JP2001320283A - ビタビ復号回路 - Google Patents

ビタビ復号回路

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JP2001320283A JP2000135767A JP2000135767A JP2001320283A JP 2001320283 A JP2001320283 A JP 2001320283A JP 2000135767 A JP2000135767 A JP 2000135767A JP 2000135767 A JP2000135767 A JP 2000135767A JP 2001320283 A JP2001320283 A JP 2001320283A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチパス等の影響により受信データの電力
値が小さくなる場合や変動する場合であっても、復号の
誤りが発生しにくいビタビ復号回路回路を提供する。 【解決手段】 ディジタル復調された畳み込み符号の受
信データについてデマッピングにより信号点位置を仮判
定する仮判定回路と、仮判定した信号点位置から多値の
各メトリック値に対して受信データの電力情報に基づく
重み付け実施するか否かを選択するメトリック値選択回
路17を備え、メトリック値選択回路17は、受信デー
タの変調方式により規定されるデマッピングの各信号点
位置毎に、上下左右方向何れか隣の信号点位置ではビッ
トが反転する位置を各ビット毎に予め求めておき、仮判
定した信号点位置が予め求めた位置中のいずれか信号点
位置に該当するかにより、メトリック値選択回路17に
よる選択を実施することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、受信した畳み込み符号を復号す
るため一般的に用いられるビタビ復号回路に関し、特
に、軟判定のメトリック値を算出し、そのメトリック値
に対して受信データの電力値に応じて重み付けをしてか
らビタビ復号を実施するビタビ復号回路に関するもので
ある。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】図11は、社団法人電波産業界から発行
された“地上波ディジタルテレビジョン放送暫定方式”
に記載されたディジタル放送(以後、地上波ディジタル
放送と呼ぶ)の受信機の概略を示すブロック図である。
【0003】図11に示した受信機10は、無線のディ
ジタル変調信号、例えばOFDM(Orthogonal Frequen
cy Division Multiplexing)変調信号を受信し、キャリ
ア信号およびクロック信号等を用いて復調することによ
りベースバンドの信号(I成分およびQ成分からなる受
信データ)を出力する受信部1と、受信部1から出力さ
れたベースバンドのディジタル受信データを復調すると
共に復号したディジタル信号を生成する受信データ抽出
部2と、受信データ抽出部2により復号された受信デー
タから元の音声信号や画像信号を再生する受信データ処
理部とから構成される。
【0004】受信データ抽出部2は、ベースバンドのデ
ィジタル受信データを復調すると共に伝送路歪み補正等
を実施するディジタル復調回路4と、復調信号に対して
送信側で与えられた遅延時間と反対の遅延時間を与える
ことにより、受信データから送信側で生成されたストリ
ーム列を再現するデインターリーブ回路5と、ストリー
ム列を復号することにより受信データを再生する復号回
路6とからなる。
【0005】復号回路6は、さらに、ストリーム列に畳
み込まれた信号を誤りを訂正しつつ復号するビタビ復号
回路7と、送信側で付加されたリードソロモン符号のパ
リティを含む信号列からパリティを用いて誤りを検出す
ることにより訂正をおこなうリードソロモン復号回路8
とから構成される。
【0006】ビタビ復号回路7としては、入力データで
あるI成分値およびQ成分値から算出、例えば、I成分
値およびQ成分値のMSB(Most Significant Bit)デ
ータを抽出したメトリック値が“0”と“1”の2値で
表される1ビットメトリック値(硬判定データ)を使用
してビタビ復号をおこなう硬判定のビタビ復号回路(デ
コーダ)と、多値メトリック値(例えば、3ビットメト
リック値等)を利用してビタビ復号をおこなう軟判定の
ビタビ復号回路とが知られている。また、軟判定のビタ
ビ復号回路と硬判定のビタビ復号回路とでは、軟判定の
ビタビ復号回路の方が約2dB程度だけ誤り訂正能力が
高いことが知られている。このため、従来の地上波ディ
ジタル放送に用いられるビタビ復号回路としては、軟判
定のビタビ復号回路が用いられており、従来のビタビ復
号回路は、多値の軟判定メトリック値を算出している。
【0007】次に、図11の受信データ抽出部2の動作
について説明する。受信部1から受信データ抽出部2に
入力したベースバンド受信データは、ディジタル復調回
路4においてI成分とQ成分からなるIQデータに復調
されると共に、その復調データに対応した電力情報が検
出される。復調されたIQデータはデインターリーブ回
路5で、元のストリーム列に戻され、ビタビ回路7の軟
判定回路11に入力する。軟判定回路11に入力したI
Qデータは、仮判定回路13によりデマッピングされる
ことにより、受信データの信号点位置が仮判定される。
この仮判定された信号点位置と、入力データ(IQデー
タ)がメトリック値演算回路14に入力され、メトリッ
ク値演算回路14では、各復号データにういてのメトリ
ック値が算出される。例えば、地上波ディジタル放送の
中で伝送レートがもっとも高い64QAMが変調方式と
して用いられているときには、1入力信号(IQデー
タ)に対して6個のデータが復号されるので、メトリッ
ク値演算回路14からの出力は6個のメトリック値が出
力されることになる。
【0008】図12は、従来の軟判定回路を用いたビタ
ビ復号回路の概略の構成を示すブロック図である。図1
2のビタビ復号回路7は、多値メトリック値により軟判
定をおこなう軟判定回路11と、軟判定回路11の判定
結果(軟判定メトリック値)に基づいてビタビ復号を実
施するビタビデコーダ12からなる。
【0009】軟判定回路11は、更に、ディジタル復調
回路4で復調されデインターリーブ回路5で元のストリ
ーム列に戻されたI成分及びQ成分のベースバンド受信
データから、該データに基づいてデマッピング処理を実
施することにより信号点の位置を判定する仮判定回路1
3と、仮判定回路13により仮判定されたデータとベー
スバンド受信データとからメトリック値を算出するメト
リック値演算回路14と、算出されたメトリック値に対
してディジタル復調回路4において検出された受信デー
タの電力値(電力情報)を乗算する乗算器15と、電力
値が乗算されたメトリック値である乗算器15からの出
力データを、ビタビデコーダ12により処理可能である
所定のビット数のメトリック値に変換する変換回路16
とからなる。
【0010】ビタビデコーダ12は、畳み込まれた受信
データから算出したメトリック値と自分自身が推定した
最尤パス(もっとも確からしいパス)との差を入力毎に
算出積算して、最尤パスとそれ以外のパスが持つ積算し
たメトリック値(パスメトリック値)の差を拡大させる
ことで、最尤パスを判別しデータを復号している。
【0011】図13は、メトリック値演算回路14から
出力される6このメトリック値の具体例を示した図であ
る。図13は、変調方式が64QAMである場合の信号
点マップの一部であり、仮判定回路13に入力されたI
成分およびQ成分からなる受信データを、図13中に示
した四角印Pとする。判定回路13では、このマップの
各信号点中から、受信データの信号点である四角印Pに
もっとも近い信号点が入力データの信号点として仮判定
される。すなわち、図13の場合には、図13中の三角
印の信号点Uが入力データの信号点として仮判定され
る。この信号点Uについての6個の復号データ(b0、
b1、b2、b3、b4、b5)の各ビットは、(0、
0、1、1、1、1)となる。
【0012】次に、メトリック値演算回路14では、仮
判定回路13における上記仮判定値と、ビタビ復号回路
7に入力される受信データを用いて、以下に示すように
メトリック値が算出される。
【0013】6個の復号データ(b0、b1、b2、b
3、b4、b5)の各々について、以下に示すW0は
“0”に対するメトリック値であり、W1は、“1”に
対するメトリック値とする。また、各メトリック値(L
LX、LLV、L0〜L5)等は、全てマップ中の距離
を2乗した値とする。
【0014】仮判定点である信号点U=(0、0、1、
1、1、1)に対して、0ビット目(b0)を入れ替え
た信号点は、(1、0、1、1、1、1)の信号点V0
となる。信号点U=(0、0、1、1、1、1)の0ビ
ット目(b0)は、X軸上のビットの仮判定値が“0”
ということになり、従って、そのb0の“0”に対する
メトリック値であるW0は、W0=LLXとなり、b0
の“1”に対するメトリック値であるW1は、W1=L
0となる。上記から、信号点U=(0、0、1、1、
1、1)の0ビット目(b0)の多値メトリック値は
(LLX―L0)となる。
【0015】同様にして、b2の多値メトリック値は
(L2−LLX)となり、b4の多値メトリック値は
(L4−LLX)となる。
【0016】また、5ビット目を入れ替えた信号点は、
(0、0、1、1、1、0)となる。5ビット目(b
5)は、Y軸上のビット仮判定値が“1”であるので、
W0=L5、W1=LLYとなる。従って、b5の多値
メトリック値は(L5−LLY)となる。
【0017】同様にして、b1の多値メトリック値は
(LLY−L1)となり、b3の多値メトリック値は
(L3−LLY)となる。
【0018】このように各復号データのメトリック値
は、データ“0”からの距離の2乗値と、データ“1”
からの距離の2乗値の差分を取ることにより、入力した
データから仮判定されて復号された各データが、“1”
または“0”のどちらのデータに近いかを数値で表すこ
とができる。
【0019】次に、乗算器15では、メトリック値演算
回路14において算出された6個のメトリック値全てに
対して、同じ電力情報が乗算される。この乗算により、
6個の各メトリック値に対して電力情報による重み付け
をおこなわれる。この重み付けは、受信電力が大きい
(受信信号の確からしさが高い)場合には、メトリック
値の差が拡大されるように重み付けが実施され、受信電
力が小さい(受信信号の確からしさが低い)場合には、
メトリック値の差が縮小されるように重み付けが実施さ
れる。
【0020】乗算器15により重み付けられた各メトリ
ック値は、変換回路16により、ビタビデコーダ12で
扱うことができるビット数のメトリック値に変換され
る。例えば、ビタビデコーダ12で扱うことができるメ
トリック値が4ビットであるならば、そのメトリック値
の数値は、10進数で0から15までの値となる。具体
的には、ビタビデコーダ12の構成にもよるが、例え
ば、入力データがもっとも“1”に確からしいときに
は、変換回路16により変換されたメトリック値は
“0”となり、もっとも“0”に確からしいときには、
変換回路16により変換されたメトリック値は“15”
となる。
【0021】また、入力信号の確からしさがもっとも低
いとき(入力データから“0”または“1”と判断でき
ないとき)には、変換回路16により変換されたメトリ
ック値は、中間値である“8”となる。具体的には、例
えば、マルチパス等の影響で受信データの信頼性が低く
なったときには、電力情報が小さくなるので、その場合
の受信データがビタビ復号においてもっとも影響が少な
くなるようなメトリック値(“0”と“1”に対する変
換されたメトリック値の中間値を示す8付近のメトリッ
ク値)に変換される。
【0022】変換回路16により信頼性が低くなった受
信データに対しては上記の変換が実施されるため、ビタ
ビデコーダ12では、信頼性の少ないデータ以外の信頼
性の高い入力データから求めたメトリック値を主に使う
ことができる。このため、ビタビデコーダ12では、最
尤パスを求めてビタビ復号を実行することができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の地上波ディジタ
ル放送としては、変調方式として64QAM、16QA
M、QPSK、DQPSKの4方式が使用可能である。
また、地上波ディジタル放送では、変調方式毎に電力情
報(電力値)が所定値に保持される。
【0024】ところが、マルチパス等の影響により電力
値が小さくなる場合があり、その場合には、受信信号に
対するノイズ成分等が大きくなるのでデータの信頼性が
低くなる。
【0025】例えば、“0”を示すメトリック値を仮に
MT0とし、“1”を示すメトリック値を仮にMT1と
した場合について考える。上記した従来のビタビ復号回
路の乗算器15では、受信電力が小さい(受信信号の確
からしさが低い)場合には、メトリック値の差が縮小さ
れるように重み付けが実施されるので、上記した各メト
リック値中の任意のメトリック値であるMTERRxx
は、乗算器15から出力されるときには全て(MT0+
MT1)/2付近の中間値になってしいまい、その中間
値が変換回路16に入力され、後段のビタビデコーダ1
2にも中間値が入力される。
【0026】また、例えば、4ビットメトリック値を用
いてビタビデコードされるビタビ復号回路について考え
ると、変調方式が64QAMであって、受信電力が小さ
い場合には、復号される6個のメトリック値の全てが
“0”と“1”の中間値をあらわすメトリック値“8”
となり、その“8”が6個連続してビタビデコーダ12
に入力されることになる。
【0027】さらに、上記のような電力値の小さい入力
データがX回(Xは任意の正数)続く場合について考え
ると、その場合には、ビタビデコーダ12に入力される
メトリック値は、6*X回連続してメトリック値“8”
が入力されることになる。
【0028】上記したように最尤パスを判別してデータ
を復号しているビタビデコーダ12にとっては、上記の
ようにメトリック値の中間値が入力されることは、復号
されるデータが“1”でも“0”でもない入力信号が入
力されることになる。これは、ビタビデコーダ12にと
って、入力データを使わず自身が推定した最尤パスのみ
で以降のパスを推定しなければならないことになる。
【0029】ビタビデコーダ12は、メトリックの中間
値が正常なメトリック値に対してランダムに挿入される
場合には、その他の正常なメトリック値により最尤パス
を推定することができるが、上記のように連続して中間
値に変換されたメトリック値が入力される場合には、受
信データの畳み込まれたデータ系列がビタビデコーダ1
2に入力されなくなってしまう。その結果、ビタビデコ
ーダ12は、送信側で畳み込まれた符号系列とは違った
符号系列を推定してしまい、誤った復号をおこなう場合
があるという問題があった。
【0030】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、マルチパス等の影響により受信デー
タの電力値が小さくなる場合や変動する場合であって
も、復号の誤りが発生しにくいビタビ復号回路回路を提
供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1記載のビタビ復号回路は、ディジタル復調
された畳み込み符号の受信データについて、デマッピン
グにより信号点位置を仮判定する仮判定回路と、該仮判
定した信号点位置から各メトリック値を演算するメトリ
ック値演算回路と、前記メトリック値に対して受信デー
タの電力値に基づく重み付けをする乗算器と、前記メト
リック値を多値メトリック値に変換する変換回路とを有
して受信データの軟判定を実施する軟判定回路と、該軟
判定された受信データの多値メトリック値をビタビ復号
するビタビデコーダとからなるビタビ復号回路であっ
て、前記デマッピングされた各信号点位置毎に、上下左
右方向何れか隣の信号点位置では信号点を示すビットの
何れかが反転する座標配置を受信データの変調方式毎お
よび前記各ビット毎に予め保持し、前記仮判定された信
号点位置と前記予め格納された座標配置と一致する受信
データのメトリック値のみを選択して前記乗算器に送出
するメトリック値選択回路を更に備えることを特徴とす
る。
【0032】請求項2の本発明は、請求項1記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データの変調方式毎に前
記各メトリック値の大きさを判別し、該メトリック値の
大きさが所定値未満である場合に、前記メトリック値選
択回路に前記選択を実施させるメトリック値判別回路を
更に備えることを特徴とする。
【0033】請求項3の本発明は、請求項1記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データの電力値が所定値
未満であるものを判別する電力値判別回路と、前記判別
された電力値を前記所定値以上に変換して前記乗算器に
出力する電力値変換回路とを更に備えることを特徴とす
る。
【0034】請求項4の本発明は、請求項2記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データの電力値が所定値
未満であるものを判別する電力値判別回路と、前記判別
された電力値を前記所定値以上に変換して前記乗算器に
出力する電力値変換回路とを更に備えることを特徴とす
る。
【0035】請求項5の本発明は、請求項2記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データの電力値が所定値
未満であるものを判別する電力値判別回路と、前記判別
された電力値を前記受信データの変調方式毎に規定され
るレベルに変換するレベル変換回路とを更に備えること
を特徴とする。
【0036】請求項6の本発明は、請求項4記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データと該受信データを
ビタビ復号した結果を再畳み込み符号化したデータとの
不一致数を所定期間分積算することにより時間当たりの
ビタビ復号訂正数を演算するエラー回路を更に備え、前
記電力値変換回路は、前記ビタビ復号訂正数の数値が最
小になるように、前記所定値以上の電力値を可変できる
ことを特徴とする。
【0037】請求項7の本発明は、請求項2記載のビタ
ビ復号回路において、前記受信データと該受信データを
ビタビ復号した結果を再畳み込み符号化したデータとの
不一致数を所定期間分積算することにより時間当たりの
ビタビ復号訂正数を演算するエラー回路と、前記受信デ
ータの電力値が所定値未満であるものを判別する電力値
判別回路と、前記電力値判別回路により前記電力値が前
記所定値よりも小さいと判別された場合に、前記ビタビ
復号訂正数の数値が最小になるように、前記メトリック
値選択回路により選択されたメトリック値に対して該メ
トリック値が有するゲインを変更できるゲイン変更メト
リック値算出回路とを更に備えることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明を発明の実施の形態
を示す図面により詳述する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1のビタビ
復号回路の構成を示すブロック図である。 なお、図1
において、図11および図12に示した従来のビタビ復
号回路と同じ機能の部分については同じ符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0039】図1の実施の形態1のビタビ復号回路7が
図12に示した従来のビタビ復号回路7と異なる主な点
は、従来のビタビ復号回路7では、軟判定回路11中の
メトリック値演算回路14で演算されたメトリック値は
全て乗算器15に入力されるようになっていたが、実施
の形態1の軟判定回路31中にメトリック値選択回路1
7を備えて、演算されたメトリック値から変調情報によ
り選択された一部のみが乗算器15に入力し、他のメト
リック値は変換回路16に入力するようにした点であ
る。
【0040】メトリック値選択回路17は、図11に示
したディジタル復調回路4から受信データの変調方式を
示す変調情報を受信し、その変調情報に基づいてメトリ
ック値演算回路14から入力する各メトリック値に対す
る選択を実施する。選択内容としては、各メトリック値
について、次段の乗算器15でディジタル復調回路4か
ら受信データの電力値(電力情報)に基づいた重み付け
を実施させるか否かを選択するものである。また、メト
リック値選択回路17は、上記選択結果に従って、重み
付けを実施させるメトリック値については乗算器15に
送出し、重み付けを実施しないメトリック値については
変換回路16に送出する。
【0041】次に本実施の形態1のビタビ復号回路の動
作について説明する。図2は、変調方式が64QAMで
ある場合のデマッピングした信号配置を示す図である。
上記したように、受信データから各復号データのメトリ
ック値を求めるためにW0およびW1を定め、W0およ
びW1は、各々“0”に対するメトリック値と“1”に
対するメトリック値をあらわしている。W0およびW1
の差分の絶対値である|W0−W1|の数値が大きいほ
ど、受信データは“0”あるいは“1”についてのもっ
とも確からしいメトリック値を持つことになる。逆に、
|W0−W1|の絶対値が0に近くなるほど、“0”で
も“1”でもないもっとも不確かなメトリック値を持つ
ことになる。また、W0およびW1は、受信データから
仮判定される信号点によって変化する。
【0042】本実施の形態1のメトリック値選択回路1
7では、図2に示したように、受信データを仮判定する
信号点の位置(以下、シンボル位置と記す)によって
は、ビットが反転するシンボル位置が隣接している場合
と、ビットが反転するシンボル位置が隣接していない場
合が存在することに着目して選択するようにした。
【0043】例えば、受信データから仮判定されたシン
ボル位置から復号されるb0が、範囲Aの中の何(い
ず)れかの信号点と仮判定された場合、すなわち、I成
分レベルが+1と−1の位置の信号点(16点)に仮判
定された場合について考える。その場合には、範囲Aの
中の何(いず)れの信号点も、b0が左右隣の信号点で
は+と−が反転している。つまり、範囲Aの中の各信号
点は、隣のシンボル位置でb0がビット反転する信号点
といえる。
【0044】つまり、変調方式が64QAMの場合の6
4個のシンボル位置のうち、受信データが範囲A中の1
6個のシンボル位置何れかに仮判定された場合にだけ、
隣のシンボル位置におけるb0のビットが反転している
ことになる。言いかえれば、仮判定結果が範囲Aの中の
シンボル位置である場合に限り、メトリック値演算回路
14で求める各復号データのメトリックを示す|W0−
W1|の値が小さくなる。ところが、仮判定結果が範囲
A以外の48個のシンボル位置である場合には、ビット
反転をおこすシンボル位置は隣接せず、遠くにあること
から、|W0−W1|の値が大きくなる。従って、仮判
定結果が範囲A以外の48個のシンボル位置である場合
には、例え受信データの電力値が小さい場合であって
も、その仮判定結果は信頼できるデータとして考えられ
る。
【0045】上記のb0の場合と同様にして、b1につ
いても64シンボル位置中の範囲Bにおける16個のシ
ンボル位置では隣のシンボル位置においてビットが反転
する。b2あるいはb3については、64シンボル位置
中の各々範囲C1+C2、D1+D2の32個のシンボ
ル位置において隣のシンボル位置でビットが反転する。
b4あるいはb5については、64シンボル位置中の6
4個全てのシンボル位置において隣のシンボル位置でビ
ットが反転する。
【0046】本実施の形態1では、上記の範囲A、B、
C1+C2、D1+D2を用いて、ビットが反転するシ
ンボルが隣接しないシンボル位置に仮判定された受信デ
ータ、すなわち、|W0−W1|の値が大きい受信デー
タについては、電力値による重み付けが必要でないと判
断し、メトリック値選択回路17で各メトリック値の選
択を実施する。
【0047】また、受信データがビットが反転するシン
ボル位置に仮判定される確率は、上記したように、b0
あるいはb1については16/64であることから1/
4であり、b2あるいはb3については32/64であ
ることから1/2であり、b4あるいはb5については
64/64であることから1である。逆に、受信データ
がビットが反転しないシンボル位置に仮判定される確率
は、b0あるいはb1については3/4であり、b2あ
るいはb3については1/2であり、b4あるいはb5
については0である。
【0048】また、図2では、変調方式が64QAMで
ある場合についての例を示したが、上記したように、地
上波ディジタル放送の変調方式としては64QAMの他
に、16QAM、QPSK、DQPSKが使用可能であ
り、変調方式によって復号される受信データに対する上
記確率が異なってくる。そこで、本実施の形態1のメト
リック値選択回路17は、図11のディジタル変調回路
4で検出された変調形式を示す変調情報と、各変調方式
毎に異なる上記確率とを利用して、各データ(メトリッ
ク値)に対して、受信データの電力値による重み付けを
実施するか否かを選択する。
【0049】例えば、図2の変調方式が64QAMであ
る場合は、b0およびb1についてのメトリック値には
乗算器15で電力値による重み付けをせず、b2、b
3、b4、および、b5についてのメトリック値のみに
電力値による重み付けを乗算器15で実施するように選
択する。
【0050】電力値による重み付けが不用と選択された
メトリック値(本実施の形態の場合には、b0およびb
1に対するメトリック値)は、上記したように|W0−
W1|の値が大きいと考えられ、受信データの電力値の
変動に無関係と考えられるころから、メトリック値選択
回路17は、メトリック値演算回路14からの出力|W
0−W1|を変換回路16に直接に入力することによ
り、受信データの“1”または“0”に対するもっとも
確からしいメトリック値を出力する。
【0051】仮に、受信機10が、ディジタル復調回路
4で検出される受信データの電力値(電力情報)が、安
定した一定値を示し、その電力値が1に正規化される受
信機であることとして、マルチパス等の影響により電力
値が極端に小さく(0に近い数値)なった場合について
考える。その場合、メトリック値選択回路17では、b
2、b3、b4、および、b5の各復号データが、|W
0−W1|が小さな数値であると判別され、電力値によ
る重み付けが必要と選択される。b2、b3、b4、お
よび、b5の各復号データについては、乗算器15にお
いて電力値による重み付けが実施される。b2、b3、
b4、および、b5の各復号データに重み付けした結果
の|W0−W1|の値は、ほぼ0となる。この重み付け
された結果を変換回路16に入力することにより、b
2、b3、b4、および、b5の各復号データが持つメ
トリック値は、上記したように“1”または“0”に対
するメトリックの中間値が出力される。
【0052】従って、従来のビタビ復号回路では、b0
〜b5までの全ての各復号データに対して同様に電力値
による重み付けしていたので、電力値が小さい場合に
は、b0およびb1に対しても重み付けされて“1”ま
たは“0”に対するメトリックの中間値を出力していた
ものが、本実施の形態1では、b0およびb1に対して
重み付けしないので、受信データのb0およびb1に対
して“1”または“0”に対するもっとも確からしいメ
トリック値を出力することができる。
【0053】すなわち、受信データの変調方式が64Q
AMである場合の本実施の形態1では、マルチパス等で
受信データの電力値が小さくなった場合でも、6個の復
号データの中で、2個(b0およびb1)については
“1”または“0”に対する中間値のメトリック以外の
“1”または“0”に対するもっとも確からしいメトリ
ック値を出力できることになる。
【0054】以上のように、本実施の形態1では、受信
データの変調方式の違いにより異なるビットが反転する
信号点の座標配置と、受信データから仮判定される信号
点によって、電力値による重み付けをするメトリック値
を選択するようにしたので、受信データの電力値が小さ
い場合にも、“1”または“0”に対するメトリックの
中間値が連続してビタビデコーダ12に入力することが
減少し、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力を改善する
ことができる。
【0055】実施の形態2.上記した実施の形態1は、
メトリック値選択回路17において、受信データの変調
情報のみによりメトリック値の選択を実施するものにつ
いて説明したが、以下の実施の形態2では、実施の形態
1の受信データの変調情報に加えて、メトリック値演算
回路14で仮判定される受信データのシンボル位置およ
び受信データの各復号データのビット毎のメトリック値
を用いて、電力値による重み付けを実施するメトリック
値をメトリック値選択回路17にて選択する実施の形態
を示す。
【0056】図3は、本発明の実施の形態2のビタビ復
号回路の構成を示すブロック図である。図3の実施の形
態2のビタビ復号回路7が実施の形態1のビタビ復号回
路7と異なる主な点は、実施の形態1ではディジタル復
調回路4から受信データの変調情報が直接に軟判定回路
31中のメトリック値選択回路17に入力されていたも
のが、実施の形態2では軟判定回路41中にメトリック
値判別回路18を備えて、変調情報がメトリック値判別
回路18を介してメトリック値選択回路17に入力され
るようになっている点である。
【0057】メトリック値判別回路18は、ディジタル
復調回路4からの変調情報に加えて、メトリック値演算
回路14で生成されたメトリック値が入力されるように
なっており、その変調情報およびメトリック値により、
メトリック値の大小を判別する。
【0058】次に本実施の形態2のビタビ復号回路の動
作について説明する。図4は、変調方式が64QAMで
ある場合に受信信号をデマッピングした一例を示す図で
ある。本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、地
上波ディジタル放送の変調方式が64QAMである場合
における各復号データのメトリック値について考えるこ
ととする。
【0059】実施の形態1に示したように、変調情報の
みで選択するメトリックを考える場合には、各復号デー
タのビットb2、b3、b4、b5についてのみの信頼
性が低いと判断し、それらのビットについてのみに電力
重み付けをするようにした。つまり、ビットb0および
b1については電力重み付けを実施しないで変換回路1
6に入力させるようにしていた。ところが、実施の形態
1において、図4に示したように受信データのシンボル
位置がRで示される位置に仮判定された場合には、ビッ
トb0についても反転するシンボル位置が隣接している
ことが判った。すなわち、受信データのシンボル位置が
Rで示される位置に仮判定され、かつ、電力値が小さい
場合には、各復号データのビットb2、b3、b4、b
5に加えて、ビットb0についても信頼性が低いデータ
と考えられるが、実施の形態1では、このビットb0に
ついては対応していなかった。
【0060】本実施の形態2では、電力値が小さいとき
に受信されたデータの信頼性を実施の形態1よりもさら
に正確に判定するために、変調情報に加えてメトリック
値演算回路14で生成されたメトリック値を用いること
により、例えば、メトリック値選択回路17で上記ビッ
トb0についても対応できるようにして、選択されるメ
トリック値の信頼性を向上させるようにした。
【0061】図4では、上記したように受信データの信
号点位置はRで示されている。この信号点位置Rについ
ては、以後の説明を容易にするためにI成分レベルが+
1、Q成分レベルが−5で表されたシンボル位置Vzと
重なるか非常に近傍の位置とする。
【0062】この信号点位置Rのメトリック値を、図1
3を用いて説明したようにI成分およびQ成分のレベル
で考え、図2を用いて実施の形態1の所で説明したよう
に、受信データから各復号データのメトリック値を各復
号データのビットについて求める場合には、各シンボル
位置間を2値として、次のように考えられる。
【0063】b0(の“0”)に対するメトリック値|
W0−W1|が|W0−W1|=2の2乗=4であり、
b1(の“1”)に対するメトリック値|W0−W1|
が|W0−W1|=10の2乗=100であり、同様に
してb2に対するメトリック値は6の2乗=36であ
り、b3に対するメトリック値は2の2乗=4であり、
b4に対するメトリック値も2の2乗=4であり、b5
に対するメトリック値も2の2乗=4となる。
【0064】図4に示したように、受信データの信号点
位置Rがシンボル位置Vzで示される場合には、b0、
b3、b4およびb5については、ビットが反転するシ
ンボル位置が隣接しているが、b1およびb2について
はビットが反転するシンボル位置が隣接しておらず、シ
ンボル位置Vzから離れた位置であることが判る。
【0065】従って、図4からは、上記のように受信デ
ータの信号点位置Rがシンボル位置Vzで示される場合
には、b0、b3、b4およびb5についての復号デー
タの確からしさ(メトリック値)と、b1およびb2に
ついての復号データの確からしさ(メトリック値)は明
らかに異なっており、b1およびb2については電力値
による重み付けに関係なく(例え電力値が小さい場合で
あっても)、それぞれ“1”に対するもっとも確からし
いメトリック値を持たせることができる。
【0066】また、b0,b3,b4,b5について
は、電力値が低いことから受信データのメトリック値に
ついても信頼性が低いと判断される場合には、乗算器1
5により電力値による重み付けをおこなうことで、各復
号データのメトリック値を“1”と“0”の中間値とし
て持たせるようにする。
【0067】上記の処理を可能にするために、メトリッ
ク値判別回路18では、|W0−W1|のメトリック値
を判別して判別結果をメトリック値選択回路17に出力
する。するようにする。例えば、ビットが反転するシン
ボル位置が隣接している場合には、|W0−W1|の値
は小さくなり、隣接していないときには大きくなること
を利用して、|W0−W1|の値を判別する。
【0068】また、その際の隣接するシンボル位置間の
距離については、受信データの変調方式によって変わ
り、例えば、64QAMの場合の隣接シンボル距離<1
6QAMの場合の隣接シンボル距離<QPSKの場合の
隣接シンボル距離の関係があることから、|W0−W1
|の大きさを判別する閾値は、ディジタル変調回路4か
ら入力してくる変調情報毎に変更する必要がある。
【0069】また、メトリック値判別回路18で|W0
−W1|の値を判別した結果、所定値以上の数値(上記
例では、4よりも大きい数値)を持っている復号データ
については、上記したように受信データの電力値の変動
に無関係であることになる。従って、その所定値以上の
数値を持っている復号データについては、メトリック値
選択回路17により、|W0−W1|の値を変換回路1
6に直接入力するようにして、“1”または“0”に対
するもっとも確からしいメトリック値を出力する。
【0070】仮に、受信機10が、ディジタル復調回路
4で検出される受信データの電力値(電力情報)が、安
定した一定値を示し、その電力値が1に正規化される受
信機であることとして、マルチパス等の影響により電力
値が極端に小さく(0に近い数値)なった場合について
考える。その場合、メトリック値判別回路18では、b
0、b3、b4、および、b5の各復号データについて
は、|W0−W1|が小さな数値であると判別され、メ
トリック値選択回路17において電力値による重み付け
が必要と選択されることになる。そして、b0、b3、
b4、および、b5の各復号データは、乗算器15にお
いて電力値による重み付けが実施される。b0、b3、
b4、および、b5の各復号データに重み付けした結果
の|W0−W1|の値は、ほぼ0となる。この重み付け
された結果を変換回路16に入力することにより、b
0、b3、b4、および、b5の各復号データが持つメ
トリック値は、上記したように“1”または“0”に対
するメトリックの中間値が出力される。
【0071】従って、従来のビタビ復号回路では、b0
〜b5までの全ての各復号データに対して同様に電力値
による重み付けしていたので、電力値が小さい場合に
は、b0およびb1に対しても重み付けされて“1”ま
たは“0”に対するメトリックの中間値を出力していた
ものが、本実施の形態2では、b1およびb2に対して
重み付けしないので、受信データのb1およびb2に対
して“1”または“0”に対するもっとも確からしいメ
トリック値を出力することができる。
【0072】すなわち、受信データの変調方式が64Q
AMである場合の本実施の形態2では、マルチパス等で
受信データの電力値が小さくなった場合でも、6個の復
号データの中で、2個(b1およびb2)については
“1”または“0”に対する中間値のメトリック以外の
“1”または“0”に対するもっとも確からしいメトリ
ック値を出力できることになる。
【0073】以上のように、本実施の形態2では、受信
データの変調方式の違いによる信号点配置と、受信デー
タから仮判定される信号点と、仮判定された受信データ
の信号点位置と符号が反転するシンボル位置との間のマ
ップ上の距離を用いたメトリック値とによって、電力値
による重み付けをするメトリック値を選択するようにし
たので、受信データの電力値が小さい場合にも、“1”
または“0”に対するメトリックの中間値が連続してビ
タビデコーダ12に入力することが減少し、ビタビデコ
ーダ12の誤り訂正能力を改善することができる。ま
た、実施の形態1の場合よりも、電力値による重み付け
をするメトリック値の選択を正しく実施できるので、ビ
タビデコーダ12の誤り訂正能力をさらに改善すること
ができる。
【0074】実施の形態3.上記した実施の形態2で
は、受信データから仮判定した信号点位置とマップ上の
距離を用いたメトリック値により、重み付けするメトリ
ック値を選択し、選択したメトリック値に対して電力値
で重み付けをしていたが、次の実施の形態3では、受信
データから検出された電力値が所定の電力値以下である
場合に、その検出された電力値を例えば“1”等の所定
の電力値に変換してから、選択されたメトリック値に対
して電力値による重み付けを実施するものを示す。
【0075】図5は、本発明の実施の形態3のビタビ復
号回路の構成を示すブロック図である。図5の実施の形
態3のビタビ復号回路7が実施の形態1のビタビ復号回
路7と異なる主な点は、実施の形態1ではディジタル復
調回路4から受信データの電力値が直接に軟判定回路3
1中の乗算器15に入力されていたものが、実施の形態
3では軟判定回路51中に電力値判別回路19および電
力値変換回路20を備えて、電力値が電力値判別回路1
9および電力値変換回路20を介して乗算器15に入力
されるようになっている点である。また、電力値変換回
路20は、ディジタル復調回路4から受信データの電力
値に加えて、電力値判別回路19の判別結果が入力され
るようになっており、その判別結果により、電力値を変
換するようにしている点である。
【0076】電力値判別回路19は、例えば、図11の
ディジタル復調回路4から入力する電力情報(受信デー
タの電力値)について、その値の大小を判別するもので
ある。電力値変換回路20は、電力値判別回路19から
出力される判別結果によって、受信データの電力値を所
定値に変換するものである。
【0077】次に本実施の形態3のビタビ復号回路の動
作について説明する。例えば、実施の形態1の軟判定回
路31では、メトリック値選択回路17はディジタル復
調回路4からの変調情報のみにより重み付けするメトリ
ック値を選択しており、そのメトリック値選択回路17
によって選択されるメトリック値の数が多く、かつ、受
信データの電力値が極端に小さく連続して受信する場合
には、電力値による重み付けされた結果のメトリック値
が変換回路16で変換されたメトリック値は、“1”ま
たは“0”に対するメトリックの中間値が数多く出力さ
れてしまう。
【0078】そこで、本実施の形態3の軟判定回路51
では、受信データの電力値がマルチパス等の影響により
極端に小さくなった場合には、電力値判別回路19およ
び電力値変換回路20により、入力する電力値を所定値
に増幅してから、乗算器15に送出してメトリック値の
重み付けに使用させるようにした。
【0079】すなわち、電力値判別回路19にて、入力
する電力値が所定値未満の極端に小さい電力値であると
判別された場合には、電力値判別回路19は電力値変換
回路20に対して入力する電圧値を所定値に変換するよ
うに指示を出力する。電力値変換回路20では、電力値
判別回路19からの指示により、入力する電力値を所定
値に変換し、変換した電力値を乗算器15に出力する。
乗算器15では、変換された電力値により、受信データ
に対応したメトリック値に対して重み付けを実施する。
【0080】以上のように、本実施の形態3では、例
え、メトリック値選択回路17が受信データの変調情報
のみによってメトリックを選択する場合であっても、電
力値が極端に小さい受信データは、その電力値を所定値
(例えば1など)に変換して乗算するようにした。その
ため、電力値の極端に小さい受信データのメトリック値
については、例えば、上記した一定値が1である場合に
は電力値に影響されなくなって、受信データの仮判定点
からメトリック値演算回路14で算出されたメトリック
値となり、その結果、メトリックの中間値が連続してビ
タビデコーダ12に入力することを実施の形態1よりも
さらに少なくでき、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力
をさらに改善することができる。
【0081】実施の形態4.上記した実施の形態3で
は、受信した変調情報のみに基づいて重み付けするメト
リック値を選択すると共に、重み付けする電力値につい
ては、所定の電力値以下の電力値を所定値に変換してか
ら重み付けに用いていたが、次の実施の形態4では、実
施の形態3で実施したことに加えて、実施の形態2で説
明したように、メトリック値演算回路14で仮判定され
る受信データのシンボル位置および受信データの各復号
データのビット毎のメトリック値を用いて、電力値によ
る重み付けを実施するメトリック値をメトリック値選択
回路17にて選択する実施の形態を示す。
【0082】図6は、本発明の実施の形態4のビタビ復
号回路の構成を示すブロック図である。図6の実施の形
態4のビタビ復号回路7が実施の形態3のビタビ復号回
路7と異なる主な点は、実施の形態3では軟判定回路5
1中に電力値判別回路19および電力値変換回路20を
備えて、電力値が電力値判別回路19および電力値変換
回路20を介して乗算器15に入力されるようにしてい
るのみであったが、本実施の形態4では、さらに実施の
形態2に示したメトリック値判別回路18を備えて、メ
トリック値判別回路18は、ディジタル復調回路4から
の変調情報に加えて、メトリック値演算回路14で生成
されたメトリック値が入力されるようになっており、そ
の変調情報およびメトリック値により、メトリック値の
大小を判別して、変調情報毎に異なるメトリック値の大
小の判別結果をメトリック値選択回路17に入力する点
である。
【0083】次に本実施の形態4のビタビ復号回路の動
作について説明する。メトリック値判別回路18に係る
動作については、上記した実施の形態2で詳細に説明し
ているの内容と同様であり、電力値判別回路19および
電力値変換回路20に係る動作については、上記した実
施の形態3で詳細に説明した内容と同様である。
【0084】すなわち、本実施の形態4の軟判定回路6
1では、メトリック値判別回路18により、変調情報に
加えてメトリック値演算回路14で生成されたメトリッ
ク値を用いて変調情報を判別することにより、電力値が
極端に小さい場合でもメトリック値選択回路17にて選
択されるメトリック値の信頼性を向上させるようにする
と共に、受信データの電力値がマルチパス等の影響によ
り極端に小さくなった場合には、電力値判別回路19お
よび電力値変換回路20により、入力する電力値を所定
値に増幅してから、乗算器15に送出してメトリック値
の重み付けに使用させるようにしている。
【0085】以上のように、本実施の形態4では、上記
実施の形態2に示したように変調情報と距離を用いたメ
トリック値とによって、電力値による重み付けをするメ
トリック値を正確に選択できるので、受信データの電力
値が小さい場合にも、“1”または“0”に対するメト
リックの中間値が連続してビタビデコーダ12に入力す
ることが減少させることができるのみでなく、さらに、
上記実施の形態3に示したように、電力値が極端に小さ
い受信データは、その電力値を所定値(例えば1など)
に変換して乗算するので、電力値の極端に小さい受信デ
ータのメトリック値については、受信データの仮判定点
からメトリック値演算回路14で算出されたメトリック
値となって、メトリックの中間値が連続してビタビデコ
ーダ12に入力することをさらに減少させることができ
るので、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力を、上記実
施の形態2および実施の形態3よりもさらに改善するこ
とができる。
【0086】実施の形態5.上記した実施の形態4で
は、仮判定した信号点位置およびシンボル位置、およ
び、受信データから算出したメトリック値を用いて重み
付けするメトリックを選択すると共に、所定値以下の電
力値については一定値に変換してメトリック値の重み付
けに用いるようにしていたが、次の実施の形態5では、
電力値を電力値判別回路19で判別した結果と、変調方
式を示す変調情報とから、仮判定回路13に入力する電
力が小さい受信データ(IQデータ)に対して、任意の
ゲインを加えるレベル変換を実施し、そのレベル変換し
た受信データにより、メトリック値を算出させる実施の
形態を示す。
【0087】図7は、本発明の実施の形態5のビタビ復
号回路の構成を示すブロック図である。図7の実施の形
態5のビタビ復号回路7が、実施の形態4のビタビ復号
回路7と異なる主な点は、実施の形態4では、軟判定回
路61中に乗算器15、メトリック値判別回路18、電
力値判別回路19および電力値変換回路20を備えて、
電力値が電力値判別回路19および電力値変換回路20
を介して乗算器15に入力されていたものが、実施の形
態5では、軟判定回路71中にメトリック値判別回路1
8および電力値判別回路19の他に、入力される受信デ
ータ(IQデータ)に対して任意のゲインを加えること
ができるレベル変換回路21を備え、変調情報はメトリ
ック値判別回路18に入力されると共にレベル変換回路
21にも入力され、電力値判別回路19の判別結果もレ
ベル変換回路21に入力されるようにしている点であ
る。
【0088】メトリック値判別回路18および電力値判
別回路19については、上記した実施の形態2〜4にて
既に詳細に説明しているので、重複する説明を省略す
る。
【0089】レベル変換回路21は、電力値判別回路1
9による電力値の判別結果(電力値のレベル)と、ディ
ジタル復調回路4から入力する受信データの変調情報を
利用して、判別された電力値の対応する受信データに対
して、任意のゲインを加えるものであり、言わば、受信
データ(IQデータ)の電力レベルを任意に変化させて
出力できるレベル変換回路である。
【0090】次に本実施の形態5のビタビ復号回路の動
作について説明する。図8は、変調方式がQPSKであ
る場合に受信信号をデマッピングした一例を示す図であ
る。例えば、図8に示したようにQPSKの信号点マッ
プでは、1個の受信データに対して2個の復号データが
復号される。復号データのビットb0はI成分レベルに
より直接メトリック値が算出され、ビットb1はQ成分
レベルにより直接メトリック値が算出される。例えば、
実線矢印で示された受信データJ1の復号データ(b
0、b1)は、(b0、b1)=(0、1)のシンボル
位置K2の近傍となる。また、図7に示すビタビ復号回
路7が4ビット軟判定メトリックを使用する場合には、
変換回路16のビットb0に対するメトリック値は15
となり、ビットb1に対するメトリック値は0となる。
この軟判定のメトリック値である15と0は、それぞれ
“0”と“1”に対するもっとも確からしいメトリック
値を有することになる。
【0091】また、図8の点線矢印で示された電力値が
小さい受信データJ2(M点)の復号データ(仮判定
点)は、(b0、b1)=(0、0)のシンボル位置K
1となる。しかし、受信データJ2の各々のメトリック
値は、メトリック値演算回路14と変換回路16によっ
て(9、9)となり、中間値に近いメトリック値を有す
るようになる。
【0092】例えば、図8のように変調方式がQPSK
である場合には、4分割されたIQ座標上には各々1点
しかシンボル位置を有していないので、任意の受信デー
タ(例えばJ2等)に+ゲインを加えても、受信データ
の復号データが異なったシンボル位置に移動することは
ない。このため、電力が小さい受信データが連続して入
力される場合には、電力値判別回路19で判別された小
さい電力値を有する受信データに対して、仮判定回路1
3の前段に挿入されたレベル変換回路21を使用して、
+ゲインを加えることで、メトリック値演算回路14で
生成されるメトリック値を拡大し、変換回路16から
“1”と“0”に対するメトリックの中間値が連続して
出力されないようにすることができる。
【0093】例えば、点線矢印の受信データJ2(M
点)をレベル変換回路21により、3倍のレベルになる
ようにゲインを加えてやると、受信データJ2は、N点
の受信データJ3まで拡大される。すると、変換回路1
6からの出力されるメトリック値は、元の(9、9)か
ら(13、13)になる。従って、ビタビデコーダ12
には、元の“1”と“0”の中点に近いメトリック値で
なく、“0”に近いメトリック値が入力されるようにな
る。なお、レベル変換回路21としては、例えば、ディ
ジタル復調回路4中にはディジタル復調回路4自身の復
号出力と後段にて必要とされる受信レベルとの整合を取
るためのレベル変換回路を内蔵していることから、その
ディジタル復調回路4中のレベル変換回路を、本実施の
形態5のレベル変換回路21として兼用させることも可
能である。
【0094】以上のように、本実施の形態5では、例え
ばQPSK方式のように、4分割されたIQ座標上に各
々1点の信号点を持つ変調方式によって変調された信号
をメトリック値に変換する場合には、電力値判別回路1
9により電力値が小さいと判別された受信データについ
て仮判定回路13の前段で受信データのレベル変換する
ようにした。そのため、後段に乗算器を設ける必要が無
くなり、電力値が小さい受信データのメトリック値につ
いては、“1”または“0”に対する距離を拡大したメ
トリック値として出力することができ、ビタビデコーダ
12には、“1”または“0”に対する中間値のメトリ
ック値が入力されにくくなることから、ビタビデコーダ
12の誤り訂正能力を改善することができる。
【0095】実施の形態6.上記した実施の形態4で
は、変調情報と距離を用いたメトリック値とによって、
電力値による重み付けをするメトリック値を正確に選択
し、電力値が極端に小さい受信データは、その電力値を
所定値(例えば1など)に変換してから乗算するビタビ
復号回路であったが、次に本実施の形態6では、ビタビ
復号を再畳み込み復号したデータと受信データとの不一
致数を求め、その不一致数により、変換する電力値を可
変制御する実施の形態を示す。
【0096】図9は、本発明の実施の形態6のビタビ復
号回路の構成を示すブロック図である。図9の実施の形
態6のビタビ復号回路71が、実施の形態4のビタビ復
号回路7と異なる主な点は、実施の形態4のビタビ復号
回路7には備えていないエラー回路23を実施の形態5
では備えている点と、実施の形態4の軟判定回路61中
の電力値変換回路20が、実施の形態6の軟判定回路8
1中では電力値を可変させて変換できる可変電力値変換
回路22になっており、その可変電力値変換回路22に
はエラー回路23の出力が入力される点である。
【0097】可変電力値変換回路22は、その出力がエ
ラー回路23の出力により可変制御される以外は、実施
の形態3〜5に記載した電力値変換回路20と同様の構
成および機能を有している。
【0098】エラー回路23は、図11の受信機10に
対してディジタル信号を送出する送信機内に設けられる
符号化回路と同様な回路を備え、入力する受信データ
(IQデータ)と、ビタビデコーダ12の出力を再度畳
み込み符号化したデータとから、不一致のデータ数を所
定時間毎に計数し、その所定時間後とのデータの不一致
数を可変電力値変換回路22に出力する回路である。
【0099】次に本実施の形態6のビタビ復号回路の動
作について説明する。エラー回路22では、ビタビデコ
ーダ12で復号したデータを送信側と同様な符号化回路
を用いて再畳み込み符号化したデータと、仮判定回路1
3に入力する前の受信データとから、双方のデータが不
一致となるデータ数を計数し、所定期間内だけその計数
結果を積算する。この処理により、エラー回路22で
は、ビタビデコーダ12において入力した受信データを
所定期間内に訂正した個数が計数されることになる。こ
のビタビデコーダ12の所定期間当たりの訂正数は、ビ
タビデコーダ12の誤り訂正結果を示すBER(bit E
rror Rate)の値とほぼ同じ結果を示している。
【0100】本実施の形態6のビタビ復号回路71は、
上記のようにエラー回路22で測定された所定期間当り
の訂正数がBERの値とほぼ同じであることを利用し
て、エラー回路22の出力がもっとも小さくなるよう
に、受信データが持つ電力値を可変電力値変換回路23
で可変制御するようにした。なお、可変電力値変換回路
23では、電力値判別回路19により電力が小さいと判
別された受信データが有する電力値についてのみ電力値
を変換しており、従って、上記した可変制御について
も、電力が小さいと判別された受信データが有する電力
値についてのみ実施される。
【0101】以上のように、本実施の形態6では、エラ
ー回路23で計測されたビタビデコーダ12の訂正数が
もっとも小さくなるように、電力値判定回路19で電力
が小さいと判別された電力値について可変制御するよう
にしたので、マルチパス等の影響により受信データの電
力値が様々に変動する場合であっても、電力値の変動に
対応させて最適なメトリック値を算出することができる
ので、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力を改善するこ
とができる。
【0102】実施の形態7.上記した実施の形態6で
は、エラー回路23にてビタビ復号されたデータを再度
畳み込み符号化したデータと、受信データとの不一致数
をビタビデコーダ12の訂正数として所定時間だけ計数
し、エラー回路23から出力されるビタビデコーダ12
の訂正数により、メトリック値を重み付けするために変
換される電力値を可変制御していたが、次の実施の形態
7のビタビ復号回路72では、エラー回路23から出力
されるビタビデコーダ12の訂正数により、メトリック
値選択回路17で選択されたメトリック値に対してゲイ
ン変更を実施し、そのゲイン変更されたメトリック値に
対して電力値による重み付けを実施するものを示す。
【0103】図10は、本発明の実施の形態7のビタビ
復号回路の構成を示すブロック図である。図10の実施
の形態7のビタビ復号回路72が、実施の形態6のビタ
ビ復号回路71と異なる主な点は、実施の形態6のビタ
ビ復号回路71には備えていないゲイン変更メトリック
値算出回路24を、実施の形態7ではメトリック値選択
回路17と乗算器15の間に備えて、電力値判別回路1
9の出力がゲイン変更メトリック値算出回路24に入力
されるようになっている点と、実施の形態6の軟判定回
路81中の可変電力値変換回路22が、実施の形態7の
軟判定回路91中では無くなっており、エラー回路23
の出力がゲイン変更メトリック値算出回路24に入力さ
れるようになっている点である。
【0104】ゲイン変更メトリック値算出回路24は、
メトリック値選択回路17で選択されたメトリック値に
対して、エラー回路22から出力されるビタビデコーダ
12の所定時間当たりの訂正数を利用して、ゲインを変
更(増加)させたメトリック値を算出する回路である。
【0105】次に本実施の形態7のビタビ復号回路の動
作について説明する。メトリック値選択回路17で重み
付けが必要であると選択され、電力値判別回路19で電
力値が小さいと判別された受信データに対応するメトリ
ック値は、変換回路16によって“1”または“0”に
対するメトリックの中間値とを出力させる。このことか
ら、メトリック値選択回路17で重み付けが必要である
と選択され、電力値判別回路19で電力値が小さいと判
別された受信データが連続する場合には、ビタビデコー
ダ12の所定期間当たりの訂正数を増加させる。また、
上記したように、ビタビデコーダ12の所定期間当たり
の訂正数と、ビタビデコーダ12の誤り訂正結果を示す
BER(bit Error Rate)の値とは、ほぼ同じ結果を
示すことから、上記の場合には、ビタビデコーダ12の
BERが悪化していると考えられる。
【0106】本実施の形態7のビタビ復号回路72は、
エラー回路22で測定したビタビデコーダ12の所定期
間当たりの訂正数(≒BER)を用いて、ゲイン変更メ
トリック値算出回路24によってメトリック値選択回路
17から入力するメトリック値を拡大させるようにゲイ
ンを変更させることにより、エラー回路22の測定結果
がもっとも小さくなるようにする。その後、ゲインが変
更されたメトリック値が乗算器15に入力されて、電力
値による重み付けがおこなわれる。なお、ゲイン変更メ
トリック値算出回路24では、電力値判別回路19によ
り電力値が小さいと判別された電力値に対応する受信デ
ータのメトリック値についてのみゲインの変更が実施さ
れ、従って、“1”または“0”に対するメトリックの
中間値を発生させていると考えられるメトリック値のみ
に対してゲインの変更を実施している。
【0107】以上のように、本実施の形態7では、エラ
ー回路23の出力結果によって、“1”または“0”に
対するメトリックの中間値を発生させていると考えら
れ、かつ、電力重み付けする前のメトリック値に対し
て、ゲインを変更(増加)させることによりメトリック
値を拡大するようにしたので、ビタビデコーダ12に入
力していたメトリックの中間値を減少させることがで
き、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力を改善すること
ができる。
【0108】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
受信データの変調方式の違いによって電力情報による重
み付けをするメトリック値を選択するようにしたので、
受信データの電力値が小さい場合にも、“1”または
“0”に対するメトリックの中間値が連続してビタビデ
コーダ12に入力することを減少させることができるよ
うになって、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力を改善
することができ、また、回路規模の増加を最小限度に抑
えることができる。
【0109】また、請求項2の発明によれば、仮判定し
たシンボル位置と、受信データの信号点位置との距離を
用いたメトリック値と受信データの変調情報とから、電
力値により重み付けをするメトリック値を選択するよう
にしたので、電力値が小さい場合の受信データの信頼性
が正確に判別できるようになり、“1”または“0”に
対するメトリックの中間値が連続してビタビデコーダ1
2に入力することを減少させることができるようになっ
て、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力をさらに改善す
ることができる。
【0110】また、請求項3の発明によれば、受信デー
タの変調情報のみによってメトリック値を選択し、電力
値が極端に小さい受信データについては、その電力情報
を所定値(例えば1など)に変換して乗算するようにし
たので、電力値の極端に小さい受信データのメトリック
値は、受信データの信号点位置と仮判定されたシンボル
位置からメトリック値演算回路で算出した距離のみの値
となる。その結果、メトリックの中間値が連続してビタ
ビデコーダ12に入力することをさらに少なくすること
ができ、ビタビデコーダ12の誤り訂正能力をさらに改
善することができ、回路規模の増加を最小限度に抑える
ことができる。
【0111】また、請求項4の発明によれば、仮判定し
たシンボル位置と、受信データの信号点位置との距離を
用いたメトリック値と受信データの変調情報とから、電
力値により重み付けをするメトリック値を選択すると共
に、電力値が極端に小さい受信データについては、その
電力値を所定値(例えば1など)に変換してからメトリ
ック値の重み付けのために乗算するようにしたので、電
力値の極端に小さい受信データのメトリック値は、受信
データの信号点位置と仮判定されたシンボル位置からメ
トリック値演算回路で算出した距離のみの値となる。そ
の結果、受信データを復号したメトリック値の中から信
頼性の低いメトリック値を正確に抽出することができ
る。さらに、全てのメトリック値を抽出して重み付けを
おこなう場合でも、ビタビデコーダ12には連続した中
間値が入力されにくくできるため、ビタビデコーダ12
の誤り訂正能力をさらに改善することができる。
【0112】また、請求項5の発明によれば、例えばQ
PSK方式のように4分割された座標上にそれぞれ1点
の信号点を持つ変調方式によって変調した信号をメトリ
ック値に変換する場合に、電力値が小さいと判別された
受信データについては仮判定回路の前段でレベル変換す
るようにしたので、後段に乗算器が必要無くなり、電力
が小さい場合の受信データのメトリック値は、“1”ま
たは“0”に対する距離が拡大されてメトリック値とし
て出力されることから、ビタビデコーダ12に“1”ま
たは“0”に対するメトリック値の中間値を入力されに
くくすることができ、ビタビデコーダ12の誤り訂正能
力を改善することができる。また、レベル変換回路を前
段のディジタル復調回路ブロックに内蔵されている回路
と兼用する場合には、回路規模の増加を最小限度にする
ことができる。
【0113】また、請求項6の発明によれば、電力が小
さいと判別された電力値を可変制御することにより、エ
ラー回路で計測されたビタビデコーダ12の訂正数がも
っとも小さくなるようにしたので、マルチパス等の影響
により電力値が様々に変動する場合に、最適に重み付け
られたメトリック値を算出することができ、ビタビデコ
ーダ12の誤り訂正能力を改善することができる。
【0114】また、請求項7の発明によれば、エラー回
路の出力と電力判別結果によって、“1”または“0”
に対する中間値を発生させているメトリック値に対し
て、メトリック値を拡大するようにゲインを変更したの
で、変換回路からビタビデコーダに入力するメトリック
の中間値を減少させることができ、ビタビデコーダ12
の誤り訂正能力を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図2】 変調方式が64QAMである場合のデマッピ
ングした信号配置を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図4】 変調方式が64QAMである場合に受信信号
をデマッピングした一例を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態3のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態4のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態5のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図8】 変調方式がQPSKである場合に受信信号を
デマッピングした一例を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態6のビタビ復号回路の構
成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態7のビタビ復号回路の
構成を示すブロック図である。
【図11】 従来の地上波ディジタル放送の受信機を示
すブロック図である。
【図12】 図11中のビタビ復号回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図13】 変調方式が64QAMである場合に受信信
号をデマッピングした一例を示す図である。
【符号の説明】
1 受信部、 2 受信データ抽出部、 3 受信デー
タ処理部、 4 ディジタル復調回路、 5 デインタ
ーリーブ回路、 6 復号回路、 7、71、72 ビ
タビ復号回路、 8 リードソロモン復号回路、 10
受信機、 11 軟判定回路、 12 ビタビデコー
ダ、 13 仮判定回路、14 メトリック値演算回
路、 15 乗算器、 16 変換回路、 17 メト
リック値選択回路、 18 メトリック値判別回路、
19 電力値判別回路、 20 電力値変換回路、 2
1 レベル変換回路、 22 可変電力値変換回路、
23エラー回路、 24 ゲイン変更メトリック値算出
回路、 31、41、51、61、71、81、91
軟判定回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル復調された畳み込み符号の受
    信データについて、デマッピングにより信号点位置を仮
    判定する仮判定回路と、該仮判定した信号点位置から各
    メトリック値を演算するメトリック値演算回路と、前記
    メトリック値に対して受信データの電力値に基づく重み
    付けをする乗算器と、前記メトリック値を多値メトリッ
    ク値に変換する変換回路とを有して受信データの軟判定
    を実施する軟判定回路と、 該軟判定された受信データの多値メトリック値をビタビ
    復号するビタビデコーダとからなるビタビ復号回路であ
    って、 前記デマッピングされた各信号点位置毎に、上下左右方
    向何れか隣の信号点位置では信号点を示すビットの何れ
    かが反転する座標配置を受信データの変調方式毎および
    前記各ビット毎に予め保持し、前記仮判定された信号点
    位置と前記予め格納された座標配置と一致する受信デー
    タのメトリック値のみを選択して前記乗算器に送出する
    メトリック値選択回路を更に備えることを特徴とするビ
    タビ復号回路。
  2. 【請求項2】 前記受信データの変調方式毎に前記各メ
    トリック値の大きさを判別し、該メトリック値の大きさ
    が所定値未満である場合に、前記メトリック値選択回路
    に前記選択を実施させるメトリック値判別回路を更に備
    えることを特徴とする請求項1記載のビタビ復号回路。
  3. 【請求項3】 前記受信データの電力値が所定値未満で
    あるものを判別する電力値判別回路と、前記判別された
    電力値を前記所定値以上に変換して前記乗算器に出力す
    る電力値変換回路とを更に備えることを特徴とする請求
    項1記載のビタビ復号回路。
  4. 【請求項4】 前記受信データの電力値が所定値未満で
    あるものを判別する電力値判別回路と、前記判別された
    電力値を前記所定値以上に変換して前記乗算器に出力す
    る電力値変換回路とを更に備えることを特徴とする請求
    項2記載のビタビ復号回路。
  5. 【請求項5】 前記受信データの電力値が所定値未満で
    あるものを判別する電力値判別回路と、前記判別された
    電力値を前記受信データの変調方式毎に規定されるレベ
    ルに変換するレベル変換回路とを更に備えることを特徴
    とする請求項2記載のビタビ復号回路。
  6. 【請求項6】 前記受信データと該受信データをビタビ
    復号した結果を再畳み込み符号化したデータとの不一致
    数を所定期間分積算することにより時間当たりのビタビ
    復号訂正数を演算するエラー回路を更に備え、 前記電力値変換回路は、前記ビタビ復号訂正数の数値が
    最小になるように、前記所定値以上の電力値を可変でき
    ることを特徴とする請求項4記載のビタビ復号回路。
  7. 【請求項7】 前記受信データと該受信データをビタビ
    復号した結果を再畳み込み符号化したデータとの不一致
    数を所定期間分積算することにより時間当たりのビタビ
    復号訂正数を演算するエラー回路と、 前記受信データの電力値が所定値未満であるものを判別
    する電力値判別回路と、 前記電力値判別回路により前記電力値が前記所定値より
    も小さいと判別された場合に、前記ビタビ復号訂正数の
    数値が最小になるように、前記メトリック値選択回路に
    より選択されたメトリック値に対して該メトリック値が
    有するゲインを変更できるゲイン変更メトリック値算出
    回路とを更に備えることを特徴とする請求項2記載のビ
    タビ復号回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008048238A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Univ Meijo 誤り訂正装置、受信装置、誤り訂正方法および誤り訂正プログラム

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