JP2011233965A - パッチアンテナ - Google Patents

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淳 伊藤
Tatsuya Kawagishi
達也 川岸
Takayasu Shiokawa
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Abstract

【課題】更なる小型、薄型化が可能な平面アンテナとして、広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られるパッチアンテナを提供する。
【解決手段】短辺28.4mm、長辺34.0mmの長方形のパッチアンテナ10を構成する誘電体基板11の表面には、円形パッチ部12Aおよびマイクロストリップ部2Bを有するアンテナエレメント12が積層され、誘電体基板11の裏面にはグランド板が積層されている。誘電体基板11には、これを第1領域11Bと第2領域11Cとに区画する帯状の特定領域11Aが長辺の中央部に設けられている。第1領域11Bおよび第2領域11Cの比誘電率ε1は8.0、特定領域11Aの比誘電率ε2は2.9である。グランド板は、誘電体基板1の第2領域1Cから帯状の特定領域1Aの一部に亘って配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話、無線LAN(Local Area Network)、GPS(Global Positioning System)等で代表される各種のパーソナル通信やユビキタス通信に使用される通信機器に好適なパッチアンテナに関するものである。
近年、各種のパーソナル通信やユビキタス通信に使用される通信機器には、UWB(Ultra Wide Band)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の周波数帯に対応した小型の平面アンテナが搭載される傾向にある。
この種の小型の平面アンテナとしては、非特許文献1、2に記載の平面アンテナが従来一般に知られている。ここで、非特許文献1に記載されている平面アンテナは、半円形状と台形形状により構成した半円台形不平衡ダイポールアンテナであって、45mm×40mmのサイズで3.1〜10.6GHzのUWBの周波数帯に対応している。
一方、非特許文献2に記載されている平面アンテナは、板状モノポールアンテナの放射素子に長方形型の素子を付加したモノポールアンテナであって、53mm×40mmのサイズで2.5GHz、3.5GHz、5.8GHzのWiMAXの周波数帯に対応している。
2007 エレクトロニクス実装学会誌 vol.10 No.3 信学技報 A・P2006-151 March 2007
ところで、非特許文献1、2に記載されている平面アンテナは、何れも短辺が40mm以上の長方形であって、携帯電話機などの小型端末に搭載するにはサイズが大き過ぎ、更なる小型、薄型化が要望されている。
ここで、平面アンテナの小型、薄型化には、比誘電率(誘電率)の高い基板を用いることが考えられるが、この場合には、基板による波長短縮効果によりアンテナのVSWR(voltage standing wave ratio)の帯域特性が大幅に狭くなり、しかも、中帯域のVSWR特性が劣化することが懸念される。
そこで、本発明は、更なる小型、薄型化が可能な平面アンテナとして、広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られるパッチアンテナを提供することを課題とする。
このような課題を解決するため、本発明に係るパッチアンテナは、誘電体基板の表面に導電体のアンテナエレメントが積層され、誘電体基板の裏面に導電体のグランド板が積層されてなるパッチアンテナであって、誘電体基板には、その比誘電率(ε1)より低い比誘電率(ε2)を有する特定領域が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るパッチアンテナでは、誘電体基板に設けられた比誘電率(ε2)の低い特定領域の存在によってアンテナエレメントへの給電状態で変化し、その特定領域がインピーダンス整合の機能を発揮することにより、VSWR特性が改善される。これにより、広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られ、しかも、更なる小型、薄型化が可能となる。
本発明のパッチアンテナにおいて、誘電体基板の比誘電率(ε1)が7〜10の範囲内にあり、特定領域の比誘電率(ε2)が2.5〜3.5の範囲内にあると、UWBやWiMAXに対応した広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られ、しかも、携帯電話機などの小型端末に搭載可能なサイズまで小型、薄型化が可能となるので好ましい。
本発明のパッチアンテナにおいて、誘電体基板は矩形や円形などの適宜の平面形状とすることができる。また、特定領域は、誘電体基板の中央部を横断して誘電体基板を第1領域と第2領域とに区画する帯状に設けることができる。
この場合、アンテナエレメントは、誘電体基板の第1領域に形成される円形パッチ部と、この円形パッチ部に連続して誘電体基板の帯状の特定領域から第2領域に亘って形成される帯状のマイクロストリップ部とを有する構造とし、グランド板は、誘電体基板の第2領域から帯状の特定領域の一部に亘って形成することができる。
ここで、円形パッチ部およびグランド板を同一平面に投影した場合の両者の最短距離(a)が0.2〜0.4mmの範囲内にあると、中域のVSWR特性が改善されるので好ましい。また、円形パッチ部の半径(r)が8〜10mmの範囲内にあると、低域および高域のVSWR特性が大幅に改善されるので好ましい。
本発明に係るパッチアンテナによれば、誘電体基板に設けられた比誘電率(ε2)の低い特定領域がインピーダンス整合の機能を発揮することにより、広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られ、しかも、更なる小型、薄型化が可能となる。
本発明のパッチアンテナにおいて、誘電体基板の比誘電率(ε1)が7〜10の範囲内にあり、特定領域の比誘電率(ε2)が2.5〜3.5の範囲内にあると、UWBやWiMAXに対応した広帯域に亘って良好なVSWR特性が得られ、しかも、携帯電話機などの小型端末に搭載可能なサイズまで小型、薄型化が可能となる。
本発明の第1実施形態に係るパッチアンテナを模式的に拡大して示す正面図である。 図1に示したパッチアンテナの側面図である。 図1に示したパッチアンテナの背面図である。 第1実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板の特定領域の比誘電率を異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性を比較して示すグラフである。 第1実施形態のパッチアンテナであって、円形パッチ部の直径を異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性を比較て示すグラフである。 第1実施形態のパッチアンテナであって、アンテナエレメントの円形パッチ部とグランド板との相互間隔を異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性を比較して示すグラフである。 第1の比較例によるパッチアンテナのVSWR特性と、第2の比較例によるパッチアンテナのVSWR特性とを比較して示すグラフである。 第1実施形態のパッチアンテナのVSWR特性を示すグラフである。 第1実施形態のパッチアンテナのインピーダンス特性を示すグラフである。 第1実施形態のパッチアンテナの周波数3.1GHzにおける放射パターンを示す円グラフであり、(a)はXZ面での放射パターンを示し、(b)はYZ面での放射パターンを示す。 第1実施形態のパッチアンテナの周波数6.85GHzにおける放射パターンを示す円グラフであり、(a)はXZ面での放射パターンを示し、(b)はYZ面での放射パターンを示す。 第1実施形態のパッチアンテナの周波数10.6GHzにおける放射パターンを示す円グラフであり、(a)はXZ面での放射パターンを示し、(b)はYZ面での放射パターンを示す。 第2実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板の厚さを異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性を比較して示すグラフである。 第2実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板の第1領域および第2領域の比誘電率を異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性を比較して示すグラフである。 第2実施形態のパッチアンテナのVSWR特性を示すグラフである。 第2実施形態のパッチアンテナのインピーダンス特性を示すグラフである。 第2実施形態のパッチアンテナの周波数2.596GHzにおける放射パターンを示す円グラフであり、(a)はXZ面での放射パターンを示し、(b)はYZ面での放射パターンを示す。 第2実施形態のパッチアンテナの周波数3.550GHzにおける放射パターンを示す円グラフであり、(a)はXZ面での放射パターンを示し、(b)はYZ面での放射パターンを示す。
以下、添付の図面を参照して本発明に係るパッチアンテナの実施の形態を説明する。第1実施形態に係るパッチアンテナは、次世代携帯電話機などのモバイル機器に組み込み可能な小型、薄型のパッチアンテナであって、3.1〜10.6GHzのUWBの周波数帯に対応したものである。
図1〜図3に示すように、第1実施形態のパッチアンテナは、長方形の板状に形成された誘電体基板1を備えており、その表面には導電体のアンテナエレメント2が積層され、その裏面には導電体のグランド板3が積層されている。
誘電体基板1は、比誘電率の高い誘電性セラミックスと、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)と、液晶ポリマ(LCP)とをコンパウンドした複合材料の射出成型により、従来例のサイズより小型、薄型化された長方形の板状に形成されている。すなわち、従来例の誘電体基板のサイズを短辺50mm、長辺60mmの長方形とした場合、誘電体基板1は、例えば、短辺の長さL1が28.4mm、長辺の長さL2が34.0mm、厚さTが2.0mmの小型、薄型化された長方形の板状に形成されている。
ここで、誘電体基板1には、その長辺方向の中央部を短辺方向に横断して延びる帯状の特定領域1Aが2色成型により設けられている。この帯状の特定領域1Aは、幅寸法Zが例えば3.2mmに設定されており、この特定領域1Aにより、誘電体基板1には第1領域1Bと第2領域1Cとが区画されている。すなわち、図1において帯状の特定領域1Aより上側に図示される第1領域1Bと、帯状の特定領域1Aより下側に図示される第2領域1Cとが区画されている。
誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1は、例えば8.00に設定されている。これに対し、誘電体基板1の特定領域1Aの比誘電率ε2は、図4に示すVSWR特性の解析結果に基づき、2.5〜3.5の範囲内において、例えば2.9に設定されている。
アンテナエレメント2は、銅、ニッケル、銀合金などの適宜の導電性金属材料からなるメッキ層により形成されている。このアンテナエレメント2は、誘電体基板1の第1領域1Bに形成される円形パッチ部2Aと、この円形パッチ部2Aに連続して誘電体基板1の特定領域1Aから第2領域1Cに亘って形成される帯状のマイクロストリップ部2Bとを有し、両者は誘電体基板1の短辺方向の中央部に配置されている。
グランド板3は、銅、ニッケル、銀合金などの適宜の導電性金属材料からなるメッキ層により形成されている。このグランド板3は、誘電体基板1の第2領域1Cから帯状の特定領域1Aの一部に亘って形成されている。すなわち、グランド板3は、誘電体基板1の第2領域1Cの全面および特定領域1Aの一部を覆う長方形に形成されている。
ここで、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aの直径Dは、図5に示すVSWR特性の解析結果に基づき、16〜20mmの範囲内において、例えば16.4mmに設定されている。換言すれば、円形パッチ部2Aの半径は、8〜10mmの範囲内において、例えば8.2mmに設定されている。なお、マイクロストリップ部2Bの幅寸法Wは、例えば3.0mmに設定されている。
そして、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aとグランド板3との相互間隔、すなわち、円形パッチ部2Aおよびグランド板3を同一平面に投影した場合の両者の最短距離aは、図6に示すVSWR特性の解析結果に基づき、0.2〜0.4mmの範囲内において、例えば0.4mmに設定されている。
ここで、図7は、第1実施形態のパッチアンテナのVSWR特性と比較するための第1の比較例によるパッチアンテナのVSWR特性と、第2の比較例によるパッチアンテナのVSWR特性とを示している。第1の比較例によるパッチアンテナは、短辺の長さL1を50mm、長辺の長さL2を60mm、比誘電率ε1を全域に亘り均一な2.55とした誘電体基板を備えている。一方、第2の比較例によるパッチアンテナは、短辺の長さL1を28.4mm、長辺の長さL2を34.0mm、比誘電率ε1を全域に亘り均一な8.00とした誘電体基板を備えている。
図7の点線グラフに示すように、第1の比較例による大型のパッチアンテナでは、周波数2〜11GHzの広帯域に亘ってVSWRが2以下に低下しており、良好なVSWR特性を発揮している。これに対し、第2の比較例による小型化されたパッチアンテナでは、図7の実線グラフに示すように、VSWRの帯域特性が3〜10GHzと大幅に狭くなっており、しかも、周波数5〜8GHzの中域におけるVSWRが2.5〜3の間に上昇しており、VSWR特性が劣化している。
ここで、図4は、第1実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板1の特定領域1Aの比誘電率ε2を2.9、6.0、9.6と異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性をFDTD法(Finite-difference time-domain method)により解析して示すグラフである。
図4の点線グラフに示すように、特定領域1Aの比誘電率ε2を9.6としたパッチアンテナでは、周波数5〜7GHzの中域におけるVSWRが3以上に上昇しており、図7の実線グラフに示した第2の比較例によるパッチアンテナよりもVSWR特性が劣化している。
これに対し、特定領域1Aの比誘電率ε2を6.0としたパッチアンテナでは、図4の鎖線グラフに示すように、周波数6〜8GHzの中域におけるVSWRが2付近まで低下しており、図7の実線グラフに示した第2の比較例によるパッチアンテナよりもVSWR特性が改善されている。
そして、特定領域1Aの比誘電率ε2を2.9としたパッチアンテナでは、図4の実線グラフに示すように、周波数5〜6GHzの中域におけるVSWRが2以下に低下しており、VSWR特性が図4の鎖線グラフに示したVSWR特性よりも改善されている。そこで、第1実施形態のパッチアンテナにおいては、前述したように、誘電体基板1の特定領域1Aの比誘電率ε2が2.9に設定されている。
第1実施形態のパッチアンテナにおいて、誘電体基板1に第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε2よりも比誘電率ε2が大幅に小さい特定領域1Aが存在すると、中域のVSWR特性が改善される理由は、その特定領域1Aの存在によりアンテナエレメント2への給電状態で変化し、その特定領域1Aがインピーダンス整合の機能を発揮するためであると考えられる。
ここで、図5は、第1実施形態のパッチアンテナにおいて、図1に示したアンテナエレメント2の円形パッチ部2Aの直径Dを14.4mm、15.2mm、16.4mmと異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性をFDTD法により解析して示すグラフである。
図5の点線グラフに示すように、円形パッチ部2Aの直径Dを14.4mmとしたパッチアンテナでは、周波数5〜6GHzの中域におけるVSWRと、周波数9.4〜10.2GHzの高域におけるVSWRとが2以上となっている。また、図5の鎖線グラフに示すように、円形パッチ部2Aの直径Dを15.2mmとしたパッチアンテナにおいても、VSWR特性は、点線グラフに示すものと同様の傾向を示す。
これに対し、円形パッチ部2Aの直径Dを16.4mmと大きく設定したパッチアンテナでは、周波数5〜6GHzの中域におけるVSWRおよび周波数9.4〜10.2GHzの高域におけるVSWRがそれぞれ2以下に低下しており、VSWR特性が図5の点線グラフや鎖線グラフに示したVSWR特性よりも改善されている。
加えて、円形パッチ部2Aの直径Dを16.4mmと大きく設定したパッチアンテナでは、周波数3GHzの低域のVSWR特性も改善されている。そこで、第1実施形態のパッチアンテナにおいては、前述したように、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aの直径Dが16.4mmに設定されている。換言すれば、円形パッチ部2Aの半径が8.2mmに設定されている。
第1実施形態のパッチアンテナにおいて、円形パッチ部2Aの直径Dが大きくなるにつれて低域のVSWR特性が改善される理由は、円形パッチ部2Aの直径Dが大きくなると、その円周/2の長さの増大に対応して共振波長が増大するためであるものと考えられる。そして、その共振波長の変化が中域や高域のVSWR特性に影響を与えるためであるものと考えられる。
ここで、図6は、第1実施形態のパッチアンテナであって、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aとグランド板3との相互間隔である両者の最短距離aを0.2mm、0.4mm、0.8mmと異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性をFDTD法により解析して示すグラフである。
図6に示す周波数5〜6GHzおよび8〜9GHzの中域におけるVSWR特性は、円形パッチ部2Aとグランド板3との最短距離aが小さくなるにつれて改善されている。その理由は、円形パッチ部2Aに給電する構造が変化してインピーダンス整合の機能を発揮するためであると考えられる。そこで、第1実施形態のパッチアンテナにおいては、前述したように、円形パッチ部2Aとグランド板3との最短距離aが例えば0.4mmに設定されている。
以上のように構成された第1実施形態に係るパッチアンテナは、図4〜図6に示したVSWR特性に影響を与える主要パラメータとして、誘電体基板1の特定領域1Aの比誘電率ε2が2.9に設定され、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aの直径Dが16.4mm(半径が8.2mm)に設定され、円形パッチ部2Aとグランド板3との最短距離aが0.4mmに設定されている。
このため、第1実施形態に係るパッチアンテナでは、図8の実線グラフに示すように、UWBの周波数帯である3.1〜10.6GHzの周波数帯において、VSWRが略2以下の良好なVSWR特性が得られる。ちなみに、第1実施形態のパッチアンテナにおける実部のインピーダンス特性は、図9の実線グラフに示す特性となり、虚部のインピーダンス特性は、図9の点線グラフに示す特性となる。なお、第1実施形態に係るパッチアンテナのグランド板13上には、3.1〜10.6GHzの周波数帯において、電流分布がほとんど見られない。
また、図1に示した誘電体基板1の短辺に沿う方向をX方向、長辺に沿う方向をY方向、図2に示した誘電体基板11の厚さTの方向をZ方向としたとき、第1実施形態のパッチアンテナの周波数3.1GHzにおけるXZ面での放射パターンは、図10の(a)の円グラフに点線で示すようになり、YZ面での放射パターンは、図10の(b)の円グラフに実線で示すようになる。
また、第1実施形態のパッチアンテナの周波数6.85GHzにおけるXZ面での放射パターンは図11の(a)の円グラフに点線で示すようになり、YZ面での放射パターンは図11の(b)の円グラフに実線で示すようになる。さらに、第1実施形態のパッチアンテナ10の周波数10.6GHzにおけるXZ面での放射パターンは図12の(a)の円グラフに点線で示すようになり、YZ面での放射パターンは図12の(b)の円グラフに実線で示すようになる。
すなわち、第1実施形態のパッチアンテナでは、UWBの周波数帯である3.1〜10.6GHzの周波数帯において、XZ面での放射パターンおよびYZ面での放射パターンとして、何れも比較的に良好な放射パターンが得られている。
従って、第1実施形態のパッチアンテナによれば、UWBの周波数帯である3.1〜10.6GHzの周波数帯において、VSWRが2以下の良好なVSWR特性を得ることができ、同時に、そのサイズを短辺が50mm、長辺が60mmの長方形の板状に小型、薄型化することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るパッチアンテナを説明する。第2実施形態のパッチアンテナは、日本で使用されているWiMAXの周波数2.5GHz帯(2.495〜2.690GHz)と、欧州で使用されているWiMAXの周波数3.5GHz帯(3.3〜3.8GHz)に対応したものである。
第2実施形態のパッチアンテナは、第1実施形態のパッチアンテナにおける誘電体基板1の厚さTを2.0mmから1.2mmへと薄くすると共に、誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1を8.00から9.60へと大きくしたものであり、その他の構造およびパラメータは、マイクロストリップ部2Bの幅寸法Wを3.6mmに変更し、帯状の特定領域1Aの幅寸法Zを4.0mmに変更した点を除き、第1実施形態のパッチアンテナと同様である。
第2実施形態のパッチアンテナにおいては、図13に示すVSWR特性の解析結果に基づいて誘電体基板1の厚さTが1.2mmに設定されている。ここで、図13は、第2実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板1の厚さTを1.2mm、1.6mm、2.0mmと異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性をFDTD法により解析して示すグラフである。
図13に示すVSWR特性グラフにおいて、WiMAXの周波数2.5GHz帯(2.495〜2.690GHz)では、誘電体基板1の厚さTが2.0mm〜1.2mmへと減少するにつれてVSWR特性が改善されている。そこで、第2実施形態のパッチアンテナにおいては、誘電体基板1の厚さTが1.2mmに設定されている。
また、第2実施形態のパッチアンテナにおいては、図14に示すVSWR特性の解析結果に基づいて誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1が9.60に設定されている。ここで、図14は、第2実施形態のパッチアンテナであって、誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1を6.00、8.00、9.60と異ならせた各パッチアンテナのVSWR特性をFDTD法により解析して示すグラフである。
図14に示すVSWR特性グラフにおいて、周波数2.5GHz帯では、誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1が6.00〜9.60へと大きくなるにつれてVSWR特性のグラフが周波数の低い側にシフトしており、その分、比誘電率ε1が大きいほどVSWR特性が改善されている。その理由は、比誘電率ε1が大きくなるにつれてアンテナの管内波長が短くなり、仮想的にアンテナサイズが大きくなるためである。そこで、第2実施形態のパッチアンテナにおいては、誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1が9.60に設定されている。
以上のように構成された第2実施形態に係るパッチアンテナは、図13、図14に示したVSWR特性に影響を与える主要パラメータとして、誘電体基板1の厚さTが1.2mmに設定され、誘電体基板1の第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1が9.60に設定されている。
このため、第2実施形態に係るパッチアンテナでは、図15の実線グラフに示すように、WiMAXの周波数帯である2.5GHz帯および3.5GHz帯において、VSWRが2以下の良好なVSWR特性が得られる。ちなみに、第2実施形態のパッチアンテナにおける実部のインピーダンス特性は、図16の実線グラフに示す特性となり、虚部のインピーダンス特性は、図16の点線グラフに示す特性となる。なお、第2実施形態に係るパッチアンテナのグランド板13上には、2.5GHz帯および3.5GHz帯において、電流分布がほとんど見られない。
また、第2実施形態のパッチアンテナの周波数2.5GHz帯(2.596GHz)におけるXZ面での放射パターンは、図17の(a)の円グラフに点線で示すようになり、YZ面での放射パターンは、図17の(b)の円グラフに実線で示すようになる。さらに、周波数3.5GHz帯(3.550GHz)におけるXZ面での放射パターンは、図18の(a)の円グラフに点線で示すようになり、YZ面での放射パターンは、図18の(b)の円グラフに実線で示すようになる。
すなわち、第2実施形態のパッチアンテナでは、WiMAXの周波数帯である2.5GHz帯および3.5GHz帯において、XZ面での放射パターンが無指向性となっており、良好な放射パターンが得られている。
従って、第2実施形態のパッチアンテナによれば、WiMAXの周波数帯である2.5GHz帯および3.5GHz帯において、VSWRが2以下の良好なVSWR特性を得ることができ、同時に、そのサイズを短辺が50mm、長辺が60mmの長方形の板状に小型、薄型化することができる。
本発明に係るパッチアンテナは、前述した第1実施形態または第2実施形態に限定されるものではない。例えば、誘電体基板1の特定領域1Aの比誘電率ε2は、2.5〜3.5の範囲内の値に適宜変更することができ、第1領域1Bおよび第2領域1Cの比誘電率ε1も7〜10の範囲内の値に適宜変更することができる。
また、アンテナエレメント2の円形パッチ部2Aの直径は、16〜20mmの範囲内で適宜の値に変更でき、円形パッチ部2Aとグランド板3との最短距離aも、0.2〜0.4mmの範囲内で適宜の値に変更することができる。
1 :誘電体基板
1A:特定領域
1B:第1領域
1C:第2領域
2 :アンテナエレメント
2A:円形パッチ部
2B:マイクロストリップ部
3 :グランド板
a :円形パッチ部とグランド板との最短距離
D :円形パッチ部の直径
T :誘電体基板の厚さ
W :マイクロストリップ部の幅寸法
L1:誘電体基板の短辺の長さ
L2:誘電体基板の長辺の長さ
Z :特定領域の幅寸法

Claims (6)

  1. 誘電体基板の表面に導電体のアンテナエレメントが積層され、誘電体基板の裏面に導電体のグランド板が積層されてなるパッチアンテナであって、
    誘電体基板には、その比誘電率(ε1)より低い比誘電率(ε2)を有する特定領域が設けられていることを特徴とするパッチアンテナ。
  2. 前記誘電体基板の比誘電率(ε1)が7〜10の範囲内にあり、前記特定領域の比誘電率(ε2)が2.5〜3.5の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
  3. 前記誘電体基板が矩形の平面形状を有し、前記特定領域は、誘電体基板の中央部を横断して誘電体基板を第1領域と第2領域とに区画する帯状に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のパッチアンテナ。
  4. 前記誘電体基板の表面に積層されるアンテナエレメントは、誘電体基板の第1領域に形成される円形パッチ部と、この円形パッチ部に連続して誘電体基板の帯状の特定領域から第2領域に亘って形成される帯状のマイクロストリップ部とを有し、誘電体基板の裏面に積層されるグランド板は、誘電体基板の第2領域または第2領域から帯状の特定領域の一部に亘って形成されていることを特徴とする請求項3に記載のパッチアンテナ。
  5. 前記円形パッチ部および前記グランド板を同一平面に投影した場合の両者の最短距離(a)が0.2〜0.4mmの範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載のパッチアンテナ。
  6. 前記円形パッチ部の直径(D)が16〜20mmの範囲内にあることを特徴とする請求項4または5に記載のパッチアンテナ。
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