JP2001324557A - 近距離場における信号発信源の位置をアレーアンテナを用いて推定する装置及び方法 - Google Patents

近距離場における信号発信源の位置をアレーアンテナを用いて推定する装置及び方法

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JP2001324557A
JP2001324557A JP2000146155A JP2000146155A JP2001324557A JP 2001324557 A JP2001324557 A JP 2001324557A JP 2000146155 A JP2000146155 A JP 2000146155A JP 2000146155 A JP2000146155 A JP 2000146155A JP 2001324557 A JP2001324557 A JP 2001324557A
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Ryuji Kono
隆二 河野
Juzepi Abureu
ジュゼピ アブレウ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近距離場で信号発信源の位置が全く分からな
い場合でも、限られたドメイン範囲内におけるサーチに
よって信号発信源の位置の推定を行うことができる信号
発信源位置推定装置の提供。 【解決手段】 アレーアンテナは二つのサブアレーを有
している。各サブアレーは、少なくとも三つの素子を有
している。ここで、各サブアレーを構成する少なくとも
三つの素子は、他のサブアレーを構成しない少なくとも
一つの素子を含んでいる。複数のサンプリング手段が、
これらサブアレーについて別々にサンプリングを行う。
到来方向推定手段が、これらサンプリング手段によるサ
ンプリング結果を用いて、各サブアレーに対して、信号
発信源からの信号の到来方向の推定を別々に行う。信号
発信源位置推定手段は、到来方向推定手段で別々に求め
られた到来方向推定結果に基づき、信号発信源から各素
子への距離を推定する。サンプリング調整手段が、信号
発信源位置推定手段で求められた距離に基づいて、サン
プリング手段で行われるサンプリングのタイミングを調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アレーアンテナに近距
離場信号発信源から信号が入射する場合の当該近距離場
信号発信源の位置を当該アレーアンテナを用いて推定す
るための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に、0〜6の6個の素子によって構
成される等間隔リニアアレー(以下、「アレーULA
(Uniform Linear Array)」という)が当該アレーUL
Aに対して遠距離場(far field)にある一つの信号発
信源からの信号を受信する様子を示す。信号発信源が遠
距離場にある場合、当該信号発信源はアレーから無限大
の距離に位置しており、アレーによって受信される信号
は平面状波面PW(PlaneWavefront)を有していると仮
定される。波面が平面であるため、信号は、各素子に対
し、同一の入射角度θfarfieldにて入射する。
このように信号発信源がアレーに対して遠距離場にある
場合には、MUSICやESPIRITといった到来方
向(以下「DOA(Direction of Arrival)」という)
推定アルゴリズムによって、高精度な到来方向(DO
A)推定を行うことができる。例えば、日本特許出願第
9−042877号に基づく優先権主張を伴う米国特許
第5,854,612号公報には、信号を互いに異なる
複数のアンテナ素子に受信させその位相の違いを計算す
ることによって、当該信号の入射角度を比較的簡単な作
業にて取得することができることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ワイヤレスLANのように、屋内で使用される場合のほ
とんどでは、信号発信源はアレーULAに対し近距離場
(near field)の位置にある。信号発信源が受信アレー
に対して近距離場にあるときには、図2に示すように、
当該信号発信源から伝搬されてくる信号波は、球面状波
面SW(Spherical Wavefront)を有する。各素子にお
ける到来角はそれぞれ異なっており、例えば、0、4、
6番目の素子では入射角はそれぞれθ、θ、θ
なる。上述のDOA推定アルゴリズムをかかる近距離場
発信源に対して用いると、該信号発信源の位置の推定が
歪み、したがって、放射パターン図が歪んでしまう可能
性がある。
【0004】近距離場信号源に対するDOA推定の結果
を、遠距離場におけるDOA推定アルゴリズムを用いて
改善する試みが行われてきた。例えば、Kennedy
らは、その論文「放射ビームパターンの変換を用いた広
帯域近距離場指向性形成方法(”Broadband Near field
Beamforming Using a Radial Beam pattern Transform
ation”)」(IEEE Trans. on Signal Proc., vol. 46,
no 8, August 1998)の中で、そのような方法を開示し
ている。しかしながら、この方法では、信号発信源から
アレーの各素子までの正確な距離を予め知っている必要
がある。
【0005】浅野らは、論文「サブスペース法と空間逆
フィルタを用いた音源分離」(IEICE Technical Repor
t, EA 99 − 22, pp. 1 − 7, June 1996)の中で、別
の方法を開示している。この方法では、DOAのみなら
ず音源までの距離をも推定する。しかしながら、音源の
おおよその位置を予め知っていないと、音源までの距離
は0から無限大までの間のいずれの値をも採り得ること
になり、音源を見つけだすためには実質的に無限のドメ
イン範囲についてサーチを行わなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記課
題を解決することであり、信号発信源の位置を全く知ら
ない場合でも、限られたドメイン範囲内のみのサーチを
行うだけで、遠距離場で用いられるDOA推定を用いて
近距離場の信号源の位置を推定することができる信号発
信源位置推定装置を提供することである。
【0007】上記目的を達成するため、本発明による信
号発信源位置推定装置は、アレーアンテナと、第1サン
プリング手段と、第2サンプリング手段と、到来方向推
定手段と、信号発信源位置推定手段と、サンプリング調
整手段とを有している。
【0008】アレーアンテナは二個のサブアレーにより
構成されている。各サブアレーは少なくとも三個の素子
から構成され、当該各サブアレイを構成する少なくとも
三個の素子は他方のサブアレーを構成しない少なくとも
一個の素子を含んでいる。第1サンプリング手段が、一
方のサブアレーの複数の素子に対してサンプリングを行
い、第2サンプリング手段が、他方のサブアレーの複数
の素子に対してサンプリングを行う。到来方向推定手段
が、第1及び第2サンプリング手段によるサンプリング
結果を用いて、一つの信号発信源からの信号の到来方向
について、各サブアレー毎に、別々に、到来方向の推定
を行う。信号発信源位置推定手段が、到来方向推定手段
によって別々に求められた到来方向推定結果に基づき、
信号発信源から各素子までの距離を推定する。サンプリ
ング調整手段が、信号発信源位置推定手段によって推定
された距離に基づき、該第1及び第2サンプリング手段
がサンプリングを行うタイミングを調整する。
【0009】本発明の別の観点によれば、サンプリング
調整手段は、第1サンプリング手段によるサンプリング
のタイミングを、次式に基づき、調整する。
【0010】ここで、iは、0〜L−1の番号の素子
のうちのサンプリングの対象となる素子の番号を示し、
素子0は一方のサブアレーにおける最適な参照素子であ
り、 は、素子0とサンプリングの対象となる素子との間の、
遠距離場遅延と近距離場遅延との差を示し、 は、信号発信源位置推定手段によって推定された、信号
発信源とサンプリング対象素子との間の距離を示し、 は、信号発信源位置推定手段によって推定された、信号
発信源と素子0との間の距離を示し、cは、光速を示
し、λΔeは、各素子間の距離を示し、 は、到来方向推定手段によって推定された、一方のサブ
アレーの素子0における信号到来方向を示す。
【0011】さらに、サンプリング調整手段は、第2サ
ンプリング手段によるサンプリングのタイミングを、次
式に基づき、調整する。
【0012】ここで、iは、L−L〜L−1の番号の
素子のうちのサンプリングの対象となる素子の番号を示
し、素子L−1は他方のサブアレーにおける最適な参照
素子であり、 は、素子L−1とサンプリング対象素子との間の遠距離
場遅延と近距離場遅延との差を示し、 は、到来方向推定手段によって推定された、素子L−1
における信号到来方向を示す。
【0013】このように構成することによって、サンプ
リング調整手段は、比較的単純なアルゴリズムを用い
て、複数の素子に対するサンプリングのタイミングを調
整することができる。
【0014】本発明の別の観点によれば、アレーアンテ
ナは総計L個の素子0〜L−1を有する。一方のサブア
レーは、L<Lとして、素子0〜L−1を有する。
素子0が一方のサブアレーにおける最適の参照素子であ
る。他方のサブアレーは、一方のサブアレーに対しL−
個の素子分だけずれて構成されており、したがっ
て、素子L−L〜素子L−1を有する。素子L−1が
他方のサブアレーにおける最適の参照素子である。
【0015】さらに、信号発信源位置推定手段は、信号
発信源と各素子0〜L−1との間の距離を、以下の2つ
の式に基づき、推定する。
【0016】ここで、iは、素子0〜L−1のうちの、
サンプリングの対象となる素子の番号を示し、 は、信号発信源位置推定手段によって推定された、信号
発信源と素子0との間の距離を示し、λΔeは、各素子
間の距離を示し、 は、到来方向推定手段によって推定された素子0におけ
る信号到来方向を示し、 は、到来方向推定手段によって推定された、素子L−1
における信号到来方向を示し、 は、信号発信源位置推定手段によって推定された、信号
発信源と該サンプリング対象素子との間の距離を示す。
【0017】このように構成することによって、信号発
信源位置推定手段は、比較的単純なアルゴリズムを用い
て、信号発信源と各素子0〜L−1との間の距離を推定
することができる。
【0018】本発明の更に別の観点によれば、信号発信
源位置推定手段によって推定された距離に基づき指向性
を形成する指向性形成手段が設けられている。この指向
性形成手段は、移動端末において行われる指向性の形成
を制御しつつ、移動端末の動きを追跡することができ
る。ヌル部の制御及び主ビーム部の制御の両方ともを正
確に行うことができる。
【0019】本発明の方法は、各サブアレーが少なくと
も三個の素子を有し、かつ、該各サブアレーを構成する
素子のうち少なくとも一個の素子が他のサブアレーを構
成しないように構成された二個のサブアレー内の複数の
素子に対してサンプリングを行う工程と、サンプリング
した結果を用いて、一つの信号発信源からの信号の到来
方向について、各サブアレー毎に、別々に、到来方向推
定を行う工程と、別々に得られた到来方向推定結果に基
づいて、信号発信源から複数の素子までのそれぞれの距
離を推定する工程と、推定された距離に基づいて、複数
の素子に対するサンプリングを行うタイミングを調整す
る工程とからなる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による信号発
信源位置推定装置について、添付の図面を参照しながら
説明する。
【0021】図3に示すように、本実施形態の信号発信
源位置推定装置は、一つのアレー11と、第1サンプリ
ング器12と第2サンプリング器13と、第1DOA推
定器14と第2DOA推定器15と、信号発信源位置推
定器16と、指向性形成(ビームフォーミング)器17
とを有している。
【0022】アレー11は、素子0〜L−1から構成さ
れており、これらは、第1サブアレー11aと第2サブ
アレー11bとに分けられている。図4に、アレー11
をより詳細に示す。各サブアレーは、少なくとも三個の
素子を有しており、各素子の間隔は、λΔeである。第
1サブアレー11aは、L<Lとして、素子0〜L
−1から構成されている。第2サブアレー11bは、第
1サブアレーに対してL−L個の素子分だけずれて構
成されており、したがって、素子L−L〜L−1から
構成されている。このように構成することによって、第
1、第2サブアレー11a,11bは、大きさが互いに
等しく、互いに重複しうるようになっている。但し、各
サブアレー11a、11bは、他のサブアレーを構成し
ない少なくとも一個の素子を必ず有する。
【0023】第1、第2サンプリング器12、13は、
それぞれ、第1、第2サブアレー11a、11b内の複
数の素子における瞬間電圧又は電流値をサンプリング
し、そのサンプリング結果を出力ベクトルとして出力す
る。従来の遠距離場における方法とは異なり、このサン
プリングのタイミングは、非同期的に行われる。すなわ
ち、後述するように、第1及び第2サンプリング器1
2、13は、信号発信源位置推定器16によって推定さ
れた距離 に基づき、そのサンプリングタイミングを、近距離場条
件における球面状波面の曲面に沿うように、調整する。
【0024】DOA推定器14、15は、それぞれ、サ
ンプリング器12、13からの出力ベクトルを収集し、
到来方向(DOA)の推定を行う。DOA推定器14、
15は、MUSIC、ESPIRITなど、いかなる公
知のDOA推定方法をも使用することができ、又、現在
では未だ知られていないが将来案出されるいかなるDO
A推定アルゴリズムをも使用することができる。DOA
推定を行っている間、DOA推定器14、15は、各出
力ベクトルをその複素共役転置行列(transpose conjug
ate)と掛け合わせることで、瞬間行列(instantaneous
matrix)を求める。ここで、この行列の要素は、電圧の
2乗である。連続する幾つかのサンプルに対して行列が
作成され、以前に求められている行列と足し合わされ、
そして、平均化される。こうして求められた行列を出力
共分散行列(output covariancematrix)と呼ぶ。この
出力共分散行列は、1つの信号サブ行列(signal sub-ma
trix)と1つの雑音サブ行列(noise sub-matrix)とを含
んでおり、サブアレー内の素子間のパワー相対関係(pow
er relations)を表している。
【0025】その後、出力共分散行列は、使用される推
定アルゴリズムに依存する方法によって処理され、入力
信号のエネルギーがどこから来たかという情報が抽出さ
れる。例えば、MUSICを用いる場合には、測定され
た共分散行列を、ある一つのDOAに基づいて作成され
た共分散行列と比較し、これら2つの共分散行列の差を
推定する。次に、この工程を、他に仮定したDOAに対
して繰返す。最終的には、真のDOAに最も良く一致し
た角度方向にピークを示すプロット図が得られる。DO
A推定器14、15は、こうして得られた推定角度 及び を、信号発信源位置推定器16に対し出力する。
【0026】ここで、各サブアレー11a、11bは少
なくとも三個の素子を有しているため、信号発信源が近
距離場にある場合には、DOA推定器14、15は、互
いに異なる共分散行列を生成することになる。したがっ
て、DOA推定器14、15によって得られる角度 は、互いに異なっている。
【0027】信号発信源位置推定器16は、DOA推定
器14、15によって求められた互いに異なる角度値 を用いて、信号発信源からアレー11の各素子までの距
を計算する。得られた距離 は、サンプリング器12、13、及び指向性形成器17
へと出力される。
【0028】上述のように、サンプリング器12、13
は、信号発信源位置推定器16によって求められた距離 の値を用いて各サブアレー内の複数の素子に対するサン
プリングクロックを適応制御しながら調整することによ
って、サンプリングのタイミングを入来する波面の球面
形状に沿うようにする。かかるサンプリング調整が繰返
し行なわれるにつれて、近距離場歪みが徐々に除去さ
れ、球面状波面は平面状波面へと「平坦化」されてい
く。したがって、信号源が近距離場にある場合にも、従
来の遠距離場推定アルゴリズムを用いた推定を成功させ
ることができるようになる。サンプリングの適応制御調
整が繰返し行われるにつれ、信号発信源位置推定器16
は信号発信源位置をより高精度に推定するようになる。
【0029】指向性形成器17は、距離 を用いて、放射パターン図を作成する。信号発信源位置
推定器16によって求められた距離 がより正確な値になればなるほど、指向性形成器17
は、信号発信源の位置をより正確に認識するようにな
り、アレー11内の全ての素子を用いて、最適なパフォ
ーマンスにて、当該信号発信源に対する指向性の形成を
行うことができる。
【0030】次に、図3に示される各機能ブロックで行
われる演算について、より詳細に説明する。先ず、サン
プリング器12、13で行われるサンプリングの調整を
行うための演算方法について、図5及び図6を参照しな
がら説明する。図5及び図6に示される状態において
は、信号発信源Sは、アレー11に対して近距離場にあ
る極座標(d0,∠θ)の位置に配置されている。各
サブアレー11a、11bは、既述のように、他のサブ
アレーを構成しない、すなわち、他のサブアレーと共有
されない少なくとも一個の素子を有している。このた
め、信号発信源Sが近距離場にある場合、信号発信源と
第1サブアレー11aの各素子との間の距離の組
{d,d,…,dLs−1}は、信号発信源と第2
サブアレー11bの各素子との間の距離の組{d
L−Ls,dL−Ls+1,…,dL−1}とは異なっ
たものとなる。図5及び図6の例では、第一の素子0
と、任意のi番目の素子iと、終端の素子L−1とは、
それぞれ、信号発信源Sから互いに異なる距離d、d
、dL−1を隔てている。
【0031】図5に示すように、遠距離場の信号発信源
からの平面状波面PWが素子0に到達する時刻に対す
る、当該平面状波面PWが素子iに到達する時刻の遅れ
(以下、「遠距離場0−to−i遅延(far-field 0-to
-i delay)」とする)は、次式を用いて推定することが
できる。
【0032】ここで、iは、素子0〜L−1のうち、サ
ンプリングの対象となる素子を示す。また、素子0、素
子L−1は、それぞれ、サブアレー11a、11bにお
ける最適な参照素子である。
【0033】λΔeは、各素子間の距離、cは光速、そ
して、 は、第1DOA推定器14によって推定された、素子0
における信号到来方向を示す。
【0034】また、近距離場条件において信号発信源か
らの球面状波面SWが素子0に到達する時刻に対する、
当該球面状波面SWがi番目の素子iに到達する時刻の
遅れ(以下、「近距離場0−to−i遅延」(near-fie
ld 0-to-i delay)とする)は、次式を用いて決定する
ことができる。
【0035】ここで は、信号発信源位置推定器16によって推定された、信
号発信源Sとサンプリング対象素子iとの間の距離を示
している。
【0036】また、 は、信号発信源位置推定器16によって推定された、信
号発信源Sと素子0との間の距離を示している。
【0037】したがって、遠距離場0−to−i遅延と
近距離場0−to−i遅延との差 は、次式を用いて決めることができる。
【0038】図6を参照しながら、上記の差の求め方と
同じようにして、素子i及び素子L−1についての近距
離場及び遠距離場におけるitoL−1遅延の差 は、次式を用いて決めることができる。
【0039】ここで、 は、第2DOA推定器15によって推定された、アレー
11の終端素子L−1に対する信号の到来方向を示して
いる。
【0040】第1サンプリング器12は、式(3)によ
って決定された差 を用い、また、第2サンプリング器13は、式(4)に
よって決定された差 を用いて、サンプリングタイミングを球面状波面の曲面
に沿うように修正する。なお、動作開始の時点では、 及び の値は、デフォルト値であるゼロに設定される。
【0041】第1DOA推定器14は、第1サンプリン
グ器12から出力された出力ベクトルを用いて、第1サ
ブアレー11aについての出力共分散行列Rを生成
し、以下の結果を得る。
【0042】ここで、 は、以下のステアリングベクトル(steering vectors)を
示す。
【0043】また、{δ,δ,…,δLs−1
は、第1サブアレー11a内の素子における雑音分散を
示す。
【0044】同様にして、第2DOA推定器15は、第
2サンプリング器13から出力された出力ベクトルを用
いて、第2サブアレー11bについての出力共分散行列
を生成し、以下の結果を得る。
【0045】ここで、 は、以下のステアリングベクトルを示す。
【0046】また、{σ,σ,…,σLs−1
は、第2サブアレー11b内の素子における雑音分散を
示す。
【0047】以下、第1及び第2DOA推定器14、1
5が互いに異なる出力共分散行列を生成し、結果とし
て、互いに異なる を出力することの証明について、説明する。この証明
は、Pillaiが論文「アレー信号処理(”Array Signal P
rocessing”)」 (Springer-Verlag 1989)に記載してい
る方法と同一の方法に従って行われる。
【0048】まず、第1、第2DOA推定器14、15
が、同一の出力共分散行列を生成する、すなわち、R
=Rであると仮定する。このように出力共分散行列R
とRとが互いに等しいならば、以下の等式が成り立
つ。
【0049】ここで、 はそれぞれ階数が1の行列であるため、差ΔRは階数が
最大で2の行列となる。したがって、(7)式を、次の
ように、縮小する(reduce)ことができる。
【0050】また、ステアリングベクトルを分解する
(partition)と、以下のようになる。
【0051】以上より明らかに、 であり、かつ、 であることがわかる。
【0052】各サブアレー11a、11bは、少なくと
も三個の素子を有しているため、 であり、したがって、 となる。しかしながら、かかる状況は、信号発信源が、
遠距離場に位置しているか、もしくは、アレーの素子配
列方向上に配置されているのでなければ、あり得ない。
このように、DOA推定器14、15によれば、第一の
素子0及び終端の素子L−1を参照素子として用いるこ
とによって、信号発信源について互いに異なるDOA推
定値、すなわち、互いに異なる推定角度 を得ることができるのがわかる。
【0053】信号発信源位置推定器16は、DOA推定
器14、15によって求められた を以下に示す式に代入することにより、信号発信源Sと
各素子0〜L−1との間の距離 を推定する。
【0054】ここでiは、素子0〜L−1のうちの、サ
ンプリング対象素子を示す。
【0055】 は、信号発信源位置推定器16によって推定された、信
号発信源Sと素子0との間の距離を示している。
【0056】λΔeは、各素子間の距離を示している。
【0057】 は、第1DOA推定器14によって推定された素子0に
おける信号の到来方向を示している。
【0058】 は、第2DOA推定器15によって推定された素子L−
1における信号の到来方向を示している。
【0059】 は、信号発信源位置推定器16によって推定された、信
号発信源Sと対象素子iとの間の距離を示している。
【0060】サンプリング器12、13は、式(3)、
(4)、(13)、(14)により求められる解に基づ
き、各サブアレー11a,11b内の素子についてのサ
ンプリング方法を演算する。信号発信源位置推定器16
は、これらのアルゴリズムを回帰的に適用し、その度に
信号発信源の位置の推定の精度を高めていく。
【0061】 とがほとんど等しくなってくれば、それは、距離の推定
とが真の値dに近づいてきたことを示しており、適応
制御されつつサンプリングされたステアリングベクトル は、次式に表されるようになる。
【0062】この式は、従来の遠距離場におけるステア
リングベクトルと同一である。このことから、サンプリ
ング方法を適応制御していくことによって、近距離場歪
みを実際に除去できることがわかる。したがって、従来
の遠距離場DOA推定アルゴリズムに との正確な推定値を求めさせることができ、もって、信
号発信源の正確な位置を突き止めることができるのがわ
かる。
【0063】このようにして、サンプリング器12、1
3は、各サブアレー11a、11bに対して、別々に、
そのサブアレー内の素子に対するサンプリングを行う。
第1、第2DOA推定器14、15は、これら二つのサ
ンプリング結果を用いて、別々に、信号発信源の位置の
推定を行い、二つの推定結果を得る。信号発信源位置推
定器16は、これら二つのサブアレー(b−アレー)に
ついて求められた信号発信源位置推定結果の間の差を用
いて、これらサブアレー11a、11b内の素子に対す
るサンプリング方法を、適応制御しながら変更する。か
かる推定作業は繰返し行われるが、各推定作業は、単純
な角度サーチに基づいており、距離のサーチに基づいた
ものではない。従って、各サーチ作業でサーチを行う範
囲は、0(0°)〜π(180°)という範囲に限られ
ている。本実施の形態の装置は、近距離場信号と遠距離
場信号とが混在している場合でも、動作できる。
【0064】本発明者は、本実施の形態の信号発信源位
置推定装置について、シュミレーション実験を行った。
このシュミレーション実験では、アレーアンテナは8つ
の素子を有し、この8つの素子を、各々が7つの素子か
らなる2つのサブアレーにグループ分けした。DOA推
定のために、MUSICアルゴリズムを用いた。アレー
の中心に対して座標(1,2)という近距離場にある信
号発信源の位置を求めるよう、シュミレーション実験を
実行した。このシュミレーション実験の結果を、図7〜
図10のグラフに示す。
【0065】これらのグラフより、各サブアレーについ
て推定された到来角が非常に急速に修正されるのがわか
る。すなわち、図7に示されるように、第1サブアレー
についての推定角度は、約27°から、推定と調整を約
10回繰返した後には約25°へ修正され、約25回繰
返した後には24°へ修正されている。また、図8に示
されるように、第2サブアレーについての推定角度は、
25.5°から、推定と調整を約10回繰返した後に
は、26°へ修正され、20回繰返した後には、27°
へ修正されている。
【0066】図9は、推定と調整とが連続して繰返し行
われている間に信号発信源の座標がどのように推定され
ていったかを示すグラフである。このグラフより、座標
(1,2)で示される信号発信源の位置が極めて正確に
推定されていることがわかる。図10は、推定と調整を
繰り返し行っていったときの信号発信源の推定位置を示
すグラフである。ここで、X座標を実線、Y座標を破線
で示す。このグラフより、約15回ほど推定と調整を繰
返した後は、X、Y座標の値はほとんど変化しなかった
ことがわかる。このように変化しないことから、式
(2)、(3)、(4)中の 及び が収束してきており互いに相殺し合っていること、した
がって、入来信号をそれがあたかも平面状波面を有して
いるように扱うことができるのがわかる。
【0067】信号発信源が複数存在する場合には、サブ
アレーにて識別される信号発信源位置は、対応する信号
発信源に適切に関連づけられなければならない。かかる
関連づけは、スペクトラムマッチング法、パワーリレー
ション法、トレーニングシーケンス法等、さまざまな方
法を用いて実現することができる。互いに異なる信号発
信源は互いに異なる場所に位置しているため、各信号発
信源を検出するべく設けられるサブアレーのそれぞれに
対し、そのサンプリングを適応制御しながら行うための
サンプリング器を設ける必要がある。例えば、二つの信
号発信源のためには四つのサンプリング器が必要であ
り、三つの信号発信源のためには六つのサンプリング器
が必要である、といった具合である。
【0068】信号発信源位置推定の精度は、ほとんど、
以下の2つの要因に左右される。 a)DOA推定アルゴリズム 本発明のパフォーマンスは、DOAの推定の質に密接に
関係して変化する。なぜなら、一対のDOAの値 及び のみを用いて信号発信源の位置を推定するからであり、
しかも、サンプリング方法をこれらの情報に基づいて作
成しているからである。 b)アレーの大きさに対する信号発信源とアレーとの間
の距離 サブアレー中の素子の数が大きくなればなるほど、推定
の精度は高くなる。また、信号発信源がアレーに近けれ
ば近いほど、DOA推定器14、15によって求められ
る推定角度 の差は大きくなる。このため、アレーから近い位置にあ
る信号発信源ほど、その位置を高い精度で推定すること
ができる。ただし、信号発信源が遠距離場にある場合に
は、もちろん、信号発信源までの距離は重要でなくな
る。
【0069】推定値が収束する速さもまた、アレーの大
きさに対する信号発信源とアレーとの間の距離に依存す
る。各サブアレーが互いに共通する素子を有している場
合、収束の速さは、さらに、サブアレーの大きさとアレ
ー全体の大きさとの比にも依存する。本発明に基づきア
レーを設計する際には、この比を考慮にいれなければな
らない。共通する素子の数が、収束の速さと収束の際の
精度とのバランスを決定するからである。このバランス
は、式(11)、(12)から直接得られる結果であ
る。
【0070】すなわち、サブアレーの大きさとアレー全
体の大きさとの比が小さいときには、サブアレー同士で
共通する素子の数が小さく、したがって、2つのDOA
推定器により得られる二つの推定値は、互いに大きく異
なった値となる。二つの推定値が大きく異なっていれ
ば、収束は速くなる。しかしながら、各サブアレーが全
素子のうちのわずかな素子しか有していないため、DO
A推定の精度は低くなる。
【0071】一方、比が大きいときには、DOA推定器
14、15によって求められる推定値の異なり方は小さ
く、式(11)、(12)が維持される。雑音のひどい
状況下ではなおさらである。
【0072】しかしながら、信号発信源位置の推定の最
終的な結果は、結局のところ、図5及び図6に示される
推定角度 及び のみに依存する。ここで、これら推定角度は、第一素子
及び終端素子におけるDOA角度であることから、本発
明のアレーによる推定の最終的なパフォーマンスは、ア
レーを構成する素子の総数のみに関係することになる。
【0073】図11及び図12に、座標(3m、2m)
の位置、即ち33.7°の方向に存在する信号発信源に
対して形成される指向性放射パターンの比較図を示す。
図11及び図12において、実線は、遠距離場にある信
号発信源に対して形成される指向性パターンを示してい
る。点線は、近距離場にある信号発信源に対して、補正
を行わないで形成した指向性パターンを示している。一
点鎖線は、近距離場にある信号発信源に対して、本発明
による信号発信源位置推定に基づく補正を行って形成し
た指向性パターンを示している。
【0074】図11に示されるように、信号発信源が近
距離場にあるときは、本発明に基づいて行ったヌル制御
の方が、補正を行わない場合と比べ、より正確な位置に
ヌルを形成させている。しかも、ヌルの強度は、遠距離
場信号発信源に対して形成したヌルの強度とほぼ一致し
ている。
【0075】図12に示されるように、信号発信源が近
距離場にあるときは、本発明に基づいて行った主ビーム
部制御の方が、補正を行わない場合と比べ、より大きな
強度にて所望の方向に主ビームを形成させている。しか
も、主ビームの強度は、遠距離場信号発信源に対して形
成した主ビームの強度とほぼ一致している。
【0076】本発明は、アレーアンテナを近距離場伝搬
条件下で使用すると信号を空間的に分離できなくなる問
題が生ずるような幅広い分野の通信/マルチメディアシ
ステムへ効果的に応用できる。かかるシステムの例とし
て、例えば、声又は音楽の信号を分離するためにアレー
アンテナを用いるマイクロホンアレーや、ネットワーク
アクセスのためにアレーアンテナを用いる屋内ローカル
エリアネットワーク(LAN)等がある。
【0077】本発明を屋内LANへ応用することは特に
重要である。今日、屋内LANに対して2.4GHz帯
を全世界共通に用いるという構想に多大な努力が払われ
ている。屋内で2.4GHz帯通信のためにアレーアン
テナを使用する場合、近距離場歪みはとりわけ大きいも
のとなる。本発明による近距離場補正を行う高度に洗練
されたアンテナを使用すれば、従来の遠距離場アルゴリ
ズムを屋内ワイヤレスLANシステムで利用可能とな
る。
【0078】本発明は、屋内ワイヤレスLANシステム
に対し、主に、実施性、移動性、及び、性能という、3
つの観点において、優れた効果を与える。
【0079】本発明によるネットワークは、より安価
に、かつ、より自由度が高い状態で実施することができ
る。すなわち、一般的には、最適なアクセスポイント位
置を定めなければならないし、そのためには、通常、レ
イ追尾法(ray-tracing)を用いたシュミレーションを
網羅的に行わなければならない。しかしながら、本発明
による高度に洗練されたアンテナをアクセスポイントに
おいて用いれば、最適なアクセスポイント位置を決定す
る必要がなくなる。すなわち、屋内LANの基地局に本
発明による近距離場補正を行う高度に洗練されたアンテ
ナを設ければ、基地局は、各端末における空間的特徴
(spatial signature)を、自動的に、しかも、当該空
間的特徴を適応制御しながら、獲得することができるた
め、送受信のためにこれらの方向に対して選択的に指向
性を形成することができる。このようにして指向性を形
成するものは今日までなかった。アレーアンテナが近距
離場に対し十分対応できなかったからである。
【0080】屋内にマルチパス伝搬を行う装置が多数存
在する場合には、これら多数の装置は、屋内チャンネル
においてひどいフェージングを生じさせる。このひどい
フエージングのため、屋内状況においては基地局と移動
端末との間の正常な接続を維持するのが困難となる。し
かしながら、本発明を応用した基地局は、移動端末の移
動を追尾し、しかも、当該移動端末において行われる指
向性の形成を制御しながら当該移動端末を追尾すること
ができるため、この移動性についての問題を改善するこ
とができる。基地局は、基地局が送信して携帯移動端末
側が受信するダウンリンクを行う際、当該移動端末の空
間的特徴(すなわち、放射パターン)を獲得する必要が
ある。ここで、ダウンリンクが最も重要である。なぜな
ら、ダウンリンクはアップリンクに比較してずっと混雑
しているからである。屋内において移動端末の正確な空
間的特徴を獲得する方法がなかったため、屋内において
ダウンリンクを行うための実用的な方法はなかった。し
かしながら、本発明によるシステムでは、近距離場歪み
を補正することができるため、移動端末の空間的特徴を
獲得することができる。
【0081】SDMAシステムのように(アップ/ダウ
ンリンクの両方において)各端末を分離できるほど十分
精度よく指向性を形成できる場合には、性能を改善する
ことができる。本発明によるシステムでは、近距離場で
発生する歪みを解消することで、空間的特徴の獲得精度
を向上させることができる。このことは、SDMA技術
を屋内ワイヤレスLANシステムで実用化する一助とな
りうる。
【0082】以上、本発明を本実施の形態を参照しなが
ら詳細にわたり説明したが、本発明は上述した実施の形
態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の範
囲で種々の変形や改良が可能である。
【0083】例えば、本実施の形態では、等間隔リニア
アレーについて本発明を適用している。しかしながら、
本発明は、素子の配置及び各素子間距離がわかっていれ
ば、他のどのようなタイプのアレーアンテナにも適用す
ることができ、同様の効果を得ることができる。
【0084】また、本発明においては、他のいかなるD
OA推定アルゴリズムをも用いることができる。
【0085】また、図3に示すように、第1、第2サブ
アレー11a、11bから受けとった信号を復調しダウ
ンコンバートする復調/デコレレーションユニット20
a、20bを、随意、設けてもよい。
【0086】本実施の形態では、第一の素子と終端の素
子とを、参照素子(ピボット素子)として用いている。
しかしながら、他のいかなる一対の素子をも、参照素子
として用いることができる。但し、第一の素子と終端の
素子とは、常に、一方のサブアレーの構成要素でしかな
く他方のサブアレーの構成要素ではないこと、しかも、
他のどの一対の素子よりも互いに離れていることから、
これら第一の素子と終端の素子とが最適の素子であり、
最良の結果を生む。
【0087】
【発明の効果】本発明の装置及び方法によれば、サンプ
リング手段におけるサンプリングのタイミングを入射す
る波面の球面形状に沿うように同期させる。このサンプ
リングのタイミングについての調整が行われる度に、近
距離場で生ずる歪みが徐々に除去され、信号発信源の位
置がより高い精度で推定されていく。単純な角度ドメイ
ンにおけるサーチを行えば十分であるため、信号発信源
の位置に関する情報を予め知っている必要はない。しか
も、この角度ドメインにおけるサーチは、0(0°)〜
π(180°)の範囲内に限定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】アレーアンテナが遠距離場にある信号発信源か
らの信号を受信する様子を示す概略図。
【図2】アレーアンテナが近距離場にある信号発信源か
らの信号を受信する様子を示す概略図。
【図3】本発明の実施の形態による信号発信源位置推定
装置のうち主要な構成部分を示すブロック図。
【図4】図3に示される装置のアレーアンテナを示す概
略図。
【図5】アレーアンテナの第1サブアレー内の任意の素
子と最適参照素子(0)とについての、遠距離場での信
号伝搬遅延と近距離場での信号伝搬遅延との差を示す概
略図。
【図6】アレーアンテナの第2サブアレー内の任意の素
子と最適参照素子(L−1)とについての、遠距離場で
の信号伝搬遅延と近距離場での信号伝搬遅延との差を示
す概略図。
【図7】近距離場の信号発信源の位置を推定する装置に
ついてのシュミレーション実験において、修正及び調整
を50回繰返し行った際第1サブアレーについてのMU
SICスペクトラムがどのように変化したかを示すグラ
フ。
【図8】上記シュミレーション実験において、修正及び
調整を50回繰返し行った際第2サブアレーについての
MUSICスペクトラムがどのように変化したかを示す
グラフ。
【図9】上記シュミレーションにおいて、修正及び調整
を繰返し行った際信号発信源の推定座標がどのように変
化したかを示すグラフ。
【図10】上記シュミレーションにおいて、修正及び調
整を繰返し行った際信号発信源の推定位置がどのように
変化したかを示すグラフ。
【図11】遠距離場条件で形成したヌル制御指向性パタ
ーン、近距離場条件で補正無しに形成したヌル制御指向
性パターン、及び、近距離場条件で本発明による信号発
信源位置推定方法による補正を行って形成したヌル制御
指向性パターンを比較して示すグラフ。
【図12】図11と同様の条件で形成された主ビーム制
御指向性パターンを比較して示すグラフ。
【符号の説明】
11 アレーアンテナ 11a 第1サブアレー 11b 第2サブアレー 12 第1サンプリング器 13 第2サンプリング器 14 第1DOA推定器 15 第2DOA推定器 16 信号発信源位置推定器 17 指向性形成器
フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 AA07 CA06 DB02 DB03 EA04 FA05 FA14 FA15 FA16 FA20 FA29 FA30 FA32 GA02 HA04 HA05 5J062 CC14 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二個のサブアレーにより構成され、各サ
    ブアレーが少なくとも三個の素子からなり、該各サブア
    レーを構成する該少なくとも三個の素子が他方のサブア
    レーを構成しない少なくとも一個の素子を含むように構
    成されたアレーアンテナと、 該二個のサブアレーのうちの一方のサブアレーの該複数
    の素子に対してサンプリングを行う第1サンプリング手
    段と、 該二個のサブアレーのうちの他方のサブアレーの該複数
    の素子に対してサンプリングを行う第2サンプリング手
    段と、 該第1サンプリング手段及び該第2サンプリング手段に
    よるサンプリング結果を用いて、一つの信号発信源から
    の信号の到来方向について、各サブアレー毎に、別々
    に、到来方向の推定を行う到来方向推定手段と、 該到来方向推定手段によって各サブアレー毎に別々に求
    められた到来方向推定結果に基づき、該信号発信源から
    各素子までの距離を推定する信号発信源位置推定手段
    と、 該信号発信源位置推定手段によって推定された距離に基
    づき、該第1及び第2サンプリング手段がサンプリング
    を行うタイミングを調整するサンプリング調整手段とを
    有することを特徴とする信号発信源位置推定装置。
  2. 【請求項2】 該サンプリング調整手段は、該第1サン
    プリング手段によるサンプリングのタイミングを、次式
    に基づき、調整し、 ここで、iは、0〜L−1の番号の素子のうちのサンプ
    リングの対象となる素子の番号を示し、素子0は該二個
    のサブアレーのうちの該一方のサブアレーにおける最適
    な参照素子であり、素子L−1は他方のサブアレーにお
    ける最適な参照素子であり、 は、該素子0と該サンプリングの対象となる素子との間
    の、遠距離場遅延と近距離場遅延との差を示し、 は、該信号発信源位置推定手段によって推定された、該
    信号発信源と該サンプリング対象素子との間の距離を示
    し、 は、該信号発信源位置推定手段によって推定された、該
    信号発信源と該素子0との間の距離を示し、 cは、光速を示し、 λΔeは、各素子間の距離を示し、 は、該到来方向推定手段によって推定された、該一方の
    サブアレーの該素子0における信号到来方向を示し、 該サンプリング調整手段は、該第2サンプリング手段に
    よるサンプリングのタイミングを、次式に基づき、調整
    し、 ここで、 は、該素子L−1と該サンプリング対象素子との間の遠
    距離場遅延と近距離場遅延との差を示し、 は、該到来方向推定手段によって推定された、該素子L
    −1における信号到来方向を示すことを特徴とする、請
    求項1記載の信号発信源位置推定装置。
  3. 【請求項3】 該アレーアンテナは総計L個の素子0〜
    L−1を有し、 該一方のサブアレーは、L<Lとして、素子0〜L
    −1を有し、かつ、素子0を該一方のサブアレーの最適
    の参照素子とし、 該他方のサブアレーは、該一方のサブアレーに対しL−
    個の素子分だけずれて構成されており、素子L−L
    〜素子L−1を有し、素子L−1を該他方のサブアレ
    ーの最適の参照素子とし、 該信号発信源位置推定手段は、該信号発信源と各素子0
    〜L−1との間の距離を、以下の2つの式に基づき、推
    定し、 ここで、iは、素子0〜L−1のうちの、該サンプリン
    グの対象となる素子の番号を示し、 は、該信号発信源位置推定手段によって推定された、該
    信号発信源と素子0との間の距離を示し、λΔeは、各
    素子間の距離を示し、 は、該到来方向推定手段によって推定された該素子0に
    おける信号到来方向を示し、 は、該到来方向推定手段によって推定された、該素子L
    −1における信号到来方向を示し、 は、該信号発信源位置推定手段によって推定された、該
    信号発信源と該サンプリング対象素子との間の距離を示
    すことを特徴とする、請求項1記載の信号発信源位置推
    定装置。
  4. 【請求項4】 該信号発信源位置推定手段によって推定
    された距離に基づき指向性を形成する指向性形成手段を
    更に有することを特徴とする、請求項1記載の信号発信
    源位置推定装置。
  5. 【請求項5】 該指向性形成手段は、移動端末において
    行われる指向性の形成を制御しつつ、該移動端末の動き
    を追跡することを特徴とする請求項4記載の信号発信源
    位置推定装置。
  6. 【請求項6】 各サブアレーが少なくとも三個の素子を
    有し、かつ、該各サブアレーを構成する素子のうち少な
    くとも一個の素子が他のサブアレーを構成しないように
    構成された二個のサブアレー内の該複数の素子に対して
    サンプリングを行う工程と、 サンプリングした結果を用いて、一つの信号発信源から
    の信号の到来方向について、各サブアレー毎に、別々
    に、到来方向推定を行う工程と、 該別々に得られた到来方向推定結果に基づいて、該信号
    発信源から該複数の素子までのそれぞれの距離を推定す
    る工程と、 該推定された距離に基づいて、該複数の素子に対するサ
    ンプリングを行うタイミングを調整する工程とからなる
    ことを特徴とする信号発信源位置推定方法。
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