JPH0689028B2 - L―アスパルチル―α―カルバモイルグリシンエステルおよびこれを含有する甘味料 - Google Patents

L―アスパルチル―α―カルバモイルグリシンエステルおよびこれを含有する甘味料

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JPH0689028B2
JPH0689028B2 JP60179102A JP17910285A JPH0689028B2 JP H0689028 B2 JPH0689028 B2 JP H0689028B2 JP 60179102 A JP60179102 A JP 60179102A JP 17910285 A JP17910285 A JP 17910285A JP H0689028 B2 JPH0689028 B2 JP H0689028B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優れた甘味特性を有し、甘味料として広く飲食
品、医薬品等に使用可能な新規化合物であるL−アスパ
ルチル−α−カルバモイルグリシンエステルおよびこれ
を含有する甘味料に関する。
〔従来の技術〕
現在甘味料としては、蔗糖が最も広く用いられている
が、虫歯およびカロリー摂取過多による肥満、糖尿病、
心臓病、高血圧、腎臓病等の予防意識の高まりから蔗糖
に代る低う蝕性、低カロリー性の甘味料が強く求められ
ており、すでにグリチルリチン、ステビオサイド、ソー
マチン等の天然甘味料、L−アスパルチル−L−フエニ
ルアラニンメチルエステル(以下APMと略す)を中心と
する人口甘味料が開発され、その一部は商品化されてい
る。
しかしながら、天然甘味料は甘味の質および後味等は欠
点を有するとともに高価であり、その使用は制限され
る。また人口甘味料は毒性の面から、現在APMで代表さ
れるジペプチド系が主流となつているが、甘味度はAPM
の150〜200倍が示す如く、蔗糖の500倍以下のものが大
部分であつて、十分とはいえないと共に、水溶液中で加
水分解反応やジケトプピペラジン形成反応を起しやす
く、安定性にも問題があつた。
このジペプチド系甘味料の甘味度を強化したものとして
は、特開昭49−30566号に開示されたL−アスパルチル
−DL−アミノマロン酸メチル・フエンチルジエステル
(以下AMFと略す)があり、その甘味度は蔗糖の20,000
倍以上である。
しかし、このものはアミノマロン酸を分子内に含むた
め、水溶液で分解されやすく、たとえば80℃、pH4にお
ける安定性はAPMよりも劣る欠点がある(第7図参
照)。またジペプチド系甘味料の安定性を改善したもの
としては、特開昭56−127339号に多くのL−アスパルチ
ル−D−アミノ酸ジペプチドの分岐鎖アミド類が開示さ
れているが、このものの甘味度は最高でも蔗糖の600倍
程度であり、十分満足されるものではない。このように
蔗糖に代る甘味料は、天然甘味料においても、人口甘味
料においても、未だ十分満足しうるものは見出されてい
ない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従つて、本発明の目的は、甘味の質が蔗糖に類似し、甘
味度が高く、低う蝕性、低カロリー性で、しかも水溶液
中で安定なジペプチド系甘味料を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
斯かる実状において、本発明社らは、先にアスパルチル
−アラニン・双環モノテルペンエステルが上記要件を具
備することを見出し、特許出願した(特願昭60−42440
号)。本発明社らは更に研究を重ねた結果、L−アスパ
ルチル−α−カルバモイルグリシンエステル、就中その
エステルが低級アルキル置換シクロヘキシル、フェンチ
ル基、ピナニル基およびカラニル基である新規化合物
が、高い甘味度と優れた甘味性を有し、しかも水への溶
解性及び水溶液中の安定性が極めてよいことを見出し、
本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次式(I) (式中、R1,R2は低級アルキル基を、R3は低級アルキル
置換シクロヘキシル基、フェンチル基、ピナニル基また
はカラニル基を示す) で表わされる新規なジペプチド系甘味料であるL−アス
パルチル−α−カルバモイルグリシンエステルおよびこ
れを含有する甘味料を提供するものである。
本発明の上記(I)式の化合物におはて、R3で表わされ
る「低級アルキル置換シクロヘキシル基」としては低級
アルキル基が1〜4個置換したものが好ましい。
本発明化合物は、例えば次の反応式に従つて製造され
る。
(式中、R4は低級アルキル基、Zはカルボベンゾキシ
基、Bzlはベンジル基を示し、R1,R2,R3は前記した意
味を有する) すなわち、Z−アミノマロン酸エステル(II)にアミン
類(III)を反応せしめてZ−α−カルバモイルグリシ
ンエステル(IV)となし、これを加水分解して脱エステ
ル化してZ−α−カルバモイルグリシン(V)となし、
これにアルコール類(VI)を反応せしめてZ−α−カル
バモイルグリシンエステル(VII)となし、これから還
元によつて保護基(Z)を脱離してα−カルバモイルグ
リシンエステル(VII)となし、これにZ−L−アスパ
ラギン酸モノベンジルエステル(IX)を反応せしめてZ
−β−ベンジル−L−アスパルチル−α−カルバモイル
グリシンエステル(X)となし、これから還元によつて
保護基(Z)を脱離して本発明のL−アスパルチル−α
−カルバモイルグリシンエステル(I)を製造する。
本方法において、化合物(II)から(IV)を製するに
は、化合物(II)をハロゲン化剤と反応させて一旦酸ハ
ライドとした後、これにアミン類(III)を反応させる
のが好ましい。反応は一般に脱酸剤の存在下、低温乃至
室温にて行われる。
化合物(V)から(VII)を製するには、化合物(V)
をハロゲン化剤と反応させて一旦酸ハライドとした後、
これにアルコール類(IV)を反応させるのが好ましい。
反応は一般に脱酸剤の存在下、低温乃至室温にて行われ
る。
化合物(VIII)と(IX)との反応は、一般のペプチド合
成反応によつて行うことができ、例えばジシクロヘキシ
ルカルボジイミド等の縮合剤の存在下行えば反応は有利
に進行する。
また、保護基(R4のエステル残基、Z及びベンジル基)
の脱離は、保護基の種類によつて、一般に公知の方法に
よつて行うことができる。
このようにして得られる本発明化合物(1)の代表的な
ものを挙げれば次のとおりである。
L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−2−メチルシクロヘキシルエステル、L−アスパルチ
ル−α−ジメチルカルバモイルグリシン−2−エチルシ
クロヘキシルエステル、L−アスパルチル−α−ジメチ
ルカルバモイルグリシン−2,2−ジメチルシクロヘキシ
ルエステル、L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモ
イルグリシン−2,6−ジメチルシクロヘキシルエステ
ル、L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリ
シン−2,2,6−トリメチルシクロヘキシルエステル、L
−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン−
2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキシルエステル、L−
アスパルチル−α−ジエチルカルバモイルグリシン−2
−メチルシクロヘキシルエステル、L−アスパルチル−
α−ジエチルカルバモイルグリシン−2,6−ジメチルシ
クロヘキシルエステル、L−アスパルチル−α−ジメチ
ルカルバモイルグリシン−ファンチルエステル、L−ア
スパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン−ピナ
ニルエステル、L−アスパルチル−α−ジメチルカルバ
モイルグリシン−カラニルエステル、L−アスパルチル
−α−ジエチルカルバモイルグリシン−フエンチルエス
テル、L−アスパルチル−α−ジエチルカルバモイルグ
リシン−ピナニルエステル。
これらの式(I)で表わされる本発明化合物は無色無臭
の粉末であり、APMよりはるかに容易に水に溶解し、そ
の希釈水溶液は蔗糖に類似した優れた甘味性を有し、多
くの人口甘味料にみられるが如き、苦味、嫌味、後味の
悪さ等の不快味をほとんど感じさせない。また、熱安定
性および水溶液中での安定性も、第7図および第8図に
示すようにAPMよりはるかに優れる。
従つて、式(I)の本発明化合物は、その優れた甘味特
性により、甘味料として、単独であるいはブドウ糖、デ
キストリン等との粉末として、あるいは水、アルコー
ル、プロピレングリコール等との溶液として、あるいは
乳化剤と混合した乳剤として、飲食品、医薬品に広く使
用できる。例えば果汁、清涼飲料、乳酸飲料、炭酸飲料
およびこれらの粉末飲料類、清酒、合成酒、果実酒等の
酒類、みそ、しよう油、ソース、食酢、みりん、ドレツ
シング、マヨネーズ、ケチヤツプ等の調味料、アイスク
リーム、シヤーベツト等の冷菓類、キヤンデー、チヨコ
レート、ゼリー、ビスケツト、和菓子、洋菓子等の菓子
類、チユーインガム類、ジヤム、マーマレード類、スナ
ツク食品、ベーコン、ハム、ソーセージ等の食肉製品、
蒲鉾、竹輪等の魚肉練製品、佃煮類、缶詰類、さらには
経口医薬品、歯みがき、うがい剤等に使用することがで
きる。添加量は特に制限ではなく、使用対象や使用目的
に応じて適宜選択すればよい。
〔実施例〕
次ぎに合成例、試験例ならびに使用例をあげて、本発明
をさらに詳細に説明する。なお以下の記述においてカル
ボベンゾキシ基はZで示した。
合成例1 Z−α−ジメチルカルバモイルグリシンメチルエステル
の合成: Z−アミノマロン酸モノメチルエステル10.68g(40mM)
を乾燥エーテル20mlに溶解し、氷冷下攪拌しながら五塩
化リン9.22g(44mM)を加え室温にもどしてさらに1時
間攪拌し、酸クロリド溶液を調製した。これをジメチル
アミン18.0g(400mM)の乾燥エーテル(20ml)溶液に、
氷冷下攪拌しながら、1時間かけて滴下した。室温にも
どしてさらに2時間攪拌を続けた後、水30mlを加えてエ
ーテル層を分離した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去し
て標記化合物を黄色油状物として得た。収量7.10g(収
率60.4%)。
合成例2 Z−α−ジメチルカルバモイルグリシンの合成: 合成例1で得たZ−α−ジメチルカルバモイルグリシン
メチルエステル6.0g(20.4mM)をアセトン22ml、メタノ
ール20mlおよび水10mlの混液に溶解し、氷冷下、攪拌し
ながら2N水酸化ナトリウム溶液10.2mlを加え、室温にも
どし、さらに1時間攪拌を続けた。溶媒を留去した濃縮
液をエーテルで洗浄し、6N塩酸で酸性にした後、エーテ
ル抽出を行った。エーテル抽出液を飽和食塩水で洗浄
し、乾燥後、溶媒を留去し、残渣に氷冷下n−ヘキサン
を加え標記化合物の結晶を得た。収量5.12g(収率89.6
%)。
m.p.49〜51℃(エーテル−n−ヘキサンを用いて再結
晶) 合成例3 Z−α−ジメチルカルバモイルグリシン−トランス−2
−メチルシクロヘキシルエステルの合成: 合成例2で得たZ−α−ジメチルカルバモイルグリシン
3.80g(13.6mM)を乾燥エーテル35mlに溶解し、氷冷下
攪拌しながら五塩化リン3.14g(15mM)を加え室温にも
どしてさらに1時間攪拌し、酸クロリド溶液を調製し
た。これをトランス−2−メチルシクロヘキサノール3.
10g(27.2mM)のピリジン(20ml)溶液に氷冷下攪拌し
ながら30分かけて滴下した。室温にもどしてさらに1時
間攪拌を続けた後、生成したピリジン塩酸塩を去し
た。液を10%クエン酸水、4%重曹水、飽和食塩水の
順に洗浄し、乾燥後、溶媒を留去したものをシリカゲル
カラムクロマトグラフイーで精製し、標記化合物を無色
油状物として得た。収率2.70g(収率52.8%)。
合成例4 α−ジメチルカルバモイルグリシン−トランス−2、メ
チルシクロヘキシルエステルの合成: 合成例3で得たZ−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−トランス−2−メチルシクロヘキシルエステル2.63g
(7mM)をメタノール50mlに溶解し、パラジウム黒の存
在下、常圧にて接触還元を5時間行つた。触媒を去
後、溶媒を留去し、残渣をジオキサン30mlに溶解して、
標記化合物のジオキサン溶液とし、合成例5の原料に使
用した。
合成例5 Z−β−ベンジル−L−アスパルチル−α−ジメチルカ
ルバモイルグリシン−トランス−2−メチルシクロヘキ
シルエステルの合成: 合成例4で得たα−カルバモイルグリシン−トランス−
2−メチルシクロヘキシルエステル1.70g(7mM)のジオ
キサン溶液に、Z−L−アスパルギン酸−β−ベンジル
エステル2.5g(7mM)、N−ハイドロキシ−5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボキシイミド1.26g(7mM)および
ジシクロヘキシルカルボジイミド1.60g(7.7mM)を加
え、室温にて一夜攪拌した。生成したジシクロヘキシル
ウレアを去し、溶媒を留去後残渣を酢酸エチル50mlに
溶解し、10%クエン酸水、4%重曹水、飽和食塩水の順
に洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去し、シルカゲルカラムクロマトグラフイーで精製して
標記化合物を無色油状物として得た。収量2.72g(収率6
8.5%)。
合成例6 L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−トランス−2−メチルシクロヘキシルエステルの合
成: 合成例5で得たZ−β−ベンジル−L−アスパルチル−
α−ジメチルカルバモイルグリシン−トランス−2−メ
チルシクロヘキシルエステル2.27g(4mM)をメタノール
50mlに溶解し、パラジウム黒の存在下、常圧にて接触還
元を5時間行つた。触媒を去後、溶媒を留去し、n−
ヘキサンを加えて標記化合物の結晶を得た。収量1.10g
(80.6%)。本化合物の特性値は次ぎの通りである。
m.p.108〜111℃ ▲〔α〕25 D▼:+20.7°(MeOH) NMR(CD3OD,ppm):第1図 3.03(5H,N−CH 3およびCH 2CO2H) 3.27(3H,N−CH 3) 4.40(1H,シクロヘキシル1位C) 5.61(1H,α,グリシンのα位C) MS(m/e):第2図 339(M−18),243,227,182,173,146,132,131,126,102,
101,97(ベース),90,81,74,72,57,55,46,44 合成例7 Z−β−ベンジル−L−アスパルチル−α−ジメチルカ
ルバモイルグリシン−2,6−ジメチルシクロヘキシルエ
ステルの合成: 合成例1〜4に順じて得たα−カルバモイルグリシン−
2,6−ジメチルシクロヘキシルエステル1.80g(7mM)の
ジオキサン溶液を合成例5のα−カルバモイルグリシン
−トランス−2−メチルシクロヘキサンエステルのジオ
キサン溶液に代え、合成例5と同様にして無色油状物を
得た。収量3.60g(81.8%)。
合成例8 L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−2,6−ジメチルシクロヘキシルエステルの合成: 合成例7で得たZ−β−ベンジル−L−アスパルチル−
α−ジメチルカルバモイルグリシン−2,6−ジメチルシ
クロヘキシルエステル2.80g(4.7mM)をメタノール50ml
に溶解し、パラジウム黒の存在下、常圧にて接触還元を
5時間行つた。触媒を去後、溶媒を留去し、n−ヘキ
サンを加えて、標記化合物の結晶を得た。収量1.61g
(収率92.5%)。
本化合物の特性値は次ぎの通りである。
m.p.:135〜156℃ ▲〔α〕25 D▼:+27.7°(MeOH) NMR(CD3OD,ppm):第3図 3.01(5H,N−CH 3およびCH 2CO2H) 3.30(3H,N−CH 3) 4.42(1H,シクロヘキシル1位C) 5.74(1H,d,グリシンのα位C) MS(m/e):第4図 371(M),353(M−18),241,200,173,132,131(ベー
ス),111,102,101,88,72,69,55,46 合成例9 Z−β−ベンジル−L−アスパルチル−α−ジメチルカ
ルバモイルグリシン−フエンチルエステルの合成: 合成例1〜4に順じて得たα−カルバモイルグリシン−
フエンチルエステル2.91g(7mM)のジオキサン溶液を合
成例5のα−カルバモイルグリシン−トランス−2−メ
チルシクロヘキサンエステルのジオキサン溶液に代え、
合成例5と同様にして、無色油状物を得た。収量3.14g
(収率72.3%)。
合成例10 L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−フエンチルエステルの合成: 合成例9で得たZ−β−ベンジル−L−アスパルチル−
α−ジメチルカルバモイルグリシン−フエンチルエステ
ル2.48g(4mM)をメタノール50mlに溶解し、パラジウム
黒の存在下、常圧にて接触還元を5時間行つた。触媒を
去後、溶媒を留去し、n−ヘキサンを加えて標記化合
物の結晶を得た。収量1.30g(81.9%)。
本化合物の特性値は次ぎの通りである。
m.p.:121〜126℃ ▲〔α〕25 D▼:+9.37(MeOH) NMR(CD3OD,ppm):第5図 3.00(5H,N−CH 3およびCH 2CO2H) 3.31(3H,N−CH 3) 4.39(1H,フエンチルの1位C) 5.73(1H,グリシンのα位C) MS(m/e):第6図 398(M+1),379,340,323,309,267,243,227,198,187,
146,137(ベース),131,101,81,82,57,46 合成例11および12 合成例1〜6と同様にして、L−アスパルチル−α−ジ
メチルカルバモイルグリシン−ピナニルエステルおよび
L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−カラニルエステルを製造した。
試験例1 合成例6で得たL−アスパルチル−α−ジメチルカルバ
モイルグリシン−トランス−2−メチルシクロヘキシル
エステル(以下、化合物Aと表わす)、合成例8で得た
L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−2,6−ジメチルシクロヘキシルエステル(以下、化合
物Bと表わす)、合成例10で得たL−アスパルチル−α
−ジメチルカルバモイルグリシン−ファンチルエステル
(以下、化合物Cと表わす)、合成例11および12で得た
L−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン
−ピリニルエステル(以下、化合物Dと表わす)、L−
アスパルチル−α−ジメチルカルバモイルグリシン−カ
ラニルエステル(以下、化合物Eと表わす)およびAP
M、蔗糖の5者を水に溶解し、熟練したフレーバーリス
ト5名をパネラーとして極限法によりその閾値を求め
た。その結果を第1表に示す。
化合物A、B、Cは、各々蔗糖の500倍、400倍、5000倍
の甘味度を示す。化合物A、Bは化合物Cにくらべ甘味
度では劣るがすつきりした後味の点で化合物Cより優れ
ていた。また、化合物DおよびEは蔗糖の6,700倍およ
び300倍の甘味度を示した。
試験例2 化合物A、B、CおよびAPMならびに特開昭49−30566号
に開示されたAMFの5者を各々0.2%濃度で0.1Mリン酸緩
衝液(pH4.0)に溶解し、80℃に保持して経済的に高速
液体クロマトグラフイーで存在率を測定し、その安定性
を比較した。その結果を第7図に示す。
本発明化合物A、B、CはAPM、AMFに比較し安定性にお
いて優れていた。
試験例3 化合物A、B、CおよびAPMの4者を各々0.2%濃度で0.
1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、80℃に保持して経
時的に高速液体クロマトグラフイーで残存率を測定し、
その安定性を比較した。その結果は第8図に示す通りで
あり、APMが1時間で全部が分解してしまうのに対し、
本発明化合物A、B、Cは6時間後もなお75%以上が残
存していた。
使用例1 化合物A0.5gをブドウ糖9.5gによく混合し、化合物A5%
粉末とした。市販のテイーバツク(紅茶)1袋を150ml
の熱湯に1分間振りながら浸した後、テイーバツクを取
り出し、これに化合物A5%粉末0.4gを加えて飲用に供し
た。本紅茶はさわやかな甘味を呈し、美味であつた。
使用例2(果汁飲料) 化合物B0.5gをブドウ糖9.5gによく混合し、化合物B5%
粉末とした。
濃縮オレンジ果汁(Brix50°) 25g ソルビツト 120g クエン酸 2g オレンジエツセンス 1.5g 化合物B5%粉末 0.6g 水 120ml 上記処方にて果汁飲料を作り、瞬間殺菌を行つた後、飲
用に供した。甘味の質は砂糖に似て良好であつた。
使用例3 化合物C0.1gをブドウ糖9.9gによく混合し、化合物C1%
粉末とした。
粉末水飴 210 重量部 安定剤 3 コーラフレーバー 1 化合物C1%粉末 4 カラメル 適量 水 適量 1000 上記処方の配合物をフリーザーにかけ、シヤーベツトを
作つた。上白糖を用いた通常のシヤーベツトと呈味的に
遜色のないものであつた。
使用例4(練歯磨) リン酸水素カルシウム 500重量部 グリセリン 250 ソジウムラウリルサルフエート 20 カルボキシメチルセルローズ 10 ツースペーストフレーバー 7.5 化合物C1%粉末 0.2 水 適量 1000 上記処方配合物をブレンダー中で混和して練歯磨きを作
つた。練歯磨として使用したところ、苦味のないさわや
かな甘味を感じさせ良好な結果を得た。
〔発明の効果〕
本発明は新規なL−アフパルチル−α−カルバモイルグ
リシンエステルを提供するものであり、甘味の質が蔗糖
に類似し、甘味度も高く、水溶液中で安定であるので、
甘味料として利用面で制限されることなく、広い分野で
使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はL−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイル
グリシン−トランス−2−メチルシクロヘキシルエステ
ルのNMRスペクトル、第2図は同物質のマススペクト
ル、第3図はL−アスパルチル−α−ジメチルカルバモ
イルグリシン−2,6−ジメチルシクロヘキシルエステル
のNMRスペクトル、第4図は同物質のマウスペクトル、
第5図はL−アスパルチル−α−ジメチルカルバモイル
グリシン−フエンチルエステルのNMRスペクトル、第6
図は同物質のマススペクトル、第7図は本発明化合物の
水溶液のpH4.8、80℃における安定性を示す図、第8図
は本発明化合物の水溶液のpH7.0、80℃における安定性
を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I) (式中、R1,R2は低級アルキル基を、R3は低級アルキル
    置換シクロヘキシル基、フェンチル基、ピナニル基また
    はカラニル基を示す) で表わされるL−アスパルチル−α−カルバモイルグリ
    シンエステル。
  2. 【請求項2】次式(I) (式中、R1,R2は低級アルキル基を、R3は低級アルキル
    置換シクロヘキシル基、フェンチル基、ピナニル基また
    はカラニル基を示す) で表わされるL−アスパルチル−α−カルバモイルグリ
    シンエステルを含有する甘味料。
JP60179102A 1985-08-14 1985-08-14 L―アスパルチル―α―カルバモイルグリシンエステルおよびこれを含有する甘味料 Expired - Lifetime JPH0689028B2 (ja)

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