JPH05339400A - ポリカーボネート系成形体 - Google Patents

ポリカーボネート系成形体

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JPH05339400A
JPH05339400A JP4154804A JP15480492A JPH05339400A JP H05339400 A JPH05339400 A JP H05339400A JP 4154804 A JP4154804 A JP 4154804A JP 15480492 A JP15480492 A JP 15480492A JP H05339400 A JPH05339400 A JP H05339400A
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JP
Japan
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polycarbonate
based molded
cerium oxide
transparency
coating layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP4154804A
Other languages
English (en)
Inventor
Kotaro Tsuboi
康太郎 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摩耗性、耐候性及び透明性に優れたポリカー
ボネート系成形体を提供する。 【構成】ポリカーボネート樹脂を二軸押出機にて板状に
押し出し、肉厚3mmのポリカーボネート系成形基体を
得た。ポリメチルメタクリレート100重量部と、平均
粒径5nmの酸化セリウム1重量部をトルエンに溶解
し、ポリメチルメタクリレート濃度20重量%の溶液を
得た。この溶液中に、ポリカーボネート系成形基体を5
分間浸漬した後、引き上げて5分間乾燥し、ポリカーボ
ネート系成形基体面上に、厚さ20μmのアクリル系重
合体と酸化セリウムからなる被覆層を形成したポリカー
ボネート系成形体を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、採光材、窓ガラス等の
屋外に用いられる、耐摩耗性、耐候性及び透明性に優れ
たポリカーボネート系成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系成形体は、透明で軽
量であり、機械的性質に優れる等の種々の特徴を有して
おり、ガラス代替等、様々な分野に使用されている。し
かしながら、ガラスと比べて、耐摩耗性や耐候性に劣る
こと等から、現在ガラスに全面的に代替されるには至っ
ていない。
【0003】ポリカーボネート系成形体の耐摩耗性を改
良する方法として、ポリカーボネート系成形体の表面に
塗料を塗布し保護膜を形成する試みが種々なされてい
る。例えば、ポリカーボネート系成形体の表面に、特開
昭47─33164号公報に記載の如く、熱硬化性のメ
ラミン樹脂塗料を塗布し熱硬化する方法、特開昭53─
7771号公報に記載の如く、多官能性アクリル系化合
物を塗布して紫外線硬化する方法、特開昭52─138
565号公報に記載の如く、加熱硬化によってオルガノ
シロキサンを被覆する方法等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの加
熱、硬化によって保護膜を形成する方法は、ポリカーボ
ネート系成形体が長時間、高温にさらされるため、機械
的強度の低下を来すという問題点があり、又、多官能性
アクリル系化合物を紫外線による硬化方法では、硬化が
短時間で終了するものの、照射時にポリカーボネート系
成形体が紫外線により黄変するとか、発熱して変形する
とか、紫外線硬化反応促進のための光重合開始剤等が硬
化樹脂塗膜中に残存し、保護膜及びポリカーボネート系
成形体の耐候性に悪影響を及ぼすという問題点があっ
た。
【0005】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、耐摩耗性、耐候性及び透明性に優れたポリカーボネ
ート系成形体を提供することを目的としてなされたもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリカーボネ
ート系成形基体の表面に、アクリル系重合体100重量
部と平均粒径3〜50nmの酸化セリウム0.5〜3重
量部からなる被覆層が形成されているポリカーボネート
系成形体である。
【0007】本発明において、ポリカーボネートとして
は、芳香族二価フェノール類、代表的にはビスフェノー
ルAと、カーボネート前駆体とを公知の方法によって重
合させて得られるものが使用される。
【0008】本発明において、アクリル系重合体として
は、ポリカーボネート系成形基体との密着性に優れ、そ
れ自体長期間の使用に耐え得ることが要求され、公知の
アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートの単
独重合体又は共重合体の1種以上からなるものが使用さ
れ、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエ
チル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アク
リレート、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メチルアクリレート─n−ブチルメタクリレート共
重合体、エチルアクリレート─メチルメタクリレート共
重合体、n−ブチルメタクリレート─i−ブチルメタク
リレート共重合体等が挙げられる。
【0009】本発明において、酸化セリウムとしては、
平均粒子径が3〜50nmのものが使用され、5〜10
nmの超微粒子のものが好適に使用される。3nm未満
の場合には、ポリカーボネート系成形体の耐摩耗性及び
耐候性を向上させるには、被覆層中に多量を含有させる
必要があり、非経済的であるばかりでなく、被覆膜のポ
リカーボネート系成形基体に対する密着性が低下してし
まう。逆に、50nmを超える場合には、ポリカーボネ
ート系成形体の透明性が低下してしまう。
【0010】被覆層中の酸化セリウムの含有量は、アク
リル系重合体100重量部に対して、0.5〜3重量部
である必要がある。含有量が0.5重量部未満の場合に
は、ポリカーボネート系成形体の耐摩耗性及び耐候性が
悪くなり、3重量部を超える場合には、ポリカーボネー
ト系成形体の透明性が低下してしまう。
【0011】被覆層の厚さは、10〜80μmが好まし
い。厚さが10μm未満の場合には、ポリカーボネート
系成形体の耐摩耗性及び耐候性が十分でない傾向があ
り、逆に、80μmを超える場合には、ポリカーボネー
ト系成形体の透明性が低下する傾向がある。
【0012】カーボネート系成形基体の表面にアクリル
系重合体と酸化セリウムからなる被覆層を形成する方法
は、例えば、アクリル系重合体と酸化セリウムからなる
液中にポリカーボネート系成形基体を浸漬したり、ポリ
カーボネート系成形基体の表面にアクリル系重合体と酸
化セリウムからなる液をスプレー、コーティング等の公
知の手段により塗布した後、70〜110℃の温度で1
〜10分間加熱し乾燥することによって行う。
【作用】本発明のポリカーボネート系成形体は、ポリカ
ーボネート系成形基体の表面に、アクリル系重合体10
0重量部と平均粒径3〜50nmの酸化セリウム0.5
〜3重量部からなる被覆層が形成されていることによ
り、その酸化セリウムが表面硬度に優れているので、耐
摩耗性に優れており、又、酸化セリウムが良く紫外線を
吸収するので、耐候性に優れており、且つ酸化セリウム
の添加量が少ないので、透明性に優れている。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1〜6,比較例2〜6 ポリカーボネート樹脂(住友ノーガッタ社製:商品名
「CALIBRE300」)を二軸押出機にて板状に押
し出し、肉厚3mmのポリカーボネート系成形基体を得
た。
【0014】ポリメチルメタクリレート(三菱レーヨン
社製:商品名「アクリペット」)100重量部と、表1
に示した平均粒径の酸化セリウム(多木化学社製:商品
名「ニードラール」)の表1に示した量を、トルエンに
溶解させ、ポリメチルメタクリレート濃度20重量%の
溶液を得て、この溶液中に、上記のポリカーボネート系
成形基体を5分間浸漬した後、引き上げて5分間乾燥
し、ポリカーボネート系成形基体の表面に、厚さ20μ
mのアクリル系重合体と酸化セリウムを含有する被覆層
が形成されたポリカーボネート系成形体を得た。
【0015】このポリカーボネート系成形体について、
耐摩耗性、耐候性及び透明性の試験を行い、その評価を
した。その結果を表1に併せて示した。尚、耐摩耗性、
耐候性及び透明性の試験は下記の如くに行った。 耐摩耗性 JIS T 8147に準じて、落砂前後のポリカーボ
ネート系成形体の表面の曇度をヘーズメーターで測定
し、曇度=落砂後の曇度−落砂前の曇度を評価した。
【0016】耐候性 サンシャインカーボンアーク試験機にて、300時間照
射後のポリカーボネート系成形体の表面の色調変化をカ
ラーコンピューターで測定し、黄変度=照射後の黄変度
−照射前の黄変度を評価した。
【0017】透明性 JIS K 7105に準じて、ポリカーボネート系成
形体の表面の曇度をヘーズメーターで測定し、評価し
た。
【0018】比較例1 実施例1の表面を被覆する前の状態のポリカーボネート
系成形基体について、耐摩耗性、耐候性及び透明性の試
験を行い、その評価をした。その結果を表1に併せて示
した。
【0019】
【表1】
【0020】表1からも明らかな如く、比較例1の如く
被覆膜を設けないものや、比較例2の如く被覆層中の酸
化セリウムの含有量が少ないものは、耐摩耗性及び耐候
性が悪く、又、比較例3〜6の如く被覆層中の酸化セリ
ウムの含有量の多いものは、透明性が悪い。これに対し
て、本願の実施例のポリカーボネート系成形体は、いず
れも耐摩耗性、耐候性及び透明性に優れている。
【0021】
【発明の効果】本発明ポリカーボネート系成形体は、上
記の如き構成とされているので、耐摩耗性、耐候性及び
透明性に優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 33:04 7921−4J 69:00 9363−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート系成形基体の表面に、
    アクリル系重合体100重量部と平均粒径3〜50nm
    の酸化セリウム0.5〜3重量部からなる被覆層が形成
    されていることを特徴とするポリカーボネート系成形
    体。
JP4154804A 1992-06-15 1992-06-15 ポリカーボネート系成形体 Pending JPH05339400A (ja)

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JP4154804A JPH05339400A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 ポリカーボネート系成形体

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JPH05339400A true JPH05339400A (ja) 1993-12-21

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JP4154804A Pending JPH05339400A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 ポリカーボネート系成形体

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JP (1) JPH05339400A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0732356A3 (en) * 1995-03-16 1997-03-19 Gen Electric Acrylic coatings that contain an inorganic UV stabilizer
JP2002022648A (ja) * 2000-07-03 2002-01-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 樹脂被膜が形成された樹脂成形品の耐候性評価方法およびポリカーボネート製成形品
WO2012133368A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 東レ株式会社 積層シートおよびそれを用いた太陽電池
WO2021177425A1 (ja) 2020-03-04 2021-09-10 旭化成株式会社 積層体、ハードコート塗膜、及び塗料組成物

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KR20220129593A (ko) 2020-03-04 2022-09-23 아사히 가세이 가부시키가이샤 적층체, 하드 코트 도막, 및 도료 조성물

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