JP2001322996A - 新規n−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導体及び甘味剤 - Google Patents
新規n−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導体及び甘味剤Info
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Abstract
甘味度に優れた低カロリー物質を提供する。 【解決手段】N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−
メトキシフェニル)−3−メチルブチル]−L−α−ア
スパルチル]−(S−t−ブチル)−L−システイン
1−メチルエステル等の新規N−アルキルアスパルチル
ジペプチドエステル誘導体(塩の形態も含む。)が上記
課題を解決し、優れた呈味性を有する甘味剤として使用
することができる。また、甘味剤として使用できる以外
に、甘味を要求する飲料、食品等の製品に甘味を付与す
る物質として使用することや、更に甘味剤やそのように
甘味が付与された製品等を提供することも可能である。
Description
スパルチルジペプチドエステル誘導体並びにこれを有効
成分として含有する甘味剤及び甘味が付与された飲料、
食品等の製品に関する。
摂取過多による肥満及びこれに伴う各種の疾病が問題と
なっており、砂糖に替わる低カロリー甘味剤の開発が強
く望まれている。現在、広汎に使用されている甘味剤と
して、安全性と甘味の質の面で優れているアスパルテー
ムがあるが安定性にやや問題がある。国際特許WO94
/11391号公開公報(明細書)には、アスパルテー
ムを構成するアスパラギン酸の窒素原子上にアルキル基
を導入した誘導体が甘味倍率を著しく向上することが記
載されており、安定性の点でも若干の改善がみられたこ
とが報告されている。この公報に記載されている化合物
の中で最も優れているのはアルキル基として3,3−ジ
メチルブチル基を有するN−[N−(3,3−ジメチル
ブチル)−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラ
ニン 1−メチルエステルであり、甘味度は10000
倍と報告されている。また、これに次ぐ甘味度2500
倍の化合物としてN−[N−[3−(3−メトキシ−4
−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパル
チル]−L−フェニルアラニン 1−メチルエステル
が、L−フェニルアラニン メチルエステル部分を他の
アミノ酸エステル残基で置き換えた例として甘味度40
00倍のN−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−
α−アスパルチル]−L−チロシン 1−メチルエステ
ルが記載されている。一方、フランス特許公開2719
592号公報(明細書)にはL−フェニルアラニン メ
チルエステル部分を他のアミノ酸エステル残基で置き換
えた例としてN−[N−(3,3−ジメチルブチル)−
L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチル)−L−シ
ステイン 1−メチルエステル及びN−[N−(3,3
−ジメチルブチル)−L−α−アスパルチル]−(O−
t−ブチル)−L−セリン1−メチルエステルが記載さ
れており、それぞれ甘味度20000倍、4000倍と
報告されている。しかしながら、N−3,3−ジメチル
ブチル基以上に、アスパルチルジペプチドエステルの甘
味度を増強する効果を有する置換基は見い出されていな
い。このような状況下、甘味度に優れた低カロリー甘味
剤の開発が求められている。
性に優れ、上記N−[N−(3,3−ジメチルブチル)
−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン 1
−メチルエステル或いはN−[N−(3,3−ジメチル
ブチル)−L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチ
ル)−L−システイン 1−メチルエステルと同等若し
くはこれ以上の甘味度を有する新規N−アルキルアスパ
ルチルジペプチドエステル誘導体、並びにこの誘導体を
有効成分として含有する低カロリー甘味剤及び飲食品等
を提供することにある。
解決すべく、フェニル基上に種々の置換基を有しかつ主
鎖上に1〜4個のアルキル基を有する、3−フェニルプ
ロピオンアルデヒド誘導体、シンナムアルデヒド誘導体
又は(2−フェニルエチル)アルキルケトン誘導体等を
用い、還元的アルキル化反応により、アスパルチルジペ
プチドエステル誘導体(アスパルテームのL−フェニル
アラニン メチルエステル部分を他のアミノ酸エステル
残基で置き換えた化合物)を構成するアスパラギン酸の
窒素原子上に種々の3−(置換フェニル)プロピル基を
導入した種々の化合物を合成してそれ等の甘味度を調べ
た。その結果、甘味倍率の点で甘味度20000倍と報
告されている上記N−[N−(3,3−ジメチルブチ
ル)−L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチル)−
L−システイン 1−メチルエステルを上回るものがあ
り、特に下記一般式(1)で示される化合物及びその塩
が甘味剤として優れていることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに到った。即ち、本発明は下
記一般式(1)で示されるN−アルキルアスパルチルジ
ペプチド誘導体(塩の形態にあるものを含む。)並びに
これを含有する甘味剤及び食品等の製品に存する。
R5はそれぞれ相互に独立していて、それぞれ水素原
子、水酸基、炭素数が1〜3のアルコキシ基、炭素数が
1〜3のアルキル基及び炭素数が2又は3のヒドロキシ
アルキルオキシ基から選ばれる置換基を表し、ここでR
1とR2とは、若しくはR2とR3とは一緒になってメチレ
ンジオキシ基を形成してもよい。
ってメチレンジオキシ基を形成する場合、R4、R5及び
一緒にならない場合のR1又はR3はそれぞれ相互に独立
していて前記それぞれのために指定又は例示される置換
基の何れかを表す。
互に独立していて、それぞれ水素原子及び炭素数が1〜
3のアルキル基から選ばれる置換基を表し、ここで
R6、R7、R8、R9及びR10から選ばれる任意の二つの
置換基は一緒になって炭素数が1〜5のアルキレン基を
形成してもよい。
選ばれる任意の二つが一緒になって炭素数1〜5のアル
キレン基を形成する場合、その選ばれた二つ以外の置換
基はそれぞれ相互に独立していて前記それぞれのために
指定又は例示される置換基の何れかを表す。
は、一重結合であり、結合の方向に制限は無い。
る置換基を表す場合、又はR10が水素原子以外の置換基
を表す場合、R6とR7が結合する炭素原子、R8とR9と
が結合する炭素原子、及びR10が結合する炭素原子の立
体配置に制限は無い。従って、その場合、該当する炭素
原子は、複数存在する場合にはそれぞれ独立していてそ
れぞれ、例えば(R)、(S)、(RS)等、任意の立
体配置を有することができる。
酸素原子又は硫黄原子を、nは1又は2を、それぞれ表
す。
キル基から選ばれる置換基を、及びR13は炭素数が1〜
4のアルキル基を、それぞれ表す。
ルチルジペプチドエステル誘導体は上記一般式(1)で
示される化合物が含まれ、更にその塩の形態にあるもの
が含まれる。上記誘導体を構成するアミノ酸のうち、ア
スパラギン酸はL−体であるが、その他のアミノ酸は、
L−体であってもD−体であってもよい。
態として下記の発明が含まれる。
物。但し、上記式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR
5はそれぞれ相互に独立していて、それぞれ水素原子
(H)、水酸基(OH)、炭素数が1〜3のアルコキシ
基(OCH3、OCH2CH3、OCH2CH2CH3等)、
炭素数が1〜3のアルキル基(CH3、CH2CH3、C
H2CH2CH3等)及び炭素数が2又は3のヒドロキシ
アルキルオキシ基(O(CH2)2OH、OCH2CH
(OH)CH3等)から選ばれる置換基を、又はR1とR
2とは、若しくはR2とR3とは一緒になってメチレンジ
オキシ基(OCH2O)を、それぞれ表す。
ってメチレンジオキシ基を表す場合、R4、R5及び一緒
にならない場合のR1又はR3はそれぞれ相互に独立して
いて前記それぞれのために指定または例示される置換基
の何れかを表す。
互に独立していて、それぞれ水素原子及び炭素数が1〜
3のアルキル基から選ばれる置換基を、又はR6、R7、
R8、R9及びR10から選ばれる任意の二つの置換基は一
緒になって炭素数が1〜5のアルキレン基を、それぞれ
表す。
任意の二つが一緒になって炭素数1〜5のアルキレン基
(CH2CH2、CH2CH2CH2等)を表す場合、その
選ばれた二つ以外の置換基はそれぞれ相互に独立してい
て前記それぞれのために指定または例示される置換基の
何れかを表す。
は、一重結合であり、結合の方向に制限は無い。
る置換基を表す場合、又はR10が水素原子以外の置換基
を表す場合、R6とR7が結合する炭素原子、R8とR9と
が結合する炭素原子、及びR10が結合する炭素原子の立
体配置に制限は無く、(R)、(S)、(RS)等の何
れの立体配置でもよい。
酸素原子(O)又は硫黄原子(S)を、nは1又は2
を、それぞれ表す。
キル基から選ばれる置換基を、及びR13は炭素数が1〜
4のアルキル基を、それぞれ表す。
R4及びR5はそれぞれ相互に独立していて、それぞれ水
素原子、水酸基、メトキシ基及びメチル基から選ばれる
置換基を表し、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ
相互に独立していて、それぞれ水素原子又はメチル基を
表し、R11は炭素数1〜5のアルキル基を、Xは酸素原
子又は硫黄原子を、nは1又は2を、R12は水素原子及
び炭素数が1〜3のアルキル基から選ばれる置換基を、
及びR13は炭素数が1〜4のアルキル基を、それぞれ表
す化合物が甘味度の点で好ましい。
基であり、R1、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10
及びR12が水素原子であり、R11がt−ブチル基であ
り、Xが硫黄原子であり、nが1であり、R13がメチル
基である上記[1]記載の化合物。
基であり、R1、R4、R5、R8、R9、R10及びR12が
水素原子であり、R6及びR7がメチル基であり、R11が
t−ブチル基であり、Xが硫黄原子であり、nが1であ
り、R13がメチル基である上記[1]記載の化合物。
基であり、R1、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10
及びR12が水素原子であり、R11がt−ブチル基であ
り、Xが酸素原子であり、nが1であり、R13がメチル
基である上記[1]記載の化合物。本発明には、好まし
い形態として更に以下の発明も含まれる。
や、その塩を含む。)の少なくとも1種を有効成分とし
て含有する甘味剤、甘味が付与された飲料、食品、その
他の製品。更に、甘味剤用の担体又は増量剤を含んでい
てもよい。
薬品、口内衛生品等)に本発明の誘導体(前記化合物
や、その塩を含む。)の少なくとも1種を含有させる
(混合、添加)甘味付与方法。
ては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属と
の塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属
との塩、アンモニアとのアンモニウム塩、リジン、アル
ギニン等のアミノ酸との塩、塩酸、硫酸等の無機酸との
塩、クエン酸、酢酸等の有機酸との塩及びサッカリン
(saccharin)、アセスルフェーム(aces
ulfame)、シクラミン酸(cyclamic a
cid)、グリチルリチン酸(glycyrrizic
acid)等の他の甘味剤との塩が挙げられ、これら
も前述の通り本発明の誘導体に含まれる。
チドエステル誘導体はアスパルテーム誘導体(アスパル
テームのL−フェニルアラニン メチルエステル部分を
他のアミノ酸エステル残基で置き換えた化合物)を種々
の置換基を持ち、なおかつ主鎖上に1〜4個のアルキル
置換基を持つ3−フェニルプロピオンアルデヒド誘導
体、シンナムアルデヒド誘導体或いは(2−フェニルエ
チル)アルキルケトン誘導体と還元剤(例えばNaB
(OAc)3H、水素/パラジウム炭素触媒)で還元的
にアルキル化することによって容易に合成することがで
きる。或いは、通常のペプチド合成法(泉屋等、ペプチ
ド合成の基礎と実験:丸善 1985.1.20 発行参照。)に
従って得ることができるβ位のカルボキシル基に保護基
を持つアスパルテーム誘導体(例えば、β−O−ベンジ
ル−α−L−アスパルチル−L−アミノ酸メチルエステ
ル)を種々の置換基を持つシンナムアルデヒドと還元剤
(例えば、NaB(OAc)3H)とで還元的にアルキ
ル化(A.F.Abdel-Magid等 Tetrahedoron Letters,31,5
595(1990)参照。)した後に保護基を除去することによ
って得ることができるが、本発明の化合物の合成法はこ
れ等に限るものではない。上記3−フェニルプロピオン
アルデヒド誘導体、シンナムアルデヒド誘導体或いは
(2−フェニルエチル)アルキルケトン誘導体の代わり
にこれ等のアセタール或いはケタール誘導体が還元的ア
ルキル化の際のアルデヒド或いはケトン成分として用い
られ得ることは勿論である。
その塩の形態は、官能試験の結果、砂糖に類似した甘味
質で強い甘味を持つことが分った。例えば、N−[N−
[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3
−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]−(S−t
−ブチル)−L−システイン 1−メチルエステルの甘
味度は約70000倍(対砂糖)、N−[N−[3−
(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]
−L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチル)−L−
システイン 1−メチルエステルの甘味度は約4000
0倍(対砂糖)であった。
ルジペプチド誘導体(下記一般式(2)で示される。)
について構造と官能試験の結果を表1に示す。
新規誘導体が甘味度において特に優れていることが理解
される。
誘導体の構造と甘味倍数 *:4%シュークロース水溶液と比較した。
その塩の形態にあるもの含む。)を甘味剤として使用す
る場合、特別の支障が無い限り、他の甘味剤と併用して
もよいことは勿論である。
合、必要により担体及び/又は増量剤を使用してもよ
く、例えば従来から知られ、又は使用されている甘味剤
用の担体、増量剤等を使用することができる。
して使用することができるが、更に甘味の付与を必要と
する食品等の製品、例えば菓子、チューインガム、衛生
製品、化粧品、薬品及び人以外の動物用製品等の各種製
品の甘味剤として使用することができる。更に、本発明
の誘導体を含有し甘味が付与された製品の形態として、
また甘味の付与を必要とする当該製品に対する甘味付与
方法において本発明の誘導体を使用することができ、そ
の使用方法等については、甘味剤の使用方法として慣用
されている従来法その他公知の方法に従うことができ
る。
る。尚、本発明の範囲は以下の実施例の範囲に限定され
るものではない。
emini−300(300MHz)により、MSスペ
クトルはThermo Quest TSQ700によ
り測定した。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−(S−t
−ブチル)−L−システイン 1−メチルエステルの合
成 α−L−アスパルチル−(S−t−ブチル)−L−シス
テイン メチルエステル967mg(3.00ミリモ
ル)をテトラヒドロフラン(THF)20mlに溶解
し、この溶液を0℃に保った。これに、3−(3−ヒド
ロキシ−4−メトキシフェニル)プロピオンアルデヒド
360mg(2.00ミリモル)、酢酸0.11ml
(2.00ミリモル)及びNaB(OAc)3H636
mg(3.0ミリモル)を加え、0℃で1時間、更に室
温で1夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液15mlを加え、酢酸エチル50mlで2回抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、硫酸マグネシウムを濾過して除き、濾液を
減圧下に濃縮した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー
(PTLC)で精製し、N−[N−[3−(3−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−ア
スパルチル]−(S−t−ブチル)−L−システイン
1−メチルエステル596mg(1.27ミリモル)を
固体として得た。
5(s,9H),1.63−1.68(m,2H),
2.21−2.55(m,2H),2.43−2.50
(m,4H),2.80−2.95(m,2H),3.
50−3.53(m,1H),3.63(s,3H),
3.71(s,3H),4.48−4.50(m,1
H),6.53−6.60(m,2H),6.76−
6.79(m,1H),8.58−8.60(m,1
H)。
ニル)−3−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]
−(S−t−ブチル)−L−システイン 1−メチルエ
ステルの合成 3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
オンアルデヒドの替わりに3−(3−ヒドロキシ−4−
メトキシフェニル)−3−メチルブチルアルデヒドを用
いる以外は実施例1と同様にしてN−[N−[3−(3
−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−メチルブ
チル]−L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチル)
−L−システイン 1−メチルエステルを総収率53.
6%で固体として得た。
8(s,6H),1.24(s,9H),1.67−
1.75(m,2H),2.18−2.35(m,2
H),2.30−2.37(m,3H),2.79−
2.92(m,2H),3.40−3.44(m,1
H),3.61(s,3H),3.71(s,3H),
4.40−4.48(m,1H),6.63−6.67
(m,1H),6.74−6.80(m,2H),8.
54−8.56(m,1H)。
ニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−(S−t
−ブチル)−L−セリン 1−メチルエステルの合成 α−L−アスパルチル−(S−t−ブチル)−L−シス
テイン メチルエステルの替わりにα−L−アスパルチ
ル−(O−t−ブチル)−L−セリン メチルエステル
を用いる以外は実施例1と同様にして、N−[N−[3
−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
ル]−L−α−アスパルチル]−(S−t−ブチル)−
L−セリン 1−メチルエステルを総収率49.6%で
固体として得た。
9(s,9H),1.60−1.69(m,2H),
2.24−2.41(m,2H),2.40−2.45
(m,2H),2.47−2.51(m,4H),3.
48−3.56(m,1H),3.63(s,3H),
3.72(s,3H),4.45−4.49(m,1
H),6.53−6.61(m,2H),6.77−
6.81(m,1H),8.37−8.40(m,1
H),8.50−8.92(brs,1H)。
ジペプチドエステル誘導体は、従来の甘味剤と比較して
特に甘味度に優れた呈味性を有する。本発明により甘味
剤として優れた呈味性を有する新規化学物質を提供する
ことができる。従って、この誘導体を使用して甘味剤を
提供することができ、更に、甘味を要求する飲料、食品
等の製品に甘味を付与することや、このように甘味を付
与された製品等の提供も可能である。
Claims (9)
- 【請求項1】下記一般式(1)で示されることを特徴と
するN−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導
体(塩の形態にあるものを含む。)。 【化1】 上記式(1)中、R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞ
れ相互に独立していて、それぞれ水素原子、水酸基、炭
素数が1〜3のアルコキシ基、炭素数が1〜3のアルキ
ル基及び炭素数が2又は3のヒドロキシアルキルオキシ
基から選ばれる置換基を表し、ここでR1とR2とは、若
しくはR2とR3とは一緒になってメチレンジオキシ基を
形成してもよい。R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞ
れ相互に独立していて、それぞれ水素原子及び炭素数が
1〜3のアルキル基から選ばれる置換基を表し、ここで
R6、R7、R8、R9及びR10から選ばれる任意の二つの
置換基は一緒になって炭素数が1〜5のアルキレン基を
形成してもよい。R11は炭素数1〜5のアルキル基を、
Xは酸素原子又は硫黄原子を、nは1又は2を、それぞ
れ表す。R12は水素原子及び炭素数が1〜3のアルキル
基から選ばれる置換基を、及びR13は炭素数が1〜4の
アルキル基を、それぞれ表す。 - 【請求項2】上記式(1)中、R1、R2、R3、R4及び
R5はそれぞれ相互に独立していて、それぞれ水素原
子、水酸基、メトキシ基及びメチル基から選ばれる置換
基を表し、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ相互
に独立していて、それぞれ水素原子又はメチル基を表
し、R11は炭素数1〜5のアルキル基を、Xは酸素原子
又は硫黄原子を、nは1又は2を、R12は水素原子及び
炭素数が1〜3のアルキル基から選ばれる置換基を、及
びR13は炭素数が1〜4のアルキル基を、それぞれ表す
請求項1記載の誘導体。 - 【請求項3】R2が水酸基であり、R3がメトキシ基であ
り、R1、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR
12が水素原子であり、R11がt−ブチル基であり、Xが
硫黄原子であり、nが1であり、R13がメチル基である
請求項1記載の誘導体。 - 【請求項4】R2が水酸基であり、R3がメトキシ基であ
り、R1、R4、R5、R8、R9、R1 0及びR12が水素原
子であり、R6及びR7がメチル基であり、R11がt−ブ
チル基であり、Xが硫黄原子であり、nが1であり、R
13がメチル基である請求項1記載の誘導体。 - 【請求項5】R2が水酸基であり、R3がメトキシ基であ
り、R1、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR
12が水素原子であり、R11がt−ブチル基であり、Xが
酸素原子であり、nが1であり、R13がメチル基である
請求項1記載の誘導体。 - 【請求項6】式中、R6とR7の置換基が異なる場合、R
6が結合する炭素原子の立体配置が(R)、(S)及び
(RS)の何れかである請求項1記載の誘導体。 - 【請求項7】式中、R8とR9の置換基が異なる場合、R
8が結合する炭素原子の立体配置が(R)、(S)及び
(RS)の何れかである請求項1記載の誘導体。 - 【請求項8】式中、R10が水素原子以外の置換基である
場合、R10が結合する炭素原子の立体配置が(R)、
(S)及び(RS)の何れかである請求項1記載の誘導
体。 - 【請求項9】請求項1又は2記載の誘導体を有効成分と
して含有することを特徴とする甘味剤又は甘味が付与さ
れた食品その他の製品。更に、甘味剤用の担体又は増量
剤を含んでいてもよい。
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JP2000142808A JP2001322996A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 新規n−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導体及び甘味剤 |
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JP2000142808A JP2001322996A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 新規n−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導体及び甘味剤 |
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JP2000142808A Pending JP2001322996A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 新規n−アルキルアスパルチルジペプチドエステル誘導体及び甘味剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001322996A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110818774A (zh) * | 2019-11-21 | 2020-02-21 | 暨南大学 | 一种40000倍二肽类高倍甜味剂的合成方法 |
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2000
- 2000-05-16 JP JP2000142808A patent/JP2001322996A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110818774A (zh) * | 2019-11-21 | 2020-02-21 | 暨南大学 | 一种40000倍二肽类高倍甜味剂的合成方法 |
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