JP2001328809A - 塩基性金属硝酸塩及びその製造法 - Google Patents

塩基性金属硝酸塩及びその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス発生剤用の酸化剤として適した塩基性金
属硝酸塩の提供。 【解決手段】 下記(a)〜(d)の要件の1以上を具
備する熱安定性の良い塩基性金属硝酸塩。 (a)粒子の粒径が2〜40μm;(b)X線解析にお
けるピークの半値幅が0.4deg以下となる結晶化度を
有すること;(c)TG−DTA分析による重量減少開
始温度が220℃以上であること;(d)不純物の含有
量がNa原子換算で1000ppm以下であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な塩基性金属
硝酸塩、その製造方法、それを用いたガス発生剤組成物
及び前記ガス発生剤組成物を用いたエアバッグ用ガス発
生器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車における乗員保護装置としてのエ
アバッグ用ガス発生剤としては、従来からアジ化ナトリ
ウムを用いた組成物が多用されてきた。しかし、アジ化
ナトリウムの人体に対する毒性[LD50(oral−rat)
=27mg/kg]や取扱い時の危険性が問題視され、
それに替わるより安全ないわゆる非アジド系ガス発生剤
組成物として、各種の含窒素有機化合物を含むガス発生
剤組成物が開発されている。
【0003】例えば、米国特許4,909,549号に
は、水素を含むテトラゾール、トリアゾール化合物と酸
素含有酸化剤との組成物が開示されている。米国特許
4,370,181号には、水素を含まないビテトラゾ
ールの金属塩と酸素を含まない酸化剤とからなるガス発
生剤組成物が開示されている。米国特許4,369,0
79号には、水素を含まないビテトラゾールの金属塩と
アルカリ金属硝酸塩、アルカリ金属亜硝酸塩、アルカリ
土類金属硝酸塩、アルカリ土類金属亜硝酸塩及びこれら
の混合物からなるガス発生剤組成物が開示されている。
米国特許5,542,999号には、GZT,TAG
N,NG(ニトログアニジン)、NTO等の燃料、塩基
性硝酸銅、有毒ガスを低減する触媒とクーラント剤から
なるガス発生剤が開示されている。特開平10−722
73号には、ビテトラゾール金属塩、ビテトラゾールア
ンモニウム塩、アミノテトラゾールと硝酸アンモニウム
からなるガス発生剤が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
非アジド系ガス発生剤組成物は、燃焼温度、燃焼速度、
相移転、一酸化炭素及び窒素酸化物の生成量、ガス発生
効率などに問題がある。例えば、前記の米国特許4,3
69,079号のガス発生剤組成物は、燃焼温度が高
く、実際に使われると大量のクーラントが必要となる。
米国特許5,542,999号の組成物は、燃焼速度が
小さく、短時間で完全燃焼できない恐れがある。特開平
10−72273号のガス発生剤は、使用温度範囲にお
いて硝酸アンモニウムの相転移による形状変化によっ
て、ガス発生剤成型体が破損し、安定的に燃焼できなく
なる。また、前記のこれらの非アジド系ガス発生剤に関
する先行技術では、ガス発生剤の燃料がテトラゾール
類、ニトログアニジン、TAGN等が使用されている
が、これらの化合物はすべて危険物に属するものであ
り、取り扱い時には安全上十分な注意が要求される。
【0005】更に、非アジド系ガス発生剤においては、
燃料と酸化剤の組合せによっては長期間にわたって物理
的及び化学的な相互作用がなされる結果、燃料成分が徐
々に分解されてしまい、燃料の熱分解温度が当初の設計
温度から低下していくという問題が生じる。このように
燃料の熱分解温度が低下した場合、長期間経過する過程
でガス発生剤が劣化する場合があるので、燃料の分解が
小さく保存安定性の高いガス発生剤が求められている。
【0006】本発明の課題は、燃料成分と組み合わせた
場合に保存安定性の高いガス発生剤を得ることができる
塩基性金属硝酸塩及びその製造方法を提供することであ
る。
【0007】また本発明の他の課題は、作動前には保存
安定性及び取り扱い時の安全性が高く、作動時には燃焼
温度が低く、燃焼速度が大きく、一酸化炭素及び窒素酸
化物の生成量が少なく、燃焼安定性がよいガス発生剤組
成物を提供することである。
【0008】更に本発明の他の課題は、前記ガス発生剤
組成物を用いたエアバッグ用ガス発生器を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(a)〜
(d)の要件の1以上を具備する塩基性金属硝酸塩を提
供する。
【0010】(a)粒子の粒径が0.5〜40μm; (b)X線回折法におけるピークの半値幅が0.35de
g以下となる結晶化度を有すること; (c)TG−DTA分析による重量減少開始温度が22
0℃以上であること; (d)不純物の含有量がNa原子換算で1000ppm
以下であること; この発明の塩基性金属硝酸塩は熱安定性に優れたもので
ある。
【0011】また本発明は、硝酸金属塩と炭酸水素アル
カリ金属塩を反応させる塩基性金属硝酸塩の製造方法を
提供する。
【0012】また本発明は、燃料及び塩基性金属硝酸塩
を含有しており、前記塩基性金属硝酸塩が下記要件(a
−1)〜(a−3)から選ばれる1以上を具備している
ものであるガス発生剤組成物を提供する。
【0013】(a−1)粒子の粒径が0.5〜40μ
m; (a−2)粒子の比表面積が0.4〜6.0m2/g; (a−3)粒子の嵩密度が0.4g/ml以上; また本発明は、燃料及び塩基性金属硝酸塩を含有してお
り、前記塩基性金属硝酸塩が、1次粒子が凝集してなる
2次粒子であり、前記2次粒子が下記要件(a−1)〜
(a−3)から選ばれる1以上を具備しているものであ
るガス発生剤組成物を提供する。
【0014】(a−1)粒子の粒径が0.5〜40μ
m; (a−2)粒子の比表面積が0.4〜6.0m2/g; (a−3)粒子の嵩密度が0.4g/ml以上; 更に本発明は、上記のガス発生剤組成物を用いたエアバ
ッグ用インフレータを提供する。
【0015】なお、上記の(a)〜(d)、(a−1)
〜(a−3)の各要件の測定条件は実施例に示す。
【0016】本発明における塩基性金属硝酸塩は、次の
ような式で示される一連の化合物が挙げられる。また、
更に水和水を含む化合物も存在する場合もある。式中、
Mは金属を、x’は金属数を、y、y’はNO3イオン
数を、z’はOHイオン数を、nはM(NO3y部分に
対するM(OH)z部分の比を示すものである。
【0017】M(NO3y・nM(OH)z又はM
x'(NO3y'(OH)z' 前記式に相当するものの例としては、金属Mとして銅、
コバルト、亜鉛、マンガン、鉄、モリブデン、ビスマ
ス、セリウムを含む、Cu2(NO3)(OH)3、Cu3
(NO3)(OH)5・2H2O、Co2(NO3)(O
H)3、Zn2 (NO3)(OH)3、Mn(NO3)(O
H)2、Fe4(NO3)(OH)11・2H2O、Bi(N
3)(OH)2、Ce(NO33(OH)・3H2Oが
挙げられる。
【0018】塩基性金属硝酸塩としては、塩基性硝酸銅
(BCN)、塩基性硝酸コバルト、塩基性硝酸亜鉛、塩
基性硝酸マンガン、塩基性硝酸鉄、塩基性硝酸モリブデ
ン、塩基性硝酸ビスマス及び塩基性硝酸セリウムから選
ばれる1種以上が挙げられ、これらの中でも塩基性硝酸
銅が好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の熱安定性の良い塩基性金
属硝酸塩は、下記の(a)〜(d)の要件を1以上具備
するものであり、1以上でできるだけ多く具備すること
が好ましく、全ての要件を具備することがより好まし
い。また、2以上の要件を具備する場合、少なくとも要
件(a)を具備することが望ましい。
【0020】要件(a):粒径が0.5〜40μm、好
ましくは0.5〜20μm、より好ましくは1〜10μ
mの範囲であること; 要件(b):X線回折法におけるピークの半値幅が0.
35deg以下、好ましくは0.26deg以下となる結晶化
度を有すること; 要件(c):TG−DTA分析による重量減少開始温度
が220℃以上、好ましくは215℃以上であること; 要件(d):不純物の含有量がNa原子換算で1000
ppm以下、好ましくは600ppm以下であること; この実施形態の塩基性金属硝酸塩は熱安定性に優れたも
のである。
【0021】次に、上記の塩基性金属硝酸塩の製造法に
ついて説明する。本発明の塩基性金属硝酸塩は、例え
ば、硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ金属塩を反応させて
製造することができる。前記反応過程は、塩基性硝酸銅
を例にとると下記反応式(II)で示される。 4Cu(NO32・3H2O+6MHCO3 → Cu(NO32・3Cu(OH)2+6MNO3+6CO2+12H2O (II) (式中、Mはアルカリ金属である。) この反応式(II)から明らかなとおり、塩基性の弱酸塩と
して炭素水素アルカリ金属塩を選定することにより、そ
の炭酸水素アルカリ金属塩が硝酸金属塩と反応し、アル
カリ金属イオンが硝酸根と結合して、水によく溶解する
硝酸アルカリ金属塩になり、炭酸水素アニオンが水素イ
オンと反応して、炭酸ガスと水に転化する。
【0022】このような反応式(II)で示される本発明の
製造方法によれば、生成した硝酸は塩基性の弱酸塩で中
和され、中和後の弱酸は不安定なためにガスとして溶液
から逃げて行くので、塩基性金属硝酸塩の生成が妨害さ
れない。
【0023】本発明の塩基性金属硝酸塩の製造方法とし
ては、上記した硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ金属塩を
反応させる方法が望ましいが、水酸化アルカリ金属化合
物、アルカリ金属炭酸塩のような強い塩基性物質(例え
ば、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム)を用いる方法も
適用することができる。なお、前記強い塩基性物質を用
いた場合は、反応式(III)、(IV)、(V)で示されるように
副反応により副生物が生成し、これらの副生物の存在に
より熱安定性が悪くなるものと考えられる。
【0024】 2KOH + Cu(NO3)2 → Cu(OH)2 +2KNO3 (III) Cu(NO3)2・3Cu(OH)2 + 2KOH → 4CuO + 4H2O + 2KNO3 (IV) Cu(NO3)2・3Cu(OH)2 + 2Na2CO3 → 2Cu2O3(OH)2 + 2NaOH + 2NaNO3 (V) 硝酸金属塩としては、硝酸コバルト、硝酸銅、硝酸亜
鉛、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸モリブデン、硝酸ビス
マス、硝酸セリウム等を挙げることができ、これらの中
でも硝酸銅が好ましい。硝酸銅としては、下記一般式
(I)で示される化合物が好ましく、硝酸銅三水塩と硝
酸銅六水塩がより好ましい。このような硝酸銅化合物は
市販されており、かつ安価に入手できるものである。
【0025】Cu(NO3)2・nH2O (I) (式中、nは0〜6である。) 硝酸銅等の硝酸金属塩は水溶液又は水に可溶な有機溶媒
(例えばエタノール)と水との混合溶媒に溶解したものを
用いることができるが、水溶液の形で一般的には用いら
れる。
【0026】溶液中の硝酸銅等の硝酸金属塩濃度は特に
規制されるものではなく、1%溶液〜飽和溶液までの濃
度から任意に選べばよいが、一般的には1モルの硝酸銅
等の硝酸金属塩に対する溶媒の使用量は200〜500
0ml程度であるのが好ましい。この範囲より濃度が高
い場合は、得られた塩基性硝酸銅等の塩基性金属硝酸塩
の結晶化が悪くなる傾向が見られ、熱安定性が悪くな
る。なお、大過剰に溶媒を用いても使用量に見合った効
果が得られるわけではなく、副生成物となる硝酸アルカ
リ金属塩の回収等後処理に手間がかかるため好ましくな
い。
【0027】硝酸銅等の硝酸金属塩を中和する炭酸水素
アルカリ金属塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ルビジウム、
炭酸水素セシウムを挙げることができるが、経済性面か
ら、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
である。このような炭酸水素アルカリ金属塩は、大量生
産している工業薬品であり、安価で工業的に入手が容易
な工業原料である。
【0028】炭酸水素アルカリ金属塩は固体又は溶液の
形で使用することができる。溶液の場合の溶媒として
は、水又は水に可溶な有機溶媒(例えばエタノール)と水
との混合溶媒を用いることが出来る。一般的には水溶液
の状態で用いられる。
【0029】炭酸水素アルカリ金属塩1モルに対する溶
媒の使用量は1〜10リットル程度であるのが好まし
い。炭酸水素アルカリ金属塩が固体又は前記範囲より濃
い濃度の場合は、硝酸銅等の硝酸金属塩溶液中の硝酸濃
度を低くする等の工夫をしないと、硝酸銅等の硝酸金属
塩溶液に添加した時に局部的にアルカリ濃度が高くな
り、副反応の水酸化銅の形成が起き、再現性よく熱安定
性のよい塩基性硝酸銅等の塩基性金属硝酸塩を得ること
ができない場合もある。
【0030】硝酸銅等の硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ
金属塩の混合比率は、硝酸銅等の硝酸金属塩1モルに対
して炭酸水素アルカリ金属塩2モル以下が好ましく、
1.0〜1.7モルの範囲がより好ましい。この範囲よ
り炭酸水素アルカリ金属塩が少ない場合は、塩基性硝酸
銅等の塩基性金属硝酸塩の品質は向上せず、塩基性硝酸
銅等の塩基性金属硝酸塩の収率が低くなるだけで工業的
な製造方法としては意味がない。また、この範囲より多
い場合は、塩基性硝酸銅等の塩基性金属硝酸塩の中に水
酸化銅等の金属水酸化物が混入するために好ましくな
い。
【0031】硝酸銅等の硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ
金属塩との混合方法は特に規制されないが、一般的には
硝酸銅等の硝酸金属塩の溶液に炭酸水素アルカリ金属塩
溶液を添加することが好ましい。その他、事前に一定の
pH値に調整した溶液中に、硝酸銅等の硝酸金属塩と炭
酸水素アルカリ金属塩をほぼ同時に添加する方法を用い
ることもできる。添加する際、局部的なアルカリ濃度の
上昇を避ける為攪拌下で添加し、更に添加口を一個所以
上にする等の工夫を凝らすことが好ましい。添加速度
は、反応のスケール、攪拌の程度、水溶液の濃度、添加
口の数、混合温度等により影響を受けるのでこれらを考
慮して決める必要があるが、一般的には局所的なアルカ
リ濃度を抑える意味からゆっくり添加して行くことが好
ましい。
【0032】硝酸銅等の硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ
金属塩の混合温度は特に規制されず、一般的には室温か
ら100℃の範囲で実施するが、加温下で行うことが好
ましい。
【0033】添加終了後の熟成時間は、混合温度、混合
時間等に影響されるので一概に決定できないが、混合温
度が高い場合は熟成時間を短かくすることが好ましい。
熟成時間が必要以上に長い場合、生成した塩基性硝酸銅
等の塩基性金属硝酸塩の一部が分解して熱安定性の悪い
ものになる。また、熟成時間が短かい場合、塩基性硝酸
銅等の塩基性金属硝酸塩の結晶化が充分ではなく、熱安
定性が悪くなるので、これらの影響を考慮して決定する
ことが望ましい。
【0034】上記で説明した反応条件以外に、下記の条
件でも反応を行うことができる。硝酸銅等の硝酸金属塩
1モルに対する溶媒の使用量は、20〜400ml、好
ましくは50〜200mlとすることができる。炭酸水
素アルカリ金属塩1モルに対する溶媒の使用量は0.2
〜2.5L、好ましくは0.5〜1.5Lとすることが
できる。反応温度は0〜35℃、好ましくは5〜20℃
で行うことができる。
【0035】次に、本発明のガス発生剤組成物について
説明する。本発明のガス発生剤組成物は、燃料及び塩基
性金属硝酸塩、更に必要に応じて添加剤を含有している
ものである。
【0036】本発明のガス発生剤組成物で用いる塩基性
金属硝酸塩の一実施形態は、下記要件(a−1)〜(a
−3)から選ばれる1以上を具備しているものであり、
好ましくはいずれか2つの要件、より好ましくは3つの
要件を具備しているものである。
【0037】要件(a−1):粒子の粒径が0.5〜4
0μm、好ましくは0.5〜20μm、より好ましくは
1〜10μm; 要件(a−2):粒子の比表面積が0.4〜6.0m2
/g、好ましくは0.5〜4.0m2/g、より好まし
くは0.5〜2.5m2/g; 要件(a−3):粒子の嵩密度が0.4g/ml以上、
好ましくは0.4〜1.0g/ml、より好ましくは
0.7〜1.0g/ml。
【0038】要件(a−1)〜(a−3)を満たすこと
によって、下記の理由等により、塩基性金属硝酸塩と組
み合わせた場合に安定性が悪くなる化合物、例えば、グ
アニジン誘導体(例えばニトログアニジン)と塩基性金
属硝酸塩(例えば塩基性硝酸銅)を含むガス発生剤組成
物を製造したとき、下記のとおりの優れた効果が得られ
る。なお、以下においては、特に効果の大きいニトログ
アニジンと塩基性硝酸銅を用いた場合について説明する
が、本発明のガス発生剤組成物は前記組合せに限定され
るものではない。
【0039】ニトログアニジン(NQ)と塩基性硝酸銅
(BCN)を混合したときに、NQとBCNの間の物理
的及び/又は化学的な相互作用が大きいと、NQとBC
Nの分解温度が低下して、ガス発生剤組成物の性能に悪
影響を与える。即ち、NQの−NH2基とBCNの−O
H基との間で相互作用(例えば、水素結合、ファンデル
ワールス力)が生じ、高温になった場合等において、脱
水等の化学反応で水等を生成するなどしてガス発生剤組
成物の性能に悪影響を与える。しかし、要件(a−1)
〜(a−3)を満たすことによって、下記の作用効果が
得られるので、ガス発生剤組成物の性能に悪影響を与え
ることが防止される。 〔要件(a−1)による作用効果〕BCNの粒径が小さ
過ぎると、NQの表面により多くのBCNが付着するな
どして、それらの間の相互作用がより大きくなり、分解
温度が低下するなどの影響がある。そこで、粒径を要件
(a−1)の範囲にすることによって、相互作用を小さ
くして、分解温度の低下等が生じることを防止できる。 〔要件(a−2)による作用効果〕BCNの比表面積が
大きいと、比表面積の小さいBCNを用いた場合に比べ
て、同重量のBCNを用いてもBCNの総表面積が大き
くなる結果、NQとBCNとの相互作用が大きくなる。
そこで、比表面積を要件(a−2)の範囲にすることに
よって、相互作用を小さくして、分解温度の低下等が生
じることを防止できる。 〔要件(a−3)による作用効果〕BCNの嵩密度が小
さいと単位重量当たりの体積が大きく、比表面積が大き
くなるので、要件(a−2)を満たさなくなる。また、
特に凝集体の場合、ガス発生剤組成物の製造工程におい
てBCNが破壊されると、その時に発生する新鮮な破砕
面とNQの相互作用が大きいことから、固く凝集されて
いること、即ち嵩密度が高いものが相互作用を小さくで
きることになり、その結果、分解温度の低下等が生じる
ことを防止できる。
【0040】本発明のガス発生剤組成物で用いる塩基性
金属硝酸塩の他の実施形態は、上記した要件(a−1)
〜(a−3)に加えて更に下記要件(b)〜(d)から
選ばれる1以上を具備しているものであり、好ましくは
いずれか2つの要件、より好ましくは3つの要件を具備
しているものである。
【0041】要件(b):X線回折法におけるピークの
半値幅が0.35deg以下、好ましくは0.26deg以下
となる結晶化度を有すること; 要件(c):TG−DTA分析による重量減少開始温度
が220℃以上、好ましくは215℃以上であること; 要件(d):不純物の含有量がNa原子換算で1000
ppm以下、好ましくは600ppm以下であること。
【0042】要件(b)及び(c)を具備することで、
塩基性硝酸銅自体の安定性を向上させることができ、ま
た要件(d)を具備することで、ニトログアニジンと塩
基性硝酸銅を組み合わせた場合の安定性を高くすること
ができ、また要件(b)〜(d)を具備することで、上
記したニトログアニジンと塩基性硝酸銅との相互作用の
抑制効果を更に高めることができる。
【0043】本発明のガス発生剤組成物で用いる塩基性
金属硝酸塩の他の実施形態は、塩基性金属硝酸塩が、1
次粒子が凝集してなる2次粒子であり、前記2次粒子が
下記要件(a−1)〜(a−3)から選ばれる1以上を
具備しているものであり、好ましくはいずれか2つの要
件、より好ましくは3つの要件を具備しているものであ
る。
【0044】要件(a−1):粒子の粒径が0.5〜4
0μm、好ましくは0.5〜20μm、より好ましくは
1〜10μm; 要件(a−2):粒子の比表面積が0.4〜6.0m2
/g、好ましくは0.5〜4.0m2/g、より好まし
くは0.5〜2.5m2/g; 要件(a−3):粒子の嵩密度が0.4g/ml以上、
好ましくは0.4〜1.0g/ml、より好ましくは
0.7〜1.0g/ml; 要件(a−1)〜(a−3)を具備することにより、上
記した効果を得ることができる。
【0045】本発明のガス発生剤組成物で用いる塩基性
金属硝酸塩が凝集体である場合の他の実施形態は、上記
した要件(a−1)〜(a−3)に加えて更に下記要件
(b)〜(d)から選ばれる1以上を具備しているもの
であり、好ましくはいずれか2つの要件、より好ましく
は3つの要件を具備しているものである。
【0046】要件(b):X線回折法におけるピークの
半値幅が0.35deg以下、好ましくは0.26deg以下
となる結晶化度を有すること; 要件(c):TG−DTA分析による重量減少開始温度
が220℃以上、好ましくは215℃以上であること; 要件(d):不純物の含有量がNa原子換算で1000
ppm以下、好ましくは600ppm以下であること。
【0047】要件(b)〜(d)を具備することによ
り、上記した効果を得ることができる。
【0048】このような1次粒子が凝集した2次粒子か
らなる塩基性金属硝酸塩は、針状乃至板状及び/又は球
状乃至それに類似した形状の1次粒子が多数凝集して形
成されたものが望ましい。「針状乃至板状」とは、針状
の粒子のみ、板状の粒子のみ、針状の粒子から針状の粒
子よりも段階的に幅が大きくなった板状の粒子が混在し
ていることを意味し、「球状若しくはそれに類似した形
状」とは、真球状の粒子のみ、それに類似した形状、例
えば、真球の表面に凹凸を有するものや楕円球状の粒子
のみ、真球状の粒子から楕円球状等の類似形状の粒子ま
でが混在していることを意味する。
【0049】2次粒子からなる塩基性金属硝酸塩として
は、例えば、針状乃至板状の1次粒子が多数積層して凝
集したものであり、最下層が放射状に配置され、順次放
射状に一方向に積層されたもの、例えば「菊の花状」を
なすように針状乃至板状の1次粒子が積層したものが挙
げられる。
【0050】このような1次粒子が凝集した2次粒子か
らなる塩基性金属硝酸塩は、例えば上記した塩基性金属
硝酸塩の製造法において、硝酸金属塩と炭酸水素アルカ
リ金属塩の濃度、反応温度、熟成時間を変更することな
どにより得られる。
【0051】硝酸銅等の硝酸金属塩(無水物換算)1モ
ルに対する溶媒の使用量は、20〜400mlが好まし
く、50〜200mlがより好ましく、炭酸水素アルカ
リ金属塩1モルに対する溶媒の使用量は、0.2〜2.
5リットルが好ましく、0.5〜1.5リットルがより
好ましい。
【0052】反応温度は、10〜35℃程度が好まし
く、室温付近の温度がより好ましい。熟成時間は、加温
した場合よりも長く設定することが好ましい。
【0053】本発明のガス発生剤組成物に含まれる燃料
としては、グアニジン誘導体、アゾール誘導体、トリア
ジン誘導体、遷移金属錯体から選ばれるものが挙げられ
る。
【0054】グアニジン誘導体としては、グアニジン、
モノ、ジ又はトリアミノグアニジン硝酸塩、硝酸グアニ
ジン、炭酸グアニジン、ニトログアニジン(NQ)、ジ
シアンジアミド(DCDA)及びニトロアミノグアニジ
ン硝酸塩から選ばれる1種以上が挙げられ、これらの中
でもニトログアニジン、ジシアンジアミドが好ましい。
【0055】アゾール誘導体としては、テトラゾール、
5―アミノテトラゾール、5,5’−ビ−1H−テトラ
ゾール、5−ニトロアミノテトラゾール、5―アミノテ
トラゾールの亜鉛塩、5−アミノテトラゾールの銅塩、
ビテトラゾール、ビテトラゾールカリウム塩(BHT
K)、ビテトラゾールナトリウム塩、ビテトラゾールマ
グネシウム塩、ビテトラゾールカルシウム塩、ビテトラ
ゾールジアンモニウム塩(BHTNH3)、ビテトラゾ
ール銅塩及びビテトラゾールメラミン塩から選ばれる1
種以上が挙げられる。これらの中でも、窒素原子含有量
が81.4重量%、LD50(oral−rat)が2000
mg/kgであり、燃焼効率が良いため、ビテトラゾー
ルジアンモニウム塩が好ましい。ここでいうビテトラゾ
ール化合物には、2つのテトラゾール環の5−5’結合
体と1−5’結合体が含まれ、価格と入手の容易さから
5−5’体が好ましい。
【0056】トリアジン誘導体としては、メラミン、ト
リメチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミ
ン、アンメリン、アンメランド、シアヌール酸、メラ
ム、メレム、メラミンの硝酸塩、メラミンの過塩素酸
塩、トリヒドラジノトリアジン、メラミンのニトロ化化
合物等から選ばれる1種以上が挙げられる。これらの中
でも、LD50(oral−rat)が3161mg/kg
で、燃安定性が高く、取り扱い時にも安全で価格が低い
メラミン、トリヒドラジノトリアジン(THT)が好ま
しい。
【0057】上記した燃料の中でも、上記の塩基性金属
硝酸塩と組み合わせた場合において物理的及び化学的相
互作用を小さくできるため、ニトログアニジンが特に好
ましい。
【0058】ガス発生剤組成物中における燃料の含有量
は、酸化剤の種類及び酸素バランスにより異なるが、好
ましくは10〜60重量%、より好ましくは20〜50
重量%である。
【0059】また、ガス発生剤組成物中における塩基性
金属硝酸塩の含有量は、好ましくは40〜90重量%、
より好ましくは50〜80重量%である。
【0060】ガス発生剤組成物には、更にバインダ、ス
ラグ形成剤等の添加剤を配合することができる。バイン
ダとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMCN
a)、カルボキシメチルセルロースカリウム塩、カルボ
キシメチルセルロースアンモニウム塩、酢酸セルロー
ス、セルロースアセテートブチレート(CAB)、メチ
ルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒ
ドロキシエチルセルロース(HEC)、エチルヒドロキ
シエチルセルロース(EHEC)、ヒドロキシプロピル
セルロース(HPC)、カルボキシメチルエチルセルロ
ース(CMEC)、微結晶性セルロース、ポリアクリル
アミド、ポリアクリルアミドのアミノ化物、ポリアクリ
ルヒドラジド、アクリルアミド・アクリル酸金属塩共重
合体、ポリアクリルアミド・ポリアクリル酸エステル化
合物の共重合体、ポリビニルアルコール、アクリルゴ
ム、グアガム、デンプン、シリコーン、二硫化モリブデ
ン、酸性白土、タルク、ベントナイト、ケイソウ土、カ
オリン、ステアリン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、
ケイ酸ナトリウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ヒドロタ
ルサイト、マイカ、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭
酸塩、塩基性金属炭酸塩及びモリブデン酸塩から選ばれ
る1種以上が挙げられ、これらの中でも上記の燃料及び
塩基性金属硝酸塩との組合せを考慮するとグアガムが好
ましい。
【0061】金属水酸化物としては、水酸化コバルト、
水酸化アルミニウムから選ばれる1種以上が挙げられ、
金属炭酸塩及び塩基性金属炭酸塩としては、炭酸カルシ
ウム、炭酸コバルト、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸銅、
塩基性炭酸コバルト、塩基性炭酸鉄、塩基性炭酸ビスマ
ス、塩基性炭酸マグネシウムから選ばれる1種以上が挙
げられ、モリブデン酸塩としては、モリブデン酸コバル
ト及びモリブデン酸アンモニウムから選ばれる1種以上
が挙げられる。
【0062】ガス発生剤組成物中におけるバインダ等の
添加剤の含有量は、好ましくは0.1〜15重量%、よ
り好ましくは0.5〜12重量%である。
【0063】本発明のガス発生剤組成物は、ガス発生剤
組成物(ガス発生剤40gを含む)を密閉した状態、具
体的には内容積118.8mlのステンレス製容器に入
れ、密閉した状態で110℃で400時間保持した場合
のガス発生剤の重量減少率が2.0%以下、好ましくは
1.0%以下、より好ましくは0.5%以下であるもの
が望ましい。
【0064】本発明のガス発生剤組成物は所望の形状に
成型することができ、単孔円柱状、多孔円柱状又はペレ
ット状の成型体にすることができる。これらの成型体
は、ガス発生剤組成物に水又は有機溶媒を添加混合し、
押出成型する方法(単孔円柱状、多孔円柱状の成型体)
又は打錠機等を用いて圧縮成型する方法(ペレット状の
成型体)により製造することができる。
【0065】本発明のガス発生剤組成物は、例えば、各
種乗り物の運転席のエアバッグ用インフレータ、助手席
のエアバッグ用インフレータ、サイドエアバッグ用イン
フレータ、インフレータブルカーテン用インフレータ、
ニーボルスター用インフレータ、インフレータブルシー
トベルト用インフレータ、チューブラーシステム用イン
フレータ、プリテンショナー用ガス発生器に適用でき
る。
【0066】また本発明のガス発生剤組成物を使用する
インフレータは、ガスの供給が、ガス発生剤からだけの
パイロタイプと、アルゴン等の圧縮ガスとガス発生剤の
両方であるハイブリッドタイプのいずれでもよい。
【0067】更に本発明のガス発生剤組成物は、雷管や
スクイブのエネルギーをガス発生剤に伝えるためのエン
ハンサ剤(又はブースター)等と呼ばれる着火剤として
用いることもできる。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。 (1)粒径及び粒子形態(凝集体であるかどうか)の確
認 試料粉末を専用試料台に固定し、走査型電子顕微鏡によ
り、500倍、2,000倍、10,000倍の観察視
野像中における試料粉末粒径を計測し、同時に粒子形態
を判定した。粒子が2次粒子(凝集体)の場合の1次粒
子の粒径は、2次粒子を破壊して1次粒子にした後、同
様にして測定した。なお、粒子が針状粒子の場合は長さ
を粒径とし、板状粒子の場合は最大対角長さを粒径と
し、更に真球に類似した粒子は長径を粒径とした。 (2)比表面積 窒素ガスを使用し、BET法により測定した。 (3)嵩密度 試料粉末を10mlのメスシリンダーに入れたものを水
平台上に置き、30回水平台に軽く叩いた後に求めた。 (4)結晶化度(半値幅)の測定 粉末X線回折法(リートベルト法)により得られたメイ
ンピークから半値巾を求めた。 (5)TG−DTA(熱重量−示差熱分析)測定 昇温速度20/分で行った。 (6)不純物の含有量(Na原子換算量) 原子吸光分析法により求めた。 (7)熱安定性 塩基性硝酸銅等の塩基性金属硝酸塩5gを水中に入れ、
80℃で10分間加熱処理した場合の外観の変化により
観察した。熱安定性の悪いものはこの加熱処理により黒
く変色する。 (8)耐熱性試験(重量減少率) ガス発生剤組成物(ガス発生剤40gを含む)をアルミ
ニウム製容器に入れ、総重量を測定し、(総重量−アル
ミニウム製容器重量)を試験前のサンプル重量とした。
サンプルの入ったアルミニウム製容器を、SUS製厚肉
容器(内容積118.8ml)に入れて蓋をした後、1
10℃の恒温槽に入れた。この時、ゴムパッキンとクラ
ンプを使用して容器が密閉状態になるようにした。所定
時間経過後にSUS製厚肉容器を恒温槽から取り出し、
容器が室温にもどってから蓋を開け、中からアルミニウ
ム製容器を取り出した。アルミニウム製容器ごとの総重
量を測定し、(総重量−アルミニウム製容器重量)を試
験後のサンプル重量とした。そして、試験前後の重量変
化を比較して重量減少率を求めることにより耐熱性を評
価した。重量減少率は、〔(試験前のガス発生剤重量−
試験後のガス発生剤重量)/試験前のガス発生剤重量〕
×100から求めた。
【0069】比較例1 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩241.6g(1.0
0モル)を秤取り、次いで蒸留水500mlを仕込み、攪
拌しながら溶解させて得た溶液を60℃で加熱した。水
酸化カリウム84.15g(1.50モル)を蒸留水5
00mlで溶解した水溶液を、攪拌下1時間かけて滴下し
た。水酸化カリウム水溶液の添加終了後、混合物を60
℃で30分攪拌した。室温で生成したゲル状沈殿物を濾
過し、蒸留水で洗浄した。得られた塩基性硝酸銅は淡青
色の固形物であったが、固形物の一部に灰色のものが見
られ、濾過性が悪かった。洗浄生成物の一部を110℃
で空気中で乾燥したところ、全体に黒色を帯乾燥工程で
分解が見られ熱安定性が非常に悪かった。残りの洗浄生
成物を110℃、1333.22Pa(10mmHg)
の減圧下で乾燥して塩基性硝酸銅を得た。各測定結果を
表1に示す。
【0070】実施例1 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩36.3gを秤取り、
次いで蒸留水100mlを仕込み、攪拌しながら溶解させ
て得た溶液を60℃に加熱した。炭酸水素ナトリウム1
8.9gを水240mlに溶解した炭酸水素ナトリウム
水溶液を、1時間かけて添加した。添加終了後、混合物
を60℃で60分間攪拌下で熟成をした。室温で生成し
た沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄した。濾過性が非常に
良好な淡青色の固形物を得た。洗浄生成物の一部を11
0℃で空気中で乾燥したところ、淡青色を維持しており
熱安定性が非常に良好なものであった。残りの洗浄生成
物を110℃、1333.22Paの減圧下で乾燥し
て、収量は17.4g(収率96.5%)で塩基性硝酸銅
を得た。各測定結果を表1に示す。
【0071】実施例2 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩36.3gを秤取り、
次いで蒸留水100mlを仕込み、攪拌しながら溶解させ
て得た溶液を80℃に加熱した。炭酸水素ナトリウム1
8.9gを水240mlに溶解した炭酸水素ナトリウム
水溶液を、1時間かけて添加した。添加終了後、直ちに
沈殿物を濾過し、蒸留水で洗浄して、濾過性が非常に良
好な淡青色の固形物を得た。洗浄生成物の一部を110
℃で空気中で乾燥したところ、淡青色を維持しており熱
安定性が良好なものであった。残りの洗浄生成物を11
0℃、1333.22Paの減圧したで乾燥して、塩基
性硝酸銅を得た。各測定結果を表1に示す。
【0072】実施例3 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩214.6g(1.0
0モル)を秤取り、次いで蒸留水500mlを仕込み、攪
拌しながら溶解させて得た溶液を40℃に加熱した。炭
酸水素ナトリウム126g(1.50モル)を蒸留水1
000mlに溶解した水溶液を、1時間かけて添加した。
炭酸水素ナトリウムの添加終了後、混合物を80℃に昇
温し、30分間攪拌下で熟成した。沈殿物を濾過、洗
浄、乾燥して淡青色の塩基性炭酸銅を得た。各測定結果
を表1に示す。
【0073】実施例4 炭酸水素ナトリウム量を21.4g以外は、実施例1と
同様な方法で淡青色の塩基性炭酸銅を得た。各測定結果
を表1に示す。
【0074】比較例2 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩241.6g(1.0
0モル)を秤取り、次いで蒸留水1000mlを仕込み、
攪拌しながら溶解させて得た溶液を95℃で加熱した。
次いで無水酢酸ナトリウム123.0g(1.50モ
ル)を少しずつ加えた。酢酸ナトリウムの添加終了後、
混合物を更に30分攪拌した。室温で生成した沈殿物を
濾過、洗浄、乾燥して淡青色固形物が84.7g(収率
約70.5%)を得たが、収率は実施例1と比較して悪
かった。各測定結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】実施例5 攪拌機付きビーカに硝酸銅三水塩36.3gを秤取り、
次いで蒸留水20mlを仕込み、室温(20℃)で攪拌し
ながら溶解させて溶液を得た。炭酸水素ナトリウム1
8.9gを水240mlに溶解した炭酸水素ナトリウム
水溶液を、室温で1.5時間かけて滴下した。滴下終了
後、室温下で攪拌しながら2時間熟成した。得られた沈
殿物を濾過し、蒸留水で濾液が中性なるまで洗浄し、1
10℃、1333.22Paの減圧下で一定重量となる
まで乾燥して、「菊の花状」に凝集した形態の塩基性硝
酸銅16.0gを得た。各測定結果を表2に示す。な
お、実施例5で得られた塩基性硝酸銅の走査型電子顕微
鏡写真を図1(×10,000)、図2(×10,00
0)、図3(×500)、図4(×2000)に示す。
【0077】実施例6 24.2gの硝酸銅3水和物を水105mlに溶解し、
攪拌下、重炭酸ナトリウム12.6gを水240mlに
溶解した液を60℃にて1時間かけて滴下した。滴下終
了後、攪拌を継続しながら60℃にて1時間熟成させ、
沈殿物を生成させた。得られた沈殿物を純水にて濾液が
中性になるまで洗浄し、110℃で一定重量を示すまで
熱風乾燥した。得られた塩基性硝酸銅の各測定結果を表
2に示す。
【0078】実施例7 硝酸によりpH3.8に調整した水200g中に、硝酸
銅90.5gを水50gに溶解した溶液を温度を5℃に
維持しながら5時間30分かけて連続的に添加した。こ
の間、pHが5.4〜5.6の間に保持されるように、
炭酸水素ナトリウム47.5gを水600gに溶解した
溶液を添加した。添加終了後、濾過、洗浄、乾燥して塩
基性硝酸銅39.7gを得た。得られた塩基性硝酸銅の
各測定結果を表2に示し、走査型電子顕微鏡写真(×5
00、×2000、×5000)を図5、図6、図7に
示す。
【0079】
【表2】
【0080】実施例8 ニトログアニジン/実施例5の塩基性硝酸銅/グアガム
=44.2/52.8/3.0(重量%)を混合し、ガ
ス発生剤組成物を得た。この組成物の重量減少率を測定
したところ、94時間経過時点で0.12%、234時
間経過時点で0.25%、405時間経過時点で0.3
6%であった。
【0081】
【発明の効果】本発明の塩基性金属硝酸塩は熱安定性が
高いため、長期間(例えば10〜10数年)、高温雰囲
気に放置された場合でも、分解等の変質が生じることが
ないため、特に自動車の安全装置としてのエアバッグイ
ンフレータに使用するガス発生剤の酸化剤等として好適
である。
【0082】また本発明の塩基性金属硝酸塩は、燃料成
分、特にニトログアジニン等のグアニジン誘導体と組み
合わせた場合、物理的及び化学的相互作用が抑制される
ので、燃料成分の分解温度が低下して耐熱性が低下する
ことを防止できる。
【0083】更に本発明の製造方法によれば、安価で工
業的に入手が容易な原料を用い、特殊な反応設備を特に
必要とせず、かつ容易に制御できる反応条件で塩基性硝
酸銅等の塩基性金属硝酸塩を工業的に製造することがで
きる。
【0084】本発明のガス発生剤組成物は、熱安定性が
優れているので、各種インフレータに適用した場合、高
い信頼性を長期間維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×10,000)である。
【図2】 実施例5で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×10,000)である。
【図3】 実施例5で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×500)である。
【図4】 実施例5で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×2000)である。
【図5】 実施例7で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×500)である。
【図6】 実施例7で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×2000)である。
【図7】 実施例7で得られた塩基性硝酸銅の走査型電
子顕微鏡写真(×5000)である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C06B 33/08 C06B 33/08 C06D 5/00 C06D 5/00 Z F42B 3/10 F42B 3/10 (72)発明者 高堀 健 兵庫県姫路市余部区上余部610−1 ダイ セル上余部南アパート (72)発明者 大和 洋 兵庫県姫路市網干区新在家940 ダイセル 衣掛寮 Fターム(参考) 3D054 DD07 DD21 FF16 FF18 FF20 4G068 DA08 DB13

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(d)の要件の1以上を具
    備する塩基性金属硝酸塩。 (a)粒子の粒径が0.5〜40μm; (b)X線回折法におけるピークの半値幅が0.35de
    g以下となる結晶化度を有すること; (c)TG−DTA分析による重量減少開始温度が22
    0℃以上であること; (d)不純物の含有量がNa原子換算で1000ppm
    以下であること。
  2. 【請求項2】 塩基性硝酸銅である請求項1記載の塩基
    性金属硝酸塩。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の塩基性金属硝酸塩
    を含むガス発生剤組成物。
  4. 【請求項4】 硝酸金属塩と炭酸水素アルカリ金属塩
    を反応させる塩基性金属硝酸塩の製造方法。
  5. 【請求項5】 硝酸金属塩が、コバルト、銅、亜鉛、マ
    ンガン、鉄、モリブデン、ビスマス及びセリウムから選
    ばれる1種以上の金属塩である請求項4記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 硝酸金属塩が硝酸銅である請求項4又は
    5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 硝酸銅が、下記一般式(I)で示されるも
    のである請求項6記載の製造方法。 Cu(NO3)2・nH2O (I) (式中、nは0〜6である。)
  8. 【請求項8】 炭酸水素アルカリ金属塩のアルカリ金属
    が、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セ
    シウムから選ばれる1種以上である請求項4〜7のいず
    れか1記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 炭酸水素アルカリ金属塩が、炭酸水素ナ
    トリウム又は炭酸水素カリウムである請求項4〜8のい
    ずれか1記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 燃料及び塩基性金属硝酸塩を含有して
    おり、前記塩基性金属硝酸塩が下記要件(a−1)〜
    (a−3)から選ばれる1以上を具備しているものであ
    るガス発生剤組成物。 (a−1)粒子の粒径が0.5〜40μm; (a−2)粒子の比表面積が0.4〜6.0m2/g; (a−3)粒子の嵩密度が0.4g/ml以上;
  11. 【請求項11】 燃料及び塩基性金属硝酸塩を含有して
    おり、前記塩基性金属硝酸塩が要件(a−1)〜(a−
    3)に加えて更に下記要件(b)〜(d)から選ばれる
    1以上を具備しているものである請求項10記載のガス
    発生剤組成物。 (b)X線回折法におけるピークの半値幅が0.35de
    g以下となる結晶化度を有すること; (c)TG−DTA分析による重量減少開始温度が22
    0℃以上であること; (d)不純物の含有量がNa原子換算で1000ppm
    以下であること。
  12. 【請求項12】 燃料及び塩基性金属硝酸塩を含有して
    おり、前記塩基性金属硝酸塩が1次粒子が凝集してなる
    2次粒子であり、前記2次粒子が下記要件(a−1)〜
    (a−3)から選ばれる1以上を具備しているものであ
    るガス発生剤組成物。 (a−1)粒子の粒径が0.5〜40μm; (a−2)粒子の比表面積が0.4〜6.0m2/g; (a−3)粒子の嵩密度が0.4g/ml以上;
  13. 【請求項13】 燃料及び塩基性金属硝酸塩を含有して
    おり、前記塩基性金属硝酸塩が要件(a−1)〜(a−
    3)に加えて更に下記要件(b)〜(d)から選ばれる
    1以上を具備しているものである請求項12記載のガス
    発生剤組成物。 (b)X線回折法におけるピークの半値幅が0.35de
    g以下となる結晶化度を有すること; (c)TG−DTA分析による重量減少開始温度が22
    0℃以上であること; (d)不純物の含有量がNa原子換算で1000ppm
    以下であること。
  14. 【請求項14】 2次粒子からなる塩基性金属硝酸塩が
    針状乃至板状及び/又は球状乃至それに類似した形状の
    1次粒子が多数凝集して形成されたものである請求項1
    2又は13記載のガス発生剤組成物。
  15. 【請求項15】 燃料が含窒素化合物である請求項10
    〜14のいずれか1記載のガス発生剤組成物。
  16. 【請求項16】 燃料が、グアニジン誘導体、アゾール
    誘導体、トリアジン誘導体、遷移金属錯体から選ばれる
    ものである請求項10〜15のいずれか1記載のガス発
    生剤組成物。
  17. 【請求項17】 燃料がニトログアニジンである請求項
    10〜16のいずれか1記載のガス発生剤組成物。
  18. 【請求項18】 塩基性金属硝酸塩が塩基性硝酸銅であ
    る請求項10〜17のいずれか1記載のガス発生剤組成
    物。
  19. 【請求項19】 更に添加剤を含有する請求項10〜1
    8のいずれか1記載のガス発生剤組成物。
  20. 【請求項20】 添加剤がグアガムである請求項19記
    載のガス発生剤組成物。
  21. 【請求項21】 110℃の温度雰囲気中で400時間
    保持した場合の重量減少率が2.0重量%以下である請
    求項10〜20のいずれか1記載のガス発生剤組成物。
  22. 【請求項22】 請求項3、10〜21のいずれか1記
    載のガス発生剤組成物を用いたエアバッグ用インフレー
    タ。
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