JP2001322251A - インキポンプ - Google Patents

インキポンプ

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JP2001322251A
JP2001322251A JP2000145610A JP2000145610A JP2001322251A JP 2001322251 A JP2001322251 A JP 2001322251A JP 2000145610 A JP2000145610 A JP 2000145610A JP 2000145610 A JP2000145610 A JP 2000145610A JP 2001322251 A JP2001322251 A JP 2001322251A
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Koji Nishiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキ供給装置に設けられたプランジャ式の
インキポンプに関し、加工が容易であって、プランジャ
のロック現象を回避でき、プランジャとプラグとの隙間
を容易に微調整することができて、インキ濃度の制御に
対して安定した品質が得られるようにする。 【解決手段】 シリンダ2内のプランジャ4先端部のス
トロークエンドに装備された閉塞部材3のシリン2ダに
対する位置を設定して閉塞部材3とプランジャ4先端部
との間の隙間を微小量に設定しうる隙間設定機構41a
と、閉塞部材3とシリンダ2との2つの部材間に介装さ
れたシール部材5を通じて、閉塞部材3の位置調整を許
容しながら上記2つの部材2,3間のシール性を確保す
るシール機構42aとをそなえるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機械のインキ
供給装置に用いる、プランジャ方式のインキポンプに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】新聞輪転機等の印刷機には、インキポン
プ方式のインキ供給装置が装備されるのが一般的であ
る。このインキポンプ型のインキ供給装置は、例えば図
7に示すように、インキ循環タンク10,インキ圧送ポ
ンプ11,インキポンプ1,インキ供給ノズル12,こ
れらを互いに連結する配管13a,13b等から構成さ
れている。そして、インキ循環タンク10へ充填された
インキ14は、インキ圧送ポンプ11で駆動されて、配
管13aを介してインキポンプ1へ供給され、続いて、
インキポンプ1において単位時間当たりのインキ供給量
がコントロールされた後、配管13bを介してインキ供
給ノズル12へ送り込まれ、このインキ供給ノズル12
から、幅方向(ローラの軸方向)へ拡散した状態で、イ
ンキ受け渡しローラ15の外周面に転移供給されるよう
になっている。なお、インキ供給ノズル12は、ノズル
本体部12Aに形成された溝部であって、ノズル本体部
12Aは装置のフレーム20に軸支されたステイ16に
取付軸19及び着脱用クランプ18を通じて固定されて
いる。
【0003】次に、インキポンプ1の構成について説明
する。図8に示すように、インキポンプ1は、フレーム
20に固設されたモータ21及びポンプ部22から構成
され、モータ21とポンプ部22とは所定の角度αをも
って配置されている。ポンプ部22は、中心に孔23を
形成されたシリンダ2と、孔23に係合して往復動する
プランジャ(ピストン部)4とから構成されている。プ
ランジャ4の先端には切り欠き24が形成され、プラン
ジャ4の後端にはピン部25が突設されている。このピ
ン部25は、モータ21の軸先端に取り付けられたブラ
ケット26へ球面軸受け27を介して連結されている。
なお、図8中、28はインキ孔であり、下端が吸入孔2
8aに、上端が吐出孔28bになっている。
【0004】このような構成によって、モータ21が回
転すると、モータ21の回転軸に対して軸方向が傾斜し
ているプランジャ4は回転と共に進退運動をする。つま
り、プランジャ4はモータ21を介したブラケット26
の1回転につき、図中実線と1点鎖線の間のストローク
Sを1回往復動することになる。このように構成された
インキポンプ型のインキポンプ1は、図10に示すよう
に、(a)〜(c)の吸入行程でインキ14を吸入し、
(d)〜(f)の吐出行程でインキ14を吐出するよう
になっている。
【0005】つまり、図10(a)に示すインキ吸入開
始の状態から、図10(b)を経て図10(c)に至る
までプランジャ4を回転させながら後退(図中左側へ移
動)させる。この操作により、インキ14は吸入孔28
a,プランジャ4の切欠き部24を介して、シリンダ2
の内部へ吸入充填される。次に、図10(d)に示すイ
ンキ吐出開始の状態から、図10(e)を経て図10
(f)に至るまでプランジャ4を回転させながら前進
(図中右側へ移動)させる。この操作により、インキ1
4はプランジャ4の切欠き部24及びインキ吐出孔28
bを介して、シリンダ2の内部から送り出されることに
なる。
【0006】また、この従来のインキポンプ1はシリン
ダ(筒状物)2の先端にプラグ29を挿入し、先端の解
放部を遮蔽する構造となっており、プラグ29をシリン
ダ2と嵌合させ、プラグ29をシリンダ2に対し接着剤
等のロック剤で固定したり、止まり嵌め等で固定してい
た。このプラグ29は、図8に示すような平行ピン形の
ほか、図9(a)に示すようなテーパねじ形のもの2
9′がある。
【0007】いずれにしても、プラグ29のシリンダ2
に対する固定位置精度や、形状等の制限によって、プラ
ンジャ先端4aとプラグ29との隙間Rを精度良く管理
することは難しく、この隙間Rは、4〜5mmまたはそ
れ以上と比較的大きい構造であり、吐出量の変動が20
%前後以上ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インキポンプでは、上述のように構成されるため、次の
ような種々の課題があった。 隙間Rが比較的大きく設定されるため、インキポンプ
1の吐出量の変動が大きく、プランジャ4の回転数とス
トロークをコントロールしてインキ濃度を制御する時
に、品質変動が大きい。
【0009】シリンダ先端に平行プラグ29を挿入す
る場合、挿入する平行プラグ29の外径をシリンダ先端
の孔寸法に対し高精度の公差で製作する必要があり、加
工が困難となる。このため、製造コストが高くなり、か
つ僅かの隙間でもインキが漏れるので、インキ漏れを防
止することも困難であった。 シリンダ2と平行プラグ29との間のシール性を確保
するために、平行プラグ29をロック剤(例えば、ロッ
クタイトや接着剤)等によって固定すると、このロック
剤が熱により溶け出してプランジャ4自体を固着させる
いわゆるロック現象が起きてしまう。
【0010】組み立てに際して、プランジャ4先端と
平行プラグ29との隙間Rを微調整する作業が、非常に
困難である。 テーパねじプラグ29′の場合も、プラグ端面33は
図9(b)に示すようにテーパねじの不完全ねじ部Fに
対し余裕をもったストローク位置Sで止めるように規格
で決まっている。従って、プランジャ4の先端4aに対
し、十分な余裕がある位置となっており、と同様の課
題がある。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み案出され
たもので、加工が容易であって、プランジャのロック現
象を回避でき、プランジャとプラグとの隙間を容易に微
小量に設定することができて、インキ濃度の制御に対し
て安定した品質が得られるようにした、インキポンプを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するた
め、本発明のインキポンプは、インキ供給装置に設けら
れ、シリンダと、先端部を該シリンダ内に挿入されて該
シリンダ内を進退してインキを加圧するプランジャと、
該シリンダ内における該プランジャ先端部のストローク
エンドに装備された閉塞部材とを有するインキポンプで
あって、該シリンダに対する該閉塞部材の位置を設定し
て該閉塞部材と該プランジャ先端部との間の隙間を微小
量に設定しうる隙間設定機構と、該閉塞部材と該シリン
ダとの2つの部材間に介装されたシール部材(ロック剤
等のシール剤ではない)を通じて、上記の閉塞部材の設
定位置において上記2つの部材間のシール性を確保する
シール機構とをそなえていることを特徴としている(請
求項1)。
【0013】該隙間設定機構は、該シリンダ内の端部に
形成された雌ネジと、該閉塞部材に形成され該雌ネジと
螺合する雄ネジと、該閉塞部材に形成されて該雄ネジの
該雌ネジとの螺合状態に応じて該シリンダ内を進退しシ
リンダエンドを形成しうる平行部とをそなえていること
が好ましい(請求項2)。さらに、該雌ネジ及び該雄ネ
ジは、いずれもテーパ状ネジにより構成されていること
が好ましい(請求項3)。この場合、該シール機構は、
テーパ状の該雌ネジと、テーパ状の該雄ネジと、テーパ
状の該雄ネジに巻回されたシール材とから構成されてい
ることが好ましい(請求項4)。
【0014】或いは、該雌ネジ及び該雄ネジは、いずれ
も平行ネジにより構成されていることが好ましい(請求
項5)。この場合、該シール機構は、該閉塞部材に形成
され該シリンダの端面に当接しうるフランジ部と、該フ
ランジ部と該シリンダの端面との間に介装されたシール
用ライナとから構成されていることが好ましい(請求項
6)。
【0015】さらに、該シール機構は、該閉塞部材の平
行部に設けられたリング用溝と、該リング用溝に内装さ
れたシール部材とから構成されてもよい(請求項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、本発明の第1実施形態
について図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明
の第1実施形態にかかるインキポンプを示す図であり、
図1はその模式的な側面図、図2はそのシリンダ先端部
の構成を示す模式的な側面図、図3はその効果を説明す
る図である。
【0017】本実施形態にかかるインキポンプ1は、例
えば図4に示すように、インキ循環タンク10,インキ
圧送ポンプ11,インキ供給ノズル12,これらを互い
に連結する配管13a,13b等とともにインキ供給装
置の構成要素として設備される。本インキポンプ1は、
従来例(図8)と同様に、フレーム20に固設されたモ
ータ21とモータ21に対して所定の角度αをもって配
置されたポンプ部22とから構成され、ポンプ部22
は、中心に孔23を形成されたシリンダ2と、孔23に
係合して往復動するプランジャ(ピストン部)4とから
構成されている。
【0018】プランジャ4の先端には切り欠き24が形
成され、プランジャ4の後端にはピン部25が突設され
ている。このピン部25は、モータ21の軸先端に取り
付けられたブラケット26へ球面軸受け27を介して連
結されている。また、プランジャ4の内部には、下端に
吸入孔28aを、上端に吐出孔28bを有するインキ孔
28が穿設されている。
【0019】これにより、モータ21が回転すると、モ
ータ21の回転軸に対して軸方向が傾斜しているプラン
ジャ4は、回転と共に進退運動をし、モータ21を介し
たブラケット26の1回転につき、図中実線と1点鎖線
の間のストロークSを1回往復動することになる。そし
て、本インキポンプ1には、図1に示すように、シリン
ダ(筒状物)2と、シリンダ2の先端部(図一中右上
側)におけるプランジャ4のストロークエンドを遮蔽す
るように挿入されたプラグ(閉塞部材)3とがそなえら
れている。プラグ3は、テーパねじ部(雄ネジ)6と平
行ピン部(平行部)30とから成っており、図2に示す
ように、シリンダ2には、テーパねじ部(雄ネジ)6a
が螺合するテーパねじ部(雌ネジ)2aが形成されてい
る。両テーパねじ部2a,6aと平行ピン部30とから
隙間設定機構41aが構成され、プラグ3の挿入量で、
即ち、両テーパねじ部2a,6aの螺合量で、プランジ
ャ4の先端4aとプラグ3の平行部30の先端3aとの
距離を管理することができるようになっている。
【0020】また、本インキポンプ1では、図2に示す
ように、プラグ3のテーパねじ部6aにシールテープ等
の変形可能なシール材(シール部材)5が巻回されてお
り、両テーパねじ部2a,6aとこれらの間に介装され
るシールテープ等のシール材とからシール機構42aが
構成されている。このシール機構42aのシール効果に
よりシール性を確保しながらプラグ3の回動調整により
プラグ3の挿入量を微調整して、プランジャ4の先端4
aとプラグ3の平行部30の先端3aとの隙間Rを微調
整できるようになっている。
【0021】この隙間Rは、図2に示すように、完成品
のL1寸法を計測すれば、このL2寸法とプラグ3のL
3寸法(既知の値)とに基づいて隙間Rを規定寸法にす
るためのL2寸法を求めることができる(L2=L3+
R−L1)。したがって、L2寸法を計測しながらプラ
グ3の挿入量を調整することによって、プランジャ4の
先端部4aとプラグ3の平行部30の先端3aとの隙間
Rを調整することができ、例えば隙間Rを1mm以下に設
定することができる。
【0022】本発明の第1実施形態にかかるインキポン
プは、上述のごとく構成されているので、シール機構4
2aのシール効果(特に、プラグ3のねじ部6に巻回さ
れたシールテープ5等のシール材のシール効果)によ
り、プラグ3を回動させてプラグ3の平行部30の挿入
量を微調整することにより、従来の不完全ねじ部や、雌
ねじと雄ねじとの位置関係に左右されず、プランジャ先
端4aと平行部30の先端3aとの隙間Rを所定量(例
えば1mm)以下と小さくすることができる。
【0023】ここで、図3は、隙間Rとインキポンプ1
の吐出量の変動(ばらつき)との関係についての実験結
果を示すもので、図示するようにように、隙間Rが4〜
5mmの時には吐出量変動は20%前後あるが、隙間Rを
3mmにすれば吐出量変動は10%前後に、隙間Rを2mm
にすれば吐出量変動は5%前後に小さくなり、さらに、
隙間Rを1mmにすれば吐出量変動は2%前後と大幅に小
さくなることがわかる。
【0024】つまり、インキポンプ1の吐出量の変動、
即ち、インキ供給量の変動は、印刷するインキの膜厚に
影響し、色彩の変動に影響する。良好な印刷物を得るた
めには濃度ムラ(インキ供給量変動)は0.2D以下が
好ましいとされている(IFRA等)。これを維持する
ためには、インキ膜厚の変動は約20%以下が好ましい
が、オフセット印刷に於いては、湿し水の影響によるイ
ンキ転移状態の変動などを考慮する必要があり、この場
合には、インキ膜厚の変動10%以下にするのが良く、
変動が更に小さい方が良いことはいうまでもない。した
がって、隙間Rは3mm以下が良く、好ましくは2mm以下
が良く、さらに好ましくは1mm以下が良い。本インキポ
ンプ1の構造によれば、隙間Rを1mm以下に設定するこ
とも容易に出来る。
【0025】このようにして、個々のインキポンプ1か
ら吐出するインキ量のバラツキを非常に少なくすること
ができるため、高い精度の制御ができ、高品質の印刷が
可能となる。特に、新しい版で印刷するときは画線率デ
ータに基づきインキポンプ1の吐出量をプリセットする
ので、スタート時の設定値に対しインキ吐出量が安定す
るので刷出し損紙が少なくなる効果がある。
【0026】また、組み立てに際して隙間Rの調整が精
度良くしかも簡単に行なえるため、隙間Rを小さい値に
容易に設定ができ、微小隙間の設定作業も能率良く行う
ことができる。テーパねじ及びシールテープ5等のシー
ル材というシール剤ではないシール部材を採用して、シ
リンダ2の先端部からのインキ漏れを防止するので、シ
ールが確実且つ容易になり、ロック剤等の溶出によるポ
ンプの固着する不具合も無くなり、保守作業の減少,生
産性の向上を図ることができる利点もある。
【0027】次に、本発明の第2実施形態について図面
に基づいて説明する。図4は本発明の第2実施形態にか
かるインキポンプの要部を示す模式的な側面図である。
図4に示すように、本実施形態にかかるインキポンプ1
は、第1実施形態と同様にインキ供給装置に設備される
が、第1実施形態に対して、シリンダ(筒状物)2の先
端に挿入するプラグの形状が変更されている。
【0028】つまり、本実施形態の装置も、第1実施形
態と同様に、シリンダ2の先端部をプラグ7にて遮蔽す
る構造となっているが、プラグ7の外周はテーパ状では
なく円筒面状になっており、シリンダ先端に形成した平
行ねじ部2bにプラグ7(フランジ付きのねじ)の平行
ねじ部6bを螺合させる構造になっている。また、両平
行ねじ部2b,6bと平行ピン部30とから隙間設定機
構41bが構成され、プラグ7の挿入量によってプラン
ジャ4の先端4aとプラグ7の平行部30の先端7aと
の距離を管理するのは第1実施形態と同様であるが、プ
ラグ7のシール性を確保しながらプラグ7の挿入量の調
整を可能にするために、本実施形態では、プラグ7のフ
ランジ8とシリンダ2の先端との間に、厚みがL2寸法
に対応するように形成した弾性体でできたライナ(シー
ル部材としてのシール用ライナ)9を介装している。ま
た、フランジ8とライナ9とからシール機構42bが構
成されている。
【0029】そして、完成品のL1寸法を計測すれば、
このL2寸法とプラグ3のL3寸法(既知の値)とに基
づいて隙間Rを規定寸法にするためのL2′寸法を求め
ることができ(L2′=L3+R−L1)、求められた
L2′寸法に応じた厚みを有するライナ9を選定してプ
ラグ7のフランジ8とシリンダ2の先端との間に介装し
ている。
【0030】本発明の第2実施形態にかかるインキポン
プは、上述のごとく構成されているので、所定寸法L
2′の厚みを有するライナ9を選定してプラグ7のフラ
ンジ8とシリンダ2の先端との間に介装することによっ
て、プラグ7を回動させてプラグ7の平行部30の挿入
量を適正に設定することができ、第1実施形態と略同様
に、インキ漏れを確実に遮蔽しながら隙間Rを適切に確
保することができるようになる。
【0031】なお、第1,2実施形態の変形例として、
図5,図6に示すように、シリンダ2の先端部を、シー
ル部材32を外装されたプラグ3′又は7′にて遮蔽す
る構造も考えられる。つまり、第1実施形態のプラグ3
に対応しては、図5に示すように、プラグ3′の平行ピ
ン部(平行部)30にリング用溝31を設け、第2実施
形態のプラグ7に対応しては、図6に示すように、プラ
グ7′の平行部30にリング用溝31を設け、これらの
溝31の中にシール部材(例えばOリング)32を挿入
し、かかるシール部材32によりシリンダ2の孔23と
の間のインキの移動(漏れ)を無くするシール機構42
cを構成するのである。
【0032】このような構成によれば、シールテープ5
等のシール材やライナ9を用いることなく、シール部材
32によって、シリンダ2とプラグ3′又は7′との間
をシールしながら、プラグ3′又は7′を回動させてプ
ラグ3′又は7′の平行部30の挿入量を適正に設定す
ることができ、第1,2実施形態と略同様に、インキ漏
れを確実に遮蔽しながら隙間Rを適切に確保することが
できるようになる。
【0033】特に、シール部材32の効果により、プラ
グ3′又は7′の平行部30を小さくし、シリンダ孔2
3との隙間を大きくできるので、第1,2実施形態の効
果に加えて、プラグ33′又は7′の加工が容易とな
り、組み付けも容易となる効果がある。したがって、組
付時間の短縮や、加工時間の短縮につながり、また、ユ
ーザの保守時間の短縮につながる効果がある。
【0034】以上、本発明のインキポンプについて実施
形態及びその変形例を説明したが、本発明はこれらの実
施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。シ
ール性をより確実にするために、シールテープ5等のシ
ール材やライナ9やシール部材32を適宜組み合わせて
用いても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインキポン
プによれば、隙間設定機構により、シリンダに対する閉
塞部材の位置調整して該閉塞部材とプランジャ先端部と
の間の隙間を微小量に調整でき、しかも、該閉塞部材と
該シリンダとの間に介装されたシール機構が、シール部
材を通じて、該閉塞部材の設定位置において該閉塞部材
と該シリンダとの間のシール性を確保するので、ロック
タイトや接着剤等のロック剤を用いることなくインキ漏
れを防止しながら、インキポンプの吐出量の変動を抑制
でき、印刷品質を向上させることができる。したがっ
て、ロック剤が熱により溶け出してプランジャ自体を固
着させるいわゆるロック現象を防止することもできる
(請求項1)。
【0036】該隙間設定機構を、該シリンダ内の端部に
形成された雌ネジと、該閉塞部材に形成され該雌ネジと
螺合する雄ネジと、該閉塞部材に形成されて該雄ネジの
該雌ネジとの螺合状態に応じて該シリンダ内を進退しシ
リンダエンドを形成しうる平行部とをそなえるように構
成することにより、低コストに構成でき、微小隙間の隙
間設定を確実に行なうことができる(請求項2)。
【0037】該雌ネジ及び該雄ネジを、いずれもテーパ
状ネジにより構成した場合(請求項3)、該シール機構
を、テーパ状の該雌ネジと、テーパ状の該雄ネジと、テ
ーパ状の該雄ネジに巻回されたシール材とから構成する
ことができ、これにより、低コストで確実に閉塞部材と
シリンダとの間をシールすることができる(請求項
4)。
【0038】また、該雌ネジ及び該雄ネジを、いずれも
平行ネジにより構成した場合(請求項5)、該シール機
構を、該閉塞部材に形成され該シリンダの端面に当接し
うるフランジ部と、該フランジ部と該シリンダの端面と
の間に介装されたシール用ライナとから構成することが
でき、これにより、低コストで確実に閉塞部材とシリン
ダとの間をシールすることができる(請求項6)。
【0039】さらに、該シール機構を、該閉塞部材の平
行部に設けられたリング用溝と、該リング用溝に内装さ
れたシール部材とから構成しても、低コストで確実に閉
塞部材とシリンダとの間をシールすることができる(請
求項7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるインキポンプの
構成を示す模式的な側面図(一部断面図)である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるインキポンプの
シリンダ先端部の構成を示す模式的な要部断面図であ
る。
【図3】本発明の各実施形態にかかるインキポンプの効
果を説明するための図であって、プランジャ先端の隙間
に対するインキポンプの吐出量のばらつき特性を示すグ
ラフである。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるインキポンプの
シリンダ先端部の構成を示す模式的な要部断面図であ
る。
【図5】本発明の第1実施形態にかかるインキポンプの
シリンダ先端部の変形例の構成を示す模式的な要部断面
図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかるインキポンプの
シリンダ先端部の変形例の構成を示す模式的な要部断面
図である。
【図7】新聞輪転機に設備される一般的なインキポンプ
の構成を示す模式的な側面図である。
【図8】図7に示すインキポンプにおけるシリンダ先端
部の構成を示す模式的な側面図(一部断面図)である。
【図9】図7に示すインキポンプにおけるシリンダ先端
部の別の構成を示す模式的な要部断面図であり、(a)
はその構成例を示す図、(c)はその課題を説明する図
である。
【図10】図7に示すインキポンプの動作を(a)〜
(f)の順に示す模式的な要部断面図である。
【符号の説明】
1 インキポンプ 2 シリンダ 2a テーパねじ部(雌ネジ) 2b 平行ねじ部(雌ネジ) 3,3′,7,7′ プラグ(閉塞部材) 4 プランジャ 5 シールテープ等のシール材(シール部材) 6a テーパねじ部(雄ネジ) 6b 平行ねじ部(雄ネジ) 8 フランジ 9 ライナ(シール部材としてのシール用ライナ) 10 インキ循環タンク 11 インキ圧送ポンプ 12 インキ供給ノズル 13 配管 14 インキ 15 インキ受け渡しローラ 16 ステイ 17 突起部 18 着脱用クランプ 19 取付軸 20 フレーム 21 モータ 22 ポンプ 23 孔 24 切欠き 25 ピン 26 ブラケット 27 球面軸受け 28 インキ孔 28a 吸入孔 28b 吐出孔 29 プラグ 30 平行ピン部(平行部) 31 リング用溝 32 シール部材 33 プラグ端面 41a,41b 隙間設定機構 42a,42b,42c シール機構 S プランジャのストローク R プランジャ先端の隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬尾 昭和 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 2C250 DB14 DB19 EA24 EA25 3H071 AA05 BB01 CC17 CC28 DD06 DD51

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ供給装置に設けられ、シリンダ
    と、先端部を該シリンダ内に挿入されて該シリンダ内を
    進退してインキを加圧するプランジャと、該シリンダ内
    における該プランジャ先端部のストロークエンドに装備
    された閉塞部材とを有するインキポンプであって、 該シリンダに対する該閉塞部材の位置を設定して該閉塞
    部材と該プランジャ先端部との間の隙間を微小量に設定
    しうる隙間設定機構と、 該閉塞部材と該シリンダとの2つの部材間に介装された
    シール部材を通じて、上記の閉塞部材の設定位置におい
    て上記2つの部材間のシール性を確保するシール機構と
    をそなえていることを特徴とする、インキポンプ。
  2. 【請求項2】 該隙間設定機構は、該シリンダ内の端部
    に形成された雌ネジと、該閉塞部材に形成され該雌ネジ
    と螺合する雄ネジと、該閉塞部材に形成されて該雄ネジ
    の該雌ネジとの螺合状態に応じて該シリンダ内を進退し
    シリンダエンドを形成しうる平行部とをそなえているこ
    とを特徴とする、請求項1記載のインキポンプ。
  3. 【請求項3】 該雌ネジ及び該雄ネジは、いずれもテー
    パ状ネジにより構成されていることを特徴とする、請求
    項2記載のインキポンプ。
  4. 【請求項4】 該シール機構は、テーパ状の該雌ネジ
    と、テーパ状の該雄ネジと、テーパ状の該雄ネジに巻回
    されたシール材とから構成されていることを特徴とす
    る、請求項3記載のインキポンプ。
  5. 【請求項5】 該雌ネジ及び該雄ネジは、いずれも平行
    ネジにより構成されていることを特徴とする、請求項2
    記載のインキポンプ。
  6. 【請求項6】 該シール機構は、該閉塞部材に形成され
    該シリンダの端面に当接しうるフランジ部と、該フラン
    ジ部と該シリンダの端面との間に介装されたシール用ラ
    イナとから構成されていることを特徴とする、請求項5
    記載のインキポンプ。
  7. 【請求項7】 該シール機構は、該閉塞部材の平行部に
    設けられたリング用溝と、該リング用溝に内装されたシ
    ール部材とから構成されていることを特徴とする、請求
    項2〜4のいずれかの項に記載のインキポンプ。
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JP2011033121A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Kando:Kk 既設フランジ配管接続部の補修用シール材圧入装置及び既設フランジ配管接続部の補修工法
CN109927419A (zh) * 2019-03-05 2019-06-25 杭州科雷机电工业有限公司 一种螺旋槽式供墨泵
CN109927406A (zh) * 2019-03-05 2019-06-25 杭州科雷机电工业有限公司 一种精准供墨系统
CN110014731A (zh) * 2019-03-05 2019-07-16 杭州科雷机电工业有限公司 一种独立供墨系统

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