JP2001323234A - 再湿糊およびそれを用いた製品 - Google Patents

再湿糊およびそれを用いた製品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工の際の初期接着力を保持しつつ、位置決
めの修正、空気抜き等の作業性が良好である一方、最終
接着力強度を改善した非水系ディスパージョン再湿糊の
提供。 【解決手段】 部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の
含水粒子を非水有機溶媒ディスパージョン中に分散させ
たことを特徴とする再湿糊であり、さらにかかる再湿糊
を裏面(塗工面)側に塗布したシート状製品、特に、壁
紙、襖紙、切手、装丁資材、包装資材等のシート状製品
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水で湿らすと接着
性を有する再湿糊に関わり、特に壁紙、襖紙、切手、装
丁資材、包装資材等に有効な接着力に優れた再湿糊に関
する。
【0002】
【従来の技術】シート状製品あるいは内装用壁装材料、
例えば内装用の壁紙、襖紙、さらには包装資材等に用い
られている簡易加工用の接着剤としての再湿糊として、
これまで、天然系高分子、例えば澱粉、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等
の水溶液、および合成高分子化合物、例えばポリビニル
アルコール水溶液またはポリビニルアルコール水溶液と
酢酸ビニルエマルジョンとの混合物等が使用されてきて
いる。
【0003】これらのものは何れも塗工液粘度が高く、
接着剤塗工作業がし難いのみならず、再湿糊としての挙
動、すなわち再湿時の初期接着力の強度があまりにも強
大であり、さらに乾燥速度が迅速であるため、施工する
際に、施工面との間の位置修正や、接着剤層に生じた空
気抜き等の作業がしにくく、作業性において必ずしも満
足するものではなかった。
【0004】このような背景から、これらを改良するも
のとして、高濃度でありながら低粘度であり、しかも高
沸点溶媒を使用することで連続作業性に優れるものとし
て非水系ディスパージョン再湿糊が開発されてきたが、
この非水系ディスパージョン再湿糊は、本来的には再湿
糊用の接着剤として開発されたものではなく、主として
捺染用糊剤や、地盤強化用注入剤として開発されている
ものを応用利用したものであるため、必ずしも上記の再
湿糊の欠点を補うものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
かかる非水系ディスパージョン再湿糊の技術をさらに発
展させて、施工の際の初期接着力を保持しつつ、位置決
めの修正、空気抜き等の作業性が良好である一方、最終
接着力強度を改善した非水系ディスパージョン再湿糊を
提供することを課題とする。
【0006】また本発明は、かかる非水系ディスパージ
ョン再湿糊を裏面(塗工面)側に塗布した壁紙、襖紙、
切手、装丁資材、包装資材等の製品を提供することをも
課題とする。
【0007】本発明者は、かかる課題を解決するべく非
水系ディスパージョン自体の性質に着目した。すなわ
ち、非水系ディスパージョンは、エマルジョンとして存
在するものであり、そのエマルジョンとしての性質か
ら、分散粒子の分子量の高低にかかわらず、液体粘度が
一般的に低く設定でき、したがって再湿糊としては、極
めて作業し易いという特徴を有している点に着目した。
【0008】さらに、再湿糊としての性質を考えた場
合、非水系ディスパージョン再湿糊は、乾燥状態ではほ
ぼ分散時の粒子状態を維持しており、再湿した場合に
は、外部からの力が加わらない限り、その分散粒子が湿
潤状態となるだけで、再度乾燥された場合には、再びも
との粒子状態となる。したがって、再湿時に刷毛等で擦
ることにより外部からの力を加えると、湿潤粒子状態を
溶液状態まで変化させることが可能である特性を有して
いる。
【0009】しかしながら、非水系ディスパージョンと
して、非水溶性有機溶媒ディスパージョン中への完全な
水溶性アクリル樹脂の含水分散粒子を造ろうとすると、
粒子相互の粘着性からの凝集力が強く作用して、製造時
には分散状態が仮に保たれていたとしても、攪拌を停止
した後は、粒子の会合、凝集が進み、粗大粒子の発生が
みられ、再湿糊としての機能が得られないものであっ
た。
【0010】このため、ディスパージョンの製造終了後
の含水状態で、分散される粒子の安定性を維持するため
鋭意検討した結果、水溶性アクリル樹脂を部分架橋し、
適当な硬さの含水ゲル粒子を造ることで、上記したこれ
ら粒子の会合、凝集を回避でき、安定な非水系ディスパ
ージョンを得ることができることを新規に見出し、本発
明を完成させるに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の含水粒子を非水
溶性有機溶媒ディスパージョン中に分散させたことを特
徴とする再湿糊である。
【0012】また本発明は、当該再湿糊を裏面(塗工
面)側に塗布した壁紙、襖紙、切手、装丁資材、包装資
材等のシート状製品でもある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明が提供する再湿糊は、上述
したように、部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の含
水粒子を、非水溶性有機溶媒ディスパージョン中に分散
させた再湿糊であり、いうなれば、非水系ディスパージ
ョンであり、そのディスパージョン中に部部分的に架橋
した水溶性アクリル樹脂の含水粒子が分散し、塗工面に
塗布し乾燥させた場合には、当該部分的に架橋した水溶
性アクリル樹脂の粒子が、分散時の粒子状態のままで塗
布面を被覆していることを特徴とする。
【0014】本発明における、そのような部分的に架橋
した水溶性アクリル樹脂における架橋成分としては、エ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、エチレングリコールジアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
グリセリントリメタクリレート、グリセリントリアクリ
レート、ジビニルベンゼン、N−メチロールアクリルア
ミド、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸、アク
リル酸、リノール酸、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート等の反応性基を有す
るモノマーをあげることができる。
【0015】一方、これらの架橋成分と共重合させる成
分としては、メチルメタクリレート、メチルアクリレー
ト、エチルメタアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルメタアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアク
リレート、スチレン、N−イソプロピルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド、ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルイソプロピルエーテル、ビ
ニルピロリドン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、アクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸アンモニウム、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン
酸アミド等を挙げることができる。
【0016】この場合の重合触媒としては、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫
酸塩を一般的に使用することができ、その他にベンゾイ
ルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等を使
用することができる。
【0017】さらに、ブチルメルカプタン、ドデシルメ
ルカプタン等のメルカプタン化合物を使用して反応速
度、分子量を制御することもできる。なおこれらの化合
物の使用量が多い場合には、分子量の均一化が図れるも
のの、残留モノマーが多くなり、好ましいものではな
い。
【0018】本発明の水溶性アクリル樹脂として、部分
架橋型水溶性ポリマーをグラフト重合によって合成する
ことができる。好ましいグラフト重合の例としては、超
高分子量ポリアクリルアミド/ポリアクリル酸ナトリウ
ムの含水粒子を分散粒子とする非水ディスパージョンを
母液として、これにアクリルモノマーを滴下しながら重
合し、一種のグラフト重合により、母液中の超高分子量
アクリル樹脂と複合、一体化させる。
【0019】この比率は、母液中のアクリル樹脂の分散
粒子を100重量部とすると、追加してこれに重合、一
体化させる水溶性アクリル樹脂分は10ないし50重量
部が好ましく、特に好ましくは、20ないし35重量部
である。追加重合は、分散媒、水を適宜追加して補充す
ることで安定した非水ディスパージョンを作ることがで
きる。分散粒子径は、なるべく小さいほうが安定であ
り、10ミクロンを超えるような大粒子では個々の粒子
が安定な分散状態を作ることができない。
【0020】部分架橋している水溶性アクリル樹脂とし
ては、一括重合のなかで部分架橋したものが得られる方
法と、母材に一種のグラフト重合を追加して一体化した
ものを含めることができる。
【0021】本発明の水溶性アクリル樹脂にあっては、
上述した成分に加え、これらとは別に外部架橋剤とし
て、水溶性ポリイソシアネート、例えば、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノ
ルボネンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートとグリ
コールとの反応物で、末端にイソシアネート基を有して
いるものに亜硫酸ナトリウムを反応させたものを使用
し、所望する部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂とす
る。
【0022】なお、ジイソシアネートと反応させるグリ
コールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
3−メチルペンタンジオール等を挙げることができる。
【0023】本発明において「部分的に架橋した」水溶
性アクリル樹脂とは、アクリル樹脂が全て完全な架橋状
態ではなく、非水系のディスパージョンである再湿糊と
した場合に、架橋していない各成分の分散粒子が混在
し、再湿糊を塗工面に塗布した段階で、非架橋成分の製
膜層に架橋成分の粒子が存在し得る状態を確保し得る、
部分的に架橋したものであるとの意味である。
【0024】したがって、これらのイソシアネート化合
物を使用する場合には、イソシアネート基の反応性にも
よるが、特に水との競争反応になり、官能基とイソシア
ネート基の選定でその反応性は大きく左右されるため、
必要に応じて、ジブチル錫ジラウレート等の乳化液を触
媒として併用することができる。
【0025】本発明で使用する部分的に架橋した水溶性
のアクリル樹脂において、そのガラス転移温度は、架橋
系でもあり、一概に定めることはできないが、再湿前の
吸湿による所謂プロッキング現象を抑制するため、室温
から高温側にできるだけシフトしていることが好まし
い。好ましいガラス転移温度は、通常の考え方を踏襲す
れば、30℃以上であり、さらに好ましくは、40℃以
上である。
【0026】一方、本発明の再湿糊である非水系ディス
パージョンにおいて、分散媒系である溶媒としては、疎
水性溶媒であればよく、特に限定されるものではない。
しかしながら、環境汚染の点を考慮した場合には、炭化
水素系化合物が好ましく、なかでも、特にヘキサン、ト
ルエン、キシレン、ミネラルスピリット、ホワイトスピ
リットが好ましい。トルエン、キシレン、ミネラルスピ
リット、ホワイトスピリットは、水よりも沸点が高く、
最も好ましい分散媒としての溶媒である。
【0027】本発明の再湿糊においては、上記の分散媒
中に、部分的に架橋した水溶性のアクリル樹脂の含水粒
子が分散して存在し、非水系のディスパージョンを構成
するのであるが、この場合の分散粒子の好ましい大きさ
は一概に決定し得ない。しかしながら、概ね0.5〜5
ミクロンの範囲内であることが好ましく、より好ましく
は、1〜3ミクロン程度の範囲である。5ミクロン以上
の特に大きな分散粒子である場合には、例えば壁紙に塗
布応用した場合に、均一で平坦な塗膜が不可能となる。
また、0.5ミクロン以下の小さなサイズでは、乳化重
合に酷似するものとなり、連続被膜が形成されるととも
に、乾燥時に分散粒子が紙の中に完全に埋没する状態と
なって好ましいものとはいえない。
【0028】本発明の再湿糊は、塗工面に塗布乾燥後
は、ほぼ分散時の粒子状態を維持した状態であるが、再
湿時には、まずその粒子状の水溶性アクリル樹脂が膨潤
化し、いわゆる転がり摩擦を提供して、これにより施工
時におけるシート状製品である壁紙等の位置決め、空気
抜けを確保し、さらに外的応力により接着層としての製
膜を形成すると共に、非架橋の水溶性高分子化合物の接
着力が加わり、より強固に接着される特性を有するもの
である。
【0029】一般的に、エマルジョン系樹脂の製膜性
は、最低造膜温度で表現することができるが、この最低
造膜温度は、樹脂の性質とともにその系全体の性質を表
すものである、ガラス転移温度が高いと一般的には製膜
性がかなり劣るものである。しかしながら、本発明の再
湿糊にあっては、室温付近でもその製膜性は優れたもの
であった。
【0030】すなわち、本発明の場合にあっては、含水
状態であるため溶解した樹脂が相互に乾燥中に凝集しや
すく、本来は、ガラス転移温度が高く、製膜性は劣るも
のと思われたが、塗工基材への接着性、製膜性は極めて
優れているものであることが判明した。
【0031】一方、再湿糊の必須条件は、上述するよう
に、乾燥後の塗工面に接着剤が粒子状となって分散・存
在することであり、この分散粒子の存在が、再湿糊の性
能を大きく左右することとなり、吸水速度もその性能の
ひとつといえる。すなわち、再湿時において分散された
粒子が速やかに吸水すると共に膨潤化し、その後におい
て他の非架橋の水溶性高分子化合物と一緒になって、製
膜性を発揮することが再湿糊の性能を左右する要因とな
る。
【0032】そのために、本発明の再湿糊の吸水速度を
調整するべく、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸アミド、
グリセリンパルミテート、ヒマシ油パルミテート、ソル
ビタンオレエート、ソルビタンパルミテート等の脂肪酸
誘導体や、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の界面活
性剤を併用することができる。
【0033】このなかでも、ステアリン酸およびステア
リン酸ナトリウムは、特にラジカル重合性二重結合を有
し、かつその分子内の長鎖アルキル基の疎水性と、柔軟
性からの効果で、吸水性および柔軟性が水溶性樹脂の骨
格中に組み込むことができるものであり、極めて好まし
いものである。
【0034】本発明が提供する再湿糊にあっては、その
特性を変化させない限り、他の成分、例えば、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、抗菌剤、防黴剤、香
料、無機充填剤、体質顔料、難燃剤等を、適宜必要に応
じて併用することができる。
【0035】本発明の再湿糊としてのディスパージョン
を構成する分散媒、水溶性アクリル樹脂ならびに水の比
率は、概略、分散媒:水溶性アクリル樹脂:水として、
15〜20%:20〜40%:25〜55%の範囲内で
あるのが好ましい。特に好ましい比率としては、分散媒
が25%程度、水溶性アクリル樹脂が30%程度、水が
45%程度の比率である。
【0036】本発明の非水系ディスパージョンとしての
逆相エマルジョンの製造方法は、一概に限定することが
できず、種種の方法がある。その一例を挙げると、例え
ば、アクリル酸を苛性ソーダおよびアンモニア水で部分
中和して、次いで過硫酸カリウムを添加して油中水滴型
となるようにHLB8.6のソルビタンモノラルレート
を使用し、重合する方法である。
【0037】また本発明の再湿糊にあっては、非水ディ
スパージョンの安定剤を添加するのが好ましく、そのよ
うな安定剤として、両親媒性化合物を添加することが極
めて効果的である。このような両親媒性化合物として
は、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム等と、メチルメタクリレートのグ
ラフト重合物等を挙げることができる。これらの安定剤
の使用量は、全体の樹脂成分中の約0.1ないし5%の
範囲内で使用するのがよい。
【0038】また、長鎖不飽和脂肪酸、例えばステアリ
ン酸のアルカリ塩も、長鎖アルキル基による疎水性と、
カルボン酸ナトリウムによる親水性の双方の性質を併せ
もつことより、良好な両親媒性化合物として使用するこ
とができる。
【0039】本発明は、上記した再湿糊を種種のシート
状製品、例えば、壁紙、襖紙、切手、装丁資材、包装資
材となるシート状物の施工面(裏面)に塗布した製品を
も提供するものである。この場合の再湿糊の塗布量は、
塗布すべき材料の塗布面の状態にも依存するが、概略5
〜15g/m2の範囲であり、さらに好ましくは8〜1
2g/m2の範囲である。塗布量が5g/m2より少ない
場合には、著しく接着性が低下し、また、15g/m2
を超えると、接着力には申し分がないものの、経済的に
過剰物性となって好ましくない。
【0040】なお、かかる塗布作業には、グラビアコー
ターやナイフコーター、あるいはグラビアプリンターに
よる塗布作業で、簡便に実施することができる。
【0041】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0042】実施例1:クロロプレンゴム(電気化学工
業社製;A90)80g、メチルメタクリレート80
g、トルエン500g、ラウリルメルカプタン0.16
g、過酸化ベンゾイル0.8gを窒素ガス雰囲気下85
℃で3時間反応させた後、2,6−ジターシャリーブチ
ルパラクレゾール0.4gを添加し、反応を停止させ、
非水ディスパージョン用の安定剤を調整した。ここでの
反応収率は48%であった。
【0043】以上により得た安定剤30g、ミネラルス
ピリット250g、水450g、ソルビタンモノラウレ
ート1.5g、メチルメタクリレート120g、メタク
リル酸60g、アクリル酸60g、ヒドロキシエチルメ
タクリレート55g、エチレングリコールジグリシジル
エーテル5gおよび過硫酸カリウム3gの混合物を、5
5〜60℃で5時間反応させて、白濁状態で、粘度が1
020Pa・s/23℃の非水系ディスパージョンを得
た。このものは、壁紙用の再湿糊として、極めて良好な
性能を示した。
【0044】実施例2:実施例1で使用したミネラルス
ピリットに代えて、キシレンを使用し、同様の処理を行
い、安定な再湿糊用の非水ディスパージョンを調製し
た。
【0045】比較例:実施例1および2において使用し
た非水ディスパージョン用の安定剤ならびに、エチレン
グリコールジグリシジルエーテルを使用しないで同様の
処理を行い、重合させたが、重合物は極めて不安定で、
凝集物の発生が認められた。
【0046】実施例3:ホワイトスピリット250g、
水450g、オレイン酸ナトリウム15g、メチルメタ
クリレート50g、アクリル酸ナトリウム200g、メ
タクリル酸25g、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル20g、過硫酸カリウム3gおよびソルビタンモ
ノラウレート1.5gの混合物を、窒素ガス雰囲気下5
5〜60℃で5時間反応させて、白濁状態で、粘度が1
200Pa・s/23℃の非水系ディスパージョンを得
た。このものも、実施例1ならびに2と同様に、壁紙用
の再湿糊として、極めて良好な性能を示した。
【0047】実施例4:ミネラルスピリット30%、ア
クリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合体(分子量
800万)30%、水40%よりなる非水ディスパージ
ョン1,000gにメチルメタクリレート100g、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート25g、メタクリル
酸62.5g、アクリル酸62.5g、過硫酸カリウム
2.5g、ミネラルスピリット300g、水400gを
加え、70℃で6時間反応させて、粒子径1〜3μmの
複合化された非水ディスパージョンを得た。このものは
壁紙用の再湿糊として極めて好都合であった。
【0048】
【発明の効果】以上に記載したように、本発明が提供す
る、部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の含水粒子を
非水溶性有機溶媒ディスパージョン中に分散させたこと
を特徴とする再湿糊は、非水系ディスパージョンとして
安定な含水状態の分散粒子を製造することができる。
【0049】また、かかる再湿糊を塗工面(裏面)に塗
布して乾燥させた場合には、分散時の粒子状態で維持さ
れており、そのため、再湿時のおいて水と接触された場
合には、部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の粒子が
まず膨潤し、それにより適度の初期接着力が付与され、
位置決め、空気抜き等の施工が容易となり、作業性が著
しく改善されると共に、非架橋高分子成分との製膜化に
より、最終接着力は極めて強固なものとなる、優れた特
性を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的に架橋した水溶性アクリル樹脂の
    含水粒子を非水有機溶媒ディスパージョン中に分散させ
    たことを特徴とする再湿糊。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の再湿糊を裏面(塗工
    面)側に塗布したことを特徴とするシート状製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02167358A (ja) * 1988-08-26 1990-06-27 Allied Colloids Ltd 重合増粘剤

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JPH02167358A (ja) * 1988-08-26 1990-06-27 Allied Colloids Ltd 重合増粘剤

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