JP2001322355A - 感熱記録体の製造方法 - Google Patents

感熱記録体の製造方法

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JP2001322355A JP2000146176A JP2000146176A JP2001322355A JP 2001322355 A JP2001322355 A JP 2001322355A JP 2000146176 A JP2000146176 A JP 2000146176A JP 2000146176 A JP2000146176 A JP 2000146176A JP 2001322355 A JP2001322355 A JP 2001322355A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面光沢性および記録画質に優れた感熱記録体
の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に、感熱記録層および第1中
間層を順次設け、第1中間層上に、電離放射線硬化性
化合物を含有する第2中間層用塗液を塗布して第2中間
層塗布面を設け、支持体とは異なるフィルム上に最上
層を設け、最上層と第2中間層塗布面を密着させた
後、電離放射線を照射して第2中間層を硬化させ、
フィルムまたは金属表面と、最上層との間を剥離するこ
とを特徴とする感熱記録体の製造方法において、上記の
課題を解決するための一つの手段として、金属ロールと
弾性ロールとからなる加圧ニップに、第2中間層塗布面
まで設けた支持体と最上層まで設けたフィルムとを共に
通して、最上層と第2中間層塗布面を密着させるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性化合物
と電子受容性化合物との発色反応を利用した感熱記録体
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙、合成紙、またはプラスティックフィ
ルムなどからなる支持体の片面上に、ロイコ染料、呈色
剤および接着剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記
録体を記録媒体として用いた記録装置はコンパクトでし
かも安価であり、かつ保守が容易であるため、ファクシ
ミリ、自動券売機、科学計測器の記録用媒体としてだけ
でなく、POSラベル、CAD、CRT医療画像用など
の各種プリンター、プロッターの出力媒体として広く使
用されている。
【0003】その中で記録画像の均一性、高解像度が必
要なCRT医療計測用の画像プリンターおよび、寸法安
定性、細線記録の必要なCADプロッターには複層構造
を有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を含有する2
軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムが使用されている。そ
して、用途の多様化にともない、銀塩写真に匹敵するよ
うな表面光沢性、記録画質および記録走行性に優れた感
熱記録体への要望が高まっている。
【0004】表面光沢性に優れた感熱記録体を得るため
に、電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗
液が塗布された支持体と、水性樹脂を含有する最上層が
形成されたフィルムを密着させた後、電離放射線照射し
て第2中間層を硬化し、フィルムを剥離する手段が特開
2000−71617号公報に記載されているが、最上
層にシワが発生する恐れがあり、その改良が要望されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、表面
光沢性および記録画質に優れた感熱記録体の製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】支持体上に、感熱記録
層および第1中間層を順次設け、第1中間層上に、電
離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗液を塗
布して第2中間層塗布面を設け、支持体とは異なるフ
ィルム上に最上層を設け、最上層と第2中間層塗布面
を密着させた後、電離放射線を照射して第2中間層を
硬化させ、フィルムまたは金属表面と、最上層との間
を剥離することを特徴とする感熱記録体の製造方法にお
いて、上記の課題を解決するための一つの手段として、
金属ロールと弾性ロールとからなる加圧ニップに、第2
中間層塗布面まで設けた支持体と最上層まで設けたフィ
ルムとを共に通して、最上層と第2中間層塗布面を密着
させるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録体の製造方法
は、上記の如く、金属ロールと弾性ロールで構成した加
圧ニップに通して、最上層と第2中間層塗布面を密着さ
せるものであるが、弾性ロールのゴム硬度としては85
〜95度(JIS K 6301に基く)程度が特に好ま
しい。その際、支持体側が金属ロール面に接し、フィル
ム側が弾性ロール面に接するのが好ましい。
【0008】弾性ロールのゴム硬度が85度未満ではロ
ール表面の歪みが大きくなり、ニップ皺が生じたり、弾
性ロールのニップ幅が大きくなるために面圧力が低下
し、密着ムラによるピンホール状の斑点が発生し易くな
る場合がある。一方、ゴム硬度が95度を越えるとロー
ル表面の歪みが小さくなり、弾性ロールの幅方向の圧力
ムラが大きくなるため、結果としてニップ皺が生じた
り、密着ムラによるピンホール状の斑点が発生する場合
がある。
【0009】また、加圧ニップの線圧としては、10〜
40kg/cm程度が好ましく、線圧が10kg/cm
未満では、高速操業になるに従い次第に密着ムラによる
ピンホール状の斑点が発生しやすくなる。一方、線圧が
40kg/cmを越えると、第2中間層が塗料の流動性
により厚薄ムラを生じ易くなり、記録画質が低下する恐
れがある。
【0010】本発明の弾性ロールに用いられる表面材質
としてはウレタンゴム、ニトリルゴム(NBR)、クロ
ロプレンゴム(CR)、スチレン・ブタジエンゴム(S
BR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)等があ
り、所望の表面粗さに仕上げられたものが適宜使用され
る。弾性ロール表面の粗さは特に限定されるものではな
いが、Rmax10μm以下(JIS B 0601に準
じる)が望ましい。
【0011】本発明における支持体としては、例えばポ
リオレフィン系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダイ
から押し出し、縦方向に延伸したものの両面にポリオレ
フィン系樹脂と白色無機顔料からなるフィルムを片面当
たり1〜2層積層し、横方向に延伸して半透明化あるい
は不透明化して製造される合成紙、およびポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステルなど
の熱可塑性樹脂単独または混合物を加熱混練し、ダイか
ら押し出し2軸延伸して得られたフィルム、これらの樹
脂に白色無機顔料を混合し、2軸延伸した不透明フィル
ムのほか、上質紙、中質紙、中性紙、再生紙、塗工紙な
どのパルプ繊維から製造されたものが使用できる。かか
る支持体の坪量としては、30〜200g/m2程度で
ある。
【0012】感熱記録層には、電子供与性化合物および
電子受容性化合物とからなる各種公知のものが使用可能
であり、例えばロイコ染料と呈色剤との組合せ、鉄、コ
バルト、銅等の遷移元素とキレート化合物との組合せ、
芳香族イソシアネート化合物とイミノ化合物との組合せ
等が挙げられる。以下、記録濃度および記録感度に優れ
た特性を有するロイコ染料と呈色剤との組合せからなる
感熱記録体の製造方法について詳細に述べる。
【0013】ロイコ染料および呈色剤として、各種公知
のものが使用できる。かかるロイコ染料の具体例として
は、例えば3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロ
ヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチ
ル)アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テト
ラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フ
ルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジ
ノ)フルオランなどが挙げられる。勿論、これらに限定
されるものでなく、必要に応じて二種以上を併用するこ
ともできる。
【0014】呈色剤の具体例としては、例えば4,4’
−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘ
キシリデンジフェノール、4−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジルエステル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニ
ルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−
フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−
(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼンなどの
フェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニ
ルチオウレアなどのチオ尿素化合物、N−(p−トリル
スルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステ
ル、N−(o−トルオイル)−p−トリスルホアミド、
N−(p−トリスルホニル)−N’−(p−トリル)尿
素、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ジフェニルメタンなどの分子内に―
SO2NH―結合を有するもの、4−〔2−(p−メト
キシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−
〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリ
チル酸亜鉛、5−〔p−(2−(p−メトキシフェノキ
シエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛などの芳香族カル
ボン酸の亜鉛塩などが挙げられる。勿論、これらに限定
されるものでなく、必要に応じて二種以上を併用するこ
ともできる。
【0015】本発明において、感熱記録層中のロイコ染
料と呈色剤の使用比率は用いられるロイコ染料、呈色剤
の種類に応じて適宜選択されるもので、特に限定するも
のではないが、一般にロイコ染料1重量部に対して呈色
剤1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度使用す
るのが好ましい。
【0016】感熱記録層は、例えば水を分散媒として、
サンドミル、アトライターおよびボールミルなどの粉砕
機によりロイコ染料、呈色剤および必要により増感剤、
保存性改良剤等とを一緒にまたは別々に微粉砕した後、
接着剤などを添加して調製された感熱記録層用塗液を支
持体上に乾燥後の塗布量が3〜20g/m2程度、塗布
乾燥して形成される。
【0017】かかる塗液中の接着剤の具体例としては、
例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビヤゴム、部分(完全)ケン化ポリ
ビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキ
シル基変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無
水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共
重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン
・ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウ
レタン系ラテックス等が挙げられる。接着剤の使用量
は、感熱記録層の固形量に対し8〜35部重量%程度が
好ましい。
【0018】さらに、塗液中には各種の助剤を添加する
ことができ、例えばジオクチルスルフォコハク酸ナトリ
ウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラウ
リルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩等の界面活
性剤類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
カルナウバロウ、パラフィンワックス等のワックス類、
カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、焼成クレー、酸化チタン、珪藻土、無定形
シリカ等の顔料類、ジアルデヒド澱粉などのジアルデヒ
ド系化合物、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、メ
ラミン樹脂、ジメチロールウレア化合物、ホウ酸、ホウ
砂などの架橋剤類、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料
等が挙げられる。
【0019】感熱記録層用塗液は、フセットグラビア方
式、エアナイフ方式、メイヤーバー方式、ブレード方
式、リバースロール方式、スリットダイ方式などの従来
から当業者で使用されている方式で支持体上に塗布後、
乾燥される。
【0020】本発明の感熱記録体は、感熱記録層の地肌
カブリを防止すると共に記録像の保存性を向上するた
め、かくして得られた感熱記録層上に、まず水性樹脂を
含有する第1中間層を設けるものである。第1中間層に
使用される水性樹脂は感熱記録層に使用されるものの中
から適宜選択して使用することができるが、これらの中
でも成膜性に優れた完全(部分)ケン化ポリビニルアル
コール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセ
チル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性
ポリビニルアルコールおよびカゼインが好ましい。かか
る第1中間層は、水性樹脂が溶解、または分散された第
1中間層用塗液を感熱記録層上に乾燥後の塗布量が1〜
7g/m2程度となるように塗布乾燥して形成するのが
好ましい。塗布方式は感熱記録層の塗布に利用した方法
と同様な方法が利用できる。
【0021】第1中間層の塗布量が1g/m2未満にな
ると塗膜が均一に形成されないためバリヤー性が低下す
る問題があり、7g/m2を越すと、感度が低下し記録
濃度が低下する恐れがある。第1中間層中の水性樹脂の
使用量は、特に限定するものではないが、バリヤー性と
共に記録感度に優れる点で中間層の固形量に対し20〜
80重量%程度が好ましい。第1中間層用塗液中には必
要により顔料、滑剤、架橋剤、界面活性剤などを前記の
感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択して使用
することができる。
【0022】第1中間層表面をスーパーカレンダー、グ
ロスカレンダー、マシンカレンダーなどにより平滑化処
理を行うことにより、第2中間層の塗工性を向上させ、
均一な厚さの第2中間層を形成することができる。
【0023】かかる第1中間層上に形成される第2中間
層の塗布量は特に限定されないが、1〜10g/m2
度である。塗布量が1g/m2未満になると最上層の光
沢度が低下したり、或いは記録画質が低下する恐れがあ
り、また、10g/m2を越えると記録感度が低下する
恐れがある。かかる第2中間層は電離放射線硬化性化合
物を含有する第2中間層用塗液を第1中間層上に塗布し
て第2中間層塗布面を設けた後、支持体とは別のフィル
ムまたは金属表面に形成された最上層と第2中間層塗布
面とを密着させ、電子線、紫外線等の電離放射線を放射
することにより、第2中間層塗布面が硬化されて形成さ
れる。電離放射線としては、電子線が好ましい。
【0024】本発明において、第2中間層において使用
される電離放射線硬化性化合物の具体例としては、例え
ば下記が例示される。エチレン性不飽和結合を1つ以上
有するアクリレートあるいはメタクリレート系モノマー
あるいはオリゴマーなどの電子線硬化性化合物が挙げら
れる。例えば、単官能モノマーとしてはN−ビニルピロ
リドン、アクリロニトリルあるいはその誘導体、スチレ
ンあるいはその誘導体、アクリルアミドなどのアミド基
含有モノマー、ベンジルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシ
エチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレ
ート、カプロラクトン付加物のアクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、3−フェノキシプロピルアクリレート、2
−メトキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。
【0025】エチレン性不飽和結合を2つ以上有するモ
ノマーとしては、ヘキサンジオールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリ
コールジアクリレート、トリプロピレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、ト
リメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、ε−カプ
ロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレー
ト、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAのジアク
リレートなどを挙げることができる。これらエチレン性
不飽和結合を1つ以上有する化合物は、必要に応じて二
種以上を混合して使用してもよい。
【0026】エチレン性不飽和結合を1つ以上有する
(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えばウレ
タン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル
(メタ)アクリレートオリゴマー、ブタジエン変性(メ
タ)アクリレートオリゴマーなどを一種または二種以上
を混合して使用してよい。
【0027】第2中間層用塗液中には必要により顔料を
前記の感熱記録層に使用されるものの中から適宜選択し
て使用することができる。第2中間層用塗液の調製方法
としては、スリーロールミル、ツーロールミル、カウレ
スディゾルバー、ホモミキサー、サンドミル、ペイント
コンディショナーおよび超音波分散機などを使用するこ
とができる。また、第2中間層用塗液の第1中間層上へ
の塗布方法はオフセットグラビア方式、エアナイフ方
式、メイヤーバー方式、ブレード方式、リバースロール
方式、スリットダイ方式などの従来から紙、フィルムな
どの支持体上に塗液を塗布するのに当業者で使用されて
いる方式を利用することができる。
【0028】電子線照射に用いられる電子線加速器とし
ては、特にその方式に限定はなく、例えばエレクトロカ
ーテン方式、スキャニング方式などの電子線照射装置を
使用することができる。これらの中でも比較的安価で大
出力の得られるエレクトロカーテン方式のものが有効に
用いられる。電子線照射の際の加速電圧は30KV以上
であることが好ましく、吸収線量としては、支持体への
損傷を最小限に抑える点から、硬化が十分な範囲内でで
きるだけ少ないことが好ましい。
【0029】最上層の塗布量は特に限定されないが、
0.5〜5g/m2程度が好ましい。0.5g/m2未満
ではスティキングが発生し易くなり記録走行性が悪化
し、また5g/m2を越えると著しく感度が低下し、記
録濃度が低下する恐れがある。
【0030】最上層における顔料と水性樹脂の割合は、
重量比で10:90〜90:10程度である。最上層用
塗液中には、さらに記録走行性等を高めるために滑剤、
架橋剤、界面活性剤等を前記の感熱記録層に使用される
ものの中から適宜選択して使用することができる。
【0031】最上層に含有される水性樹脂の具体例とし
ては、例えば完全(部分)ケン化ポリビニルアルコー
ル、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル
基変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリ
ビニルアルコール、澱粉、酸化変性澱粉、カゼイン、メ
チルセルロース、ポリアクリルアマイド、スチレン・ア
クリル酸共重合体の塩、スチレン・無水マレイン酸共重
合体の塩、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重
合体の塩、イソプロピレン・無水マレイン酸共重合体の
塩などの水溶性樹脂、および酢酸ビニル系ラテックス、
アクリル酸エステル樹脂系ラテックス、ポリエステルポ
リウレタン系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテッ
クスなどの水分散性樹脂が挙げられる。
【0032】最上層用塗液中には、必要により顔料、滑
剤、架橋剤、界面活性剤などを前記の感熱記録層に使用
されるものの中から適宜選択して使用することができ
る。なかでも、アルキルリン酸エステルの塩、好ましく
は炭素数8〜24のアルキルリン酸エステルの塩を最上
層の全固形分に対して0.1〜5重量%添加することに
より、記録走行性に優れた最上層が形成される。支持体
とは異なるフィルム表面は、その75度鏡面光沢度が6
0%以上であると、光沢性に優れた最上層が得られるの
で好ましい。
【0033】かかるフィルムの具体例としては、例えば
厚さ25〜500μmのポリエステル系フィルム(PE
Tフィルム)、ポリプロピレン系フィルム、ポリスチレ
ン系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ナイロン
系フィルム等が挙げられる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、これらに限定されるものではない。なお、特に断ら
ない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及
び「重量%」をあらわす。
【0035】実施例1〜8、比較例1〜2 (A液調製)3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン20部、ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液5部および水20部からなる組成物を
サンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散し
てA液を得た。
【0036】(B液調製)4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン50部、ポリビニルアル
コールの10%水溶液5部および水70部からなる組成
物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分
散してB液を得た。
【0037】(感熱記録層用塗液の調製)A液30部、
B液90部、炭酸カルシウムの60%スラリー52部、
ポリビニルアルコールの10%水溶液40部、スチレン
−ブタジエン系ラテックス(商品名:L−1537、固
形濃度50%、旭化成社製)28部、ステアリン酸アミ
ド(商品名:ハイミクロンG−270、固形濃度20
%、中京油脂社製)11部、ステアリン酸亜鉛(商品
名:ハイドリンZ−7−30、固形濃度30%、中京油
脂社製)13部および水82部からなる組成物を混合攪
拌して感熱記録層用塗工液を得た。
【0038】(第1中間層用塗液の調製)カオリン(商
品名:UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラ
リー70部、ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ
−7−30、固形濃度30%、中京油脂社製)15部、
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴ
ーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製)の
10%水溶液180部および水120部からなる組成物
を混合攪拌して第1中間層用塗液を得た。
【0039】(第2中間層用塗液の調製)電子線硬化性
化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリ
トールのアクリレート(商品名:カヤラッドDPCA−
60、日本化薬社製)80部、エチレンオキサイド変性
の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名:
カヤラッドR−167、日本化薬社製)20部、無定形
シリカ(ミズカシルP−527、水沢化学工業社製)1
0部をカウレスディゾルバーで混合攪拌して第2中間層
用塗液を得た。
【0040】(最上層用塗液の調製)アクリル系ラテッ
クス(商品名:バリアスターB−4050、固形濃度2
0%、三井化学社製)175部、カオリン(商品名:U
W−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー10
0部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(商品名:
ウーポール1800、固形濃度35%、松本油脂製薬社
製)10部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩の
5%水溶液10部および水150部からなる組成物を混
合攪拌して最上層用塗液を得た。
【0041】(感熱記録体の作製)支持体として合成紙
(商品名:ユポFPG−80、王子油化合成紙社製)の
片面に、感熱記録層用塗液および第1中間層用塗液を、
それぞれ乾燥後の塗布量が8.0g/m2、3.0g/
2となるようにバー塗工方式で順次塗布乾燥して、感
熱記録層および第1中間層を形成した後、スーパーカレ
ンダー処理して、更にその上に第2中間層用塗液の塗布
量が3.5g/m2となるように塗布し第2中間層塗布
面を形成した。これとは別に厚さ75μmのPETフィ
ルム(商品名:ルミラーT、東レ社製)上に、最上層用
塗液を乾燥後の塗布量が1.0g/m2となるようにバ
ー塗工方式で塗布乾燥後、支持体側が金属ロール面に接
し、フィルム側が弾性ロール面に接するように、表1に
示す如き加圧ニップで第2中間層塗布面と最上層とを2
5m/分の速度にて密着させ、PETフィルム側からエ
レクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により
加速電圧175KV、吸収線量3.0Mradの電子線
を照射して第2中間層を硬化させた後、PETフィルム
と最上層との間を25m/分の速度で剥離して感熱記録
体を得た。
【0042】各実施例、比較例で得られた感熱記録体に
ついて以下の評価試験を行い、その結果を表1に併記し
た。
【0043】〔光沢度〕光沢計(商品名:GM−26
D、村上色彩技術研究所)を用いて入射角75度で測定
した。
【0044】〔ニップ皺〕感熱記録体表面を観察し目視
評価した。 ◎:ニップ皺が全くない。 ○:不連続な細かいニップ皺が僅かに見られる。 ×:不連続な細いニップ皺の発生がかなり見られる。
【0045】〔密着ムラ〕感熱記録プリンター(商品
名:UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでベタ
黒印字を行い、得られた記録像の表面をルーペで観察
し、ピンホール状の斑点を目視で評価した。 ◎:ピンホールがほとんど見られない。 ○:ピンホールがかなり見られる。 ×:ピンホールが極めて多く見られる。
【0046】〔記録画質〕上記の感熱記録プリンター
(商品名:UP−880、ソニー社製)の内蔵パターン
でハーフトーン印字を行い、得られた記録像の画質を下
記の如く目視評価した。 ◎:記録像が非常に均一である。 ○:記録像が僅かに不均一である。 ×:記録像が非常に不均一である。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
は表面光沢性および記録画質に優れた感熱記録体および
その製造方法である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA07 AA28 BB01 DD01 DD48 DD55 FF11 HH01 4D075 AE03 BB05Y BB42Z BB47Z BB50Z CA48 CB04 DA04 DB18 DB36 DB37 DB48 DB53 DC27 EA06 EA07 EA13 EA21 EB07 EB10 EB12 EB13 EB14 EB19 EB20 EB22 EB24 EB35 EB38 EB42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、感熱記録層および水性樹
    脂を含有する第1中間層を順次設け、第1中間層上
    に、電離放射線硬化性化合物を含有する第2中間層用塗
    液を塗布して第2中間層塗布面を設け、支持体とは異
    なるフィルム上に水性樹脂を含有する最上層を設け、
    最上層と第2中間層塗布面を密着させた後、電離放射
    線を照射して第2中間層を硬化させ、フィルムと最上
    層との間を剥離することを特徴とする感熱記録体の製造
    方法において、金属ロールと弾性ロールとからなる加圧
    ニップに、第2中間層塗布面まで設けた支持体と最上層
    まで設けたフィルムとを共に通し、最上層と第2中間層
    塗布面を密着させることを特徴とする感熱記録体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 弾性ロールの硬度が、85〜95度(J
    IS K 6301に基づく)である請求項1記載の感熱
    記録体の製造方法。
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