JP2004215193A - アンテナモジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ素子基板31をそのアンテナ用地板として作用する金属のアンテナケース32に対して所定の寸法で取り付け、その背面側に、高周波アンプとBPFを含む高周波回路基板33と、高周波アンプを動作させるためのバイアス基板34とを積層して取り付ける。各基板のグランドラインはすべてアンテナ用地板と接続されるので、安定した特性が得られる。バイアス基板34の外部に電気的なシールドと防水を兼ね背面ケース36を取り付け、アンテナ素子面に対してはプラスチックで成型したアンテナカバー35を取り付けることで、防水機能を持たせる。この壁設置型アンテナ1により分散配置する場所の条件に応じた設置が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば移動体通信の不感地対策として設けられる中継装置用のアンテナ技術に係り、より詳しくは、携帯電話無線機(以下、「携帯端末」)のような移動端末と中継装置との間で障害のない無線通信を可能にするアンテナモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、任意の場所から通話又はデータ通信を行う携帯端末が急速に普及している。携帯端末による通信を可能にする通信システムは、公衆通信網に接続された交換局と、この交換局に接続された無線基地局とを含んで構成されている。無線基地局は、サービスエリア毎に複数設けられるが、使用周波数帯が高周波帯であることから、携帯端末が、例えばトンネル内、地下街、ビル内にあるときには、電波がまったく届かないか、あるいは届きにくくなっている。そのため、このような領域に中継装置を設け、無線基地局からの電波を中継装置で増幅して再配信しているのが一般的である。このような中継装置は、例えば光ケーブル、あるいは無線通信手段を通じて無線基地局に接続されている。
【0003】
図14は、無線基地局と中継装置の一般的な構成例を示した図である。図14において、無線基地局26から送出された下り回線(無線基地局から携帯端末方向の通信回線、以下同じ)の高周波信号は、光強度変調信号に変換されて下り回線用光ファイバ24を伝送し、入力端子22を通じて中継装置21の親機211に導かれる。そして、親機211において、光強度変調信号が高周波信号に再変換された後、増幅され、一対の端子213,214に接続された同軸ケーブルを介して子機群212に導かれる。
一方、子機群212から送出された上り回線(携帯端末から無線基地局方向の通信回線、以下同じ)の高周波信号は、上記の同軸ケーブルを下り回線とは逆の方向に伝送して親機211に導かれ、ここで増幅された後、光強度変調信号に変換され、出力端子23を通じて上り回線用光ファイバ25を伝送し、無線基地局26に導かれる。
以上が無線基地局26と中継装置21の間の信号伝達の経路と各部の機能である。
【0004】
中継装置21内の子機群212の具体的な構成例を図15に示す。
子機群212は、それぞれアンテナモジュールを有する複数の子機が、同軸ケーブル及び高周波結合器を介して縦続接続されている。符号C−1,C−2,・・・,C−nで示されるのが所定の結合度を有する高周波結合器、符号D−0,D−1,・・・,D−(n−1)で示されるのが同軸ケーブルである。また、符号A−1,A−2,・・・,A−nはアンテナモジュール、符号B−1,B−2,・・・,B−nはアンテナ接続端を示している。各子機はすべて同一構成なので、以後、他の子機と共通の構成部品を説明する場合は、その構成部品についての符号のサフィックスを省略する。
【0005】
アンテナモジュールAは、中継装置21のサービス内容(周波数帯、子機設置場所など)によって種々のものが使用される。ここでは、図11のような天井設置型のモノポールアンテナについて説明する。
このモノモールポールアンテナは、アンテナ用地板42の中央部背面側に同軸コネクタ46を配置し、その同軸コネクタ46の中心導体と、アンテナ放射面から突出する金属ポール43とを導通させた構造になっている。金属ポール43の突出量(高さ)は約λ/4(λは自由空間波長)である。このような構造のモノポールアンテナの指向特性は、図13(a)のように垂直面内は所定の指向性をもち、水平面内は、図13(b)のようにほぼ無指向性となる。
【0006】
すなわち、図11の構造のモノポールアンテナは、ダイポールアンテナの放射パターンとほぼ等価な特性を示し、金属ポール43の周方向は無指向性となる。アンテナ用地板42の径が無限大の場合、金属ポール43と地板間に生じる電界成分に平行なパターン特性(一般に垂直面内指向性)は、アンテナ用地板42の平面方向に指向性が最大となり、金属ポール43の軸方向の成分は無くなる。アンテナ用地板42の径が小さくなるにつれて金属ポール43の軸方向に近い方向の成分が増加する。このモノポールアンテナは天井等に付けることを目的としているので、その直下でも電波が届くようにするために約1.7λとしている。図11の構造のモノポールアンテナの構造及び指向特性については、CQ出版社 アンテナハンドブック304〜305頁に詳細に記載されている。
【0007】
このような構造のモノポールアンテナを具備した子機を、無線基地局から電波が届かないビル内の部屋の天井に設置したとき、そのモノポールアンテナから放射される電波放射状態20は、図12に示されるように、部屋内に障害物が全く無いとき、或いは、システム上十分なレベルの送受信電波が携帯端末に届くことによりサービスが受けられるようになっている。図12において、符号Aは、上記のアンテナモジュール(モノポールアンテナ)Aである。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】
モノポールアンテナのような従来の中継装置用のアンテナモジュールAには、以下のような問題がある。
第1の問題は、分散配置される子機の設置場所の自由度がないことである。
従来のアンテナモジュールAでは、取付のための十分なマージンが得られなかったり、建物の事情によって天井に取り付けられない場合がある。
第2の問題は、子機及び携帯端末のそれぞれの送信波が他の子機や携帯端末に漏れると、当該他の子機においてそれが雑音となり、通信品質の劣化を招くことである。そのため、従来は、サービスエリア外に余計な電波を漏らさないようにするため、通信可能な限度内で送信電力レベルをできるだけ低く制御しており、これが受信感度の劣化につながっている。
第3の問題は、携帯端末からの上り回線の受信感度を改善させるために子機のアンテナ直下に高周波回路を組み込む場合、その高周波回路の追加により子機の大型化を招く。また、子機毎に高周波回路の電源を用意しなければならないので、子機の増設が困難になる。
【0009】
本発明は、その設置部位の選択に自由度があり、高周波特性も優れた小型のアンテナモジュールを提供することを主たる課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のアンテナモジュールは、例えば中継装置の親機のような通信機器が有する送受信端と同軸ケーブルを介して接続するための接続インタフェースが形成されているモジュール筐体と、アンテナユニットと、このアンテナユニットと前記接続インタフェースとの間の信号伝送経路に介在する高周波ユニットとを有するものである。
前記アンテナユニット及び前記高周波ユニットは、前記モジュール筐体に収容されている。前記信号伝送経路は、送信用の高周波信号が前記通信機器から前記アンテナユニットに向かって伝送する下り回線系と、前記アンテナユニットで受信された高周波信号が前記通信機器に向かって伝送する上り回線系の2系統から成るものであり、前記高周波ユニットは、前記上り回線系の高周波特性を高めるための高周波増幅器を含んで構成される。
前記高周波増幅器の動作を可能にする電源は、前記通信機器から前記接続インタフェース及び前記同軸ケーブルを通じて供給される直流電力である。
【0011】
このようなアンテナモジュールでは、通信機器から同軸ケーブルを介して直流電力が伝達されるので、アンテナモジュール側で、電源を備えなくとも高周波ユニットを動作させることができる。そのため、アンテナモジュールの増設が極めて容易になり、設置条件(ビルの構造、間取り、トンネルの高さ、電波の覆域等)に応じてその設置部位を任意に選択することができるようになる。また、高周波ユニットにより下り回線系の高周波特性が高められるので、安定した通信が可能になる。ここにいう「高周波特性」には、高周波信号の雑音指数、信号受信時の受信感度、受信信号波形等がある。
【0012】
前記モジュール筐体を箱状の筐体とし、この箱状の筐体に、マイクロストリップアンテナを含む板状の前記アンテナユニットと、このマイクロストリップアンテナの背面側に配された金属製アンテナケースと、このアンテナケースの背面側に配された板状の前記高周波ユニットと、この高周波ユニットの背面側に配され前記高周波ユニットに含まれる前記高周波増幅器を動作可能にするためのバイアスを供給するバイアス基板とが前記箱状の筐体に収容し、前記アンテナユニット、前記高周波ユニット及び前記バイアス基板のグランドラインが前記アンテナケースと導通するように構成することで、薄型箱状アンテナモジュールを実現することができる。
【0013】
マイクロストリップアンテナは、誘電体基板上に構成されるアンテナで、構造上、薄く、軽く、製作が容易で、半導体回路等との集積化が容易であることは、良く知られている。本発明では、このようなマイクロストリップアンテナを使用してアンテナモジュールを構成したので、全体のサイズが極めて小型になり、設置部位の自由度を従来に比べて著しく増すことができる。例えば、このアンテナモジュールを任意の場所に設置可能な壁設置型アンテナとして使用することもできる。
【0014】
上記の薄型箱状のアンテナモジュールにおいて、前記高周波ユニットを、下り回線系及び上り回線系の各々の前記信号伝送経路の通過周波数帯域を制限するマイクロストリップフィルタをさらに含んで構成することで、漏れ電波を低レベルに押さえることができる。
【0015】
アンテナユニットについては、送受信兼用のマイクロストリップアンテナを搭載することにより、全体のサイズをより小さくすることができる。逆に、送信帯域用の第1のマイクロストリップアンテナと、受信帯域用の第2のマイクロストリップアンテナとを同一基板上に形成したものとすることにより、送受信兼用のマイクロストリップアンテナを搭載する場合よりも、サイズはやや大きくなるが、送受信信号を合成したり、分離したりする必要がないので、損失が小さくなり、受信感度を高めることができる。この受信感度をより高める観点からは、第2のマイクロストリップアンテナを、複数のアンテナ素子を所定の位置関係で分岐接続するように配置して受信ダイバシティ機能を持たせたるようにしてもよい。
【0016】
本発明のアンテナモジュールは、モノポールアンテナの改良形として実施することもできる。この場合は、前記アンテナユニットを、前記モジュール筐体の一部をなす所定のアンテナ用地板の表面部からポール状のアンテナ部材を突出させたモノポールアンテナとする。そして、前記高周波ユニットは、前記アンテナ用地板の裏面部に装着されている高周波回路基板上に、前記アンテナ部材により受信された高周波信号を増幅する前記高周波増幅器と、前記直流電力を主電源として前記高周波増幅器を動作可能にするためのバイアスを供給するバイアス回路とが搭載されたものとする。
このようなアンテナモジュールにおいても、漏れ電波を抑制する観点からは、前記高周波ユニットを、下り回線系及び上り回線系の各々の前記信号伝送経路の通過周波数帯域を制限するマイクロストリップフィルタを含んで構成することが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明を壁設置型アンテナに適用した場合の実施形態を説明する。
図1は、この実施形態による壁設置型アンテナの構造を示した分解斜視図である。この壁設置型アンテナ1は、樹脂製のアンテナカバー35と、電気的シールドと防水とを兼ねた背面ケース36からなる薄型箱状の筐体を有する。そして、この筐体の内部に、アンテナユニットの一例となるアンテナ素子基板31と、アンテナ用地板として作用する金属製のアンテナケース32と、高周波ユニットの一例となる高周波回路基板33と、バイアス基板34とが、アンテナ素子基板31の背面側に、この順に積層して収容している。これらのサイズは、使用周波数帯により決まる。本実施形態では、使用周波数帯が800[MHz]〜2.0[GHz]を想定しているので、小型にすることができる。
アンテナ素子基板31及び高周波回路基板33のグランドラインは、すべてアンテナケース32に導通されている。
【0018】
なお、図示を省略したが、筐体の所定部位には、同軸コネクタ接続端子(接続インタフェース)が設けられ、同軸ケーブルの高周波信号伝送線の部分については高周波回路基板33の第1の信号入出力端と導通するように配線され、同軸ケーブルの中心導体の部分についてはバイアス基板34の電源入力端子と導通するように配線されている。また、バイアス基板34と高周波回路基板33、高周波回路基板33とアンテナ素子基板31との間の配線もなされている。
【0019】
アンテナ素子基板31には、送受信兼用のマイクロストリップアンテナが搭載されている。マイクロストリップアンテナの構造及び放射特性については、羽石ほかによる”小型・平面アンテナ”(社)電子情報通信学会(以下、参考文献とする)91頁〜111頁の記載を参考にすることができる。このマイクロストリップアンテナは、参考文献の102頁の記載から明らかなように、円形の場合も方形の場合もほぼ同じ放射特性となる。
【0020】
アンテナ素子基板31に対するアンテナケース32の位置は、アンテナモジュール全体の反射特性に寄与するので、所望の反射特性に応じて両者の位置を決めればよい。また、アンテナ素子基板31の誘電率が低いほど、また、基板厚さが厚いほど、広帯域に整合することができるので、誘電率及び基板厚みを上記の使用周波数帯に合わせて決定する。この実施形態では、送受信帯域をカバーする帯域で十分な整合がとれ、全体に薄形とすることを前提とした最小限の空隙(約5mm)を選定している。以上の特性及びサイズに関する理論的な裏付けは、参考文献の111頁等に詳細に記載されている。
【0021】
アンテナ素子基板31と高周波回路基板33、及び、高周波回路基板33と筐体上の同軸コネクタ接続端子とが配線されることにより、高周波回路基板33上には、下り回線系及び上り回線系の各々の信号伝送経路が形成される。これらの信号伝送経路のうち、下り回線系にはマイクロストリップ型のバンド・パス・フィルタ(BPF)と高周波アンプが直列に挿入接続され、上り回線系には上記のBPFが挿入接続されている。また、同軸コネクタ接続端子の直近に存する上記の第1の信号入出力端子と、アンテナ素子基板31の直近に存する第2の信号入出力端子には、それぞれ信号伝送経路の分配及び統合を行う電力分配・合成器が設けられている。
【0022】
バイアス基板34には、電源入力端子から供給された直流電力をもとに、高周波回路基板33に搭載されている能動素子、すなわち後述する高周波アンプの動作を可能にする値のバイアス電圧を生成したり、この高周波アンプのON/OFFを制御したりするための部品が搭載されている。より具体的には、コンデンサや抵抗等の受動素子と上記制御を行うための能動素子が搭載されている。
【0023】
図1に示した壁設置型アンテナ1において、筐体内にアンテナ素子基板31、アンテナケース32、高周波回路基板33及びバイアス基板34が収容され、動作可能状態になったときの等価回路を図2に示す。
動作可能状態のときの壁設置型アンテナ1は、送受信の両周波数帯で動作するアンテナ素子2、電力分配・合成器6、上り回線系に挿入接続されるBPF3及び高周波アンプ4、下り回線系に挿入接続されるBPF5、電力分配・合成器7、及び同軸ケーブル接続端子8とを有するものとなっている。
【0024】
アンテナ素子基板31と電力分配・合成器7との間の上り回線系に、高周波アンプ4とBPF3、特に、高周波アンプ4を設けることにより、アンテナ素子基板31における高周波特性が、高周波アンプ4を設けない場合に比べて格段に高まる。このことを、雑音指数を例に挙げて以下に説明する。
高周波回路基板33を設けないときにアンテナ素子基板31の給電点から同軸ケーブル接続端子8側をみた雑音指数をFo、高周波アンプ4の雑音指数をFa、BPF3の雑音指数をFf、高周波アンプ4の利得をGとすると、高周波回路基板33を設けたときにアンテナ素子基板31の給電点から同軸ケーブル接続端子8側をみた雑音指数、つまり、上り回線系の雑音指数Fは、下記式で示す値に近似される。
F=Ff・(Fa+(2・Fo−1)/G)
なお、上式では、雑音指数を真数で表現しているが、対数で表現することもできる。
【0025】
通常、雑音指数Foは、30dB(真数では1000)程度である。電力分配・合成器7は、上り回線系に対して損失3dBとなり、雑音指数が3dB(真数では2)増加する。従って、上り回線系の高周波アンプ4の出力端における雑音指数は2Foで33dB(真数では2000)となる。雑音指数2Foが、雑音指数がFaで利得がGの高周波アンプ4を介在させることで、高周波アンプ4の入力端でFa+(2・Fo−1)/Gとなる。このこと自体はよく知られているので、ここでは説明を省く。Faが2dB(真数では1.58)、Gが30dB(真数では1000)とすると、10log(Fa+(2・Fo−1)/G)=5.5dB(真数では3.59)になる。
従って、雑音指数Fは、BPF3の損失Ffが1dBのときに6.5dB(真数では4.5)となる。このように、雑音指数Fは、高周波回路基板33を設けない場合(30dB)に比べて6.5dBにまで改善される。上り回線系の雑音指数が改善されるということは、上り回線系の雑音電力密度が低減されるということと等価なので、周知の熱雑音(KTB雑音:Kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは帯域幅)を評価することで、その改善度がわかる。
【0026】
具体的に説明すると、以下のようになる。
上り回線系の雑音電力密度Pfは、上り回線系全体の利得をGsとすると、1Hzあたりの熱雑音にほぼ近似できるので、以下のように表すことができる。
Pf=−174+F+Gs (dBm/Hz)
本実施形態の場合、雑音指数Fが6.5dBなので、利得Gsが30dBとすると、雑音電力密度Pfは以下のようになる。
Pf=−174+6.5+30=−137.5 (dBm/Hz)
これに対して、同一条件下での従来のアンテナモジュールによる雑音電力密度は、以下のようになる。
Pf=−174+30+30=−114 (dBm/Hz)
【0027】
このように、本実施形態のように、上り回線系に高周波回路基板33、特に高周波アンプ4を挿入することで、23.5dBも雑音電力密度が低い、つまり受信感度が23.5dB改善されることがわかる。これにより、上り回線系の信号対雑音比(S/N比)が大幅に改善され、感度劣化による通信障害が回避される。
【0028】
なお、高周波アンプ4の動作を可能にする電源は、壁設置型アンテナ1を使用する通信機器側、例えば図14に示した親機211から、高周波信号に重畳され同軸ケーブルを通じてバイアス基板34に供給され、バイアス基板34で所定値に調整されて供給された直流電力である。高周波信号に直流電力を重畳する技術自体は、公知の技術なので(例えば公知のマルチプレクサの機能)、ここではその詳細な説明を省略する。
このように、壁設置型アンテナ1自体は、電源を用意する必要がないので、この点からも小型軽量化が可能であり、また、中継装置の子機のアンテナとして使用する場合には、その増設が容易になる利点がある。
【0029】
図1のように構成される本実施形態の壁設置型アンテナ1の指向特性は、図8のようになる。すなわち、水平面内指向特性は図8(a)のようになり、垂直面内指向特性は図8(b)のようになる。指向性はいずれも90゜である。これは、上述した参考文献の100頁の図4.8 、101頁の図4.9、102頁の図4.10、及び、94〜102頁の記載から明らかである。
【0030】
本実施形態の壁設置型アンテナ1は、部屋の角などに設置することで、図7の電波放射状態10に示されるように、その放射方向がその部屋のみとなり、外部に電波が漏れるレベルが大幅に改善される。
【0031】
<第2実施形態>
第1実施形態の壁設置型アンテナでは、アンテナ素子基板31が送受信兼用であったが、送受信アンテナを分離して、受信感度を高めた壁設置型アンテナを得ることができる。
図3は、送受信アンテナ分離方式におけるアンテナ素子基板41の平面図である。このアンテナ素子基板41には、送信用アンテナ素子411、受信用アンテナ素子412、及び、それぞれの給電点K41−1,K41−2とが形成されている。モジュール筐体に組み込むときは、図1に示した第1実施形態のアンテナ素子基板31を図3のアンテナ素子基板41に置き換え、各アンテナ素子411,412の給電点に合わせて高周波回路基板33のアンテナとの接続位置を変更する以外は、図1の構造と同様である。
【0032】
図4は、図3のアンテナ素子基板41を有する壁設置型アンテナの等価回路であり、送信用アンテナ2−1と受信用アンテナ2−2とを分離する構造のため、アンテナ直下に下り回線系と上り回線系とを分離する電力分配・合成器(図2の電力分配・合成器6)が不要になる以外は、第1実施形態の壁設置型アンテナと同じである。
このように、送受信アンテナ分離方式の壁設置型アンテナでは、送受信兼用のものに比べて電力分配・合成器を一つ少なくすることができるので、その分、雑音指数を低減させ、受信感度を上げることができる。
【0033】
<第3実施形態>
第2実施形態のような送受信アンテナ分離方式の応用として、受信ダイバシティの機能を持たせることも可能である。
図5は、受信ダイバシティの機能を持つ壁設置型アンテナを実現するときのアンテナ素子基板51の平面図である。
このアンテナ素子基板51には、送信用アンテナ素子511、受信用アンテナ素子512、513、及び、それぞれの給電点K51−1,K51−2,K51−3が形成されている。モジュール筐体に組み込むときは、図1に示した第1実施形態のアンテナ素子基板31を図5のアンテナ素子基板51に置き換え、各アンテナ素子の給電点の位置に合わせて高周波回路基板33のアンテナ端位置を変更する以外は、図1の構造と同様である。
図6は、図5のアンテナ素子基板51を組み込んだ壁設置型アンテナの等価回路である。送信用アンテナ2−1、2つの受信用アンテナ2−2,2−3を配した点以外は、第2実施形態の等価回路と同じである。
このように、壁設置型アンテナに受信ダイバーシティ機能を持たせることで、携帯端末の位置依存性が軽減されるほか、電波経路の障害物の悪影響も改善される。
【0034】
<第4実施形態>
本発明は、天井設置型のモノポールアンテナとしての実施も可能である。
図9は、本発明をモノポールアンテナに適用した場合の構造を示した斜視図であり、図10は、その断面構造図である。このモノポールアンテナは、送受信共用のため、アンテナモジュールとしての等価回路は、図2のものと同じとなる。
【0035】
このモノポールアンテナは、図9の外観斜視図(一部切り欠き)及び図10の側部断面図に示すように、第1実施形態において説明した高周波回路基板33に搭載した高周波アンプ及びBPFと、バイアス基板34とを一枚の回路基板15に搭載して高周波ユニットを構成し、この回路基板15をモノポールアンテナ用地板12の背面内部(アンテナ放射面の裏側)に配置し、アンテナ放射面において所定の寸法の金属ポール11を取り付けた構造にする。金属ポール11は同軸ケーブルの中心導体14と接合される。符号13で示されるのは、樹脂製のアンテナカバーである。
金属ポール11等のサイズ及び動作原理は、図11に示した従来のモノポールアンテナと同じである。
この実施形態のモノポールアンテナにおいて、通信機器側から伝達された直流電力が同軸ケーブルの中心導体14を通じてバイアス回路に供給され、このバイアス回路で調整されたバイアス電圧が高周波アンプに供給される点、この高周波アンプによって上り回線系の高周波特性、例えば雑音指数が改善される点は第1実施形態と同じである。従って、全体のサイズを大型化することなく、上り回線系の高周波特性、特に雑音指数を格段に高めることができ、性能向上に寄与することができる。
【0036】
上述のように、本発明の各実施形態では、従来の天井設置型アンテナのほか、種々の形態の壁設置型アンテナをアンテナモジュールのメニューの一つとして加えており、これにより、子機を設置する場所に応じてアンテナの形態を種々選択することができる。
例えば、ビルの窓に面した部屋の場合、送信波がビルの外部に発射される可能性が高くなるが、サービスエリアの部屋の構造や障害物の状況に応じて壁設置型アンテナを使用すればよい。アンテナ指向特性を最適化し、部屋の内部に向けることができる。
【0037】
なお、上記の各実施形態では、携帯電話と無線基地局との間の中継装置に使用するアンテナモジュールであることを前提として説明したが、本発明のアンテナモジュールは、一般的な通信機器の無線通信手段の一つとしても使用することができるものである。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、設置条件に応じて任意に対応可能な構造のアンテナモジュールを提供することができる。配置条件に応じて最適なアンテナの指向特性を選ぶことで、他の通信機器に対して障害となる漏れ電波を低レベルに押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁設置型アンテナの構造を示した斜視図。
【図2】第1実施形態および第4実施形態の壁設置型アンテナの等価回路。
【図3】第2実施形態の送受信アンテナ分離方式によるアンテナ素子基板の平面図。
【図4】第2実施形態の送受信アンテナ分離方式による壁設置型アンテナの等価回路。
【図5】第3実施形態の受信ダイバシティ機能を持たせた壁設置型アンテナのアンテナ素子基板の平面図。
【図6】第3実施形態の壁設置型アンテナの等価回路。
【図7】本発明の壁設置型アンテナの設置場所と電波放射状態を示した説明図。
【図8】(a)及び(b)は本発明の壁設置型アンテナの指向特性図。
【図9】第4実施形態の天井設置型モノポールアンテナモジュールの外観斜視図(一部切り欠き)。
【図10】第4実施形態の天井設置型モノポールアンテナモジュールの側部断面図。
【図11】従来の天井設置型モノポールアンテナの構造を示した外観斜視図(一部切り欠き)。
【図12】従来の天井設置型モノポールアンテナの設置場所と電波放射状態を示した説明図。
【図13】(a)及び(b)は従来の天井設置型モノポールアンテナの指向特性図。
【図14】従来の無線基地局と中継装置の関係を示した図。
【図15】従来の中継装置の子機群の構成図。
【符号の説明】
1 壁設置型アンテナ
2、2−1,2−2,2−3 アンテナ素子
3、5 BPF
4 高周波アンプ
6、7 電力分配・合成器
8 同軸ケーブル接続端子
10,20 電波放射状態
11、43 金属ポール
12、42 アンテナ用地板
13 アンテナカバー
14 中心導体
15 回路基板(高周波ユニット)
31、41,51 アンテナ素子基板
32 アンテナケース
33 高周波回路基板
34 バイアス基板
35 アンテナカバー
36 背面ケース
46 同軸コネクタ
411,412,511,512,513 アンテナ素子
A アンテナモジュール
B アンテナ接続端
C 高周波結合器
D 同軸ケーブル
Claims (8)
- 通信機器が有する送受信端と同軸ケーブルを介して接続するための接続インタフェースが形成されているモジュール筐体と、
アンテナユニットと、このアンテナユニットと前記接続インタフェースとの間の信号伝送経路に介在する高周波ユニットとを有し、
前記アンテナユニット及び前記高周波ユニットが前記モジュール筐体に収容されており、
前記信号伝送経路は、送信用の高周波信号が前記通信機器から前記アンテナユニットに向かって伝送する下り回線系と、前記アンテナユニットで受信された高周波信号が前記通信機器に向かって伝送する上り回線系の2系統から成るものであり、
前記高周波ユニットは、前記上り回線系の高周波特性を高めるための高周波増幅器を含んで構成されるものであり、
前記高周波増幅器の動作を可能にする電源が、前記通信機器から前記接続インタフェース及び前記同軸ケーブルを通じて供給される直流電力である、
アンテナモジュール。 - 前記モジュール筐体が箱状の筐体であり、
この箱状の筐体には、マイクロストリップアンテナを含む板状の前記アンテナユニットと、このマイクロストリップアンテナの背面側に配された金属製アンテナケースと、このアンテナケースの背面側に配された板状の前記高周波ユニットと、この高周波ユニットの背面側に配され前記高周波ユニットに含まれる前記高周波増幅器を動作可能にするためのバイアスを供給するバイアス基板とが前記箱状の筐体に収容されており、
前記アンテナユニット、前記高周波ユニット及び前記バイアス基板のグランドラインが前記アンテナケースと導通するように構成されている、
請求項1記載のアンテナモジュール。 - 前記高周波ユニットが、下り回線系及び上り回線系の各々の前記信号伝送経路の通過周波数帯域を制限するマイクロストリップフィルタを含んで構成されている、
請求項2記載のアンテナモジュール。 - 前記アンテナユニットが、送受信兼用のマイクロストリップアンテナを搭載したものである、
請求項2記載のアンテナモジュール。 - 前記アンテナユニットが、送信帯域用の第1のマイクロストリップアンテナと、受信帯域用の第2のマイクロストリップアンテナとを同一基板上に形成したものである、
請求項2記載のアンテナモジュール。 - 前記第2のマイクロストリップアンテナが、複数のアンテナ素子を所定の位置関係で分岐接続するように配置して受信ダイバシティ機能を持たせたものである、
請求項5記載のアンテナモジュール。 - 前記アンテナユニットが、前記モジュール筐体の一部をなす所定のアンテナ用地板の表面部からポール状のアンテナ部材を突出させたモノポールアンテナであり、
前記高周波ユニットは、前記アンテナ用地板の裏面部に装着されている高周波回路基板上に、前記アンテナ部材により受信された高周波信号を増幅する前記高周波増幅器と、前記直流電力を主電源として前記高周波増幅器を動作可能にするためのバイアスを供給するバイアス回路とが搭載されたものである、
請求項1記載のアンテナモジュール。 - 前記高周波ユニットが、下り回線系及び上り回線系の各々の前記信号伝送経路の通過周波数帯域を制限するマイクロストリップフィルタを含んで構成されている、
請求項7記載のアンテナモジュール。
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