JP2001329164A - 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001329164A
JP2001329164A JP2000152932A JP2000152932A JP2001329164A JP 2001329164 A JP2001329164 A JP 2001329164A JP 2000152932 A JP2000152932 A JP 2000152932A JP 2000152932 A JP2000152932 A JP 2000152932A JP 2001329164 A JP2001329164 A JP 2001329164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide resin
acid
resin composition
polyamide
aliphatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000152932A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Nakamura
賢 中村
Akio Miyamoto
昭夫 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2000152932A priority Critical patent/JP2001329164A/ja
Priority to US09/854,030 priority patent/US6541559B2/en
Priority to DE60121504T priority patent/DE60121504T2/de
Priority to EP01112407A priority patent/EP1158022B1/en
Publication of JP2001329164A publication Critical patent/JP2001329164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時の流動性とハイサイクル性に優れ、尚
且つ様々な溶着方法で高い強度を有するポリアミド樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)結晶性ポリアミド樹脂96〜9
9.9重量% (B)芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含む非晶
性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂0.1〜4重量%か
らなる溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性や成形
性に優れ、尚かつ優れた溶着強度を有するポリアミド樹
脂組成物に関する。これらの樹脂組成物は、自動車や電
気電子部品の材料として使用される。
【0002】
【従来の技術】結晶性ポリアミド樹脂は、その強度、剛
性が高いために、工業材料として広く用いられている。
しかし、ポリアミドとして結晶性ポリアミドだけを用い
る強化ポリアミドはその結晶性ゆえに近年、樹脂部品を
製造する際に多用されるようになった溶着を行った場
合、その部分の強度が十分でないため高い溶着強度を必
要とされる部品に使用できず、また、非晶性ポリアミド
だけからなるポリアミドを用いた場合は、振動溶着強度
は十分であるが、成形性特に流動性が悪いため、射出溶
着強度が低くこれも使用が制限されてきた。
【0003】結晶性ポリアミドの溶着強度を改良する手
法に関しては、近年の溶着をもちいた部品の増加にとも
ない種々の検討が行われている。特開平9−17648
4号、特開平10−219106号公報には沃化銅と沃
化カリウムを用いてナイロンの溶着性を改良する方法が
提案されている。しかしこの方法では実際に用いる沃化
カリウム、沃化銅の量が多いため機械強度の低下や成形
時の分解ガス発生等の問題がある。特開平8−3377
18号公報では結晶性の共重合ナイロンを用いる方法が
提案されているが、共重合ナイロンを用いた場合、溶着
性は著しく改良されるものの、機械的な強度や剛性の低
下と耐熱性を始めとする耐久性が低下するため、使用が
制限される。
【0004】本発明の組成物と類似の組成物は、古くか
ら知られており、特開昭58−53949号、特開昭5
8−53950号公報にて技術開示されている。しかし
ながらこれらの発明は脂肪族ナイロンの耐ハロゲン化金
属性や耐熱水性、低そり性を改良するための技術である
ため、非晶性ナイロンの添加量が本発明と比較して多量
に必要とし、本発明の組成範囲で溶着性の改良効果が得
られることは全く知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するために、成形時の流動性とハイサイクル性に
優れ、尚且つ様々な溶着方法で高い強度を有するポリア
ミド樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの問題を
解決するために鋭意検討した結果、結晶性ポリアミド
に、ごく少量の芳香族モノマー成分を少なくとも2成分
含む非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂を添加する
ことにより目的が達成できることを見出し、本発明に到
達した。
【0007】即ち、本発明は、 (A)結晶性ポリアミド樹脂96〜99.9重量%と
(B)芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含む非晶
性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂0.1〜4重量%と
からなる溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド樹脂組
成物に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される(A)結晶性ポリアミド樹脂
は、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸からなるか、
またはラクタムもしくはアミノカルボン酸からなる脂肪
族ポリアミド樹脂もしくは芳香族モノマー成分を1成分
含む部分芳香族共重合ポリアミド樹脂である。
【0009】脂肪族ポリアミド樹脂のモノマー成分とし
ては、炭素数4〜12の脂肪族ジアミンと炭素数6〜1
2の脂肪族ジカルボン酸か炭素数6〜12のラクタム類
もしくは炭素数6〜12のアミノカルボン酸である。脂
肪族ジアミンの具体例としては、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン等が挙げられる。脂肪族ジ
カルボン酸の具体例としては、アジピン酸、ヘプタンジ
カルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン
酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等
が挙げられ。好ましい脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボ
ン酸の組合せは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸
の等モル塩である。ラクタムの具体例としては、α−ピ
ロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、
ε−エナントラクタム等が挙げられ、アミノカプロン酸
の具体例としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノ
ヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノ
ドデカン酸等が挙げられるが、6―アミノカプロン酸、
12―アミノドデカン酸、ε―カプロラクタム、ラウロ
ラクタムが好ましい。脂肪族ポリアミド形成モノマー
は、1成分単独だけでなく2成分以上を混合して使用す
ることもできる。
【0010】これらモノマー成分から形成される脂肪族
ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン612、ナイロン116が挙げられ、これ
らはホモポリマーでも2種以上のコポリマーでも良い。
【0011】芳香族系モノマー成分を1成分含む結晶性
部分芳香族共重合ポリアミド樹脂とは、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカ
ルボン酸成分などの芳香族系モノマー成分を1成分含む
共重合ポリアミドである。好ましくは、芳香族系モノマ
ー成分を1成分含み、融点が260℃以上320℃未満
の結晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂であり、より
好ましくは、芳香族系モノマー成分を1成分含み、融点
が290℃以上316℃未満の結晶性部分芳香族共重合
ポリアミド樹脂である。芳香族系モノマー成分を1成分
含む好ましい結晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂の
組み合わせとしては、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボ
ン酸の等モル塩、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸
の等モル塩および/または脂肪族ポリアミド形成モノマ
ーからなる結晶性共重合ポリアミドである。
【0012】ここで脂肪族ジアミンとは炭素数4〜12
の脂肪族ジアミンであり、テトラメチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメ
チレンジアミン等が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸と
は炭素数が6〜12の脂肪族ジカルボン酸であり、アジ
ピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン
酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ド
デカンジカルボン酸等が挙げられる。好ましい組み合わ
せは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩
である。
【0013】芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げら
れ、好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンと
テレフタル酸の等モル塩である。
【0014】脂肪族形成モノマーとしては、炭素数6〜
12のアミノカルボン酸および炭素数6〜12のラクタ
ム類であり、6―アミノカプロン酸、7―アミノヘプタ
ン酸、11―アミノウンデカン酸、12―アミノドデカ
ン酸、α―ピロリドン、ε―カプロラクタム、ラウロラ
クタム、ε―エナントラクタム等が挙げられるが、6―
アミノカプロン酸、12―アミノドデカン酸、ε―カプ
ロラクタム、ラウロラクタムが好ましい。脂肪族ポリア
ミド形成モノマーは、1成分単独だけでなく2成分以上
を混合して使用することもできる。
【0015】これらの使用量は、ヘキサメチレンジアミ
ンとアジピン酸の等モル塩30〜70重量%、ヘキサメ
チレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩70〜30重
量%、脂肪族ポリアミド形成モノマー0〜15重量%で
あり、好ましくは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン
酸の等モル塩35〜55重量%、ヘキサメチレンジアミ
ンとテレフタル酸の等モル塩65〜45重量%、脂肪族
ポリアミド形成モノマー0〜10重量%である。
【0016】本発明における結晶性ポリアミド樹脂の重
合度には特に制限はないが、ポリマー1gを96%濃硫
酸100mlに溶解し、25℃で測定した相対粘度が
1.8〜5.0であることが好ましく、より好ましくは
2.0〜3.0である。相対粘度が上記数値の上限より
高い場合、加工性を著しく損ない、上記下限より低い場
合、機械的強度が低下するため好ましくない。
【0017】本発明で使用する(B)芳香族系モノマー
成分を少なくとも2成分含む非晶性部分芳香族共重合ポ
リアミド樹脂は、イソフタル酸以外にテレフタル酸成分
やヘテロ芳香環化合物を少なくとも1成分含むポリアミ
ド樹脂である。この非晶性部分芳香族共重合ポリアミド
樹脂は、動的粘弾性の測定によって得られた絶乾時の損
失弾性率のピーク温度によって求められたガラス転移温
度が100℃以上の非晶性ポリアミドが好ましく、2組
以上の脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸の等モル塩
を含むものが望ましい。
【0018】ここで脂肪族ジアミンとは炭素数4〜12
の脂肪族ジアミンであり、テトラメチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナ
メチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカ
メチレンジアミン等が挙げられる。
【0019】芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げら
れ、好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンと
テレフタル酸の等モル塩とヘキサメチレンジアミンとイ
ソフタル酸の等モル塩である。
【0020】本発明で使用する(B)芳香族系モノマー
成分を少なくとも2成分含む非晶性部分芳香族共重合ポ
リアミド樹脂としては、脂肪族ジアミンとイソフタル酸
およびテレフタル酸からなるポリアミド形成性成分10
0〜60重量%と脂肪族ポリアミド成分0〜40重量%
であるものが好ましい。また、脂肪族ジアミンと芳香族
ジカルボン酸の等モル塩としては、テレフタル酸成分単
位60〜95モル%およびイソフタル酸成分単位5〜4
0モル%および脂肪族ジアミンとからなるものが好まし
い。
【0021】本発明において(A)結晶性ポリアミド樹
脂と(B)芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含む
非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂との混合比率
は、(A)樹脂が96〜99.9重量%、(B)樹脂が
0.1〜4重量%の範囲である。好ましくは(A)樹脂
が97〜99重量%、(B)樹脂が1〜3重量%であ
る。
【0022】(B)樹脂の非晶性部分芳香族共重合ポリ
アミド樹脂の使用量が上記数値の上限より多いと、金型
内流動性が悪化するとともに結晶化が遅れハイサイクル
成形性を損なうので好ましくない。
【0023】また、(B)樹脂の非晶性部分芳香族共重
合ポリアミド樹脂の使用量が上記数値の下限より少ない
と溶着強度の改良効果が薄く、本発明の目的を達成でき
ない。
【0024】本発明の樹脂組成物は、そのままでも自動
車用や電気・電子部品の材料として使用できるが、その
目的を損なわない範囲で充填材や耐熱剤、耐候剤、結晶
核剤、結晶化促進剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、難燃
剤、難燃助剤、着色剤等の機能性付与剤を用いることが
できる。
【0025】より具体的には、充填材としてはガラス繊
維やカーボン繊維、ワラストナイトやチタン酸カリウム
ウィスカー等の繊維状無機材料、モンモリロナイト、タ
ルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、ガラ
スパウダー、ガラスビーズ等の無機充填材、各種有機ま
たは高分子パウダー等の有機充填材などが挙げられる。
【0026】より具体的には、耐熱剤としては、ヒンダ
ードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、
ハロケン化銅などが挙げられ、単独またはこれらを組み
合わせて使用できる。耐候剤としては、ヒンダードアミ
ン類やサリシレート類が挙げられ、単独またはこれらを
組み合わせて使用できる。結晶核剤としては、タルク、
クレーなどの無機フィラー類や脂肪酸金属塩等の有機結
晶核剤などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせ
て使用できる。結晶化促進剤としては、低分子量ポリア
ミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪
族アルコール類が挙げられ、単独またはこれらを組み合
わせて使用できる。離型剤としては、脂肪酸金属塩類、
脂肪酸アミド類や各種ワックス類が挙げられ、単独また
はこれらを組み合わせて使用できる。帯電防止剤として
は、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエステル類
や高級脂肪酸エステル類が挙げられ、単独またはこれら
を組み合わせて使用できる。難燃剤としては、水酸化マ
グネシウム等の金属水酸化物、リン、リン酸アンモニウ
ム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、
エチレンジメラミンジシアヌレート、硝酸カリウム、臭
素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、
臭素化ポリスチレン化合物、テトラブロモベンジルポリ
アクリレート、トリブロモフェノール重縮合物、ポリブ
ロモビフェニルエーテル類や塩素系難燃剤が挙げられ、
単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
【0027】本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を
損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂組成物を加えること
ができる。併用される熱可塑性樹脂の例としてポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、A
S樹脂、アクリル樹脂等の汎用樹脂材料、ナイロン6、
ナイロン66、ナイロン12等の脂肪族ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリフェニレンサルファイド、その他高耐熱樹脂が
挙げられる。特にポリエチレンやポリプロピレンを併用
する場合には無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマ
ー等で変性したものを使用することが望ましい。
【0028】本発明の樹脂組成物は、それぞれの樹脂ペ
レットをブレンドして、最終製品を得る段階で溶融混合
して形成しても良いし、一軸あるいは二軸押出機、バン
バリーミキサー等であらかじめ溶融混合した上で成形に
供することもできる。このように押出成形用、ブロー成
形用あるいは射出成形用として使用することができる。
【0029】本発明の組成物は、溶着工法を用いる製品
に使用された場合、その性能を顕著に発揮することがで
きるが、それに限定されるものではない。溶着工法の具
体例としては、振動溶着工法、ダイスライドインジェク
ション(DSI)やダイロータリーインジェクション
(DRI)といった射出溶着工法、超音波溶着工法、ス
ピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー
溶着工法、高周波誘導加熱溶着工法等が挙げられる。
【0030】さらに本発明の組成物は、多色成形やウエ
ルド部等の溶融接合部の存在する製品においてもその性
能を発揮する。
【0031】本発明の組成物は、自動車、2輪車などの
エンジン、トランスミッション、デファレンシャル機構
部品、シャーシ部品、外装部品、内装部品や電装部品、
電気・電子部品等に使用できる。具体例としては、オイ
ルストレーナー、タイミングチェーンカバー、ロッカー
カバー、インテークマニホールド、フューエルレール、
タイミングチェーンテンショナー、スラストワッシャ
ー、パワーステアリングタンク、ブレーキフルードサブ
タンク、キャニスター、オートマチックトランスミッシ
ョンステータ、エアクリーナー、レゾネーター、バキュ
ームタンク、スロットルボディ、ラジエタータンク、サ
ーモスタットハウジング、ラジエターインレットパイ
プ、ラジエターアウトレットパイプ、ギヤー、リテーナ
ー、フロントエンド、ヘッドライトステイ、ロアアー
ム、リンク等の機構部品、エアダクト、ガソリンタン
ク、ブレーキパイプ、フューエルパイプ等の中空部品、
アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダル等の
ペダル類、センサー、リレーボックス、コネクター等の
電装部品、端子台、コネクター、リレー等の電気・電子
部品が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。なお、実施例および比較例における成形品の物
性測定は次のように行った。
【0033】(物性評価) (機械的特性評価)次の項目条件にて評価を行った。評
価はすべて乾燥状態で行った。 (1)引張り強さ及び伸び :ASTMD638に従
い、厚み3.2mmの1号試験片を用いて引張り速度毎
分5mmで行った。 (2)曲げ強さ及び曲げ弾性率 :ASTMD790に
従い、厚み3.2mmの短冊状試験片を用いて3点曲げ
試験を行った。 (3)衝撃強さ :ASTMD256に従
い、厚み3.2mmの短冊状試験片を用いて後加工でノ
ッチをつけてアイゾット衝撃試験装置で評価した。
【0034】(成形性評価) (4)流動長 :幅12.5mm、厚
み1mmの棒流動長測定用スパイラル金型を用い、住友
重機製SG75射出成形機で射出圧力50MPaでの流
動長を測定した。
【0035】(溶着強度評価) (5)射出溶着強度 :本発明で得られた組
成物を用い、DRI工法で下記に示す条件で成形された
図1から3に示す形状からなる試験片の引張り強さを測
定した。引張り条件は、引張り速度5mm/sec、チ
ャック間距離25mmで行った。 成形機 :日鋼N140BII 樹脂温度 :表1および2に示す。 金型温度 :80℃ 保圧 :20MPa 射出時間 :1sec 冷却時間 :20sec
【0036】実施例1 ポリアミド6(宇部興産(株)製1015B;相対粘度
2.65)97重量%とポリアミド6I/6T(エムス
社製グリボリーG21)3重量%とをあらかじめ均一混
合したのち、バレル温度270℃に設定した44mmφ
ベント付2軸押出機で混練して目的のポリアミド樹脂組
成物ペレットを作成した。次に得られたペレットを11
0℃10torrの減圧化で24時間乾燥した後、シリ
ンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形しAS
TM準拠の引張り試験片、曲げ試験片、衝撃試験片の成
形と流動性を評価した。さらにDRI工法で成形された
試験片の引張り強度を測定した。得られた結果を表1に
示した。
【0037】実施例2〜5 ポリアミド6とポリアミド6I/6Tの仕込割合を表1
に示したように変更した以外は実施例1と同様にポリア
ミド樹脂組成物を作成し、その物性を評価した。得られ
た結果を表1に併記した。
【0038】比較例1 (B)の非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂を用い
ず、実施例1に準じてポリアミド樹脂を作成し、その物
性を評価した。得られた結果は表1に併記した。
【0039】比較例2〜3 ポリアミド6とポリアミド6I/6Tの仕込割合を表1
に示したように変更した以外は実施例1と同様にポリア
ミド樹脂組成物を作成し、その物性を評価した。得られ
た結果を表1に併記した。
【0040】実施例6 ポリアミド樹脂としてポリアミド66(宇部興産(株)製
2020B;相対粘度2.70)を用いた以外は実施例
1と同様にポリアミド樹脂を作成し、その物性を評価し
た。混練はバレル温度285℃で行い、シリンダー温度
275℃、金型温度80℃で射出成形した。得られた結
果は表2に示した。
【0041】実施例7 ポリアミド樹脂としてポリアミド66/6T(宇部興産
(株)製8123X;相対粘度2.30)を用いた以外は
実施例1と同様にポリアミド樹脂組成物を作成し、その
物性を評価した。混練はバレル温度320℃にて行い、
シリンダー温度320℃、金型温度110℃で射出成形
した。得られた結果は表2に併記した。
【0042】実施例8 ポリアミド樹脂としてポリアミド6/66(宇部興産
(株)製2123B;相対粘度2.65を用いた以外は実
施例1と同様にポリアミド樹脂組成物を作成し、その物
性を評価した。混練はバレル温度280℃にて行い、シ
リンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し
た。得られた結果は表2に併記した。
【0043】実施例9 ポリアミド樹脂としてポリアミド12(宇部興産(株)製
3020B;相対粘度2.90)を用いた以外は実施例
1と同様にポリアミド樹脂組成物を作成し、その物性を
評価した。混練はバレル温度240℃にて行い、シリン
ダー温度240℃、金型温度80℃で射出成形した。得
られた結果は表2に併記した。
【0044】比較例4 (B)の非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂を用い
ず、実施例6に準じてポリアミド樹脂を作成し、その物
性を評価した。得られた結果は表2に併記した。
【0045】比較例5 (B)の非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂を用い
ず、実施例7に準じてポリアミド樹脂を作成し、その物
性を評価した。得られた結果は表2に併記した。
【0046】実施例10 ポリアミド樹脂として相対粘度2.45のポリアミド6
(宇部興産(株)製1013B)を用いた以外は実施例1
と同様にポリアミド樹脂を作成し、その物性を評価し
た。得られた結果は表2に併記した。
【0047】実施例11 ポリアミド樹脂として相対粘度2.90ポリアミド6
(宇部興産(株)製1022B)を用いた以外は実施例1
と同様にポリアミド樹脂を作成し、その物性を評価し
た。得られた結果は表2に併記した。
【0048】実施例12 ポリアミド樹脂として相対粘度3.20ポリアミド6
(宇部興産(株)製1030B)を用いた以外は実施例1
と同様にポリアミド樹脂を作成し、その物性を評価し
た。得られた結果は表2に併記した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】これらの結果から、(B)樹脂の比率が少
なくなると溶着強度の改良効果が発現されず、逆に
(B)樹脂の比率が多くなると金型内での流動性が低下
し成形性が悪化する。また(B)樹脂の効果は、色々な
結晶性ポリアミド樹脂に対して有効である。
【0052】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、結晶
性ポリアミド樹脂本来の機械的特性を損なうことなく、
高い溶着強度を有している。このため、特殊な成形機や
後加工方法にたよることなく大型成形品や複雑な形状の
部品に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験片の一例の正面図を示したものである。
(数値の単位はmm)
【図2】試験片の一例の側面図を示したものである。
(数値の単位はmm)
【図3】DRI工法で成形した試験片の状態図を示した
ものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)結晶性ポリアミド樹脂96〜99.
    9重量% (B)芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含む非晶
    性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂0.1〜4重量%か
    らなる溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】結晶性ポリアミド樹脂が脂肪族ジアミンと
    脂肪族二塩基酸からなるかもしくはラクタムとからなる
    請求項1記載の溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】結晶性ポリアミド樹脂がテレフタル酸また
    はその誘動体と脂肪族ジアミンからなる請求項1記載の
    溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含
    む非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂が、テレフタ
    ル酸成分単位60〜95モル%およびイソフタル酸成分
    単位5〜40モル%および脂肪族ジアミンとからなる請
    求項1記載の溶着部の強度に優れた成形用ポリアミド樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】芳香族モノマー成分を少なくとも2成分含
    む非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂が、脂肪族ジ
    アミンとイソフタル酸およびテレフタル酸からなるポリ
    アミド形成性成分100〜60重量%と脂肪族ポリアミ
    ド成分0〜40重量%である請求項1記載の溶着部の強
    度に優れた成形用ポリアミド樹脂組成物。
JP2000152932A 2000-05-24 2000-05-24 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物 Pending JP2001329164A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000152932A JP2001329164A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物
US09/854,030 US6541559B2 (en) 2000-05-24 2001-05-11 Polyamide resin composition showing excellent weld strength
DE60121504T DE60121504T2 (de) 2000-05-24 2001-05-21 Polyamidharzzusammensetzungen mit ausgezeichneter Schweissfestigkeit
EP01112407A EP1158022B1 (en) 2000-05-24 2001-05-21 Polyamide resin composition showing excellent weld strength

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000152932A JP2001329164A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001329164A true JP2001329164A (ja) 2001-11-27

Family

ID=18658279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000152932A Pending JP2001329164A (ja) 2000-05-24 2000-05-24 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001329164A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006002156A (ja) * 2004-06-16 2006-01-05 Ems Chemie Ag 脂肪族ポリアミドと部分芳香族ポリアミドのポリマー混合物、その成形物およびその使用
JP2014517898A (ja) * 2011-04-28 2014-07-24 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 被潤滑摺動システム用摺動要素

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006002156A (ja) * 2004-06-16 2006-01-05 Ems Chemie Ag 脂肪族ポリアミドと部分芳香族ポリアミドのポリマー混合物、その成形物およびその使用
JP2014517898A (ja) * 2011-04-28 2014-07-24 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 被潤滑摺動システム用摺動要素
US9890836B2 (en) 2011-04-28 2018-02-13 Dsm Ip Assets B.V. Sliding element for lubricated sliding system
US11377554B2 (en) 2011-04-28 2022-07-05 Dsm Ip Assets B.V. Sliding element for lubricated sliding system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6291633B1 (en) Polyamide resin compositions with excellent weld strength
KR101370098B1 (ko) 폴리아미드 및 폴리아미드 조성물
US6541559B2 (en) Polyamide resin composition showing excellent weld strength
WO2009067413A1 (en) Use of polyamide compositions for making molded articles having improved adhesion, molded articles thereof and methods for adhering such materials
JP5964964B2 (ja) ポリアミド、ポリアミド組成物及び成形品
JP4779416B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP4240996B2 (ja) エンジン冷却水系部品用ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる部品
JPH11222553A (ja) 芳香族ポリアミド樹脂組成物
US4981920A (en) Polyamide resin composition and a shaped article
JPH0433820B2 (ja)
US20040235987A1 (en) Polyamide-based thermoplastic molding materials and single-piece and multiple-piece plastic shaped bodies made from said thermoplastic molding materials
JP2018009158A (ja) 繊維強化ポリアミド樹脂組成物およびその成形品
JP4908670B2 (ja) 溶着強度に優れた強化ポリアミド樹脂組成物
JP2000204241A (ja) ウエルド強度に優れたポリアミド樹脂組成物
JP2002030215A (ja) 溶着強度に優れた強化ポリアミド樹脂組成物
JP2001329164A (ja) 溶着強度に優れたポリアミド樹脂組成物
JP2002030214A (ja) 溶着強度に優れた強化ポリアミド樹脂組成物
JP2000204240A (ja) ウエルド強度に優れたポリアミド樹脂組成物
JP2004083792A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3387220B2 (ja) 高流動性ナイロン系樹脂組成物および電子部品
JP4078854B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP2002030213A (ja) 溶着強度に優れた強化ポリアミド樹脂組成物
JPH06271766A (ja) ポリアミド樹脂組成物の製造法
JPH06271769A (ja) ポリアミド樹脂組成物の製造法
JP2008274301A (ja) エンジン冷却水系部品用ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる部品