JP2001322199A - 多層積層体およびその製造方法 - Google Patents

多層積層体およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001322199A
JP2001322199A JP2000146222A JP2000146222A JP2001322199A JP 2001322199 A JP2001322199 A JP 2001322199A JP 2000146222 A JP2000146222 A JP 2000146222A JP 2000146222 A JP2000146222 A JP 2000146222A JP 2001322199 A JP2001322199 A JP 2001322199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermal expansion
laminate
expansion coefficient
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000146222A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tsunashima
研二 綱島
Yutaka Harada
裕 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2000146222A priority Critical patent/JP2001322199A/ja
Publication of JP2001322199A publication Critical patent/JP2001322199A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】表面無欠点、光学的等方性、超ガスバリア性、
強い耐摩耗性、優れた導電性などの要求特性を満足し
た、しかも品質のバラツキが少ない低コストで製造でき
る多層積層体とその製造方法を提供すること。 【解決手段】有機樹脂からなるA層上に、該有機樹脂A
層の熱膨張係数α1よりも小さい熱膨張係数α2 を有す
る層の複数が、該A層から遠ざかるにつれ該熱膨張係数
α2 値が順次小さくなるように積層されてなることを特
徴とする多層積層体であり、また、熱膨張係数α1 のA
層の両面に、樹脂Aとは非相溶性のポリマーであってか
つAの熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α2 であ
るB層を溶融積層してB層/A層/B層の層構成の積層
体を口金から押出し、冷却固化せしめることを特徴とす
る多層積層体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層積層体、特に
耐熱性に優れ、しかも光学等方性に優れ、光学欠点など
のない光学特性に優れた多層積層体に関するものであ
り、しかも、それを低コストで製造する方法を提供する
ものである。
【0002】さらに詳しくは、透明な樹脂基板に透明導
電層が形成される用途等に好適に用いられ得る多層積層
体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、透明電極に使用されてきた透明導
電基板材料は、主としてガラス板が用いられてきたが、
該基板は重く、割れ易いなどの取り扱い上の不都合があ
った。近年は、ガラスに代わり、ポリカーボネート(P
C)樹脂やポリエーテルスルフォン(PES)などのプ
ラスチック基板の使用の検討がされるようになってき
た。
【0004】すなわち、近年、液晶表示(LCD)に用
いるガラス基板の代わりにプラスチック基板を用いるこ
とにより、軽量化、耐衝撃性、視認性などの特性が向上
するということから、ガラス基板に代わってプラスチッ
ク基板を用いるという試みがなされるようになってきて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
基板に代わってプラスチック基板を用いるには、未だ検
討されるべき課題が多く存在する。
【0006】すなわち、プラスチック基板に求められる
要求特性としては、表面無欠点、光学的等方性、超ガス
バリア性、強い耐摩耗性、優れた導電性などの点で厳し
いものがあり、これら要求特性を満足させるために、い
わゆる樹脂層の諸特性の向上をねらい、注型重合や溶液
製膜を行ったり、あるいは他の樹脂層をラミネートした
り、樹脂層を架橋させたり、金属酸化物などを真空蒸着
やスパッタさせることが行われているが、これらの処理
は、それぞれ相当な時間と個別の工程・装置等が必要に
なるために、一枚一枚処理する、いわゆる枚葉処理する
必要があった。このため、得られた樹脂層の光学特性、
ガスバリア性、耐摩耗性、導電性などの特性にバラツキ
が生じやすく、さらに一般に枚葉処理することから製造
コストが高めにつくという背景があった。
【0007】特に、一般的に熱膨張係数の大きな素材の
上に、例えば抵抗値が30Ω/□以下などの低い抵抗値
を有するITO(酸化錫、酸化インジウム混合体)透明
電極膜を付けるためには、基板温度を200℃程度に昇
温しなければ、そのような低いレベルの抵抗値が得られ
ないものである。しかし、そのように高いスパッタ温度
でITO膜を付けると、一般に、室温に冷却したときに
表層のITO膜の収縮量に比べてプラスチック基板の収
縮量の方が大きく、この結果、ITO膜にクラックや皺
が入り、基板がカールするという欠点があり、LCDプ
ラ基板には使用することが難しいものである。さらに、
液晶を配向させるために150〜180℃で基板をラビ
ングするときにも、基板が変形するなどの問題があり、
この点でも使用は難しいものであった。
【0008】このために、特に、例えば、スパッタ温度
である200℃以上のガラス転移温度Tgを有している
高分子化合物のポリエーテルスルフォン(PES)(T
g:230℃)が用いられてきたが、このものは褐色に
着色しているためにカラー用のLCDプラ基板には用い
ることができないものであった。
【0009】上述のような点から、無色透明性に優れた
高分子化合物でTgが200℃以上のものは現時点では
見当たらず、そのままITO膜を付けてもカールやクラ
ックが発生しにくいという、プラスチック基板で抵抗値
が例えば30Ω/□以下、好ましくは15Ω/□以下を
達成し得たものは存在しなかったのが実状であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
に鑑み、品質のバラツキが少なく、しかも低コストで製
造され得る多層積層体、特に透明な樹脂基板に透明導電
層が形成された多層積層体、特に光学用として好適かつ
新規な多層積層体とその製造方法を提供せんとするもの
である。
【0011】すなわち、本発明の多層積層体は、有機樹
脂からなるA層上に、該有機樹脂A層の熱膨張係数α1
よりも小さい熱膨張係数α2 を有する層の複数が、該A
層から遠ざかるにつれ該熱膨張係数α2 値が順次小さく
なるように積層されてなることを特徴とする多層積層体
である。
【0012】また、本発明の多層積層体の製造方法は、
熱膨張係数α1 のA層の両面に、樹脂Aとは非相溶性の
ポリマーであってかつAの熱膨張係数α1 よりも小さな
熱膨張係数α2 であるB層を溶融積層してB層/A層/
B層の層構成の積層体を口金から押出し、冷却固化せし
めることを特徴とする多層積層体の製造方法である。
【0013】なお、本発明の多層積層体において、A層
の熱膨張係数α1 よりも小さい熱膨張係数α2 を有する
層は複数層(2層以上)が用いられるが、好ましくは、
該熱膨張係数αが順次小さくなるように3層以上に多層
積層したことを特徴とする多積層体である。
【0014】また、好ましくは、熱膨張係数α1 を有し
た有機樹脂A層の両面に、該熱膨張係数α1 よりも小さ
な熱膨張係数α2 であるC層ないしはD層を積層した多
層積層体である。また、さらに好ましくは、熱膨張係数
α1である樹脂のA層の片面に、その熱膨張係数α1より
も小さいα2 を持つ層を積層した積層体を複数用いて、
該熱膨張係数α1 のA層同士を貼り合わせて、熱膨張係
数α1 のA層両面に、その熱膨張係数α1よりも小さな
α2 の層を両面に積層してなる多層積層体である。
【0015】本発明の多層積層体は、光学用の多層積層
体として好適であり、特に液晶表示用基板として好適な
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を説明する。
【0017】本発明者らは、ITO膜を付けてもカール
・クラックを発生することがなく、かつ、好ましくは抵
抗値が30Ω/□以下、より好ましくは15Ω/□以下
のプラスチック基板を実現すべく鋭意検討した結果、本
発明に到達したものであり、特に、熱膨張係数αの大き
な有機樹脂層Aの上に、熱膨張係数αが順次小さくなる
ように、全体として3層以上の多層構造の多層積層体に
することにより、さらに、その熱膨張係数の小さな層の
上に高温で処理されるITO膜や配向膜を付けたとして
も、カールやクラック、皺などのない品質の良い低コス
トのプラ基板を製造することができることを見い出した
ものである。
【0018】本発明を実施するに際して、最もシンプル
には、熱膨張係数α1 の大きな有機樹脂のA層の両面
に、該A層の熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α
2 を有する層を両面に積層した多層積層体とすることに
より、カール発生等の前述した問題を良好に解決できる
ものであり、このA層を中心にしてその両面に、該A層
の熱膨張係数α1 よりも小さい熱膨張係数α2 を有する
層を設けた3層構造のものである。
【0019】尤も、より多層の層構成とされた本発明の
多層積層体は、より大きく本発明の効果を実現する上で
有利なものであり、その場合、上述のA層を中央層とし
た3層構成のものよりも、むしろ、いったん、熱膨張係
数α1の大きなA層の片面だけに、その熱膨張係数α1
よりも小さな層α2 を積層してなる積層体を作り、該積
層体同士(複数)を用いて、該熱膨張係数α1 の大きな
A層面同士を任意の方法で貼り合わせることにより、熱
膨張係数α1 の大きなA層の両面に、その熱膨張係数α
1 よりも小さな熱膨張係数値α2 を有する層を両面に積
層して多層積層体にすることも実際的で好ましいもので
ある。
【0020】これは、有機基板シートの厚さが300μ
mを越えると溶融製膜での表裏の冷却速度差や、巻き癖
などにより巻き取ったシートがカールしやすくなり、均
一な平面性を維持でき難いという問題点や、さらには両
面に熱膨張係数の小さな、超平滑な層をコートすると滑
り性が悪くて巻き取り難いという問題点などがあり、こ
のために300μm以下の薄いシートにして製膜してお
き、それに熱膨張係数の小さな層を片面にラミネート、
あるいはコーティング等をして巻き取る方法が実用的な
ためである。
【0021】該貼り合わせる方法としては、特に限定は
されないが、熱膨張係数α1 の有機樹脂からなるA層
に、例えば、コロナ放電、プラズマ処理、薬液処理、イ
オン注入などの各種の表面活性化処理を施した後に、処
理面同士あるいは処理面と非処理面を加熱圧着して貼り
合わせる方法や、A層に接着剤を塗布した後に貼り合わ
せる方法や、2枚のA層の間にA層樹脂と本質的に同じ
ポリマー層を溶融押出ラミネートして、加熱圧着して貼
り合わせる方法等があるが、生産性・品質の点から表面
活性化処理法が好ましい。上記のように、A層同士が貼
り合わされて本発明の多層積層体を構成している場合に
は、該貼り合わされたものが一つのA層であるとして本
発明の構成をとればよいものである。
【0022】なお、一般に、有機高分子化合物の熱膨張
係数は、50〜90(×10-6/℃)程度であるが、金
属や金属酸化物のような無機物の熱膨張係数は1〜10
(×10-6/℃)程度と小さい。このために無機物が直
接高分子化合物に接触すると冷却過程でカール、クラッ
ク、皺が入るのである。そこで、これらの熱膨張係数が
急激に変化しないように熱膨張係数を傾斜構造にするこ
とによりこれらの問題点を解決することができる。
【0023】すなわち、熱膨張係数αの大きな層の上
に、熱膨張係数αが順次小さくなるように3層以上に多
層積層した多積層体にし、しかも、その熱膨張係数の小
さな層の上に高温で処理するITO膜や配向膜を付けれ
ばカールやクラック、皺などのない品質の良い、低コス
トのプラ基板ができるのである。したがって、有機高分
子化合物の熱膨張係数は50〜90(×10-6/℃)程
度であり、金属や金属酸化物のような無機物の熱膨張係
数は1〜10(×10-6/℃)程度であるので、有機高
分子シート(A層シート)上には、それらの熱膨張係数
値の中間の値のものを多層に積層するのである。具体的
には、有機ポリマーシート上に、例えば、α2 の層とし
て30〜20(×10-6/℃)の層と、さらに20〜1
0(×10 -6/℃)の層を計2層ラミネートする場合な
どである。
【0024】このように熱膨張係数α1 のA層に積層
し、その熱膨張係数α1 よりも小さなα2のC層として
は、無機微粒子を多量に含む有機膜を用いるのが代表的
なものであり、熱膨張係数は、無機物の種類や添加含有
量を適正化することにより変更できる。
【0025】すなわち、添加する無機微粒子は、主とし
て熱膨張係数αの調整のために用いられ得るものである
が、該目的・効果以外にも、耐摩耗性の向上、表面硬度
の向上、屈折率の調整、機械特性の向上、耐熱性の向上
などの目的も併せて、適宜に、金属微粒子、金属酸化微
粒子、あるいはそれらの混合体や複合体などを選択して
該有機高分子層に添加含有させることができる。
【0026】具体的な該微粒子としては、シリカゾル、
酸化アンチモンゾル、チタニアゾル、アルミナゾル、ジ
ルコニアゾル、酸化タングステンゾルなどがあり、その
粒子の平均径としては、特に限定はされないが、透明性
の求められる用途では1〜300nmのものが好まし
く、より好ましくは5〜100nm、最も好ましくは1
0〜50nmの微粒子である。粒子径が1nm未満だと
上記のような添加の効果が小さいなる方向であり、また
お互いに粒子が凝集して粗大突起を形成し、透明性を悪
化させる場合もあり、逆に粒子径が300nmを越える
と透明性が悪化する方向のため好ましくはない。なお、
透明性をあまり問題にしない用途ではこの範囲外の平均
径の粒子を添加するようにしてもよい。
【0027】これら粒子の添加含有量としては、目的に
も応じて適宜に変更すべきものであるが、好ましくは1
0〜85重量%、より好ましくは35〜70重量%の範
囲内である。10重量%未満だと添加の効果が認められ
にくくなる方向であり、逆に85重量%を越えると接着
不良や樹脂層に亀裂クラックが入ることにより透明性の
悪化が生じたりする傾向があるためである。もちろん、
これらの層に界面活性剤を添加してもよい。
【0028】これらの具体的な例としては、例えば、α
が50〜90(×10-6/℃)程度の有機高分子樹脂の
A層の上に、無機物が30〜50重量%含有されたαが
30〜15(×10-6/℃)程度のガスバリア層、さら
にその上に無機物を40〜80重量%含有したαが20
〜10(10-6/℃)程度のハードコート層、さらにそ
の上にαが1〜10(10-6/℃)程度の酸化珪素とI
TOの無機膜の層を多層に積層した積層体などがある。
【0029】このように本発明でいう各構成層は、有機
物の熱可塑性樹脂層でも、熱硬化性樹脂層であっても、
さらには金属や金属酸化物などからなる無機層であって
もよいが、最も大きな熱膨張係数α1を有するA層は有
機の熱可塑性樹脂であることが肝要であり、また、最外
層には金属酸化物からなる小さな熱膨張係数を有する熱
硬化性樹脂からなる層を形成することが実際的である。
【0030】ここで、本発明において、主としてA層を
構成する熱可塑性樹脂とは、加熱によって流動性を示す
有機樹脂であり、例えば、ポリエステル、ポリアリレー
ト、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリオレフィン、環状オレフィン共重合体や
ポリスチレン重合体変性体などからなるポリオレフィ
ン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、アクリ
ル重合体などのビニルポリマー、およびそれらの混合体
・変性体から選ばれた樹脂などが代表的なものである。
特に本発明の場合、好ましくは、透明性の高いガラス転
移温度(Tg)が160℃以上、より好ましくは180
℃以上である耐熱性のある非晶性のポリマーであること
が好ましい。具体的には、Tg180℃以上の一般にポ
リアリレート(PAR)といわれるポリエステル樹脂、
Tgが160℃以上の高耐熱性ポリカーボネート、Tg
が165℃以上の環状オレフィン共重合体(COC)、
Tgが170℃以上のポリスルフォン(PSu)、Tg
が200℃以上のポリエーテルスルフォン(PES)樹
脂などを主成分とした樹脂などが特に好ましい。
【0031】ガラス転移温度が160℃未満や180℃
未満と低めであると、ITO膜の形成で加熱される20
0℃程度の高温での熱変形が起こりやすく、平面性を維
持できなかったり、さらには150〜180℃程度の配
向膜の形成でも変形が起こり、LCDプラ基板などに使
用でき難くなるためである。
【0032】また、結晶性では加熱により透明性が悪化
したり、光学的に異方性が生ずる場合があるので非晶性
のポリマーであることが好ましい。
【0033】ここで、ポリエステル樹脂とは、分子主鎖
中にエステル結合を有する高分子化合物をいうものであ
り、通常ジオールとジカルボン酸とからの重縮合反応に
より合成されることが多いが、ヒドロキシ安息香酸で代
表されるようなヒドロキシカルボン酸のように自己縮合
するような化合物を利用してもよい。ジオール化合物の
代表的なものとしては、HO(CH2 )nOHで表され
るエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ヘキセングリコール、ビスフェノール
A、さらにジエチレンギリコール、ポリエチレングリコ
ール、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイ
ド付加物等で代表されるエーテル含有ジオールなどであ
り、それらの単独または混合体などである。ジカルボン
酸化合物の代表的なものとしては、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、
及びそれらの混合体などである。本発明の場合、特にビ
スフェノールAとテレフタル酸・イソフタール酸との共
重合体であるポリアリレート、およびそれらの混合体や
共重合体などが好ましい。これらの高分子化合物の繰替
えし単位は100以上、好ましくは150以上あるのが
よい。固有粘度としては、オルトクロルフェノール(O
CP)中での測定値として0.5(dl/g)以上、好
ましくは0.6(dl/g)以上であるのがよい。
【0034】特に、本発明の樹脂層Aには、ビスフェノ
ールAと一酸化酸素との重合体であるポリカーボネート
樹脂で、それらのガラス転移温度(Tg)が170℃以
上の耐熱変性体が好ましい。
【0035】また、ポリアミド樹脂とは、主鎖中にアミ
ド結合を有する高分子化合物であり、代表的なものとし
ては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナ
イロン12、ナイロン11、ナイロン7、ポリメタ/パ
ラキシリレンアジパミドmXD6、ポリヘキサメチレン
テレフタラミド/イソフタラミド6I/6T、ナイロン
9Tおよびそれらの共重合体、混合体などから選ばれた
ポリアミド化合物である。また、これらにポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコールなどのポリエーテル化合物を共重合し
たポリアミドエーテルや、ポリエステルと共重合したポ
リエステルアミド化合物でもよく、さらに本発明の場
合、特に結晶化しにくい多元共重合体や、側鎖に多く
の、または大きな置換基を有する非晶ポリアミド樹脂な
どに特に優れた効果を示す。
【0036】また、環状オレフィン共重合体とは、ノル
ボルネン骨格を有する165℃以上のガラス転移温度
(Tg)を有する高Tgポリオレフィンであり、テトラ
シクロドデセン誘導体または該テトラシクロドデセンと
共重合可能な不飽和環状化合物とメタセシス重合して得
られる重合体を水素添加して得られる重合体などがあ
り、特開昭60−168708号公報、特開昭62−2
52406号公報、特開昭62−252407号公報、
特開昭63−145324号公報、特開昭63−264
626号公報、特開平2−133413号公報、特開平
1−240517号公報、あるいは特公昭57−881
5号公報などで例示されているものである。
【0037】なお、環状COCの側鎖に−(CH2 )n
COORなどの極性基を有したものでは接着性が良くな
り、本発明にとって好ましいことが多いが、あまり多く
の極性基を有すると吸水率や湿度膨張係数βが大きくな
り好ましくないこともある。
【0038】ポリスルフォンの代表的な組成は、ビスフ
ェノールAとビフェニルスルフォンとからなるスルホン
基を有する高分子化合物である。
【0039】ポリエーテルスルフォンは、エーテル基と
スルフォン基とを有する高分子化合物であり、代表的な
組成として、ビフェニルスルフォンと酸素との重合体で
あるポリエーテルスルフォンが代表的である。それらの
混合体・変性体から選ばれた樹脂なども含まれる。
【0040】これらの高分子化合物に各種の添加剤、例
えば、すべり材、安定剤、酸化防止剤、粘度調整剤、帯
電防止剤、着色剤、顔料などを併用することができる。
【0041】無機微粒子を多量に含む樹脂層とは、有機
高分子に無機微粒子を含有した層であり、有機高分子化
合物としては、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリオレフィン樹脂、セル
ロース樹脂、尿素樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、およびそれらの変性体や混合体などがあり、ア
ルミニウムキレート化合物のような硬化剤や架橋剤など
を用いて、熱、紫外線、電子線などで三次元に架橋した
樹脂であることが、特に好ましい。
【0042】また、これに添加する無機微粒子として
は、耐摩耗性の向上、表面高度向上、屈折率の調整、機
械特性の向上、耐熱性の向上などの目的によって、金属
微粒子、金属酸化微粒子、およびそれらの混合体・複合
体などを該有機高分子層に添加、含有させるのである。
【0043】具体的な微粒子としては、シリカゾル、酸
化アンチモンゾル、チタニアゾル、アルミナゾル、ジル
コニアゾル、酸化タングステンゾルなどを用いることが
でき、その粒子の平均径としては、特に限定はされない
が、透明性の求められる用途では1〜300nmの範囲
内が良く、より好ましくは5〜100nm、さらに好ま
しくは10〜50nmの微粒子が良い。粒子径が1nm
未満であると上記のような添加の効果が小さいばかり
か、お互いに粒子が凝集して粗大突起を形成し、透明性
を悪化させ、逆に、粒子径が300nmを越えると透明
性が悪化するために好ましくない方向であるが、透明性
を問題にしない用途ではこれ以上の平均径の粒子を添加
しても良い。
【0044】これら粒子の添加含有量としては、目的に
もよるが、一般に好ましくは10〜80重量%、より好
ましくは35〜70重量%の範囲である。10重量%未
満の場合、添加の効果が認められにくくなる方向であ
り、逆に80重量%を越えると接着不良や樹脂層に亀裂
クラックが入ることにより透明性の悪化が生ずる方向の
ためである。これらの層には界面活性剤を添加してもよ
い。
【0045】大きな熱膨張係数α1を有する有機樹脂
(樹脂シート)のA層としての望ましい特性は、樹脂特
性としては、高いTg(Tg≧160℃)、小さな熱膨
張係数α(α≦80×10ー6/℃)、無色透明性(光線
透過率≧80%)、非晶性(結晶化度≦30%)である
こと以外に、シート特性として、表面無欠点、表面に異
物付着なし(いずれも肉眼検査で欠点のないこと)、光
学的等方性(リターデーションRd≦10nm)、厚み
均一性(各方向での厚みむら≦5%)、表面平滑性(中
心線平均粗さRa≦30nm)等である。
【0046】これらのシート特性を満足させる方法とし
て、A層の樹脂シート両面に、これとは非相溶性のポリ
マーB層を溶融積層した積層体(B/A/Bの層構成)
を口金から溶融押出し、冷却固化して製造することによ
り本発明の積層体を製造できるのである。このようにB
層を積層しないと、口金から押出されたA層シートには
口金スジといわれる表面欠点が多発したり、表面に異物
が乗ったりするばかりか、口金から押出されたシートが
溶融状態で延伸される、いわゆるドラフト配向が起こる
ことがあり、A層が配向して異方性を示すようになるこ
とが多いためである。
【0047】ここで非相溶性ポリマーBとは、該A層と
B層の二枚のシートを溶融状態で積層した押出シートを
冷却した後に、A層とB層との剥離力が好ましくは10
0g/cm以下、より好ましくは10g/cm以下、さ
らに好ましくは1g/cm以下と容易に剥離できやすい
樹脂をいい、これは一般には樹脂Aの溶解度パラメータ
ーと樹脂Bとの溶解度パラメータの差が、1(cal1/2
cm3/2)以上、好ましくは2(cal1/2/cm3/2)以上
の差のあるものをいうことが多いものである。この溶解
度パラメーターの簡易的な求め方としては、P.A.S
mallのモル分子間引力定数を用いるのがよい。
【0048】このようにして得られた熱膨張係数α1
A層の両面に、非相溶性のポリマーB層が積層された積
層体からB層を剥離した直後に、すなわち、外部からの
ゴミの付着がない状態で、例えば、クラス1000以下
のクリーンルームでA面に、A層の熱膨張係数α1 より
も小さな熱膨張係数α2 を有する複数のC層を積層し多
層積層体とするのである。例えば、この上にさらに小さ
な熱膨張係数α3 を有した無機酸化膜酸化珪素膜をスパ
ッタする。これはもちろん熱膨張の緩和層となるばかり
か、この上に乗せるITO膜との接着向上層にもなるの
である。
【0049】かくして得られた多層積層体は、一般に、
その厚みは50〜500μm程度の範囲内であり、光線
透過率は好ましくは70%以上、より好ましくは80%
以上のものである。より優れたLCDプラ基板として
は、さらに光線透過率は85%以上であるのが好まし
い。また、さらに酸素透過率としては、好ましくは1
(cc/m2 ・日・シート)以下、より好ましくは0.
2(cc/m2 ・日・シート)以下であり、水蒸気透過
率としては1(g/m2 ・日・シート)以下であるこ
と、さらに金属酸化物をスパッタする前のC層の耐摩耗
性は鉛筆硬度で2H以上、スチールウールテストでB以
上であること、さらにITO膜を付けた後の表面抵抗は
30Ω/□以下であることが、それぞれ好ましい。
【0050】上述のような物性を有するものを得るため
には、特にその手法が限定されるものではないが、例え
ば、光線透過率を70%以上とするには、透明性の高い
樹脂を選択するとともに、該樹脂表面粗さを平滑にし、
内部にボイドなどの欠点を有さない膜にすることにより
達成でき、また、酸素透過率を上述した範囲内にするに
は、ガスバリア性のあるポリビニルアルコール(PV
A)およびそれらの共重合体で代表される有機架橋ある
いは無架橋高分子化合物単独あるいは無機物との複合体
をコーティングしたり、あるいは酸化珪素、酸化アルミ
などのセラミックスを蒸着・スッパッタした無機化合物
単独膜、あるいはその上にポリエステル樹脂やポリビニ
ルアルコール層などの有機層との無機層と有機層との複
合体膜とすることにより、水蒸気透過率を上述した範囲
内にするには、架橋高分子化合物と無機物との複合体を
コーティングしたり、酸化珪素、酸化アルミなどのセラ
ミックスを蒸着・スッパッタした無機化合物膜とするこ
とにより、またC層の耐摩耗性を鉛筆硬度で2H以上、
スチールウールテストでB以上とするには、架橋有機単
独膜あるいは有機と無機との架橋複合体膜とすること、
また、ITO膜を付けた後の表面抵抗を30Ω/□以下
にするには、酸化錫、酸化インジウムなどの複合体など
で代表される透明導電膜をスパッタすることなどによ
り、それぞれ達成できるものである。
【0051】以下に、本発明の製造方法の一例を示す
が、これに限定されるものではない。
【0052】熱膨張係数の大きなA層としては、熱可塑
性樹脂からなるシートであることが多い。もちろん、熱
硬化性樹脂シートでも良いが、生産性において劣るため
に熱可塑性樹脂シートについて述べる。
【0053】すなわち、該熱可塑性樹脂Aと、それと非
相溶な樹脂Bとをそれぞれの別の従来から知られている
構造の押出機などで溶融させ、B/A/Bからなる3層
積層シートにし、該溶融体積層シートをドラムのような
移動冷却媒体に密着冷却固化させてキャストシートを得
る。
【0054】該積層された溶融シートの冷却媒体への密
着性向上には、例えば、静電荷を溶融体膜に印加しなが
ら、あるいはエアーナイフのような機械的な力によって
ドラムに熱可塑性樹脂シートの中央部と端部とを実質的
に同時に着地するように着地させるキャスト方法が良
い。
【0055】ここで、熱可塑性樹脂シートの中央部と端
部とが実質的に同時に移動冷却媒体に着地する状態は、
該キャストにおけるフィルムの進行方向に切断したキャ
スト状態の横断面から溶融樹脂シートのドラムに接地す
るまでの軌跡およびそのドラムに対する着地点を観察し
て行った。すなわち、熱可塑性樹脂シートの中央部と端
部とが実質的に同時にドラムに着地するとは、該溶融シ
ートの中央部が口金リップから冷却ドラムに着地する時
間tc と、該溶融シートの端部が口金リップから冷却ド
ラムに着地する時間te とが実質的に同じであることを
いい、より具体的には、tc とte との差が好ましくは
0.05秒未満、より好ましくは0.005秒未満であ
ることをいう。さらに別の観点から表現すると、上記キ
ャスト状態のフィルム面と垂直の真の横断面から観察し
た溶融シートの軌跡がフィルム中央部も端部も重なって
一本の軌跡にしか見えないときである。このような状態
でキャストすることにより得られた長手方向のフィルム
の厚みむらが、5%以下、好ましくは3%以下の優れた
厚み均質性の良いフィルムとなるのみならず、口金スジ
のような表面欠点のないシートを得ることができるので
ある。
【0056】もちろん、従来のキャスト方法ではキャス
トドラムに対する溶融シートの着地時間には0.05秒
以上の差があり、さらに該横断面にて観察した溶融シー
トの軌跡が中央部と端部とが2本以上に見えるために、
得られたフィルムの厚みむらは10%を越える大きなも
のとなるばかりか、口金スジが多発しやすく表面欠点の
多いシートしか得られないのである。
【0057】このようなキャスト状態を可能にする一例
方法として、溶融樹脂シートを押出す口金先端のリップ
から、溶融樹脂シートの移動方向にある移動冷却媒体上
に引いた接線と、該口金リップから地面に垂直に下ろし
た垂直線とのなす狭角θが、75度以下、好ましくは該
狭角θが0〜50度、さらに好ましくは0〜30度にな
るように口金リップ先端と移動冷却媒体との位置関係を
設定することが肝要であり、さらに溶融流体の流れは、
口金出口からの規制のみならず、口金内のランド部の流
動方向と、溶融体の引き取り方向とは、なるべく一致す
るように吐出引き取りさせることにより、得られるフィ
ルムの長手方向の厚みむらは5%以下の表面性に優れた
厚み均質性のフィルムが得られるのみならず、口金スジ
などの表面欠点のないフィルムが得られるのである。
【0058】このような位置関係でのキャストは、いわ
ゆる重力の影響を強く受ける接線キャスト状態に近ずく
ために、移動冷却媒体上で未固化の溶融シートが重力に
より部分的に滑り落ちる、いわゆる垂れ下がり現象が起
こり、その結果、得られたフィルム状態は、あばら骨状
の、横段状態と言う厚み均質性の悪いフィルムしか得ら
れないのである。
【0059】そこで、このような状態でも溶融シートが
冷却媒体上で滑らないようにするには、溶融体シートに
静電荷を印加させながら密着させると共に、キャストド
ラム温度を該A樹脂またはB樹脂のガラス転移温度Tg
以下でTg近傍に近づけておくのがよい。すなわち、移
動冷却媒体の表面温度は、熱可塑性樹脂のガラス転移温
度Tg−50℃以上、Tm以下、好ましくはTg−10
℃以上、Tg+60℃以下の温度に保つことによりシー
ト端部はもちろんのこと、シート中央部も冷却媒体に対
する密着性が格段に向上するために熱可塑性樹脂シート
のキャスト方法としては好ましいものである。A樹脂の
Tgが160℃以上であるので、熱媒とかスチームで加
熱するのが良い。
【0060】静電印加法とは、特公昭37−6142号
公報などで代表して示される溶融シートに対する冷却媒
体への密着力の向上手段であり、溶融シートに静電印加
する電圧は、8〜35KV程度、印加電流は1〜100
mA程度であり、溶融シートまでの最短距離は5〜50
mm程度であり、電極形状は、ワイヤ電極、ブレード電
極、箔状電極、円弧状電極、針状電極など任意のものを
利用することができ、電極形状も任意の複数の電極を選
択できる。また、溶融体に静電荷を付与する電極を、移
動冷却媒体で行う方法もあり、この場合の電極は一つで
よく、また比較的装置が簡便で、しかも操作性に優れて
いるため、全幅以上の幅にわたって静電荷を印加できる
ことができ、シート端部および中央部ともに密着力を向
上させることができ、より好ましい方法である。なお、
カレンダリングのような方法では溶融体膜が配向を生じ
ることが多く、好ましい方法ではない。
【0061】なお、移動冷却媒体の表面粗さRyは鏡面
ロールでは、好ましくは0.4μm以下、より好ましく
は0.2μm以下と平滑であることが密着性向上やシー
トの平滑性等には肝要である。また、場合によっては、
クロムメッキに逆電界を掛けてマイクロクラックドラム
にした表面粗さRyとしては1〜4μm程度の粗面ロー
ルであっても良い。なお、これら3層積層体の全体の厚
みはβ線、IR吸収法などで測定可能であるが、A層の
みの厚みを測定するには、全体の厚みから、光学的干渉
厚み計で求められたB層の厚みを差し引いてA層の厚み
を求めて、A層の厚みを均一にコントロールできる。
【0062】かくして得られたる熱可塑性樹脂Aシート
は、B層でカバーされているので、表面無欠点、光学的
等方性に優れるばかりか、厚み均質性、表面平滑性に優
れている。このA層の両面に、樹脂Aとは非相溶性のポ
リマーB層が積層されたB/A/Bからなる積層体であ
るので、該積層体からB層を剥離した直後のA面に、A
層の熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α2 を有す
るC層を積層するのである。C層としては、ガスバリア
層、ハードコート層などが挙げられる。
【0063】このようにC層は1層でなくても良く、2
〜3層の複数の層を用いても良い。具体的には、α2
して30〜15(10-6/℃)程度の層と、20〜10
(10-6/℃)を2層ラミネートする場合などである。
【0064】このように熱膨張係数α1 のA層に積層
し、その熱膨張係数α1 よりも小さなα2 のC層として
は、無機微粒子を多量に含む有機膜にすることにより達
成できる。ガスバリア層の性能としては、酸素透過率と
して好ましくは1(cc/m2・日・シート)以下、よ
り好ましくは0.2(cc/m2 ・日・シート)以下で
あり、水蒸気透過率としては1(g/m2 ・日・シー
ト)以下にすることが好ましく、これ以上のガス透過性
がある場合、LCDプラ基板用においては液晶化合物を
挟み込んだ場合に、該基板を通してガスが流れ込むので
表示版内に空気の気泡が入り込み表示性能が極端に低下
するのである。もちろん、単なるガスバリア性だけであ
るのならば、ポリビニルアルコール(PVA)膜や酸化
珪素膜、酸化アルミ膜などをA層にコーティングするだ
けで良いが、耐湿性、耐アルカリ性、耐酸性、さらには
繰り返しストレスをかける耐ストレス性、耐摩耗性等の
諸特性が必要なために、有機ガスバリア膜単独や、無機
ガスバリア膜単独では上記特性を満足できない。
【0065】そこで、有機高分子化合物に無機物を大量
に添加し、しかもその有機高分子層を架橋処理して始め
て上記特性を全て満足して、しかも熱膨張係数α2 とし
て30〜15(×10-6/℃)程度の小さなαを有した
C層となるのである。具体的にはαの小さなガスバリア
層としては、ガスバリア性に優れた有機高分子であるポ
リビニルアルコール(PVA)やポリアミド(PA)、
およびその変性体等に、平均粒径5〜25nm程度の酸
化珪素などの無機酸化物を30〜65重量%程度添加
し、さらに架橋剤としてアルミニウムキレート化合物で
代表される触媒などを添加した水/アルコール分散液を
該A層にコーティング後、熱や電子線、放射線などで架
橋させ、熱膨張係数α2 として30〜15(×10-6
℃)程度のガスバリア層を形成するのである。乾燥は通
常のフローティング乾燥を用い、巻き取りはそのまま、
あるいは端部に凹凸を付けるナール加工をしても良い。
【0066】続いて、このガスバリア膜の上に熱膨張係
数α2 として20〜10(×10-6/℃)程度のハード
コート膜をコーティングするのである。有機高分子とし
てはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、およびそれらの変性体などが代表
であるが、それに平均粒径10〜50nm程度の酸化珪
素などの金属酸化物の無機化合物を50〜85重量%程
度添加したものに架橋剤としてアルミニウムキレート化
合物で代表される触媒などを添加した水/アルコール分
散液を該ガスバリア層にコーティング後、熱や電子線、
放射線などで架橋させ、熱膨張係数α2 として20〜1
0(×10-6/℃)程度のハードコート層を形成するの
である。
【0067】上記した二回のコーティングは、A層の両
面にコーティングしても良いが、コーティング面は超平
滑であるために巻き取りが困難であることが多く、ナー
ル加工して巻き取る必要があるために、片面ずつコーテ
ィングしてからそれを非コーティング面同士を2枚貼り
合わせる方が、シートのカール防止、乾燥などの生産性
などの点から実用的である。
【0068】また、この積層状態で電気メーカーなどの
高次加工メーカーに出荷されることが多いので、ハード
コートをした最外層の表層C層に別途作成されたエチレ
ン酢酸ビニル共重合ブレンド体などのプロテクトフィル
ムを重ね合わせて、ロールに巻き取っても、また必要に
応じて適度な大きさに枚葉にカットして重ね合わせて出
荷しても良い。さらに枚葉状態の場合にはカールの完全
解消のために出荷前に加熱プレスで平面性を改良しても
良い。特に、C層/A層/C層と積層された積層体を枚
葉にカットし、該枚葉カット体に加熱プレス処理を施し
て平面性を改良することは有効であり、さらに具体的に
は、該C層/A層/C層と積層された積層体を枚葉にカ
ットし、該枚葉カット体を複数重ね合わせて加熱プレス
処理を施して平面性を改良することなどは有効である。
【0069】もちろん、その上に酸化珪素層、さらにI
TO層を付けることにより透明導電基板ができるのであ
る。
【0070】なお、微粒子としては、特に限定はされな
いが、シリカゾル、酸化アンチモンゾル、チタニアゾ
ル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、酸化タングステン
ゾルなどがあり、その粒子の平均径としては、透明性の
求められる用途では好ましくは1〜300nm、より好
ましくは5〜100nm、さらに好ましくは10〜50
nmの微粒子が良い。これら粒子の添加含有量として
は、目的にもよるが、目安としては10〜85重量%が
好ましく、より好ましくは35〜70重量%の範囲内で
ある。もちろん、これの層に界面活性剤を添加しても良
い。
【0071】
【物性の測定法】次に、本発明で使用した物性値の測定
法について以下に述べる。 1.フィルムの厚みむら:アンリツ株式会社製フィルム
シックネステスタ「KG601A」を用い、フィルムの
縦方向に30mm幅、10m長にサンプリングしたフィ
ルムを連続的に厚みを測定する。フィルムの搬送速度は
3m/分とした。10m長での厚み最大値Tmax(μ
m)、最小値Tmin(μm)から、 R=Tmax−Tmin を求め、Rと10m長の平均厚みTave(μm)から 厚みむら(%)=R/Tave×100 として求めた。 2.熱的特性(Tm、Tg、Tmc):パーキンエルマ
ー社製DSC−II型測定装置を用い、サンプル重量10
mg、窒素気流下で、昇温速度20℃/分で昇温してゆ
き、ベースラインの偏起の開始する温度をTg、さらに
昇温したところの発熱ピークをTccとし、結晶融解に
伴う吸熱ピーク温度を融点Tmとした。Tm+20℃で
1分間保持した後、冷却速度20℃/分で溶融体を冷却
し、結晶化に基づく発熱ピーク温度をTmcとした。 3.熱膨張係数α:ASTM−D696を参考にして、
サンプル幅5mmの短冊状サンプルを恒温恒湿槽にセッ
トされた定加重伸び試験機のチャック間距離150mm
長になるようにセットし、65RH%で温度30〜20
0℃まで昇温速度2℃/分で昇温させ、変形量の平均傾
きを熱膨張係数とした。この時温度範囲を指定する必要
がある。単位は10-6/℃である。 4.酸素透過率:ASTM−D−3985に準じ23
℃、0RH%で測定した。単位はcc/m 2 ・24時間
・シートである。MOCON社製OX−TRAN2/2
0を用いた。 5.水蒸気透過率:JIS−K7129 B法に従い、
40℃、90RH%で測定した。単位はg/m2 ・24
時間・シートである。
【0072】MOCON社製PERMATRAN−WI
Aを用いた。 6.光線透過率:分光光度計U−3410((株)日立
製作所製)を用いて、波長300〜700nmの範囲に
おける可視光線の全光線透過率を測定し、550nmで
の光線透過率を採用した。 7.そり:JIS K6911に従って測定した。 8.表面抵抗値:25℃、65RH%の雰囲気下でアド
バンテスト製R8340Aのデジタル超高抵抗微小電流
計で印加電圧100Vで三端子電極を用い、主電極とガ
ード電極間の抵抗値を測定した。対電極はアースしてお
く。単位はΩ/□である。 9.耐摩耗性:#1000スチールウールで擦る力によ
って表面にできる擦り傷の付き易さから判定した。 10.鉛筆硬度:JIS−K5400に準じ各種硬度の
鉛筆を90度の角度でフィルムに押しあて荷重1kgで
引っ掻きを与えたときに傷が発生した鉛筆の硬さで表し
た。 11.リターデーション:偏光顕微鏡下にサンプルをセ
ットし、消光位から45°サンプルを回転しコンペンセ
イターで偏光干渉色をうち消す値をリターデーションと
した。単位はnmである。
【0073】
【実施例】以下に、本発明をより理解しやすくするため
に実施例、比較例を示す。
【0074】実施例1 有機高分子化合物Aとしてノルボルネン系樹脂である環
状オレフィン共重合体COC(JSR社製”アート
ン”、固有粘度:0.67、Tg:171℃)を用い、
常法に従い、原料Aを乾燥後250mmのタンデム型溶
融押出機に供給して320℃で溶融させ、またその樹脂
Aに積層剥離する樹脂Bとしてポレエチレンテレフタレ
ートPET樹脂(固有粘度:1.25、Tg:70℃)
を常法に従い、原料Bを乾燥後65mmの溶融押出機に
供給して280℃で溶融させ、それぞれを15μm以上
の異物を除去するフィルターを通過させた後、B/A/
Bの3層になるように積層アダプターにて積層した後、
2200mm幅のカラス口金形状のTダイ口金からLD
間として50mmの距離にあるキャストドラム上にシー
ト状に押出し、エアーチャンバーを用いて60℃に保た
れた鏡面クロムメッキドラム(ドラム直径:1800m
m、表面最大粗さRt:0.1μm、)上に30m/m
inの速度で密着、冷却固化させた。このときの溶融流
体の流れは、口金内のランド部の流動方向と、溶融体の
引き取り方向とは、なるべく一致するように吐出引き取
りさせないと口金スジなどの表面欠点が発生しやすくな
る。具体的には水平線に対して角度30度傾けた傾斜口
金とした。
【0075】かくして得られた3層キャストフィルムは
30/200/30μmからなる厚み260μmであ
り、厚みむらとしては長手方向、幅方向とも2%以下と
小さいものであり、しかも、その厚みむらの周波数解析
をしても3〜10Hzの着地振動起因の厚みむらは皆無
であり、厚み均質性に優れており、さらに平面性にも優
れた、クレーター・口金スジなどの表面欠点のない、非
晶性のシートであり、また端部も幅変動もなく、透明で
完全な非晶質のものであり、キャスト性に優れたもので
あった。
【0076】該3層フィルムから片面のB層を剥離し、
その剥離したA樹脂フィルム面にコロナ放電処理を行
い、ガスバリアコートを行ない、150℃で硬化させ、
厚さ1μmにコートし、ロールに巻き取った。なお、ガ
スバリア組成は、ポリビニルアルコール45重量%、平
均径13mμの球形コロイダルシリカ55重量%、架橋
剤と触媒としてアルミニウムアセチルアセトネート(A
/A層)からなる水/メタノール分散液を用いた。
【0077】このガスバリア層をコートした面にさらに
ハードコート層をコートし、水を乾燥後、UVで硬化さ
せて、厚さ2μmにコートし、ロールに巻き取った。な
お、ハードコート組成は、アクリル樹脂30重量%、平
均粒径45nmの球状コロイダルシリカ70重量%であ
った。
【0078】この様にして熱可塑性樹脂Aの片面にガス
バリアG層とハードコートH層をコートした3層積層フ
ィルムの非コート面からB層を剥離した後にA層面に連
続コロナ放電処理を行い、このコロナ処理面同士をニッ
プ力により空気を排除して180℃で重ね合わせ、H/
G/A/A/G/Hからなる6層の多層積層体を得た。
この多層積層体を300×400mmに枚葉に切断し
た。この枚葉シート500枚を重ねた積層体を230℃
の加熱プレスを行い、平面性の改良とA層間の接着向上
を行った。
【0079】かくして得られた各層の熱膨張係数αは、
A層:55(×10-6/℃)、G層:20(×10-6
℃)、H層:12(×10-6/℃)という傾斜構造とな
っていた。
【0080】この枚葉の多層積層シートにまず500オ
ングストローム厚みの酸化珪素層、さらにその上に基板
温度を200℃に加熱して2000オングストローム厚
みのITO層をスパッタリング装置により上記H層上に
順次積層させた。かくして得られたITO膜表面の表面
抵抗値は、15Ω/□であった。また、この多層積層体
は、カールすることもなく、またITO膜にもクラック
や皺などの欠点も存在しなかった。
【0081】こうして得られた多層積層体は、携帯電話
表示画面、パソコン表示画面などLCDプラ基板、特に
大画面のカラー表示などの光学特性に厳しい用途などに
有用に用いることができた。 実施例2 実施例1で製造した厚さ200μmのA層の代わりに、
400μmと厚さを変更してA/B/Aからなる3層積
層シートを製造した。該シートから両面に積層されたB
層を剥離して、その両面にガスバリアG層と、さらにハ
ードコートH層とを積層コートして、端部にナール加工
してロール状に巻き取った。熱膨張係数αは実施例1と
同様傾斜構造であった。これを枚葉にカットした後に、
実施例1と同様に酸化珪素、ITOをスパッタした。
【0082】得られた多層積層シートは、光学的に優れ
た特性を示していた。 比較例1 実施例1で用いたいガスバリアG層とハードコートH層
を用いないでA層に直接スパッタする以外は実施例1と
全く同様にしてITO膜を付けたところ、ITO膜には
クラック、皺、亀裂が入り、基板もカールしており、光
学的用途には使用できなかった。これは熱膨張係数を傾
斜構造としなかったことによるものと考えられるもので
あった。
【0083】
【発明の効果】表面無欠点、光学的等方性、超ガスバリ
ア性、強い耐摩耗性、優れた導電性などの厳しい要求特
性を満足した、しかも品質のバラツキの少ない、しかも
低コストで製造できる多層積層体、特に透明な樹脂基板
に透明導電層が形成された光学用多層積層体が提供され
るものである。
【0084】すなわち、熱膨張係数αの異なる多層の積
層体において、該熱膨張係数αが順次小さくなるように
3層以上に多層積層することにより得られた多積層体で
ある。さらに詳しくは大きな熱膨張係数α1 を有したA
層の両面に、その熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係
数α2 であるC層やD層を積層した多層積層体にするこ
とにより達成可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AA19 AA22 AA33 AA34 AA35 AA36 AA37 AA38 AA42 AA55 AB74 BA02 CA05 DA01 4F100 AA00B AA17E AK01A AK01B AK01C AK01D AK01E AK02A AK02J AK43A AK45A AK54A AK55A AL01A BA05 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10E BA15 CB00 DE01B EC03 EH20 EH202 EJ172 EJ422 EJ502 GB90 JA02B JA02C JA02D JA02E JA05A JJ03 JN08 YY00 YY00A 4J002 AA001 AB011 BB001 BE021 BG001 CC161 CC181 CD001 CF001 CG001 CK021 CL001 CP031 DE096 DE126 DE136 DE146 DJ016 FD016 GF00 GP00 GQ00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機樹脂からなるA層上に、該有機樹脂A
    層の熱膨張係数α1よりも小さい熱膨張係数α2 を有す
    る層の複数が、該A層から遠ざかるにつれ該熱膨張係数
    α2 値が順次小さくなるように積層されてなることを特
    徴とする多層積層体。
  2. 【請求項2】有機樹脂からなるA層の両面に、該A層の
    熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数層α2 を有する
    層が積層されてなることを特徴とする請求項1記載の多
    層積層体。
  3. 【請求項3】有機樹脂からなるA層の片面に、該A層の
    熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α2 を有する層
    が積層されてなる積層体が複数用いられ、A層面同士を
    貼り合わされることにより、熱膨張係数α1 のA層の両
    面に該A層の熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α
    2 を有する層が積層された構成からなることを特徴とす
    る請求項1または2記載の多層積層体。
  4. 【請求項4】有機樹脂からなるA層面が、表面活性化処
    理を施されたものであり、該処理を受けたA層面同士が
    加熱圧着により貼り合わされてなることを特徴とする請
    求項3記載の多層積層体。
  5. 【請求項5】有機樹脂からなるA層面が接着剤を塗布さ
    れたものであり、該該接着剤塗布を受けたA層面が該接
    着剤により貼り合わされてなることを特徴とする請求項
    3記載の多層積層体。
  6. 【請求項6】該熱膨張係数α1 からなる2枚のA層の間
    に、該熱膨張係数α 1 と本質的に同じポリマー層を溶融
    押出ラミネートして、該処理層同士が圧着されて貼り合
    わされてなることを特徴とする請求項3記載の多層積層
    体。
  7. 【請求項7】光線透過率が70%以上であることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5または6記載の多積積
    層体からなることを特徴とする光学用多積積層体。
  8. 【請求項8】液晶表示基板用材料であることを特徴とす
    ることを特徴とする請求項7記載の光学用多積積層体。
  9. 【請求項9】熱膨張係数α1 のA層の両面に、樹脂Aと
    は非相溶性のポリマーであってかつAの熱膨張係数α1
    よりも小さな熱膨張係数α2 であるB層を溶融積層して
    B層/A層/B層の層構成の積層体を口金から押出し、
    冷却固化せしめることを特徴とする多層積層体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】熱膨張係数α1 のA層の両面に、樹脂A
    とは非相溶性のポリマーであってかつAの熱膨張係数α
    1 よりも小さな熱膨張係数α2 であるB層を溶融積層し
    てB層/A層/B層の層構成の積層体を口金から押出
    し、冷却固化して積層体を製造し、次いで、該積層体か
    らB層を剥離し、更に該B層を剥離した後のA層面に、
    該A層の熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α2
    有するC層を積層することを特徴とする請求項9記載の
    多層積層体の製造方法。
  11. 【請求項11】A層のガラス転移温度Tgが160℃以
    上のものであることを特徴とする請求項9または10記
    載の多層積層体の製造方法。
  12. 【請求項12】該A層が、ポリアリレート(PAR)、
    ポリカーボネート(PC)、環状オレフィン共重合体
    (COC)、ポリスルフォン(PSu)、ポリエーテル
    スルフォン(PES)、およびそれらの変性体から選ば
    れた熱可塑性重合体からなることを特徴とする請求項
    9、10または11記載の多層積層体の製造方法。
  13. 【請求項13】C層が、無機微粒子を多量に含む有機膜
    であることを特徴とする請求項10、11または12記
    載の多層積層体の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13記載の無機微粒子を多量に含
    む有機膜C層の上に、該有機膜C層の熱膨張係数α2
    りも小さな熱膨張係数α3 を有する金属酸化物からなる
    D層を積層することを特徴とする請求項13記載の多層
    積層体の製造方法。
  15. 【請求項15】熱膨張係数α1 のA層の両面に、樹脂A
    とは非相溶性のポリマーであってかつAの熱膨張係数α
    1 よりも小さな熱膨張係数α2 であるB層を溶融積層し
    てB層/A層/B層の層構成の積層体を口金から押出
    し、冷却固化して積層体を製造し、次いで、該積層体か
    らB層を剥離し、更に該B層を剥離した後のA層の両面
    に、該A層の熱膨張係数α1 よりも小さな熱膨張係数α
    2 を有するC層を積層することを特徴とする請求項10
    記載の多層積層体の製造方法。
  16. 【請求項16】C層/A層/C層と積層された積層体を
    枚葉にカットし、該枚葉カット体に加熱プレス処理を施
    して平面性を改良することを特徴とする請求項15記載
    の多層積層体の製造方法。
  17. 【請求項17】C層/A層/C層と積層された積層体を
    枚葉にカットし、該枚葉カット体を複数重ね合わせて加
    熱プレス処理を施して平面性を改良することを特徴とす
    る請求項16記載の多層積層体の製造方法。
  18. 【請求項18】多層積層体が、光学用多層積層体である
    ことを特徴とする請求項9、10、11、12、13、
    14、15、16または17記載の多層積層体の製造方
    法。
  19. 【請求項19】光学用多層積層体が、液晶表示基板用材
    料であることを特徴とすることを特徴とする請求項18
    記載の多積積層体の製造方法。
JP2000146222A 2000-05-18 2000-05-18 多層積層体およびその製造方法 Pending JP2001322199A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000146222A JP2001322199A (ja) 2000-05-18 2000-05-18 多層積層体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000146222A JP2001322199A (ja) 2000-05-18 2000-05-18 多層積層体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001322199A true JP2001322199A (ja) 2001-11-20

Family

ID=18652613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000146222A Pending JP2001322199A (ja) 2000-05-18 2000-05-18 多層積層体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001322199A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004262080A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Nitto Denko Corp フィラー分散系樹脂シート、画像表示装置用基板および画像表示装置
JP2008062481A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Jsr Corp 積層フィルム
JP2008539320A (ja) * 2005-04-28 2008-11-13 モノソル エルエルシー 水溶性組成物及び構造体並びにこれらの製造方法及び使用方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004262080A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Nitto Denko Corp フィラー分散系樹脂シート、画像表示装置用基板および画像表示装置
JP2008539320A (ja) * 2005-04-28 2008-11-13 モノソル エルエルシー 水溶性組成物及び構造体並びにこれらの製造方法及び使用方法
JP2008062481A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Jsr Corp 積層フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100825177B1 (ko) 열가소성 수지 필름을 포함하는 적층체
US7686987B2 (en) Polycarbonate films prepared by coating methods
US7163738B2 (en) Polyvinyl alcohol films prepared by coating methods
US7494702B2 (en) Near-infrared ray shielding film
US7048823B2 (en) Acrylic films prepared by coating methods
TW200307003A (en) Optical films prepared by coating methods
JP5451214B2 (ja) 偏光子支持基材用フィルム
US20060127608A1 (en) Sulfone films prepared by coating methods
JP2003340851A (ja) コーティング法およびこれによって作製されたポリビニルブチラールフィルム
US11360251B2 (en) Film and layered body having specified thickness ratios of thermoplastic layers
KR20080002687A (ko) 경화성 수지 조성물,코팅 필름, 및 이를 구비한 편광판 및 표시장치
JP2002069210A (ja) 光学用等方性シートおよびその製造方法
JP6022903B2 (ja) 透明導電フィルム
JP2002103410A (ja) 高分子シートの製造方法および高分子シート
JP2001322199A (ja) 多層積層体およびその製造方法
JP4610224B2 (ja) キャスト法によるプラスチックフィルム製造用支持体フィルム
JP2019094475A (ja) ポリエステルフィルム
JP2017132255A (ja) 積層フィルムおよびその製造方法
KR20050086513A (ko) 광학 스위치 마이크로필름
JPH10106455A (ja) 陰極線管用積層ポリエステルフイルム
JP6167628B2 (ja) ガラス貼り合わせ用ポリエステルフィルム
JP2009079170A (ja) 成型転写箔用ポリエステルフィルム
JPH11314298A (ja) 多層フィルム及びその製造方法
JP2002355933A (ja) 金属缶外面貼合せ用多層積層フィルム
JP2020076063A (ja) 光学用ポリエステルフィルムロール