JP2001328426A - 車両のリヤウインド開閉構造 - Google Patents

車両のリヤウインド開閉構造

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JP2001328426A
JP2001328426A JP2000145837A JP2000145837A JP2001328426A JP 2001328426 A JP2001328426 A JP 2001328426A JP 2000145837 A JP2000145837 A JP 2000145837A JP 2000145837 A JP2000145837 A JP 2000145837A JP 2001328426 A JP2001328426 A JP 2001328426A
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Japan
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vehicle
rear window
window glass
opening
gate
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JP2000145837A
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English (en)
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Yoshio Fukushima
嘉男 福島
Toshinori Sakamoto
敏則 坂本
Tomoo Taguchi
知生 田口
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両後方の開口部を覆うリヤウインドガラスの
下辺部を車体側に枢着し、この枢着部を支点としてリヤ
ウインドガラスを車室内方向へ傾斜させて開口部を開閉
すべく構成することで、車室内に走行風を導入して快適
性向上を図る態様と、車室内への走行風導入を抑制する
態様とを選択することができる車両のリヤウインド開閉
構造の提供を目的とする。 【解決手段】車両の後方に設けられた開口部16をリヤ
ウインドガラス17で覆った車両において、上記リヤウ
インドガラス17の下辺部を枢着部56にて車体15側
に枢着し、上記枢着部56を支点としてリヤウインドガ
ラス17を車室内方向へ傾斜させて上記開口部16を開
閉すべく構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ルーフ部を取外
した状態下において開放感を得るように構成した車両の
リヤウインド開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のルーフ部を取外した状態
下において開放感を確保すべく構成した車両としては、
フロントピラーおよびフロントガラス後端部と、リヤキ
ャノピー(rear-canopy)の前端部とが間隔を隔てて対向
するようにルーフ部を取外した状態の車両いわゆるタル
ガトップ車がある(特開平7−69074号公報)。
【0003】この従来の車両においては、フロントピラ
ーおよびフロントガラス後端部と、リヤキャノピー前端
部との間の間隔により開放感が得られる利点がある面、
該車両の走行時においても車室内に充分な走行風の導入
が得られないので、走行風導入による良好な快適性向上
を図ることができない問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、車両後方
の開口部を覆うリヤウインドガラスの下辺部を車体側に
枢着し、この枢着部を支点としてリヤウインドガラスを
車室内方向へ傾斜させて開口部を開閉すべく構成するこ
とで、車室内に走行風を導入して快適性向上を図る態様
と、車室内への走行風導入を抑制する態様とを選択する
ことができる車両のリヤウインド開閉構造の提供を目的
とする。
【0005】この発明はまた、リヤウインドガラスをリ
ヤゲートに取付け、リヤゲートの上辺部を車体に対して
枢着し、上記リヤゲートで車体の後部を開閉可能に覆う
よう構成することで、リヤゲートの開閉による荷室の有
効利用と、リヤウインドガラスの開閉との両立を図るこ
とができる車両のリヤウインド開閉構造の提供を目的と
する。
【0006】この発明はさらに、リヤウインドガラスの
開口部の閉鎖時に、閉成されたリヤウインドガラスと連
続する面を構成する車両ルーフ部を設け、この車両ルー
フ部を開閉可能に構成することで、上記車両ルーフ部の
開時に開放感が得られると共に、走行風の車室内への導
入を図ることができる車両のリヤウインド開閉構造の提
供を目的とする。
【0007】この発明はさらに、車両ルーフ部を、リヤ
ヘッダ部との接続部から前方が開閉するように構成する
ことで、車両ルーフ部の開時にリヤヘッダ部との接続部
から前方に開放空間が形成され、開放感が得られると共
に、走行風の車室内への導入を図ることができる車両の
リヤウインド開閉構造の提供を目的とする。
【0008】この発明はさらに、リヤヘッダ部とリヤゲ
ートとを車両前後方向にオーバラップ配置することで、
平面から見たリヤヘッダ部とリヤゲートとの前後幅を小
さくすることができ、デザイン性、見栄えの向上を図る
ことができると共に、上記オーバラップ分に相当して開
口部の拡大を図ることができる車両のリヤウインド開閉
構造の提供を目的とする。
【0009】この発明はさらに、上記リヤウインドガラ
スの周囲にウインドフレーム部材を接合し、このウイン
ドフレーム部材と車体とをヒンジ部材で接続すること
で、リヤウインドガラスの強度向上を図りつつ、該リヤ
ウインドガラスの開閉構造を達成することができる車両
のリヤウインド開閉構造の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による車両のリ
ヤウインド開閉構造は、車両の後方に設けられた開口部
をリヤウインドガラスで覆った車両において、上記リヤ
ウインドガラスの下辺部を枢着部にて車体側に枢着し、
上記枢着部を支点としてリヤウインドガラスを車室内方
向へ傾斜させて上記開口部を開閉すべく構成したもので
ある。
【0011】上記構成により、リヤウインドガラスを上
記枢着部を支点として車室内方向へ傾斜させて開口部を
開放すると、車室内に走行風を導入して快適性の向上を
図る態様と成すことができ、一方、リヤウインドガラス
を上記枢着部を支点として上動させ、このリヤウインド
ガラスで開口部を覆うと、車室内への走行風導入を抑制
する態様と成すことができる。このように、車室内に走
行風を導入して快適生向上を図る態様と、車室内への走
行風導入を抑制する態様とを選択することができる。
【0012】この発明の一実施態様においては、上記リ
ヤウインドガラスはリヤゲートに取付けられ、上記リヤ
ゲートはその上辺部が車体に対してヒンジ部材を介して
枢着され、上記リヤゲートで車体の後部を開閉可能に覆
うよう構成したものである。上記構成により、上辺部が
車体に対して枢着されたリヤゲートで車体の後部を開閉
することができるので、リヤゲートの開閉による荷室の
有効利用と、リヤウインドガラスの開閉との両立を図る
ことができる。
【0013】この発明の一実施態様においては、上記リ
ヤウインドガラスの開口部の閉鎖時に、閉成されたリヤ
ウインドガラスと連続する面を構成する車両ルーフ部を
設け、上記車両ルーフ部を開閉可能に構成したものであ
る。上記構成により、車両ルーフ部の開時には開放感が
得られると共に、走行風の車室内への導入を図ることが
できる。
【0014】この発明の一実施態様においては、上記車
両ルーフはリヤヘッダ部との接続部から前方が開閉する
ように構成されたものである。上記構成により、車両ル
ーフ部の開時にはリヤヘッダ部との接続部から前方に開
放空間が形成され、開放感が得られると共に、走行風の
車室内への導入を図ることができる。
【0015】この発明の一実施態様においては、上記リ
ヤゲートは車体のリヤヘッダ部にヒンジ部材を介して支
持され、上記リヤヘッダ部の後方の一部が上記リヤゲー
トのフレーム部の下方に延長され、上記リヤゲートの上
方が外装部材で覆われたものである。
【0016】上記構成により、リヤヘッダ部とリヤゲー
トとが車両前後方向にオーバラップ配置されるので、平
面から見たリヤヘッダ部とリヤゲートとの前後幅を小さ
くすることができ、デザイン性、見栄えの向上を図るこ
とができると共に、上記オーバラップ分に相当して開口
部の拡大を図ることができる。
【0017】この発明の一実施態様においては、上記リ
ヤウインドガラスはその周囲にウインドフレーム部材が
接合され、該ウインドフレーム部材と車体がヒンジ部材
で接続されたものである。上記構成により、ウインドフ
レーム部材の接合にてリヤウインドガラスの強度向上を
図りつつ、該ウインドフレーム部材の車体に対するヒン
ジ接続構造により、リヤウインドガラスの開閉構造を達
成することができる。
【0018】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は、車両のリヤウインド開閉構造を示す
が、まず図1、図2を参照して、車両全体の概略構成に
ついて説明する。
【0019】車体前後方向に延びるトンネル部1を有す
るフロア2にはドライバーズシート3、パッセンジャー
ズシート4、リヤシート5,6を搭載する一方、車体側
部にはサイドドア7,8,9,10を開閉可能に取付け
てセンタピラーレスの4ドア車両を構成している。
【0020】また車体前部においてカウルボックスと、
左右のフロントピラー11,11と、フロントヘッダ1
2とで囲繞された開口部にはフロントウインドガラス1
3を取付けている。
【0021】さらに車体後部において車幅方向に延びる
リヤヘッダ14(図3,図4参照)には枠形状のリヤゲー
ト15を開閉可能に枢着し、このリヤゲート15の開口
部16をリヤウインドガラス17で覆っている。
【0022】上述のリヤウインドガラス17の開口部1
6の閉鎖時に、閉成されたリヤウインドガラス17と連
続する面を構成する車両ルーフ部18を設け、この車両
ルーフ部18でフロントヘッダ12とリヤヘッダ14と
の間の車室上部を開閉可能(取外し、取付け可能)に覆う
ように構成している。
【0023】上述の車両ルーフ部18はフロントヘッダ
12との接続部から後方で、かつリヤヘッダ14との接
続部から前方が開閉するように構成され、図1に示す如
く、この車両ルーフ部18を取外した時には所謂タルガ
トップタイプの車両となるように構成されている。
【0024】ここで、上述の車両ルーフ部18は図3、
図4に示すようにルーフアウタパネル19とルーフイン
ナパネル20とを有し、ルーフインナパネル20の車室
側の面はトリム部材21で被覆されている。次に図3〜
図13を参照して車両のリヤウインド開閉構造について
詳述する。
【0025】まず、図3、図4、図5を参照してリヤヘ
ッダ14とリヤゲート15との関連構造について述べ
る。上述のリヤヘッダ14はリヤヘッダアウタパネル2
2と、リヤヘッダインナパネル23と、レインフォース
メント24(但し、図3では図示の便宜上、省略してい
る)とを接合して車幅方向に延びる部材であって、この
リヤヘッダ14の前後の折曲部には車両ルーフ部18と
の間をシールするウエザストリップ25と、リヤゲート
15との間をシールするウエザストリップ26とを取付
けると共に、リヤヘッダインナパネル23の車室側の面
はトリム部材27で被覆されている。
【0026】上述のリヤヘッダ14はその後方の一部が
リヤゲート15の下方に延長され、リヤヘッダ14とリ
ヤゲート15とは図3に示す距離L1だけ車両前後方向
にオーバラップして配置されている。
【0027】一方、上述のリヤゲート15は図1、図2
で示したように上辺部(図3、図4、図5参照)と左右の
側辺部(図8参照)と下辺部(図6、図7参照)とを枠状に
一体連設して車体の後部を開閉可能に覆う部材であっ
て、このリヤゲート15はアウタパネル28と、インナ
パネル29と、レインフォースメント30(但し、図3
では図示の便宜上、省略している)とを接合して構成さ
れている。
【0028】図4に示すように固定部材31と可動部材
32とヒンジピン33とを有するヒンジ部材34を設
け、このヒンジ部材34の固定部材31をリヤヘッダア
ウタパネル22の外面フラット部にボルト、ナット35
を用いて固定する一方、ヒンジ部材34の可動部材32
をリヤゲート15の上辺部におけるアウタパネル28の
外面フラット部にボルト、ナット36を用いて固定し
て、上記リヤゲート15の上辺部を車体としてのリヤヘ
ッダ14に対してヒンジ部材34を介して開閉可能に枢
着している。
【0029】このヒンジ部材34による枢着箇所はリヤ
ヘッダ14の車幅方向の左部と右部との合計2箇所に設
定されている。また上述のリヤゲート15の上辺部上方
は外装部材としてのガーニッシュ部材37(いわゆるリ
ヤルーフガーニッシュ)で覆われている。なお、このガ
ーニッシュ部材37および前述のルーフアウタパネル1
9にはヒンジ部材34に対応して曲面状の膨出部37
a,19aが形成されている。
【0030】さらに上述のガーニッシュ部材37とリヤ
ゲート15のアウタパネル28との間の空間を有効利用
すべく、この両者28,37間には複数のハイマウント
・ストップランプ38(図3参照)を取付け、停止信号を
後続車に対して発光報知すべく構成している。ここで、
上記ハイマウント・ストップランプ38を車幅方向へ離
間させて複数設け、ガーニッシュ部材37の後端開口部
に設けたレンズ全体が発光するように構成することが望
ましい。
【0031】図2のD−D線矢視断面図を図8に示すよ
うに、リヤゲート15の側辺分においてそのインナパネ
ル29には取付け部材39を介してストライカ40を取
付ける一方、車体アウタパネル41と車体インナパネル
42とからなる車体パネル43のインナ側には上記スト
ライカ40をロックするロック装置44を設けている。
このロック装置44としては電磁ソレノイドタイプのも
のが採用され、後述するスライドレバー94(図12、
図13参照)のロック、アンロックにより制御され、リ
ヤウインドガラス17の開時にはストライカ40をロッ
ク解除しない構造とすることが望ましい。
【0032】上述の車体アウタパネル41と車体インナ
パネル42との上部接合部(いわゆる接合フランジ部)に
はリヤゲート15との間をシールするシール部材として
のウエザストリップ45を取付ける一方、車体アウタパ
ネル41には取付け部材46を用いてリヤフェンダ47
を取付けている。なお、図8ではリヤゲート15の左側
の側辺部の周辺構造を示したが、右側の側辺部の周辺構
造は左右略対称に構成される。
【0033】次に、図6、図7を参照してリヤウインド
ガラス17とリヤゲート15との関連構造について述べ
る。上述のリヤウインドガラス17の下面周囲には接着
剤48を用いてリヤウインドフレーム49を接合固定し
て、リヤウインドガラス17の強度向上を図っている。
ここで、上述の接着剤48はリヤウインドガラス17の
下面周囲に環状かつ略連続状に塗布され、この塗布構造
により遮音効果の向上をも図るようになっている。
【0034】上記リヤウインドフレーム49はアウタフ
レーム50とインナフレーム51とから成り、両フレー
ム50,51における外側の接合部の外方部にはリヤゲ
ート15との間をシールするシール部剤としてのウエザ
ストリップ52を取付けている。
【0035】なお、上記リヤウインドフレーム49のイ
ンナフレーム51の車室側の面における所定部は図3、
図4、図5、図8に示すようにトリム部材53で被覆さ
れている。一方、リヤゲート15の下辺部においてその
インナパネル29には取付け部材としてのボルト、ナッ
ト54を用いてヒンジブラケット55を固定している。
このヒンジブラケット55はインナパネル29からリヤ
ゲート15内に臨設するように取付けられ、このヒンジ
ブラケット55にはヒンジピン56を介してスワンネッ
ク形状のヒンジ部材57の基端部を取付け、このヒンジ
部材57の遊端部は取付け部材としてのボルト、ナット
58を用いて上記リヤウインドフレーム49の下辺部に
取付けている。
【0036】つまり、リヤウインドガラス17の下部周
囲にリヤウインドフレーム49を接合固定し、このリヤ
ウインドフレーム49を介してリヤウインドガラス17
の下辺部をヒンジ部材57を介して車体側としてのリヤ
ゲート15の下辺部に枢着し、ヒンジピン56を支点と
して上記リヤウインドガラス17を車室内方向へ傾斜さ
せて開口部16を開閉すべく構成したものである。
【0037】ここで、上述のスワンネック形状のヒンジ
部材57は図9に示すように車幅方向に離間して複数た
とえば2個設けられており、これら左右のヒンジ部材5
7,57間は連結ロッド59で互に連結され、リヤウイ
ンドガラス17の安定した開閉作動を得るように構成し
ている。
【0038】また図6、図7に示すように上述のリヤゲ
ート15におけるインナパネル29の車室側の面の所定
部にはトリム部材60を取付け、このトリム部材60の
ヒンジ部材57と対応する部分には開口61を形成して
いる。
【0039】さらに上述のトリム部材60の後部側下部
には突条62を一体形成し、この突条62には後述する
対向部材(トリム部材70参照)との間をシールするシー
ル部材としてのウエザストリップ63を嵌着している。
【0040】さらにまた、上述のリヤゲート15におけ
るインナパネル29の後端側下面には次に述べる対向部
材(リヤバンパ66のアウタパネル67参照)との間をシ
ールするシール部材としてのウエザストリップ64を取
付けている。
【0041】図6、図7において65はリヤフロア、6
6はアウタパネル67とインナパネル68とから成るリ
ヤバンパで、このリヤバンパ66のインナパネル68に
は取付け部材69を介してトリム部材70を取付けてお
り、上述のウエザストリップ63はトリム部材60,7
0間をシールし、ウエザストリップ64はリヤゲート1
5、リヤバンパ66間をシールするものである。
【0042】上述のリヤゲート15は既述したようにそ
の上辺部がリヤヘッダ14に対して図4、図5に示す如
く枢着され、このリヤゲート15で車体後部荷室71を
開閉可能に覆うものである。
【0043】次に図9〜図13を参照して、リヤウイン
ドガラス17を開口部16の閉位置および開口部16の
開位置においてアンロック可能にロックする機構につい
て説明する。
【0044】図10は図9のE−E線矢視に相当する断
面図であって、リヤウインドガラス17の上辺部におい
てその下面に設けられたリヤウインドフレーム49には
ロック装置72を取付けている。
【0045】このロック装置72は装置ハウジング73
と、このハウジング73に突没可能に設けられたロック
爪74と、このロック爪74をロック方向(突出方向)へ
付勢するコイルスプリング75と、アンロック時にロッ
ク爪74を付勢力に抗してアンロック方向(没入方向)へ
引張るケーブル76と、このケーブル76を案内するガ
イドローラ77とを備えている。
【0046】一方、上述のロック爪74に対応するリヤ
ゲート15の上辺部においてそのインナパネル29には
後方が開口した断面凹状の係止部材78を取付けてい
る。なお、この実施例ではインナパネル29と別部材の
係止部材78を示したが、同等の係止部をインナパネル
29に一体形成してもよい。
【0047】而して、ノーマル時においてはバネ付勢さ
れたロック爪74がリヤゲート15側の係止部材78に
係入し、リヤウインドガラス17で開口部16を覆った
閉成状態にロックされている。
【0048】上述のロック装置72および係止部材78
はスワンネック形状のヒンジ部材57,57と略対応す
るように各要素49,15の車幅方向に離間して左右2
箇所に設定されている。
【0049】このため上述のケーブル76は連動機構7
9を介して他方側のケーブル76と連係されている。こ
の連動機構79は図10、図11に示すようにリヤウイ
ンドフレーム49のインナフレーム51にブラケット8
0を介して軸架された回動軸81と、この回動軸81の
車室側先端に嵌合されたダイヤル82または操作レバー
と、上記回動軸81に固定されたリンク83と、このリ
ンク83とブラケット80との間に設けられ、該リンク
83をロック爪74のロック方向へ付勢するリターンス
プリング84とを備え、リンク83の一端にケーブルア
タッチメント85を介して右側のケーブル76を接続
し、リンク83の他端にケーブルアタッチメント86を
介して左側のケーブル76を接続して、アンロック手段
としてのダイヤル82を図10の矢印方向(アンロック
方向)へ回動操作した時、連動機構79および左右のケ
ーブル76を介して左右両側のロック爪74,74を係
止部材78,78から同時に離脱させて、ロックを解除
すべく構成している。
【0050】なお、図10において87はリヤウインド
ガラス17の上辺部下部に設けられた位置決めピンであ
って、この位置決めピンはリヤウインドフレーム49の
アウタフレーム50における位置決め孔に挿入された。
【0051】上述のロック爪74によるロックが解除さ
れたリヤウインドガラス17およびリヤウインドフレー
ム49は、図6に示す開口部16の閉位置から図7に示
すようにヒンジピン56を支点として車室内方向へ開放
されるが、この開位置のリヤウインドガラス17の上辺
部をアンロック可能にロックする機構は図9、図12、
図13に示す如く構成されている。
【0052】すなわち、図9に示す左右のサスペンショ
ンタワー部88,88間に車体強度向上用のサスペンシ
ョンタワーバー89を車幅方向に指向されて張架し、こ
のサスペンションタワーバー89の少なくとも車幅方向
中間部には図12、図13に示すようにカバー部材90
を装着している。
【0053】このカバー部材90はリヤ方向へ延びる固
定座91と、上面に切欠き形成された切欠部92と、こ
の切欠部92の後端においてカバー部材90の後面上部
に上記切欠部92と連続して形成された凹状のガイド部
93,93とを有するもので、カバー部材90内には上
記切欠部92およびガイド部93に沿って前後方向に移
動可能なスライドレバー94が設けられている。
【0054】このスライドレバー94は上方に起立する
ツマミ部95を有し、図12に示しすようにトリム部材
53が固定座91の上面に位置するようにリヤウインド
ガラス17およびリヤウインドフレーム49を傾倒させ
た後に、ツマミ部95を把持してスライドレバー94を
後方へ移動させ、このスライドレバー94の下面でウエ
ザストリップ52を押圧保持すると、リヤウインドガラ
ス17、リヤウインドフレーム49を開口部16の開位
置にロックすることができる。
【0055】なお、図7、図12に示す開口部16開放
位置のリヤウインドガラス17、リヤウインドフレーム
49を開口部16閉位置へ上動させる時には、図10、
図11に示すダイヤル82を何等操作することなく、こ
れら各要素17,49をヒンジピン56を支点として下
方から上方へ移動させると、ロック爪74が付勢力に抗
して一端後退移動した後に、コイルスプリング75のバ
ネ力でロック爪74が前進して係止部材78に係入させ
る。このため、ロック爪74の先端上面側は図10に示
す如くアール形状またはテーパ状に形成される。また上
記ダイヤル82は車室内から操作しやすい任意箇所に設
けられる。
【0056】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。リヤゲート15が図8に示す
ロック装置44でロックされた状態下において、リヤウ
インドガラス17を車室内方へ傾倒させるには、図1
0、図11に示すダイヤル82をアンロック方向へ回動
し、ロック爪74を係止部材78から離脱させる。
【0057】次に図6に示す状態からヒンジピン56を
支点として、図7に示す如くリヤウインドガラス17を
車室内方向へ傾倒させた後に、図12に示すようにその
ウエザストリップ52をスライドレバー94で押圧保持
すると、開口部16が開放された状態を下にしてリヤウ
インドガラス17を定位置に保持することができる。
【0058】一方、図4、図6に示すようにリヤウイン
ドガラス17で開口部16が閉鎖された状態下における
リヤゲート15を開放するには、ロック装置44による
ストライカ40のロックを解除した後に、図4に示すヒ
ンジ部材34のヒンジピン33を支点としてリヤゲート
15を下辺部を上方に持上げると、該リヤゲート15は
図5に示すようにリヤウインドガラス17と一体的に開
放され、車両後部の荷室71が開成される。
【0059】また図2に示す車両ルーフ部18は前後の
ヘッダ12,14間から取外すことができ、この車両ル
ーフ部18の取外し時には図1に示すように各シート3
〜6に着座する乗員の頭部上方に開放空間が形成され
る。
【0060】このように上記実施例の車両のリヤウイン
ド開閉構造は、車両の後方に設けられた開口部16をリ
ヤウインドガラス17で覆った車両において、上記リヤ
ウインドガラス17の下辺部を枢着部(ヒンジピン56
参照)にて車体(リヤゲート15参照)側に枢着し、上記
枢着部を支点としてリヤウインドガラス17を車室内方
向へ傾斜させて上記開口部16を開閉すべく構成したも
のである。
【0061】この構成により、リヤウインドガラス17
を上記枢着部を支点として車室内方向へ傾斜させて開口
部16を開放すると、車室内に走行風を導入して快適性
の向上を図る態様と成すことができ、一方、リヤウイン
ドガラス17を上記枢着部を支点として上動させ、この
リヤウインドガラス17で開口部16を覆うと、車室内
への走行風導入を抑制する態様と成すことができる。こ
のように、車室内に走行風を導入して快適生向上を図る
態様と、車室内への走行風導入を抑制する態様とを選択
することができる。
【0062】また、上記リヤウインドガラス17はリヤ
ゲート15に取付けられ、上記リヤゲート15はその上
辺部が車体(リヤヘッダ14参照)に対してヒンジ部材3
4を介して枢着され、上記リヤゲート15で車体の後部
を開閉可能に覆うよう構成したものである。この構成に
より、上辺部が車体(リヤヘッダ14参照)に対して枢着
されたリヤゲート15で車体の後部を開閉することがで
きるので、リヤゲート15の開閉による荷室71の有効
利用と、リヤウインドガラス17の開閉との両立を図る
ことができる。
【0063】さらに、上記リヤウインドガラス17の開
口部16の閉鎖時に、閉成されたリヤウインドガラス1
7と連続する面を構成する車両ルーフ18部を設け、上
記車両ルーフ18部を開閉可能(取外し、取付け可能)に
構成したものである。この構成により、車両ルーフ18
部の開時には開放感が得られると共に、走行風の車室内
への導入を図ることができる。
【0064】加えて、上記車両ルーフ18はリヤヘッダ
14との接続部から前方が開閉するように構成されたも
のであるから、車両ルーフ18部の開時にはリヤヘッダ
14との接続部から前方に開放空間が形成され、開放感
が得られると共に、走行風の車室内への導入を図ること
ができる。
【0065】しかも、上記リヤゲート15は車体のリヤ
ヘッダ14にヒンジ部材34を介して支持され、上記リ
ヤヘッダ14の後方の一部が上記リヤゲート15のフレ
ーム部の下方に延長され、上記リヤゲート15の上方が
外装部材(ガーニッシュ部材37参照)で覆われたもので
ある。
【0066】上記構成により、リヤヘッダ14とリヤゲ
ート15が車両前後方向にオーバラップ配置されるの
で、平面から見たリヤヘッダ14とリヤゲート15との
前後幅を小さくすることができ、デザイン性、見栄えの
向上を図ることができると共に、上記オーバラップ分に
相当して開口部16の拡大を図ることができる。
【0067】さらに、上記リヤウインドガラス17はそ
の周囲にウインドフレーム部材(リヤウインドフレーム
49参照)が接合され、該ウインドフレーム部材と車体
(リヤゲート15参照)がヒンジ部材57で接続されたも
のである。この構成により、ウインドフレーム部材(リ
ヤウインドフレーム49参照)の接合にてリヤウインド
ガラス17の強度向上を図りつつ、該ウインドフレーム
部材の車体(リヤゲート15参照)に対するヒンジ接続構
造により、リヤウインドガラス17の開閉構造を達成す
ることができる。
【0068】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の車体は、実施例のリヤゲート15
またはリアヘッダ14に対応し、以下同様に、枢着部
は、ヒンジピン56に対応し、リヤヘッダ部は、リヤヘ
ッダ14に対応し、外装部材は、ガーニッシュ部材37
に対応し、ウインドフレーム部材は、リヤウインドフレ
ーム49に対応するも、この発明は、上述の実施例の構
成のみに限定されるものではない。
【0069】
【発明の効果】この発明によれば、車両後方の開口部を
覆うリヤウインドガラスの下辺部を車体側に枢着し、こ
の枢着部を支点としてリヤウインドガラスを車室内方向
へ傾斜させて開口部を開閉すべく構成したので、車室内
に走行風を導入して快適性向上を図る態様と、車室内へ
の走行風導入を抑制する態様とを選択することができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のリヤウインド開閉構造を備えた車両
の斜視図。
【図2】 車両ルーフ部を取付けた状態で示す車両の斜
視図。
【図3】 図2のA−A線矢視断面図。
【図4】 図2のB−B線矢視断面図。
【図5】 リヤゲート開放時の説明図。
【図6】 図2のC−C線矢視断面図。
【図7】 リヤウインドガラス傾倒時の断面図。
【図8】 図2のD−D線矢視断面図。
【図9】 図2の要部拡大斜視図。
【図10】 図9のE−E線矢視に相当する系統図。
【図11】 連動機構の説明図。
【図12】 図9のF−F線矢視断面図。
【図13】 図12の要部斜視図。
【符号の説明】
14…リヤヘッダ(車体) 15…リヤゲート(車体) 16…開口部 17…リヤウインドガラス 18…車両ルーフ部 34…ヒンジ部材 37…ガーニッシュ部材(外装部材) 49…リヤウインドフレーム(ウインドフレーム部材) 56…ヒンジピン(枢着部) 57…ヒンジ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 知生 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA18 BB07 CA44 CA47 DA17 DA18 3D127 BB01 CB07 CC03 CC13 DF02 EE15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の後方に設けられた開口部をリヤウイ
    ンドガラスで覆った車両において、上記リヤウインドガ
    ラスの下辺部を枢着部にて車体側に枢着し、上記枢着部
    を支点としてリヤウインドガラスを車室内方向へ傾斜さ
    せて上記開口部を開閉すべく構成した車両のリヤウイン
    ド開閉構造。
  2. 【請求項2】上記リヤウインドガラスはリヤゲートに取
    付けられ、上記リヤゲートはその上辺部が車体に対して
    ヒンジ部材を介して枢着され、上記リヤゲートで車体の
    後部を開閉可能に覆うよう構成した請求項1記載の車両
    のリヤウインド開閉構造。
  3. 【請求項3】上記リヤウインドガラスの開口部の閉鎖時
    に、閉成されたリヤウインドガラスと連続する面を構成
    する車両ルーフ部を設け、上記車両ルーフ部を開閉可能
    に構成した請求項1または2記載の車両のリヤウインド
    開閉構造。
  4. 【請求項4】上記車両ルーフはリヤヘッダ部との接続部
    から前方が開閉するように構成された請求項3記載の車
    両のリヤウインド開閉構造。
  5. 【請求項5】上記リヤゲートは車体のリヤヘッダ部にヒ
    ンジ部材を介して支持され、上記リヤヘッダ部の後方の
    一部が上記リヤゲートのフレーム部の下方に延長され、
    上記リヤゲートの上方が外装部材で覆われた請求項2,
    3または4記載の車両のリヤウインド開閉構造。
  6. 【請求項6】上記リヤウインドガラスはその周囲にウイ
    ンドフレーム部材が接合され、該ウインドフレーム部材
    と車体がヒンジ部材で接続された請求項1,2,3,4
    または5記載の車両のリヤウインド開閉構造。
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