JP2001321074A - 凍結ホイップクリ−ム、凍結ホイップクリ−ム包装体、及び凍結ホイップクリームの製造方法 - Google Patents

凍結ホイップクリ−ム、凍結ホイップクリ−ム包装体、及び凍結ホイップクリームの製造方法

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JP2001321074A JP2000147043A JP2000147043A JP2001321074A JP 2001321074 A JP2001321074 A JP 2001321074A JP 2000147043 A JP2000147043 A JP 2000147043A JP 2000147043 A JP2000147043 A JP 2000147043A JP 2001321074 A JP2001321074 A JP 2001321074A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳脂肪特有の風味が豊富でありながら、造花
した際の保型性が良好であり、安定した製造が可能な凍
結ホイップクリーム、凍結ホイップクリーム包装体、及
び凍結ホイップクリームの製造方法を提供する。 【解決手段】 ホイップしたクリ−ム、及び前記ホイッ
プしたクリ−ムよりも乳脂肪含量が高い非ホイップクリ
ームの混合物を凍結してなる風味及び物性が良好な凍結
ホイップクリーム;かかる凍結ホイップクリ−ムが容器
に充填された凍結ホイップクリ−ム包装体;並びに原料
クリ−ムをホイップし、ホイップしたクリ−ムに当該ク
リ−ムよりも乳脂肪含量が高い非ホイップクリ−ムを添
加し、混練した後、凍結することを特徴とする凍結ホイ
ップクリ−ムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳脂肪特有の風味
が豊富でありながら、ホイップする際の安定性が良く、
解凍して造花した際の保型性等の物性が良好な凍結ホイ
ップクリ−ム、その製造方法及び凍結ホイップクリ−ム
包装体に関する。
【0002】本発明において、「クリ−ム」は、生クリ
−ム、及び生クリ−ムに準じて使用される油脂組成物、
例えばコンパウンドクリ−ム、ノンデイリ−クリ−ム等
の総称である。即ち、本発明における「クリ−ム」は、
生クリ−ム及びその代替油脂組成物を示す用語であり、
いずれも乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和
26年12月27日厚生省令第52号)において定義さ
れるクリ−ムに限定されるものではなく、乳主原表示の
全乳脂クリ−ム、コンパウンドクリ−ム、ノンデイリ−
クリ−ム等を包含するものである。また、本発明におい
て「非ホイップクリ−ム」とは実質的にホイップしてい
ないクリ−ムを意味する。尚、本発明において百分率
は、オーバーランの値を除き、特に断りのない限り重量
によるものであり、「乳脂肪含量」は全体の重量に対す
る乳脂肪の重量比率を意味する。また、オ−バ−ラン
は、[一定容積の非ホイップ試料の重量]から[同容積
のホイップ試料の重量]を差し引き、得られた値を[同
容積のホイップ試料の重量]で除した値を百分率で示し
たものである。
【0003】
【従来の技術】一般にクリ−ムは、多様な種類のものが
市販されているが、牛乳から脂肪以外の成分を除去し、
添加物を一切添加しない生クリ−ム、また乳脂肪の一部
又は全部を乳脂肪以外の動物油脂又は植物油脂で置換
し、乳化剤、安定剤等を添加したコンパウンドクリ−ム
が代表的なものである(山内邦男ら編、「ミルク総合事
典」、第167ペ−ジ、株式会社朝倉書店、1992
年)。また、このようなコンパウンドクリ−ムは、外
観、性状が生クリ−ムと類似しており、特に、乳脂肪を
全く含有しないものはノンデイリ−クリ−ムと呼ばれ
る。
【0004】凍結ホイップクリ−ムは、元来、クリ−ム
を主原料とし、これに必要に応じて甘味料、香料、着色
料等を添加してホイップして凍結したものであるが、現
在、生クリ−ム自体をそのまま凍結用ホイップクリ−ム
として使用することはほとんどなく、コンパウンドクリ
−ムを調製した上でホイップして凍結し、凍結ホイップ
クリ−ムとすることが多い。ただし、このようなコンパ
ウンドクリ−ムにも一部生クリ−ムを配合し、最終製品
の乳脂肪含量を増加させる場合がある。
【0005】乳脂肪は風味が豊かであり、食感にも優れ
ているため、凍結ホイップクリ−ムに乳脂肪をどれだけ
配合するかによって(即ち、凍結ホイップクリ−ムの乳
脂肪含量の多少によって)、その凍結ホイップクリ−ム
の風味の善し悪しが決定され、商品価値が大きく左右さ
れる。従来は、凍結ホイップクリ−ムの乳脂肪含量を増
加させるためには、コンパウンドクリ−ム製造時に生ク
リ−ム、又はバター等、乳脂肪分を混合しておくことに
よって、最終的に乳脂肪含量の高い凍結ホイップクリ−
ムを得ていた。
【0006】しかしながら、一般にホイップクリ−ム
は、乳脂肪含量が高いほど、ホイップ時のクリ−ムの性
状が不安定になる傾向がある。特に、大量生産するため
に連続式ホイッパ−を用いてホイップする場合、運転条
件の微妙な変動に対してホイップ後のホイップクリ−ム
の硬さが敏感に変動しすぎる等、総じて乳脂肪含量が高
いほど、連続式ホイッパ−の運転条件を適正な範囲に制
御することが困難になるという傾向があった。尚、以下
の記載においては、このようなホイップ時の安定性を
「ホイップ特性」と記載することがある。
【0007】また、凍結ホイップクリ−ムは、乳脂肪含
量が高いほど、解凍して造花した場合の保型性が悪化す
る傾向にある。即ち、造花した場合に、造花がだれて、
いわゆる造花の「腰」が弱くなったり、また造花の肌が
荒れる「肌荒れ」という現象が起こりやすくなる傾向が
あった。尚、本発明においては、このような凍結ホイッ
プクリ−ムの解凍後の造花の安定性を「物性」と記載す
る。このように、従来の凍結ホイップクリ−ムは、乳脂
肪含量が高いほど、風味は豊かになるが、ホイップ特性
が悪化して工業的規模で生産することが困難になった
り、また物性が悪化して解凍後の造花の保型性が悪化す
るという欠点があったのである。
【0008】一方、ホイップ後のホイップクリ−ムを、
容器に充填し、急速凍結した凍結ホイップクリ−ム包装
体も市販されている。このような凍結ホイップクリ−ム
包装体は、凍結状態で流通し、凍結状態で保管されるた
め、長期間の保存が可能であり、解凍すれば直ちにホイ
ップクリ−ムとして使用できる点で利便性が高く、近年
は業務用及び家庭用の双方において市場に定着しつつあ
る。このような凍結ホイップクリ−ム包装体において
も、クリ−ムの乳脂肪含量を高くするほど、風味は豊か
になるが、製品の物性が損なわれる点は同様であった。
【0009】従来、凍結ホイップクリ−ムの解凍後の物
性を向上させるための種々の技術が開示されており、例
えば、次の(1)及び(2)の技術が知られている。 (1)クリ−ムの組成を調整することによって解凍後の
物性を向上させる技術 (a)特開昭61−100167号公報 (b)特開昭51−151368号公報 (c)特公昭58− 31910号公報 (d)特公昭58− 47152号公報 (e)特開昭58−152457号公報 (f)特開平10−201442号公報 (2)凍結ホイップクリ−ムの製造条件を調整すること
によって解凍後の物性を向上させる技術 (g)特開昭51−151369号公報 (h)特開昭51−151370号公報 (i)特開昭51−151371号公報 前記 (a)は、ラウリン系油脂を70%以上含有する特定
の油脂を使用する技術であり、前記 (b)は大豆蛋白を添
加するものであり、また前記 (c)は特定の乳化剤を選択
するものである。更に、前記 (d)は、特定の油脂、糖又
は糖アルコ−ル、乳化剤等を選択して使用するものであ
り、前記 (e)は、カゼインとカルシウムイオンの濃度を
特定の範囲内に調整するものであり、また前記 (f)は、
トレハロ−スを所定量添加するものである。一方、前記
(g)は均質化の条件を所定の範囲に調整するものであ
り、前記 (h)はホイップの条件を所定の範囲に調整する
ものであり、前記 (i)は、ホイップ後の品温を所定の範
囲に調整するものである。
【0010】尚、凍結ホイップクリ−ム以外の一般的な
起泡性食品に関しても、従来からホイップクリ−ムを使
用する技術が知られており、例えば、次の(3)の技術
が公知である。 (3)ホイップクリ−ムを他の食材と混合する技術 (j)特開昭59−224654号公報 (k)特開昭61−170339号公報 (l)特開昭64−37248号公報 前記 (j)及び (k)は、ホイップしたクリ−ムに、カスタ
−ドクリ−ム等の食品を混合し、泡入りカスタ−ドクリ
−ム又は泡入りサワ−カスタ−ドクリ−ムを得る技術で
ある。尚、カスタ−ドクリ−ムとは、小麦粉を含有し、
専ら卵黄及び/又は卵白のゲル化作用を利用してトロ味
がつけられた非発泡性のソ−スであり、本発明における
「クリ−ム」とは全く異なるものである。また、前記
(k)は、前記 (j)におけるカスタ−ドクリ−ムを、ゲル
化剤を含むヨ−グルトベ−スに置換したものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、凍結ホ
イップクリ−ムの解凍後の物性を向上させるための前記
従来技術(1)は、特定の油脂、添加物等を使用する技
術であるため、製品としての配合を決定する際の自由度
が制約される問題があった。例えば、凍結ホイップクリ
−ムの風味を向上させるためには、風味を向上させる原
料を配合する必要があるが、前記従来技術(1)では、
特定の成分を使用せざるをえないため、配合の自由度が
制約され、風味を向上させるには限界があった。この傾
向は、特に乳脂肪20%を越える凍結ホイップクリ−ム
を調製する場合には顕著である。例えば、乳脂肪20%
を越える凍結ホイップクリ−ムにあっては、解凍後の物
性が特に不安定となるため、原料の配合の段階で、物性
を安定化するための種々の添加物を大量に使用せざるを
得ない。このように風味の向上に寄与しない添加物を使
用することは、当然に最終製品の風味劣化の原因となっ
ていたのである。換言すれば、前記従来技術(1)を使
用した場合には、凍結ホイップクリ−ムの物性は向上す
るが、乳脂肪含量を増加させて凍結ホイップクリ−ムの
風味を向上させる実効に乏しくなるという問題があった
のである。
【0012】また、前記従来技術(2)は、クリ−ムの
乳脂肪含量が特に高い場合、例えば乳脂肪含量が20%
を越える等の場合、十分な効果を得られず、凍結ホイッ
プクリ−ムの乳脂肪含量を増加するためには、前記従来
技術(2)のみでは対応に限界があった。即ち、凍結ホ
イップクリ−ム、又は凍結ホイップクリ−ム包装体にお
いては、風味を良好にするために乳脂肪含量を増加する
ことが望ましいのであるが、従来技術(1)又は(2)
では、安定した物性を有する凍結ホイップクリ−ムを得
ることは困難であり、換言すれば、従来は、高い乳脂肪
含量(即ち良好な風味)と良好な物性とを両立させた凍
結ホイップクリ−ム又は凍結ホイップクリ−ム包装体は
実用化されておらず、これらの製造方法も確立されてい
なかったのである。
【0013】一方、前記従来技術(3)には、凍結ホイ
ップクリームのホイップ特性や物性の向上について何の
開示もされていない。
【0014】したがって、本発明は、乳脂肪含量が高
く、乳脂肪の風味が豊かでありながら、ホイップ特性が
良好で、工業規模での製造が容易であり、しかも凍結解
凍した後に造花した際にも十分な硬さを保持し、造花の
保型性が良く、換言すれば良好な風味と高い物性とを両
立させた凍結ホイップクリ−ム、その製造方法、及び凍
結ホイップクリーム包装体を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、乳脂肪含
量が高く風味が良好であるにもかかわらず、ホイップ特
性及び物性が良好な凍結ホイップクリ−ムを提供するた
めに鋭意研究を行った結果、ホイップしたクリ−ムに、
乳脂肪含量がこれより高い実質的にホイップしていない
非ホイップ液状クリ−ムを添加することによって、乳脂
肪の風味が豊富でありながら極めて高い物性を有する凍
結ホイップクリ−ムが得られること、及びこの技術によ
れば、その凍結ホイップクリ−ムを製造する際のホイッ
プ特性も向上させ得るという新規な事実を見出した。ま
た、このような凍結ホイップクリ−ムを、凍結ホイップ
クリ−ム包装体とすることにより、特に好適に市場に流
通させることができることも見出し、本発明を完成させ
た。
【0016】前記課題を解決するための本発明の第一の
発明は、ホイップしたクリ−ム、及び前記ホイップした
クリ−ムよりも乳脂肪含量が高い非ホイップクリ−ムの
混合物を凍結してなる凍結ホイップクリ−ム、である。
また、前記本発明の第一の発明は、混合物の乳脂肪含量
が、20%超であること、を望ましい態様としている。
前記課題を解決するための本発明の第二の発明は、前記
第一の発明の凍結ホイップクリ−ムが容器に充填された
凍結ホイップクリ−ム包装体、である。前記課題を解決
するための本発明の第三の発明は、原料クリ−ムをホイ
ップし、ホイップしたクリ−ムに当該クリ−ムよりも乳
脂肪含量が高い非ホイップクリ−ムを添加し、混練した
後、凍結することを特徴とする凍結ホイップクリ−ムの
製造方法、である。また、前記本発明の第三の発明は、
原料クリ−ムのホイップ、非ホイップクリ−ムの添加、
及び混練が連続的に行われること、及び原料クリ−ムの
ホイップ、非ホイップクリ−ムの添加、及び混練が、密
閉下で行われること、を望ましい態様としている。ホイ
ップしたクリームに、非ホイップクリームを混合する技
術は、従来知られておらず、特に本発明のように、非ホ
イップクリームを混合した後に凍結して凍結ホイップク
リームとした場合に、その物性が向上するという事実
は、全く知られていなかった。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明について詳細に説明
する。本発明の第一の発明は、風味及び物性が良好な凍
結ホイップクリ−ムである。本発明の凍結ホイップクリ
−ムは、ホイップしたクリ−ムと、それより乳脂肪含量
が高い非ホイップクリ−ムとを混合し、凍結してなるも
のである。尚、本発明において「ホイップしたクリ−
ム」に関しては、ホイップ前後の状態を区別するため
に、ホイップする前の状態を「原料クリ−ム」と記載
し、ホイップした後のクリームを「ホイップしたクリ−
ム」と記載するものとする。
【0018】本発明において、原料クリ−ムは、ホイッ
プできるクリ−ムであれば、いかなるものでも採用でき
る。ただし、原料クリ−ムは、ホイップ用のクリ−ムと
して、乳又は乳製品を主原料として常法によって調製さ
れたものが望ましく、ホイップ用のコンパウンドクリ−
ム又はノンデイリ−クリ−ムが望ましい。このような原
料クリ−ムの乳脂肪含量は15%未満であることが望ま
しい。ここに乳脂肪含量を15%未満とする理由は、乳
脂肪含量15%未満であれば、ホイップ特性が良化する
こと、すなわち安定してホイップすることが容易にな
り、連続式ホイッパ−等を用いて工業的に製造する場合
に工程が安定化するためであり、また最終的に得られた
凍結ホイップクリ−ムの物性も良好になるためである。
また、原料クリ−ムは、乳脂肪含量0%のノンデイリ−
クリ−ムであっても良いが、原料クリ−ムに若干の乳脂
肪が含有されている方が、ホイップ後の工程、(例えば
非ホイップクリ−ムを混合する工程)が安定化するた
め、原料クリ−ムの乳脂肪含量は、0.5%以上15%
未満、特に2〜10%であることが望ましい。
【0019】原料クリ−ムを調製する場合は、種々の油
脂原料が使用できるが、このような油脂原料は、適宜、
必要な融点、SFI、結晶型のものを選択することがで
きる。油脂原料としては、植物性のパ−ム核油、パーム
油、ヤシ油、ナタネ油、トウモロコシ油等、また動物性
の乳脂、牛脂、豚脂等を例示することができる。このよ
うな原料クリ−ムは、例えば次のように調製することが
できる。最初に、油脂原料を60〜80℃の適度の温度
に保持し、乳化剤、その他の副原料を溶解し、油相を調
製する。一方、別途、水溶性原料を水に溶解して水相を
調製する。この場合の水溶性原料には、糖類、例えば、
水飴、ぶどう糖、しょ糖、オリゴ糖等を配合することも
できる。このような糖類の使用は、物性の向上に貢献す
るので望ましい。この水相と前記油相とを混合し、例え
ば、均質機等を使用して5〜30MPaの圧力で予備乳
化する。予備乳化の後には、必要に応じて他の副原料、
生クリ−ム等を添加することもできる。次いで、殺菌、
均質化、冷却、エ−ジング等を行い、原料クリ−ムを調
製する。
【0020】以上のように調製した原料クリ−ムを、常
法に従ってホイップし、「ホイップしたクリ−ム」を調
製する。
【0021】このように調製した「ホイップしたクリ−
ム」に、非ホイップクリ−ムを混合するが、この非ホイ
ップクリ−ムは、未ホイップ状態のクリ−ムである。即
ち、「非ホイップクリ−ム」とは、実質的にホイップし
ていないクリーム、換言すれば原則として人為的な起泡
操作を行っていないクリ−ムを意味している。本発明に
おける非ホイップクリームは、前記原料クリ−ムよりも
乳脂肪含量が高いものであり、基本的には、水中油型乳
化液の状態である。このような非ホイップクリームは、
前記原料クリ−ムと同様にコンパウンドクリ−ムとして
調製することが可能であり、また、牛乳から分離して添
加物を加えていない生クリ−ムを採用することもでき
る。
【0022】非ホイップクリームは、基本的には生クリ
−ム、バタ−、粉末クリ−ム還元品等、乳製品を主原料
とし、水中油型乳化液として調製することが望ましい。
また、ホイップすれば容易にホイップクリ−ムになるよ
うホイップ専用クリ−ムを選択することが望ましい。以
上のような非ホイップクリームは、公知の方法により予
め殺菌を行うが、必要に応じて均質化、エ−ジング等を
施すこともできる。
【0023】本発明は、以上の非ホイップクリームと、
前記のホイップしたクリ−ムとの混合物を凍結してなる
ものである。ホイップしたクリ−ムと、非ホイップクリ
ームとを混合して凍結した凍結ホイップクリ−ムは、乳
脂肪含量が高いにもかかわらず、解凍して造花した場合
の保型性が良く、例えば造花した場合に、造花の「腰」
の弱化、造花の肌が荒れる「肌荒れ」現象等が起こり難
いのである。尚、前記のように、非ホイップクリームは
水中油型乳化液の形態であるものが望ましいが、この理
由は、水中油型乳化液であれば、得られた凍結ホイップ
クリ−ムの物性がより向上するためである。
【0024】本発明の凍結ホイップクリ−ムを製造する
場合には、原料クリ−ムのみをホイップし、それよりも
乳脂肪含量が高い非ホイップクリームはホイップする必
要がない。即ち、原料クリ−ムをホイップした後に乳脂
肪含量が高い非ホイップクリームを混合する。一般に、
クリ−ムの乳脂肪含量が高いほど、そのホイップ特性は
悪化する。しかしながら、本発明では、従来のように予
め乳脂肪含量が高い原料クリ−ムをホイップするのでは
なく、乳脂肪含量が低い原料クリ−ムをホイップすれば
足りるため、ホイップの工程が安定化する。即ち、特に
連続式ホイッパ−を使用してホイップする場合には、連
続式ホイッパ−の運転条件の制御が容易であり、安定し
た工程で製造することができるのである。
【0025】以上のように、本発明の凍結ホイップクリ
−ムは、従来品と同等の物性を有していながら、従来品
よりも乳脂肪含量が高く風味が良好な凍結ホイップクリ
−ムとして調製することができる。また、逆に、従来品
と同等の乳脂肪含量を有していながら、従来品よりも物
性が高い凍結ホイップクリ−ムとして調製することもで
きる。しかも、最終製品の乳脂肪含量が高いにもかかわ
らず、製造工程を安定化することもできるのである。
【0026】前記ホイップしたクリ−ムに対する非ホイ
ップクリームの混合比率(重量比)は、商品のグレ−
ド、価格、販売戦略等によって適宜設定することができ
るが、望ましくは200%以下、より望ましくは150
%以下であり、可及的に低くすることが特に望ましい。
この理由は、原料クリ−ムに対する非ホイップクリーム
の混合比率を低下して製造するほうが、工程の安定上特
に好ましいためである。従って、このように製造工程の
安定性を考慮すれば、非ホイップクリームの乳脂肪含量
を35%以上として、可及的に混合比率を低下すること
が望ましい。即ち、本発明においては、非ホイップクリ
ームは乳脂肪含量35%以上であることが望ましいので
ある。
【0027】本発明の凍結ホイップクリ−ムは、ホイッ
プしたクリ−ムと非ホイップクリ−ムとを混合した後
の、混合物の乳脂肪含量が20%を越えることを望まし
い態様としている。凍結ホイップクリ−ムは、乳脂肪含
量が高いほど風味良好になることは明らかであったが、
従来は、物性の面からの制約があったことから、総じて
乳脂肪含量20%以下の製品が数多く流通していた。ま
た、中には乳脂肪含量が20%を越える製品も存在はし
ていたが、このような製品は、解凍後の物性が不安定で
あるため、これを安定化させるために、例えば、安定剤
等の添加物を大量に使用したり、安定化作用はあるもの
の風味が乏しい油脂の選択等を行っており、総じて風味
を犠牲にして物性を強化するしかなかった。このため、
従来、20%を越える乳脂肪を含有する製品では、物性
を維持するために品質を低減せざるを得ず、乳脂肪の利
点を生かすことができなかったのである。
【0028】本発明の凍結ホイップクリ−ムは、乳脂肪
含量のわりには製品の物性が良好であるため、最終製品
が乳脂肪含量20%を越える製品であったとしても、品
質の上で消費者の信頼を損なうことがない。換言すれ
ば、乳脂肪含量20%を越える製品であれば、本発明の
利点を最も顕著に享受することができるのである。この
ように、本発明の凍結ホイップクリ−ムは、乳脂肪含量
が20%を越え、望ましくは乳脂肪含量35%以下の製
品として調製することにより、従来の市場になかった高
級な商品としての価値を得ることができる。換言すれ
ば、「20%を越える乳脂肪含量を有する」ことと、
「風味及び物性が良好」であることとを両立させた凍結
ホイップクリ−ムなのである。
【0029】本発明の第二の発明は、以上のような本発
明の凍結ホイップクリ−ムを、凍結ホイップクリ−ム包
装体の形態にしたものである。前記本発明の凍結ホイッ
プクリ−ムは、前記混合物を容器に充填し、凍結し、凍
結ホイップクリ−ム包装体の形態で市場に流通させるこ
とができる。この場合の容器の材質は、プラスチック、
金属、紙等、いかなるものでも良いが、低温に耐える材
質であることが望ましい。また容器の形状は、箱状、ト
レイ状、カップ状等、いかなる形状であっても良いが、
軟質性の袋状容器が最も望ましく、特に、口金を直接セ
ットできるものが望ましい。即ち、解凍後に口金をセッ
トして直ちにホイップクリ−ムをトッピングして造花を
形成することができるためである。 一般に、凍結ホイ
ップクリ−ム包装体は、冷凍庫で長期間保存することが
可能でありながら、解凍すれば直ちに使用することがで
きるため、極めて利便性が高い。しかしながら、乳脂肪
含量が高いほど、解凍後に造花した場合に、造花の
「腰」が弱くなり、「肌荒れ」が起こりやすく、総じて
物性に劣る傾向が顕著であった。しかしながら、本発明
の凍結ホイップクリ−ム包装体は、乳脂肪含量が同程度
の従来品に比して、物性が高く、前記のような腰の弱体
化、肌荒れ等が起こりにくい。従って、本発明の凍結ホ
イップクリ−ム包装体は、乳脂肪の良好な風味と高い物
性とを両立させた、従来にない画期的な商品ということ
ができるのである。
【0030】本発明の凍結ホイップクリームは、好まし
くは室温以下、特に好ましくは10℃以下で解凍した
後、常法に従って、造花等用のホイップクリームとして
使用することができる。造花等に使用するときの該解凍
ホイップクリームの温度に特に制限はない。
【0031】本発明の第三の発明は、かかる凍結ホイッ
プクリ−ムの製造方法である。本発明の方法では、最初
に、予め原料クリ−ムを調製し、調製した原料クリ−ム
をホイップする。この場合のオ−バ−ランは、最終製品
の目標オ−バ−ランに応じて適宜設定することができる
が、望ましくは50〜350%、より望ましくは100
〜350%、特に望ましくは150〜300%である。
非ホイップクリームを添加した後には、オ−バ−ラン値
が低下するため、この低下する分を見越して、最終製品
に望まれる所望のオ−バ−ランよりも高いオ−バ−ラン
になるまで原料クリ−ムをホイップすることが望まし
い。原料クリ−ムをホイップした後のオ−バ−ランが5
0%未満であると、後記する非ホイップクリームを混練
した後に十分な硬度を得られ難くなる。また、100%
以上であれば、非ホイップクリームを混練した後に十分
な硬度を得られやすくなるため、製品を所望の物性に調
整することが容易になる。また、原料クリ−ムをホイッ
プした後のオ−バ−ランが150%以上であれば、同一
重量でも容量が大きくなるため、原料クリ−ムの体積基
準での混合比率を上げることができるという利点があ
る。また、オ−バ−ランが350%を越えた場合には、
ホイップする際の装置の運転が不安定になり、この傾向
は、特に連続式ホイッパ−を使用した場合には顕著であ
る。
【0032】次いで、原料クリ−ムよりも乳脂肪含量が
高い非ホイップクリームを所定量添加し、両クリ−ムを
混練する。この場合の「混練」とは、オ−バ−ラン及び
温度が可及的に変化しない程度の低い速度及び弱い強度
で撹拌することであり、前記添加後の両クリ−ムを均一
に混合することを意味している。混練した後には、得ら
れたホイップクリ−ムを必要に応じて容器に充填し、次
いで例えば冷凍庫に入れて凍結すれば、凍結ホイップク
リ−ムを得ることができる。あるいは凍結した後容器に
充填してもよい。凍結温度は、使用する油脂の種類やそ
の含量によって異なるが、例えば−25℃以下が好まし
い。以上の方法によって、風味及び物性が良好な凍結ホ
イップクリ−ムを取得することができる。
【0033】本発明の製造方法においては、原料クリ−
ムのホイップ、非ホイップクリームの添加、及び混練
が、連続的に行われることを望ましい態様とする。例え
ば、原料クリ−ムをタンクに貯留し、連続式ホイッパ−
に連続的に通液する。通液した原料クリ−ムに対して空
気を連続的に混入し、連続式ホイッパ−によりホイップ
し、連続的に排出する。連続的に排出されるホイップし
たクリ−ムに、非ホイップクリームを連続的に添加し、
添加後の両クリ−ムを連続的に混練し、両クリ−ムの混
合物を連続的に取得する。このようにすれば、工業的な
規模でホイップクリ−ムを大量に製造することが可能と
なり、これを容器に充填し、凍結し、工業的な規模で凍
結ホイップクリ−ムを製造することができる。
【0034】尚、このように連続的に調製されたホイッ
プクリ−ムを、容器に充填し、凍結し、後記する凍結ホ
イップクリ−ム包装体を製造する場合も、各々連続的に
行うことが可能である。容器への充填を連続的に行う場
合は、公知の連続式充填装置によって実施することがで
きる。
【0035】凍結を連続的に行う場合は、例えば、ホイ
ップクリ−ムを充填した容器をコンベア−によって移送
し、冷凍室に連続的に搬入し、冷凍室を連続的に通過さ
せることによって連続的に凍結することができる。凍結
した容器は、例えば連続式箱詰装置等によってダンボ−
ル箱等に詰め、凍結ホイップクリ−ム包装体を連続的に
採取することができる。
【0036】また、本発明の方法を連続的に行う場合に
は、原料クリ−ムのホイップ、非ホイップクリームの添
加、及び混練は、密閉下で行うことが望ましい。原料ク
リ−ムのホイップを密閉下で行う場合には、例えば、連
続式ホイッパ−を使用することができる。このような連
続式ホイッパ−としては、多数の撹拌子が突設されたダ
ッシャ−を密閉容器の内部に配置し、このダッシャ−を
回転させてホイップする形式の装置を採用することがで
きる。かかる連続式ホイッパ−としては、MOホイッパ
−(森永乳業社製)を例示することができる。また、静
止型の撹拌装置に、原料クリ−ムと空気とを連続的に圧
送し、連続的にホイップする装置を採用することも可能
である。この場合、原料クリ−ムのホイップは、一貫し
て前記静止型の撹拌装置の中で行われることになる。一
方、例えば、連続式ホイッパ−の出口側の配管に、非ホ
イップクリームが流入する配管を接続すれば、ホイップ
した原料クリ−ムに対して非ホイップクリームを密閉下
で連続的に添加することができる。
【0037】添加後の両クリ−ムは、例えば、密閉式の
連続式混練装置を通過させて混練する。密閉下で混練す
る装置としては、密閉容器内に撹拌翼が静置された静止
型混合器、密閉容器内で撹拌羽が回転する回転式混合器
等を例示することができる。以上のように、原料クリ−
ムのホイップ、非ホイップクリームの添加、及び添加後
の両クリ−ムの混練を、各々密閉下で行うことにより、
より衛生的に製造が実施できるとともに、凍結ホイップ
クリ−ムに余分な空気が注入されることを防止できるの
で、工程が安定し、品質の高い製品を安定的に得ること
が可能になるのである。
【0038】また、本発明の製造方法においては、非ホ
イップクリームの乳脂肪含量は、35%以上であること
が望ましく、40%以上であることが特に望ましい。非
ホイップクリームの乳脂肪含量が高いほど、ホイップし
たクリ−ムに対する非ホイップクリームの添加比率を少
なくすることができるため、工程の安定上35%以上で
あることが好ましい。尚、本発明の製造方法において
は、工程の安定性の観点から、ホイップしたクリ−ムに
対する非ホイップクリームの比率が、重量比で200%
以下、特に150%以下となることが好ましい。
【0039】尚、本発明の方法においては、非ホイップ
クリームを添加した後の両クリ−ムの温度は、5〜20
℃、特に9〜16℃の温度に調整することが好ましい。
非ホイップクリーム添加後の温度が5〜20℃であれ
ば、得られた凍結ホイップクリームの物性がより良好と
なり、凍結解凍した後のホイップクリームの硬さが十分
となり、造花した場合の安定性も良い。この傾向は、非
ホイップクリーム添加後の温度が9〜16℃の範囲であ
れば、より顕著である。このように非ホイップクリーム
を添加した後の混合物の温度を調整する方法としては、
原料クリ−ムの温度を調整する方法と、非ホイップクリ
ームの温度を調整する方法とが考えられる。しかしなが
ら、原料クリ−ムの温度を調整したとすれば、原料クリ
−ムのホイップ特性が変動し、ホイップする際の安定性
が影響を受ける可能性がある。従って、この場合は、原
料クリ−ムではなく、非ホイップクリームの温度を調整
することによって、非ホイップクリームを添加した後の
混合物の温度を制御することが望ましい。この観点か
ら、本発明においては、非ホイップクリームの温度は3
〜12℃の範囲、特に5〜10℃の範囲に維持しながら
ホイップしたクリ−ムに添加するのが好ましい。また、
ホイップしたクリームと非ホイップクリームを混合した
後のオーバーランは、特に制限はないが、例えば50〜
180%、特に80〜150%が好ましい。
【0040】以上、詳記したとおり、本発明は、ホイッ
プしたクリ−ムと、非ホイップクリームとを混合する点
を骨子としているが、このような混合とは別に、その他
の成分(例えば所望の香料、着色料等)を適宜選択して
別途添加することも可能である。
【0041】次に試験例により本発明を詳しく説明す
る。
【0042】試験例1 この試験は、本発明の凍結ホイップクリームの製造方法
と従来の製造方法とについて、得られた凍結ホイップク
リームの風味及び物性を比較するために行った。 1)試験装置 後記実施例2の装置(図1参照)を使用した。 2)試料の調製 後記実施例1と同一の配合及び製造条件で原料クリ−ム
(乳脂肪含量5%)を調製し、図1の貯留タンク1に温
度5℃で保持した。また、別途、後記実施例1と同一の
配合及び製造条件で非ホイップクリーム(乳脂肪含量4
8%)を調製し、図1の貯留タンク2に温度5℃で保持
した。 試験試料の調製 後記実施例2と同一の製造条件により、本発明の凍結ホ
イップクリームを製造した。即ち、図1の貯留タンク1
より原料クリ−ムを連続式ホイッパ−6に送液してホイ
ップし、図1の貯留タンク2より非ホイップクリームを
定量ポンプ12により通液し、両者を混合して静止型混
合器15により混練し、乳脂肪含量の高いホイップクリ
ームを調製した。以上の操作を、原料クリ−ムに混合す
る非ホイップクリームの量を種々変更しながら反復し、
乳脂肪含量が12〜26%であり、略々同程度のオ−バ
−ランを有する5種類のホイップクリームを得た。尚、
オ−バ−ランは、除菌空気導入管5から導入する除菌空
気の流量を種々変更することにより調整し、各ホイップ
クリームが略々同一の120%になるように調節した。
また、オ−バ−ランの値は、100ml容のカップにホ
イップ前のクリ−ム及びホイップ後のクリ−ムを各々す
り切り充填し、その重量を測定して算出した。得られた
5種類のホイップクリームを、各々600ml容ビニ−
ル製三角袋に充填してヒ−トシ−ルし、直ちに−30℃
の急速冷凍庫に入れて凍結し、乳脂肪含量が12〜26
%である5種類の試験試料を得た。
【0043】対照試料の調製 上記原料クリ−ムを保持した図1の貯留タンク1に、上
記非ホイップクリームを投入し、原料クリ−ムと非ホイ
ップクリームとを混合した後、軽く撹拌することによ
り、乳脂肪含量の高い原料クリ−ムを調整した。次い
で、この乳脂肪含量が高い原料クリ−ムを、定量ポンプ
12を使用せずに図1の装置を稼動させてホイップし、
従来の製造方法(ホイップ前に全ての成分を調製してお
く方法)によりホイップクリームを調製した。以上の操
作を、原料クリ−ムに混合する非ホイップクリームの量
を種々変更しながら反復し、前記試験試料と同一の乳脂
肪含量に調節し、試験試料と同一の乳脂肪含量及びオ−
バ−ランを有する5種類のホイップクリームを調製し
た。得られた5種類のホイップクリームを、試験試料と
同様の三角袋に充填し、試験試料と同様に凍結し、乳脂
肪含量が12〜26%である5種類の対照試料を得た。
【0044】3)試験方法 試験試料及び対照試料を、冷凍庫内で20日間保存した
のち、5℃の冷蔵庫に移して解凍した。解凍した各試料
の三角袋の端部を切り取り、口金(8切)を装着してホ
イップクリームを絞り出し、紙皿に造花を形成した。得
られた造花を室温に1時間放置した後に状態を肉眼で観
察し、造花の状態を次の記号によって区分けして物性を
評価した。 造花が極めて良好である ・・・ ◎ 造花の頂点が若干曲がっていた ・・・ ○ 造花の腰が弱く、商品価値が低い ・・・ △ 軟らか過ぎて造花が形成不能 ・・・ × また、試験試料及び対照試料を各々カップに盛り、男女
10人づつのパネラ−によって、5点を満点とする風味
テストを行い、各試料の合計点を区分けして次の記号に
よって風味の評価とした。
【0045】4)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1は、
従来の製造方法及び本発明の製造方法によって製造した
凍結ホイップクリームの物性及び風味を対比した表であ
る。表1から明らかなとおり、対照試料は乳脂肪含量の
増加にともない造花の保型性が悪化し、乳脂肪含量20
%を越える試料では造花の形成自体が困難であった。
このような乳脂肪含量20%を越える対照試料は、そも
そも調製する際に連続式ホイッパ−を運転する際の運転
条件を制御すること自体が困難であったものであり、こ
のような問題点が、凍結解凍した後の物性にも影響して
いたことを示している。これに対して、試験試料は、乳
脂肪含量の高低に無関係に造花保型性が良好であること
が認められた。一方、風味に関しては、いずれの試料も
乳脂肪含量の増加にともない良好になっており、乳脂肪
含量の増加が凍結ホイップクリームの商品価値を向上さ
せることは明らかである。以上の結果から、本発明の凍
結ホイップクリームは、乳脂肪含量が同一の従来品に比
して、造花した場合の保型性、即ち物性が高いことが明
らかになった。即ち、この試験の結果から、本発明の凍
結ホイップクリームは、高い乳脂肪含量を有し、かつ良
好な風味、及び高い物性とを両立させたものであること
が判明した。尚、試料の製造法及び原料の種類を変更し
て試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0046】
【表1】
【0047】尚、補足すれば、対照試料のような方法に
よって、乳脂肪含量20%を越える製品を調製しようと
すれば、原料配合を工夫するしかなく、安定剤、増粘剤
等の風味劣化要因となる添加物を大量に使用せざるを得
ない。しかしながら、本発明では、乳脂肪含量を上げる
際に、風味劣化要因となる添加物は、使用しないか又は
使用量を低減させることが可能である。即ち、乳脂肪含
量20%を越える製品であれば、乳脂肪含量を上げる利
点(即ち風味の向上)を最大限に享受することができる
のである。
【0048】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0049】実施例1 1)原料クリ−ムの調製 1−1)油相の調製 市販のヤシ硬化油10.0重量部、市販のパ−ム核硬化
油14.0重量部を加温し、大豆レシチン0.1重量
部、ステアリン酸モノグリセリン脂肪酸エステル0.2
重量部、無塩バタ−6.0重量部を添加し、70℃に加
温し、撹拌して溶解し、油相を調製した。 1−2)水相の調製 60℃の温湯41.2重量部に、脱脂粉乳3.0重量
部、カゼインナトリウム1.0重量部、低糖水飴8.0
重量部、70%ソルビト−ル8.0重量部、ぶどう糖
5.0重量部、ショ糖3.0重量部、ヘキサメタリン酸
ナトリウム0.1重量部、ショ糖脂肪酸エステル0.2
重量部、及びポリグリセリン脂肪酸エステル0.2重量
部を添加し、70℃に加温し、撹拌して溶解し、水相を
調製した。 1−3)原料クリ−ムの調製 前記水相に油相を添加した後、70℃で5分間予備乳化
した後、均質機(三丸工業社製)にて5MPaで予備的
に均質化した。次いで、プレ−ト式殺菌機(森永エンジ
ニアリング社製)で、120℃で15秒間加熱殺菌し、
10MPaで再均質化を行い、直ちに5℃に急冷し、1
2時間エ−ジングを行い、乳脂肪含量5%の原料クリ−
ムを得た。
【0050】2)非ホイップクリームの調製 乳脂肪含量45%の生クリ−ムをプレ−ト式殺菌装置
(森永エンジニアリング社製)により120℃15秒で
加熱殺菌し、付属の均質機により70℃で2MPaの条
件で均質化を行い、5℃以下に冷却し、その温度で12
時間エ−ジングを行ない、乳脂肪含量45%の生クリ−
ムからなる非ホイップクリームを得た。 3)本発明の凍結ホイップクリームの製造 前記原料クリ−ム1kg(温度7℃)をケンミックス
(商標。愛工舎社製)のボウルに入れ、付属のクリ−ム
専用ホイッパ−(撹拌羽)により毎分180回転で3分
間ホイップした。ホイップ終了後に試料を採取してオ−
バ−ランを測定した結果、215%であった。ホイップ
が終了した原料クリ−ムに、前記非ホイップクリーム1
kg(温度7℃)を添加し、前記ホイッパ−(撹拌羽)
の回転数を毎分30回転に低下させて30秒間混練し、
乳脂肪含量が25%、オ−バ−ランが105%であるホ
イップクリームを得た。得られたホイップクリームを6
00ml容ポリエチレン三角袋(ジスグランテ社製)2
個に充填して密封し、急速冷凍庫により−30℃で急速
凍結し、凍結ホイップクリーム包装体を調製した。
【0051】得られた凍結ホイップクリーム包装体を、
引き続き7日間冷凍庫に保存し、次いで7℃の冷蔵庫内
に移して解凍した。尚、解凍したポリエチレン三角袋の
内部には離水は全く認められなかった。解凍した三角形
ビニ−ルパウチの一角を切り取り、口金をセットし、ホ
イップクリームを絞り出して紙皿の上に造花を形成し
た。形成した造花を、20℃で1時間放置したが、造花
にはボディ−の崩れ、ホエ−の分離等は全く認められ
ず、良好な保型性を有していた。また、解凍した凍結ホ
イップクリーム包装体を、そのまま2日間冷蔵した後、
同様に観察及び試験したが、品質及び物性に変化はな
く、総じて安定性が高いことが確認された。
【0052】実施例2 1)装置 図1は、本発明の凍結ホイップクリーム包装体の製造方
法を実施するための装置の一例を示す模式図である。図
1において、貯留タンク1は図示しない保冷ジャケット
及び保冷装置を備えており、原料クリ−ムを低温状態で
貯留する。また、貯留タンク2も同様に保冷ジャケット
及び保冷装置(図示せず)を備えており、非ホイップク
リームを低温状態で貯留する。原料クリ−ムを貯留する
貯留タンク1には、送液配管3の起端が接続されてお
り、送液配管3には定量ポンプ4が備えられている。定
量ポンプ4の下流側には、除菌空気導入管5が接続され
ており、送液配管3の内部に除菌空気が導入される。送
液配管3の末端は連続式ホイッパ−6(森永乳業社製。
MOホイッパ−)に接続されている。連続式ホイッパ−
6では、密閉容器7の内部に、回転ダッシャ−8が内蔵
されており、回転ダッシャ−8はモ−タ−9に直結され
ている。連続式ホイッパ−6の出口側には吐出配管10
の起端が接続されている。一方、非ホイップクリームを
貯留する貯留タンク2には、送液配管11の起端が接続
されており、この送液配管11には定量ポンプ12が備
えられている。送液配管11の末端13は、連続式ホイ
ッパ−6の出口側の吐出配管10に合流しており、吐出
配管10及び送液配管11は、互いに合流して合流配管
14を形成する。合流配管14には、静止型混合器15
が備えられている。静止型混合器15は、内部に固定式
の撹拌羽16が設置されている。合流配管14の末端1
7からはホイップクリームを取得することができるが、
合流配管14の末端17には、ポリエチレン三角袋連続
充填機(図示せず)が接続されており、ホイップクリー
ムを連続的に充填することが可能である。
【0053】2)製造 図1の装置を使用して、次のように凍結ホイップクリー
ムを製造した。前記実施例1と同一の配合及び条件で調
製した原料クリ−ムを、貯留タンク1に温度6℃にて保
持した。同様に前記実施例1と同一の配合及び条件で調
製した非ホイップクリームを、貯留タンク2に温度6℃
にて保持した。定量ポンプ4を稼動し、原料クリ−ムを
280l/hの流量で連続式ホイッパ−6に通液した。
除菌空気導入管5より除菌空気を600l/hの流量で
導入し、原料クリ−ムに混合した。連続式ホイッパ−6
のダッシャ−8を回転し、原料クリ−ムをホイップし
た。尚、連続式ホイッパ−6は、自動オ−バ−ランコン
トロ−ル機能を有しており、内部の圧力も自動制御でき
る。ホイップしたクリ−ムは吐出配管10より排出し
た。ホイップしたクリ−ムを吐出配管10より採取して
温度を測定したところ16℃であり、オ−バ−ランは2
15%であった。定量ポンプ12を稼動させ、非ホイッ
プクリームを300l/hの流量で送液し、吐出配管1
0を流れるホイップした原料クリ−ムにホイップしてい
ない非ホイップクリームを添加した。非ホイップクリー
ムを添加したホイップクリームを、静止型混合器15に
よって混練した後、連続式充填機にて、1時間あたり6
00kgの処理速度で600ml容ポリエチレン三角袋
(ジスグランテ社製)に充填密封した。尚、得られたホ
イップクリームを直ちに絞り袋に入れて造花し、造花の
様子を肉眼で観察し、良好な造花が得られる硬さ(以
下、適正硬度と記載する。)になるようにダッシャ−8
の回転数を調節し、500rpmに設定した。尚、末端
17よりホイップクリームをサンプリングして温度及び
オ−バ−ランを測定したところ、温度は13℃、オ−バ
−ランは105%であった。充填したビニ−ルパウチを
直ちに冷凍庫に搬入し、−30℃で急速凍結し、最終的
に乳脂肪含量25%、オ−バ−ラン105%の凍結ホイ
ップクリーム包装体を得た。得られたホイップクリーム
を前記実施例1と同様に解凍した後、紙皿に造花を形成
したが、ボディ−の崩れ、ホエ−の分離等は全く認めら
れず、良好な保型性を有していた。
【0054】比較例1 前記実施例2で得られた乳脂肪含量25%の凍結ホイッ
プクリームと同一の製品を、従来の製造方法によって製
造した。即ち、前記実施例2と同一の原料クリ−ムを、
貯留タンク1に温度6℃にて保持し、前記実施例2と同
一の非ホイップクリームを同量添加し、貯留タンク1に
おいて、原料クリ−ムと非ホイップクリームを混合し、
乳脂肪含量25%の原料クリ−ム(乳脂肪含量の高い原
料クリ−ム)を調製した。定量ポンプ4を稼動し、乳脂
肪含量の高い原料クリ−ムを280l/hの流量で連続
式ホイッパ−6に通液した。除菌空気導入管5より除菌
空気を600l/hの流量で導入し、乳脂肪含量の高い
原料クリ−ムに混合した。連続式ホイッパ−6のダッシ
ャ−8を回転数500rpmで回転させ、乳脂肪含量の
高い原料クリ−ムをホイップした。ホイップしたクリ−
ムは吐出配管10及び合流配管14を介して末端17よ
り排出した。尚、この間、定量ポンプ12は停止させて
おいた。得られたホイップクリームを直ちに絞り袋に入
れて造花し、適正硬度になるようにダッシャ−8の回転
数を調節した。しかしながら、ホイップクリームを適正
硬度にするために必要なダッシャ−8の回転数が高すぎ
るため、ダッシャ−8の回転数を最大にしても、適正硬
度を有するホイップクリームを製造することはできなか
った。また、得られたホイップクリームを、実施例2と
同様に容器に充填して凍結し、解凍したところ、造花を
形成することが困難でホエーが分離する等物性は極めて
レベルの低いものであった。この結果、従来の製造方法
では、前記実施例2と同等の乳脂肪含量を有し、また同
等の物性を有する凍結ホイップクリームを得ることは困
難であることが明らかとなった。
【0055】実施例3 前記実施例1では、生クリ−ムをそのまま非ホイップク
リ−ムとしたが、本実施例では、次に記載するように別
途油相及び水相を調製した後に生クリ−ムを混合し、こ
のように混合して調製したものを非ホイップクリ−ムと
した。尚、原料クリ−ムについては、前記実施例1及び
実施例2と同一のものとした。 1)非ホイップクリ−ムの調製 1−1)非ホイップクリ−ム用油相の調製 市販のパ−ム核油7.0重量部に無塩バタ−8.0重量
部を混ぜて加温し、大豆レシチン0.1重量部を添加
し、70℃に加温し、撹拌して溶解し、非ホイップクリ
−ム用油相15.1重量部を調製した。 1−2)非ホイップクリ−ム用水相の調製 60℃の温湯18.0重量部に、脱脂粉乳1.6重量
部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.1重量部を溶解
し、ショ糖脂肪酸エステル0.1重量部、グリセリン脂
肪酸エステル0.1重量部を撹拌しながら添加溶解し、
70℃に加温して非ホイップクリ−ム用水相19.9重
量部を調製した。 1−3)油相、水相、及び生クリ−ムの混合 前記の非ホイップクリ−ム用水相19.9重量部に対
し、前記の非ホイップクリ−ム用油相15.1重量部を
添加した後、70℃で5分間撹拌した。別途、乳脂肪含
量48%の生クリ−ムを準備しておき、この乳脂肪含量
48%の生クリ−ム65重量部を添加し、混合撹拌して
予備乳化した。次いで、プレ−ト式殺菌機(森永エンジ
ニアリング社製)で、120℃で15秒間加熱殺菌し、
10MPaで再均質化を行い、直ちに5℃に急冷し、1
2時間エ−ジングを行い、乳脂肪含量38%、総脂肪含
量45%の非ホイップクリ−ムを得た。
【0056】2)製造 図1の装置を使用して、次のように凍結ホイップクリー
ムを製造した。前記実施例1と同一の配合及び条件で調
製した原料クリ−ムを、貯留タンク1に温度6℃にて保
持した。同様に前記のように調製した乳脂肪含量38
%、総脂肪含量45%の非ホイップクリ−ムを、貯留タ
ンク2に温度6℃にて保持した。定量ポンプ4を稼動
し、原料クリ−ムを280l/hの流量で連続式ホイッ
パ−6に通液した。除菌空気導入管5より除菌空気を6
00l/hの流量で導入し、原料クリ−ムに混合した。
連続式ホイッパ−6のダッシャ−8を回転させ、原料ク
リ−ムをホイップした。尚、連続式ホイッパ−6は、自
動オ−バ−ランコントロ−ル機能を有しており、内部の
圧力も自動制御できる。尚、ホイップクリームを適正硬
度にするために必要なダッシャ−8の回転数は500r
pmであった。ホイップしたクリ−ムは吐出配管10よ
り排出した。ホイップしたクリ−ムを吐出配管10より
採取して温度を測定したところ16℃であり、オ−バ−
ランは215%であった。定量ポンプ12を稼動させ、
非ホイップクリームを300l/hの流量で送液し、吐
出配管10を流れるホイップした原料クリ−ムにホイッ
プしていない非ホイップクリームを添加した。非ホイッ
プクリームを添加したホイップクリームを、静止型混合
器15によって混練した後、連続式充填機にて、1時間
あたり600kgの処理速度で600ml容ポリエチレ
ン三角袋(ジスグランテ社製)に充填密封した。尚、末
端17よりホイップクリームをサンプリングして温度及
びオ−バ−ランを測定したところ、温度は13℃、オ−
バ−ランは105%であった。充填したビニ−ルパウチ
を直ちに冷凍庫に搬入し、−30℃で急速凍結し、最終
的に乳脂肪含量21.5%、オ−バ−ラン105%の凍
結ホイップクリーム包装体を得た。得られたホイップク
リームを前記実施例1及び実施例2と同様に解凍した
後、紙皿に造花を形成したが、ボディ−の崩れ、ホエ−
の分離等は全く認められず、良好な保型性を有してい
た。
【0057】実施例4 前記実施例3と同一の装置、原料クリ−ム、及び非ホイ
ップクリ−ムを用いて、次のように製造した。原料クリ
−ムを、貯留タンク1に温度6℃にて保持した。同様に
実施例3の乳脂肪含量38%、総脂肪含量45%の非ホ
イップクリ−ムを、貯留タンク2に温度6℃にて保持し
た。定量ポンプ4を稼動し、原料クリ−ムを300l/
hの流量で連続式ホイッパ−6に通液した。除菌空気導
入管5より除菌空気を750l/hの流量で導入し、原
料クリ−ムに混合した。連続式ホイッパ−6のダッシャ
−8を回転させ、原料クリ−ムをホイップした。尚、連
続式ホイッパ−6は、自動オ−バ−ランコントロ−ル機
能を有しており、内部の圧力も自動制御できる。尚、ホ
イップクリームを適正硬度にするために必要なダッシャ
−8の回転数は450rpmであった。ホイップしたク
リ−ムは吐出配管10より排出した。ホイップしたクリ
−ムを吐出配管10より採取して温度を測定したところ
16℃であり、オ−バ−ランは250%であった。定量
ポンプ12を稼動させ、非ホイップクリームを300l
/hの流量で送液し、吐出配管10を流れるホイップし
た原料クリ−ムにホイップしていない非ホイップクリー
ムを添加した。非ホイップクリームを添加したホイップ
クリームを、静止型混合器15によって混練した後、連
続式充填機にて、1時間あたり600kgの処理速度で
600ml容ポリエチレン三角袋(ジスグランテ社製)
に充填密封した。尚、末端17よりホイップクリームを
サンプリングして温度及びオ−バ−ランを測定したとこ
ろ、温度は13℃、またオ−バ−ランは125%であっ
た。充填したビニ−ルパウチを直ちに冷凍庫に搬入し、
−30℃で急速凍結し、最終的に乳脂肪含量25%、オ
−バ−ラン125%の凍結ホイップクリーム包装体を得
た。得られたホイップクリームを前記実施例3と同様に
解凍した後、紙皿に造花を形成したが、ボディ−の崩
れ、ホエ−の分離等は全く認められず、良好な保型性を
有していた。
【0058】
【発明の効果】(1)本発明の凍結ホイップクリーム又
はその包装体は、乳脂肪含量が高く、乳脂肪の風味が豊
かでありながら、造花保型性、即ち物性が良好であり、
また解凍後比較的長時間冷蔵した場合でも、品質、物性
に変化がなく、安定性が高く、しかも工業規模での製造
が容易である。 (2)本発明の凍結ホイップクリームの製造方法によれ
ば、乳脂肪含量が高い製品を、工業的に安定した状態で
製造することが可能である。 (3)従って、本発明は、乳脂肪による良好な風味及び
食感と、良好な物性とを両立させた凍結ホイップクリー
ム、並びにその関連商品を市場に供給することを可能と
するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の凍結ホイップクリームの製造
方法を実施するための装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 貯留タンク1 2 貯留タンク2 3 送液配管 4 定量ポンプ 5 除菌空気導入管 6 連続式ホイッパ− 7 密閉容器 8 回転ダッシャ− 9 モ−タ− 10 吐出配管 11 送液配管 12 定量ポンプ 13 末端 14 合流配管 15 静止型混合器 16 撹拌羽 17 末端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 康伸 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社食品総合研究所内 Fターム(参考) 4B001 AC15 BC01 BC07 DC01 EC01 4B025 LB22 LG13 LP10 LP11 LP12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホイップしたクリ−ム、及び前記ホイッ
    プしたクリ−ムよりも乳脂肪含量が高い非ホイップクリ
    −ムの混合物を凍結してなる凍結ホイップクリ−ム。
  2. 【請求項2】 混合物の乳脂肪含量が、20%(重量)
    超である請求項1に記載の凍結ホイップクリ−ム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の凍結ホイ
    ップクリ−ムが容器に充填された凍結ホイップクリ−ム
    包装体。
  4. 【請求項4】 原料クリ−ムをホイップし、ホイップし
    たクリ−ムに当該クリ−ムよりも乳脂肪含量が高い非ホ
    イップクリ−ムを添加し、混練した後、凍結することを
    特徴とする凍結ホイップクリ−ムの製造方法。
  5. 【請求項5】 原料クリ−ムのホイップ、非ホイップク
    リ−ムの添加、及び混練が連続的に行われる請求項4に
    記載の凍結ホイップクリ−ムの製造方法。
  6. 【請求項6】 原料クリ−ムのホイップ、非ホイップク
    リ−ムの添加、及び混練が、密閉下で行われる請求項5
    に記載の凍結ホイップクリ−ムの製造方法。
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