JP2001325006A - 位置決め時の騒音を低減する位置決め装置 - Google Patents
位置決め時の騒音を低減する位置決め装置Info
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Abstract
ク装置ヘッドの位置決め装置において、低コストにソフ
トウエア的に騒音を低減するとともに、装置の使用状況
に応じて、オンラインで静粛性と高速性の優先度を切り
換えられる位置決め時の騒音を低減する位置決め装置を
提供する。 【解決手段】位置決め装置であって、基準参照加速度軌
道、基準参照速度軌道、基準参照位置軌道を生成する基
準参照軌道生成モデルと、3種類の基準参照軌道を、フ
ィルタ調整器によりオンラインで特性を変更される全く
同じ特性の3つフィルタをそれぞれ通過させて参照加速
度軌道、参照速度軌道、参照位置軌道を生成する参照軌
道生成モデルと、制御対象の速度を推定する状態推定器
と、制御対象を参照軌道に追従させて移動し位置決めを
行う制御器を有する。
Description
し、特に、入力が加速度の次元に相当し、出力は位置の
次元となる2重積分特性を持った制御対象を参照軌道に
追従させて移動しディスク装置ヘッド等の位置決めを行
う位置決め装置に関する。
下の文献等が参照される。
許5781373:カバーを振動させないように機構的
な改良を行ったもの。
制御ループ内にフィルタを含み、フィルタの特性が直接
制御系の安定性に関係するので、位置決めの最初から最
後まで一貫してフィルタを導入することが不可能なも
の。
の目標位置、目標速度および目標加速度で規定される参
照軌道を発生する参照軌道発生手段と、ディスク面に対
するヘッドの位置を検出する位置検出手段により検出さ
れてヘッドの検出位置、ヘッドの検出加速度、参照軌道
の目標位置と目標速度を用いてヘッドを参照軌道に追従
させるための誤差補正信号を加速度の次元で生成する軌
道追従型のサーボ補償器と、誤差補正信号と参照軌道の
目標加速度を加算して加速度指令を生成する加算器と、
加速度指令、検出位置、検出速度を用いてモータを加速
度指令通りに駆動するためにモータへの入力を計算して
生成する逆動力学計算による入力生成手段を備えたディ
スク装置のヘッド位置決め装置の構成。
報:シーク時における制御系内部のモデル側制御系に周
波数特性を持った切替面を有するスライディングモード
制御系を構成し、モデル側の計算周期をヘッド位置が観
測されるよりも短くすることにより、モデル側制御系か
ら、VCM駆動系に与えられる制御電流指令の出力周期
をフィードバック制御器の出力周期よりも短くして電流
指令の変化を滑らかにし、VCM高次共振モードを励起
しない高速シーク系を実現するシーク制御方法。
の記憶装置としてばかりでなく、セットトップボックス
(STB)や、テレビ、さらには、「ハードディスクレ
コーダ」と呼ばれる家電のオーディオ・ビジュアル(A
V)データを記録・再生する装置としても使われるよう
になってきた。
から別のトラックへ移動させる位置決め動作(「シーク
動作」という)時の騒音は、従来より、抑制すべきもの
とされてきたが、磁気ディスク装置の家電分野への適用
が加速される状況の下、静粛性への要請は、ますます高
まってきている。
は、基本的にはシーク動作時の加速度プロファイルを滑
らかにすることで騒音を制御する手法であり、静粛性と
位置決めに要する時間はトレードオフの関係にある。例
えば、静粛性を優先して滑らかな加速度プロファイルを
採用すれば、位置決め時間が余計にかかる、という具合
である。
に応じて、オンラインで静粛性と高速性の優先度を切り
換えられることが望まれている。
を示す斜視図、図17(b)はカバー1を外した状態の
分解斜視図である。磁気ディスク装置のシーク動作時の
位置決め騒音の主な原因は、カバー1が、ヘッド6の位
置決め機構の回転中心であるピボット2と固定ねじ7に
よって固定されている部分より振動(力)を受けて、振
動する、ことによるものとされている。
るため、機構的な観点からみた発明がなされている。例
えば、米国特許5875067では、図18に示すよう
に、カバー801の固定ねじ803との接点部分の厚み
を周りよりも薄くする(802の部分)ことで、ピボッ
トからの振動が伝わりにくいような、工夫がなされてい
る。
9に示すように、固定ねじで直接ピボット接触する部分
を、別部品814として設け、これを弾性のある振動吸
収部材813を介してカバー812に固定する技術が開
示されている。
る、シーク動作時のピボットそのものの振動を、シーク
動作の制御によって、ソフトウエア的に抑制する方法も
提案されている。
すように、ヘッドを移動させるための参照速度を参照速
度発生器906より生成するが、この参照速度軌道VR
EFを速度指令として、直接、速度制御器907に伝達
せず、ローパスフィルタ904を介して伝達している。
ただし、速度制御ループ内にローパスフィルタを入れた
場合、制御系の安定性に影響が及ぶため、パラメータα
を用いて、目標位置(ターゲット)までの残り距離に応
じてαの値を小さくする機構901を備え、係数α90
2と係数(1−α)903により、ローパスフィルタ9
04の効き具合を調整し、目標位置近傍では、実質的
に、αを零として、ローパスフィルタ904の効果がな
くなるようにして制御系の安定性を確保している。
00−21103号公報等には、図21に示すように、
一般に、「2自由度制御」あるいは「軌道追従型制御」
と呼ばれる制御系の構成をもとに、参照軌道の生成モデ
ルに改良を加えた技術が開示されている。
は、図21を参照して説明すると、入力が加速度の次元
に相当し、出力は位置の次元となる制御対象101を参
照軌道に追従させて移動し位置決めを行う位置決め装置
であって、参照加速度軌道206をフィードフォワード
(FeedForward)入力として、制御対象101に入力
し、さらに、参照位置軌道208と制御対象101の位
置201との追従誤差209と、参照速度軌道207と
状態推定器105より求めた推定速度202との追従誤
差210とを零とするように働くフィードバック制御器
104を具備するこ位置決め装置の制御をいう。
47号には、図22に示すように、VCM(ボイスコイ
ルモータ)のモデル911を入力生成器912によって
駆動して、その内部状態から、参照加速度軌道913、
参照速度軌道914、参照位置軌道915として生成す
るが、その間に、ローパスフィルタ916を導入してい
る。
は、VCMのモデルをスライディングモードと呼ばれる
制御手法で駆動して、参照軌道を生成する方法が開示さ
れており、周波数特性を持ったフィルタを導入し、機構
系の共振周波数を励起しないような方法が提案されてい
る。
た従来の技術は下記記載の問題点を有している。
1373に開示されている技術の問題点は、製品コスト
が上がる、ということである。
るからである。そして、ソフトウエア的な手法を併用す
れば更に静粛性を向上できる余地も残している。
技術の問題点は、位置決めの最初から最後まで一貫して
フィルタを導入することが不可能であり、またローパス
フィルタの特性の変更をオンラインに行うこともできな
い、ということである。
系のループに直接組み込まれているため、ローパスフィ
ルタのカットオフ周波数のような特性が、そのまま制御
系全体の安定性に影響する、からである。また、ローパ
スフィルタの特性を変更するためには、制御系の安定性
を考慮して、パラメータαの減少曲線など参照モデル全
体の再設計を行う必要があるからである。
21103号公報等に開示されている技術の問題点は、
ローパスフィルタの特性の変更をオンラインに行うこと
ができない、ということである。
を安定化するループを構成しているが、そのループの内
部にローパスフィルタを組み込んでおり、やはりローパ
スフィルタの特性を変更するためには、参照モデル全体
の再設計が必要となるからである。
てなされたものであって、その目的は、入力が加速度の
次元に相当し、出力は位置の次元となる2重積分特性を
持った制御対象を参照軌道に追従させて移動し位置決め
を行う位置決め装置、特に静粛性を要求されるディスク
装置ヘッドの位置決め装置において、低コストにソフト
ウエア的に騒音を低減し、装置の使用状況に応じて、オ
ンラインで静粛性と高速性の優先度を切り換えられる位
置決め時の騒音を低減する位置決め装置を提供すること
にある。
明は、入力が加速度の次元に相当し、出力は位置の次元
となる制御対象を参照軌道に追従させて移動し位置決め
を行う位置決め装置であって、基準参照加速度軌道、基
準参照速度軌道、基準参照位置軌道を生成する基準参照
軌道生成モデルと、3種類の基準参照軌道を全く同じ特
性の3つフィルタをそれぞれ通過させて参照加速度軌
道、参照速度軌道、参照位置軌道を生成する参照軌道生
成モデルと、制御対象の速度を推定する状態推定器を有
し、参照加速度軌道をフィードフォワード入力として制
御対象に入力し、さらに参照位置軌道と制御対象の位置
との追従誤差と、参照速度軌道と前記状態推定器より求
めた推定速度との追従誤差とを零とするように働くフィ
ードバック制御器を具備することを特徴としている。
置軌道を生成する基準参照軌道生成モデルと、前記2種
類の基準参照軌道を全く同じ特性の2つフィルタをそれ
ぞれ通過させて参照加速度軌道、参照位置軌道を生成す
る参照軌道生成モデルを有し、前記参照加速度軌道をフ
ィードフォワード入力として前記制御対象に入力し、さ
らに前記参照位置軌道と前記制御対象の位置との追従誤
差を零とするように働くフィードバック制御器を備えて
いる。
のカットオフ周波数などの特性をオンラインで変更する
フィルタ調整器を有する。
する。本発明は、その好ましい一実施の形態において、
図1を参照すると、入力が加速度の次元に相当し、出力
は位置の次元となる制御対象を参照軌道に追従させて移
動し位置決めを行う位置決め装置であって、基準参照加
速度軌道212、基準参照速度軌道213、基準参照位
置軌道214を生成する手段である基準参照軌道生成モ
デル108と、これら3種類の基準参照軌道を全く同じ
特性の3つフィルタ109、110、111をそれぞれ
通過させて参照加速度軌道207、参照速度軌道20
8、参照位置軌道209を生成する手段である参照軌道
生成モデル107を備えている。
状態推定器105を備え、参照加速度軌道を、フィード
フォワード入力として制御対象101に入力し、さらに
前記参照位置軌道と制御対象101の位置との追従誤差
と、前記参照速度軌道と前記状態推定器105より求め
た推定速度との追従誤差とを零とするように制御するフ
ィードバック制御器104を備える。
定の(高周波数域、もしくは共振周波数付近)周波数成
分が参照軌道より除去され騒音の制御ができると同時
に、フィルタ109、110、111が、基準参照軌道
生成モデルと、実際の追従制御を行う制御系との間に組
み込まれるため、基準参照軌道生成モデルや制御系と無
関係に、フィルタの特性のみを変更することができる。
情報が必要とならない場合、入力が加速度の次元に相当
し、出力は位置の次元となる制御対象を参照軌道に追従
させて移動し位置決めを行う位置決め装置において、基
準参照加速度軌道、基準参照位置軌道を生成する基準参
照軌道生成モデルと、前記2種類の基準参照軌道を全く
同じ特性の2つフィルタをそれぞれ通過させて参照加速
度軌道、参照位置軌道を生成する参照軌道生成モデルを
有し、前記参照加速度軌道をフィードフォーワード入力
として前記制御対象に入力し、さらに前記参照位置軌道
と前記制御対象の位置との追従誤差を零とするように働
くフィードバック制御器を備えた構成としてもよい。
内に、前記フィルタのカットオフ周波数などの特性を、
騒音の抑制と位置決めに要する時間のトレードオフで、
オンラインで変更するフィルタ調整器を備えた構成とし
てもよい。その結果、磁気ディスク装置を使ったコンピ
ュータや家電の設計者は、磁気ディスク装置の使用状況
に応じて、数個のパラメータ値を変更する(もしくは磁
気ディスク装置にコマンドを発行する)のみで、静粛性
優先や高速性優先といった磁気ディスク装置の仕様の変
更をオンラインで行うことができる。
に説明する。図1は、本発明の一実施例の構成を示す図
である。図1において、制御対象101は、図17に示
されるドライバによって駆動されるボイスコイルモータ
3とキャリッジアーム4、ヘッド6などから構成され
る。
ある制御対象101の位置(ヘッド位置)201が、所
望のトラックとの相対位置の形で出力される。ここで
は、ディジタルコントローラを想定しているため、ゼロ
次ホールド回路102とサンプラ103とが、制御対象
101の前後に、それぞれ配設されている。
ヘッド位置201までの周波数応答(ゲインと位相の周
波数特性)を示す図である。図3から、高周波数域の共
振を無視すれば、ボイスコイルモータへの入力は、ヘッ
ド位置の加速度の次元、出力は位置の次元となる2重積
分器に相当していることがわかる。すなわち低周波数域
のゲインが−40dB/decの傾きをもち、位相が−
180度であるためである。
6、207、208に、制御対象101の状態を追従さ
せるためのものである。軌道追従型の制御器であればよ
く、PIDの構成に限定されるものではない。
象101の位置201との位置追従誤差209に積分
(ディジタル系であるため加算)動作と比例動作を施
し、参照速度軌道207と状態推定器105により推定
された制御対象101の推定速度205との速度追従誤
差210に比例動作を施して、フィードバック制御信号
を出力する。
イッチ106により位置決め終了直前より開始しても良
い。
バック制御器の遅れを補い、追従精度を向上させるため
にフィードフォワード入力として制御信号211を生成
するためにPID制御器104からの出力に加算され
る。
くは軌道追従型制御系として参照されるもので、参照軌
道に高速に制御対象の状態を追従させることができる一
般的な手法である。
速度軌道212、基準参照速度軌道213、基準参照位
置軌道214を生成する基準参照軌道生成モデル108
と、全く同じ特性(例えばカットオフ周波数)を有する
ローパスフィルタA109、ローパスフィルタC11
0、ローパスフィルタB111より構成される。
イルモータ(VCM)の電流値から騒音の主因であるカ
バーの振動までの伝達特性を示す図である。ローパスフ
ィルタの役割は、この伝達特性の2kHz前後の可聴域
の周波数成分を参照軌道から取り除き、騒音を制御する
ものである。
(1)で表される1次のローパスフィルタである。
トオフ周波数を決定するパラメータであり、ディジタル
系のサンプリング時間をTs、カットオフ周波数をfと
すれば、 Af=exp(−2・π・f・Ts) で計算される。
k(i)はフィルタの出力、yk(i−1)は前回サン
プリングのフィルタ出力である。
マイクロ秒、カットオフ200HzであればAf=0.
9となるので、ローパスフィルタ調整器112は、この
Afというパラメータ一つを、0.9から0までの任意
の値に選ぶだけで、カットオフ200Hz(静粛性大、
低速)から無限大(静粛性小、高速)まで無段階で静粛
性を、必要とされる高速性とのトレードオフで調整する
ことが可能となる。
f=0であり、基準参照軌道がそのまま出力される状態
である。
詳細を示したものである。基本的には制御対象の数値モ
デル101にシーク動作をさせて、その時の内部状態を
基準参照軌道として生成する基準参照軌道生成モデルと
上述の3つのローパスフィルタより構成される。
器と見なせる制御対象101をサンプリング時間Tsで
離散化したものである。
影響も考慮した式(3)などような状態方程式で規定さ
れる。
い、入力a(i)を受け、次サンプリングの状態、すな
わちモデルの位置302、p(i+1)とモデルの速度
303、v(i+1)を計算するためのものである。
御、位置制御ができるように決定された状態フィードバ
ック係数が、速度ゲイン305と位置ゲイン306が設
定される。
(4)で表される関数(簡易的にはテーブル引きするこ
ともある)であり、通常は、実際の制御対象のシーク動
作の制御に利用されるものである。
して、この速度プロファイルを用いてシーク動作を実行
させる構成となっている。
の位置302との偏差peの関数として定義され、速度
プロファイルと呼ばれる目標速度vdを生成する。
sは減速の最終段階を滑らかにするための設計パラメー
タであり、通常0.0005から0.001程度の値が
使用される。
た信号はモデルの速度303との偏差をとって速度ゲイ
ン305を乗じた後、ボイスコイルモータの性能を考慮
した飽和要素307を通して、制御対象の数値モデル3
01にフィードバックされる。
対象に読み替えれば既存のシーク動作と同じであり、こ
の構成は、数値モデル301にシーク動作を行わせるた
めのものとなっている。
共に接点A側からシーク動作を開始し、最終目標位置3
09とモデルの位置302との偏差peが、1トラック
幅以下となった時点で、接点B側に切り替わる。
零に固定され、さらに、モデルの位置302がドリフト
しないように、位置ゲイン306による位置制御が開始
される。
により、逆起電力による電圧降下に相当する加速度31
3を、飽和要素307の出力312より減じたものが、
基準参照加速度軌道212として生成され、モデルの速
度303が、基準参照速度軌道213、モデルの位置3
02が基準参照速度軌道214として生成される。
たが、基本的には、加速度、速度、位置の次元で矛盾の
生じないよう(加速度の積分値は速度に一致するなど)
に、軌道を生成するモデルであれば、本発明による基準
参照軌道生成モデルとして採用可能である。
タの構成は、基準参照軌道生成モデルの構成に因る部分
がないからである。
準参照軌道212、213、214を、それぞれ全く同
じ特性を持つローパスフィルタAからCを通過させた
後、参照軌道206、207、208を生成する。
度制御系の参照軌道として使用される。
特性の線形なローパスフィルタを使用しているため、基
準参照軌道が加速度、速度、位置として矛盾なく生成さ
れていれば(加速度軌道を積分すれば速度軌道となり、
その速度軌道を積分すれば位置軌道となる関係)、どの
ようにカットオフ(係数Af)を設定してもローパスフ
ィルタ通過後の参照軌道も加速度、速度、位置として矛
盾を生じないという点である。
図2、図5から図16を参照して、以下に詳細に説明す
る。ここでは、磁気ディスク装置のヘッドをあるトラッ
クから別のトラックへ移動させるシーク動作を行う場合
について説明する。
位置309が決定され、基準参照軌道生成モデル108
に伝達される。
上位より要求される静粛性と高速性のトレードオフによ
り、例えば0.9から0の間で式(1)の係数Afを決
定する。
れると、スイッチ310とスイッチ311の接点はA側
(図3参照)にリセットされる。
置302との間に偏差を生じるので、速度プロファイル
308は、式(4)に従って、目標速度となる出力を計
算する。
偏差に、速度ゲイン305を乗じた後、ボイスコイルモ
ータの物理的性能を超えないように設けられた飽和要素
307を通して、制御信号312として、制御対象の数
値モデル301に伝達され、これを駆動する。
電力による電圧降下に相当する加速度313を減じる必
要があることから、制御信号312から、信号313
(等価的な逆起電力係数304により逆起電力による電
圧降下に相当する加速度)を減じたものが制御対象の数
値モデル301に伝達される。
れる信号が、基準参照加速度軌道212となる。
は、制御対象の位置が目標位置309に到達するように
適切な目標速度を出力し続け、その結果として得られる
モデルの速度303と、モデル301の位置302は、
それぞれ、基準参照速度軌道213、基準参照速度軌道
214となる。
は2重積分器であり、これらの基準参照軌道は、如何な
る状況下でも、加速度、速度、位置として矛盾を生じな
い。最終的には、モデルの位置302が目標位置309
に接近して、残り距離が1トラック幅以下という条件を
満たすので、その時点でスイッチ310と311は接点
Bに切り替わり、目標速度は零となり、位置フィードバ
ックがかかるので、制御対象の位置309は、目標位置
と一致した状態で停止する。これは、基準参照軌道の生
成が終了したことを意味する。
道は、一方で、リアルタイムに3つのローパスフィルタ
109、110、111で処理された後、参照軌道20
6、207、208として2自由度制御系へ伝達され
る。
生成さている間、各参照軌道206、207、208
に、実際の制御対象の状態を追従させるように動作す
る。すなわち、参照位置軌道208と制御対象の位置2
01との位置追従誤差209に積分(ディジタル系なの
で加算)動作と比例動作を施し、参照速度軌道207と
状態推定器105により推定された制御対象の推定速度
205との速度追従誤差210に比例動作を施してフィ
ードバック制御則を出力する。
バック制御器の遅れを補い、追従精度を向上させるため
にフィードフォワード入力として制御信号211を生成
するためにPID制御器からの出力に加算される。な
お、積分動作は過渡応答調整のため、スイッチ106に
より位置決め終了直前より開始しても良い。
ットオフに応じた騒音制御を実現したうえで、制御対象
の状態は参照軌道に精度良く追従し、シーク動作が完遂
される。
トオフ無限大、すなわちAf=0に設定し、約8.4m
mヘッドを移動させるための参照軌道(参照加速度軌
道、参照速度軌道、参照位置軌道)を生成した場合の例
を示す図である。この場合、Af=0であるため、図5
から図7までの参照軌道は、基準参照軌道と一致してい
る。
用いて、シーク動作を実行した場合のカバー(図17参
照)の振動(加速度計の出力)の時刻歴応答を示す図で
ある。
ットオフ400Hz、すなわちAf=0.81に設定
し、約8.4mmヘッドを移動させるための参照軌道
(参照加速度軌道、参照速度軌道、参照位置軌道)を生
成した場合の例を示す図である。ここで、基準参照軌道
は、図5から7と同一である。
道を用いて、シーク動作を実行した場合のカバーの振動
(加速度計の出力)の時刻歴応答を示す図である。
に、図12に示す例の方が、カバーの振動が抑制されて
おり、静粛性が改善されている(騒音計による計測で約
5dB改善されている)。
フ無限大(高速仕様)時と比べ、約2ミリ秒ほど伸びて
いる。
カットオフ200Hz、すなわちAf=0.90に設定
し、約8.4mmヘッドを移動させるための参照軌道
(参照加速度軌道、参照速度軌道、参照位置軌道)を生
成した場合の例である。ここで、基準参照軌道は、図5
から図7と同一である。
軌道を用いてシーク動作を実行した場合のカバーの振動
(加速度計の出力)の時刻歴応答を示す図である。
z時の図12に示す例より、カバーの振動が抑制されて
おり、さらに静粛性が改善されている。また、位置決め
に要する時間は、カットオフ無限大(高速仕様)時と比
べ約5ミリ秒ほど伸びている。
ば、ローパスフィルタの係数Afを変更するのみで、き
わめて容易に、静粛性と高速性とのトレードオフを無段
階に調整することを可能としており、オンラインでの騒
音制御レベルの設定ができる。
度を制御に使用する場合、状態推定器を用いずに、直接
タコジェネレータ等のセンサ付加して、その情報を利用
しても良い。
なフィルタであれば、ローパスフィルタではなく、カバ
ーなどの機械共振周波数付近を減衰させるバンドエリミ
ネイテッド(ノッチ)フィルタとしても良い。
記記載の効果を奏する。
フトウエア的に特定の周波数成分が参照軌道より除去さ
れて騒音の制御ができるとともに、基準参照軌道生成モ
デルや制御系と無関係に、フィルタの特性のみを変更す
ることできる、ということである。
速度の次元に相当し、出力は位置の次元となる制御対象
を参照軌道に追従させて移動し位置決めを行う位置決め
装置であって、基準参照加速度軌道、基準参照速度軌
道、基準参照位置軌道を生成する基準参照軌道生成モデ
ルと、3種類の参照軌道を全く同じ特性の3つフィルタ
をそれぞれ通過させて、参照加速度軌道、参照速度軌
道、参照位置軌道を生成する参照軌道生成モデルと、制
御対象の速度を推定する状態推定器を有し、参照加速度
軌道をフィードフォーワード入力として制御対象に入力
し、さらに参照位置軌道と制御対象の位置との追従誤差
と、参照速度軌道と前記状態推定器より求めた推定速度
との追従誤差とを零とするように働くフィードバック制
御器を具備しているからである。
係する数パラメータ値を変更するのみで、静粛性優先や
高速性優先といった磁気ディスク装置の仕様の変更をオ
ンラインで行うことができる、ということである。
生成モデル内にフィルタのカットオフ周波数などの特性
を、騒音の抑制と位置決めに要する時間とのトレードオ
フで、オンラインで変更するフィルタ調整器を具備して
いるからである。
の詳細を示す図である。
イルモータへの入力からヘッド位置までの周波数応答の
一例を示す図である。
電流値からカバー振動までの周波数応答を示す図であ
る。
カットオフ無限大(Af=0)時の参照加速度軌道の時
刻歴応答を示す図である。
カットオフ無限大(Af=0)時の参照速度軌道の時刻
歴応答を示す図である。
カットオフ無限大(Af=0)時の参照位置軌道の時刻
歴応答を示す図である。
カットオフ無限大(Af=0)時のカバー振動(加速
度)の時刻歴応答を示す図である。
カットオフ400Hz(Af=0.81)時の参照加速
度軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ400Hz(Af=0.81)時の参照速
度軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ400Hz(Af=0.81)時の参照位
置軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ400Hz(Af=0.81)時のカバー
振動(加速度)の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ200Hz(Af=0.90)時の参照加
速度軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ200Hz(Af=0.90)時の参照速
度軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ200Hz(Af=0.90)時の参照位
置軌道の時刻歴応答を示す図である。
のカットオフ200Hz(Af=0.90)時のカバー
振動(加速度)の時刻歴応答を示す図である。
示す斜視図である
の構成を示す図である。
技術の構成を示す図である。
術の構成を示す図である。
系)の構成を示す図である。
来技術の構成を示す図である。
リズムブロック 902 ゲインα 903 ゲイン(1−α) 904 ローパスフィルタ 905 参照速度調整器 906 速度プロファイル発生器 907 速度制御器と制御対象 910 軌道生成モデル 911 VCMのモデル 912 入力生成器 913 参照加速度軌道 914 参照速度軌道 915 参照位置軌道
Claims (8)
- 【請求項1】入力が加速度の次元に相当し、出力は位置
の次元となる制御対象を参照軌道に追従させて移動し位
置決めを行う位置決め装置であって、 基準参照加速度軌道、基準参照速度軌道、及び基準参照
位置軌道を生成する基準参照軌道生成モデルと、前記3
種類の基準参照軌道をそれぞれ同じ特性の3つのフィル
タを通過させて参照加速度軌道、参照速度軌道、及び参
照位置軌道を生成する参照軌道生成モデルと、前記制御
対象の速度を推定する状態推定器と、を有し、前記参照
加速度軌道を、フィードフォワード入力として、前記制
御対象に入力し、前記参照位置軌道と前記制御対象の位
置との追従誤差と、前記参照速度軌道と前記状態推定器
より求めた推定速度との追従誤差とを零とするように制
御するフィードバック制御器を備えたことを特徴とす
る、位置決め時の騒音を低減する位置決め装置。 - 【請求項2】入力が加速度の次元に相当し、出力は位置
の次元となる制御対象を参照軌道に追従させて移動し位
置決めを行う位置決め装置であって、 基準参照加速度軌道、及び基準参照位置軌道を生成する
基準参照軌道生成モデルと、前記2種類の基準参照軌道
をそれぞれ同じ特性の2つのフィルタを通過させて参照
加速度軌道、及び参照位置軌道を生成する参照軌道生成
モデルと、を有し、前記参照加速度軌道をフィードフォ
ワード入力として前記制御対象に入力し、前記参照位置
軌道と前記制御対象の位置との追従誤差を零とするよう
に働くフィードバック制御器を備えたことを特徴とす
る、位置決め時の騒音を低減する位置決め装置。 - 【請求項3】前記参照軌道生成モデルが、前記フィルタ
の所定の特性をオンラインで変更するフィルタ調整器を
有することを特徴とする、請求項1又は2記載の位置決
め時の騒音を低減する位置決め装置。 - 【請求項4】入力が加速度の次元に相当し、出力が位置
の次元となる制御対象を参照軌道に追従させて移動させ
位置決めを行う位置決め装置であって、 基準参照加速度軌道、基準参照速度軌道、及び基準参照
位置軌道を生成する基準参照軌道生成手段と、 前記基準参照加速度軌道、前記基準参照速度軌道、及び
前記基準参照位置軌道をそれぞれ入力とし、参照加速度
軌道、参照速度軌道、及び参照位置軌道をそれぞれ出力
する第1乃至第3のフィルタと、 前記第1乃至第3のフィルタの特性を可変させるフィル
タ調整手段と、 を備えた参照軌道生成手段と、 前記制御対象の速度を推定する状態推定手段と、 前記参照軌道生成手段から出力される前記参照加速度軌
道を、フィードフォワード入力として、前記制御対象に
入力し、前記参照軌道生成手段から出力される前記参照
位置軌道と前記制御対象の位置との追従誤差と、前記参
照軌道生成手段から出力される前記参照速度軌道と前記
状態推定手段より求められた推定速度との追従誤差とを
零とするように制御するフィードバック制御手段と、 を備えたことを特徴とする位置決め装置。 - 【請求項5】前記参照軌道生成手段において、前記制御
対象を数値化したモデル(「制御対象モデル」という)
に対して、速度制御、位置制御ができるように決定され
た状態フィードバック係数が速度ゲイン手段と位置ゲイ
ン手段とに設定され、 前記制御対象の位置決め動作の制御に利用され、最終目
標位置と、前記制御対象モデルの位置とを入力とする第
1の減算器から出力される偏差に基づき、目標速度を生
成する速度プロファイル生成手段と、 前記速度プロファイル生成手段より生成された信号と前
記制御対象モデルの速度との偏差をとる第2の減算器
と、を備え、 前記第2の減算器の出力は、前記速度ゲイン手段に供給
されて速度ゲインを乗じた後、前記制御対象の性能を考
慮した飽和設定手段を通して、前記制御対象モデルにフ
ィードバック入力され、 前記速度プロファイル生成手段の出力と、零固定値とを
第1、第2の入力に入力しその一方を前記速度ゲイン手
段に選択出力する第1のスイッチと、 零固定値と、前記速度プロファイル生成手段への入力
を、第1、第2の入力に入力しその一方を前記位置ゲイ
ン手段に選択出力する第2のスイッチと、を備え、 前記第1、及び第2のスイッチは、ともに、第1の入力
側から位置決め動作を開始し、最終目標位置と前記制御
対象モデルの位置との偏差が所定数トラック幅以下とな
った時点で、第2の入力側に切り替え、前記速度プロフ
ァイル生成手段の出力は、零に固定され、さらに、前記
制御対象モデルの位置がドリフトしないように、前記位
置ゲイン手段による位置制御が開始され、 前記制御対象モデルの速度を入力とし逆起電力係数によ
り逆起電力と等価な加速度を出力する逆起電力係数手段
と、 前記逆起電力係数手段により得られる逆起電力と等価な
加速度を前記飽和設定手段の出力より減じる第3の減算
器と、を備え、 前記第3の減算器の出力は、前記制御対象モデルに入力
されるとともに、前記基準参照加速度軌道として前記第
1のフィルタに入力され、 前記制御対象モデルの速度が前記基準参照速度軌道とし
て前記第2のフィルタに入力され、 前記制御対象モデルの位置が前記基準参照速度軌道とし
て前記第3のフィルタに入力される、ことを特徴とする
請求項4に記載の位置決め装置。 - 【請求項6】前記制御対象モデルが、磁気ディスク装置
におけるヘッド、モータ、キャリッジアーム、ヘッドを
含む制御対象を数値でモデル化したものである、ことを
特徴とする請求項4又は5に記載の位置決め装置。 - 【請求項7】前記第1乃至第3のフィルタは、周波数特
性が互いに同一とされている、ことを特徴とする請求項
4乃至6のいずれか一に記載の位置決め装置。 - 【請求項8】入力が加速度の次元に相当し、出力が位置
の次元となる制御対象を参照軌道に追従させて移動させ
位置決めを行う位置決め装置であって、 基準参照加速度軌道、及び基準参照位置軌道を生成する
基準参照軌道生成手段、 前記基準参照加速度軌道、及び前記基準参照位置軌道を
それぞれ入力し参照加速度軌道、及び参照位置軌道をそ
れぞれ生成する第1、及び第2のフィルタと、 を備えた参照軌道生成手段と、 前記参照加速度軌道をフィードフォワード入力として前
記制御対象に入力し、前記参照位置軌道と前記制御対象
の位置との追従誤差を零とするように働くフィードバッ
ク制御器と、 を備えたことを特徴とする、位置決め装置。
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