JP2001323481A - 鋼製基礎部材および基礎構造 - Google Patents
鋼製基礎部材および基礎構造Info
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- JP2001323481A JP2001323481A JP2000146518A JP2000146518A JP2001323481A JP 2001323481 A JP2001323481 A JP 2001323481A JP 2000146518 A JP2000146518 A JP 2000146518A JP 2000146518 A JP2000146518 A JP 2000146518A JP 2001323481 A JP2001323481 A JP 2001323481A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フーチングを鉄骨造とした場合でも、建方
時の微調整が容易にできる鋼製基礎部材および基礎構造
を提供する。 【解決手段】 球面状の凸状摺動面を具備するトッププ
レートと、球面状の凹状摺動面を形成するスチフナを有
す基礎部材において、トッププレートとスチフナが相互
に当接して摺動自在であり、それぞれ柱と杭頭に設置さ
れている。したがって、柱の立設角度の調整が可能で、
建方時の微調整が容易にできるから、杭と基礎構造と柱
を鋼製部材で構成することが可能になる。
時の微調整が容易にできる鋼製基礎部材および基礎構造
を提供する。 【解決手段】 球面状の凸状摺動面を具備するトッププ
レートと、球面状の凹状摺動面を形成するスチフナを有
す基礎部材において、トッププレートとスチフナが相互
に当接して摺動自在であり、それぞれ柱と杭頭に設置さ
れている。したがって、柱の立設角度の調整が可能で、
建方時の微調整が容易にできるから、杭と基礎構造と柱
を鋼製部材で構成することが可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築構造の鋼製基礎構
造、特に、建方時の位置微調整が容易な構成基礎構造に
関する。
造、特に、建方時の位置微調整が容易な構成基礎構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、特開平5−331862号公報
に開示された従来の鉄骨基礎構造の地中梁付杭基礎の場
合の具体例の説明図である。図6において、H形鋼、鋼
鈑等を井桁状に溶接により一体的に構成した基礎部12
を設け、基礎部12を柱11の下部に一体に接合してお
く。そして、この一体接合体を建方クレーンにより杭頭
30に裁置して、溶接により両者を接合する。したがっ
て、各構造部材間の応力伝達が精度よく確実に行われる
(従来技術1)。
に開示された従来の鉄骨基礎構造の地中梁付杭基礎の場
合の具体例の説明図である。図6において、H形鋼、鋼
鈑等を井桁状に溶接により一体的に構成した基礎部12
を設け、基礎部12を柱11の下部に一体に接合してお
く。そして、この一体接合体を建方クレーンにより杭頭
30に裁置して、溶接により両者を接合する。したがっ
て、各構造部材間の応力伝達が精度よく確実に行われる
(従来技術1)。
【0003】図7は、特開平9−256667号公報に
開示された従来の中低層の鉄骨ラーメン造建築物の基礎
構造の部分側面図である。図7において、基礎部5を地
面に配置し、柱2の下端部を鉄骨浮き基礎梁3を用いて
それぞれ連結し、該柱の下端部2aを免震装置4を介し
て基礎部5に固定している(従来技術2)。
開示された従来の中低層の鉄骨ラーメン造建築物の基礎
構造の部分側面図である。図7において、基礎部5を地
面に配置し、柱2の下端部を鉄骨浮き基礎梁3を用いて
それぞれ連結し、該柱の下端部2aを免震装置4を介し
て基礎部5に固定している(従来技術2)。
【0004】図8は、特開平9−273330号公報に
開示された従来の建築物への地震入力低減方法である。
図8において、建築物の基礎スラブ3は ローラベアリング4を介して基礎杭2に支持され、水平
移動を拘束する柱状部材6により位置決めされている。
地震時の所定水平力が印加される柱状部材6がせん断し
て、建築物が横滑りするため、建築物には所定水平力が
伝わらない(従来技術3)。
開示された従来の建築物への地震入力低減方法である。
図8において、建築物の基礎スラブ3は ローラベアリング4を介して基礎杭2に支持され、水平
移動を拘束する柱状部材6により位置決めされている。
地震時の所定水平力が印加される柱状部材6がせん断し
て、建築物が横滑りするため、建築物には所定水平力が
伝わらない(従来技術3)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1においては、柱と基礎の接合部周辺の構造を一体化
させた鉄骨基礎構造の技術であるが、一体化させる領域
が大きすぎるため、建方時の微調整、すなわち、基礎部
の設置位置が正確でなかった場合、階上の梁を設置する
際に、その誤差を解消する微調整がが困難であった(問
題点1)。
術1においては、柱と基礎の接合部周辺の構造を一体化
させた鉄骨基礎構造の技術であるが、一体化させる領域
が大きすぎるため、建方時の微調整、すなわち、基礎部
の設置位置が正確でなかった場合、階上の梁を設置する
際に、その誤差を解消する微調整がが困難であった(問
題点1)。
【0006】また、従来技術2においては、基礎梁を含
めた上部構造は鉄骨造であるが、基礎部(フーチング)
はRC構造であるため上部構造との接合部において剛性
の不連続が生じ、そこが破壊の起点になっていた(問題
点2)。しかも、従来技術1と同様、建方時の微調整が
困難であった(問題点1)。
めた上部構造は鉄骨造であるが、基礎部(フーチング)
はRC構造であるため上部構造との接合部において剛性
の不連続が生じ、そこが破壊の起点になっていた(問題
点2)。しかも、従来技術1と同様、建方時の微調整が
困難であった(問題点1)。
【0007】また、従来技術3において、杭頭部を絶縁
した免震の取り方を採用し、横滑りを抑制する柱状部材
により常時固定しているため、その位置調整などが大変
であり、施工に長時間を要し、コスト増となっていた。
また、従来技術1および2と同様、建方時の微調整が困
難であった(問題点1)。
した免震の取り方を採用し、横滑りを抑制する柱状部材
により常時固定しているため、その位置調整などが大変
であり、施工に長時間を要し、コスト増となっていた。
また、従来技術1および2と同様、建方時の微調整が困
難であった(問題点1)。
【0008】ところで、建築などの基礎構造に多く用い
られるフーチング基礎を設計する際には、構造物と地中
(杭基礎の場合には杭)の間の軸力・せん断力・曲げモ
ーメントの伝達が、支障なく行われるよう設計する必要
があり、建築構造においては、基礎梁が地表面下になる
場合が多かった。この場合、基礎より上部の構造(上部
構造と称す)が鉄骨造であるのに対し、基礎部分を鉄骨
造とするには極めて施工性が悪くなるため、基礎部分の
構造はRC構造となることが多かった。
られるフーチング基礎を設計する際には、構造物と地中
(杭基礎の場合には杭)の間の軸力・せん断力・曲げモ
ーメントの伝達が、支障なく行われるよう設計する必要
があり、建築構造においては、基礎梁が地表面下になる
場合が多かった。この場合、基礎より上部の構造(上部
構造と称す)が鉄骨造であるのに対し、基礎部分を鉄骨
造とするには極めて施工性が悪くなるため、基礎部分の
構造はRC構造となることが多かった。
【0009】また、建物を杭頭部分で絶縁してエネルギ
ー吸収を行おうとする場合、なんらかの装置を組み込む
ために、杭頭部のみ鋼管などの鋼構造とすることがあっ
た。その際、上部フーチングをコンクリート系構造とす
ると、大きな荷重を負担する部分が構造種別の異なる接
合となるため、構造上の不具合が生じやすい。このと
き、鉄筋コンクリート構造と鉄骨造との接合部分で剛性
の不連続点が生じ、ここが破壊の起点になることがあっ
た。(問題点2)
ー吸収を行おうとする場合、なんらかの装置を組み込む
ために、杭頭部のみ鋼管などの鋼構造とすることがあっ
た。その際、上部フーチングをコンクリート系構造とす
ると、大きな荷重を負担する部分が構造種別の異なる接
合となるため、構造上の不具合が生じやすい。このと
き、鉄筋コンクリート構造と鉄骨造との接合部分で剛性
の不連続点が生じ、ここが破壊の起点になることがあっ
た。(問題点2)
【0010】さらに、フーチングを鉄骨造とした場合、
工場で製作した際の製作誤差がわずかであっても、一般
的に杭の施工誤差が数cm(センチメートル)であるの
に対し、建物の許容誤差は数mm(ミリメートル)と1
桁小さい為、現場でその不具合を調整するのに手間がか
かっていた。(問題点1)
工場で製作した際の製作誤差がわずかであっても、一般
的に杭の施工誤差が数cm(センチメートル)であるの
に対し、建物の許容誤差は数mm(ミリメートル)と1
桁小さい為、現場でその不具合を調整するのに手間がか
かっていた。(問題点1)
【0011】しかしながら、鉄骨造は、靭性などの性能
面でコンクリート系構造物よりも上回る性能を持ち、免
震構造とした場合でも耐震設計上有効となるため、地下
・地上を鉄骨造で構成するものが要請されていた。
面でコンクリート系構造物よりも上回る性能を持ち、免
震構造とした場合でも耐震設計上有効となるため、地下
・地上を鉄骨造で構成するものが要請されていた。
【0012】したがって、本発明は、前記の要請に応
え、かつ上記問題点を解決するためになされたもので、
球面状の摺動面を具備する鋼製の基礎部材を、杭頭に設
置することにより、鋼製構造でありながら、施工時の建
方の微調整が容易な鋼製基礎部材および構成基礎構造を
提供することを目的とする。
え、かつ上記問題点を解決するためになされたもので、
球面状の摺動面を具備する鋼製の基礎部材を、杭頭に設
置することにより、鋼製構造でありながら、施工時の建
方の微調整が容易な鋼製基礎部材および構成基礎構造を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の鋼製基礎部材および鋼製基礎構造の特
徴は、以下のとおりである。
るための本発明の鋼製基礎部材および鋼製基礎構造の特
徴は、以下のとおりである。
【0014】[1] 杭頭に設置されるベースプレート
と、ベースプレートに設置されたスチフナと、スチフナ
の上面に裁置されるトッププレートとを有し、スチフナ
の上面が球面状の凹面を形成し、かつ、トッププレート
の下面が該凹面と同一形状の凸面を形成し、スチフナの
上面とトッププレートの下面が摺動自在であることを特
徴とするものである。
と、ベースプレートに設置されたスチフナと、スチフナ
の上面に裁置されるトッププレートとを有し、スチフナ
の上面が球面状の凹面を形成し、かつ、トッププレート
の下面が該凹面と同一形状の凸面を形成し、スチフナの
上面とトッププレートの下面が摺動自在であることを特
徴とするものである。
【0015】[2] 前記[1]において、スチフナが
ベ−スプレート上面に略放射状に配置された、複数の板
材によって構成され、該複数の板材の上端面が球面状の
凹面を形成することを特徴とするものである。
ベ−スプレート上面に略放射状に配置された、複数の板
材によって構成され、該複数の板材の上端面が球面状の
凹面を形成することを特徴とするものである。
【0016】[3] 地中に立設された杭と、該杭の杭
頭に設置されたベースプレートと、ベースプレートに設
置されたスチフナと、スチフナの上面に裁置されたトッ
ププレートと、トッププレートの上面に裁置された柱を
有し、スチフナの上面が球面状の凹面を形成し、かつ、
トッププレートの下面が該凹面と同一形状の凸面を形成
し、スチフナの上面とトッププレートの下面が摺動自在
であって、トッププレートがベースプレートに対し所定
角度になるよう調整して、ベースプレートまたはスチフ
ナに固定手段によって固定され、さらに、柱が固定手段
によってトッププレートに固定されることを特徴とする
ものである。
頭に設置されたベースプレートと、ベースプレートに設
置されたスチフナと、スチフナの上面に裁置されたトッ
ププレートと、トッププレートの上面に裁置された柱を
有し、スチフナの上面が球面状の凹面を形成し、かつ、
トッププレートの下面が該凹面と同一形状の凸面を形成
し、スチフナの上面とトッププレートの下面が摺動自在
であって、トッププレートがベースプレートに対し所定
角度になるよう調整して、ベースプレートまたはスチフ
ナに固定手段によって固定され、さらに、柱が固定手段
によってトッププレートに固定されることを特徴とする
ものである。
【0017】[4] 前記[3]において、ベースプレ
ートが、杭の杭頭に配置された免震手段の上に裁置さ
れ、該免震手段が、鉛直荷重を支持するとともに、地震
時におけるベースプレートの水平移動を許容するローラ
またはボールを具備することを特徴とするものである。
ートが、杭の杭頭に配置された免震手段の上に裁置さ
れ、該免震手段が、鉛直荷重を支持するとともに、地震
時におけるベースプレートの水平移動を許容するローラ
またはボールを具備することを特徴とするものである。
【0018】[5] 前記[4]において ベースプレ
ートが、杭の杭頭に配置された制震手段を介して杭頭に
設置され、制震手段が、地震時における震動エネルギを
吸収する積層ゴムまたは鋼製ねじりダンパーを具備する
ことを特徴とするものである。
ートが、杭の杭頭に配置された制震手段を介して杭頭に
設置され、制震手段が、地震時における震動エネルギを
吸収する積層ゴムまたは鋼製ねじりダンパーを具備する
ことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本発明
に係る鋼製基礎部材の一実施形態を示す斜視図である。
図1において、ベースプレート10の上面に、8枚のス
チフナ21〜28が設置され、スチフナ21〜28の上
端面21a〜28aが球面の一部を形成している。上端
面21a〜28aの上にトッププレート30が裁置され
る。トッププレート30の下面は上記球面と同一形状の
球面であって、上記上端面21a〜28aに全面が摺動
自在に接触している。換言すると、トッププレート30
はスチフナ上で揺動自在に裁置されることになる。な
お、スチフナ21〜28の外側の側面21b〜28bに
は、スチフナを包囲する外面が略四角錐台形状のカバー
が設置されているが、図面では省略し記載していない。
に係る鋼製基礎部材の一実施形態を示す斜視図である。
図1において、ベースプレート10の上面に、8枚のス
チフナ21〜28が設置され、スチフナ21〜28の上
端面21a〜28aが球面の一部を形成している。上端
面21a〜28aの上にトッププレート30が裁置され
る。トッププレート30の下面は上記球面と同一形状の
球面であって、上記上端面21a〜28aに全面が摺動
自在に接触している。換言すると、トッププレート30
はスチフナ上で揺動自在に裁置されることになる。な
お、スチフナ21〜28の外側の側面21b〜28bに
は、スチフナを包囲する外面が略四角錐台形状のカバー
が設置されているが、図面では省略し記載していない。
【0020】ベースプレート10には、裁置されたトッ
ププレート30を所定の姿勢(傾き)で固定するための
図示しない複数の固定ボルト50が設置されるネジ11
が円周状に配置され、一方、トッププレート30には固
定ボルト50が余裕を持って貫通自在な貫通孔31が複
数個所に設けられている。
ププレート30を所定の姿勢(傾き)で固定するための
図示しない複数の固定ボルト50が設置されるネジ11
が円周状に配置され、一方、トッププレート30には固
定ボルト50が余裕を持って貫通自在な貫通孔31が複
数個所に設けられている。
【0021】さらに、トッププレート30には柱を固定
するための複数のアンカーボルト41が、設置されてい
る。
するための複数のアンカーボルト41が、設置されてい
る。
【0022】したがって、建方時に杭の設置姿勢(傾
き)を微調整する必要が生じた場合、位置が決定して固
定ボルト50による締め付けが終了するまでは、柱が固
定されたトッププレートがスチフナ上で揺動自在である
から、柱の傾きを容易に微調整することができる。
き)を微調整する必要が生じた場合、位置が決定して固
定ボルト50による締め付けが終了するまでは、柱が固
定されたトッププレートがスチフナ上で揺動自在である
から、柱の傾きを容易に微調整することができる。
【0023】図2は、本発明に係る鋼製基礎部材のトッ
ププレートの一実施形態を示す断面図である。図2の
(a)は、1枚の板で形成されたものであって、、一枚
の鋼板を機械加工したり、鋳造によって製作されてい
る。図2の(b)は、1枚の板で形成されたものであっ
て、下面中央部が平坦で、その周囲のみが球面になって
いる。一枚の鋼板を機械加工したり、鋳鋼によって製作
されている。図2の(c)は、平らなプレート32と3
次元の曲率を持ったプレート33を溶接接合して製作し
たものである。この場合、現場で建方調整後に溶接して
もよい。図2の(d)は、平らなプレート34と3次元
の曲率を持ったプレート35をボルト36により接合し
て製作したものである。この場合、テーパー座金等の傾
きが調整できる治具37を介している。
ププレートの一実施形態を示す断面図である。図2の
(a)は、1枚の板で形成されたものであって、、一枚
の鋼板を機械加工したり、鋳造によって製作されてい
る。図2の(b)は、1枚の板で形成されたものであっ
て、下面中央部が平坦で、その周囲のみが球面になって
いる。一枚の鋼板を機械加工したり、鋳鋼によって製作
されている。図2の(c)は、平らなプレート32と3
次元の曲率を持ったプレート33を溶接接合して製作し
たものである。この場合、現場で建方調整後に溶接して
もよい。図2の(d)は、平らなプレート34と3次元
の曲率を持ったプレート35をボルト36により接合し
て製作したものである。この場合、テーパー座金等の傾
きが調整できる治具37を介している。
【0024】[実施の形態2]図3は、本発明に係る鋼
製基礎構造の一実施形態を示す側面図である。図3は、
杭1の頭部に上記実施の形態1における鋼製基礎部材を
設置し、その上に柱70を設置したものである。すなわ
ち、柱70は、アンカーボルト40によってトッププレ
ート30に固定され、トッププレート30はスチフナ2
0に裁置され、スチフナ20はべースプレート10に設
置され、そして、ベースプレート10が地中に立設した
杭1の頭部に接合されている。また、トッププレート3
0は、ベースプレート10に螺設されている固定ボルト
50により、スチフナ20に固定されている。
製基礎構造の一実施形態を示す側面図である。図3は、
杭1の頭部に上記実施の形態1における鋼製基礎部材を
設置し、その上に柱70を設置したものである。すなわ
ち、柱70は、アンカーボルト40によってトッププレ
ート30に固定され、トッププレート30はスチフナ2
0に裁置され、スチフナ20はべースプレート10に設
置され、そして、ベースプレート10が地中に立設した
杭1の頭部に接合されている。また、トッププレート3
0は、ベースプレート10に螺設されている固定ボルト
50により、スチフナ20に固定されている。
【0025】したがって、建方時に杭の設置姿勢(傾
き)を微調整する必要が生じた場合、柱が固定されたト
ッププレート30がスチフナ20上で揺動自在であり、
固定ボルト50がトッププレートの貫通孔内で遊びがあ
るため、柱の傾きを容易に微調整することができる。
き)を微調整する必要が生じた場合、柱が固定されたト
ッププレート30がスチフナ20上で揺動自在であり、
固定ボルト50がトッププレートの貫通孔内で遊びがあ
るため、柱の傾きを容易に微調整することができる。
【0026】なお、図3においては、柱70の高さ調整
のため、柱70の下端部に設置した下フランジ71の下
面とトッププレート30の上面との間に、フィラープレ
ート60を挿入している。
のため、柱70の下端部に設置した下フランジ71の下
面とトッププレート30の上面との間に、フィラープレ
ート60を挿入している。
【0027】[実施の形態3]図4は、本発明に係る鋼
製基礎構造の一実施形態を示す側面図である。図4は、
前記図3における実施の形態において、杭1の頭部にべ
アリンぐ80とダンパー90を設置したものである。
製基礎構造の一実施形態を示す側面図である。図4は、
前記図3における実施の形態において、杭1の頭部にべ
アリンぐ80とダンパー90を設置したものである。
【0028】図5は、前記図4における杭頭部の構成を
示す断面図である。図5において、筒体81の下端部が
杭1に接合され、筒体81の上端面にベアリング80が
設置され、そこにベースプレレート10が裁置されて、
鉛直荷重が支持されている。ベアリングのボールは自転
自在であり、また杭の外径方向に公転自在である。
示す断面図である。図5において、筒体81の下端部が
杭1に接合され、筒体81の上端面にベアリング80が
設置され、そこにベースプレレート10が裁置されて、
鉛直荷重が支持されている。ベアリングのボールは自転
自在であり、また杭の外径方向に公転自在である。
【0029】一方、筒体1に設置されたダンパープレー
ト91が、杭体1の上端面に当接して配置されるように
して、筒体81が杭1に溶接接合されている。ダンパー
―90は下面がダンパープレート91に、上面がベース
プレート10にそれぞれ設置されている。 ダンパー9
0は、減衰ゴムを積層したもの、塑性変形自在な金属を
配置したものである。また、クランク機構を介して塑性
変形自在な金属にねじり変形を付与するものもよい。
ト91が、杭体1の上端面に当接して配置されるように
して、筒体81が杭1に溶接接合されている。ダンパー
―90は下面がダンパープレート91に、上面がベース
プレート10にそれぞれ設置されている。 ダンパー9
0は、減衰ゴムを積層したもの、塑性変形自在な金属を
配置したものである。また、クランク機構を介して塑性
変形自在な金属にねじり変形を付与するものもよい。
【0030】したがって、地震発生時において、水平変
移がベアリングにより絶縁され、且つ、ダンパーにより
減衰されるから、本発明に鋼製基礎構造に支持された上
部構造の耐震性が格段に上昇する。
移がベアリングにより絶縁され、且つ、ダンパーにより
減衰されるから、本発明に鋼製基礎構造に支持された上
部構造の耐震性が格段に上昇する。
【0031】なお、この構造は、上部構造が鉄骨造の場
合に限らず、RC構造やSRC構造、CFT構造、木構
造の場合にも適用することができ、橋脚などの土木構造
物にも適用することができる。
合に限らず、RC構造やSRC構造、CFT構造、木構
造の場合にも適用することができ、橋脚などの土木構造
物にも適用することができる。
【0032】さらに、本発明は、以下の発明をも開示す
るものである。 (イ)杭頭に設置されるベースプレートと、ベースプレ
ートに設置されたスチフナと、スチフナの上面に裁置さ
れるトッププレートとを有し、スチフナの上面が球面状
の凸面を形成し、かつ、トッププレートの下面が該凸面
と同一形状の凹面を形成し、スチフナの上面とトッププ
レートの下面が摺動自在であることを特徴とする鋼製基
礎部材。
るものである。 (イ)杭頭に設置されるベースプレートと、ベースプレ
ートに設置されたスチフナと、スチフナの上面に裁置さ
れるトッププレートとを有し、スチフナの上面が球面状
の凸面を形成し、かつ、トッププレートの下面が該凸面
と同一形状の凹面を形成し、スチフナの上面とトッププ
レートの下面が摺動自在であることを特徴とする鋼製基
礎部材。
【0033】(ロ)スチフナがベ−スプレート上面に略
放射状に配置された、複数の板材によって構成され、該
複数の板材の上端面が球面状の凹面を形成することを特
徴とする上記(イ)記載の鋼製基礎部材。
放射状に配置された、複数の板材によって構成され、該
複数の板材の上端面が球面状の凹面を形成することを特
徴とする上記(イ)記載の鋼製基礎部材。
【0034】(ハ)地中に立設された杭と、該杭の杭頭
に設置されたベースプレートと、ベースプレートに設置
されたスチフナと、スチフナの上面に裁置されたトップ
プレートと、トッププレートの上面に裁置された柱を有
し、スチフナの上面が球面状の凸面を形成し、かつ、ト
ッププレートの下面が該凸面と逆の曲率を持つ凹面を形
成し、スチフナの上面とトッププレートの下面が摺動自
在であって、トッププレートがベースプレートに対し所
定角度になるよう調整して、ベースプレートまたはスチ
フナに固定手段によって固定され、さらに、柱が固定手
段によってトッププレートに固定されることを特徴とす
る鋼製基礎構造。
に設置されたベースプレートと、ベースプレートに設置
されたスチフナと、スチフナの上面に裁置されたトップ
プレートと、トッププレートの上面に裁置された柱を有
し、スチフナの上面が球面状の凸面を形成し、かつ、ト
ッププレートの下面が該凸面と逆の曲率を持つ凹面を形
成し、スチフナの上面とトッププレートの下面が摺動自
在であって、トッププレートがベースプレートに対し所
定角度になるよう調整して、ベースプレートまたはスチ
フナに固定手段によって固定され、さらに、柱が固定手
段によってトッププレートに固定されることを特徴とす
る鋼製基礎構造。
【0035】(ニ)ベースプレートが、杭の杭頭に配置
された免震手段の上に裁置され、該免震手段が、鉛直荷
重を支持するとともに、地震時におけるベースプレート
の水平移動を許容するローラまたはボールを具備するこ
とを特徴とする上記(ハ)記載の鋼製基礎部材。
された免震手段の上に裁置され、該免震手段が、鉛直荷
重を支持するとともに、地震時におけるベースプレート
の水平移動を許容するローラまたはボールを具備するこ
とを特徴とする上記(ハ)記載の鋼製基礎部材。
【0036】(ホ)ベースプレートが、杭の杭頭に配置
された制震手段を介して杭頭に設置され、制震手段が、
地震時における震動エネルギを吸収する積層ゴムまたは
鋼製ねじりダンパーを具備することを特徴とする上記
(ハ)記載の鋼製基礎部材。
された制震手段を介して杭頭に設置され、制震手段が、
地震時における震動エネルギを吸収する積層ゴムまたは
鋼製ねじりダンパーを具備することを特徴とする上記
(ハ)記載の鋼製基礎部材。
【0037】
【発明の効果】以上述べた本発明の鋼製基礎部材および
鋼製基礎構造によれば、球面状の凹面を具備するトップ
プレートを、その曲率にあわせた受け面をもつスチフナ
プレートによって支持するから、トッププレートに設置
された柱の立設角度の調整が容易になり、さらに、トッ
ププレートの上面に平らなフィラープレート挿入するこ
とにより柱の高さ調整が容易になるから、杭と基礎構造
と柱を鋼製部材で構成することが可能になる。さらに、
杭と基礎構造と柱を鋼製部材で構成した場合の、建方時
の微調整が容易になるという顕著な効果が得られる。
鋼製基礎構造によれば、球面状の凹面を具備するトップ
プレートを、その曲率にあわせた受け面をもつスチフナ
プレートによって支持するから、トッププレートに設置
された柱の立設角度の調整が容易になり、さらに、トッ
ププレートの上面に平らなフィラープレート挿入するこ
とにより柱の高さ調整が容易になるから、杭と基礎構造
と柱を鋼製部材で構成することが可能になる。さらに、
杭と基礎構造と柱を鋼製部材で構成した場合の、建方時
の微調整が容易になるという顕著な効果が得られる。
【図1】本発明に係る鋼製基礎部材の一実施形態を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】本発明に係る鋼製基礎部材のトッププレートの
一実施形態を示す断面図である。
一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る鋼製基礎構造の一実施形態を示す
側面図である。
側面図である。
【図4】本発明に係る鋼製基礎構造の一実施形態を示す
側面図である。
側面図である。
【図5】図4における杭頭部の構成を示す断面図であ
る。
る。
【図6】従来の鉄骨基礎構造の地中梁付杭基礎の場合の
具体例の説明図である
具体例の説明図である
【図7】従来の中低層の鉄骨ラーメン造建築物の基礎構
造の部分側面図である
造の部分側面図である
【図8】従来の建築物への地震入力低減方法である
1 杭 10 ベースプレート 21〜28 スチフナ 30 トッププレート 70 柱 80 ベアリング 90 ダンパー
Claims (5)
- 【請求項1】 杭頭に設置されるベースプレートと、ベ
ースプレートに設置されたスチフナと、スチフナの上面
に裁置されるトッププレートとを有し、スチフナの上面
が球面状の凹面を形成し、かつ、トッププレートの下面
が該凹面と同一形状の凸面を形成し、スチフナの上面と
トッププレートの下面が摺動自在であることを特徴とす
る鋼製基礎部材。 - 【請求項2】 スチフナがベ−スプレート上面に略放射
状に配置された、複数の板材によって構成され、該複数
の板材の上端面が球面状の凹面を形成することを特徴と
する請求項1記載の鋼製基礎部材。 - 【請求項3】 地中に立設された杭と、該杭の杭頭に設
置されたベースプレートと、ベースプレートに設置され
たスチフナと、スチフナの上面に裁置されたトッププレ
ートと、トッププレートの上面に裁置された柱を有し、
スチフナの上面が球面状の凹面を形成し、かつ、トップ
プレートの下面が該凹面と逆の局率を持つ凸面を形成
し、スチフナの上面とトッププレートの下面が摺動自在
であって、トッププレートがベースプレートに対し所定
角度になるよう調整して、ベースプレートまたはスチフ
ナに固定手段によって固定され、さらに、柱が固定手段
によってトッププレートに固定されることを特徴とする
鋼製基礎構造。 - 【請求項4】 ベースプレートが、杭の杭頭に配置され
た免震手段の上に裁置され、該免震手段が、鉛直荷重を
支持するとともに、地震時におけるベースプレートの水
平移動を許容するローラまたはボールを具備することを
特徴とする請求項3記載の鋼製基礎部材。 - 【請求項5】 ベースプレートが、杭の杭頭に配置され
た制震手段を介して杭頭に設置され、制震手段が、地震
時における震動エネルギを吸収する積層ゴムまたは鋼製
ねじりバンパーを具備することを特徴とする請求項4記
載の鋼製基礎部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000146518A JP2001323481A (ja) | 2000-05-18 | 2000-05-18 | 鋼製基礎部材および基礎構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000146518A JP2001323481A (ja) | 2000-05-18 | 2000-05-18 | 鋼製基礎部材および基礎構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001323481A true JP2001323481A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18652862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000146518A Pending JP2001323481A (ja) | 2000-05-18 | 2000-05-18 | 鋼製基礎部材および基礎構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001323481A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2462249A (en) * | 2008-07-26 | 2010-02-03 | Shire Structures Ltd | Adjustable pile head |
CN105569097A (zh) * | 2015-12-21 | 2016-05-11 | 江苏建筑职业技术学院 | 可任意角度拉拔的桶形基础模型试验装置及方法 |
JP2016194227A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 新日鐵住金株式会社 | アンカーフレーム、基礎構造およびその構築方法 |
WO2020024281A1 (zh) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 陈敬全 | 一种万向连接器及拼装建筑结构 |
CN111094671A (zh) * | 2017-01-10 | 2020-05-01 | 鲍里斯·金姆 | 带动力基座的预制无梁框架建筑的施工方法 |
KR102163768B1 (ko) * | 2020-05-13 | 2020-10-08 | (주)영풍씨앤디 | 정밀도가 향상된 케이싱 일체형 드롭해머장치 |
-
2000
- 2000-05-18 JP JP2000146518A patent/JP2001323481A/ja active Pending
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