JP2001329138A - メタクリル系樹脂成形体およびその製造方法、並びに表示体 - Google Patents

メタクリル系樹脂成形体およびその製造方法、並びに表示体

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JP2001329138A JP2000149735A JP2000149735A JP2001329138A JP 2001329138 A JP2001329138 A JP 2001329138A JP 2000149735 A JP2000149735 A JP 2000149735A JP 2000149735 A JP2000149735 A JP 2000149735A JP 2001329138 A JP2001329138 A JP 2001329138A
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methyl methacrylate
methacrylic resin
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Tomoji Onda
智士 恩田
Yoshifumi Kubota
喜文 久保田
Takuya Okumoto
卓也 奥元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観が良好で、かつ、耐候性及び蓄光性を両
立した蓄光性メタクリル系樹脂成形体を提供する。 【解決手段】 メタクリル系樹脂100質量部に対し
て、平均粒子径10μm以上40μm以下の無機蓄光顔
料が3質量部以上100質量部以下、ヒンダードアミン
系光安定剤が0.01質量部以上1質量部以下、及び沈
降防止剤が0.1質量部以上5質量部以下含まれるメタ
クリル系樹脂成形体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタクリル系樹脂
成形体およびその製造方法、並びに表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄光顔料を含むメタクリル系樹脂板は注
型重合法又は押し出し法により成形可能である。押し出
し法によって成形した場合、用いる蓄光顔料の硬度が高
いために押し出し機等の金属部分の摩耗が激しく、摩耗
した金属が成形品を汚染するという問題があった。ま
た、注型法によって製造する場合には、蓄光顔料の比重
が一般に原料の比重よりも大きいため、硬化中に蓄光顔
料の沈降が起こり、得られる成形板に肌荒れ、反りが生
じるという問題があった。
【0003】また、一般に蓄光顔料は、紫外線から可視
光線の領域の光を励起エネルギーとして吸収するが、通
常のメタクリル系樹脂には耐候性の向上を目的として紫
外線吸収剤が添加されている。このため、メタクリル系
樹脂の内部に存在する蓄光顔料粒子には、可視光線のみ
到達し、紫外線領域の光は樹脂中の紫外線吸収剤に吸収
されて蓄光顔料の励起エネルギーとしては使用されず、
蓄光顔料の蓄光性能を十分に引き出しているものではな
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭60−5505
1号公報には、重合性のアクリルシロップと蓄光顔料よ
りなる蓄光性を有する樹脂組成物が開示され、この重合
性アクリルシロップは、メチルメタクリレート重合体を
メタクリル酸メチルに溶解混合する方法や、メタクリル
酸メチルをあらかじめ予備重合する方法により形成され
ている。このような樹脂組成物を用いて注型成形する際
に蓄光顔料の沈降を防止するためには、アクリルシロッ
プの粘度を著しく高くする必要があり、型内へ注入する
ことが非常に困難となり、一方、型内に注入する作業性
を考慮した粘度では沈降防止効果が不足し、重合硬化中
に蓄光顔料が沈降し、得られた成形板に肌荒れ、反りを
生じていた。
【0005】また、特開平11−158205号公報に
は、立体規則性を有する特定量のメタクリル酸メチル系
重合体を使用したチキソトロピー性を有する重合性原料
を利用することによって沈降を防止する方法が提案され
ている。しかしながら、立体規則性メタクリル酸メチル
系重合体の入手が困難であったり、立体規則性メタクリ
ル酸メチル系重合体を使用することによるコストアップ
等の問題があった。
【0006】また、特開昭60−135246号公報に
は、耐候性の向上を目的として、紫外線吸収剤を含む透
明合成樹脂層で蓄光顔料を含有する発光層を被覆してな
る耐光性に優れた発光性物品が提案されている。しか
し、紫外線吸収剤の存在により樹脂の耐候性は向上する
ものの、紫外線吸収剤が励起エネルギーとして使用可能
な紫外線領域の光を吸収してしまうため、蓄光顔料の性
能を十分に発揮できていなかった。
【0007】そこで本発明の目的は、外観が良好で、か
つ、耐候性及び蓄光性を両立した蓄光性メタクリル系樹
脂成形体および表示体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
鑑み、鋭意検討した結果、樹脂原料に特定量の沈降防止
剤を添加して注型成形することによって蓄光顔料が均一
分散した蓄光性メタクリル系樹脂成形体が得られること
を見い出した。さらに、紫外線吸収剤の含有量を特定量
以下として、蓄光顔料に紫外線領域の光が十分に到達す
るようにするとともに、樹脂の耐候性をヒンダードアミ
ン系光安定剤により向上させることによって、蓄光顔料
の性能を十分に引き出し、高輝度で長い発光時間を発揮
させ得ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】また、使用目的に応じて上記樹脂原料にさ
らに架橋剤を添加することによって耐薬品性の向上と、
より一層の蓄光顔料の均一分散が可能であることを見い
出した。
【0010】すなわち本発明は、メタクリル系樹脂10
0質量部に対して、平均粒子径10μm以上40μm以
下の無機蓄光顔料が3質量部以上100質量部以下、ヒ
ンダードアミン系光安定剤が0.01質量部以上1質量
部以下、及び沈降防止剤が0.1質量部以上5質量部以
下含まれるメタクリル系樹脂成形体に関する。
【0011】また本発明は、メタクリル酸メチル系重合
性原料100質量部に対して、平均粒子径10μm以上
40μm以下の無機蓄光顔料が3質量部以上100質量
部以下、ヒンダードアミン系光安定剤が0.01質量部
以上1質量部以下、沈降防止剤が0.1質量部以上5質
量部以下、及び重合開始剤が含まれるメタクリル酸メチ
ル系シラップを、型に注入し、重合硬化させることを特
徴とするメタクリル系樹脂成形体の製造方法に関する。
【0012】また、本発明は、上記メタクリル系樹脂成
形体を用いた表示体に関するものであり、この表示体は
紫外線を発する蛍光灯からなる照明装置を備えることに
より長期間蓄光特性を維持した蓄光性表示体とすること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明におけるメタクリル系樹脂
とは、メタクリル酸メチル単独重合体、メタクリル酸メ
チルと、メタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和単量
体との共重合体(以下「メタクリル酸メチル系共重合
体」という。)、あるいはこれら(共)重合体の混合物
を示す。メタクリル酸メチル系共重合体としては、全単
量体質量を100質量部としたとき、メタクリル酸メチ
ルを80質量部以上とメタクリル酸メチルと共重合可能
な不飽和単量体を20質量部以下の割合で混合したもの
の重合体が好ましい。
【0014】本発明における無機蓄光顔料としては、Z
nS、ZnCdS、CaS、CaSrS等の硫化物から
なる蓄光顔料の他、金属アルミン酸塩を母結晶として附
活剤にユウロピウム等を使用した蓄光顔料等が例示でき
る。
【0015】無機蓄光顔料の粒子径は、平均粒子径とし
て10μm以上40μm以下であることが必要である。
特に平均粒子径が20μm以上30μm以下であると蓄
光性能のバランスが良くなるため好ましい。平均粒子径
が10μm未満の場合、蓄光性能の低下を起こし、また
平均粒子径40μmを超える場合は、単位質量当たりの
粒子の表面積が小さくなることによる発光効率の低下が
起こったり、でき上がったメタクリル系樹脂成形体の中
の粒子が肉眼で容易に確認できるため、メタクリル系樹
脂成形体としての外観を損ねる。
【0016】無機蓄光顔料の含有量は、メタクリル系樹
脂100質量部に対して3質量部以上100質量部以下
であることが必要であり、蓄光性能、生産性、コストの
バランスの点で、20質量部以上40質量部以下が好ま
しい。メタクリル系樹脂100質量部に対して3質量部
未満では十分な蓄光性能が得られず、また100質量部
を超える量を添加しても蓄光性能の向上が見られず製造
コストが増大するだけで好ましくない。また100質量
部を超える量を添加すると製造時に型内への注入粘度の
上昇が著しく生産性の低下もまねく。
【0017】本発明におけるヒンダードアミン系光安定
剤は、製造時に用いるメタクリル酸メチルシラップの重
合を阻害するものでなければ、市販のヒンダードアミン
系光安定剤を使用することができる。
【0018】ヒンダードアミン系光安定剤としては、主
に2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を持つ
化合物が好ましく、例えば、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト等が挙げられる。さらに低塩基性化、高分子量化した
ヒンダードアミン系光安定剤も使用することができる。
【0019】ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、
メタクリル系樹脂100質量部に対して0.01質量部
以上1質量部以下であることが必要である。0.01質
量部未満では光安定剤としての効果が薄れ、1質量部よ
り多いと光安定剤による帯色やコストアップ等の不具合
が起こる。ヒンダードアミン系光安定剤は、紫外線領域
の光は吸収せずに樹脂の耐候性を向上させることができ
るため、本発明のような紫外線領域の光を透過させなが
ら耐候性を向上させることができる。
【0020】紫外線吸収剤は、上記のヒンダードアミン
系光安定剤により樹脂の耐光性の向上を図ることができ
るので、必要に応じて耐光性を補うために添加すること
ができる。その際、蓄光顔料の特性に合わせ、吸収波長
域を適宜選択して使用することができるが、一般の蓄光
顔料は発光のための励起エネルギーとして紫外線領域の
光も吸収するため、メタクリル系樹脂成形体中に紫外線
吸収剤を多量に入れると発光強度の低下や発光持続時間
の短縮という問題が起こる。よって、紫外線吸収剤の含
有量は、メタクリル系樹脂100質量部に対して0.0
01質量部以下が好ましい。含有量は少ない方がより好
ましい。
【0021】本発明における沈降防止剤は、アルミニウ
ムステアレート、アルミニウムオクトープ、ステアリン
酸亜鉛、カルシウムリノレート、アミノプロセスクレ
ー、コロイダル系有機エステル、レシチン、エチルオレ
ート、有機ベントナイト、シリカゲル等の一般に沈降防
止効果が得られることが知られている物質の他、市販さ
れている塗料用、プラスチック用等の沈降防止剤も使用
することができる。
【0022】沈降防止剤の含有量は、メタクリル系樹脂
100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下が
好ましい。0.1質量部未満では、製造時に沈降防止効
果が不足し、得られるメタクリル系樹脂成形体の外観を
損ねる。また5質量部を超える量を添加すると、一般に
沈降防止剤自体に重合性が無いため、得られる成形体中
の未重合物の量が多くなり、メタクリル系樹脂成形体と
しての機械的強度や、耐候性が低下する。
【0023】本発明のメタクリル系樹脂成形体は、メタ
クリル酸メチル系重合性原料100質量部に対して、平
均粒子径10μm以上40μm以下の無機蓄光顔料が3
質量部以上100質量部以下、ヒンダードアミン系光安
定剤が0.01質量部以上1質量部以下、沈降防止剤が
0.1質量部以上5質量部以下、及び重合開始剤が含ま
れるメタクリル酸メチル系シラップを、型に注入し、重
合硬化させることにより製造することができる。
【0024】ここで、メタクリル酸メチル系重合性原料
とは、メタクリル酸メチル系重合体と、メタクリル酸メ
チルと、必要により、メタクリル酸メチルと共重合可能
な単量体とからなる重合性原料をいう。また、メタクリ
ル酸メチル系重合体とは、メタクリル酸メチル単独重合
体、メタクリル酸メチル系共重合体、又はこれら重合体
の混合物をいう。メタクリル酸メチル系共重合体として
は、全単量体質量を100質量部としたとき、メタクリ
ル酸メチル単量体を80質量部以上とメタクリル酸メチ
ルと共重合可能な不飽和単量体を20質量部以下の割合
で混合したものの重合体が好ましい。
【0025】重合開始剤としては、単量体を重合させ得
る化合物であれば2,2'−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル等の公知のも
のでよい。メタクリル酸メチル系重合性原料100質量
部に対して重合開始剤は0.005質量部以上、0.5
質量部以下添加することが好ましい。
【0026】メタクリル酸メチル系シラップには架橋剤
を添加してもよい。架橋剤は、メタクリル酸メチルと共
重合可能な2官能以上の不飽和単量体が使用できる。例
えば、エチレングリコールジメタクリレートや1,3−
ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジメタクリレートを初めとする2官能ジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートや1,
3−ブタンジオールジアクリレートを初めとする2官能
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート等を初めとする3官能アクリレート等を例示するこ
とができる。また、多官能アクリレート、多官能メタク
リレート以外では、ジビニルベンゼン等の多官能ビニル
化合物やアリルメタクリレート等も使用可能である。
【0027】重合時に架橋剤が存在すると、樹脂が架橋
構造を取ることにより耐薬品性、耐候性が向上し、ま
た、選択する架橋剤によっては重合過程における系の粘
度上昇速度が向上し、より短時間で高粘度となるため、
顔料がより沈降しにくくなる効果が得られる。
【0028】このような架橋剤は、必要により添加され
るが、添加する場合は、メタクリル酸メチル系重合性原
料100質量部に対して0.01質量部以上1質量部以
下が好ましい。添加量が少なすぎると架橋剤の添加効果
が低く、添加量が多すぎると架橋密度が高くなりすぎて
得られる成形体がもろくなったり、製造時に表面欠陥が
起こりやすくなる等の不具合を生じやすい。生産性を考
慮すると0.05質量部以上0.5質量部以下が好まし
い。
【0029】メタクリル酸メチル系シラップには、必要
に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲内で、酸化防
止剤、連鎖移動剤、染料、無機蓄光顔料以外の顔料を添
加することができる。
【0030】無機蓄光顔料、ヒンダードアミン系光安定
剤、沈降防止剤、重合開始剤等を含有するメタクリル酸
メチル系シラップを得る方法は、従来公知の方法でよ
い。例えば、メタクリル酸メチル単量体あるいは単量体
混合物に、メタクリル酸メチル単独重合体または/及び
メタクリル酸メチル系共重合体を溶解させ、この溶液
に、無機蓄光顔料、ヒンダードアミン系光安定剤、沈降
防止剤、重合開始剤等を添加、混合する。また、メタク
リル酸メチル単量体あるいは単量体混合物を予備重合に
よりその一部を重合させた後、必要によりメタクリル酸
メチル系重合体を添加し溶解し、その後あるいは同時
に、無機蓄光顔料、ヒンダードアミン系光安定剤、沈降
防止剤、重合開始剤等を添加、混合してもよい。
【0031】メタクリル酸メチル系シラップは、従来公
知の注型重合法によって重合硬化させてメタクリル系樹
脂成形体とすることができる。注型重合法としては2枚
の対向するガラス板の間隙の周囲に塩化ビニル製ガスケ
ットを配置したガラスセルにメタクリル酸メチル系シラ
ップを注入して加熱することにより、重合硬化させる方
法が挙げられる。
【0032】本発明のメタクリル系樹脂成形体は、紫外
線から可視光領域までの光を蓄光顔料が吸収して、可視
光領域の光を発するため暗所における視認性に優れてお
り、看板、道路標識等の表示体に好適である。本発明の
メタクリル系樹脂成形体からなる表示体はブラックライ
ト等の紫外線を発する蛍光灯からなる照明装置によって
紫外線を照射することで、より一層輝度が高い発光を持
続することができる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例により本発明を説明する。
【0034】実施例1 メタクリル酸メチル単独重合体2kgをメタクリル酸メ
チル8kgに溶解したメタクリル酸メチル系重合性原料
に、沈降防止剤としてビックケミー・ジャパン(株)製
Disperplast−1142を50g、ヒンダー
ドアミン系光安定剤として三共(株)製サノールLS−
770を10g添加して十分に撹拌混合した後、蓄光顔
料として(株)スズセイ製SXG−2(平均粒子径20
μm)を2.5kg及び重合開始剤として2,2'−ア
ゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)40gを
さらに添加し撹拌混合し、減圧脱気を行ってメタクリル
酸メチル系シラップを得た。
【0035】このメタクリル酸メチル系シラップ550
gを、600×450×10mmの2枚のガラスセル及
び塩化ビニル製ガスケットよりなる注型用の鋳型に流し
込み、60℃水浴中で10時間重合し、次いで120℃
空気浴中で5時間重合した後室温まで冷却し、ガラスセ
ルを剥離して2mm厚の板状のメタクリル系樹脂成形体
を得た。
【0036】実施例2 実施例1における沈降防止剤、光安定剤を加える過程
で、架橋剤としてさらに三菱レイヨン(株)製アクリエ
ステルEDを10g加えた以外は実施例1と同様の操作
を行って板状のメタクリル系樹脂成形体を得た。
【0037】実施例3〜5 蓄光顔料、ヒンダードアミン系光安定剤、架橋剤、沈降
防止剤、紫外線吸収剤の添加量を表1に示すようにした
以外は、実施例1と同様にして板状のメタクリル系樹脂
成形体を得た。なお、紫外線吸収剤として、旭電化工業
(株)製アデカスタブLA−31を用いた。
【0038】比較例1〜7 蓄光顔料、ヒンダードアミン系光安定剤、架橋剤、沈降
防止剤、紫外線吸収剤の添加量を表1に示すようにした
以外は、実施例1と同様にして板状のメタクリル系樹脂
成形体を得た。
【0039】上記の実施例および比較例において得られ
た板状の成形体を下記の方法により評価した。結果を表
1に示す。
【0040】注入作業性 550×400×2mmのアクリル板製造型内への流し
込み作業性を評価した。流し込み作業性が良好なものを
○、流し込み作業が可能なものを△、流し込み作業不可
能なものを×とした。
【0041】肌荒れ 製造後の成形体の表面観察を行った。表面光沢が良好な
ものを○、表面光沢が低く、ざらついた状態のものを×
とした。
【0042】反り 製造後の板状の成形体を定盤の上に凸状に置いて評価し
た。400mmの辺の中央の浮きが2mm未満のものを
○、400mmの辺の中央の浮きが2mm以上のものを
×とした。
【0043】外観 製造後の成形体の外観を目視で評価した。凹凸及び表裏
の色調差等が無く良好なものを○、凹凸は無いが表裏の
色調差があるものを△、凹凸及び表裏の色調差があるも
のを×とした。
【0044】明るさ 製造後の成形体にブラックライトで10分間照射後、夜
間屋外で30m離れた所から視認性を目視観察した。視
認性良好のものを○、成形体の輪郭が不明瞭なものを×
とした。
【0045】耐候性 製造後の成形板をサンシャインウェザーメーターで50
0時間暴露後に外観、色調を目視評価した。色調、外観
に変化が無いものを○、色調、外観に変化があるものを
×とした。
【0046】
【表1】
【0047】実施例6 実施例1にて得られた成形体に通常のアクリル用インク
を用いて印刷を行い、看板を作製した。
【0048】得られた看板を、昼間屋外に設置し、夜間
観察した。照明がない状態であっても発光し視認性良好
であった。
【0049】実施例7 夜間、ブラックライトからなる照明装置によって、実施
例6で作製した看板に紫外線を照射した。照明がない状
態と比較して、さらに明るく発光し、視認性が極めて良
好であった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、外観良好であり、かつ
蓄光性能および耐候性を両立したメタクリル系樹脂成形
体が提供できる。また、このようなメタクリル系樹脂成
形体を容易に製造できる。
【0051】さらに、本発明のメタクリル系樹脂成形体
は、従来の技術によって製造された蓄光性メタクリル系
樹脂成形体に比較して、高輝度で長時間発光可能なた
め、視認性に優れた看板等の各種表示体を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 13/20 G09F 13/20 D // B29K 33:00 B29K 33:00 B29L 31:00 B29L 31:00 (72)発明者 奥元 卓也 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 Fターム(参考) 4F071 AA33 AC12 AD02 AE09 AF33 AH19 BA03 BB01 BB12 BC07 4F204 AA21 AB12 AE10 AG01 AH42 EA03 EB01 EE23 EF02 EF27 EK18 4J002 BG061 DE186 DG026 DJ008 DJ018 EG038 EG048 EH079 EK049 ET009 EU077 FA086 FD047 FD096 GP00 5C096 AA01 AA27 BA04 CA03 CA28 CB01 CC02 CC10 CC37 EA03 EB08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリル系樹脂100質量部に対し
    て、平均粒子径10μm以上40μm以下の無機蓄光顔
    料が3質量部以上100質量部以下、ヒンダードアミン
    系光安定剤が0.01質量部以上1質量部以下、及び沈
    降防止剤が0.1質量部以上5質量部以下含まれるメタ
    クリル系樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメタクリル系樹脂成形体
    を用いた表示体。
  3. 【請求項3】 紫外線を発する蛍光灯からなる照明装置
    を備えた請求項2記載の表示体。
  4. 【請求項4】 メタクリル酸メチル系重合性原料100
    質量部に対して、平均粒子径10μm以上40μm以下
    の無機蓄光顔料が3質量部以上100質量部以下、ヒン
    ダードアミン系光安定剤が0.01質量部以上1質量部
    以下、沈降防止剤が0.1質量部以上5質量部以下、及
    び重合開始剤が含まれるメタクリル酸メチル系シラップ
    を、型に注入し、重合硬化させることを特徴とするメタ
    クリル系樹脂成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 メタクリル酸メチル系シラップにさら
    に、メタクリル酸メチルと共重合可能な架橋剤が、メタ
    クリル酸メチル系重合性原料100質量部に対して0.
    01質量部以上1質量部以下含まれる請求項4記載のメ
    タクリル系樹脂成形体の製造方法。
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JP2000149735A Pending JP2001329138A (ja) 2000-05-22 2000-05-22 メタクリル系樹脂成形体およびその製造方法、並びに表示体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005008687A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 耐水性蓄光顔料配合樹脂組成物とその成形品

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