JP2001329393A - Ni−Crメッキ鋼板の製造方法 - Google Patents
Ni−Crメッキ鋼板の製造方法Info
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Abstract
範囲のメッキ付着量において、外観均一性に優れたNi
−Crメッキ鋼板を製造する方法を提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明は、鋼板にNiメッキ、Crメッ
キを順次施し、Ni−Crメッキ鋼板を製造するに際
し、Niメッキの後、酸水溶液による処理を行い、水洗
することなくCrメッキを行い、Crメッキにおける初
期電流密度を25A/dm2 以上とすることを主な特徴とす
るものである。酸水溶液による処理方法としては、硫酸
水溶液による浸漬処理またはスプレー処理または電解処
理が採用できる。また、酸処理後ロールで絞って処理液
を除去し水洗することなくCrメッキを行うことがCr
メッキ浴への酸処理液の混入を防止する上で好ましい。
Description
気電子部品、家電製品、文具その他の材料に適した外観
均一性に優れたNi−Crメッキ鋼板の製造方法に関す
る。
いられており、JIS H8617においても規定があ
る。しかしながら、連続通板する鋼板にメッキを施す場
合には、低速通板時から超高速通板時まで、高い生産性
のもとに安定製造できる製造技術が求められており、そ
の実現は必ずしも容易ではない。特に近年、メッキ鋼板
に対する外観の均一性の要望が一段と高まっており、全
幅、全長にわたって色ムラのない鋼板が求められてい
る。
6号では、Niメッキを施した後に、通電加熱、誘導過
熱等の手段でその表面に酸化Ni層を形成し、その後C
rメッキ(またはクロメート)を施すことを特徴とする
外観安定性に優れたメッキ鋼板の製造方法が提示されて
いる。
は、確かに一定の効果は認められるも、最近のより厳し
い外観要求に照らすと十分ではなく、また加熱乾燥のた
めに高価な設備を要するといった問題がある。またさら
に前述の従来技術は比較的低付着量のNiメッキ、Cr
メッキを対象としており、付着量が増加した際には十分
な効果が得られないことが判明した。そこで本発明は、
特別な設備を必要とせず、広い範囲のメッキ付着量にお
いて、外観均一性に優れたNi−Crメッキ鋼板を製造
する方法を提供することを目的とする。
に本発明は、鋼板にNiメッキ、Crメッキを順次施
し、Ni−Crメッキ鋼板を製造するに際し、Niメッ
キの後、酸水溶液による処理を行い、水洗することなく
Crメッキを行い、Crメッキにおける初期電流密度を
25A/dm2 以上とすることを主な特徴とするものであ
る。酸水溶液による処理方法としては、硫酸水溶液によ
る浸漬処理またはスプレー処理または電解処理が採用で
きる。また、酸処理後ロールで絞って処理液を除去し水
洗することなくCrメッキを行うことがCrメッキ浴へ
の酸処理液の混入を防止する上で好ましい。
まず、用いる鋼板は特に限定はなく、また1層目のNi
メッキ前の処理として通常の脱脂、酸洗等の処理を施す
ことはいうまでもない。Niメッキについては特に限定
はなく、ワット浴、硫酸浴、塩化浴等のニッケルメッキ
浴を用いればよい。また少量鉄イオンの混入したNi−
Feメッキ浴であってもかまわない。また、光沢メッ
キ、半光沢メッキ、無光沢メッキを問わない。
の後の水洗水中の溶存酸素によって、または大気中の酸
素によって不可避的に酸化膜が形成され、この不均一が
Crメッキを施した際の色むらの一要因となることか
ら、Crメッキ前に酸水溶液による処理によってその表
面を改質しておくことが必要であり、この点は本発明の
ポイントの一つである。酸処理の後、水洗してしまうと
再度表面が不活性化することから、水洗することなくそ
のままCrメッキ浴に導くことが必要であって、この点
も本発明のポイントのひとつである。
防止するため、ロール絞り等の方法で処理液を除去する
のが好ましい。酸水溶液は、硫酸、塩酸、等が好まし
く、その濃度は10〜200g/l(リットル)程度が
好ましい。酸水溶液に浸漬するだけでもかまわないし、
またアノード電解、カソード電解、またはその組み合わ
せであってもかまわない。また酸水溶液をスプレーする
だけでもかまわない。なお、電解する場合には、硫酸水
溶液を使用することが望ましい。塩酸水溶液を使用する
と塩素ガスが発生する場合があるからである。
を25A/dm2 以上とすることが必要であり、この点は本
発明のもうひとつのポイントである。初期の電流密度が
前記を割ると、その後どのような通電を行おうとも良好
な外観とはならない。初期に前記電流密度を確保すれ
ば、その後の電流密度は、外観には影響せず、必要に応
じて調整すれば良い。例えば、縦型のメッキセルにおい
ては、ダウンパスで25A/dm2 以上の電流密度を確保
し、アップパスでは、通板速度、必要メッキ量に応じた
電流を流せば良い。また例えば、縦型のメッキ槽が複数
の場合には、2槽目以降のメッキ槽での電流密度につい
ても規制なく、通板速度、必要メッキ量に応じた電流を
流せば良い。
の広い付着量範囲において優れた外観均一性が得られ
る。特にNiの付着量としては5g/m2 程度以下、C
rの付着量としては0.5g/m2 程度以下までであれ
ば、極めて均一な外観を得ることができる。なお、耐食
性のことを考慮すると、Ni付着量としては0.05g
/m2 程度以上、Cr付着量としては0.01g/m2
程度以上が望ましい。なお、Crメッキについては、金
属Crと水和酸化Crを有するものであっても本発明の
範囲内であり、その場合のCr付着量とは、両者合計の
Crとしての量である。
説明する。 (実施例1〜3) ・板厚0.25mmのNb−Ti−SulC鋼を原板と
し、 ・脱脂、酸洗処理後メッキを行った。 脱脂条件は、苛性ソーダ50g/l(リットル)、浴温
60℃中で、アノード処理(20A/dm2 )×5秒および
カソード処理(20A/dm2 )×5秒で行った。酸洗条件
は、硫酸50g/l、常温で10秒浸漬した。脱脂、水
洗のそれぞれの工程後は水洗を行った。
l+硫酸10g/lを使用し、縦型セルを用いてメッキ
し、水洗した。 ・Niメッキ後、硫酸50g/l、常温で10秒浸漬
し、ロールで絞ってCrメッキ浴に導入した。 ・Crメッキ浴は無水クロム酸(CrO3 )100g/
l+硫酸2g/lを使用し、縦型セルを用い、初期電流
密度25A/dm2 ×5秒の後、8A/dm2 でCrメッキし、
水洗した。
し、ロールで絞ってCrメッキ浴に導入したこと以外
は、実施例1と全く同様に調整した。
処理(20A/dm2)×5秒およびカソード処理(20A/
dm2 )×5秒後、ロールで絞ってCrメッキ浴に導入し
たこと以外は、実施例1と全く同様に調整した。
こと以外は、実施例1と全く同様に調整した。
た後、水洗、乾燥してCrメッキ浴に導入したこと以外
は、実施例1と全く同様に調整した。
外は、実施例1と全く同様に調整した。
観察し、ムラなく極めて美麗であるものを「◎」、実用
上問題なく美麗であるものを「○」、ムラのあるものを
「△」、ムラの程度が酷いものを「×」と評価した。ま
た目視に加えて、ミノルタ製色彩色差計(CR300)
にて、メッキ鋼板サンプルの任意の2点間の色差(Δ
E)をランダムに10点計測し、その値の最大値が、
0.5未満を「◎」、0.5から1.0未満を「○」、
1.0超を「×」と評価した。結果を表1に示す。表1
に示すように、本発明の実施例では極めて良好な外観均
一性が得られた。
観均一性を有するNi−Crメッキ鋼板の製造が可能と
なる。本発明はNiメッキ後に酸水溶液による処理を行
うことを一つの特長としているが、通常のメッキライン
では多数のメッキ槽を有するのが普通であるから、それ
ら槽のうちの一つを酸処理を行う設備として流用するこ
とができ、何ら特別な設備投資を必要としないため、多
くのメッキラインにとって有用なものである。また従来
にない広いNi,Crの付着量範囲で良好な外観が得ら
れるため、産業上極めて有用なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼板にNiメッキ、Crメッキを順次施
し、Ni−Crメッキ鋼板を製造するに際し、Niメッ
キの後、酸水溶液による処理を行い、水洗することなく
Crメッキを行い、Crメッキにおける初期電流密度を
25A/dm2 以上とすることを特徴とする外観均一性に優
れたNi−Crメッキ鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 酸水溶液による処理が、硫酸水溶液によ
る浸漬処理、スプレー処理、または電解処理のいずれか
であることを特徴とする請求項1に記載のNi−Crメ
ッキ鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 酸水溶液による処理を行い、ロールで絞
って処理液を除去し水洗することなくCrメッキを行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載のNi−Cr
メッキ鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000145783A JP2001329393A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | Ni−Crメッキ鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000145783A JP2001329393A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | Ni−Crメッキ鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329393A true JP2001329393A (ja) | 2001-11-27 |
Family
ID=18652236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000145783A Pending JP2001329393A (ja) | 2000-05-17 | 2000-05-17 | Ni−Crメッキ鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001329393A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011029395A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Hitachi Metals Ltd | 電子部品用複合ボールの製造方法 |
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- 2000-05-17 JP JP2000145783A patent/JP2001329393A/ja active Pending
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