JP2002314470A - 送受信周波数分割多重無線装置 - Google Patents

送受信周波数分割多重無線装置

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JP2002314470A
JP2002314470A JP2001119518A JP2001119518A JP2002314470A JP 2002314470 A JP2002314470 A JP 2002314470A JP 2001119518 A JP2001119518 A JP 2001119518A JP 2001119518 A JP2001119518 A JP 2001119518A JP 2002314470 A JP2002314470 A JP 2002314470A
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array antenna
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易でかつ高精度な送信ビームパタン制御を
実現する、送受信アレーアンテナを有する送受信周波数
分割多重無線装置を提供する。 【解決手段】 送信周波数と受信周波数とが異なる複数
のアンテナ素子を有する送受信アレーアンテナと、アレ
ーアンテナから受信した信号を出力にて最適になるよう
な受信重み係数を算出して制御する受信ビームパタン制
御手段と、受信ビームパタン制御手段で算出された受信
重み係数と、送受信周波数におけるアレーアンテナ素子
の放射特性データとを用いて、送信重み係数を算出する
送信重み係数算出手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、無線通信システ
ムにおける、アダプティブアレーアンテナを有する送受
信周波数分割多重無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アダプティブアレーアンテナは、複数の
アンテナ素子からなるアレーアンテナと、ビームパタン
制御回路とから構成される。ここで、ビームパタン制御
回路は、各素子の励振の振幅及び位相を独立に制御する
ビームパタン形成回路と、制御する振幅及び位相の情報
(以下では「重み係数」という)を算出する重み係数算
出部とから構成される。
【0003】アダプティブアレーアンテナは、通常、受
信側で使用される。アレーアンテナから受信した信号
は、ビームパタン制御回路に入力され、重み係数算出部
において、ビームパタン制御回路の出力で通信相手局か
らの信号について最適になるように重み係数が算出され
る。ビームパタン形成回路は、該重み係数により所望通
信相手局からの信号方向にビームを向け、非所望通信相
手局にヌル(電界強度0)を向けるように、受信ビーム
パタンを形成することができる。結果として、非所望通
信相手局からの干渉に対する所望通信相手局からの信号
の利得を高くすることが可能である。
【0004】図5は、方向に対する利得の関係を示すグ
ラフであり、ビームとヌルとを示している。
【0005】送信側でも、適切な送信重み係数を求める
ことにより、所望通信相手局の方向にビームを向け、非
所望通信相手局の方向にヌル(電界強度0)を向けるこ
とができる。即ち、通信相手局に高利得な信号を送信
し、非通信相手局にはほぼ0の信号を送信することが可
能である。
【0006】ここで、送受信周波数分割多重無線通信シ
ステムにアレーアンテナを適用した場合、適切な送信重
み係数を求めるためには次のような問題がある。
【0007】第1に、送受信周波数が異なる場合、各周
波数の波長が異なるため、各々の周波数における同一ア
ンテナ素子単体の放射特性は異なるものとなる。
【0008】第2に、アレーアンテナを構成した場合、
送受信周波数が異なると、アンテナ素子間相互結合の影
響およびアレーアンテナ素子間距離に対する各周波数の
波長が異なることにより、アレーアンテナ素子放射特性
はアンテナ素子単体の放射特性と一致せず、各々の周波
数においても大きく放射特性が異なってしまう。
【0009】そのため、受信重み係数を送信重み係数と
して使用した場合、アレーアンテナ前後において同一方
向の送受信信号の特性が異なるため、最適なビームパタ
ンを形成することができず、新たに送信重み係数を求め
る必要がある。
【0010】上記を解決するための従来技術として、以
下のような無線装置が挙げられる。
【0011】第1の無線装置としては、送受信周波数で
アレー応答が同一であるアンテナ素子を用意し、各々で
アレーアンテナを構成して同一のアレー応答を有するア
レーアンテナを各々具備するものがある。
【0012】第2の無線装置としては、通信相手局にお
いて受信SNRが最大になるように、通信相手局からの
フィードバック信号を使用してキャリブレーションを行
うもの(例えば特開2001−007754号)があ
る。
【0013】従来技術では、送信側で、所望通信相手局
にビームを向けるためには所望通信相手局の方向が、非
所望通信相手局にヌルを向けるためには非所望通信相手
局の方向が既知であれば、適切な送信ビームパタンを形
成することができる。
【0014】第3の無線装置としては、アレーアンテナ
からの受信信号を用いて、受信信号の到来方向推定を行
い、到来方向推定情報と、送信アレー応答データベース
を用いて送信重み係数を算出し、送信ビームパタンを形
成するものがある。
【0015】前述した第1の無線装置の場合、受信重み
係数をそのまま送信重み係数として用いることにより、
受信ビームパタンと同一の送信ビームパタンを形成する
ことができるため、所望通信相手局の方向にビームを、
非所望通信相手局の方向にヌル(電界強度0)を向ける
ことができ、所望通信相手局に高利得な信号を、非所望
通信相手局にはほぼ0の信号を送信することが可能であ
る。
【0016】前述した第2の無線装置の場合、逐次追従
させることにより、所望通信相手局にビームを向けるこ
とが可能である。
【0017】また、前述した第3の無線装置の場合、所
望通信相手局からの受信信号の到来方向推定ことによ
り、所望通信相手局にビームを向けることが可能であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
無線装置では、送受信各々でアレーアンテナを装備する
必要がある。また送受信周波数でアレーアンテナ素子放
射特性が同一であるアレーアンテナを開発する、または
送受信アレーアンテナ素子放射特性がほぼ同一であるア
レーアンテナを用意し、更に各々の特性が同一となるよ
うにキャリブレーションを行う装置を具備する必要があ
る。
【0019】第2の無線装置では、通信手順を新たに確
立する必要があり、制御が複雑となる。また、ビーム制
御のみしか行うことができない。
【0020】また、第3の無線装置では、ビーム制御の
みしか行うことができない。ヌル制御を行うためには、
すべての通信相手局の受信信号について、到来方向推定
を行う必要があり、回路構成が大規模となる。
【0021】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決するためのものであり、送受信アレーアンテナを用
いた送受信周波数分割多重無線装置において、簡易でか
つ高精度な送信ビームパタン制御を実現することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の送受信周波数分
割多重無線装置は、上記目的を達成するために、送信周
波数と受信周波数でアレー応答が異なる複数のアンテナ
素子を有する送受信アレーアンテナと、アレーアンテナ
から受信した信号を出力にて最適になるような受信重み
係数を算出して制御する受信ビームパタン制御手段と、
ステアリングベクトルを蓄積するステアリングベクトル
蓄積メモリと、受信ビームパタン制御手段で算出された
受信重み係数と、ステアリンブベクトル蓄積メモリから
出力されるステアリングベクトルと、送信周波数におけ
る送信アレー応答ベクトルデータとを用いて、送信重み
係数を算出する送信重み係数算出手段とを有する。この
ように、受信側の情報のみに基づいて受信ビームパタン
に近似した送信ビームパタンを形成することにより、簡
易でかつビームおよびヌルを形成した高精度な送信ビー
ムパタン形成が実現できる。
【0023】本発明の他の実施形態によれば、送信重み
係数算出手段は、全方向もしくは全所要方向についてサ
ンプリングした受信ビームパタンを算出する受信ビーム
パタン算出手段と、全方向もしくは全所要方向について
サンプリングした送信アレー応答ベクトルから相関行列
を算出する重み付き相関行列算出手段と、相関行列に、
各々方向について対応させて逆数を乗算させ、方向につ
いて全て行列和演算を行う行列和演算手段と、求められ
た一つの相関行列の逆行列を算出する逆行列演算手段
と、ステアリングベクトルに左行列積演算を行うのと等
価な処理を行い、得られたベクトルを送信重み係数とし
て出力する行列積演算手段とを有することも好ましい。
【0024】ステアリングベクトルは、ある要素を1、
その他の要素を0としたベクトルであってもよい。ま
た、ステアリングベクトルは、全ての要素を1としたベ
クトルであってもよい。
【0025】また、本発明の送受信周波数分割多重無線
装置は、上記目的を達成するために、送信周波数と受信
周波数でアレー応答が異なる複数のアンテナ素子を有す
る送受信アレーアンテナと、アレーアンテナから受信し
た信号を出力にて最適になるような受信重み係数を算出
して制御する受信ビームパタン制御手段と、ステアリン
グベクトルを算出するステアリングベクトル算出手段
と、受信ビームパタン制御手段で算出された受信重み係
数と、ステアリンブベクトル算出手段から出力されるス
テアリングベクトルと、送信周波数における送信アレー
応答ベクトルデータとを用いて、送信重み係数を算出す
る送信重み係数算出手段とを有する。このように、受信
側の情報のみに基づいて受信ビームパタンに近似した送
信ビームパタンを形成することにより、簡易でかつビー
ムおよびヌルを形成した高精度な送信ビームパタン形成
が実現できる。
【0026】本発明の他の実施形態によれば、ステアリ
ングベクトル算出手段は、アレーアンテナから受信した
信号と、受信周波数におけるアレー応答ベクトルデータ
とを用いて、角度スペクトラムのピークを検出し、所望
通信相手局から到来する信号の方向を推定した到来方向
推定情報を算出する到来方向推定手段と、到来方向推定
手段から出力された到来方向推定情報より、所望通信相
手局から到来する信号の方向の送信アレー応答ベクトル
をステアリングベクトルとして算出する所望送信アレー
応答ベクトル算出手段とを有することも好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下では、図面を用いて、本発明
の実施形態を詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明の第1の実施形態による無
線装置の構成図である。同図において、101はN素子アレ
ーアンテナを構成するアレーアンテナ素子(1)、102はア
レーアンテナ素子(2)、103はアレーアンテナ素子(N)、1
11はサーキュレータ(1)、112はサーキュレータ(2)、113
はサーキュレータ(N)、120は受信ビームパタン制御回
路、121は受信部である。130は送信ビームパタン制御回
路であり、131送受信アレー応答ベクトルデータベー
ス、132送信重み係数算出部、133ステアリングベクトル
蓄積メモリ、134送信ビームパタン形成回路から構成さ
れ、135は送信部である。
【0029】送信部135より出力された送信信号は、送
信ビームパタン形成回路134において、アレーアンテナ
素子毎に分岐され、送信重み係数を用いて各々の信号の
振幅および位相が操作され、サーキュレータ111〜113を
通してアレーアンテナ素子101〜103に出力される。ここ
で、重み係数とは、アレーアンテナ素子101〜103毎に、
各々操作される振幅および位相の変化量を含有する情報
であり、アレーアンテナ素子数Nの要素をもつ複素ベク
トルで表される。送信重み係数算出部132では、受信ビ
ームパタン制御回路120において、アレーアンテナ素子
毎に受信された受信信号を、各々の振幅および位相を操
作することにより、出力で相手通信局の受信信号につい
て最適になるように算出された受信重み係数と、ステア
リングベクトル蓄積メモリ133から出力されたステアリ
ングベクトルと、送受信アレー応答ベクトルデータベー
ス131に蓄積されたデータを用いて、送信重み係数の算
出が行われ、送信ビームパタン形成回路134に出力され
る。ここで、送受信アレー応答データベースには、送受
信周波数において、各々アレーアンテナ素子101〜103の
全方向もしくは所要の全方向にわたって予め測定した振
幅および位相情報を含むアレー応答を、全方向もしくは
全所要方向にわたってサンプリングしたアレーアンテナ
素子数Nの要素をもつアレー応答ベクトルのデータが蓄
積されている。
【0030】以上において、アレーアンテナ素子101〜1
03の配置は、任意に設定させておくことができ、また、
送受信アレー応答ベクトルデータベース131に蓄積させ
ておく送受信周波数におけるアレー応答ベクトルデータ
は、任意に設定したアレーアンテナ素子101〜103の配置
に対応したデータを蓄積させておく。
【0031】図3は、送信重み係数算出部132の詳細な
構成図である。301は受信ビームパタン算出回路、302は
重み付き相関行列算出回路、303は行列和演算回路、304
は逆行列演算回路、305は行列積演算回路である。
【0032】まず、受信ビームパタン算出回路301で
は、受信重み係数制御回路120から出力されたアレーア
ンテナ素子数N次の受信重み係数ベクトルW=(w
R1,・・・,wRNと、送受信アレー応答ベクト
ルデータベース131に蓄積されている、全方向もしくは
全所望方向にわたってMサンプリングされたアレーアン
テナ素子数N次の受信応答ベクトルデータX(m)=
(XR1m,・・・,XRN ,(m=1,・・
・,M)を用いて、次式の行列積により、全方向もしく
は全所望方向にわたってMサンプリングされた受信ビー
ムパタンDRm,(m=1,・・・M)を算出する。
【0033】
【数1】
【0034】ここで、Tは転置、Hは転置共役複素、*
は複素共役を表し、アレーアンテナ素子数N次の受信重
み係数の列ベクトルWと全方向もしくは全所望方向に
わたってMサンプリングされたアレーアンテナ素子数N
次の受信アレー応答ベクトルX(m)は、ともに振幅
・位相情報含み、通常複素ベクトルで表される。
【0035】図6は、全方向もしくは全所望方向にわた
って15サンプリングされたアレーアンテナ素子数2次
の受信アレー応答ベクトルデータの振幅をサンプリング
した図である。
【0036】図7は、全方向もしくは全所望方向にわた
って15サンプリングされたアレーアンテナ素子数2次
の受信アレー応答ベクトルデータの位相をサンプリング
した図である。
【0037】また、重み係数を送受信ビームパタン形成
回路で使用する際は、ここで使用している表記を用いる
と、該受信ビームパタン算出回路301でMサンプリングさ
れたビームパタンを算出したように、W を行列乗算
するのと等価な処理が行われる。
【0038】算出されたサンプリングされた受信ビーム
パタンDRm,(m=1,・・・M)は重み付き相関行
列算出回路302に入力され、送受信アレーアンテナ素子
放射特性データベース131に蓄積されている、全方向も
しくは全所要方向にわたってMサンプリングされたアレ
ーアンテナ素子数N次の送信応答ベクトルデータX
(m)=(XS1m,・・・,XSNm,(m=
1,・・・,M)より算出された、相関行列X
(m)X(m)に対し、逆数をとった形で各々対
応する方向のサンプルm,(m=1,・・・,M)の相
関行列に乗算することにより、次式のように重み付き相
関行列RXX(m),(m=1,・・・,M)が求めら
れる。
【0039】
【数2】
【0040】ここで、相関行列X (m)X(m)
および重み付き相関行列RXX(m),(m=1,・・
・,M)は、自己相関行列と等価である行列であり、こ
の場合、アレーアンテナ要素数Nを次数とした正方行列
となる。
【0041】算出された全方向もしくは全所要方向毎の
重み付き相関行列RXX(m),(m=1,・・・,
M)は、行列和演算回路303に入力され、次式のように
全ての行列和が求められる。
【0042】
【数3】
【0043】出力のアレーアンテナ要素数Nを次数とし
た1つの相関行列RXXは、逆行列演算回路304に入力
され、逆行列RXX −1が求められる。
【0044】行列積演算回路305では、ステアリングベ
クトル蓄積メモリ133に蓄えられたアレーアンテナ素子
数Nの要素をもつステアリングベクトルを列ベクトル
S、入力である重み付き相関行列の逆行列RXX −1
したとき、行列積RXX −1Sと等価な演算が行われ、
アレーアンテナ素子数Nの次数のベクトルである送信重
み係数が求められる。
【0045】W=RXX −1
【0046】ここで、ステアリングベクトルは、ある要
素を1、残りのN-1の要素を0、つまりS={1,0,・
・・,0}、もしくは、全ての要素を1、つまりS=
{1,・・・,1}、としたアレーアンテナ素子数Nの
次数のベクトルである。
【0047】上記の重み付き相関行列算出回路302にお
いて、入力であるサンプリングされた受信ビームパタン
の逆数の乗算を行わないもしくは全て1、送信アレー応
答ベクトルデータを、アレーアンテナ素子数Nより少な
い、ある特定方向についてのみ、と仮定した場合に、送
信重み係数算出部132から出力される送信重み係数を用
いて送信ビームパタン形成回路134によって形成された
送信ビームパタンは、送信アレー応答ベクトルデータを
使用した、アレーアンテナ素子数Nより少ない、ある特
定方向にヌルが形成される。これは、アダプティブアレ
ー技術における、電力反転効果とよばれる特性である。
本発明では、重み付き相関行列算出回路302において、
全方向もしくは全所要方向にわたってサンプリングされ
た受信ビームパタンを、逆数をとった形で各々対応する
方向の相関行列に乗算して重み付けを行い、行列和演算
回路203において、全ての行列和を求めることにより、
受信ビームパタンに近似した送信ビームパタンを得るこ
とが可能となる。
【0048】以上より、受信ビームパタンに近似した送
信ビームパタンを受信側の情報のみに基づいて形成する
ことが可能となるため、簡易でかつビームおよびヌルを
形成した高精度な送信ビームパタン形成が実現でき、課
題は解決される。
【0049】図2は、本発明の第2の実施形態による無
線装置の構成図である。同図において、201はN素子アレ
ーアンテナを構成するアレーアンテナ素子(1)、202はア
レーアンテナ素子(2)、203はアレーアンテナ素子(N)、2
11はサーキュレータ(1)、212はサーキュレータ(2)、213
はサーキュレータ(N)、220は受信ビームパタン制御回
路、221は受信部である。230は送信ビームパタン制御回
路であり、231送受信アレー応答ベクトルデータベー
ス、232送信重み係数算出部、233ステアリングベクトル
算出部、234送信ビームパタン形成回路から構成され、2
35は送信部である。
【0050】送信重み係数算出部232は、図3の送信重
み係数算出部と同じ構成である。
【0051】図4は、ステアリングベクトル算出回路23
3の詳細な構成図である。401は相関行列算出回路、402
は固有値分解回路、403は到来波数推定および雑音空間
推定回路、404は角度スペクトラム算出回路、405は到来
方向検出回路、406は所望送信アレー応答ベクトル算出
回路である。
【0052】ステアリングベクトル算出部233における
相関行列算出回路401から到来方向検出回路405までの、
到来方向推定手段としては、参考として、1998科学技術
出版「アレーアンテナによる適応信号処理」菊間信良
著、特開2000-114849、特開平11-248813等がある。
【0053】まず、相関行列算出回路401では、サーキ
ュレータ211〜213の出力である、各アレーアンテナ素子
で受信した所望通信相手局の信号について、相関行列を
算出する。相関行列は固有値分解回路402に入力され、
アレーアンテナ素子数N個の固有値と、アレーアンテナ
素子数N個のN次固有値ベクトルが算出される。到来波数
推定回路および雑音空間推定回路403において、402で求
めた固有値を、あるスレッショルドを用いて、スレッシ
ョルドより大きい固有値を所望通信相手局からの信号に
起因する固有値、スレッショルドより小さい固有値を雑
音に起因する固有値として、所望通信相手局からの信号
に起因する固有値の数を到来波数とする。また、雑音に
起因する固有値に対応する固有ベクトルを雑音空間とす
る。角度スペクトラム算出回路では、雑音に起因する固
有値に対応する固有ベクトルで構成される雑音空間およ
び送受信アレー応答ベクトルデータベース231に蓄積さ
れている、全方向もしくは全所望方向にわたってサンプ
リングされた受信アレー応答ベクトルデータを用いて、
角度スペクトラムを算出し、到来方向検出回路405に
て、角度スペクトラムのピークを検出し、所望通信相手
局の受信信号の到来方向推定情報を求める。所望送信ア
レー応答ベクトル算出回路406では、所望通信相手局の
受信信号の到来方向推定情報より、所望通信相手の受信
信号方向の送信アレー応答ベクトルを算出し、ステアリ
ングベクトルとして送信重み係数算出部232に出力す
る。
【0054】前述した本発明の種々の実施形態によれ
ば、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修
正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができ
る。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しよう
とするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びそ
の均等物として限定するものにのみ制約される。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、送受信周波数分割多重無線通信システムにおい
て、送受信周波数でアレーアンテナ素子の放射パタンが
異なる場合においても、簡易的に無線装置内のみの処理
により、所望通信相手局にビームを、非所望通信相手局
にヌルを向けた適切な送信ビームパタンを作成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による無線装置の構成
図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による無線装置の構成
図である。
【図3】図1の送信重み係数算出部132の詳細な構成
図である。
【図4】図2のステアリングベクトル算出部233の詳
細な構成図である。
【図5】ビームパタンにおける方向に対する利得の関係
を示すグラフである。
【図6】全方向もしくは全所望方向にわたって15サン
プリングされた振幅のサンプリング図である。
【図7】全方向もしくは全所望方向にわたって15サン
プリングされた位相のサンプリング図である。
【符号の説明】
101、102、103、201、202、203 n
素子アレーアンテナ 111、112、113、211、212、213 サ
ーキュレータ 120、220 受信ビームパタン制御回路 121、221 受信部 130、230 送信ビームパタン制御回路 131、231 送受信アレー応答ベクトルデータベー
ス 132、232 送信重み係数算出部 134、234 送信ビームパタン形成回路 135、235 送信部 133 ステアリングベクトル蓄積メモリ 233 ステアリングベクトル算出部 301 受信ビームパタン算出回路 302 重み付き相関行列算出回路 303 行列和演算回路 304 逆行列演算回路 305 行列積演算回路 401 相関行列算出回路 402 固有値分解回路 403 到来波数推定および雑音空間推定回路 404 角度スペクトラム算出回路 405 到来方向検出回路 406 所望送信アレー応答ベクトル算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 AA06 CA06 DB02 DB03 EA04 FA05 FA14 FA15 FA16 FA17 FA20 FA32 GA02 HA05 5K059 AA12 BB08 CC03 DD37 5K067 AA03 BB02 EE02 EE10 HH21 KK03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信周波数と受信周波数で応答が異なる
    複数のアンテナ素子を有する送受信アレーアンテナと、 前記アレーアンテナから受信した信号を出力にて最適に
    なるような受信重み係数を算出して制御する受信ビーム
    パタン制御手段と、 ステアリングベクトルを蓄積するステアリングベクトル
    蓄積メモリと、 前記受信ビームパタン制御手段で算出された受信重み係
    数と、前記ステアリンブベクトル蓄積メモリから出力さ
    れるステアリングベクトルと、送信周波数における送信
    アレー応答ベクトルデータとを用いて、送信重み係数を
    算出する送信重み係数算出手段とを有することを特徴と
    する送受信周波数分割多重無線装置。
  2. 【請求項2】 前記送信重み係数算出手段は、 全方向もしくは全所要方向についてサンプリングした受
    信ビームパタンを算出する受信ビームパタン算出手段
    と、 全方向もしくは全所要方向についてサンプリングした送
    信アレー応答ベクトルから相関行列を算出する重み付き
    相関行列算出手段と、 前記相関行列に、各々方向について対応させて逆数を乗
    算させ、方向について全て行列和演算を行う行列和演算
    手段と、 求められた一つの相関行列の逆行列を算出する逆行列演
    算手段と、 ステアリングベクトルに左行列積演算を行うのと等価な
    処理を行い、得られたベクトルを送信重み係数として出
    力する行列積演算手段とを有することを特徴とする請求
    項1に記載の送受信周波数分割多重無線装置。
  3. 【請求項3】 前記ステアリングベクトルは、ある要素
    を1、その他の要素を0としたベクトルであることを特
    徴とする請求項2に記載の送受信周波数分割多重無線装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ステアリングベクトルは、全ての要
    素を1としたベクトルであることを特徴とする請求項2
    に記載の送受信周波数分割多重無線装置。
  5. 【請求項5】 送信周波数と受信周波数で応答が異なる
    複数のアンテナ素子を有する送受信アレーアンテナと、 前記アレーアンテナから受信した信号を出力にて最適に
    なるような受信重み係数を算出して制御する受信ビーム
    パタン制御手段と、 ステアリングベクトルを算出するステアリングベクトル
    算出手段と、 前記受信ビームパタン制御手段で算出された受信重み係
    数と、前記ステアリンブベクトル算出手段から出力され
    るステアリングベクトルと、送信周波数における送信ア
    レー応答ベクトルデータとを用いて、送信重み係数を算
    出する送信重み係数算出手段とを有することを特徴とす
    る送受信周波数分割多重無線装置。
  6. 【請求項6】 前記ステアリングベクトル算出手段は、 前記アレーアンテナから受信した信号と、前記受信周波
    数におけるアレー応答ベクトルデータとを用いて、角度
    スペクトラムのピークを検出し、所望通信相手局から到
    来する信号の方向を推定した到来方向推定情報を算出す
    る到来方向推定手段と、 前記到来方向推定手段から出力された前記到来方向推定
    情報より、所望通信相手局から到来する信号の方向の送
    信アレー応答ベクトルをステアリングベクトルとして算
    出する所望送信アレー応答ベクトル算出手段とを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の送受信周波数分割多
    重無線装置。
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