。このファンベルトは使用と共に摩耗していくも
のであるため、適当な頻度で交換(あるいはメンテナン
ス)を行う必要がある。
【0007】通常、この交換・メンテナンス作業は、フ
ァンベルトを切断することなくリング状形状を維持した
まま行う。すなわち、クランク軸のプーリ及びファン回
転軸のプーリからファンベルトを取り外し、反エンジン
側に脱出させた後、冷却ファンの羽根1枚ずつの外周部
を通すようにしてさらに反エンジン側に引き出し、すべ
ての羽根の外周部を通し終えたときに取り出し完了とな
る。新しいファンベルトを装着するときはこの逆の手順
となる。このように、ファンベルトの交換・メンテナン
ス時には、ファンベルトを反エンジン側に引き出す必要
がある。
【0008】しかし、上記公知技術では、冷却ファンの
吹き出し側(言い換えれば冷却ファンとファン回転軸の
プーリとの間)に流体案内板を設けるとき、以上のよう
なファンベルト交換・メンテナンス作業について特に配
慮されておらず、流体案内板はエンジン側から固定支持
される構造となっている。そのため、その固定構造の流
体案内板が邪魔になってファンベルトを引き出すのが難
しくなり、上記ファンベルトの交換・メンテナンス作業
が困難となる。
【0009】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、冷却ファンにおける冷却風主流と逆流
との干渉を防止して騒音を低減でき、かつ、ファンベル
トの交換・メンテナンス作業を容易に行える建設機械の
エンジン冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、建設機械のエンジンが内設された
エンジン室内に設けられ、前記エンジンの冷却水を冷却
するラジエータを含む少なくとも1つの熱交換器と、前
記エンジンの駆動力で回転され、前記熱交換器を冷却す
る冷却風を誘起する冷却ファンとを有する建設機械のエ
ンジン冷却装置において、前記エンジン側に着脱可能に
支持され、前記冷却ファンを内包する第1のシュラウド
と、この第1のシュラウドの上流側に位置し、前記熱交
換器側に支持され該熱交換器を冷却した前記冷却風を前
記第1のシュラウドに導入する第2のシュラウドと、前
記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドとの相対変
位を許容しつつそれらの間のシールを行う弾性密封部材
と、前記冷却ファンの吹き出し側に位置し、前記第1の
シュラウド側で支持される第1の流体案内板とを設け
る。
【0011】本発明においては、熱交換器を通過した冷
却風を冷却ファンに導くシュラウドを、エンジン側に支
持され冷却ファンを内包する第1のシュラウド(ファン
リング)と、この第1のシュラウドの上流側に位置し、
熱交換器側に支持されて冷却風を第1のシュラウドに導
入する第2のシュラウド(シュラウドカバー)との分離
構造とする。そして、第1のシュラウドと第2のシュラ
ウドとの間を弾性密封部材(例えばゴムリング)で接続
しシールすることにより、冷却風をラジエータ等の各種
熱交換器に通過させて冷却した後、熱交換器側に支持さ
れた第2のシュラウド、弾性密封部材、及びエンジン側
に支持された第1のシュラウドの順で漏れなく通過さ
せ、冷却ファンに導入することができる。このとき、エ
ンジンの駆動力で回転される冷却ファンとしては、いわ
ゆる軸流ファン(プロペラファン)が用いられるのが通
常である。この場合、この冷却ファンから冷却風が吹き
出されるとき、遠心方向へ向かう冷却風の主流に対し、
この主流から剥離して冷却ファンの中心側へ向かう逆流
が発生する。本発明においては、冷却ファンの吹き出し
側に第1の流体案内板を設けることにより、その逆流が
主流に干渉して乱れが発生するのを防止し、冷却ファン
から発生する騒音を低減できる。
【0012】一方、本発明においては、前述したような
分離構造のシュラウドのうち、第1のシュラウドをエン
ジン側に着脱可能に支持するとともに、上記第1の流体
案内板を、その着脱可能な第1のシュラウド側で支持す
る。これにより、第1の流体案内板も、第1のシュラウ
ドとともにエンジン側から着脱可能な構造とすることが
できる。これにより、ファンベルトの交換・メンテナン
ス時には、第1の流体案内板を第1のシュラウドととも
に取り外すことで、ファンベルトを容易に反エンジン側
に引き出すことができ、ファンベルトの交換・メンテナ
ンス作業を容易に行うことができる。
【0013】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記冷却ファンの吹き出し側に位置するように前記第1
のシュラウドに設けた網部材をさらに有し、前記第1の
流体案内板を前記網部材に設ける。
【0014】(3)上記目的を達成するために、本発明
は、建設機械のエンジンが内設されたエンジン室内に設
けられ、前記エンジンの冷却水を冷却するラジエータを
含む少なくとも1つの熱交換器と、前記エンジンの動力
により駆動され、前記熱交換器を冷却する冷却風を誘起
する冷却ファンと、前記エンジンの動力により駆動され
る発電手段及びファン手段を備えた自己通風型発電機と
を有する建設機械のエンジン冷却装置において、前記自
己通風型発電機の前記ファン手段の通風方向吹き出し側
に、第2の流体案内板を設ける。
【0015】本発明においては、冷却ファンにより誘起
される冷却風で、ラジエータ等の各種熱交換器を通過し
て冷却するとともに、自己通風型発電機では、エンジン
の動力により駆動されるファン手段を設けて発電手段を
冷却する。このとき、エンジン室内での冷却風の流通方
向は、熱交換器の前面で均等な風速が得られるため冷却
効率に優れているという点から、熱交換器→冷却ファン
→エンジンの順に通過するいわゆる吸込み冷却方式とす
るのが通常であり、また自己通風型発電機のファン手段
においても、上記同様の観点から、発電手段→ファン手
段の順に通過する吸込み冷却方式とするのが通常であ
る。
【0016】そして、本発明においては、冷却ファン及
び自己通風型発電機のファン手段の両方をエンジンの動
力により駆動する。この場合、エンジンの一方側に突出
したクランク軸にプーリを設け、このプーリからの動力
を、冷却ファンの回転軸に設けたプーリとファン手段の
回転軸に設けたプーリとに伝達して、冷却ファン及びフ
ァン手段を駆動するのが一般的である。この場合、冷却
ファン回転軸のプーリ及びファン手段回転軸のプーリが
それぞれエンジンクランク軸のプーリに比較的近接した
位置に配置される。この結果、冷却ファン及びファン手
段ともに上記のように吸い込み冷却方式とする場合、熱
交換器→冷却ファン→エンジンの向きに流れる冷却ファ
ンによる冷却風の方向に対し、エンジン側の発電手段→
エンジンの一方側に突出したファン手段の向きに流れる
ファン手段による通風方向が反対方向となるため、ファ
ン手段による冷却風量の確保が困難となる可能性があ
る。
【0017】そこで、本発明においては、自己通風型発
電機のファン手段の通風方向吹き出し側に第2の流体案
内板を設けることにより、冷却ファンによる冷却風がフ
ァン手段の冷却風に干渉しようとするのをブロックし、
その影響を遮断することができる。したがって、ファン
手段による冷却風量を確保し、自己通風型発電機の発電
手段に対する冷却性能を向上することができる。
【0018】(4)好ましくは、上記(3)において、
前記冷却ファンの誘起する冷却風の流れ方向と、前記自
己通風型発電機のファン手段による通風方向とを、互い
に反対方向とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。
【0020】図2は、本実施の形態によるエンジン冷却
装置が適用される建設機械の一例である油圧ショベルの
全体外観構造を表す斜視図であり、この油圧ショベル
は、概略的に言うと、下部走行体1と、この下部走行体
1上に旋回可能に設けた上部旋回体2と、この上部旋回
体2の前方左側に設けた運転室3と、上部旋回体2上に
横置きに配置したエンジン室4と、上部旋回体2の後部
に設けたカウンタウエイト5と、上部旋回体2の前部に
設けられ、ブーム6a、アーム6b及びバケット6cか
らなる多関節型のフロント装置6とから形成されてい
る。
【0021】下部走行体1は、左右に無限軌道履帯1a
を備えている。この無限軌道履帯1aは、それぞれ走行
用の油圧モータ1bの駆動力によって駆動される。
【0022】運転室3、エンジン室4、カウンタウェイ
ト5、及び多関節型のフロント装置6等を備えた上部旋
回体2は、上部旋回体2の中心部に設けた旋回用の油圧
モータ(図示せず)により下部走行体1に対して旋回さ
れる。
【0023】多関節型のフロント装置6を形成するブー
ム6a、アーム6b、及びバケット6cは、それらにそ
れぞれ設けたブームシリンダ7a、アームシリンダ7
b、及びバケットシリンダ7cによって、駆動動作され
る。
【0024】前述した油圧シリンダ7a,7b,7c、
旋回用油圧モータ、走行用の油圧モータ1b等の駆動機
器(油圧アクチュエータ)は、運転室3内の操作者によ
って操作される操作レバーからの操作に応動して、エン
ジン室4内のエンジン8(図示せず、後述の図1参照)
によって駆動される油圧ポンプ(同)からの圧油を制御
する制御弁装置(図示せず)からの圧油により駆動され
る。
【0025】図3は、本実施の形態によるエンジン冷却
装置が適用されるエンジン室4の外観構造を示す拡大斜
視図であり、図1は、本実施の形態によるエンジン冷却
装置が設けられるエンジン室4の詳細構造を示す図3中
I−I断面による側断面図であり、図4は、図1中A部
拡大図である。なおこれら図1、図3、及び図4におい
て、図2と同符号のものは同一部分である。
【0026】図1、図3、及び図4において、エンジン
室4内には、熱交換器9と、熱交換器9の下流側に設け
られたシュラウド10と、熱交換器9を冷却する冷却風
(空気流)Pを誘起する冷却ファン11と、熱交換器9
の上部及び下部を含む外周部にそれぞれ設けられたシー
ル用の仕切部材12と、エンジン8の側部(図1中手前
側)に設けられ、油圧ショベルの各種電装品(図示せ
ず)に給電するための交流発電機28とが備えられてい
る。エンジン室4の外郭はエンジンカバー13によって
形成されており、このエンジンカバー13によって、エ
ンジン8、冷却ファン11、熱交換器9、油圧ポンプ
(後述する)、マフラ(同)等の機器が覆われている。
またこのエンジンカバー13は、下カバー13aと、吸
込み側(左側)横カバー13bと、吐出側(右側)横カ
バー13cと、上カバー13dと、前カバー13eと、
後カバー13fとで形成されている。
【0027】上カバー13dは、その一方端がヒンジ1
4によって開閉可能に吐出側横カバー13cに取り付け
られ、他方端には、その開閉側を吸込側横カバー13b
に掛け止めするための係止具15が設けられている。そ
してこの上カバー13dの熱交換器9側領域及び吸込側
横カバー13bには、外部から冷却風Pを取り入れ冷却
ファン11に導入する吸込口16が設けられている。ま
た、上カバー13dのその他の領域及び吐出側横カバー
13cには、冷却ファン11から流出する冷却風Pを外
部に排出する吐出口17,18がそれぞれ設けられてい
る。さらに、下カバー13aの油圧ポンプ(後述する)
側にも、吐出口19が設けられている。
【0028】エンジン8は、上部旋回体2下部に設けら
れ上部旋回体2の基礎下部構造をなすフレーム20上に
振動減衰装置21を介して設置されている。また、エン
ジン8のクランク軸8aには、プーリ22が固定されて
いる。さらにエンジン8のクランク軸8aより上方には
補助回転軸23が冷却ファン11の軸と共通してエンジ
ン8内に臨むように設けられる。この補助回転軸23の
エンジン8内の端部には、熱交換器9の1つであるラジ
エータ9c(後述する)に図示しない配管を介してエン
ジン冷却水を循環させる水ポンプ24が連結されてい
る。熱交換器9は冷却ファン11の前段(上流側)に配
置されており、詳細には、例えば冷却風Pの流れ方向最
上流側に位置しエンジン8のシリンダヘッドへ供給され
る燃焼用圧縮吸入空気を予め冷却するインタークーラ9
aと、このインタークーラ9aの下流側に隣接し前述し
た油圧アクチュエータ7a〜c等を駆動する圧油(作動
油)を冷却するオイルクーラ9bと、このオイルクーラ
9bのさらに下流側で冷却風Pの流れ方向最下流側に位
置しエンジン8の冷却水を冷却するラジエータ9cとか
ら形成されている。なお、通常のこの種の建設機械のエ
ンジン冷却装置と同様、冷却風Pの最上流側に配置され
るインタークーラ9aの大きさは、その要求される冷却
性能(熱交換容量)に応じ、図1に示すようにオイルク
ーラ9bやラジエータ9cより小さくなっており、特に
鉛直上下方向(図1中上下方向)の寸法が小さくなって
いる。インタークーラ9a、オイルクーラ9b、及びラ
ジエータ9cはいずれも、冷却対象である液体が内部を
流れる配管を、略枠体(あるいは2つの略平板を両側に
立設してなるガイドでもよい、以下同様)内に保持して
形成されている。すなわち、インタークーラ9aは燃焼
用空気が流される配管9aA及びこれを保持する枠体9
aBを備え、オイルクーラ9bは作動油が流される配管
9bA及びこれを保持する枠体9bBを備え、ラジエー
タ9cはエンジン冷却水が流される配管9cA及びこれ
を保持する枠体9cBを備えている。なおこのとき、図
1に示すように、インタークーラ枠体9aB、オイルク
ーラ枠体9bB、及びラジエータ枠体9cBは、冷却風
Pの流れ方向にほぼすきまなく密着するように配置固定
されているが、インタークーラ配管9aA、オイルクー
ラ配管9bA、及びラジエータ枠体9cAは、冷却風P
の流れ方向に互いに若干のすきまがあくように配置され
ている。
【0029】シュラウド10は、冷却ファン11の上流
側に位置し冷却ファン11で誘起される冷却風Pを冷却
ファン11の吸い込み側に導入するようになっており、
熱交換器9の下流側に固定された略箱形形状の前部(ボ
ックスシュラウド、あるいはシュラウドカバー)10a
と、この前部10aのさらに下流側に位置し冷却ファン
11の径方向外周側に配置される略ベルマウス形状の後
部(ファンリング)10bとから形成されたいわゆる分
離型(2ピース型)シュラウドである。
【0030】すなわち、図4に詳細に示すように、前部
10aは熱交換器9(詳細にはラジエータ9c)の冷却
風P下流側(図4中右側)に固定される一方、後部10
bはエンジン8に設けられたブラケット(ステー)41
に固定されている。
【0031】シュラウド後部10bは、その冷却風P下
流側に安全性確保用の略半ドーナツ形状のリングガード
部(ファン防護網)10b1が設けられている。そし
て、このリングガード部10b1の周方向複数箇所(こ
の例では3箇所)に、径方向に突出するように取付ブラ
ケット部10b1Aが設けられ、各取付ブラケット部1
0b1Aには貫通孔45が設けられている。一方、エン
ジン8からは上記シュラウド後部10bのリングガード
取付ブラケット部10b1Aに対応する位置及び数の上
記ブラケット41が配置されており、各ブラケット41
の先端部近傍に形成された貫通孔41aに通した取付ボ
ルト42aを、さらに上記リングガード取付ブラケット
部10b1Aの貫通孔45に通した後、取付けナット4
2bを締結することにより、シュラウド後部10bがブ
ラケット41に着脱可能に取り付けられるようになって
いる。
【0032】またリングガード部10b1の冷却風下流
側には、流体案内板27が固定されている。この流体案
内板27及びリングガード部10b1の詳細構造を表す
図4中B方向(冷却風下流側)から見た図を図5に示
す。
【0033】図5に示すように、流体案内板27は、リ
ングガード部10b1の半ドーナツ形状と同軸の略逆U
字形状を備えており、前述の補助回転軸23を通すため
の内周面27aが、リングガード部10b1の内周面1
0b1Bとほぼ重なり合うように配置されている。内周
部27aの内径は、補助回転軸23の直径より大きくな
っているが、できるだけ補助回転軸23の直径に近いほ
うが風量及び騒音の面からみて好ましい。
【0034】また、この流体案内板27の大きさは、冷
却風Pの風量、要求される騒音低減の程度、及びエンジ
ン室4内の各機器の実装等を考慮して、最も好ましい値
に設定すればよいが、本実施の形態の流体案内板27で
は、径方向寸法Dを冷却ファン11の外径寸法よりも小
さくしている(図1参照)。また、略逆U字形状の両側
端部27b1,27b2を、交流発電機28とほぼ同じ高
さ方向位置に至るまで下方に延設している(図1参
照)。なお、この流体案内板27は、例えば、金属、プ
ラスチック等で製作することができる。
【0035】図1、図3、及び図4に戻り、シュラウド
前部10aの下流側端部近傍及び後部10bの上流側端
部近傍には、止め具部10ao,10boがそれぞれ設け
られており、それら止め具部10ao,10boに対して
例えばゴム等の弾性材料で形成された密封部材(シュラ
ウドラバー、ゴムリング)43を引っかけるようにして
取付けた後、この密封部材43の上流側端部近傍をバン
ド44で締め、密封部材43がずれたり外れたりするの
を防止するようになっている。このような構造により、
冷却ファン11の動作時においてシュラウド後部10b
と冷却ファン11の羽根11bとの間のチップクリアラ
ンスc(図4参照)をなるべく小さくしてファン性能を
向上すると共に、熱交換器9側の振動系に属するシュラ
ウド前部10aとエンジン8側の振動系に属するシュラ
ウド後部10bとの相対変位を許容しつつそれら前部1
0aと後部10bとの間のシールを行うようになってい
る。すなわち、冷却ファン11と熱交換器9との間では
負圧が発生しこれが熱交換器9を通る冷却風Pの源とな
るが、これらの間が開放空間であると負圧が減少し冷却
効果が低下するため、密封部材43はこれを防ぐために
設けられている。
【0036】冷却ファン11はいわゆる軸流ファンであ
り、補助回転軸23に取り付けられている。このとき、
補助回転軸23には、エンジンクランク軸8aのプーリ
22に対応する位置となるようにプーリ25が固定され
ている。そして、プーリ22とプーリ25との間にはベ
ルト(ファンベルト)26が掛け渡されている。また、
冷却ファン11は、エンジンクランク軸8aからの駆動
力が伝達される補助回転軸23に固定されたボス11a
と、このボス11aまわりに固定された複数枚の羽根1
1bとを備えており、補助回転軸23の回転によって回
転駆動されて図1中右方向への冷却風P(矢印参照)を
誘起(生起)するようになっている。
【0037】なお、補助回転軸23のうちプーリ25よ
りエンジン8側には、交流発電機28への駆動力伝達
(詳細は後述)用のプーリ32が別途設けられている。
【0038】図6は、交流発電機28の詳細構造を表す
図1の部分拡大図であり、交流発電機28は、回転軸2
9を備えたロータ(図示せず)と、回転軸29に固定さ
れたファン手段30と、ロータを内包するハウジング3
1とを備えている。このとき、回転軸29には、補助回
転軸23の上記プーリ32に対応する位置となるように
プーリ38が固定されており、プーリ32とプーリ38
との間にはベルト(ファンベルト)39が掛け渡されて
いる。そして、回転軸29が回転駆動されてファン手段
30が回転することにより、図1及び図5中左方向への
発電機冷却用の冷却風Pcを誘起(生起)し、この冷却
風Pcによって、ハウジング31内部の電機子コイル
(図示せず)、界磁コイル、及びその他各種電子部品
(ダイオード、レギュレータ等)を空冷するようになっ
ている。
【0039】図1に戻り、仕切部材12は、熱交換器9
と上カバー13d、下カバー13a、前カバー13e、
及び後カバー13fとの間をそれぞれシールするもので
ある。
【0040】なお、エンジン8の吐出側横カバー13c
側には前述した油圧ポンプ33が設けられており、この
油圧ポンプ33は図示しない連結機構(カップリング)
を介しエンジン8に連結され、エンジン8の駆動力によ
って駆動される。また、エンジン8からの排気ガスはマ
フラ34で消音された後排気ガス管(尾管)35を介し
てエンジン室4の外部に放出されるようになっている。
このとき、エンジン8の上部にはマフラカバー36が固
定されており、油圧ポンプ33からエンジン8側への油
の飛散を防止するようになっている。また、エンジン室
4内の熱交換器9より上流側(図1中左側)には、エン
ジン8の起動電流供給用のバッテリ37が配置されてい
る。
【0041】なお、上記において、シュラウド後部10
bが、各請求項記載のエンジン側に着脱可能に支持さ
れ、冷却ファンを内包する第1のシュラウドを構成し、
シュラウド前部10aが、第1のシュラウドの上流側に
位置し、熱交換器側に支持されて熱交換器を冷却した冷
却風を第1のシュラウドに導入する第2のシュラウドを
構成し、密封部材43が、第1のシュラウドと第2のシ
ュラウドとの相対変位を許容しつつそれらの間のシール
を行う弾性密封部材を構成する。また、流体案内板27
が、冷却ファンの吹き出し側に位置し、第1のシュラウ
ド側で支持される第1の流体案内板を構成し、そのう
ち、端部27b1は、自己通風型発電機のファン手段の
通風方向吹き出し側に設けられた第2の流体案内板をも
構成する。さらに、リングガード部10b1が、冷却フ
ァンの吹き出し側に位置するように第1のシュラウドに
設けた網部材を構成する。
【0042】次に、本実施の形態によるエンジン冷却装
置の動作を説明する。油圧ショベル作業時において、エ
ンジン8を駆動すると、クランク軸8aの回転がプーリ
22、ベルト26、及びプーリ25を介して補助回転軸
23に伝達される。これによって、水ポンプ24が駆動
されてラジエータ9cの冷却水が循環されるとともに、
冷却ファン11が駆動されて回転する。この冷却ファン
11の回転によってカバー13外の空気が吸込口16か
らエンジン室4内に導入され、冷却風Pとなって上流側
から流入して熱交換器9(インタークーラ9a、オイル
クーラ9b、及びラジエータ9c)を順次冷却した後、
熱交換器9の下流側にあるシュラウド10a,10bの
内部を通過して絞られ、冷却ファン11の吸い込み側
(図1中左側)に導入される(いわゆる吸い込み冷却方
式)。その後、冷却ファン11から吹き出された冷却風
Pは、冷却ファン11の下流側にあるエンジン8及び油
圧ポンプ33等を冷却した後、吐出口17,18,19
からエンジン室4の外部に放出される。
【0043】また補助回転軸23の回転はプーリ32、
ベルト39、及びプーリ38を介して交流発電機28の
回転軸29に伝えられる。この回転軸29の回転によっ
てロータが回転して発電が行われ、油圧ショベルの各種
電装品(図示せず)に給電するとともに、ファン手段3
0が回転し、冷却風Pcがハウジング31内部の電機子
コイル(図示せず)、界磁コイル、及びその他各種電子
部品(ダイオード、レギュレータ等)を冷却した後、フ
ァン手段30へと流入する(いわゆる吸い込み冷却方
式)。
【0044】以上のような本実施の形態の作用を以下、
順次説明する。
【0045】(1)剥離逆流との干渉防止による騒音低
減作用 上記したように、冷却ファン11によって冷却風Pはエ
ンジン8側に吹き出される。ここで、冷却ファン11は
軸流ファンであるが、通常の油圧ショベルにおけるファ
ン作動点(低流量、高圧力)においては、シュラウド1
0によって径方向に絞られること及びエンジン室4内の
密閉度が高いことにより、冷却ファン11から吹き出さ
れる冷却風Pは主として遠心方向に流出する(後述のP
0参照)。
【0046】ここで、流体案内板27がない場合には、
冷却ファン11の吹き出し側に遠心方向に生成される冷
却風Pの主流P0(図1参照)と、この主流P0から径方
向内側に剥離して補助回転軸23付近からラジエータ9
c側へ戻ろうとする逆流(その一例P1を図1中に破線
で示す)とが干渉し、これによって乱れが発生して騒音
を増加させる一因となる。そこで、本実施の形態におい
ては、流体案内板27を設けることにより、この逆流P
1が遠心方向の主流P0に干渉するのを防止し、乱れの発
生を防止できるので、冷却ファン11から発生する騒音
を低減することができる。
【0047】(2)流体案内板の着脱可能構造による作
用 前述のようにして冷却ファン11によるエンジン室4内
の冷却を行うが、弾性部材で形成されるベルト26は使
用と共に経年摩耗していくものであるため、適当な頻度
で交換あるいはメンテナンスを行う。この場合、まず取
付ボルト42aに締結されている取付ナット42bを外
した後、シュラウド後部10bの上流側端部近傍の止め
具部10boに係止された密封部材43を外し、シュラ
ウド後部10b及び流体案内板27を一体として取り去
る。
【0048】その後、エンジン8のクランク軸8aのプ
ーリ22及び補助回転軸23のプーリ25からベルト2
6を取り外し、反エンジン8側(図1中左側)に脱出さ
せた後、まずベルト26の一部分を、上記チップクリア
ランスcの部分を通して反エンジン8側に取り出す。そ
の後、同様にして順次ベルト26の他の部分をチップク
リアランスcの部分を通して反エンジン8側に取り出し
ていく。このようにして、すべての羽根11bの外周部
を通し終えたときにベルト26の取り出し完了となる。
その後、この逆の手順で新しいベルト(あるいは補修後
のベルト)26を装着する。ベルト26を取り付けた
後、再びシュラウド後部10b及び流体案内板27を取
付ボルト42a及び取付ナット42bで締め固定すれ
ば、ベルト26の交換・メンテナンス作業は終了する。
【0049】以上のように、流体案内板27をシュラウ
ド後部10bとともに取り外すことで、ベルト26を容
易に反エンジン8側に引き出すことができるので、ベル
トの交換・メンテナンス作業を容易に行うことができ
る。
【0050】なお、交流発電機28冷却用のベルト39
についても、上記ベルト26と同様にして交換・メンテ
ナンス作業を行えばよく、この場合も同様の効果を得
る。
【0051】(3)交流発電機の冷却向上作用 本実施の形態においては、冷却ファン11及び自己通風
型発電機28のファン手段30の両方をエンジン8のク
ランク軸8aからの駆動力により駆動する。そのため、
エンジン8の一方側(図1中左側)に突出したクランク
軸8aに設けたプーリ22からの駆動力を、補助回転軸
23に設けたプーリ25、さらに自己通風型発電機回転
軸29に設けたプーリ38に伝達して、冷却ファン11
及びファン手段30をそれぞれ駆動する。このような構
造のため、図1に示すように、補助回転軸23のプーリ
25及び自己通風型発電機回転軸29のプーリ38がそ
れぞれエンジンクランク軸8aのプーリ22に比較的近
接した位置に配置される。この結果、本実施の形態のよ
うに冷却ファン11及びファン手段30ともに吸い込み
冷却方式とする場合、熱交換器9→冷却ファン11→エ
ンジン8の向きに流れる冷却ファン11による冷却風P
の流れ方向と、ケーシング31内の発電手段→エンジン
8の一方側(図1及び図6中左側)に突出したファン手
段30の向きに流れるファン手段30による冷却風Pc
とが、互いに逆方向(対向する方向)となる。このと
き、冷却風Pの風圧の方が冷却風Pcより大きいため、
そのままでは、冷却風Pcの風量の確保が困難となり、
自己通風型交流発電機28の冷却性能が低下する可能性
がある。
【0052】そこで、本実施の形態においては、流体案
内板27の端部27b1を、自己通風型発電機28のフ
ァン手段30とほぼ同じ高さ方向まで延設し、ファン手
段30の冷却風P上流側を覆うようにする(言い換えれ
ばファン手段30の冷却風Pcの通風方向吹き出し側に
位置するようにする)。これにより、冷却ファン11に
よる冷却風Pがファン手段30の冷却風Pcに干渉しよ
うとするのを仕切ってブロックし、その影響を遮断する
ことができる。したがって、ファン手段30による冷却
風Pcの風量を確保し、自己通風型発電機28の発電手
段に対する冷却性能を向上することができる。
【0053】(4)ファン効率向上作用 本実施の形態では、シュラウド10として、熱交換器9
の下流側に固定された10aとエンジン8側に固定され
た後部10bとからなるいわゆる分離型(2ピース型)
シュラウドを用い、冷却ファン11を内包するシュラウ
ド後部10bを冷却ファン11と同じエンジン8側の振
動系に配置している。これにより、非分離型(一体型)
のシュラウドのように冷却ファンを内包する部分もエン
ジン8とは別の振動系に属する場合に比べて、シュラウ
ドと冷却ファンとの相対変位が少なくなる。これによ
り、チップクリアランスcを予め小さく設定することが
できるので、冷却ファン11のファン効率を向上するこ
とができる。
【0054】以上説明したように、本実施の形態のエン
ジン冷却装置によれば、冷却ファン11における冷却風
主流P0と逆流P1との干渉を防止して騒音を低減でき、
かつ、ベルト26,39の交換・メンテナンス作業を容
易に行うことができる。
【0055】なお、本発明は、上記一実施の形態に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種
々の変形が可能である。以下、それら変形例を順次説明
する。
【0056】(a)異なる形状の流体案内板27を用い
る場合 図7は、この変形例による流体案内板27A及びリング
ガード部10b1の構造を冷却風P下流側から見た図で
あり、前述の図5に相当する図である(但し、取付ブラ
ケット部10b1Aは図示省略)。図7において、この
変形例による流体案内板27Aは、図5に示した流体案
内板27の略U字形状の両側端部27b1,27b2のう
ち、図5中右側の端部27b2を欠損させた構造であ
る。例えば、エンジン室4内の各機器の実装の関係で、
端部27b2の位置になにかの機器、部品、構造等が配
置され、流体案内板27が延設できない場合に対応し、
このように短くしたものである。このとき、自己通風型
交流発電機28のファン手段30の上流側を覆う端部2
7b1は確保されているので、上記実施の形態と同様の
効果を得ることができる。
【0057】なお、上記に加えて、エンジン8側部への
自己通風型交流発電機28の取り付け位置が変更され、
図1中においてもっと手前側に自己通風型交流発電機2
8が配置されたような場合には、例えば図8に示すよう
に、その自己通風型交流発電機28のファン手段30の
上流部を覆うために延伸した端部27b1′を備えた流
体案内板27A′とすればよい。
【0058】(b)自己通風型交流発電機28にも流体
案内板を設ける場合 図9は、この変形例の要部である交流発電機28Aの詳
細構造を表す図であり、上記図6に相当する図である。
この図9において、本変形例では、前述の交流発電機2
8に代え、自己通風型発電機28のファン手段30の通
風方向吹き出し側(冷却風Pc下流側)に例えば円形の
流体案内板40を設けた交流発電機28Aを配置したも
のである。このとき、ハウジング31の外周側複数箇所
に設けた舌部(ブラケット)31aに貫通孔31aAが
形成されており、流体案内板40のうち貫通孔31aA
に対応する位置にも貫通孔40aが形成されており、こ
れら貫通孔31aA及び貫通孔40aに取り付けボルト
46aを貫通させ3つのナット46bを締めることによ
り、流体案内板40がハウジング31に着脱可能に固定
されている。
【0059】なお、この変形例では、前述の流体案内板
27の端部27b1と、流体案内板40とが、各請求項
記載の自己通風型発電機のファン手段の通風方向吹き出
し側に設けた第2の流体案内板を構成する。
【0060】本変形例によれば、上記流体案内板端部2
7b1に加え、流体案内板40によってもファン手段3
0の冷却風P上流側を覆うことにより、さらに確実にフ
ァン手段30による冷却風Pcの風量を確保し、自己通
風型発電機28Aの発電手段に対する冷却性能をさらに
確実に向上することができる。またこのとき、ベルト3
9の交換・メンテナンス作業時には、取り付けボルト4
7a及びナット47bを緩めることで流体案内板40を
容易に取り外せるので、ベルト39の交換・メンテナン
ス作業を容易に行うことができる。
【0061】なお、自己通風型発電機28Aの発電手段
に対する冷却性能向上の観点だけからみれば、前述の流
体案内板27を省略し、流体案内板40を自己通風型発
電機28Aに設けるだけでもよいことは言うまでもな
い。
【0062】また、以上においては、熱交換器9とし
て、インタークーラ9a、オイルクーラ9b、及びラジ
エータ9cを配置したエンジン冷却装置に本発明を適用
した場合を例にとって説明したが、これに限られるもの
ではなく、熱交換器としてインタークーラ及びラジエー
タのみを配置した場合に対しても適用できることは言う
までもない。また、熱交換器はこれら3種類に限られる
ものでもなく、例えば必要に応じ運転室3に設けるエア
コン用のコンデンサ9d(図1中2点鎖線参照)を併せ
て配置し、冷却風Pで冷却してもよい。
【0063】さらに、以上は、本発明を油圧ショベルの
エンジン室に適用した場合を例にとって説明したが、こ
れに限られず、クレーン、自走式破砕機、ホイールロー
ダ等、他の建設機械のエンジン室に適用してもよい。こ
れらの場合も、同様の効果を得られることは言うまでも
ない。
【0064】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明によれば、
第1の流体案内板を、着脱可能な第1のシュラウド側で
支持するので、ファンベルトの交換・メンテナンス時に
は、第1の流体案内板を第1のシュラウドとともに取り
外すことで、ファンベルトを容易に反エンジン側に引き
出すことができ、ファンベルトの交換・メンテナンス作
業を容易に行うことができる。また、シュラウドを、エ
ンジン側に支持され冷却ファンを内包する第1のシュラ
ウドと熱交換器側に支持される第2のシュラウドとの分
離構造とすることにより、冷却ファンを内包する第1の
シュラウドは冷却ファンと同様にエンジン側の振動系に
属することとなり、両者の相対変位が小さくなってチッ
プクリアランスを小さくすることができるので、ファン
効率を向上し騒音を低減できる効果もある。
【0065】請求項3及び4に記載の発明によれば、自
己通風型発電機のファン手段の通風方向吹き出し側に第
2の流体案内板を設けるので、冷却ファンによる冷却風
がファン手段の冷却風に干渉しようとするのをブロック
し、その影響を遮断することができる。したがって、フ
ァン手段による冷却風量を確保し、自己通風型発電機の
発電手段に対する冷却性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエンジン冷却装置
が設けられるエンジン室の詳細構造を表す図である。
【図2】図1に示したエンジン冷却装置が適用される建
設機械の一例である油圧ショベルの全体外観構造を表す
斜視図である。
【図3】図1に示したエンジン冷却装置が適用されるエ
ンジン室の外観構造を示す拡大斜視図である。
【図4】図1中A部拡大図である。
【図5】流体案内板及びリングガード部の詳細構造を表
す図4中B方向(冷却風下流側)から見た図である。
【図6】交流発電機の詳細構造を表す図1の部分拡大図
である。
【図7】異なる形状の流体案内板を用いる変形例による
流体案内板及びリングガード部の構造を冷却風下流側か
ら見た図である。
【図8】自己通風型交流発電機のファン手段の上流部を
覆うために端部を延伸した流体案内板及びリングガード
部の構造を冷却風下流側から見た図である。
【図9】自己通風型交流発電機にも流体案内板を設けた
変形例の要部である交流発電機の詳細構造を表す図であ
る。
【符号の説明】
4 エンジン室 8 エンジン 9 熱交換器 9c ラジエータ 10a シュラウド前部(第2のシュラウド) 10b シュラウド後部(第1のシュラウド) 10b1A リングガード部(網部材) 11 冷却ファン 27 流体案内板(第1の流体案内板) 27b1 端部(第2の流体案内板) 28 自己通風型発電機 30 ファン手段 40 流体案内板(第2の流体案内板) 43 密封部材(弾性密封部材) P 冷却風 Pc 発電機内部の冷却風
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 真吾 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 船橋 茂久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 3D038 AA00 AA01 AA05 AA10 AB09 AC14 AC15 AC23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建設機械のエンジンが内設されたエンジン
    室内に設けられ、前記エンジンの冷却水を冷却するラジ
    エータを含む少なくとも1つの熱交換器と、前記エンジ
    ンの駆動力で回転され、前記熱交換器を冷却する冷却風
    を誘起する冷却ファンとを有する建設機械のエンジン冷
    却装置において、 前記エンジン側に着脱可能に支持され、前記冷却ファン
    を内包する第1のシュラウドと、 この第1のシュラウドの上流側に位置し、前記熱交換器
    側に支持され該熱交換器を冷却した前記冷却風を前記第
    1のシュラウドに導入する第2のシュラウドと、 前記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドとの相対
    変位を許容しつつそれらの間のシールを行う弾性密封部
    材と、 前記冷却ファンの吹き出し側に位置し、前記第1のシュ
    ラウド側で支持される第1の流体案内板とを設けたこと
    を特徴とする建設機械のエンジン冷却装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械のエンジン冷却装
    置において、前記冷却ファンの吹き出し側に位置するよ
    うに前記第1のシュラウドに設けた網部材をさらに有
    し、前記第1の流体案内板を前記網部材に設けたことを
    特徴とする建設機械のエンジン冷却装置。
  3. 【請求項3】建設機械のエンジンが内設されたエンジン
    室内に設けられ、前記エンジンの冷却水を冷却するラジ
    エータを含む少なくとも1つの熱交換器と、前記エンジ
    ンの動力により駆動され、前記熱交換器を冷却する冷却
    風を誘起する冷却ファンと、前記エンジンの動力により
    駆動される発電手段及びファン手段を備えた自己通風型
    発電機とを有する建設機械のエンジン冷却装置におい
    て、 前記自己通風型発電機の前記ファン手段の通風方向吹き
    出し側に、第2の流体案内板を設けたことを特徴とする
    建設機械のエンジン冷却装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の建設機械のエンジン冷却装
    置において、前記冷却ファンの誘起する冷却風の流れ方
    向と、前記自己通風型発電機のファン手段による通風方
    向とを、互いに反対方向としたことを特徴とする建設機
    械のエンジン冷却装置。
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