JP5444038B2 - 受信装置 - Google Patents

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本発明は、畳み込み符号化後にグレイ符号化並びにスクランブルされた信号に対して軟判定ビタビ復号を行う受信装置に関する。
従来、移動通信や衛星通信等の無線通信においては、受信信号の品質改善のために畳み込み符号等を使用した誤り訂正が行われている。ここで、畳み込み符号化は、符号化レート、拘束長、及び生成多項式により一意に決定される生成規則に基づいて行われる。畳み込み符号は、その復号の際に、受信信号とトレリス線図上のサバイバルパスとを照らし合わせ、最も確からしいパス(最適パス)を選択することで、受信信号のビット誤りを訂正することが可能である。また、畳み込み符号化された信号は、さらにグレイ符号化並びにスクランブルされる。
受信装置は、復号するに際し、畳み込み符号化後のグレイ符号化並びにスクランブルされた信号に対して、受信信号から検出された位相情報及びグレイ符号化並びにスクランブルのルールに基づいて、尤度を算出する。算出された尤度は、ビタビ復号処理に使用される。ビタビ復号は、畳み込み符号の最尤復号を実現する方法の一つであり、受信信号に対して条件付き確率を最大化する送信データ系列を選択する方式であり、硬判定復号と軟判定復号がある。前者は、遅延検波あるいは同期検波した信号に対してハミング距離を計算し、この尤度に基づいてトレリス線図上の可能なパスのメトリックを計算し、ビタビ復号する硬判定と、後者は、ブランチメトリックの計算に、受信信号を想定される受信信号間の距離などのアナログ情報を用いる(尤度)。軟判定は、硬判定のハミング距離に代わり、前述の尤度が適用される。通常、軟判定ビタビ復号の方が硬判定ビタビ復号よりビット誤り訂正能力は高い。
特許文献1には、ビット尤度の算出をすることができる軟判定復号装置が記載されている。この軟判定復号装置は、グレイ符号化に基づいた多相位相変調方式による装置であり、受信信号から検出された検出位相に基づいて軟判定ビットデータを生成するビット尤度生成部と、軟判定ビットデータを軟判定復号に用いる軟判定ビタビ復号器とを備えている。
この軟判定復号装置によれば、受信信号から検出された検出位相に基づいて軟判定ビットデータを生成し、当該軟判定ビットデータを軟判定復号に用いることができる。さらに、当該軟判定復号装置によれば、ビット尤度の演算処理回路を小さくすることができるので、演算処理回路で使用される消費電力を小さくでき、長時間通話及び長時間待受けが想定される携帯通信端末装置に利用することができる。
特開2004−40587号公報
しかしながら、従来技術において受信信号の位相を判断する場合に、ファーストフェージング環境下あるいはSNR(Signal to Noise Ratio)の劣化が著しい環境下においては、位相を判断することは難しくなる。通常の移動通信無線装置は、移動に伴い大きなドップラスプレッドを受けることがある。加えて、使用周波数が高くなり、ドップラスプレッドの影響は更に深刻な状況となる。また、電波伝搬環境が中程度の環境でSNRが中程度の環境であっても、従来技術ではビタビ復号後のSNRの劣化が生じるという原理的な課題が内在している。この要因は、受信信号から遅延検波あるいは同期検波等を適用して位相を検出しているために、軟判定ビタビ復号と硬判定ビタビ復号の中間の特性となる。加えて、ファーストフェージング環境下では、位相の検出の精度が大幅に劣化するために、ビタビ復号結果が大幅に劣化することになる。
図10は、従来の受信装置において8PSK(8相位相変調方式)のMSB(最上位ビット)に注目した尤度算出の例を示す図である。図10において、受信信号zをシンボル判定する場合に、最も近いシンボルがSであると仮定する。尤度は、シンボル判定後の情報と受信信号の振幅等により計算され、上述したようにビタビ復号処理に使用される。すなわち、送信シンボルがSであるにも関わらずSとシンボル判定がされると、グレイマッピングであればハミング距離が1異なることになるので、ビタビ復号のメトリック計算に影響を与えることになる。これらの誤差は、シンボル判定した時点で、知りえることができなくなる。このように特許文献1は、尤度算出に先立って、情報を削っており、ビタビ復号性能は低下してしまうことになる。この尤度の誤差の蓄積は、ビタビ復号後の特性劣化につながると考えられる。さらに、特許文献1では、変調された信号に偏りを生じないようにシンボルのランダマイズ化するスクランブラが畳み込み符号処理とグレイ符号化の後にある場合には、軟判定復号には対応していないという等の課題がある。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するもので、畳み込み符号化の後にグレイ符号化・スクランブル化する送信機により送信された信号であっても、受信信号に対して軟判定ビタビ復号を行う際に効率的・効果的に復調できる受信装置を提供することを課題とする。
本発明に係る受信装置は、上記課題を解決するために、スクランブル処理が施された多値位相変調信号に基づいてデスクランブル処理のためのスクランブル符号を生成するスクランブル符号生成部と、前記スクランブル符号生成部によって生成された前記スクランブル符号と前記多値位相変調信号の変調多値数とに基づき所定の複素信号を生成し、この複素信号と前記多値位相変調信号とを複素乗算することによって、前記多値位相変調信号に対するデスクランブル処理を実行するデスクランブル部と、前記デスクランブル部によってデスクランブル処理が施された前記多値位相変調信号に基づいてビット毎の尤度を算出するとともに、算出されたその尤度をビットの状態の可能性に応じた大きさ及び正負符号を有する尤度へと変換し、さらに、変換された尤度に対してグレイ符号化前後のビット毎の変換した値を乗じてグレイ復号処理を行う尤度算出部と、前記尤度算出部によって最終的に算出された尤度に基づいて前記多値位相変調信号の復号処理を行う復号部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、伝搬環境の劣悪な移動通信環境下であっても畳み込み符号化の後にグレイ符号化・スクランブルされた信号を送信機により送信された信号であっても、受信信号に対して軟判定ビタビ復号を行う際に効率的・効果的に復調できる受信装置を提供することができる。
本発明の実施例1の形態の受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の形態の受信装置におけるスクランブル符号生成のブロック図の一例である。 本発明の実施例1の形態の受信装置で受信した信号に施されたグレイ符号化の一例を示した図である。 本発明の実施例1の形態の受信装置において8PSKのMSBに注目して領域を分割したものを示す図である。 本発明の実施例1の形態の受信装置において8PSKの2番目のビットに注目して領域を分割したものを示す図である。 本発明の実施例1の形態の受信装置において8PSKのLSBに注目して領域を分割したものを示す図である。 本発明の実施例1の形態の受信装置におけるBER特性の一例を示す図である。 本発明の実施例2の形態の受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例3の形態の受信装置の構成を示すブロック図である。 従来の受信装置において8PSKのMSBに注目した尤度算出の例を示す図である。
以下、本発明の受信装置の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1の受信装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、受信装置の構成を説明する。本実施例の受信装置は、図1に示すように、アンテナ部101、RF変換部102、A/D変換部103、同期部104、チャネル推定部105、等化部106、スクランブル初期化部107、スクランブル符号生成部108、デスクランブラ部109、尤度算出部110、デインターリブ部111、及びビタビ復号部112により構成される。
アンテナ部101は、図示しない親局により送信された信号を受信するためのアンテナである。RF変換部102は、アンテナ部101を介して受信した信号を所定の周波数に変換し、信号を抽出するフィルタ処理等の受信処理を行う。
A/D変換部103は、RF変換部102により変換処理された信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
同期部104は、A/D変換部103により変換処理された信号のデジタル変調信号の周波数同期・位相同期・時間同期等の同期処理を行う。
チャネル推定部105は、同期部104により同期処理された信号から伝搬路変動を推定する。
等化部106は、チャネル推定部105によりチャネル推定されたCSI(Channel State Information)に基づいてデジタル変調信号の伝搬路等による歪みを軽減する。
スクランブル初期化部107は、等化部106により等化処理された信号から後述するスクランブル符号生成部108の初期化を行う。具体的には、スクランブル初期化部107は、等化部106により等化処理された信号からスクランブル符号生成部108の初期化を行うためのタイミング情報をフレームフォーマットから抽出する。一例として、このタイミング情報の抽出方法としては、パイロット信号等を用いて行うことができる。すなわち、送信されるパイロット信号と受信されたデジタル変調信号との間で相関をとり、そのピーク検出をすることにより、スクランブラの初期化のタイミングを得ることができる。このようなタイミング情報の抽出手法は、公知の方法を適用しても構わない。
スクランブル符号生成部108は、スクランブル初期化部107の初期化情報に基づいて作動し、スクランブル処理が行われた多値位相変調信号に対してデスクランブラ処理を行うためのスクランブル符号を生成する。
デスクランブラ部109は、尤度算出部110の前段に設けられ、デスクランブル処理を行う。一般に、デスクランブル処理は、多値位相変調信号を復号した後に、スクランブル符号との間で法の和を計算する方法を適用する。しかしながら、一度復調することは、遅延検波あるいは同期検波を行う必要があり、受信品質を劣化する要因となる。そこで、ここでは、受信された位相変調信号に対してデスクランブルする手法を提案する。つまり、スクランブル符号生成部108により生成されたスクランブル符号と変調多値数に基づいて複素信号を生成する。デスクランブラ部109は、この生成された複素信号と受信した多値位相変調信号とを複素乗算することにより、デスクランブル処理を実行する。つまり、デスクランブル処理を剰余演算から複素乗算に置き換えることにより、受信信号に対して直接、デスクランブルを実現することができるようになる。デスクランブラ部109による具体的なデスクランブラ処理の方法については後述する。
尤度算出部110は、デスクランブラ部109によりスクランブルが解かれたデジタル変調信号に基づいて尤度を算出する。MSBから順番にビット番号iを与えると、0と1
Figure 0005444038
る。
具体的には、尤度算出部110は、グレイ符号化された多値位相変調信号に対してビット毎の尤度を算出するとともに、算出されたビット毎の尤度を変換する。この尤度は、ビット0の場合が+1に対応し、ビット1の場合が−1に対応する変換がなされる。さらに、尤度算出部110は、変換後の尤度に対してグレイ符号化前後のビット毎の変化に応じた値を乗じてグレイ復号処理を行う。尤度算出部110の詳細な動作については後述する。
デインターリブ部111は、尤度算出部110により算出された尤度に対してデインターリブ処理を行う。ここで、デインターリブ処理は、ビットの並び替え処理であり、各送受信のモデムでルールが規定されている。
ビタビ復号部112は、本実施例の復号部に対応し、尤度算出部110により算出された尤度に基づいて多値位相変調信号の復号処理を行う。ただし、本実施例においては、ビタビ復号部112は、デインターリブ部111の後段に設けられているため、デインターリブ部111によりデインターリブ処理された尤度に基づいてビタビ復号処理を行う。
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。まず、アンテナ部101は、上述したように、図示しない親局により送信された信号を受信する。RF変換部102は、アンテナ部101により受信されたRF信号をベースバンド信号に変換する。A/D変換部103は、RF変換部102により出力されたベースバンド信号を数値として取り扱うことができるように、デジタル信号に変換する。
デジタル信号に変換されたベースバンド信号は、デジタル変調信号の受信周波数について完全に同期が取れていない。そこで、同期部104は、プリアンブル等を用いて周波数同期・位相同期・時間同期の同期をとる。この同期の取り方は、公知の手段を用いてもよい。
同期がとれたデジタル変調信号は、一般に通信路を通過して到達する。そのために、伝搬路により歪みを受ける。これは、フェージングと呼ばれる。このフェージングを受けたデジタル変調信号は、歪みを受け、信号品質が劣化する。そこで、チャネル推定部105は、プリアンブル等を用いて計算により伝搬路の推定を行う。さらに、等化部106は、チャネル推定部105によるチャネル推定結果に基づいて、受信したデジタル変調信号の歪みを軽減するための等化処理を行う。
次に、デスクランブル及び尤度算出について説明する。ここで、本実施例のコアとなる軟判定ビタビ復号を実現するための動作原理について説明し、尤度の算出方法の一例についても説明する。当該受信装置により受信されたデジタル変調信号は、スクランブルが施されている。スクランブルの目的の一つは、送信系列の偏りを解消することにある。図2は、本実施例の受信装置におけるスクランブル符号生成のブロック図構成の一例である。スクランブル処理は、例えば、図2に示すようなブロックによりスクランブル符号が生成される。図2においては、3ビットの符号が抽出されることになる。ここで、抽出されるスクランブル符号をQと定義する。また、受信されたデジタル変調信号が多値位相変調(MPSK:M−ary Phase Shift Keying)であると仮定する。この多値位相変調信号を復調するシンボルをXとする。デスクランブルされたシンボルZは、次式により定義される。
Z=mod(X+Q,M) …(1)
ただし、Mは、MPSKの変調多値数、mod(・)は法の和を計算する。これがデスクランブルの原理となる。復調をしてシンボル系列を抽出する方法は、デジタル変調信号を復調して、シンボル判定する。このシンボル系列の推定値が、Xに対応する。
上述したように、従来技術において、一旦復号して硬判定ビタビ復号では、受信特性の劣化を招くことになる。
そこで、本実施例の受信装置は、MPSK変調とスクランブルの考え方に注目することにより、復調してシンボルを抽出することなくデスクランブルを施すことができることを説明する。まず、スクランブルは、変調多値数Mの法の和である。他方、MPSK変調は、2πの周期関数である。したがって、MPSKが自然数で割付された場合のデスクランブルされたMPSK信号は、次式により表される。
z=exp(j2π(X+Q)/M) …(2)
次に、グレイ符号化された場合について説明する。図3は、本実施例の受信装置で受信した信号に施されたグレイ符号化を説明する図である。図3に示す変形型のグレイ符号は、隣接するシンボル間のハミング距離が1に近くなるようにしつつ、8PSKとしてマッピングした際に、対向するシンボルの0と1とが反転するようにマッピングしてある。すなわち、対向するシンボルのハミング距離が3となるようなグレイ符号化が施されている。
次に、8PSKの各ビットに注目して領域を分割したものを図4から図6に示す。まず、図4は、本実施例の受信装置において8PSKのMSBに注目して領域を分割したものを示す図である。MSBの0と1とに着目すると2つの領域に分割できる。図4乃至図6においては注目するビットに下線を引いている。また、等化後を想定した場合には、それを含めた領域の平面まで想定する。この考え方は、図5及び図6も同様とする。
図5は、本実施例の受信装置において8PSKの2番目のビットに注目して領域を分割したものを示す図である。図5に示すように、中間のビットは4つの領域に分割される。また、図6は、本実施例の受信装置において8PSKのLSBに注目して領域を分割したものを示す図であり、8つの領域に分割される。このように分割された0の領域と1の領域とで、それぞれ最小となる距離を各ビットについて計算する。ここでは、MSBの場合について、具体的な例を通して説明することにする。
デスクランブラ部109は、受信した変調信号に対して復調することなく直接的にデスクランブラ処理を行う。これは、剰余関数から複素指数関数への置き換えにより実現することができる。このようなデスクランブラ処理により、受信性能を劣化させることなく、後段の尤度算出部110において軟判定ビタビ復号の尤度を算出することができる。図10で説明したようにsシンボルとしてマッピングされているものとすると(kは0から7)、デスクランブル後の信号zは、受信信号をyとした場合に、次式により表される。
Figure 0005444038
ただし、Qはデスクランブルするシンボルとし、スクランブル符合生成部108により生成される。上述したように、スクランブル符号Qは、スクランブル処理が行われた多値位相変調信号に対してデスクランブラ処理を行うための符号である。デスクランブラ部109は、(3)式に示すように、スクランブル符号Qと変調多値数(8PSKの場合には8とする)とに基づいて複素指数関数を用いて多値位相変調信号にデスクランブラ処理を行うことができる。
尤度算出部110は、グレイ符号化された多値位相変調信号に対してビット毎の尤度を
Figure 0005444038
ット番号、上部の添え字はビットの状態)について、以下に示すように算出することができる。
Figure 0005444038





尤度算出部110は、同様にして、他のビットの尤度も算出することができる。
次に、尤度算出部110は、グレイ復号を可能とする尤度の形式に変換する。すなわち、尤度算出部110は、(4)式(5)式を用いて算出した尤度を図3のグレイ符号のルールに基づいて変換する。具体的には、尤度算出部110は、算出した尤度に基づいてビットの状態の可能性に応じた大きさ及び正負符号を有する尤度に変換する。本実施例において、尤度算出部110は、(4)式(0ビットに対応)の0の確率が高い場合を1と定義する。他方、(5)式(1ビットに対応)の1の確率が高い場合を−1と定義する。このように定義することにより、論理演算を乗算演算に置き換えることができる。この考え方により、尤度算出部110は、変形グレイ復号処理を実現することができる。
変換後の尤度λ´は、以下のように表される。仮に、‘0’のビットの尤度が‘1’のビットの尤度に比較して小さい場合には、変換後の尤度は、(6)式〜(8)式のように表される。
Figure 0005444038
ただし、上部の添え字はビットの状態であり、下部の添え字はビット番号(MSB,Middle Bit,LSB)に対応する。同様にして、‘1’のビットの尤度が‘0’のビットの尤度に比較して小さい場合には、変換後の尤度は、(9)式〜(11)式のように表される。
Figure 0005444038
(6)式〜(11)式を用いることにより、尤度算出部110は、算出した尤度に基づいてビットの状態の可能性に応じた大きさの尤度に変換することができる。
本実施例におけるグレイ符号化の定義は、図3に示すとおりであるが、この符号のビットの定義を論理値から(12)式(13)式に示すように読み替えるものとする。これは、NOT演算から乗算演算に置き換えることを意味する。
Figure 0005444038
ここで、尤度算出部110におけるグレイ復号処理について具体的に説明する。例えばグレイ符号化後が‘011’であるとする。この場合に、λ´はプラスであり、λ´とλ´とはマイナスである。尤度算出部110は、これらの尤度の正負の符号に基づいて‘011’であることを認識し、予め記憶している図3のグレイ符号化の表に基づいて、このグレイ符号を復号した場合には‘010’であることがわかる。この符号gの認識は、ビタビ復号のBER特性を最良にするなど様々な規範を適用して推定することができる。ここでは、その手法の限定を行うことはない。すなわち、グレイ符号化前後の相違点は、LSBが‘0’から‘1’に変化したことである。
尤度算出部110は、変換後の尤度λ´,λ´,λ´に対してグレイ符号化前後のビット毎の変化に応じた値を乗じてグレイ復号処理を行う。すなわち、グレイ復号処理後の尤度は、以下に示す(14)式〜(16)式により表される。
Figure 0005444038
,g,gは、グレイ符号化前後のビットの変化に対応する量であり、(12)式(13)式により与えられる量である。上述した例において、gは+1であり、gは+1であり、gは−1である。ただし、g,g,gの求め方は1例であり、この係数の与え方は、モデム受信処理等に応じて適切に選択するものであり、如何様に手法を適用してもよい。
このようにして、尤度算出部110は、尤度の状態でグレイ復号処理を行うことができ、受信特性の劣化を回避することができる。
デインターリブ部111は、尤度算出部110により算出された尤度に対してビットの並び替え処理であるデインターリブ処理を行う。最後に、ビタビ復号部112は、尤度算出部110により算出されデインターリブ部で処理された尤度に基づいて多値位相変調信号の復号処理を行う。
上述のとおり、本発明の実施例1の形態に係る受信装置によれば、畳み込み符号化の後にグレイ復号化、スクランブルがされる送信機により送信された多値位相変調信号であっても、受信信号に対して軟判定ビタビ復号を行う際に効率的・効果的に復調することができる。
すなわち、本実施例の受信装置は、デスクランブラ部109を備えることにより、受信した変調信号を復調することなく直接的にデスクランブラ処理を行うことができるので、受信性能を劣化させることなく後段の尤度算出部110において軟判定ビタビ復号の尤度をすることができる。
また、尤度算出部110は、算出した尤度に基づいてビットの状態の可能性に応じた大きさ及び正負符号を有する尤度に変換するので、尤度の形式のままグレイ復号を可能とすることができ、信号品質の劣化を回避し、ビタビ復号部112における軟判定ビタビ復号の精度を上げることができる。本実施例における尤度算出部110は、ビット毎に0の確率が高い場合の尤度を1と定義し、1の確率が高い場合を−1と定義することで、論理演算を乗算演算に置き換えることができ、グレイ復号処理を実現することができる。さらに、本実施例の受信装置は、(14)式〜(16)式を用いて尤度算出部110により算出されたグレイ復号処理後の尤度をビタビ復号部112でビタビ復号処理に入力することにより、軟判定ビタビ復号を実現することができる。
図7は、本実施例の受信装置におけるBER(Bit Error Rate)特性を示す図であり、横軸がSNR[dB]、縦軸がBERを表す。これは、軟判定ビタビ復号の性能の評価をAWGN(Additive White Gaussian Noise)環境で行ったものである。図7に示すように、本実施例の受信装置による軟判定ビタビ復号は、硬判定ビタビ復号の場合に比してBER特性の改善が見られる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、本実施例においては、主に8PSK変調信号を受信する受信装置として説明したが、8PSKに限らず多値位相変調信号であれば何でもよく、その他の実施例においても同様である。さらに、本発明は、様々な符号化率に対応するためにパンクチャー化にも対応する。
また、ビタビ復号を前提に説明しているが、本発明に係る受信装置は、ターボ復号も適用することができるので、ビタビ復号の代わりにターボ復号・MAP復号等に適用することもできる。この点において、他の実施例についても同様である。
図8は、本発明の実施例2の受信装置の構成を示すブロック図である。図8を参照して、受信装置の構成を説明する。本実施例の受信装置は、図8に示すように、アンテナ部201、RF変換部202、A/D変換部203、同期部204、チャネル推定部205、等化部206、スクランブル初期化部207、スクランブル符号生成部208、デスクランブラ部209、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出部210、尤度算出部211、デインターリブ部212、及びビタビ復号部213により構成される。
すなわち、本実施例の受信装置において実施例1と異なる点は、RSSI算出部210を備えている点である。その他の構成は、実施例1で説明した構成と同様であり、重複した説明を省略する。
RSSI算出部210は、本発明の信号レベル算出部に対応し、同期処理のデジタル変調信号(多値位相変調信号)の信号レベルを算出する。
尤度算出部211は、RSSI算出部210により算出された信号レベルを算出した尤度に乗じることにより信頼情報付き尤度を算出する。
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。同期部204までの動作は、実施例1と同様である。RSSI算出部210は、同期部204により同期がとれた多値位相変調信号の信号レベルを算出し、尤度算出部211に対して信頼情報として出力する。
Figure 0005444038
Figure 0005444038
ただし、γ=|z|、zは受信信号とする。ビタビ復号部213は、尤度算出部211により算出された信頼情報付き尤度を用いて復号処理を行う。その他の作用は、実施例1と同様であり、重複した説明を省略する。
上述のとおり、本発明の実施例2の形態に係る受信装置によれば、実施例1の効果に加え、RSSIの信頼度情報を尤度に対して付加するので、フェージング等により瞬時SNR(Signal to Noise Ratio)が低下した場合に、尤度の信頼性が大幅に劣化し、ビタビ復号性能が一般に劣化するが、本発明のように信頼度情報を付加することにより、グレイ符号化利得及びビタビ復号の符号化利得が加わり、軟判定ビタビ復号性能を向上することができる。
図9は、本発明の実施例3の受信装置の構成を示すブロック図である。図9を参照して、受信装置の構成を説明する。本実施例の受信装置は、図9に示すように、アンテナ部301、RF変換部302、A/D変換部303、同期部304、チャネル推定部305、等化部306、スクランブル初期化部307、スクランブル符号生成部308、デスクランブラ部309、尤度算出部310、デインターリブ部311、ビタビ復号部312、及び繰り返し判定部313により構成される。
すなわち、本実施例の受信装置において実施例1と異なる点は、繰り返し判定部313を備えており、チャネル推定部305に復号結果がフィードバックされている点である。その他の構成は、実施例1で説明した構成と同様であり、重複した説明を省略する。
チャネル推定部305は、実施例1で説明したように同期部104により同期処理された信号から伝搬路変動を推定するものであるが、さらに本実施例の特徴として、ビタビ復号部312により復号処理されたビット系列を用いて多値位相変調信号の伝搬路を推定する。
繰り返し判定部313は、チャネル推定部305による伝搬路の推定とビタビ復号部312による復号処理とが繰り返し行われた場合に、ビタビ復号部312による復号処理後のビット系列に基づいて復号の収束性を判断する。
次に、上述のように構成された本実施の形態の作用を説明する。ビタビ復号部312までの動作は、実施例1と同様である。ただし、ビタビ復号部312は、1度で復号処理を終了せず、繰り返し判定部313を介して復号結果をチャネル推定部305にフィードバックする。
チャネル推定部305は、ビタビ復号部312により復号処理されたビット系列を用いて多値位相変調信号の伝搬路を推定する。したがって、ビタビ復号部312は、チャネル推定部305による推定された情報を含むビタビ復号を行うこととなり、より復号性能を増すことができる。繰り返し判定部313は、復号の収束性を判断して、適切な回数で繰り返しを止めることができる。この繰返し停止の条件としては、公知の手法によるBERの収束の判定などがある。
上述のとおり、本発明の実施例3の形態に係る受信装置によれば、実施例1の効果に加え、ビタビ復号の結果を用いてチャネル推定を行うことにより、より不確定要素が排除された情報に基づき、チャネル推定を行うことができる。また、本実施例の受信装置は、チャネル推定及びビタビ復号を繰り返し行うことにより、ビタビ復号性能を大幅に向上することができる。
本発明に係る受信装置は、畳み込み符号化後のグレイ符号化・スクランブルされた信号に対して軟判定ビタビ復号を行う受信装置に利用可能である。特に、移動受信等を含む伝搬路歪みの劣化がある通信路において大幅な復調性能を改善するための尤度算出法として非常に有効であり、ビタビ復号・ターボ復号・MAP復号など多様な復号方法の基幹となる技術である。
101 アンテナ部
102 RF変換部
103 A/D変換部
104 同期部
105 チャネル推定部
106 等化部
107 スクランブル初期化部
108 スクランブル符号生成部
109 デスクランブラ部
110 尤度算出部
111 デインターリブ部
112 ビタビ復号部
201 アンテナ部
202 RF変換部
203 A/D変換部
204 同期部
205 チャネル推定部
206 等化部
207 スクランブル初期化部
208 スクランブル符号生成部
209 デスクランブラ部
210 RSSI算出部
211 尤度算出部
212 デインターリブ部
213 ビタビ復号部
301 アンテナ部
302 RF変換部
303 A/D変換部
304 同期部
305 チャネル推定部
306 等化部
307 スクランブル初期化部
308 スクランブル符号生成部
309 デスクランブラ部
310 尤度算出部
311 デインターリブ部
312 ビタビ復号部
313 繰り返し判定部

Claims (4)

  1. スクランブル処理が施された多値位相変調信号に基づいてデスクランブル処理のためのスクランブル符号を生成するスクランブル符号生成部と、
    前記スクランブル符号生成部によって生成された前記スクランブル符号と前記多値位相変調信号の変調多値数とに基づき所定の複素信号を生成し、この複素信号と前記多値位相変調信号とを複素乗算することによって、前記多値位相変調信号に対するデスクランブル処理を実行するデスクランブル部と、
    前記デスクランブル部によってデスクランブル処理が施された前記多値位相変調信号に基づいてビット毎の尤度を算出するとともに、算出されたその尤度をビットの状態の可能性に応じた大きさ及び正負符号を有する尤度へと変換し、さらに、変換された尤度に対してグレイ符号化前後のビット毎の変換した値を乗じてグレイ復号処理を行う尤度算出部と、
    前記尤度算出部によって最終的に算出された尤度に基づいて前記多値位相変調信号の復号処理を行う復号部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記尤度算出部は、変換後の尤度に対してグレイ符号化前後のビット毎の変化に応じた値を乗じてグレイ復号処理を行うことを特徴とする請求項1記載の受信装置。
  3. 前記多値位相変調信号の信号レベルを算出する信号レベル算出部を備え、
    前記尤度算出部は、前記信号レベル算出部により算出された信号レベルを算出した尤度に乗じることにより信頼情報付き尤度を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信装置。
  4. 前記復号部により復号処理されたビット系列を用いて前記多値位相変調信号の伝搬路を測定するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部による伝搬路の推定と前記復号部による復号処理とが繰り返し行われた場合に、前記復号部による復号処理後のビット系列に基づいて復号の収束性を判断する繰り返し判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の受信装置。
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