JP2001321176A - ゼブラフィッシュトランスグルタミナーゼ - Google Patents
ゼブラフィッシュトランスグルタミナーゼInfo
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Abstract
等の診断への利用可能性が示唆されているゼブラフィッ
シュトランスグルタミナーゼの提供が望まれている。 【解決手段】 遺伝子工学的手法を用いて、良質なゼブ
ラフィッシュ由来のトランスグルタミナーゼを提供す
る。
Description
由来のトランスグルタミナーゼ(ZTGase)、ZT
GaseをコードするDNA、該DNAを含有する発現
ベクター及び該発現ベクターを含有する形質転換体を提
供するものである。
応を触媒する酵素であり、ペプチド鎖中のグルタミン残
基のγ−カルボキシアミド基をアシル供与体とし、タン
パク質やペプチド鎖中のリジン残基のε−アミノ基を受
容体とする、タンパク質の翻訳後修飾酵素の一つであ
る。この酵素が触媒する反応には、アシル転移反応、グ
ルタミン残基へのアミン化合物の付加反応、タンパク質
間架橋反応及びアミン基質非存在下でのグルタミン残基
のグルタミン酸残基への脱アミド化反応が含まれる。ヒ
ト及びマウスにおいては、5種類のトランスグルタミナ
ーゼが同定されており、A.フィブリンの架橋における
血液凝固、B.フィブロネクチン、コラーゲンの架橋に
よる創傷治癒、C.ケラチン、インボルクリン、ロリク
リンなどの架橋による角質層の安定化、D.Gタンパク
質としてのシグナル伝達、E.ヒト肝細胞における急性
期反応の仲介、F.TGF−βの活性化、G.ECMタ
ンパク質の架橋による細胞接着、H.ポリグルタミン病
への関与、I.ヒストンの架橋による転写制御、J.R
b、Sp1の不活性化によるアポトーシスの誘導、K.
角質化上皮の安定化、L.前立腺分泌タンパク質の架橋
などに関する生理機能が報告されている。最近、ゼブラ
フィッシュ(danio rerio)の尾鰭再生に関連して、ト
ランスグルタミナーゼが大量に発現していることが確認
されたことにより、生物の再生現象へのトランスグルタ
ミナーゼの関与が示唆されている。
ィッシュトランスグルタミナーゼは細胞の増殖、分化、
再生との関連及び肝疾患等の診断への利用可能性が示唆
されている。そこで、ゼブラフィッシュトランスグルタ
ミナーゼの提供が望まれている。
関する本酵素の機能を解析するために、遺伝子工学的手
法を用いて、良質なゼブラフィッシュ由来のトランスグ
ルタミナーゼを提供する。
その尾鰭細胞のトランスグルタミナーゼ(以下ZTGa
seと略称する)遺伝子のクローニングを行い、次いで
このクローニングした遺伝子の塩基配列を解明すること
に成功し、本発明に到達したものである。すなわち本発
明は、ゼブラフィッシュトランスグルタミナーゼ、ZT
GaseをコードするDNA、発現用ベクター内でZT
Gaseを発現させるように構築した組換えDNA及び
該組換えDNAを保持する形質転換体を提供するもので
ある。
チノサイトトランスグルタミナーゼとは32%以上の相
同性、ヒトファクターXIIIaとは47%以上の相同性を
有するが、新規なアミノ酸配列であり、又塩基配列も当
然のことながら上記の既知のトランスグルタミナーゼと
は異なり、新規なものである。
るDNAは新規なものであり、このDNAでDNA感染
又は形質転換させた菌体又は細胞を用いれば、天然物か
らでは困難であった純粋な、汚染されていないZTGa
se前駆体タンパク質や成熟タンパク質を大量に産生さ
せ、精製することができる。ZTGaseは、タンパク
質の生化学的研究はもとより、生体適合性に優れた人口
皮膚の開発及び人工臓器用のタンパク質材料の強化に利
用することができる。
定の遺伝子の情報を微生物、培養細胞などで発現するよ
うにプロモーターなどを組み込んだベクターをいう。ベ
クターとは、プラスミド、ファージ、ウイルスのよう
な、外来性DNAを組み込み宿主細胞中で増えることの
できるDNAをいう。本発明におけるZTGaseをコ
ードするDNAを含有する発現ベクターは、バイオ実験
イラストレイテッド(中山広樹、西方敬人、秀潤社)に
記載されている一般的な発現ベクターの作成方法に従っ
て製造することができる。ZTGaseをコードするD
NAについては、全合成あるいは半合成によっても製造
することができる。ZTGaseのcDNAの制限酵素
による消化に当っては、Eco RI、Sal I、Ba
m HI等の制限酵素を用いることができる。
ドとしては、例えば大腸菌由来のpACYC177,p
ACYC184,pUC8,pUC9,pBR322,
pINIIIA1,pKK233−2などが挙げられる
が、その他のものであっても宿主内で複製増殖されるも
のであれば、いずれをも用いることができる。またDN
A断片を組み込むファージベクターとしては、例えばM
13ファージmp9,M13ファージmp8,gt1
1,EMBL3,Charon4などが挙げられるが、
その他のものであっても宿主内で複製増殖できるもので
あれば用いることができる。
ァージベクターは適当な宿主例えばEscherichia、Bacil
lus、Streptomyces、Saccharomyces属菌及び動物細胞で
あるサル由来のCOS細胞などに導入する。上記Escher
ichia属菌の例としては、E.coli XL1−Blu
e株,UT481株,JM103株,JM83株,JM
109株,NM522株,MV1304株、Bacillus属
菌の例としてはBacillus subtilis、Streptomyces属菌
の例としてはStreptomyces coelicolor、Saccharomyces
属菌の例としてはSaccharomyces cerevisiaeなどが挙げ
られる。このようにして得られた形質転換体から、目的
とするDNAを含有するファージ又はプラスミド等のベ
クターを単離する方法としては、例えばZTGaseの
一部をコードするオリゴヌクレオチドをプローブとして
用いたコロニーハイブリダイゼーション、プラークハイ
ブリダイゼーション等によるハイブリダイゼーションに
より行うことができる。単離されたファージあるいはプ
ラスミドから目的とするクローン化DNAを切り出し、
ZTGaseをコードするDNAの塩基配列を、適当な
制限サイトがある場合はそれを利用して、適当な制限サ
イトがない場合はDNase Iを用いた欠損体を調製
しM13ファージを用いたダイデオキシ法によるなどし
て、決定する。
aseをコードするDNAは目的によって、そのまま、
又は所望により制限酵素で消化して使用することができ
る。クローン化されたDNAから発現させたい領域を切
り出し、切り出されたDNAを発現に適したビークル
(ベクター)中のプロモーターの下流に連結することに
よって発現ベクターを得ることができる。切り出された
DNAは、その5′末端に翻訳開始コドンであるATG
及び/又は3′末端に翻訳終止コドンであるTAA,T
GA又はTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始
コドンや翻訳終止コドンを、適当な合成DNAアダプタ
ーを用いて付加することもできる。更に、連結されたD
NAを発現させるためには、その上流にプロモーターを
接続する。ベクターとしては、上記のEscherichia属菌
由来のプラスミド、例えば、pACYC184、pUC
9、pKK233−2、pACYC177、pACYC
184、pUC8、pBR322、pINIIIA1、Bac
illus属菌由来のプラスミド、例えばpHY300PL
K、Saccharomyces属菌由来のプラスミド、例えばpB
TI−1、Streptomyces属菌のプラスミド、例えばPI
J61、COS細胞のプラスミドpSVLなどが挙げら
れる。
は、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモ
ーターであればいかなるものでも用いることができる。
形質転換する際の宿主がEscherichia属菌である場合は
lac、tac、trp、lpp、phoA等のプロモ
ーター、Bacillus属菌の場合はSP02,βアミラーゼ
等のプロモーター、Saccharomyces属菌の場合はPAC
D1(アルコールデヒドロゲナーゼプロモーター)、P
CYC1(チトクロームC プロモーター)、COS細
胞の場合はSV40アーリー及びレイトプロモーターな
どが、その例として挙げられる。このようにして構築さ
れたZTGaseをコードするDNAを含有するベクタ
ーを用いて、形質転換体を製造する。
acillus属菌、Saccharomyces属菌、Saccharomyces属
菌、COS細胞などが挙げられる。上記Escherichia属
菌、Bacillus属菌、Saccharomyces属菌、Saccharomyces
属菌、COS細胞の具体例としては、前記したものと同
様のものが挙げられる。このようにして、ZTGase
をコードするDNAを含有する発現ベクターで形質転換
された形質転換体が得られる。本発明において形質転換
体を培養する際、培養に使用される培地としては、通常
のものでよいが、LB培地、M9培地、T培地などが挙
げられる。培地のpHは約6〜9、好ましくは7前後であ
る。培養時間、温度、培養方法等は適宜選択できるが、
振盪培養、培養温度25℃前後、好ましくは25℃より
若干低めがよく、特に好ましい組合せとしては、25
℃、24時間、1mMIPTGを含むLB培地(pH7.
2)での振盪培養が挙げられる。例えば下記の方法によ
って、上記培養物からZTGaseを分離精製すること
ができる。菌体あるいは細胞を培養し、公知の方法によ
って菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸
濁し、超音波、オスモティックショック、リゾチーム及
び/又は凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊
したのち、遠心分離又はろ過によってZTGaseの前
駆体タンパク質や成熟タンパク質の粗抽出液を得ること
ができる。上記緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなど
のタンパク質変性剤又はトリトンX−100などの界面
活性剤が含まれていてもよい。前駆体タンパク質や成熟
ペプチドが培養液中に分泌される場合には、培養終了
後、それ自体公知の方法で、菌体あるいは細胞と上清と
を分離し、上清を回収する。このようにして得られた培
養上清、あるいは抽出液中に含まれる前駆体タンパク質
や成熟タンパク質は、それ自体公知の分離・精製法を適
切に組み合わせて行うことができる。これらの公知の分
離・精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を
利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、及び
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主と
して分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグ
ラフィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティ
ークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方
法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差
を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を
利用する方法及び抗体カラムクロマトグラフィーを利用
する方法などが挙げられる。
どを略号で表示する場合には、IUPAC−IUB Com
mision on Biochemical Nomenclatureによる略号あるい
は当該分野における慣用略号に基づき表示し、その例を
下記に示す。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る
場合は、特に明示しなければL体を示すものとする。D
NA:デオキシリボ核酸、cDNA:相補的デオキシリ
ボ核酸、A:アデニンT:チミン、G:グアニン、C:
シトシン、RNA:リボ核酸、mRNA:メッセンジャ
ーリボ核酸、dATP:デオキシアデノシン三リン酸、
dTTP:デオキシチミジン三リン酸、dGTP:デオ
キシグアノシン三リン酸、dCTP:デオキシシチジン
三リン酸、ATP:アデノシン三リン酸、Gly又は
G:グリシン、Ala又はA:アラニン、Val又は
V:バリン、Leu又はL:ロイシン、Ile又はI:
イソロイシン、Ser又はS:セリン、Thr又はT:
スレオニン、Cys又はC:システイン、Met又は
M:メチオニン、Glu又はE:グルタミン酸、Asp
又はD:アスパラギン酸、Lys又はK:リジン、Ar
g又はR:アルギニン、His又はH:ヒスチジン、P
he又はF:フェニールアラニン、Tyr又はY:チロ
シン、Trp又はW:トリプトファン、Pro又はP:
プロリン、Asn又はN:アスパラギン、Gln又は
Q:グルタミン
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ブラリーの作製 ゼブラフィッシュ尾鰭(virgin phase:バージン期)と
再生後7日目の尾鰭(regeneration phase:再生期)よ
り抽出された全RNAを材料にして、ZAP−cDNA
合成キット(東洋紡)を用いて、ポリ(A)セレクショ
ンを行った。ポリ(A)セレクションによって精製され
たmRNAを鋳型にMMLV−RTase(モロニーマ
ウス白血病ウイルス逆転写酵素)を用いて一本鎖cDN
Aを合成した。RNaseH(上記キット中の試薬)に
よりmRNAを消化した後、大腸菌DNAポリメラーゼ
I(上記キット中の試薬)によって2本鎖cDNAを合
成した。合成されたcDNAをUni−ZAP Arm
s(上記キット中の試薬)にライゲーションしGigapack
III Gold packaging extract(上記キット中の試薬)
にパッケージングした。パッケージング産物を、XL
I−Blue MRF′(上記キット中の試薬)との共
存培養によって増幅し、以下の実験で使用した。
MRF′を(37℃、15分間)共存培養し、その後ト
ップアガー(NZY、バイオプロダクト)と共にプレー
ティングした。出現したプラークを2枚のニトロセルロ
ースメンブレンに移し、それぞれを、バージン期尾鰭と
再生期尾鰭のcDNAライブラリーからPCR DIG Probe
High Prime(ベーリンガー)を用いて作製したプローブ
とハイブリダイズさせた。オートラジオグラフィーによ
りコロニーのシグナルを検出し、バージン期尾鰭プロー
ブでのシグナルと再生期尾鰭プローブでのシグナルとを
比較することによって再生尾鰭に特異的なコロニーのシ
グナルを74個検出した。74個のシグナルに対応する
74クローンについて、そのDNA配列を決定した。そ
の結果、21クローンが新規なDNA配列であることが
分かった。
ニング 胚及び再生尾鰭におけるトランスグルタミナーゼの発現
部位を調べるために、得られた21クローンについてin
situハイブリダイゼーションを行った。まず、胚又は
再生尾鰭を4%パラホルムアルデヒドで一晩固定し、P
BSで洗浄し、100%メタノール内に浸した。次に、
メタノールをPBSに置換し、胚又は再生尾鰭を6%過
酸化水素水で脱色し、10μg/mlのプロテインキナーゼ
で消化した。再び4%パラホルムアルデヒドで固定し、
洗浄し、Hb4液(50%ホルムアミド・5×SSC・
50μg/mlヘパリン・10mg/ml全RNA)を用いてプ
レハイブリダイズさせた。そして、RNAポリメラーゼ
により作製したDIGアンチセンスプローブをHb4液
に添加し、一晩ハイブリダイズさせた。その後、胚又は
再生尾鰭をSSCで洗浄し、抗牛血清存在下で抗DIG
−AP Fabフラグメント(ベーリンガー)と一晩反
応させた。得られた反応混合物をPBSで洗浄し、PB
SをAP反応バッファー(1M Tris−HCl(pH9)
5.0ml、1MMgCl2 2.5ml、5M NaCl
1.0ml及び10%Tween20 500μlをH2Oで50m
lにメスアップしたもの)と置換し、BM purpl
e AP基質(ベーリンガー)によって発色反応させ
た。
ゼーションを行った結果、クローンNo. 64がゼブラフ
ィッシュにおける造血・血管形成組織、ICM(Interm
ediate Cell Mass:内部細胞塊)及び心臓などに発現が
局在していることが明らかになった。
離したクローンNo. 64は約600bpのフラグメント
であり、全長遺伝子をクローニングするため、3′末端
側に対応するプライマーを設計し、このプライマーをP
CRによりDIGプローブを作製し、ハイブリダイゼー
ションによるスクリーニングを行った。2日目と7日目
の再生尾鰭由来のcDNAライブラリーを用い、両方の
cDNAライブラリーから約2.5kbのクローンを得
た。kilo-sequence用Deletion kit(宝酒造)を用いて
欠失変異体を作製し、得られたクローンの配列を決定し
た。クローンのDNAがコードするアミノ酸配列を解析
した結果、ヒトケラチノサイトトランスグルタミナーゼ
と37%以上の、及びヒトファクターXIIIaと42%以
上の相同性を示したため、クローンNo. 64をゼブラフ
ィッシュトランスグルタミナーゼと命名した。クローン
No. 64のcDNA塩基配列を配列番号1に示した。
用いて連結し、ゼブラフィッシュトランスグルタミナー
ゼcDNA発現プラスミドpIL6TG1を得た。公知
の方法によりpIL6TG1を大腸菌HB101に導入
し、形質転換体、すなわち大腸菌HB101/pIL6
TG1(AJ12730)を得た。
コロニーを形成させ、得られたコロニーをアンピシリン
200μg/ml含有寒天プレート上に塗布し、30℃で一
晩培養した後、このプレート上で増殖した菌体約2cm2
を採取し、アンピシリン200μg/ml含有M9カザミノ
酸培地(Na2HPO4・12H2O 6g/l、KH2PO4
3g/l、NaCl 0.5g/l、NH4Cl 1g/l、カ
ザミノ酸2g/l、L−Leu 0.2g/l、L−Pro
0.2g/l、チアミン・HCl 2mg/l、MgSO4・7
H2O 0.5g/l、CaCl2・2H2O 0.015g/
l、グルコース2g/l)100mlを含む坂口フラスコへ接
種した。これを、30℃で約16時間培養し、その後菌
体を集菌した。
0.3ml、20mM Tris−HCl/30mM NaCl混液
30mlに添加し、懸濁させた。さらに、4mg/mlリゾチ
ーム溶液1mlを添加し、撹拌後、0℃で1時間放置し
た。その後、菌体懸濁液を超音波で破砕し、これを遠心
(8000rpm、10分間)し、菌体破砕上清を調製し
た。また、トランスグルタミナーゼcDNAを有しない
プラスミドを保持する大腸菌(HB101/PBSF2
−SD7)からも、同様な方法を用いて菌体破砕物の遠
心上清液を調製した。この上清液中のトランスグルタミ
ナーゼの分子量を測定したところ約83000であっ
た。
性を、モノダンシルカダベリンのメチル化カゼインへの
結合による蛍光強度(350nmの励起波長光による48
0nmの蛍光強度)の変化を指標とした活性検出法によっ
て検定した。本活性検出法はNippon Suisan Gakkaishi
(1991年)の第57巻、1203〜1210頁に記載されている方法
を基に、若干の修正を加えたものである。即ち、メチル
化カゼイン1mg/ml、モノダンシルカダベリン15M、C
aCl2 5mM, Tris−HCl(pH7.5)50mM, DT
T 3mMの組成よりなる溶液(サンプル添加後に2.5m
lになるよう調製)に各検定サンプル150μlを添加
し、撹拌後、37℃で30分間保温した。反応後、ED
TA溶液を最終濃度10mMとなるように添加し、各反応
溶液の蛍光強度を蛍光強度計(MTP−32マイクロプ
レートリーダー,コロナ電気)により測定した。
例で得られたトランスグルタミナーゼcDNAを含む発
現プラスミドを保持する大腸菌の菌体抽出液には、明ら
かにトランスグルタミナーゼ活性が存在することが判明
した。このことより、我々の取得したcDNAが、トラ
ンスグルタミナーゼをコードしうるものであることが明
らかになった。
Claims (6)
- 【請求項1】 以下の理化学的性質、(1)モノダンシ
ルカダベリンをメチル化カゼインへ結合させる、(2)
ゼブラフィッシュに由来する、(3)ヒトケラチノサイ
トトランスグルタミナーゼと37%以上の、及びヒトフ
ァクターXIIIaと42%以上の相同性を有する、(4)
ゼブラフィッシュ初期胚のICM及び血島での局在した
発現が認められる、(5)分子量が約83000であ
る、(6)N末端ペプチドドメイン,βサンドウィッチ
ドメイン,触媒コア,βバレルドメイン1,βバレルド
メイン2の5個のドメインからなることを特徴とするタ
ンパク質。 - 【請求項2】 配列番号2に示されるアミノ酸配列を含
む請求項1記載のタンパク質。 - 【請求項3】 請求項1記載のタンパク質をコードする
DNA。 - 【請求項4】 配列番号1に示される配列からなる請求
項3記載のDNA。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載のDNAを含有する
発現ベクター。 - 【請求項6】 請求項5記載の発現ベクターを含有する
形質転換体。
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---|---|---|---|
JP2000141526A JP2001321176A (ja) | 2000-05-15 | 2000-05-15 | ゼブラフィッシュトランスグルタミナーゼ |
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0723787A (ja) * | 1993-07-13 | 1995-01-27 | Ajinomoto Co Inc | 魚由来トランスグルタミナーゼ遺伝子 |
-
2000
- 2000-05-15 JP JP2000141526A patent/JP2001321176A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0723787A (ja) * | 1993-07-13 | 1995-01-27 | Ajinomoto Co Inc | 魚由来トランスグルタミナーゼ遺伝子 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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