JP2001320202A - フィルタ及びフィルタ一体型アンテナ - Google Patents

フィルタ及びフィルタ一体型アンテナ

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JP2001320202A
JP2001320202A JP2000138737A JP2000138737A JP2001320202A JP 2001320202 A JP2001320202 A JP 2001320202A JP 2000138737 A JP2000138737 A JP 2000138737A JP 2000138737 A JP2000138737 A JP 2000138737A JP 2001320202 A JP2001320202 A JP 2001320202A
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dielectric substrate
filter
metal film
impedance
semiconductor element
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Application number
JP2000138737A
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English (en)
Inventor
Yukio Ikeda
幸夫 池田
Andrenko Andray
アンドレイ・アンドレンコ
Masatoshi Nakayama
正敏 中山
Kenichi Horiguchi
健一 堀口
Osami Ishida
修己 石田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マイクロストリップ導体金属膜の近くに、誘
電体基板の表面から裏面金属膜まで貫通する貫通孔を交
互に形成する構成では、特性インピーダンス比が小さく
遮断帯域幅の広いフィルタが得られない、という課題が
あった。 【解決手段】 誘電体基板12の内部におけるマイクロ
ストリップ導体金属膜16の直下の位置に、複数個の内
部空間18を、マイクロストリップ導体金属膜16の延
在方向に沿って所定の間隔で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地上マイクロ波
通信、移動体通信等のRF回路に使用するフィルタ及び
フィルタ一体型アンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば「29th European Microw
ave Conference 1999, pp.303-306,“Circuit Applicat
ions of Uniplanar Compact PBG”」(文献1)に開示
された従来のフィルタを示す斜視図である。図におい
て、101はフィルタ、102は誘電体基板、103は
誘電体基板102の表面上に所定の幅で一方向に形成さ
れたマイクロストリップ導体金属膜、104は誘電体基
板102の裏面上に全面に亙って形成された裏面金属
膜、105は誘電体基板102の表面から裏面を貫通
し、さらに裏面金属膜104を貫通する貫通孔である。
【0003】貫通孔105は、マイクロストリップ導体
金属膜103を挟んで対称に形成されている。貫通孔1
05には、マイクロストリップ導体金属膜103の近く
に位置するものと、それよりもマイクロストリップ導体
金属膜103から離れて位置するものとの2種類があ
る。それら2種類の貫通孔105は、マイクロストリッ
プ導体金属膜103を挟んだ左右の領域において、マイ
クロストリップ導体金属膜103の延在方向に沿って交
互に形成されている。
【0004】誘電体基板102、マイクロストリップ導
体金属膜103及び裏面金属膜104から構成されるマ
イクロストリップ線路では、貫通孔105がマイクロス
トリップ導体金属膜103の近くに位置する部分の特性
インピーダンスの方が、貫通孔105がマイクロストリ
ップ導体金属膜103から離れて位置する部分の特性イ
ンピーダンスより高い。これは、貫通孔105がマイク
ロストリップ導体金属膜103の近くに位置する部分の
方が、貫通孔105がマイクロストリップ導体金属膜1
03から離れて位置する部分より、貫通孔105の影響
を大きく受け、マイクロストリップ導体金属膜103と
裏面金属膜104との間の電気力線の密度が小さく、等
価的な容量が小さいためである。
【0005】このように、従来のフィルタ101では、
貫通孔105を、マイクロストリップ導体金属膜103
の延在方向に沿って、マイクロストリップ導体金属膜1
03に近い位置及びマイクロストリップ導体金属膜10
3から離れた位置に交互に形成することにより、特性イ
ンピーダンスの高いマイクロストリップ線路(以下、高
インピーダンス線路という)と特性インピーダンスの低
いマイクロストリップ線路(以下、低インピーダンス線
路という)とを交互に形成している。
【0006】次に動作について説明する。外部からフィ
ルタ101に信号が入力すると、遮断帯域内の周波数は
遮断され、通過帯域内の周波数は通過する。従来のフィ
ルタ101では、マイクロストリップ導体金属膜103
の幅や誘電体基板102の厚さを所定の値に設定すると
ともに、貫通孔105を所定の位置に形成することによ
り、所望の遮断周波数や遮断帯域幅などのフィルタ特性
を実現する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィルタは以上
のように構成され、貫通孔105をマイクロストリップ
導体金属膜103に近い位置に形成することにより高イ
ンピーダンス線路を形成し、貫通孔105をマイクロス
トリップ導体金属膜103から離れた位置に形成するこ
とにより低インピーダンス線路を形成するので、高イン
ピーダンス線路と低インピーダンス線路との間における
マイクロストリップ導体金属膜103と裏面金属膜10
4との間の電気力線の密度の差を十分大きくすることが
できず、高インピーダンス線路の特性インピーダンスと
低インピーダンス線路の特性インピーダンスとの比(以
下、インピーダンス比という)が小さいという課題があ
った。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、インピーダンス比が大きいフィル
タ及びそのフィルタと一体化したフィルタ一体型アンテ
ナを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフィルタ
は、誘電体基板の内部におけるマイクロストリップ導体
金属膜の直下の位置に、マイクロストリップ導体金属膜
の延在方向に沿って所定の間隔で形成された複数の内部
空間を備えたものである。
【0010】この発明に係るフィルタは、誘電体基板
が、中間誘電体基板と、中間誘電体基板の表面上に設け
られた薄膜状の上側誘電体基板と、中間誘電体基板の裏
面上に設けられた薄膜状の下側誘電体基板とから成り、
内部空間が、中間誘電体基板の表面から裏面に貫通する
貫通孔から成るものである。
【0011】この発明に係るフィルタは、内部空間が、
立方体形状をしているものである。
【0012】この発明に係るフィルタ一体型アンテナ
は、誘電体基板の内部におけるマイクロストリップ導体
金属膜の直下の位置に、マイクロストリップ導体金属膜
の延在方向に沿って所定の間隔で形成された複数の内部
空間と、マイクロストリップ導体金属膜から給電され
る、誘電体基板の表面上に形成されたパッチアンテナ導
体金属膜とを備えたものである。
【0013】この発明に係るフィルタ一体型アンテナ
は、F級増幅器と電気的に接続したとき、F級増幅器を
構成する半導体素子から出力される信号の周波数に対し
て半導体素子の出力端から負荷側のインピーダンスと半
導体素子のインピーダンスが共役インピーダンス整合
し、半導体素子の出力端から負荷側のインピーダンスが
信号周波数の2倍波に対して短絡となり、信号周波数の
3倍波に対して開放となるものである。
【0014】この発明に係るフィルタ一体型アンテナ
は、チューンドB級増幅器と電気的に接続したとき、チ
ューンドB級増幅器を構成する半導体素子から出力され
る信号の周波数に対して半導体素子の出力端から負荷側
のインピーダンスと半導体素子のインピーダンスが共役
インピーダンス整合し、半導体素子の出力端から負荷側
のインピーダンスが信号周波数の2倍波に対して開放と
なり、信号周波数の3倍波に対して短絡となるものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるフ
ィルタの構成を示す斜視図である。図2は図1中のA−
A線に沿った断面図である。図において、11はフィル
タ、12は誘電体基板、13は中間誘電体基板、14は
中間誘電体基板13の表面上に設けられた薄膜状の上側
誘電体基板、15は中間誘電体基板13の裏面上に設け
られた薄膜状の下側誘電体基板、16は誘電体基板12
の表面上に所定の幅で一方向に形成されたマイクロスト
リップ導体金属膜、17は誘電体基板12の裏面上に全
面に亙って形成された裏面金属膜、18は誘電体基板1
2の内部におけるマイクロストリップ導体金属膜16の
直下の位置に形成された内部空間である。
【0016】誘電体基板12は、中間誘電体基板13と
上側誘電体基板14と下側誘電体基板15とから成る。
上側誘電体基板14及び下側誘電体基板15は、中間誘
電体基板13に比べて、厚さが十分に薄く、誘電率が十
分に小さい方が望ましい。
【0017】内部空間18は、中間誘電体基板13の表
面から裏面を貫通する貫通孔から成り、立方体形状をし
ている。内部空間18は、中間誘電体基板13に貫通孔
を形成した後、中間誘電体基板13に上側誘電体基板1
4と下側誘電体基板15とを取り付けることにより形成
する。内部空間18は、マイクロストリップ導体金属膜
16の延在方向に沿って所定の間隔で複数個形成されて
いる。
【0018】誘電体基板12、マイクロストリップ導体
金属膜16及び裏面金属膜17から構成されるマイクロ
ストリップ線路では、内部空間18がマイクロストリッ
プ導体金属膜16の直下の位置に形成されている部分の
特性インピーダンスの方が、内部空間18がマイクロス
トリップ導体金属膜16の直下の位置に形成されていな
い部分の特性インピーダンスより高い。これは、内部空
間18の誘電率が中間誘電体基板13の誘電率より低い
ため、内部空間18がマイクロストリップ導体金属膜1
6の直下の位置に形成されている部分の方が、内部空間
18がマイクロストリップ導体金属膜16の直下の位置
に形成されていない部分より、マイクロストリップ導体
金属膜16と裏面金属膜17との間の電気力線の密度が
小さく、等価的な容量が小さいためである。
【0019】このように、実施の形態1のフィルタ11
では、内部空間18を、誘電体基板12の内部における
マイクロストリップ導体金属膜16の直下の位置に、マ
イクロストリップ導体金属膜16の延在方向に沿って、
所定の間隔で複数個形成することにより、高インピーダ
ンス線路と低インピーダンス線路とを交互に形成してい
る。
【0020】次に動作について説明する。外部からフィ
ルタ11に信号が入力すると、遮断帯域内の周波数は遮
断され、通過帯域内の周波数は通過する。実施の形態1
のフィルタ11では、マイクロストリップ導体金属膜1
6の幅や誘電体基板12の厚さを所定の値に設定すると
ともに、内部空間18の縦横高さ寸法や内部空間18の
相互間隔を所定の値に設定することにより、所望の遮断
周波数や遮断帯域などのフィルタ特性を実現する。
【0021】実施の形態1のフィルタ11では、内部空
間18をマイクロストリップ導体金属膜16の直下の位
置に形成することにより高インピーダンス線路を形成す
るので、高インピーダンス線路と低インピーダンス線路
との間におけるマイクロストリップ導体金属膜16と裏
面金属膜17との間の電気力線の密度の差を十分大きく
することができ、インピーダンス比が従来のフィルタに
比べて大きい。このため、実施の形態1のフィルタ11
では、従来のフィルタと同等の遮断帯域における信号減
衰量を、従来のフィルタより少ない、高インピーダンス
線路と低インピーダンス線路との組数で実現することが
できる。従って、実施の形態1のフィルタ11では、従
来のフィルタに比べて寸法が小さく、その結果、従来の
フィルタより遮断帯域幅が広い。
【0022】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、誘電体基板12の内部におけるマイクロストリップ
導体金属膜16の直下の位置に、複数個の内部空間18
を、マイクロストリップ導体金属膜16の延在方向に沿
って所定の間隔で形成することにより、高インピーダン
ス線路と低インピーダンス線路とを交互に形成するの
で、インピーダンス比が大きくなり、遮断帯域幅が広が
る効果が得られる。
【0023】また、この実施の形態1によれば、内部空
間18を立方体形状とするので、所望のフィルタ特性を
実現するための内部空間18の寸法設定が容易である効
果が得られる。
【0024】また、この実施の形態1によれば、誘電体
基板12を、中間誘電体基板13と上側誘電体基板14
と下側誘電体基板15とから構成し、内部空間18を中
間誘電体基板13の表面から裏面を貫通する貫通孔から
構成するので、内部空間18の形成が容易である効果が
得られる。
【0025】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2によるフィルタ型アンテナの構成を示す斜視図であ
る。図において、21はフィルタ一体型アンテナ、22
はフィルタが形成されているフィルタ領域、23はパッ
チアンテナが形成されているアンテナ領域、24は誘電
体基板12の表面に形成されたパッチアンテナ導体金属
膜である。その他の構成要素は図1で同一符号を付して
示したものと同一あるいは同等である。
【0026】パッチアンテナ導体金属膜24は、マイク
ロストリップ導体金属膜16と接続し、長方形形状をし
ている。
【0027】フィルタ領域22には、実施の形態1のフ
ィルタと同一構成のフィルタが形成され、アンテナ領域
23には、誘電体基板12、パッチアンテナ導体金属膜
24及び裏面金属膜17から構成されるパッチアンテナ
が形成されている。
【0028】実施の形態2のフィルタ一体型アンテナ2
1では、フィルタ領域22に形成されたフィルタが、そ
れに入力する信号の周波数を通過し、信号周波数の2倍
波、3倍波を遮断する特性を有するように、内部空間1
8の縦横高さ寸法、内部空間18の相互間隔、マイクロ
ストリップ導体金属膜16の幅及び誘電体基板12の厚
さを所定の値に設定している。
【0029】従来のフィルタは、インピーダンス比が小
さく、遮断帯域幅が狭かったため、信号周波数の2倍
波、3倍波を十分に遮断できなかったが、実施の形態2
のフィルタ一体型アンテナ21のフィルタ領域22に形
成されたフィルタは、インピーダンス比が大きく、遮断
帯域幅が広いため、信号周波数の2倍波、3倍波を十分
に遮断することができる。
【0030】次に動作について説明する。外部からフィ
ルタ一体型アンテナ21のフィルタ領域22に形成され
たフィルタに信号が入力すると、遮断帯域内の周波数は
遮断され、通過帯域内の周波数は通過する。フィルタを
通過した周波数はアンテナ領域23に形成されたパッチ
アンテナから放射される。実施の形態2のフィルタ一体
型アンテナ21では、フィルタ領域22に形成されたフ
ィルタが、それに入力する信号の周波数を通過し、信号
周波数の2倍波、3倍波を遮断する特性を有するため、
フィルタ領域22に形成されたフィルタに入力した信号
の周波数のみがパッチアンテナから放射される。
【0031】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、フィルタ領域22に形成されたフィルタの遮断帯域
幅が広く、信号周波数の2倍波、3倍波を遮断するの
で、フィルタ領域22に形成されたフィルタに入力した
信号の周波数のみがパッチアンテナから放射される効果
が得られる。
【0032】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3によるフィルタ一体型アンテナの構成を示す斜視図
である。図において、31はフィルタ一体型アンテナ、
32はF級増幅器、33はフィルタ一体型アンテナ31
とF級増幅器32とを接続する接続点である。その他の
構成要素は図3で同一符号を付して示したものと同一あ
るいは同等である。
【0033】実施の形態3によるフィルタ一体型アンテ
ナ31では、以下の条件を満たすように、内部空間18
の縦横高さ寸法、内部空間18の相互間隔、マイクロス
トリップ導体金属膜16の幅、誘電体基板12の厚さ及
びパッチアンテナ導体金属膜24の縦横寸法を所定の値
に設定している。
【0034】第1の条件は、F級増幅器32を構成する
半導体素子から出力される信号の周波数に対して、上記
半導体素子の出力端からフィルタ一体型アンテナ31側
のインピーダンスと上記半導体素子側のインピーダンス
とが複素共役の関係になり、上記半導体素子の出力端か
ら負荷側のインピーダンスと上記半導体素子のインピー
ダンスが共役インピーダンス整合することである。第2
の条件は、上記半導体素子の出力端からフィルタ一体型
アンテナ31を見込むインピーダンス(すなわち、上記
半導体素子の出力端から負荷側のインピーダンス)が信
号周波数の2倍波に対して短絡、信号周波数の3倍波に
対して開放となることである。
【0035】「29th European Microwave Conference D
igest, pp.271-274, 1999, “A NewPractical Harmonic
Tune for High Efficiency Power Amplifier”」(文
献2)に開示されているように、信号周波数の2倍波に
対する負荷インピーダンスが十分に短絡となり、信号周
波数の3倍波に対する負荷インピーダンスが十分に開放
となる場合、F級増幅器32を構成する半導体素子は高
効率動作する。
【0036】従来のフィルタは、インピーダンス比が小
さく、遮断帯域幅が狭かったため、従来のフィルタを備
えたアンテナでは、信号周波数の2倍波に対する負荷イ
ンピーダンスが十分に短絡となり、信号周波数の3倍波
に対する負荷インピーダンスが十分に開放となるように
することができなかったが、実施の形態3のフィルタ一
体型アンテナ31のフィルタ領域22に形成されたフィ
ルタは、インピーダンス比が大きく、遮断帯域幅が広い
ため、実施の形態3のフィルタ一体型アンテナ31で
は、信号周波数の2倍波に対する負荷インピーダンスが
十分に短絡となり、信号周波数の3倍波に対する負荷イ
ンピーダンスが十分に開放となるようにすることができ
る。
【0037】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、フィルタ領域22に形成されたフィルタの遮断帯域
幅が広く、信号周波数の2倍波に対する負荷インピーダ
ンスが十分に短絡となり、信号周波数の3倍波に対する
負荷インピーダンスが十分に開放となるので、フィルタ
一体型アンテナ31に接続するF級増幅器32を構成す
る半導体素子を高効率動作させることができる効果が得
られる。
【0038】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4によるフィルタ一体型アンテナの構成を示す斜視図
である。図において、41はフィルタ一体型アンテナ、
42はチューンドB級増幅器、43はフィルタ一体型ア
ンテナ41とチューンドB級増幅器42とを接続する接
続点である。その他の構成要素は図3で同一符号を付し
て示したものと同一あるいは同等である。
【0039】実施の形態4によるフィルタ一体型アンテ
ナ41は、以下の条件を満たすように、内部空間18の
縦横高さ寸法、内部空間18の相互間隔、マイクロスト
リップ導体金属膜16の幅、誘電体基板12の厚さ及び
パッチアンテナ導体金属膜24の縦横寸法を所定の値に
設定している。
【0040】第1の条件は、チューンドB級増幅器42
を構成する半導体素子から出力される信号の周波数に対
して、上記半導体素子の出力端からフィルタ一体型アン
テナ41側のインピーダンスと上記半導体素子側のイン
ピーダンスとが複素共役の関係になり、上記半導体素子
の出力端から負荷側のインピーダンスと上記半導体素子
のインピーダンスが共役インピーダンス整合することで
ある。第2の条件は、上記半導体素子の出力端からフィ
ルタ一体型アンテナ41を見込むインピーダンス(すな
わち、上記半導体素子の出力端から負荷側のインピーダ
ンス)が信号周波数の2倍波に対して開放、信号周波数
の3倍波に対して短絡となることである。
【0041】文献2に開示されているように、信号周波
数の2倍波に対する負荷インピーダンスが十分に開放と
なり、信号周波数の3倍波に対する負荷インピーダンス
が十分に短絡となる場合、チューンドB級増幅器42を
構成する半導体素子は飽和領域において高効率動作す
る。
【0042】従来のフィルタは、インピーダンス比が小
さく、遮断帯域幅が狭かったため、従来のフィルタを備
えたアンテナでは、信号周波数の2倍波に対する負荷イ
ンピーダンスが十分に開放となり、信号周波数の3倍波
に対する負荷インピーダンスが十分に短絡となるように
することができなかったが、実施の形態4のフィルタ一
体型アンテナ41のフィルタ領域22に形成されたフィ
ルタは、インピーダンス比が大きく、遮断帯域幅が広い
ため、実施の形態4のフィルタ一体型アンテナ41で
は、信号周波数の2倍波に対する負荷インピーダンスが
十分に開放となり、信号周波数の3倍波に対する負荷イ
ンピーダンスが十分に短絡となるようにすることができ
る。
【0043】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、フィルタ領域22に形成されたフィルタの遮断帯域
幅が広く、信号周波数の2倍波に対する負荷インピーダ
ンスが十分に開放となり、信号周波数の3倍波に対する
負荷インピーダンスが十分に短絡となるので、フィルタ
一体型アンテナ41に接続するチューンドB級増幅器4
2を構成する半導体素子を飽和領域で高効率動作させる
ことができる効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、誘電
体基板の内部におけるマイクロストリップ導体金属膜の
直下の位置に、マイクロストリップ導体金属膜の延在方
向に沿って所定の間隔で形成された複数の内部空間を備
えるようにフィルタを構成したので、インピーダンス比
が大きく、遮断帯域幅が広いフィルタが得られる効果が
ある。
【0045】この発明によれば、誘電体基板が、中間誘
電体基板と、中間誘電体基板の表面上に設けられた薄膜
状の上側誘電体基板と、中間誘電体基板の裏面上に設け
られた薄膜状の下側誘電体基板とから成り、内部空間
が、中間誘電体基板の表面から裏面に貫通する貫通孔か
ら成るようにフィルタを構成したので、内部空間の形成
が容易なフィルタが得られる効果がある。
【0046】この発明によれば、内部空間が、立方体形
状をしているようにフィルタを構成したので、所望のフ
ィルタ特性を実現するための内部空間の寸法設定が容易
なフィルタが得られる効果がある。
【0047】この発明によれば、誘電体基板の内部にお
けるマイクロストリップ導体金属膜の直下の位置に、マ
イクロストリップ導体金属膜の延在方向に沿って所定の
間隔で形成された複数の内部空間と、マイクロストリッ
プ導体金属膜から給電される、誘電体基板の表面上に形
成されたパッチアンテナ導体金属膜とを備えるようにフ
ィルタ一体型アンテナを構成したので、フィルタに入力
した信号の周波数のみがパッチアンテナから放射される
フィルタ一体型アンテナが得られる効果がある。
【0048】この発明によれば、F級増幅器と電気的に
接続したとき、F級増幅器を構成する半導体素子から出
力される信号の周波数に対して半導体素子の出力端から
負荷側のインピーダンスと半導体素子のインピーダンス
が共役インピーダンス整合し、半導体素子の出力端から
負荷側のインピーダンスが信号周波数の2倍波に対して
短絡となり、信号周波数の3倍波に対して開放となるよ
うにフィルタ一体型アンテナを構成したので、F級増幅
器を構成する半導体素子を高効率動作させることができ
るフィルタ一体型アンテナが得られる効果がある。
【0049】この発明によれば、チューンドB級増幅器
と電気的に接続したとき、チューンドB級増幅器を構成
する半導体素子から出力される信号の周波数に対して半
導体素子の出力端から負荷側のインピーダンスと半導体
素子のインピーダンスが共役インピーダンス整合し、半
導体素子の出力端から負荷側のインピーダンスが信号周
波数の2倍波に対して開放となり、信号周波数の3倍波
に対して短絡となるようにフィルタ一体型アンテナを構
成したので、チューンドB級増幅器を構成する半導体素
子を飽和領域で高効率動作させることができるフィルタ
一体型アンテナが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるフィルタの構
成を示す斜視図である。
【図2】 図1中のA−A線に沿った断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるフィルタ型ア
ンテナの構成を示す斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるフィルタ型ア
ンテナの構成を示す斜視図である。
【図5】 この発明の実施の形態4によるフィルタ型ア
ンテナの構成を示す斜視図である。
【図6】 従来のフィルタの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 フィルタ、12 誘電体基板、13 中間誘電体
基板、14 上側誘電体基板、15 下側誘電体基板、
16 マイクロストリップ導体金属膜、17裏面金属
膜、18 内部空間、21 フィルタ一体型アンテナ、
22 フィルタ領域、23 アンテナ領域、24 パッ
チアンテナ導体金属膜、31 フィルタ一体型アンテ
ナ、32 F級増幅器、33 接続点、41 フィルタ
一体型アンテナ、42 チューンドB級増幅器、43
接続点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 正敏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 堀口 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 石田 修己 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HB01 JA03 LA01 LA21 LA25 NA08 PB00 5J014 CA06 5J045 DA10 EA07 HA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板と、該誘電体基板の表面上に
    形成されたマイクロストリップ導体金属膜と、上記誘電
    体基板の裏面上に全面に亙って形成された裏面金属膜
    と、上記誘電体基板の内部における上記マイクロストリ
    ップ導体金属膜の直下の位置に、上記マイクロストリッ
    プ導体金属膜の延在方向に沿って所定の間隔で形成され
    た複数の内部空間とを備えたフィルタ。
  2. 【請求項2】 誘電体基板は、中間誘電体基板と、該中
    間誘電体基板の表面上に設けられた薄膜状の上側誘電体
    基板と、上記中間誘電体基板の裏面上に設けられた薄膜
    状の下側誘電体基板とから成り、 内部空間は、上記中間誘電体基板の表面から裏面に貫通
    する貫通孔から成ることを特徴とする請求項1記載のフ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 内部空間は、立方体形状をしていること
    を特徴とする請求項1記載のフィルタ。
  4. 【請求項4】 誘電体基板と、該誘電体基板の表面上に
    形成されたマイクロストリップ導体金属膜と、上記誘電
    体基板の裏面上に全面に亙って形成された裏面金属膜
    と、上記誘電体基板の内部における上記マイクロストリ
    ップ導体金属膜の直下の位置に、上記マイクロストリッ
    プ導体金属膜の延在方向に沿って所定の間隔で形成され
    た複数の内部空間と、上記マイクロストリップ導体金属
    膜から給電される、上記誘電体基板の表面上に形成され
    たパッチアンテナ導体金属膜とを備えたフィルタ一体型
    アンテナ。
  5. 【請求項5】 F級増幅器と電気的に接続したとき、上
    記F級増幅器を構成する半導体素子から出力される信号
    の周波数に対して上記半導体素子の出力端から負荷側の
    インピーダンスと上記半導体素子のインピーダンスが共
    役インピーダンス整合し、上記半導体素子の出力端から
    負荷側のインピーダンスが信号周波数の2倍波に対して
    短絡となり、信号周波数の3倍波に対して開放となるこ
    とを特徴とする請求項4記載のフィルタ一体型アンテ
    ナ。
  6. 【請求項6】 チューンドB級増幅器と電気的に接続し
    たとき、上記チューンドB級増幅器を構成する半導体素
    子から出力される信号の周波数に対して上記半導体素子
    の出力端から負荷側のインピーダンスと上記半導体素子
    のインピーダンスが共役インピーダンス整合し、上記半
    導体素子の出力端から負荷側のインピーダンスが信号周
    波数の2倍波に対して開放となり、信号周波数の3倍波
    に対して短絡となることを特徴とする請求項4記載のフ
    ィルタ一体型アンテナ。
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