JP2001324119A - 炭素化炉用排ガス処理装置および炭素化炉からの排ガス処理方法 - Google Patents

炭素化炉用排ガス処理装置および炭素化炉からの排ガス処理方法

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JP2001324119A
JP2001324119A JP2000140986A JP2000140986A JP2001324119A JP 2001324119 A JP2001324119 A JP 2001324119A JP 2000140986 A JP2000140986 A JP 2000140986A JP 2000140986 A JP2000140986 A JP 2000140986A JP 2001324119 A JP2001324119 A JP 2001324119A
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exhaust gas
combustion chamber
carbonization furnace
burner
combustion
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Kazuyuki Machida
和之 町田
Nobuyuki Yamamoto
伸之 山本
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次燃焼装置(脱臭炉)を設置する必要がな
く、燃料の消費量を低く抑えることができる炭素化炉用
排ガス処理装置および炭素化炉からの排ガス処理方法を
提供する。 【解決手段】 繊維状物質1を不活性雰囲気中で炭素化
する炭素化炉2から排出される排ガスを処理する装置で
あって、排ガス導入口23、排ガス流量調整弁26、空
気取入口24および排気口25が設けられた燃焼室12
と、燃焼室12内の排ガスに着火し、かつ燃焼室12内
を加熱するバーナー18と、温度計19と、温度計19
からの温度情報に基づいてバーナー18を制御する制御
機構21とを具備する炭素化炉用排ガス処理装置10、
および燃焼室12内の燃焼温度をバーナー18によって
750℃以上に保ちながら、排ガスを燃焼させる炭素化
炉からの排ガス処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維状物質を不活
性雰囲気中で炭素化して炭素繊維を製造する際に発生す
る分解生成物が含まれた排ガスを処理する排ガス処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は、比強度、比弾性率、耐熱
性、耐薬品性等に優れ、各種素材の強化材として使用さ
れている。炭素繊維は、例えば、プレカーサとしてポリ
アクリロニトリル繊維を用いた場合、以下のようにして
製造される。まず、耐炎化工程にて、空気中、200〜
300℃の温度でプレカーサを予備酸化して耐炎繊維を
得る。次いで、炭素化工程にて、不活性雰囲気中、30
0〜2000℃の温度で耐炎繊維を炭素化して炭素繊維
を得る。
【0003】図2は、炭素化工程において使用される炭
素繊維製造装置の概略構成図である。この炭素繊維製造
装置は、耐炎繊維等の繊維状物質1を炭素化する炭素化
炉2と、繊維状物質1を炭素化するときに発生する排ガ
スを炭素化炉2から排出する排ガス排気口3と、排ガス
を燃焼させる燃焼筒4およびこれから排出される排ガス
をさらに燃焼させて排ガスを脱臭する二次燃焼装置5
(脱臭炉)からなる排ガス処理装置6とを具備して概略
構成される。また、炭素化炉の入口および出口には、不
活性ガス供給口7を有し、炭素化炉2内の不活性雰囲気
を保持するためのシール機構8,8が設けられている。
また、炭素化工程では、必要に応じて、複数の炭素化炉
を、それぞれ設定温度を変えて使用することもある。
【0004】炭素化工程において、繊維状物質1を炭素
化するときに発生する排ガス中には、繊維状物質1の分
解生成物である、シアン化水素、アンモニア、一酸化炭
素、二酸化炭素、メタン、気化したタール成分等が含ま
れている。これらの分解生成物、特にシアン化水素など
の有害物質を含む排ガスは、そのままでは大気中に放出
することができないので、分解生成物を排ガス処理装置
6において燃焼処理し酸化する必要がある。
【0005】排ガスの燃焼処理は以下のようにして行わ
れる。まず、炭素化炉2内で発生した分解生成物を含む
排ガスは、燃焼筒4に送り込まれ、外部から取り込んだ
空気と混合される。空気と混合された排ガスは、燃焼筒
4内に設置された点火装置(図示略)によって着火され
ることにより、自燃する。炭素化炉2からの排ガスおよ
び外部からの空気を燃焼筒4内に供給し続ける間、排ガ
スは自燃し続ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炭素化
炉2の運転を開始した直後、または炭素化工程における
トラブルなどで、炭素化炉2排ガスの供給が少ない場合
は、排ガスの燃焼温度は500〜600℃程度までしか
上がらない。この場合、約750℃以上でなければ燃焼
酸化できないシアン化水素などは燃焼酸化されないまま
燃焼筒4の排気口から排出されてしまう。そのため、従
来の排ガス処理装置6においては、さらにシアン化水素
などを燃焼させるために直焔式の燃焼装置9を設けた二
次燃焼装置5を設置する必要があった。そして、従来の
排ガス処理装置6には、二次燃焼装置5において常時、
灯油、LNG、LPGなどの燃料を燃やす必要があり、
燃料の消費量が膨大になるという問題があった。
【0007】よって、本発明の目的は、二次燃焼装置
(脱臭炉)を設置する必要がなく、燃料の消費量を低く
抑えることができる炭素化炉用排ガス処理装置および炭
素化炉からの排ガス処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の炭素
化炉用排ガス処理装置は、繊維状物質を不活性雰囲気中
で炭素化する炭素化炉から排出される排ガスを処理する
装置であって、炭素化炉からの排ガスを導入する排ガス
導入口および排ガス流量調整弁、排ガスを燃焼させるた
めの空気を取り入れる空気取入口および燃焼された排ガ
スを排気する排気口が設けられた燃焼室と、燃焼室内の
排ガスに着火し、かつ燃焼室内を加熱するバーナーと、
燃焼室内の温度を測定する温度計と、温度計からの温度
情報に基づいてバーナーを制御する制御機構とを具備す
ることを特徴とする。
【0009】また、前記空気取入口は、前記排ガス導入
口よりも下方に設けられ、前記排気口は、前記排ガス導
入口よりも上方に設けられていることが望ましい。ま
た、前記バーナーは、前記排ガス導入口付近に設けられ
ていることが望ましい。また、前記温度計は、前記排気
口付近に設けられていることが望ましい。また、前記燃
焼室内にバッフル板が設けられていることが望ましい。
【0010】また、本発明の炭素化炉からの排ガス処理
方法は、繊維状物質を不活性雰囲気中で炭素化する炭素
化炉から排出される排ガスを燃焼室内で燃焼させて処理
する方法であって、燃焼室内を加熱できるように設けら
れたバーナーによって燃焼室内の燃焼温度を750℃以
上に保ちながら、炭素化炉から排出される排ガスを燃焼
室の外部から供給される空気とともに燃焼室内において
燃焼させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明の炭素化炉用排ガス処理装置の一
例を示す断面図である。この炭素化炉用排ガス処理装置
10は、繊維状物質1を炭素化するときに発生し、炭素
化炉2の排ガス排気口3から排気管11を通って導入さ
れた排ガスを燃焼する燃焼室12と、空気を供給する空
気ファン13と、燃料配管14を通って燃料源(図示
略)から供給される燃料および空気配管15を通って空
気ファン13から供給される空気の流量を調整し、これ
らの気体を混合する自動混合弁16と、自動混合弁16
から混合気体配管17を通って供給される混合気体を燃
焼させることによって、燃焼室12内の排ガスに着火
し、かつ燃焼室12内を加熱するバーナー18と、燃焼
室12内の温度を測定する温度計19と、燃焼室12内
の排ガスの流れを調整するバッフル板20,20と、温
度計19からの温度情報に基づいてバーナー18の燃焼
を制御する制御機構21とを具備して概略構成される。
【0012】前記燃焼室12は、耐火材22で形成され
た筒状の炉であり、燃焼室12には、排ガスを導入する
排ガス導入口23と、排ガスを燃焼させるための空気を
取り入れる空気取入口24,24と、燃焼された排ガス
を排気する排気口25とが設けられている。排ガス導入
口23から導入される排ガスの流量は、排ガス導入口2
3内に挿入された排ガス流量調整弁26によって調整さ
れ、空気取入口24から取り入れられる空気の流量は、
空気取入口24,24に空気を供給する空気供給管2
7,27に設けられた空気流量調整弁(図示略)によっ
て調整される。
【0013】また、燃焼室12において、空気取入口2
4,24は、排ガス導入口23よりも下方の、燃焼室1
2の底部に設けられている。また、排気口25は、排ガ
ス導入口23よりも上方の、燃焼室12の上部に設けら
れている。このような位置関係で排ガス導入口23、空
気取入口24および排気口25を設けることによって、
燃焼室12外部の空気は、煙突効果によって自然に空気
供給管27を通って燃焼室内12に吸引される。
【0014】また、燃焼室12において、排ガス導入口
23は、燃焼室12の底部に近い、空気取入口24の上
方近傍に設けられている。この位置に排ガス導入口23
を設けることによって、排ガスと空気とを素早く混合す
ることができ、また、排ガスが燃焼室12上部の排気口
25から排気されるまでのできるだけ長い時間、排ガス
を燃焼させることができる。
【0015】前記バーナー18は、排ガス導入口23よ
り導入された排ガスおよび空気取入口24から煙突効果
によって取り入れられた空気が混合された直後に、これ
らを燃焼させられるように、排ガス導入口23の上方近
傍に設けられている。この位置にバーナー18を設ける
ことによって、容易に排ガスに着火できる。
【0016】バーナー18は、燃焼室12内の排ガスに
着火することができ、かつ燃焼室12内を加熱できるも
のであれば、特に限定はされないが、ラインバーナーの
様な火炎の短いものは適さない。バーナー18の燃料と
しては、例えば、灯油、LNG、LPGなどが挙げられ
る。
【0017】前記温度計19は、排気口25の下方近傍
に設けられている。この位置に温度計19を設けること
によって、燃焼室内の燃焼酸化温度を代表できる。前記
温度計19は、燃焼室12内の高温、具体的には110
0℃程度までの温度に耐えうるものであれば、特に限定
はされない。
【0018】前記バッフル板20は、排ガス導入口23
より導入された排ガスが、燃焼室12内の最短距離を通
って排気口25へと抜けてしまうことを防止する平面状
の板である。このようなバッフル板20を燃焼室12内
に設けることによって、排ガスが燃焼室12内に拡が
り、排ガスを十分に燃焼処理することができるようにな
る。
【0019】前記制御機構21は、処理部と、インター
フェース部とから概略構成される。処理部は、インター
フェース部を介して自動混合弁16、バーナー18およ
び温度計19と電気的に接続されており、温度計19か
らの温度情報に基づいて、燃焼室12内の燃焼温度を設
定温度にするために必要なバーナー18への燃料および
空気の供給量を計算し、この計算結果に基づいて、自動
混合弁16における燃料および空気の流量、バーナー1
8の点火、消火等を制御するものである。
【0020】なお、この処理部は専用のハードウエアに
より実現されるものであってもよく、また、この処理部
はメモリおよび中央演算装置(CPU)によって構成さ
れ、処理部の機能を実現するためのプログラムをメモリ
にロードして実行することによりその機能を実現させる
ものであってもよい。また、前記制御機構21には、周
辺機器として、入力装置、表示装置等が接続されるもの
とする。ここで、入力装置とは、ディスプレイタッチパ
ネル、スイッチパネル、キーボード等の入力デバイスの
ことをいい、表示装置とは、CRTや液晶表示装置のこ
とをいう。
【0021】また、制御機構21と、排ガス流量調整弁
26および空気供給管27,27に設けられた空気流量
調整弁とを電気的に接続し、制御機構21によって、排
ガス導入口23からの排ガスの導入量および空気取入口
24からの空気取入量を自動的に制御してもよい。
【0022】前記自動混合弁16としては、前記制御機
構21からの制御によって弁の開閉、流量の調整を行う
ことができる弁であればよく、例えば、電磁弁、電動弁
などが挙げられる。
【0023】また、炭素化炉2から排出される排ガス中
に含まれる気化されたタール成分が排気管11で凝縮
し、タール成分が排気管11内に付着して、排気管11
を閉塞してしまうことを防ぐために、排気管11にヒー
ターを設けてもよい。このときの排気管11の壁面温度
は、好ましくは700℃以上である。それでも排気管1
1内にタール成分が付着してしまった場合には、排気管
11のフランジ部分を封止している蓋体28および蓋体
29を取り外すことによって排気管11内を掃除するこ
とができる。
【0024】炭素化炉用排ガス処理装置10で処理され
る排ガスを炭素化炉2から抜き取る位置は、特に限定は
されない。ただし、複数の炭素繊維製造装置を、それぞ
れの炭素化炉の設定温度を変えて使用する場合、300
〜900℃程度の比較的低い温度で炭素化を行う炭素化
炉では、炉内の温度が一番高いところ、すなわち炭素化
炉の最後の部分から排ガスを抜き取ることが好ましい。
炭素化炉の最初の部分や中間部分から排ガスを抜き取っ
た場合、炭素化炉の最後の部分で多量に発生する分解生
成物が、炭素化炉内を最初の部分に向けて逆流すること
になり、排ガスに含まれるタール成分が凝縮し、炭素化
炉内および繊維状物質に付着してしまうおそれがある。
【0025】一方、900〜2000℃程度の比較的高
い温度で炭素化を行う炭素化炉では、炭素化炉の最初の
部分から排ガスを抜き取ることが好ましい。ここで炭素
化される繊維状物質は、900〜1100℃の炭素化炉
の最初の部分で一番多く分解生成物が生成するからであ
る。
【0026】このような炭素化炉用排ガス処理装置10
にあっては、燃焼室12内を加熱できるバーナー18を
設け、このバーナー18を温度計19の温度情報に基づ
いてて制御できる制御機構21を有しているので、燃焼
室12内の燃焼温度を750℃以上に保ちながら、排ガ
スを燃焼させることができる。これにより、排ガス中の
シアン化水素等の有害物質を完全に処理することができ
るので、別途、二次燃焼装置(脱臭炉)を設置する必要
がない。また、バーナー18に供給される燃料の流量
を、燃焼室12内の燃焼温度を750℃以上に保つため
に必要なだけの量に制御機構21によって調整できるの
で、燃料の消費量を抑えることができる。
【0027】次に、この炭素化炉用排ガス処理装置10
を用いた炭素化炉からの排ガス処理方法について説明す
る。まず、炭素化炉2から排ガスを導入する前に、あら
かじめ燃焼室12内の温度が750℃以上となるよう
に、バーナー18によって燃焼室12内を加熱してお
く。
【0028】ついで、排ガス流量調整弁26および空気
供給管27,27に設けられた空気流量調整弁を開い
て、燃焼室12内に排ガスおよび空気を導入し、バーナ
ー18によって着火する。一度着火した排ガスは、炭素
化炉2から安定して排ガスが導入され続ける間、燃焼室
12内において750℃以上の燃焼温度で自燃し続け
る。また、一度着火した十分な量の排ガスは、燃焼室1
2内に滞在する間、シアン化水素等の分解生成物を燃焼
酸化できる温度領域にある。したがって、炭素化炉2か
ら安定して排ガスが導入され続ける間は、制御機構21
によって自動混合弁16を調整して、バーナー18に供
給する燃料および空気の流量を減らす、または、バーナ
ー18を消火することができる。
【0029】運転開始直後の繊維状物質の処理量が少な
い時や、工程トラブルなどによって、炭素化炉2で炭素
化処理する繊維状物質1の時間当たりの処理量が減少
し、燃焼室12内に導入される排ガスの量が減少する
と、燃焼室12内の燃焼温度は低下する。この温度の低
下は、温度計19から制御機構21に随時、伝達される
温度情報に基づいて、制御機構21で検知される。燃焼
室12内の温度が低下し、750℃に近づいた際には、
制御機構21によって、自動混合弁16を調整して、バ
ーナー18に供給する燃料および空気の流量を増やし、
バーナー18を消火している場合はバーナー18を点火
し、燃焼室12内の加熱を行う。燃焼室12内で燃焼さ
れ、無害化された排ガスは、排気口25から排出され、
大気中に放出される。
【0030】燃焼室12内における排ガスの燃焼温度
は、750℃以上であり、好ましくは800〜900℃
である。排ガスの燃焼温度が750℃未満では、排ガス
中の分解生成物、特にシアン化水素が完全に燃焼酸化さ
れないおそれがある。一方、900℃を超える温度で排
ガスを燃焼させても、バーナー18用の燃料の消費量が
多くなる場合もあり、また、燃焼室12の耐火材22の
劣化を早めるだけであり、好ましくない。制御機構21
によって、排ガス流量調整弁26および空気供給管2
7,27に設けられた空気流量調整弁を調整することに
よっても、燃焼室12内の温度が上がりすぎないように
することは可能である。
【0031】このような炭素化炉からの排ガス処理方法
にあっては、燃焼室12内を加熱できるように設けられ
たバーナー18によって、燃焼室12内の燃焼温度を7
50℃以上に保ちながら、排ガスを燃焼させているの
で、排ガスを燃焼させることができる。これにより、排
ガス中のシアン化水素等の有害物質を完全に処理するこ
とができるので、別途、二次燃焼装置(脱臭炉)による
処理を行う必要がない。また、燃焼室12内の燃焼温度
を750℃以上に保つために必要なだけの量の燃料をバ
ーナー18で燃焼させればよいので、燃料の消費量を低
く抑えることができる。
【0032】
【実施例】炭素化炉からの排ガスを導入する排ガス導入
口、排ガスを燃焼させるための空気を取り入れる空気取
入口および排ガスの燃焼ガスを排気する排気口が設けら
れた燃焼室と、燃料源からの燃料および空気ファンから
の空気の流量を調整し、これらの気体を混合する自動混
合弁と、自動混合弁から供給される混合気体を燃焼させ
るバーナーと、燃焼室内の温度を測定する温度計と、燃
焼室内の排ガスの流れを調整するバッフル板と、排ガス
導入口において排ガスを導入量を調整する排ガス流量調
整弁と、温度計からの温度情報に基づいてバーナーの燃
焼を制御する制御機構を具備する、図1に示すような炭
素化炉用排ガス処理装置を、既存の炭素化炉の排ガス排
気口に接続した。
【0033】ポリアクリロニトリル系のプレカーサを耐
炎化したフィラメントの繊維束からなる耐炎繊維を用
い、300〜1800℃の範囲で炭素化処理を行い、同
時に、炭素化炉から排出される排ガスの燃焼処理を、排
ガスの燃焼温度を800℃以上に保ちながら行った。2
0日間連続して炭素化処理を、炭素化炉用排ガス処理装
置から排出される排ガス中のシアン化水素の濃度を測定
しながら行ったところ、炭素化処理中、炭素化炉用排ガ
ス処理装置から排出される排ガスには、シアン化水素は
検出されなかった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炭素化炉
用排ガス処理装置は、炭素化炉からの排ガスを導入する
排ガス導入口および排ガス流量調整弁、排ガスを燃焼さ
せるための空気を取り入れる空気取入口および燃焼され
た排ガスを排気する排気口が設けられた燃焼室と、燃焼
室内の排ガスに着火し、かつ燃焼室内を加熱するバーナ
ーと、燃焼室内の温度を測定する温度計と、温度計から
の温度情報に基づいてバーナーを制御する制御機構とを
具備するので、二次燃焼装置(脱臭炉)を設置する必要
がなく、燃料の消費量を低く抑えることができる。
【0035】また、前記空気取入口が、前記排ガス導入
口よりも下方に設けられ、前記排気口が、前記排ガス導
入口よりも上方に設けられていれば、空気を煙突効果に
よって効率よく燃焼室内12に吸引することができる。
また、前記バーナーが、前記排ガス導入口付近に設けら
れていれば、容易に排ガスに着火できる。また、前記温
度計が、前記排気口付近に設けられていれば、燃焼によ
る酸化温度が確認できる。また、前記燃焼室内にバッフ
ル板が設けられていれば、排ガスが燃焼室内に拡がり、
排ガスを十分にかつ効率よく燃焼処理することができ
る。
【0036】また、本発明の炭素化炉からの排ガス処理
方法は、燃焼室内を加熱できるように設けられたバーナ
ーによって燃焼室内の燃焼温度を750℃以上に保ちな
がら、炭素化炉から排出される排ガスを燃焼室の外部か
ら供給される空気とともに燃焼室内において燃焼させる
方法であるので、二次燃焼装置(脱臭炉)を設置する必
要がなく、燃料の消費量を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の炭素化炉用排ガス処理装置の一例を
示す断面図である。
【図2】 従来の炭素繊維製造装置の一例を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
1 繊維状物質 2 炭素化炉 10 炭素化炉用排ガス処理装置 12 燃焼室 18 バーナー 19 温度計 20 バッフル板 21 制御機構 23 排ガス導入口 24 空気取入口 25 排気口 26 排ガス流量調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/027 ZAB F23G 5/027 ZABZ 5/16 ZAB 5/16 ZABB ZABE Fターム(参考) 3K061 AA18 AA23 AB01 AC13 BA06 BA08 CA01 FA02 FA10 FA21 FA25 3K062 AA18 AA23 AB01 AC13 BA02 BB02 CB08 DA01 DB12 3K078 BA09 BA17 BA22 BA23 BA25 BA28 CA02 CA09 CA13 CA24 4L037 CS03 CT09 CT11 PC05 PC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状物質を不活性雰囲気中で炭素化す
    る炭素化炉から排出される排ガスを処理する装置であっ
    て、 炭素化炉からの排ガスを導入する排ガス導入口および排
    ガス流量調整弁、排ガスを燃焼させるための空気を取り
    入れる空気取入口および燃焼された排ガスを排気する排
    気口が設けられた燃焼室と、 燃焼室内の排ガスに着火し、かつ燃焼室内を加熱するバ
    ーナーと、 燃焼室内の温度を測定する温度計と、 温度計からの温度情報に基づいてバーナーを制御する制
    御機構とを具備することを特徴とする炭素化炉用排ガス
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記空気取入口が、前記排ガス導入口よ
    りも下方に設けられ、前記排気口が、前記排ガス導入口
    よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の炭素化炉用排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 前記バーナーが、前記排ガス導入口付近
    に設けられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の炭素化炉用排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 前記温度計が、前記排気口付近に設けら
    れていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一
    項に記載の炭素化炉用排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 前記燃焼室内にバッフル板が設けられて
    いることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に
    記載の炭素化炉用排ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 繊維状物質を不活性雰囲気中で炭素化す
    る炭素化炉から排出される排ガスを燃焼室内で燃焼させ
    て処理する方法であって、 燃焼室内を加熱できるように設けられたバーナーによっ
    て燃焼室内の燃焼温度を750℃以上に保ちながら、炭
    素化炉から排出される排ガスを燃焼室の外部から供給さ
    れる空気とともに燃焼室内において燃焼させることを特
    徴とする炭素化炉からの排ガス処理方法。
JP2000140986A 2000-05-12 2000-05-12 炭素化炉用排ガス処理装置および炭素化炉からの排ガス処理方法 Withdrawn JP2001324119A (ja)

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